JP5275606B2 - 基板処理装置及び画面表示プログラム並びに基板処理装置の表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の処理を行う基板処理装置に関するものである。
一般に、基板処理装置には、種々のレシピの作成と、実行のためプロセス制御モジュール(装置コントローラともいう)が搭載されている。
前記レシピを作成する場合は、操作画面上にレシピ作成・編集画面を呼び出し、この画面上で、複数のステップからなるシーケンスを作成する。シーケンスの各ステップは、酸化、拡散、アニール等、基板処理の処理手順に対応して作成される。各ステップには、前記各サブコントローラを制御するための設定値の他、制御や検索に必要なデータが格納される。操作画面上で保存コマンドを実行すると、作成や編集後のプロセスレシピがハードディスクに格納される。
操作画面でプロセスレシピが実行されると、プロセスレシピの各ステップの設定値がそれぞれ対応するサブコントローラに送信され、各サブコントローラの制御により基板処理が実施される。この際、操作画面には、シーケンスのステップ毎のステータス情報が表示される。例えば、処理室に酸化ガスを供給し、基板の被処理面に酸化膜を形成する酸化処理ステップやパージステップでは、操作画面に、ステータス情報として酸化ガスやパージガスの流量、供給時間が表示される。
しかしながら、従来技術においては、ステップ毎に、上書でステータス情報が更新されてしまい前後のステップとの関係が明確でないので、現在のステップがレシピのどのステップかが分かり難く、流量、供給時間が適正かどうかの判断が難しい。そこで、各ステップにステップの内容や名称を表示させることが考えられるが、名称だけでは伝達媒体として情報が足らず、文章では、視覚性が低下する。
また、ステータス情報として流量と処理時間だけを表示した場合は、処理室に供給するガスの積算流量を監視する場合に、その都度、計算が必要となり時間が掛かる。加えて、ステップ間に跨って同じガスを供給される場合は積算流量の計算に対応できない。
また、ステータス情報としてガス配管のバルブ名を表示させ、バルブの開閉に対応してバルブ名を色違いで表示させることによってバルブの開閉状態を表示させることも想定されるが、ステータス情報との関連性が表示されていないと弁の開閉が適正かどうかは分からない。
そこで、操作画面にレシピのステップ毎に必要なステータス情報を視覚的に分かりやすく表示させることを本発明の目的とする。
本発明に係る好ましい態様は、複数のステップから構成されるレシピの作成を行う操作画面を有し、この操作画面上からの指示で前記レシピを実行させることにより、基板の処理を行い、前記基板処理の所定回数毎にクリーニング用のレシピを実行させることにより、ボートや反応管をクリーニング処理する基板処理装置であって、前記レシピの各ステップ名を順番に表示すると共に、各ステップに対応する内容を示すアイコンを前記操作画面に表示し且つ前記ステップに対応するガス配管図を前記操作画面に表示する表示手段を備えた基板処理装置を提供する。
本発明によれば、操作画面にレシピのステップ名が順番に表示されるので、画面上で基板処理の処理手順が明確になる。また、各ステップの内容を示すアイコンが表示されるので、各ステップの内容の把握が容易になる。さらに、ガス配管図が表示されるので、各ステップにおけるガス供給状態の内容の把握が容易になる。
本発明を実施するための最良の形態において、基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。なお、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理やCVD処理などを行う縦型の装置(以下、単に処理装置という)を適用した場合について述べる。本実施の形態では、まず、基板処理装置の構成、処理炉について説明し、次に、操作画面について説明する。
<基板処理装置>
図1は、本実施の形態に係る処理装置の斜透視図として示されている。また、図2は図1に示す処理装置の側断面図である。図1及び図2に示されるように、シリコン等からなるウエハ(基板)200を収納したウエハキャリアとしてフープ(基板収容器。以下ポッドという。)110が使用されている本実施形態に係る処理装置100は、筐体111を備える。
筐体111の正面壁111aの正面前方部には図10に示されるようにメンテナンス可能なように開口部としての正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104,104がそれぞれ建て付けられている。
筐体111の正面壁111aにはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。
ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直
方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。
ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125a及びウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。
図1に模式的に示されているようにウエハ移載装置エレベータ125bは、耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の移載室124前方領域右端部との間に設置されている。これら、ウエハ移載装置エレベータ125b及びウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部として、ボート(基板保持具)217に対してウエハ200を装填(チャージング)及び脱装(ディスチャージング)するように構成される。
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機部126が構成されている。待機部126の上方には、処理室201が設けられている。処理室201の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。
図1に模式的に示されるように、耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の待機部126右端部との間にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理室201の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
図1に模式的に示されるように移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側及びボートエレベータ115側と反対側である左側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給フアン及び防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されており、ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、図示はしないが、ウエハ200の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置135が設置されている。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置135及びウエハ移載装置125a、待機部126にあるボート217に流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
<基板処理装置100の動作>
次に、前記基板処理装置100の動作について説明する。
図1及び図2に示されるように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117に、ポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接、ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定される。
載置台122に載置されたポッド110はその開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられると共に、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ノッチ合わせ装置135にてウエハ200を整合した後、移載室124の後方にある待機部126へ搬入され、ボート217に装填(チャージング)される。ウエハ移載装置125aは、ボート217にウエハ200を受け渡したポッド110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載機構125によるウエハ200のボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理室201の下端部が、炉口シャッタ147によって、開放される。続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理室201内へ搬入(ローディング)されていく。
ローディング後は、処理室201にてウエハ200に任意の処理が実施される。処理後は、ノッチ合わせ装置135でのウエハ200の整合工程を除き、上述の逆の手順で、ウエハ200及びポッド110は筐体111の外部へ払い出される。
<処理炉>
図3は前記基板処理装置100の処理炉202の概略構成図であり、縦断面図として示されている。
同図に示すように、処理炉202は加熱機構としてのヒータ206が設けられる。ヒータ206は円筒形状に形成されており、保持板としてのヒータベース251に支持されることにより垂直に据え付けられる。
ヒータ206の内側には、ヒータ206と同心円状に反応管としてのプロセスチューブ203が配設されている。プロセスチューブ203は内部反応管としてのインナーチューブ204と、その外側に設けられた外部反応管としてのアウターチューブ205とから構
成されている。
インナーチューブ204は、例えば石英(SiO)又は炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。
インナーチューブ204の筒中空部には処理室201が形成されており、基板としてのウエハ200を後述するボート217によって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。
アウターチューブ205は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料からなり、内径がインナーチューブ204の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナーチューブ204と同心円状に設けられている。
アウターチューブ205の下方には、アウターチューブ205と同心円状にマニホールド209が配設されている。
マニホールド209は、例えばステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。このマニホールド209は、インナーチューブ204とアウターチューブ205に係合しており、これらを支持するように設けられている。
なお、マニホールド209とアウターチューブ205との間にはシール部材としてのOリング220aが設けられている。
マニホールド209がヒータベース251に支持されることにより、プロセスチューブ203は垂直に据え付けられた状態となっている。プロセスチューブ203とマニホールド209により反応容器が形成される。
シールキャップ219にはガス導入部としてのノズル230が処理室201内に連通するように接続されており、ノズル230にガス供給管232が接続されている。
ガス供給管232のノズル230との接続側と反対側である上流側には、ガス流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)52,53を介して処理ガス供給源が接続される。
前記マスフローコントローラ241にはマスフローメータが備えられており、ガス流量制御部235が電気的に接続されており、供給するガスの流量が所定量となるよう所定タイミングにて制御されるように構成されている。
前記ガス供給管232は上流側において二本に分岐した後、下流側で再び合流しており、ガス供給管232の分岐管232a,232bに開閉弁50,51とマスフローコントローラ52,53が介設されることにより、処理室201への処理ガスの供給量が調節される。
前記複数のガス供給管232a,232bには、上側側から下流側に臨んでパージライン54とクリーニングガスライン55とが接続される。
クリーニングガスライン55は気化槽56を介してキャリアガスライン57に連通している。
キャリアガスライン57の下流端部は、気化槽56のクリーニング液内にバブリングのため挿入され、クリーニングガスライン55の上流部は気化槽56内に挿入され、クリーニング液の液面に臨んで開口している。
本実施の形態では、ナトリウム等のアルカリ金属の除去のため、クリーニング液としてDCE液(ジクロロエチレン:CCl)が気化槽56に貯溜ないし供給される。
パージライン54には流量を調節するためマスフローメータを有するマスフローコントローラ58が設けられ、キャリアガスライン57とクリーニングガスライン55とにそれぞれ開閉弁59,60が設けられる。
前記パージライン54には、キャリアガス及びパージガスの供給源としてN2ガス供給源62が接続される。分岐管232a,232bの開閉弁50,51、キャリアガスライ
ン57の開閉弁59及びクリーニングガスライン55の開閉弁60を閉として、N2ガス供給源62からパージライン54にN2ガスが供給すると、これに連通するガス供給管232、ノズル230、処理室201をN2ガスによってパージ処理することができる。
また、パージライン54にN2ガスを供給しながらキャリアガスライン57の開閉弁59を開弁すると、クリーニング液が気化し、気化槽56の内圧が上昇する。
この状態で、クリーニングガスライン55の開閉弁60を開とすると、ガス供給管232、ノズル230を通じてクリーニングガスが処理室201に導入され、これらに付着している付着物が除去される。
なお、前記クリーニング液は、除去すべき付着物に対応した液で気化したときに蒸気圧が高くなる液が用いられる。
一方、前記マニホールド209には、処理室201内の雰囲気を排気するための排気管231が接続される。この排気管231は、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250の下端部に配置されており、筒状空間250に連通している。
排気管231のマニホールド209との接続側と反対側である下流側には圧力検出器としての圧力センサ245及び圧力調整装置242を介して真空排気装置(減圧排気装置ともいう)246が接続される。この真空排気装置246は、処理室201内の圧力を所定の圧力(真空度)となるよう真空排気するための装置であり、例えば、真空ポンプが用いられる。
圧力調整装置242及び圧力センサ245には、圧力制御部236が電気的に接続されており、圧力制御部236は圧力センサ245により検出された圧力に基づいて圧力調整装置242により処理室201内の圧力が所望の圧力となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。
シールキャップ219はマニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成される。
シールキャップ219の上面にはマニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられる。
また、シールキャップ219の処理室201と反対側には、前記ボート217を回転させる回転機構254が設置される。
回転機構254の回転軸255はシールキャップ219を貫通して、前記ボート217に接続されており、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。
シールキャップ219はプロセスチューブ203の外部に垂直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201に対し搬入搬出することが可能となっている。
回転機構254及びボートエレベータ115には、駆動制御部237が電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
基板保持具としてのボート217は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなり、複数枚のウエハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なおボート217の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板216が水平姿勢で多段に複数枚配置されており、ヒータ206からの熱がマニホールド209側に伝わりにくくなるよう構成されている。
プロセスチューブ203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置される。温度センサ263とヒータ206には温度制御部238が電気的に接続されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ206への通電具合を調整することにより処理室201内の温度が所望の温度分布となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238は、操作部、入出力部をも構成し、基板処理装置全体を制御する主制御部239に電気的に接続されている。これら、ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238、主制御部239は、プロセス制御モジュール(装置コントローラ)240として構成されている。
次に、前記プロセス制御モジュール240と、基板処理や基板処理装置100の動作チェックの際にモニタ7に表示される操作画面について説明する。
<プロセス制御モジュール>
図4は前記プロセス制御モジュール240の機能を示すブロック図である。
プロセス制御モジュール240は、操作部2と制御部3とを備えて構成されている。
操作部2及び制御部3は、それぞれ、CPU、I/O、メモリ等を備えたコンピュータで構成されており、それぞれ、データ通信のため送受信モジュール4、5が搭載される。
操作部2の送受信モジュール4と制御部3の送受信モジュール5とは、LAN6を介して接続されていて相互に通信可能となっている。
操作部2には、ユーザインタフェイスとしてモニタ7が接続され、必要に応じてキー入力装置8が接続される。
操作部2の固定記憶装置としてのハードディスク9には、プロセスレシピ20、クリーニングレシピ21、ABORTレシピ22、プロセスモジュールコンフィグファイル23(PMCコンフィグファイル又は装置コンフィグともいう)の他、画面ファイル、アイコンファイルや基板処理や画面表示のためのプログラム、基板処理に必要なテーブル類やファイル類(いずれも図示せず)が格納されている。
このプロセスレシピ20及びクリーニングレシピ21には、前記基板処理装置100に搭載されている各サブコントローラ(後述する)を制御するための設定値(制御値)がステップ毎に設定されている。
また、ABORTレシピ22には、ステップ毎のエラーチェックによりエラーが発生した場合のリカバリー処理の手順がエラーの状態毎に格納される。
また、PMCコンフィグファイル23には、ABORTレシピ22をステップ名で検索するためのテーブル番号の他、基板処理装置100の制御に用いられる各種のパラメータが格納されている。
従って、テーブル番号でABORTレシピ22が検索され、検索されたABORTレシピ22が実行されると、ABORTレシピ22に定められた手順、内容でリカバリー処理が実施される。なお、前記クリーニングレシピ21にはエラーチェック(後述の[1]〜[5])やリカバリー処理を実行するシーケンスが含まれる。
制御部3には、前記プロセスレシピ20又はクリーニングレシピ21から基板処理系と基板搬送系の各サブコントローラに対する設定値を取得し、取得した設定値をそれぞれ対応するサブコントローラに送信するための設定値送信手段として設定値送信モジュール15が設けられると共に、テーブル番号により前記ABORTレシピ22を取得するためのABORTレシピ手段としてABORTレシピ取得モジュール18が設けられる。
また、制御部3には、エラー発生時にリカバリー処理を自動で行わせるため前記ABORTレシピ22を選択する選択手段としてPMCコンフィグファイル内エラー処理取得モジュール17が設けられる。これらのモジュール15,17,18は、コンピュータのハ
ードウエア資源をそれぞれ前記各手段として機能させるためのプログラム上のモジュールである。
基板搬送系のサブコントローラとしては、前記ウエハ移載機125の位置を制御する位置コントローラ(前記駆動制御部237に対応する(図示せず))が搭載され、基板処理系のサブコントローラとして、処理室201を加熱するヒータ206の温度を制御することで処理室201の温度を調節する温度コントローラ(前記温度制御部238に対応する(図示せず))、処理室201から排気するためのとしての前記真空排気装置246のポンプ・圧力バルブを開閉する圧力コントローラ(前記圧力制御部236に対応する(図示せず))、前記ガス供給管232の分岐管232a,232bの開閉弁50,51、前記クリーニングガスライン55の開閉弁60、前記キャリアガスライン57の開閉弁59の開閉や前記マスフローコントローラ52,53,58のニードル弁のリフトを制御することにより、流量を制御する弁コントローラ(前記ガス流量制御部235に対応する(図示せず))等が搭載されており、それぞれ、制御部3の設定値送信モジュール15に通信可能に接続されている。
<プロセス制御モジュール240の動作>
プロセス制御モジュール240の起動により操作部2と制御部3とが起動されると、操作部2又は制御部3の初期プログラム(イニシャルプログラム)が起動される。
初期プログラムは、ハードディスク9に予め格納されていた画面ファイルから初期画面(起動画面)を取得して表示装置としてのモニタ7に表示させる。
このとき、制御部3では各モジュール15,17,18が起動しており、設定値送信モジュール15は常時、制御部3のメモリ19を参照している。
また、初期画面上に表示されたボタン(図示せず)が押下されると、前記初期プログラムは、実行プログラムに処理を移す。
例えば、装置作業者又はオペレータが前記キー入力装置(初期画面上にタッチキーが表示させる場合は指)8で初期画面のダウンロードボタンが押下されると、実行プログラムに処理が移り、実行プログラムにより、制御に使用されるプロセスレシピ20、クリーニングレシピ21、ABORTレシピ22及びPMCコンフィグファイル23等がハードディスク9から操作部2のメモリ30にダウンロードされる。これらのダウンロード情報は、同時に、操作部2のメモリ30から制御部3のメモリ19に送受信モジュール4、LAN6、制御部3の送受信モジュール5に転送される。
そして、操作部2のメモリ30にプロセスレシピ20が格納されると、設定値送信モジュール15が、メモリ19から前記各サブコントローラに送信するための設定値を取得し、これを対応するサブコントローラに送信する。なお、このようなダウンロードは起動時、自動的に行われるようにしてもよい。
また、ダウンロードが終了すると、モニタ7に操作画面が表示される。この操作画面上に表示されているセットアップボタンが押下されると、実行プログラムにより基板処理装置100のセットアップ画面が操作画面に表示される。
また、編集ボタンが押下されると、実行プログラムにより前記プロセスレシピ20の編集・作成画面が表示される。
実行プログラムは、モニタボタンが押下されたとき、又はプロセスレシピ20が実行されたとき等に、基板処理の制御の状態やインターロックに関する操作画面(後述する)を表示させる。
次に、前記処理炉202を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、ICの製造方法における酸化処理工程の概要を説明する。なお、基板処理装置100の各部の動作は、前記プロセス制御モジュール240により制御される。
図1に示されるように、ポッド110に収納された複数枚のウエハ200は、ウエハ移
載装置125によってボート217に移載されて装填(チャージング)される。
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、図1に示されるように、複数枚のウエハ200を保持したボート217がボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201に搬入(ボートローディング)される。この状態で、シールキャップ219は、図2に示すように、Oリング220bを介してマニホールド209の下端面をシールした状態となる。
次に、前記真空排気装置246の排気によって処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づき圧力調整装置242がフィードバック制御される。また、処理室201内が所定の温度となるようにヒータ206によって加熱される。
この際、処理室201内が所定の温度分布となるように温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ206への通電具合がフィードバック制御される。続いて、回転機構254により、ボート217が回転されることで、ウエハ200が回転される。
処理室201がシールキャップ219によって閉鎖された状態で、所定の圧力(大気圧〜真空)となるように真空排気装置246により処理室内雰囲気が排気管231に排気され、ヒータ206によって所定の温度に加熱される。
次いで、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方が開、キャリアガスライン57の開閉弁59及びクリーニングガスライン55の開閉弁60が閉、パージライン54へのキャリアガスの供給が遮断された状態で、酸素ガス供給管61から酸素又は酸素を含む酸化ガスが供給される。酸化ガスは、マスフローコントローラ52,53にて所定流量に制御され、ノズル230から処理室201内に導入される。
導入された酸化ガスは処理室201内を上昇し、この後、前記インナーチューブ204の上端開口から筒状空間250に流出して前記排気管231から排気される。
酸化ガスは処理室201内を通過する際にウエハ200の表面と接触するので、ウエハ200の被処理面には酸化膜が形成される。
予め設定された処理時間が経過すると、N2ガス供給源62からN2ガス等の不活性ガスが供給される。これにより、処理室201内が不活性ガスに置換されると共に、処理室201内の圧力が常圧に復帰される。
この後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、マニホールド209の下端が開口されると共に、処理済みのウエハ200がボート217に保持された状態でマニホールド209の下端からプロセスチューブ203の外部に搬出(ボートアンローディング)される。
その後、処理済みのウエハ200はボート217から取り出され(ウエハディスチャージ)ロードポート114に搬送され、ロードポート114に移載された空のポッド110に収納される。
以降、前述した作用が繰り返されウエハ200が基板処理装置100によってバッチ処理される。
以上のバッチ処理が繰り返され、所定のメンテナンス周期に到達すると、クリーニングレシピ21(クリーニング工程)が実施され、処理室201やガス供給管232等の付着物が除去される。
クリーニング工程では、ウエハ200がチャージされていない状態でボート217が処理室201に挿入され、処理室201がシールキャップ219によって気密に封止される。
気化槽56には、クリーニング液としてDCE(ジクロロエチレン:CCl
液が貯溜されている。DCEガスによりクリーニングが実施されるときは、まず、酸素又は酸素を含む酸化ガスにより、前記ガス供給管232、ノズル230、処理室201がパージされ、パージ後に、ガス供給管232に酸化ガスとDCEガスとが供給される。
この場合、処理室201は前記ヒータ206の加熱によって所定の温度に加熱され且つ前記真空排気装置246によって排気される。
酸素又は酸素を含む酸化ガスによってパージする場合、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方が開、キャリアガスライン57の開閉弁(以下、DCEキャリアバルブともいう)59及びクリーニングガスライン55の開閉弁(以下、DCE Flowバルブともいう)60が閉弁され、酸素ガス供給管61から酸素又は酸素を含む酸化ガスがパージガスとして所定時間、所定流量、供給される。
これにより、ガス供給管232、ノズル230、処理室201の雰囲気がパージされ、DCEガスと反応する虞がある反応物質がパージ乃至酸化されるので、DCEガスとの反応が防止され、爆発や異常な燃焼が防止される。
ガス供給管232、ノズル230、処理室201が充分パージされると、処理室201が前記ヒータ206によって所定温度に加熱され且つ排気された状態で、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方が開、キャリアガスライン57のDCEキャリアバルブ59及びクリーニングガスライン55のDCE FLowバルブ60が開、N2ガス供給源62がパージライン54に接続される。
これにより、キャリアガス、例えば、N2ガスがパージライン54を通じて気化槽56に導入され、DCEガスがクリーニングガスとなってクリーニングガスライン55、ガス供給管232、ノズル230を通じて処理室201に導入される。
このとき、DCEガスは加熱雰囲気中で下式(1)の反応によってHClガスを生成し、HClのゲッタリング効果によって金属汚染物質、例えば、金属ナトリウムを除去する。HClガスは、この後、排気ガスとなって排気管231に排気される。
排気ガスは下流のトラップ装置(図示せず)と除害装置(図示せず)によって清浄化された後、大気中に放出される。
Cl+2O=2HCl+2CO…(1)
クリーニングの終了後は、キャリアガスライン57のDCEキャリアバルブ59及びクリーニングガスライン55のDCE FLowバルブ60を閉とした状態でパージライン54にパージガス、例えば、N2ガスが供給される。このパージガスは、パージライン54からガス供給管232及びノズル230を経由して処理室201に導入される。
これにより、ガス供給管232、ノズル230、処理室201及び排気管231がパージされ、清浄化される。
この後、前記ボートエレベータ115によってボート217が待機位置に下降されると、クリーニング工程が終了する。
このように、DCEガスをクリーニングガスとして供給すると、酸化処理の繰り返しによってガス供給管232、ノズル230及び処理室201の内面に付着した金属汚染物質、例えば、ナトリウム等のアルカリ金属が除去され、金属汚染物質によるウエハ200の汚染が防止される。
図5は操作画面の一例としてのDCEシーケンスの実行時のステータス画面G1を示す。このステータス画面G1は、実行プログラムの一つである画面表示プログラムによって表示される。
図5において、「Idle」、「Boat Load」、「O2 SS」、「O2 FLow」、「DCE SS」、「DCE FLow」、「DCE In」、「DCE Stop」、「Boat Unload」は、それぞれDCEシーケンスのステップ名を示
し、Ico1〜9はそれぞれステップ名に対応するステップの処理内容を表示するアイコンである。
DCEシーケンスのステップ名は、Idle、Boat Load、O2 SS、O2
FLow、DCE SS、DCE FLow、DCE In、DCE Stop、Boat Unloadの順番に、ステータス画面G1に並べて一列に表示され、アイコンIco1〜9は、それぞれ対応するステップ名に近接乃至隣接させて、ステータス画面G1に表示される。
また、ステータス画面G1には、ステータス情報としてガス配管図(ガスフローパターン図)G2とチェック情報とが表示される。
各アイコンIco1〜9は、背景と、背景上に重ね合わせて表示される図柄とで構成されており、図柄は、それぞれ対応するステップ名の処理内容を、文字又は図形又その組み合わせに明確に表現する。
各アイコンIco1〜9の背景には、点灯色と消灯色の二種類があり、これらの切替えによって、ステータス画面G1で点灯、消灯が切替えられる。
本実施の形態では、画面表示プログラムが、DCEシーケンスの各ステップに基づいて、処理中のアイコンを点灯させ、それ以外のアイコンが消灯とされる。
また、画面表示プログラムは、処理の順番を明確にするため、シーケンスのステップ順と同じ向きの矢印表示Rを隣接するステップ名間に表示させる。
このように、画面表示プログラムが、ステータス画面G1上に矢印表示Rを表示させ、且つ処理中のアイコンを点灯させるので、処理の順番と、処理中のステップが明確になる。また、アイコンの図柄により、各ステップ名の内容が明確になるので、前後のステップとの関係、シーケンスの全ステップとの関係や進捗状況も明確になり、ステータス画面G1に表示されるステータス情報との関係も明確になる。
前記ステータス情報としては、本実施の形態では、チェック情報が表示されるがこの他にも必要に応じて基板処理に必要なステータス情報を表示させるようにしてもよい。
チェック情報は、チェック項目、ソフトインターロックに区分して表示され、設定値とモニタ値、監視範囲が表示される。設定値には、モニタ値の種別により、基準値又は基準時間が表示される。チェック項目としては、CAPシールONチェック、O2プレパージ、E軸動作監視、O2ポストパージ、O2/DCE比率(以下、O2/DCE比という)、ガス配管の弁の開閉が表示される。ソフトインターロックとしては、ダイアログボックスG3に、一例として、O2/DCE比のチェックのチェック時間と、CAPセンサのONチェックを実施するかどうかのチェックボックスが表示される。
以下、チェック項目とチェックについて詳述する。
[1]CAPシールONチェック
CAPシールONチェックでは、処理室201にボート217をロードした後に、シール部材としての一対のOリング220b間のシールが所定値に保持できるかどうかをCAPセンサのON/OFFによって判定する。
「CAPシールONチェック」監視範囲は、Boat LoadからDCEクリーニングガスの供給を停止する時期、すなわち、前記DCEシーケンスにおけるBoat LoadのステップからDCE STOPとされる。
実際に、この範囲内でCAP OFF信号が検知された場合は、アラームを発生させ、PMCコンフィグパラメータに設定されているBuzzer(ブサー)、RESET(リセット)、END(エンド)、ABORT RECIPE(アボート レシピ)のいずれかのリカバリー処理を実施する。DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60がオープン状態の場合は、これらのバルブ59,60を強制クローズにする。これにより、DCEシーケンスのステータスは、DCEステータス=DCE STOPとなり、D
CEガスの供給が停止される。
CAPシールONチェックにより、ボート217を処理室201に挿入した状態で、DCEガスの炉内以外リークが判定されるので、DCEガスのリークに起因した異常な爆発や燃焼が防止される。
[2]O2プレパージチェック
「O2プレパージ」とは、クリーニングガスとしてDCEガスを使用する際に、DCEガスと反応する反応物質をDCEガスの供給前に酸化ガスによってパージし、また、酸化ガスによって酸化することによって、DCEガスとの反応による異常燃焼や爆発を防止する処理をいう。O2プレパージの監視範囲は、図5に示すように、ステップ名がBoat Load後からDCEガスの供給が可能な状態に移行されるまで、すなわち、DCE SS〜O2 FLowまでとされる。
O2プレパージチェックでは、DCEバルブオープン前に、マスフローコントローラ52,53内部のニードル弁(図示せず)の開度を0から100%に上昇させ、100%に上昇したときに、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方をオープンとし、対応するマスフローコントローラ52,53にO2流量の設定値を指示することによってO2プレパージが施される。その後、O2流量の設定値が指示された後のマスフローメータ(図示せず)のO2流量のモニタ値に基づいてO2ガスの積算流量(トータル流量)、積算時間の毎秒積算が実施され、積算結果がそれぞれ設定値であるPMCコンフィグの設定値(設定積算流量、設定積算時間)と比較される。そして、積算結果がそれぞれPMCコンフィグの設定値に到達するまでは、O2プレパージ条件待ちとされ、レシピHOLDとして、レシピによる次のステップへの遷移が禁止される。
パージガスの供給開始時期、停止時期にずれが発生したり、積算流量及び積算時間が少なくなると、異常燃焼や爆発が発生する虞があるが、このようにすると、DCEガスとナトリウム等の金属反応物質との反応が抑制され、異常燃焼や爆発が防止される。
また、積算時間(パージ(積算)時間)、積算流量のいずれか一方では信頼性が低く、積算流量だけでは、マスフローコントローラやマスフローコントローラのマスフローメータが呼称した場合は、対応ができないが、両方によってO2プレパージの結果をチェックするので、このような問題が回避される。O2プレパージチェックの際の積算結果とPMCコンフィグの設定値は、ダイアログボックスG4にそれぞれ積算流量、パージ時間(積算時間)として表示される。図示例では、例えば、スラッシュの右側が積算結果、右側が設定値である。
[3]E軸動作監視
E軸動作監視では、ボートエレベータ115の動作を監視し、ボートエレベータ115の昇降動作に起因したDCEガスのリークをチェックし、リークによる異常燃焼や爆発を防止する。
E軸動作監視の監視範囲は、DCE SS〜DCE STOPである。
E軸動作監視DCE SS〜DCE STOPの間は、ボートエレベータの動作(E軸の動作)を禁止(Boat Unload禁止)させるため、E軸動作禁止のインヒビットをかける。禁止が解除される条件は、ステータスがDCE STOP(DCEステータス=DCE STOP)で、装置コンフィグで設定されたE軸動作禁止タイマ(図5の解除タイマ)に到達した時点でBoat Unloadコマンドが有効になる。それまでは、レシピ条件待ちHoldとなる。
このように種々のチェックを実施し、[1]〜[3]でエラー状態になった場合には、危険なバルブ(DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60)を強制クローズし、DCEステータス=DCE STOPとする。
[4]O2/DCE比チェック
O2/DCE比は、Oガスの単位時間当たりの流量とDCEガスの単位時間当たりの流量との比率である。
O2ガスとDCEガスとの比がリミット値を越えると、異常な反応、例えば、爆発反応や燃焼反応が発生する可能性がある。
このため、O2/DCE比チェックでは、DCEキャリアバルブ59のオープン後、DCE/O2ガス比をチェックし、PMCコンフィグのO2/DCE比を越えているかどうかをチェックする。
チェックにより、DCE/O2ガス比がPMCコンフィグのO2/DCE比以上のとき(図5のダイアログボックスG5のモニタ値≧リミット値のとき)は、OK(正常)とし、DCE/O2ガス比がPMCコンフィグのO2/DCE比率未満のとき(図5のダイアログボックスG5のモニタ値<リミット値のとき)は、NG(異常)としてPMCコンフィグのBuzzer、Abort レシピ、Reset レシピのいずれかのエラー処理を実施し、DCEステータス=DCE STOPとする。
[5]O2ポストパージチェック
O2ポストパージとは、DCEガスの供給により金属汚染物質のクリーニングを実施した後、ボート217をアンロードする前に、前記ガス供給管232、ノズル230を通じて処理室201に酸素又は酸素を含む酸化ガスを供給し、これらに残留している残留物質を酸化すると共に、パージによって排気管231に押し出す処理をいう。
ボート217をアンロードする前に、残っているDCEガスが配管内ないし処理室201内に存在している場合は、炉内爆発が発生してしまう可能性があるが、これにより、このような虞が排除される。
O2ポストパージチェックのチェック範囲はDCE SS〜DCE STOPとされる。
O2ポストパージチェックでは、マスフローコントローラ52,53内部のニードル弁(図示せず)の開度が0から100%に上昇され、100%に上昇したときに、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方をオープンとされ、開閉弁50,51に対応するマスフローコントローラ52,53にO2流量の設定値を指示することによってポストパージが実施される。その後、O2流量の設定値が指示された後のマスフローメータ(図示せず)のO2流量のモニタ値に基づいてO2ガスの積算流量(トータル流量)、積算時間(パージ時間)の毎秒積算が実施され、積算結果がそれぞれ設定値であるPMCコンフィグの設定値(設定積算流量、設定積算時間)と比較される。
そして、積算結果がそれぞれPMCコンフィグの設定値に到達するまではレシピでの次のステップへの遷移を禁止する。積算結果がそれぞれPMCコンフィグの設定値に到達するまでは、O2ポストパージ条件待ちとし、レシピHOLDとして、レシピによる次のステップへの遷移を禁止する。
パージガスの供給開始時期、停止時期にずれが発生したり、積算流量や積算時間が少なくなると、異常燃焼や爆発が発生する虞があるが、このようにすると、DCEガスとナトリウム等の金属反応物質との反応が抑制され、異常燃焼や爆発が防止される。
また、積算時間、積算流量のいずれか一方では信頼性が低いが、両方によってO2プレパージの結果をチェックするので、このような問題が回避される。
「O2プレパージ」チェックの際の積算結果とPMCコンフィグの設定値は、ダイアログボックスG6にそれぞれ積算流量、パージ時間(積算時間)として表示される。図示例では、スラッシュの右側が積算結果、右側が設定値である。
このように、CAPシール、O2プレパージ、E軸動作監視時間、ボストパージ、O2/DCE比、その時間の長さ、タイミング、大小は、全てDCEガスシーケンスにおいて
、必要なチェックとなる。
<ガス配管図>
ステータス情報の一つであるガス配管のガス配管図の構成は、図3において説明した構成と同じある。
ガス配管図G2は前記画面表示プログラムによりステータス画面G1に表示される。
画面表示プログラムは、アイコンIco1〜9の場合と同様に、配管図G2に表示されるキャリアガスライン57のDCEキャリアバルブ59及びクリーニングガスライン55のDCE Flowバルブ60の点灯、消灯をレシピのステップ毎の指示に対応して切り替える。すなわち、レシピの指示が開弁のときは、アイコンの色を点灯(例えば、緑色)に切り替え、指示が開弁のときは弁のアイコンの色を消灯に対応する色に切り替える。
このように画面表示プログラムが、DCEシーケンスのステップ毎に、ガス配管図G2の弁のアイコンの点灯、消灯を切り替えるので、ステップ毎のガス回路の構成が明確になる。また、他のステータス情報との関係で、各弁の開閉が適正かどうかも明確になる。
図6はエラーチェック、リカバリー処理を含めたDCEシーケンスの流れを概略的に示したフローチャートである。なお、このフローは、レシピの実行時、基板処理装置100の動作チェックの際のレシピ実行の際、又はマニュアルにて起動される。
ステップS1ではDCEシーケンス実行処理を実行する。
DCEシーケンス実行処理は、「Idle」、「Boat Load」、「O2 SS」、「O2 FLow」、「DCE SS」、「DCE FLow」、「DCE In」、「DCE Stop」、「Boat Unload」の順に処理を行い、各処理の終了後、ステップ2以降の処理を実行する。
この場合、「Idle」、「Boat Load」、「O2 SS」、「O2 FLow」、「DCE SS」、「DCE FLow」、「DCE In」、「DCE Stop」、「Boat Unload」のステップでは、それぞれ次の処理が実行される。
(1)IDLE
このステップでは、基板処理装置100がアイドル(待機)状態となる。このステップでは、前記ボートエレベータ115は下降されており、処理室201内は大気圧状態でボート217は移載室124に存在している。
分岐管232a,232bの開閉弁50,51、キャリアガスライン57のDCEキャリアバルブ59、クリーニングガスライン55のDCE Flowバルブ60は閉弁され、パージガス供給原としてのN2ガス供給源62はパージライン54から切り離されている。
このためステータス画面G1ではステップ名がIDLEのアイコンIco1のみが点灯される。他のアイコンIco2〜9は消灯とされる。また、分岐管232a,232bの開閉弁50,51、DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60のアイコンは消灯される。
(2)Boat Load
このステップでは、移載室124からボート217が搬送され、処理室201内へ挿入(Load)される。このとき、前記した[1]CAPセンサONチェックが実施され、シールが正常かどうかのチェックされる。
チェックは、CAPセンサ(図示せず)のON/OFFにより一対のOリング220b,220b間のシールが判定される。CAPセンサの検出値がOFFの場合、シールが不十分、シールの損傷(磨耗を含む)、又にシールの取り付け不良となる。この場合は、レシピ条件待ちHOLDとなる。
このため、ステップ名がBoat Loadのステップでは、ステップ名がBoat
Loadに対応するアイコンIco2のみが、点灯、例えば、緑色に切り替えられ、他のアイコンは消灯とされる。
また、ガス配管図G2のガス供給管232の分岐管232a,232bの開閉弁50,51、キャリアガスライン57のDCEキャリアバルブ59、クリーニングガスライン55のDCE FLowバルブ60のアイコンは閉のため、それぞれ消灯とされる。
CAPセンサの検出値がONのときは、シールの状態が良好に保持されているとものとして次のステップであるO2 SSのステップに遷移する。
(3)O2 SS
このステップでは、前記PMCコンフィグに存在するS/Sタイマ(ソフトスタートタイマ)によって分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方に対してオープン指示を発行する時間を遅延させることでこれら開閉弁50,51のオープン時のオーバーシュートが防止される。このとき、DCEキャリアバルブ59、DCE
FLowバルブ60は閉とされる。
すなわち、分岐管232a,232bの開閉弁50,51が瞬間的にフルオープンされると、オーバーシュートが発生するために、これらの開閉弁50,51を閉としたままで、それぞれ下流に設けられたマスフローコントローラ52,53に強制クローズ信号を入れながら徐々にO2ガスの流量設定値に従ってマスフローコントローラ52,53内部のニードルバルブの開度を0%から100%(フルオープン)まで上げていく。
このとき、ステップ名がO2 SSに対応するIco3のアイコンが点灯され、他のアイコンは消灯とされる。
また、ガス配管図G2の開閉弁50,51、DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60のアイコンは消灯とされる。
このように、ステップ名がO2 SSのステップは、PMCコンフィグに存在するS/Sタイマによって、ガス供給管232の開閉弁50,51に対してオープン指示を発行する時間を遅延させていく処理となる。
このステップでは[4]CAPシールONチェックが実施される。
(4)O2 Flow
このステップでは、DCEキャリアバルブ59、DCE FLowバルブ60のオープン前のO2パージが実施される。この場合、DCEキャリアバルブ59、DCE FLowバルブ60は閉とされる、N2ガス供給源62はパージガスライン54から切り離されている。
この場合、レシピに基づいてO2ガス又はO2ガスを含む酸化ガスの積算流量の設定値とパージ時間(積算時間)とが指示された後に、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方がオープンされ、O2ガス又はO2ガスを含む酸化ガスがガス供給管の分岐管232a,232bの少なくともいずれか一方、ガス供給管232及びノズル230を通じて処理室201に導入される。
この場合、ステータス画面G1上では、ステップ名O2 Flowに対応するアイコンIco4のみが点灯、他のアイコンが消灯し、ガス配管図G2では、開閉弁50,51の少なくともいずれか一方のアイコンのみが点灯される。DCEキャリアバルブ59、DCE FLowバルブ60のアイコンは消灯とされる。
(5)DCE SS
このステップでは、DCEキャリアバルブ59をフルオープンさせると、オーバーシュートが発生するために、実際のこのバルブ59に関してはOPEN信号を発生させていないが、このDCEキャリアバルブ59の前段に存在するマスフローコントローラ58に関しては、強制クローズ信号を入れながら徐々にDCEキャリアバルブ59に対する流量設定値に従ってマスフローコントローラ58内部のニードル弁の開度を0%から100%(フルオープン)まで上げていく。この処理は、PMCコンフィグに存在するS/Sタイマ
によってDCEキャリアバルブ59に対してオープン指示を発行する時間を遅延させていく最中の処理となる。
このとき、開閉弁59,60は閉、DCEキャリアバルブ59は開、DCE FLowバルブ60は閉とされる。
このため、ステータス画面G1では、DCE SSに対応するアイコンが点灯され、他のアイコンは消灯される。また、ガス配管図G2では、開閉弁59,60のアイコン、及びDEC FLowバルブ60のアイコンが消灯され、DCEキャリアバルブ59のアイコンが点灯される。
(6)DCE Flow
このステップでは、O2ガスの積算流量の設定値と供給時間(積算時間)及びDCEガスの積算流量の設定値と供給時間の設定値とが指示された後、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方の開として酸素又は、酸素を含む酸化ガスを流しながら、DCEキャリアバルブ59が開、DCE FLowバルブ60が閉、パージライン54にパージガス供給源又はキャリアガス供給源としてのN2ガス供給源62が接続される。
キャリアガスとしてN2ガスが気化槽56に供給されるとDCE液が気化するが、DCE FLowバルブ60が閉弁されているので、DCEガスはガス供給管232に供給されない。
このとき、ステータス画面G1においては、ステップ名がDCE Flowに対応するアイコンIco6のみが点灯され、ガス配管図においては、分岐管232a,232bの開閉弁50,51、DCEキャリアバルブ59のアイコンが点灯とされ、DCE Flowバルブ60のアイコンが消灯とされる。
DCE Flowのステップでは、[4]のDCE/O2ガス比のチェックが実施される。
(7)DCE IN
このステップでは、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方が開、DCEキャリアバルブ59が開、N2ガス供給源62がパージライン54に接続される。そして、DCE FLowバルブ60が開弁される。
このため、酸素又は、酸素を含む酸化ガスの供給が継続されながら、DCEガスがクリーニングガスライン55からガス供給管232に供給され、酸化ガス、DCEガス、キャリアガスの混合ガスがノズル230を通じて処理室201に導入される。
DCEガスは、ガス供給管232、ノズル230、処理室201の内面やボート217の表面に付着している金属汚染物質を除去し、排気ガスとなって排気管231に排出される。
排気ガスに含まれる金属汚染物質等は、排気管231の下流側に介設されたトラップ装置(図示せず)と除害装置(図示せず)により清浄化され、無害化される。
このとき、ステータス画面G1上では、ステップ名DCE INに対応するアイコンIco7のみが点灯される。
また、ガス配管図G2においては、分岐管232a,232bの開閉弁50,51の少なくともいずれか一方のアイコン、DCEキャリアバルブ59、DCE FLowバルブ60のアイコンが点灯される。
他の弁のアイコンは消灯とされる。
(8)DCE STOP
このステップでは、DCEキャリアバルブ59、DCE FLowバルブ60に対してクローズ信号が発行され、DCEキャリアバルブ59及びDCE FLowバルブ60が閉弁される。また、このステップでは、ガス供給管232a,232bいずれか一方が開弁される。また、キャリアガスの供給が停止される。これにより、DCEガス及びキャリ
アガスの供給が停止され、酸素又は酸素を含む酸化ガスがガス供給管232、ノズル230を通じて処理室201に導入するO2ポストパージが実施される。
酸化ガスは、ガス供給管232、ノズル230、処理室201の残留物質及びガスを排気管231に排出させる。
この結果、ガス供給管232、ノズル230、処理室201が清浄化される。
ステータス画面G1上では、ステップ名DCE STOPに対応するアイコン Ico8のみが点灯される。他のアイコンは消灯とされる。
ガス配管図G2では、開閉弁50,60の少なくとも一方のアイコンが点灯され、DCEキャリアバルブ59及びDCE FLowバルブ60のアイコンは消灯とされる。
なお、DCE STOPのステップは、DCE IN後だけでなく、後述するフローチャートで説明するように、DCE/O2ガス流量比又はCAPシールONチェックONチェック(Boat Up中にCap OFF信号=OFF)を、Boat Load完了前に検出した場合にも実施される。
(9)Boat Unload
このステップでは、前記ボートエレベータ115は下降され、処理室201からボート217が払い出される。
分岐管232a,232bの開閉弁50,51、DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60は閉弁され、N2ガス供給源62がパージライン54に接続される。これにより、ガス供給管232、ノズル230、パージライン54及び前記処理室201がN2ガスに置換される。
このためステータス画面G1のアイコンはステップ名Boat Unloadに対応するアイコンIco9のみが点灯され、ガス配管図G2では、開閉弁50,51、DCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60のアイコンが消灯される。
ステップS1の処理が終了すると、ステップS2以降に処理が進む。
ステップS2では、現在のステータスがDCE STOPかどうかを判定する。ステータスがDCE STOPの場合(YES)はステップS8に、NOの場合は、ステップS3に進む。
ステップS3では、ソフトインターロック又はハードインタロックが発生したかどうかが判定される。
ソフトインターロック又はハードインタロックの発生条件は、この実施の形態では、図5のダイアログボックスG3に示すように、O2/DCE比チェック、CAPシールONチェックにてエラーが発生した場合となっているが、その他のチェックに対応するソフトインターロックを設定してもよい。
エラーが発生した場合は、ステップS4に進み、PMCコンフィグパラメータに設定されているエラー処理の中から該当するエラー処理(リカバリー処理)を実施する。
エラー処理の実行後は、ステップS5に進んで、エラー発生時にオープンしていたDCEキャリアバルブ59、DCE Flowバルブ60を強制クローズとし、現在のステータスをDCE STOP(DCEステータス=DCE STOP)としてステップS6に進む。
ステップS6では、装置を安全に使用できるように、PMCコンフィグパラメータに予め登録されていたエラー処理(リカバリー処理)(ABORT レシピ、END、BUZZER)を自動で実行させ、ステップS7に進む。
ステップS7では、ステータスがDCE STOPの状態でのO2ポストパージのパー
ジガス、すなわち、酸素又は酸素を含む酸化ガスの積算流量及び積算時間がそれぞれPMCコンフィグに設定されている設定値に到達したかどうかを判定する。
判定結果がNOの場合、ステップ8に進んで、酸化ガスの積算流量及び積算時間がPMCコンフィグに設定されている設定値に到達するまで待機する。
フローがマニュアルではなくレシピにより実行されていた場合はレシピはHoldとされる。
判定結果がYESの場合、ステップ9に進む。
ステップS9では、レシピ又はマニュアルにより、Boat Unloadコマンドが発行され、DCEシーケンスのステップ及びステータスがDCE STOPからBoat
Unloadに遷移される。
「Idle」、「Boat Load」、「O2 SS」、「O2 FLow」、「DCE SS」、「DCE FLow」、「DCE In」、「DCE Stop」、「Boat Unload」の全てについて、ステップ2以降の終了するとクリーニング処理が終了し、クリーニング処理に含まれているエラーチェック及びエラー処理(リカバリー処理)が終了する。
このように、DCEガスを使用するクリーニング工程では、DCEガスを流す前、すなわち、DCEガスを流すためのDCEバルブ(DCEキャリアバルブ59及びDCE FLowバルブ60)のオープン前に、必ず、ガス供給管232に酸素又は酸素を含むガスOガスを流し、ガス供給管232、ノズル230及び処理室201の内雰囲気をパージすることで、DCEガスと反応して爆発する虞のある残留成分や付着物を酸化させるので、異常な燃焼や爆発が防止される。
また、ボート217を処理室201に装填した状態で、DCEガスのリークを防止するので、リークしたDCEガスと反応による爆発や異常な燃焼を防止することができる。
以下に、本実施形態の好ましい態様を付記する。
<付記1>
複数のステップから構成されるレシピの作成を行う操作画面を有し、この操作画面上からの指示で前記レシピを実行させることにより、基板の処理を行う基板処理装置において、前記レシピの各ステップ名を順番に表示すると共に、各ステップに対応する内容を示すアイコンを前記操作画面に表示し且つガス配管図(ガスフロー図)を前記操作画面に表示する表示手段を備えた基板処理装置。
ここで、「アイコン」とは、図柄、例えば図形、文字、その組み合わせにより、ステップ内で行なわれる基板処理の内容を一目で把握することができる画面表示のことをいう。各ステップ名の内容がアイコンによって表示されると、視覚性が向上し、各ステップの内容が明確になり、ステップの内容を容易に理解することができる。
操作画面に、各ステップ名と共に各ステップ名に対応する表示のアイコンが順番に表示されると、前後のステップとの関係も明確になるので、各ステータスの処理内容の理解が容易になる。
また、ガス配管図が表示されると、配管図との関係で、各ステップ、各ステップ管の関係が明確になる。
<付記2>
付記1において、O2パージの積算流量、積算時間が前記操作画面に表示される基板処理装置。
積算時間のみが表示されても積算流量が表示されないとO2パージが充分になされているかどうかが分からないし、積算流量のみが表示されても積算時間が表示されないとO2パージが充分になされているかどうかが分からない。このように、積算流量及び積算時間
が表示されると、O2パージが充分になされているかどうかが明確になる。
<付記3>
付記1又は付記2において、炉の開閉をチェックするためのアイコンが前記ガス配管図に表示される基板処理装置。
炉の開閉がチェックされ、ガスのリークがチェックされるので、不測の事態を防止される。
<付記4>
付記1又は付記2において、ガスの流量比をチェックするためのアイコンが前記操作画面に表示される基板処理装置。
ガス比がチェックされるので、ガス比の異常による不測の事態が防止される。
なお、本実施の形態では、レシピのステップ毎に、シーケンスのステップ名、ステップ名の内容を示すアイコン、各種チェック、及びガス配管図をステータス情報として、装置画面の一例としてのステータス画面に表示させる説明をしたが、一つの操作画面に、これらの画面をレシピのステップ毎に表示させるようにしてもよい。このようにしても同様の作用効果が得られる。
また、本発明は、基板処理装置して、半導体製造装置だけでなく、LCD装置のようなガラス基板を処理する装置でも適用が可能である。また、縦型の基板処理装置だけでなく、横型、枚様式の基板処理装置にも適用される。
本発明の一実施の形態に係る基板処理装置の一実施の形態を示す斜透視図である。 図1に示す基板処理装置の側断面図である。である。 本発明の基板処理装置の一実施の形態に係り、処理炉の概略構成図であり。 本発明の一実施の形態に係り、基板処理装置のプロセスモジュール制御コントローラの一例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係り、レシピ実行の際、又は、基板処理の動作チェックの際に、画面表示プログラムによりモニタに表示される操作画面の一例を示す図である。 同じく本発明の基板処理装置の一実施の形態に係るプロセスモジュール制御コントローラのエラーチェック、リカバリー処理を含めたDCEシーケンスの流れを概略的に示すフローチャートである。
符号の説明
7 モニタ(表示手段)
50 DCEキャリアバルブ
52 マスフローコントローラ
54 パージライン
55 クリーニングガスライン
56 気化槽
57 キャリアガスライン
58 マスフローコントローラ
59 DCEキャリアバルブ
60 DCE FLowバルブ
61 酸素ガス供給管
62 N2ガス供給源(パージガス及びキャリアガス供給源)
201 処理室
202 処理炉
232 ガス供給管
232a 分岐管
232b 分岐管
241 マスフローコントローラ
G1 ステータス画面(操作画面)
Ico1〜9 アイコン

Claims (6)

  1. 複数のステップから構成されるレシピの作成を行う操作画面を有する表示部を備えた基板処理装置であって、
    前記表示部は、前記レシピの各ステップ名を時系列に表示すると共に各ステップに対応する内容を示すアイコンと、各チェック項目の名称及び前記チェック項目を監視する前記ステップの監視範囲を示す両方向矢印アイコンを含むチェック情報と、実行中の前記ステップに対応するガス配管図と、前記チェック項目に対応するインターロックを設定するダイアログボックスと、を前記操作画面に表示する基板処理装置。
  2. 前記チェック項目は、「プレバージ」チェック及び「ポストパージ」チェックの少なくともいずれかを有し、
    前記「プレバージ」チェック及び前記「ポストパージ」チェックの少なくともいずれかでは、パージガスの積算流量及びパージ時間の積算結果と、それぞれの設定値と、をダイアログボックスとして前記操作画面に表示させるように構成した請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記チェック項目は、パージガスの単位時間あたりの流量と処理ガスの単位時間あたりの流量との比率のチェックを有し、
    前記パージガスの単位時間あたりの流量と前記処理ガスの単位時間あたりの流量との比率のモニタ値とリミット値とをダイアログボックスとして前記操作画面に表示させるように構成した請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 基板の処理が行われる処理室と、
    前記処理室のシールをON/OFFによって判定するCAPセンサと、
    前記レシピを実行させることにより、基板の処理を行う制御部と、をさらに備え、
    前記チェック項目は、「CAPシールON」チェックを少なくとも有し、
    前記「CAPシールON」チェックに関して、前記CAPセンサのOFF信号が検知された場合、前記制御部は、所定のリカバリー処理を実施する請求項1に記載の基板処理装置。
  5. 複数のステップから構成されるレシピの作成を行う操作画面を有する表示部を備えた基板処理装置で実行される画面表示プログラムであって、
    前記表示部は、前記レシピの各ステップ名を時系列に表示すると共に各ステップに対応する内容を示すアイコンと、各チェック項目の名称及び前記チェック項目を監視する前記ステップの監視範囲を示す両方向矢印アイコンを含むチェック情報と、実行中の前記ステップに対応するガス配管図と、前記チェック項目に対応するインターロックを設定するダイアログボックスと、を前記操作画面に表示する画面表示プログラム。
  6. 複数のステップから構成されるレシピの作成を行う操作画面を有する表示部を備えた基板処理装置の表示方法であって、
    前記表示部は、前記レシピの各ステップ名を時系列に表示すると共に各ステップに対応する内容を示すアイコンと、各チェック項目の名称及び前記チェック項目を監視する前記ステップの監視範囲を示す両方向矢印アイコンを含むチェック情報と、実行中の前記ステップに対応するガス配管図と、前記チェック項目に対応するインターロックを設定するダイアログボックスと、を前記操作画面に表示する基板処理装置の表示方法
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