JP5275572B2 - 床下配管工法 - Google Patents
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Description
この場合に、床下は狭いため、作業者が床下に潜って工事することは困難であり、床下に配管を敷設するときは床板をはつって(剥がして)工事しなければならず、工事が大掛かりとなって工期とコストがかかってしまう。また、アパートなどで居住者が別の部屋で生活ができない居住環境では、居住者が住んだままで床板をはつる工事ができないという問題もある。
一方、室内に配管を引き回すことも可能であるが、それでは露出した配管で室内の美観が損なわれ、居住者の生活にも支障が生じかねない。
この開口は住宅の床面に三つ以上形成されることがある。例えば移設に伴って洗面台に給湯管を新たに接続するときは給湯元となる部屋の床面にも開口が形成され、この開口と前記移設先の部屋の床面の開口との間に管材が敷設されることとなる。
また、床面に形成する開口は、管材を床上から床下へ通すことができるとともに、床上の作業者が開口から床下に腕を差し入れて管材の接続作業が行える程度の大きさに形成することができる。開口を角形に形成したのでは、不必要な大きさに床板を切削することになるため、開口は例えば直径150mm程度の大きさで円形状に床板を穿孔して形成することが好ましい。
ここで、床面に開口を形成するにあたり、床板の穿孔手段として丸鋸を用いたのでは、床板を円形に切削する操作が難しく、床下に進入した刃で根太を傷つける虞がある。よって、円形の切削刃を備えたホールカッターを用いることが好ましく、切削刃の穿孔深さを規制するガイド部材を切削刃の周囲に装備したホールカッターの利用が好適である。
通管具は、例えばグラスファイバー製の棒材を複数本連結して所望の長さに設定可能とした屈曲自在及び伸縮自在な釣り竿状のロッドを用いることができる。
一方、このようなロッドは床下の既設配管や根太などの障害物を除けて開口間を連絡することは可能なものの、ロッドは細いため、ロッドが床下で管材が通るに十分な大きさの隙間を通っていなこと、つまり管材の太さよりも狭い障害物の隙間を通って開口間を連絡することもあり、その場合に、ロッドの後端に管材を接続して床下に入れ、ロッドの連絡経路に沿って管材を敷設しようとしても、管材が障害物に引っ掛かってしまう。
よって、通管具は、管材の太さと略同じか若干大きな外径の球体をコイルバネを介してロッドの先端に取り付けた構成のものを用いることが好ましく、コイルバネをロッドの軸に対して斜めに傾けてロッドの先端に取り付けた構成のものであればより好ましい。また、ロッドの後端には管材が接続する管継手が一体に設けてあることが好ましい。
このような構成の通管具では、床面に形成された一側の開口から、球体を先端としてロッドを床下に差し入れ、到達口である他側の開口に向けてロッドを押し込み、ロッド先端が他側の開口下方に達したならば、ロッド先端を当該開口から床上に引き上げて両開口を連絡することができ、このロッドの連絡経路は管材が挿通可能な幅の障害物の隙間を縫った経路となる。
また、球体をコイルバネを挟んでロッドの軸に対して偏芯した位置に取り付けることで、ロッドを回転させるとロッド先端で球体がロッドの軸回りで大きく回転する。従って、床下空間内に既設配管などの障害物があり、この空間内に押し込んだロッドの先端が障害物に当たったときにロッドを回転すれば、ロッドの先端で大きく回転する球体が障害物に沿って周辺の空隙に変位し、そのままロッドを押し込めば、障害物を除けてロッドの先端が空隙に進出し、障害物を乗り越え、潜り又は障害物の側方にロッドの位置をずらしつつ、ロッドを到達口の開口まで押し込むことが可能である。さらに、ロッドの先端部分が球体であるので、障害物との接触抵抗が小さくなって障害物表面の凹凸に引っ掛かり難く、ロッド先端が障害物に接してもロッドを無理なくスムーズに押し込むことができる。また、コイルバネを介して球体が取り付けてあるので、ロッドを押し込む操作で球体が障害物に当たっても、コイルバネがクッションとなって障害物に加わる衝撃は小さく抑えられ、障害物表面を傷つけることはない。
床下に敷設する管材としては、例えばポリブデン(PB)管やポリエチレン(PE)管、架橋ポリエチレン(XPE)管、耐熱ポリエチレン(PE−RT)管、塩ビ管などの、可撓性を備えていて生曲げによる配管が可能な合成樹脂管の利用が好適である。
ここで、合成樹脂管をそのまま床下に差し入れたのでは、通管具の連絡経路に沿って移動する間に床下の障害物にぶつかり、表面が擦れて傷が付くことがある。また、給水・給湯用の配水管は管材の周囲を断熱材や遮音材で覆ってあることが好ましい。
そこで、管材は、可撓性を有する合成樹脂管を本管とし、この本管の外周面を膨張・収縮性を備えた保護部材で覆い、さらに保護部材の表面をカバー材で圧縮して覆って、保護部材の体積を縮小させた構成のものを用いることが好ましい。
本管の外周面を被覆する保護部材は、圧縮することによって体積が減少する収縮性と圧縮力を解放したときに体積を大きく膨張させる性質を有する弾性材料、例えば綿やグラスウール、スポンジ、ゴムを発泡させた弾性材などの部材により形成することができる。カバー材は、例えばポリオレフィン系やポリ塩化ビニル系、ポリエステル系の樹脂により成形された、適度な熱収縮性を有する熱収縮チューブを用いることができる。また、保護部材の外周とカバー体の内周との間には、管材の長手方向に亘ってカバー材の引き裂きを容易にするための引き裂き糸を挿入しておくことが好ましい。引き裂き糸に代えてカバー材の表面にミシン目などの引き裂き線を設けておいてもよい。
この構成の管材によれば、表面をカバー材で包んで収縮させた保護部材で本管の外周面を覆っているので、床下空間に管材を通す作業において管材が障害物にぶつかるなどしても表面に傷が付くことはなく、また、敷設後にカバー材を除去すれば、保護部材が膨張して管材は障害物の隙間に固定され、膨張した保護部材は断熱材や遮音材としても機能して、結露の発生や送水時の騒音の発生を防止するなどの効果を奏する。
前記洗面台を移設する例では、元の設置場所の床面に形成された開口下で、新たに敷設した管材と、給水・給湯設備に接続した又は排水口に接続した既設配管とを床下で接続することとなる。また、移設場所の床面に形成された開口において、新たに敷設した管材と洗面台の給水・給湯口や排水口を接続することとなる。
ここで、蓋具を取り付けるなどして単に開口を塞いだだけでは、開口に面した床下空間が中空となって床面の剛性が低下するため、開口から床下に床板支持具を入れ、この床板支持具で開口周囲の床板と蓋具を支持するように構成することが好ましい。
床板支持具としては、内周にネジ溝が形成された筒体の上部外周に床板を支持する三つの支持アームを互いに等間隔離して側方へ張り出してなる台座と、筒体に螺合可能であって頂部に回動工具係合用の凹部を設け、下部に床基礎面に接合するフランジ部を一体に設けて形成してなる支持ボルトからなる構成のものを用いることができる。
この床板支持具によれば、床板下面を支持する台座の支持アームを、互いに筒体の上部外周から側方へ三方に分岐させて設けてあるので、床上から開口をくぐらせて床下に入れ、設置することが可能であり、台座の筒体に下方から螺合して基礎床面上に立てた支持ボルトの螺合深さを調整して開口周りの床板下面に支持アームを接合させることにより、床板を適切な高さに支持して、開口が形成された部分の床板を確実に補強することができる。
そこで、蓋具は、外周壁に外方へ張出したフランジを設け、内周壁に内方へ張出した受座と切欠部を周方向に沿って複数設けるとともに前記切欠部に面した受座の縁部下面に凹段部を設けてなる円筒状の枠体と、枠体の開口面内に嵌まる円板形に形成されていてその上面を平坦な面に設けるとともに下面周縁に前記切欠部に対応した幅の凸状部を周縁に沿って複数配し且つ当該凸状部に隣接した下面内方位置に下方へ突出していて先端を外方へ屈曲させてなる爪部を設けてなる蓋体を備え、枠体の開口面内に嵌め入れた蓋体を受座に載せて支持し、その凸状部が枠体の切欠部に没入すると、蓋体の爪部先端が、隙間をおいて前記凹段部の下方に位置するように設けた構成のものを用いることが好ましい。
この構成の蓋具において、枠体と蓋体は、ABSなどの合成樹脂材料を用い、射出成形により形成することができる。また、切欠部は、枠体の中心を挟んで対向位置の内周壁に一対を設け、これに対応させて蓋体下面の周縁に一対の突状部を配することができる。三箇所以上の対応箇所に切欠部と凸状部を設けてもよい。
これによれば、床板に形成された開口に枠体を嵌め入れ、開口周縁にフランジを重ねて枠体を固定し、その上方から内部に蓋体を装着し、その下面を受座の上面に載せて枠体内部に蓋体を支持させることにより開口を閉鎖することができる。
この際、枠体の切欠部に爪部が重なるように蓋体を位置合わせてして装着すれば、受座上には蓋体下面の凸状部が載り、その位置から蓋体を回転させると、凸状部が受座上を滑って位置をずらし、これと同時に爪部の先端が受座下面の凹段部内へと進入する。そして、位置をずらした凸状部が切欠部に重なった位置で、凸状部が切欠部内へと没入して蓋体全体が僅かに下方へと変位し、同時に爪部の先端は凹段部の下方に隙間を開けて配される。
この状態で、蓋体は受座の上面に載って支持されており、上方から蓋具に下向きの力が加わっても蓋体が枠体から取り外れることはない。また、蓋体の凸状部が枠体の切欠部内に没入しているため蓋体の回転が阻止され、蓋体に周方向の力が加わっても蓋体が位置をずらすことはない。さらに、上方から蓋体に上向きの力を加えて蓋体を捲り上げようとしても、蓋体の爪部が枠体の凹段部に係合するため蓋体が枠体から浮き上がることはない。一方、吸盤具などを利用して蓋体を上方へ僅かに浮き上がらせれば、凸状部が没入位置から切欠部上に変位するため蓋体は回転可能となり、そのまま蓋体を回転させれば、水平に変位する凸状部が受座に乗り上げ、また、凹段部下方にあった爪部先端が切欠部内へと位置をずらして凹段部との係合を解除し、蓋体を枠体から取り外せるようになる。
このような構成の蓋具を用いれば、開口周縁にフランジを載せて枠体が開口に嵌まり、その内部に上面を平坦とした蓋体が装着するように設けてあるので、開口面から上方に突き出る部分はフランジだけであり、開口の周囲の面と略面一に収めて蓋具を取り付けることができ、また、枠体内部の所定の位置に装着した蓋体は、上方や周囲から力が加わっても回転したり取り外れたりすることはなく、枠体内に安定的に保持されて開口を確実に閉鎖することが可能である。さらに、吸引具などを利用して、先ず枠体に装着された蓋体を浮き上がらせ、次いでそのまま回転させる、という簡単な操作により蓋体を枠体から取り外すことができ、開口から床下を点検する際に手間をかけずに蓋体の着脱が可能である。
図示されるように、管材の敷設は、開口位置選定処理、開口形成処理、通管処理、敷設処理、接続処理及び復旧処理の各処理工程を経て行われる。
この作業では、住宅建設時の配管図面から、移設場所の床下に設置されたガス管や給排水管の位置を予め確認した上で、探知機を用いて根太の位置やその他既設の構造物の有無を確認し、生活動線を考慮した上で、既設の配管や根太を避けた位置を開口の形成位置に選定する。
開口の形成作業は後述するホールカッターを用いて行い、床面に直径150mm程度の大きさで円形の開口を形成する。また、洗面台の元の設置場所の床面に配管を通す開口が形成されていた場合に、この開口が前記開口よりも小さいときは、同じ大きさの円形状に揃えておく。
この作業は、後述する可撓性を有する吊り竿状のロッドからなる通管具を用いて行い、元の設置場所において開口を通してロッドを床下に差し入れ、床上でロッドを操作してロッド先端の向きや位置を調整しながらロッドを順次押し入れつつ移設場所の開口まで到達させ、当該開口からロッドの先端を床上に引き上げて開口同士を連絡する。
敷設する管材は、後述するように可撓性を有する合成樹脂管を本管とし、その外周を保護部材で被覆し、さらにカバー材で保護部材を圧縮被覆した構成のものが用いられる。敷設作業は、先ず、管材を元の設置場所において通管具の後端に一体に接続し、次いで、移設場所でロッドを牽引して床上に順次引き上げながら、元の設置場所の開口から管材を床下に導き入れ、通管具の挿通経路に沿って管材を敷設することにより行う。
この作業では、先ず、元の設置場所又は移設場所の開口において、前記管材の外周面を被覆していたカバー材を切除し、カバー材を床上に引き抜いてカバー材で圧縮していた保護部材を膨張させて、管材を床下障害物の隙間に定置させ、次いで、元の設置場所において管材の端部を管継手を介して既設の給水管の端部に一体に接続し、移設場所において敷設した管材の端部を開口から床上に引き上げ、洗面台の給水口に接続する。
なお、給湯管と排水管も上記と同様の作業工程によって元の設置場所から移設場所まで床下に敷設され、それぞれ一端が既設の給湯管、排水管と接続され、他端が洗面台の給湯口、排水口に接続される。
この作業は、開口から床下に後述する床板支持具を入れ、床板支持具を床下に固定して開口周辺の床板を床板支持具で支持させるとともに、後述する蓋具を開口内に嵌め入れて開口を閉鎖し、元の設置場所の床面を面一な連続した平面に形成することにより行う。
図2はホールカッターの半面を破断して示した正面図と下面図である。
同図に示されるように、このホールカッター1は、図示されない電動機の回転駆動軸に固定されるシャンク部11の端部に筒形の切削刃12とセンターピン13とを一体に連結し、シャンク部11の周面にベアリング14を介してガイド部材15を接続して構成してある。
次いで、前記センター孔に、電動機に装着したホールカッター1のセンターピン13を挿入し、電動機の駆動とともに回転する切削刃12を床面に押し付けて床板を切削する。
センターピン13に代えてドリルをシャンク部11の端部に取り付け、床面の開口形成位置の中心をドリルで穿孔するのに続けて、切削刃12で開口を切削するようにしてもよい。
図3は通管具の端部に合成樹脂管を連結した状態の全体構成図、図4はロッド先端部の部材拡大構成図、図5はロッド後端部の部材拡大構成図、図6は通管具を用いて床下に管材を敷設する工程を示した図である。
各図において、符号2は通管具、21はロッド、22はロッド先端に取り付けられる通線ヘッド、23はロッド後端に取り付けられる管継手、3は後述する管材、Fは床面、FLは床下の空間、FHは開口をそれぞれ示している。
同図に示されるように、コイルバネ222と球体223はともに基部221の他端221bの中心軸S上に取り付けられており、通線ヘッド22をロッド21に連結した状態では、コイルバネ222と球体223はロッド21の軸Oに対して斜めに傾いた偏芯位置に配され、軸Oを中心にロッド21を回転させると、球体223が図中に破線で示した、軸Oから偏芯した距離だけ離れた位置で当該軸周りを回転するようになっている。
詳しくは、図5(A)に示されるように、管継手23は、その球状の一端部が頭部231の他端231bに形成された雌ネジにロッド21の端部を螺子入れてロッド21に一体に連結し、他端部が弾性管体234を管材3の中空内部に挿入することができるようになっている。そして、同図(B)に示されるように、ボルト232に螺合した操作リング233をナット235側へ締め込むと、弾性管体234が操作リング233とナット235の間に挟まれて膨張し、弾性管体234の膨らんだ外周面が管材3の内周面に圧接することにより、管材3内に弾性管体234が一体に連結し、管継手23を介してロッド21と管材3が一体に接続するようになっている。また、操作リング233を前記とは逆方向へ回転させれば、弾性管体234が元の大きさに収縮して、管材3の端部から管継手23を抜け外せるようになっている。
以降、ロッド21を回転させながら押し込む操作を繰り返し、開口FH2の下方までロッド21の先端が進出したならば、ロッド21の先端を開口FH2から床面F上へ引き上げる(同図(B))。
また、ロッド21の先端部分が球体223なので、障害物OBとの接触抵抗が小さく、ロッド先端が障害物OBに当たってもロッド21を無理なくスムーズに押し込むことができ、また、コイルバネ222がクッションとなって障害物OBに加わる衝撃を小さく抑えることができる。
図7は管材の断面図、図8は管材を被覆するカバー材を引き裂いたときに保護部材が復元して膨張した状態の断面図である。両図において、符号3は管材、31は本管、32は保護部材、33はカバー材を示している。
熱収縮性チューブをカバー材33として使用する場合、保護部材32の外周を熱収縮性チューブで覆ってから熱収縮させ、保護部材32を圧縮して収縮した状態で被覆するとよい。
その一例として、ポリエチレンからなる本管31の外周をスポンジからなる保護部材32で覆い、その外周を塩ビの熱収縮性チューブからなるカバー材33で覆った保護層付き管材3は、本管31の可撓性が損なわれることがないため、曲げ配管が要求される施工現場での配管作業に使用できる。
図9は床板支持具を構成する台座と支持ボルトを分離して示した要部破断構成図、図10は図9の台座の平面図、図11と図12は図9の床板支持具を開口を通して床下に設置した状態を床板の上方と側方から示した図である。各図において、符号4は床板支持具、41は台座、42は支持ボルト、5は後述する蓋具、FBは床板、BFは基礎床面をそれぞれ示している。
図10に示されるように、台座41を上方から見ると各支持アーム41bは円筒体41aを中心にY字形に張り出した形状を呈し、各支持アーム41bの円筒体41aの軸心Oから先端縁部までの長さ(L)を同一に設定し、且つ軸心Oの廻りで三つの支持アーム41bを互い等角度(120°)だけ離して設けてある。また、各支持アーム41bには、蓋具5を固定する留め具(図示せず)の挿通孔41cを形成してある。
なお、支持アーム41bの長さ(L)は、前記ホールカッター1を使用して床面Fに形成された開口FHの半径(R=φ/2=75mm)よりも大きく設定してある(図11参照)。
図13は蓋具を構成する蓋体と枠体の上面側と下面側の斜視図、図14は図13の蓋体と枠体の半面を破断して示した側面図、図15は枠体に蓋体を装着した状態の蓋具の下面図と要部切断端面図、図16は図15に示した位置から蓋体を回転して枠体に固定した状態の蓋具の下面図と要部切断端面図であり、図中、符号5は蓋具、51は枠体、52は蓋体を示している。
両受座512は、枠体51の開口面内で平面視弓形を呈して内方へ張出しており、その切欠部513、513に面する両端のうちの一方の端部の縁部下面に凹段部512aを設けてある。
また、切欠部513、513は、その周方向に沿った幅(We)を同寸として、枠体51の中心を挟んで対向する位置に配され、さらに切欠部513、513が面する枠体51の周壁には留めネジなどの留め具を挿通するための孔514、514を形成してある。
また、蓋体52下面の中心を挟んで対向する凹状部522、522の端部であって凸状部523、523に隣接した下面内方位置に、当該下面から下方へ突出していて先端を外方へ屈曲させてなる爪部525、525をそれぞれ一体に設けてある。両爪部525の先端は凹状部522と対向する位置まで張出してある。
また、以上の説明では、給排水用の配管を敷設する場合について説明したが、例えば信号線などの線材を床下に敷設する場合に線材を通す管材の敷設工事にも本発明は適用することができる。
Claims (6)
- 既設住宅の床下に管材を敷設する配管工法において、
床面に少なくとも一対の開口を形成する開口形成工程と、
可撓性を有する棒状の通管具を床上から一方の開口を通して床下に入れ、この通管具の先端を他方の開口から床上に押し出す通管処理工程と、
他方の開口側で床下に通した通管具を床上へ牽引するのに伴って通管具の後端に接続した管材を一方の開口を通して床下に入れ、両開口間に管材を敷設する敷設処理工程と、
両開口において床下に敷設された管材と既設の他の管材や設備類と接続する接続処理工程と、
床上から開口を通して床下に床板支持具を入れ、床下面上に立設させた床板支持具で開口周辺の床板を支持させるとともに、開口に蓋具を取り付けて開口を塞ぐ復旧処理工程と、
を有することを特徴とする床下配管工法。 - 開口形成工程において、切削刃の穿孔深さを規制するガイド部材を切削刃の周囲に設けたホールカッターを用いて床面に開口を形成することを特徴とする請求項1に記載の床下配管工法。
- 通管処理工程において、弾性を有するロッドの一端に管材が接続する管継手を取り付け、他端に先端に球体が取り付けられたコイルバネをロッドの軸に対して傾けて取り付けた構成を有する通管具を用いたことを特徴とする請求項1又は2に記載の床下配管工法。
- 敷設処理工程において、可撓性を有する本管の外周を、膨張・収縮性を備えた保護部材で覆い、且つ保護部材の表面をカバー材で圧縮して覆って保護部材の体積を縮小させてなる管材を床下に敷設することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の床下配管工法。
- 復旧処理工程において、内周にネジ溝が形成された筒体の上部外周に床板を支持する三つの支持アームを互いに等間隔離して側方へ張り出してなる台座と、筒体に螺合可能であって頂部に回動工具係合用の凹部を設け、下部に床基礎面に接合するフランジ部を一体に設けて形成してなる支持ボルトからなる床板支持具を用いたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の床下配管工法。
- 復旧処理工程において、外周壁に外方へ張出したフランジを設け、内周壁に内方へ張出した受座と切欠部を周方向に沿って複数設けるとともに前記切欠部に面した受座の縁部下面に凹段部を設けてなる円筒状の枠体と、枠体の開口面内に嵌まる円板形に形成されていてその上面を平坦な面に設けるとともに下面周縁に前記切欠部に対応した幅の凸状部を周縁に沿って複数配し且つ当該凸状部に隣接した下面内方位置に下方へ突出していて先端を外方へ屈曲させてなる爪部を設けてなる蓋体を備え、枠体の開口面内に嵌め入れた蓋体を受座に載せて支持し、その凸状部が枠体の切欠部に没入すると、蓋体の爪部先端が、隙間をおいて前記凹段部の下方に位置するように設けた構成を有する蓋具を用いたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の床下配管工法。
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