以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るハイブリッド直流電源システム10が適用された燃料電池車両(電気車両)20の回路図である。
ハイブリッド直流電源システム10は、基本的には、エネルギストレージでありバッテリ電圧Vbatを発生する蓄電装置(以下、バッテリともいう。)24(第1電力装置)と、このバッテリ電圧Vbatより高い電圧である発電電圧Vfを発生する発電装置としての燃料電池22(第2電力装置)と、バッテリ24と燃料電池22との間に配置され電圧変換するDC/DCコンバータ36と、統括制御部56(上位制御部)から供給される電圧指令値に応じてDC/DCコンバータ36の電圧制御目標値を設定し、バッテリ24と燃料電池22との間での前記電圧変換を制御するコンバータ制御部54とから構成される。
ここで、コンバータ制御部54とDC/DCコンバータ36とは、バッテリ24が接続される1次側1Sと、燃料電池22及びモータ26(インバータ34)が接続される2次側2Sとの間で、昇降圧の電圧変換を行うDC/DCコンバータ装置{VCU(Voltage Control Unit)という。}23を構成する。
燃料電池車両20は、前記のハイブリッド直流電源システム10と、このハイブリッド直流電源システム10からモータ電流Im(電力)がインバータ(駆動回路)34を通じて供給される負荷としての走行用のモータ26(電動機)と、から構成される。
モータ26の回転は、減速機12、シャフト14を通じて車輪16に伝達され、車輪16を回転させる。
燃料電池22は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成されたセルを積層したスタック構造である。燃料電池22には、水素タンク28とエアコンプレッサ30とが配管により接続されている。燃料電池22内で反応ガスである水素(燃料ガス)と空気(酸化剤ガス)との電気化学反応により生成された発電電流Ifは、電流センサ32及びダイオード(ディスコネクトダイオードともいう。)33を介して、インバータ34及び(又は)DC/DCコンバータ36側に供給される。
インバータ34は、直流/交流変換を行い、モータ電流Imをモータ26に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後のモータ電流Imを2次側2SからDC/DCコンバータ36を通じて1次側1Sに供給する。
この場合、回生電圧又は発電電圧Vfである2次電圧V2がDC/DCコンバータ36により低電圧に変換された1次電圧V1は、ダウンバータ42により降圧されてさらに低電圧とされ、ライト、パワーウインド、ワイパー用電動機等の補機44に補機電流Iauとして供給されると共に、余剰電力があればバッテリ電流Ibat(充電電流Ibc)としてバッテリ24に流し込まれバッテリ24を充電する。
1次側1Sに電力ケーブル18(あるいはコンタクタ)を通じて接続されるバッテリ24は、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池又はキャパシタを利用することができる。
バッテリ24は、ダウンバータ42を通じて補機44に補機電流Iauを供給すると共に、DC/DCコンバータ36を通じてインバータ34にモータ電流Imを供給するためのバッテリ電流Ibat(放電電流Ibd)を流し出す。
なお、インバータ34に供給されるモータ電流Imは、バッテリ電流IbatがVCU23により変換された2次電流I2と発電電流Ifとの合成電流である。
バッテリ24の正極側の出力端には、直列にバッテリ短絡保護用のヒューズ25が挿入されている。バッテリ24の負極側の線路と、図1中、1次側1Sが指すバッテリ24の正極側に繋がる線路との間が短絡された場合には、ヒューズ25は、バッテリ24を保護するために溶断する。
1次側1S及び2次側2Sには、それぞれ平滑用のコンデンサ38、39が設けられている。
燃料電池22を含むシステムはFC制御部50により制御され、インバータ34とモータ26とを含むシステムはインバータ駆動部を含むモータ制御部52により制御され、DC/DCコンバータ36を含むシステムはコンバータ駆動部を含むコンバータ制御部54により、それぞれ基本的に制御される。
そして、これらFC制御部50、モータ制御部52及びコンバータ制御部54は、燃料電池22の総負荷量Lt等を決定する上位制御部としての統括制御部56により制御される。
統括制御部56、FC制御部50、モータ制御部52及びコンバータ制御部54は、それぞれCPU、ROM、RAM、タイマの他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェース、並びに、必要に応じてDSP(Digital Signal Processor)等を有している。
統括制御部56、FC制御部50、モータ制御部52及びコンバータ制御部54は、車内LANであるCAN(Controller Area Network)等の通信線70を通じて相互に接続され、各種スイッチ及び各種センサからの入出力情報を共有し、これら各種スイッチ及び各種センサからの入出力情報を入力として各CPUが各ROMに格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。
ここで、車両状態を検出する各種スイッチ及び各種センサとしては、発電電流Ifを検出する電流センサ32の他、1次電圧V1(バッテリ電圧Vbatに等しい。)を検出する電圧センサ61、1次電流I1{バッテリ電流Ibat(放電電流Ibd又は充電電流Ibc)}を検出する電流センサ62、2次電圧V2(ディスコネクトダイオード33が導通しているとき、略燃料電池22の発電電圧Vfに等しい。)を検出する電圧センサ63、2次電流I2を検出する電流センサ64、通信線70に接続されるイグニッションスイッチ(IGSW)65、アクセルセンサ66、ブレーキセンサ67、車速センサ68、及び上記したライト、パワーウインド、ワイパー用電動機等の補機44の操作部55等がある。
統括制御部56は、燃料電池22の状態、バッテリ24の状態、モータ26の状態、及び補機44の状態の他、各種スイッチ及び各種センサからの入力(負荷要求)に基づき決定した燃料電池車両20の総負荷要求量Ltから、燃料電池22が負担すべき燃料電池分担負荷量(要求出力)Lfと、バッテリ24が負担すべきバッテリ分担負荷量(要求出力)Lbと、回生電源が負担すべき回生電源分担負荷量Lrとの配分(分担)を調停しながら決定し、FC制御部50、モータ制御部52及びコンバータ制御部54に指令を送出する。
DC/DCコンバータ36は、バッテリ24と、燃料電池22又は回生電源(インバータ34とモータ26)との間に接続される、上アーム素子(上アームスイッチング素子81と並列ダイオード83)と下アーム素子(下アームスイッチング素子82と並列ダイオード84)とからなる相アーム(単相アーム)UAと、リアクトル90とから構成される。
上アームスイッチング素子81と下アームスイッチング素子82とは、それぞれ例えば、MOSFET又はIGBT等で構成される。
リアクトル90は、DC/DCコンバータ36により1次電圧V1と2次電圧V2との間で電圧を変換する際に、エネルギを放出及び蓄積するために、前記上アーム素子及び前記下アーム素子の接続点とバッテリ24との間に挿入されている。
上アームスイッチング素子81は、コンバータ制御部54から出力される駆動信号(駆動電圧)UHによりオン又はオフされ、下アームスイッチング素子82は、駆動信号(駆動電圧)ULによりオン又はオフされる。
1次電圧V1、代表的には、負荷が接続されていないときのバッテリ24の開放電圧OCV(Open Circuit Voltage)は、図2の燃料電池出力特性(電流電圧特性)91上に示すように、この燃料電池22の発電電圧Vfの最低電圧Vfminより高い電圧に設定されている。なお、図2において、バッテリ24の開放電圧OCVをOCV≒V1と描いている。
2次電圧V2は、燃料電池22が発電動作しているときには燃料電池22の発電電圧Vfに等しい電圧にされる。
ただし、燃料電池22の発電電圧Vfがバッテリ24の電圧Vbat(=V1)に等しくなったときには、図2に一点鎖線の太線で示す直結状態とされる。
直結状態では、上アームスイッチング素子81に供給される駆動信号UHのデューティが、例えば100[%]にされ、下アームスイッチング素子82の駆動信号ULのデューティは、例えば0[%]にされる。直結状態において、2次側2Sから1次側1Sへ電流が流れる充電方向(回生方向)の場合には、上アームスイッチング素子81を通じて電流が流れ、1次側1Sから2次側2Sへ電流が流れる力行方向の場合には、ダイオード83を通じて電流が流れる。
ここで、VCU23による燃料電池22の出力制御について説明する。
水素タンク28からの燃料ガス及びエアコンプレッサ30からの圧縮空気が供給されている発電時に、燃料電池22の発電電流Ifは、図2に示した特性91{関数F(Vf)という。}上で2次電圧V2、すなわち、発電電圧Vfをコンバータ制御部54によりDC/DCコンバータ36を通じて設定することにより決定される。つまり、発電電流Ifは、発電電圧Vfの関数F(Vf)値として決定される。If=F(Vf)であり、例えば発電電圧VfをVf=Vfa=V2と設定すれば、その発電電圧Vfa(V2)の関数値としての発電電流Ifaが決定される。{Ifa=F(Vfa)=F(V2)}。
具体的に、燃料電池22においては、発電電圧Vfの減少に応じて流し出される電流である発電電流Ifが増加し、発電電圧Vfの増加に応じて流し出される発電電流Ifが減少する。
このように、燃料電池22は、2次電圧V2(発電電圧Vf)を決定することにより発電電流Ifが決定されるので、燃料電池車両20等、燃料電池22を含むシステムでは、通常時には、DC/DCコンバータ36の2次側2Sの2次電圧V2(発電電圧Vf)が、コンバータ制御部54を含むVCU23のフィードバック制御(2次電圧制御モード)の電圧制御目標値V2tarに設定される。すなわち、VCU23により燃料電池22の出力(発電電流If)が制御される。なお、2次電圧制御モードでは、2次電圧V2が電圧制御目標値V2tarに追従するようにDC/DCコンバータ36の2次電圧フィードバック制御(PI制御あるいはPID制御)が行われる。
以上が、VCU23による燃料電池22の出力制御の説明である。
ところで、コンバータ制御部54は、1次電圧V1の大きさに応じて、図3A及び図3Bに示すように、DC/DCコンバータ36を制御するための動作モードを2次電圧制御モード又は電圧制限モード(を含む電流制限モード)に切り替えて該DC/DCコンバータ36を制御する。
すなわち、コンバータ制御部54は、前述した2次電圧制御モード及び電圧制限モード(電流制限モード)を動作モードとして備え、該1次電圧V1の大きさに応じて動作モードを切り替える。この場合、コンバータ制御部54は、(1)通常時には、2次電圧制御モードによりDC/DCコンバータ36を制御し、(2)1次電圧V1が電圧制限閾値V1LMTH以上となったときに、ヒューズ25の溶断や電力ケーブル18の断線(あるいはコンタクタの誤開放)を防止する目的で1次電圧V1を制限する電圧制限モードによりDC/DCコンバータ36を制御する。
また、コンバータ制御部54は、電圧制限モードによるDC/DCコンバータ36の制御中に、ヒューズ25の溶断や電力ケーブル18の断線に起因して、1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1以上、あるいは、2次電圧V2が第2過電圧保護開始閾値Vps2以上となった場合には、1次側1S及び2次側2Sを過電圧状態から保護する目的で、後述する過電圧保護(ゲート遮断)によりDC/DCコンバータ36を保護する。
さらに、コンバータ制御部54は、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回り、且つ、2次電圧V2が第2過電圧保護解除閾値Vpr2を下回ったときには、1次側1S及び2次側2Sが過電圧状態から抜け出たものとみなし、過電圧保護を解除して電圧制限モードによる制御を行うか(図3A参照)、あるいは、過電圧保護保護を解除して電圧制限モードから2次電圧制御モードに移行する(図3B参照)。なお、図3Aは、V1LMTH<Vps1=Vpr1、且つ、Vps2=Vpr2の場合を示し、図3Bは、Vpr1<V1LMTH<Vps1、Vps1≠Vpr1、且つ、Vps2≠Vpr2の場合を示している。
図4は、電圧制限モード時(電流制限モード時)におけるコンバータ制御部54の機能ブロック図であり、図5は、図4の電流制限値算出部110に記憶されているバッテリ電流制限表120を図示したものである。
コンバータ制御部54は、バッテリ24への充放電電流の制限による保護及びヒューズ25の溶断を防止するために、2次電圧制御モードを中断して電流制限モードに移行し、1次電流I1を制御する。この場合、電流制限モードのうち、バッテリ電圧上限設定値V1High(電圧制限閾値V1LMTH)以上の電圧に対する制御が前述した電圧制限モードである。前記電流制限モードでは、1次電流I1を充電電流制限値IbcLimit及び放電電流制限値IbdLimit(電圧制限モードの場合には充電電流制限値IbcLimit)に追従させる(制限させる)ことにより、1次電圧V1を制御する。
この場合、統括制御部56から電流制限値算出部110に、バッテリ電圧上限設定値V1High(電圧制限閾値V1LMTH)及びバッテリ電圧下限設定値V1Lowが供給されることによりバッテリ電流制限表120が設定(記憶)される。また、図5において、電流制限値算出部110に供給される1次電圧V1(バッテリ電圧Vbat)が、バッテリ電圧下限設定値V1Lowとバッテリ電圧上限設定値V1Highとの間の規定範囲(正常電圧範囲、通常動作電圧範囲)NR内であれば、2次電圧制御モードによる制御範囲となる。
一方、充電電流Ibcが大きくなってきて1次電圧V1が、規定範囲NRから外れてバッテリ電圧上限設定値V1Highを上回る電圧となった場合には、充電電流制限値(充電電流上限値)IbcLimitの傾斜に示すように、1次電圧V1の上限側の所定幅電圧ΔV1Hの範囲で1次電圧許容最大値V1maxまで、1次電圧V1の増加に応じて充電電流制限値IbcLimitを、許容充電電流値Ibcpから徐々に小さくし、1次電圧許容最大値V1maxにおいて充電電流制限値IbcLimitの値を0にする(充電電流Ibcを流し込まないようにする)。
また、放電電流Ibdが大きくなってきて1次電圧V1が、規定範囲NRから外れてバッテリ電圧下限設定値V1Lowを下回る電圧となった場合には、放電電流制限値(放電電流上限値)IbdLimitの傾斜に示すように、1次電圧V1の下限側の所定幅電圧ΔV1Lの範囲で1次電圧許容最小値V1minまで、1次電圧V1の低下に応じて放電電流制限値IbdLimitを許容放電電流値Ibdpから徐々に小さくする。1次電圧許容最小値V1min以下の1次電圧V1では放電電流制限値IbdLimitの値を0にしている(放電電流Ibdを流し出さないようにする)。
なお、規定範囲NRの中央電圧は、例えばバッテリ24の開放電圧OCVに設定される。また、1次電圧許容最小値V1minから1次電圧許容最大値V1maxまでの範囲が、バッテリ24を劣化させない電圧範囲となる。さらに、バッテリ電流制限表120には、ヒューズ溶断防止電流制限値Ifusemaxも書き入れている。
従って、電流制限値算出部110は、1次電圧V1が供給されたときに、バッテリ電流制限表120を参照して、充電電流制限値IbcLimit、放電電流制限値IbdLimit及びヒューズ溶断防止電流制限値Ifusemaxを比較し、いずれか小さい値を、供給された1次電圧V1に応じた1次電流制限値I1Limitに決定し、決定した1次電流制限値I1Limitを加算信号として演算点100に出力する。演算点100は、1次電流制限値I1Limitと、電流センサ62(図1参照)から供給された1次電流I1との偏差e(e=I1Limit−I1)をPID処理部104に出力する。
PID処理部104は、比例(P)、積分(I)、微分(D)動作部であり、偏差eをデューティの補正値である補正デューティΔD(ΔD=ΔDp+ΔDi+ΔDd、ΔDp:P項成分による補正デューティ、ΔDi:I項成分による補正デューティ、ΔDd:D項成分による補正デューティ)に変換し、変換した補正デューティΔDを駆動デューティD(D=ΔD)としてPWM処理部108に出力する。PWM処理部108は、駆動デューティDに基づき、上アームスイッチング素子81を駆動するための駆動デューティDH(DH=ΔD)の駆動信号UHと、下アームスイッチング素子82を駆動するための駆動デューティDL(DL=1−ΔD)の駆動信号ULとを、出力回路部112に出力する。
さらに、コンバータ制御部54において、1次側過電圧保護判断部114は、1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1以上になったと判定したときに、1次側1Sが過電圧状態になったことを示す過電圧検知信号Sp1をゲート遮断判断部118に出力し、一方で、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回ったと判定したときに、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp1の出力を停止する。また、2次側過電圧保護判断部116は、2次電圧V2が第2過電圧保護開始閾値Vps2以上になったと判定したときに、2次側2Sが過電圧状態になったことを示す過電圧検知信号Sp2をゲート遮断判断部118に出力し、一方で、2次電圧V2が第2過電圧保護解除閾値Vpr2を下回ったと判定したときに、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp2の出力を停止する。
ゲート遮断判断部118は、入力された過電圧検知信号Sp1又は過電圧検知信号Sp2に基づいて、ヒューズ25の溶断や電力ケーブル18の断線(あるいはコンタクタの誤開放)によって1次側1S又は2次側2Sが過電圧状態となり、従って、VCU23を含むハイブリッド直流電源システム10が過電圧状態に至ったとみなして、アームスイッチング素子81、82への駆動信号UH、ULの供給を停止するためのゲート遮断信号Sgcを出力回路部112に出力する。
出力回路部112は、ゲート遮断信号Sgcの入力がなければ、アームスイッチング素子81、82に駆動信号UH、ULを供給して、DC/DCコンバータ36に電圧変換を行わせるが、一方で、ゲート遮断信号Sgcの入力があれば、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給を停止して、DC/DCコンバータ36での電圧変換を停止させる。
ところで、1次側1S及び2次側2Sの過電圧状態が長時間続けば、アームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止させる必要があるが、一方で、過電圧状態が一時的なものであれば、一時的な過電圧状態から抜け出た時点でアームスイッチング素子81、82の駆動の停止(一時停止)を解除して、該駆動を再開できることが望ましい。すなわち、全ての過電圧状態に対してアームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止させる必要はなく、従って、前記継続的な停止は、できる限り回避することが望ましい。
そこで、ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp1、Sp2が入力された時点からカウントを開始するカウンタ機能を有し、入力時点(図8Dの時刻t1、t2)からの所定の第1確定時間T1d及び第2確定時間T2d(T1d≦T2d)内に、過電圧検知信号Sp1、Sp2の入力が停止すれば、1次側1S及び2次側2Sが一時的な過電圧状態から抜け出たものと判断して、アームスイッチング素子81、82の駆動の一時停止の解除を決定し、出力回路部112に対するゲート遮断信号Sgcの出力を停止する。これにより、出力回路部112は、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給の停止を解除し(供給を再開し)、DC/DCコンバータ36での電圧変換を再開させる。
一方、ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp1、Sp2の入力時点(図8Dの時刻t1、t2)から第1確定時間T1d又は第2確定時間T2d経過しても、過電圧検知信号Sp1、Sp2が入力され続けていれば、1次側1S又は2次側2Sの過電圧状態が長時間継続するものと判断して、アームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止することを決定し、出力回路部112に対するゲート遮断信号Sgcの出力を継続する。なお、アームスイッチング素子81、82の駆動の継続的な停止は、ゲート遮断判断部118における過電圧検知信号Sp1、Sp2の入力の有無によって解除されることを防止するために、例えば、IGSW65のオフに基づいて解除されることが望ましい。
この実施形態に係る燃料電池車両20は、基本的には以上のように構成され且つ動作するものであり、次に、コンバータ制御部54によるDC/DCコンバータ36の制御について、図6〜図10を参照しながら説明する。
図6のステップS11において、統括制御部56により、それぞれが負荷要求であるモータ26の電力要求と補機44の電力要求とエアコンプレッサ30の電力要求とから総負荷要求量Ltが決定(算出)されると、ステップS12において、統括制御部56は、決定した総負荷要求量Ltを出力するための燃料電池分担負荷量Lfと、バッテリ分担負荷量Lbと、回生電源分担負荷量Lrとの配分を決定し、FC制御部50、コンバータ制御部54及びモータ制御部52に指令を与える。この場合、コンバータ制御部54には、通常時には、2次電圧指令値V2comが送出される。
次いで、ステップS13において、統括制御部56により決定された燃料電池分担負荷量(実質的に、コンバータ制御部54に対する発電電圧Vfの2次電圧指令値V2comが含まれる。)Lfが通信線70を通じてコンバータ制御部54に指令として送信される。
この場合、燃料電池分担負荷量Lfの指令(2次電圧指令値V2com)を受信したコンバータ制御部54は、ステップS14において、基本的に、2次電圧V2、換言すれば、燃料電池22の発電電圧Vfが、統括制御部56から指令された2次電圧指令値V2comとなるように、DC/DCコンバータ36の各アームスイッチング素子81、82の駆動デューティを制御する(2次電圧制御モード)。
次に、電圧制限モードによるDC/DCコンバータ36の制御と、DC/DCコンバータ36に対する過電圧保護とについて、図7A〜図10を参照しながら説明する。
先ず、ゲート遮断判断部118におけるアームスイッチング素子81、82の駆動の一時停止又は継続的な停止の決定方法(判断処理)について、図7A〜図8Dのグラフを参照しながら説明する。
図7A〜図7Dは、第1確定時間T1dが第2確定時間T2dよりも長い場合(T1d>T2d)のグラフ(比較例)を示す。図7Aは、1次電圧V1(特性132)及び2次電圧V2(特性130)のグラフであり、図7Bは、過電圧検知信号Sp1(特性134)のグラフであり、図7Cは、過電圧検知信号Sp2(特性136)のグラフであり、図7Dは、ゲート遮断信号Sgc(特性138)のグラフである。
一方、図8A〜図8Dは、第2確定時間T2dが第1確定時間T1d以上である場合(T1d≦T2d)のグラフ(実施例)を示しており、図8Aは、1次電圧V1(特性132)及び2次電圧V2(特性130)のグラフであり、図8Bは、過電圧検知信号Sp1(特性134)のグラフであり、図8Cは、過電圧検知信号Sp2(特性136)のグラフであり、図8Dは、ゲート遮断信号Sgc(特性138)のグラフである。
すなわち、比較例に係る図7A〜図7Dと、実施例に係る図8A〜図8Dとでは、1次電圧V1(特性132)、2次電圧V2(特性130)、過電圧検知信号Sp1(特性134)及び過電圧検知信号Sp2(特性136)は、それぞれ同じグラフである。なお、図7A〜図8Dでは、Vps1=Vpr1及びVps2=Vpr2に設定されている。
図7A〜図7Dの比較例において、時刻t0でヒューズ25(図1参照)の溶断や電力ケーブル18の断線(あるいはコンタクタの誤開放)が発生すると、時間tの経過に伴って、1次電圧V1及び2次電圧V2が上昇する。時刻t1で1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1にまで上昇すると、1次側過電圧保護判断部114(図4参照)は、過電圧検知信号Sp1をゲート遮断判断部118に出力する(特性134のフラグを立てる)。ゲート遮断判断部118は、過電圧通知信号Sp1の入力に基づいて、アームスイッチング素子81、82の駆動を一時停止することを決定し、ゲート遮断信号Sgcを出力回路部112に出力する(特性138のフラグを降ろす)。これにより、出力回路部112は、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給を停止するので、DC/DCコンバータ36は、電圧変換を停止するに至る。
次に、時刻t2において、2次電圧V2が第2過電圧保護開始閾値Vps2にまで上昇すると、2次側過電圧保護判断部116は、過電圧検知信号Sp2をゲート遮断判断部118に出力する(特性136のフラグを立てる)。ゲート遮断判断部118は、過電圧通知信号Sp1、Sp2に基づいて、ゲート遮断信号Sgcを引き続き出力回路部112に出力する。
次に、時刻t3において、2次電圧V2が第2過電圧保護解除閾値Vpr2を下回ると、2次側過電圧保護判断部116は、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp2の出力を停止する(特性136のフラグを降ろす)。また、時刻t4において、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回ると、1次側過電圧保護判断部114は、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp1の出力を停止する(特性134のフラグを降ろす)。従って、時刻t4以降、1次側1S及び2次側2Sは共に過電圧状態から抜け出た状態となる。
しかしながら、比較例では、図7Dに示すように、1次電圧V1に対する過電圧保護機能(アームスイッチング素子81、82の駆動の継続的な停止によるDC/DCコンバータ36での電圧変換の停止機能)の作動を確定するための第1確定時間T1d(時刻t1から時刻t5までの時間)を、2次電圧V2に対する過電圧保護機能の作動を確定するための第2確定時間T2d(時刻t2から時刻t6までの時間)よりも長く設定している(T1d>T2d)。そのため、特性136のフラグが立っている時間T2は、第2確定時間T2dよりも長くなる(T2>T2d)。この結果、時刻t4以降、過電圧検知信号Sp1、Sp2が入力されておらず、1次側1S及び2次側2Sが共に過電圧状態から抜け出ているにも関わらず、ゲート遮断判断部118は、T2>T2dに基づいて、ゲート遮断信号Sgcを出力回路部112に引き続き出力し、アームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止するように動作する。
なお、図7A及び図8A中、時刻t1と時刻t4との間の時間帯において、特性132が略一定電圧となっているのは、バッテリ24のバッテリ電圧Vbatが前記一定電圧にまで充電されたことを示している。
以上が、比較例において、T1d>T2dとした場合の問題点である。
これに対して、この実施形態では、図8A〜図8Dの実施例に示すように、第1確定時間T1dと第2確定時間T2dとの間で、第2確定時間T2d(図8Dの時刻t2から時刻t7までの時間)を第1確定時間T1d(図8Dの時刻t1から時刻t5までの時間)以上に設定したことにより(T1≦T2)、ゲート遮断判断部118は、特性134のフラグが立っている時間T1が第1確定時間T1d内(T1≦T1d)であり、且つ、特性136のフラグが立っている時間T2が第2確定時間T2d内(T2≦T2d)であるので、1次側1S及び2次側2Sがそれぞれ一時的な過電圧状態から抜け出たものと判断して、出力回路部112に対するゲート遮断信号Sgcの出力を停止し(特性138のフラグを立てる)、アームスイッチング素子81、82の駆動の一時停止を解除する。これにより、出力回路部112は、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給を再開し、DC/DCコンバータ36における電圧変換を再開させる。
次に、1次側過電圧保護判断部114、2次側過電圧保護判断部116及びゲート遮断判断部118における過電圧保護の具体的な判断処理(前記一時停止又は前記継続的な停止の具体的な判断処理)について、図9及び図10のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図9は、1次側1S(1次電圧V1)に基づく過電圧保護の判断処理を示すフローチャートであり、一方で、図10は、2次側2S(2次電圧V2)に基づく過電圧保護の判断処理を示すフローチャートである。また、図9及び図10では、Vps1≠Vpr1(Vps1>Vpr1)及びVps2≠Vpr2(Vps2>Vpr2)(図3B参照)として説明する。
図9のステップS21において、1次側過電圧保護判断部114(図4参照)は、ゲート遮断判断部118での前回の判断処理によって、アームスイッチング素子81、82の駆動の継続的な停止が確定していないか否かを判定する。
ステップS21において、前記継続的な停止が確定していない場合に(ステップS21のYES)、1次側過電圧保護判断部114は、1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1以上(V1≧Vps1)であるか否かを判定し(ステップS22)、V1≧Vps1である場合には(ステップS22のYES)、1次側1Sが一時的な過電圧状態に入ったものと判断し、過電圧検知信号Sp1をゲート遮断判断部118に出力する(ステップS23)。
ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp1の入力に基づいて、過電圧検知信号Sp1の特性134(図8B参照)のフラグが立っている時間T1が第1確定時間T1dを超えるか否かを判定し(ステップS24)、T1>T1dであれば(ステップS24のYES)、1次側1Sの過電圧状態が長時間継続するおそれがあり、アームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止する必要があると判断して、ゲート遮断信号Sgcを出力回路部112に出力し続ける(ステップS25)。一方、ステップS24において、時間T1が第1確定時間T1d内であれば(T1≦T1d、ステップS24のNO)、ゲート遮断判断部118は、1次側1Sの過電圧状態が一時的なものと判断して、図示しないカウンタによるカウントアップを行う(ステップS26)。
また、ステップS22において、1次側過電圧保護判断部114は、1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1未満である場合(V1<Vps1、ステップS22のNO)、DC/DCコンバータ36に対する過電圧保護が行われているか否かを判定し(ステップS27)、過電圧保護が行われていれば(ステップS27のYES)、次に、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回るか否か(V1<Vpr1)を判定する(ステップS28)。ステップS28において、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1以上であれば(V1≧Vpr1、ステップS28のNO)、1次側過電圧保護判断部114は、現時点では、1次電圧V1が第1過電圧保護開始閾値Vps1未満であるが、2次電圧制御モードに移行するには至らない電圧範囲であるとみなし(Vpr1<V1<Vps1)、ゲート遮断判断部118に対して過電圧検知信号Sp1を引き続き出力する。ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp1の入力に基づいて、ステップS24以降の処理を行う。
一方、ステップS28において、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回れば(V1<Vpr1、ステップS28のYES)、1次側過電圧保護判断部114は、1次側1Sが一時的な過電圧状態から抜け出たものと判断し、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp1の出力を停止すると共に、コンバータ制御部54の動作モードを2次電圧制御モードに移行する。これにより、ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp1の入力停止に基づいて、出力回路部112に対するゲート遮断信号Sgcの出力を停止すると共に、カウンタの値を0にリセットする(ステップS29、S30)。この結果、出力回路部112は、ゲート遮断信号Sgcの入力停止に基づいて、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給停止を解除し(供給を再開し)、DC/DCコンバータ36での電圧変換を再開させる。
さらに、ステップS27において、DC/DCコンバータ36に対する過電圧保護を行っていない場合(ステップS27のNO)、1次側過電圧保護判断部114は、ステップS28以降の処理を行わない。さらにまた、ステップS21において、前記継続的な停止が確定していれば(ステップS21のNO)、1次側過電圧保護判断部114は、ステップS22以降の処理を行わない。
一方、図10のフローチャートに示す判断処理は、図9と同様の判断処理であり、先ず、ステップS31において、2次側過電圧保護判断部116は、ゲート遮断判断部118での前回の判断処理によって、前記継続的な停止が確定していないか否かを判定し、前記継続的な停止が確定していない場合に(ステップS31のYES)、2次電圧V2が第2過電圧保護開始閾値Vps2以上(V2≧Vps2)であるか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32において、V2≧Vps2である場合に(ステップS32のYES)、2次側過電圧保護判断部116は、2次側2Sが一時的な過電圧状態に入ったものと判断し、過電圧検知信号Sp2をゲート遮断判断部118に出力する(ステップS33)。
ゲート遮断判断部118では、過電圧検知信号Sp2の入力に基づいて、過電圧検知信号Sp2の特性136(図8C参照)のフラグが立っている時間T2が第2確定時間T2dを超えるか否かを判定し(ステップS34)、T2>T2dであれば、2次側2Sの過電圧状態が長時間継続するおそれがあり、アームスイッチング素子81、82の駆動を継続的に停止する必要があると判断して、ゲート遮断信号Sgcを出力回路部112に出力し続ける(ステップS35)。一方、ステップS34において、T2≦T2dであれば(ステップS34のNO)、ゲート遮断判断部118は、2次側2Sの過電圧状態が一時的なものと判断してカウントアップを行う(ステップS36)。
また、ステップS32において、2次側過電圧保護判断部116は、V2<Vps2であれば(ステップS32のNO)、DC/DCコンバータ36に対する過電圧保護が行われているか否かを判定し(ステップS37)、過電圧保護が行われていれば(ステップS37のYES)、次に、V2<Vpr2であるか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38において、2次電圧V2が第2過電圧保護解除閾値Vpr2以上であれば(V2≧Vpr2、ステップS38のNO)、2次側過電圧保護判断部116は、現時点では、2次電圧V2が第2過電圧保護開始閾値Vps2未満であるが、2次電圧制御モードに移行するには至らない電圧範囲であるとみなし(Vpr2<V2<Vps2)、ゲート遮断判断部118に対して過電圧検知信号Sp2を引き続き出力する。ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp2の入力に基づいて、ステップS34以降の処理を行う。
一方、ステップS38において、V2<Vpr2であれば(ステップS38のYES)、2次側過電圧保護判断部116は、2次側2Sが一時的な過電圧状態から抜け出たものと判断し、ゲート遮断判断部118に対する過電圧検知信号Sp2の出力を停止と共に、コンバータ制御部54の動作モードを2次電圧制御モードに移行する。これにより、ゲート遮断判断部118は、過電圧検知信号Sp2の入力停止に基づいて、出力回路部112に対するゲート遮断信号Sgcの出力を停止すると共に、カウンタの値を0にリセットする(ステップS39、S40)。この結果、出力回路部112は、ゲート遮断信号Sgcの入力停止に基づいて、アームスイッチング素子81、82に対する駆動信号UH、ULの供給停止を解除し(供給を再開し)、DC/DCコンバータ36での電圧変換を再開させる。
さらに、ステップS37において、DC/DCコンバータ36に対する過電圧保護を行っていない場合(ステップS37のNO)、2次側過電圧保護判断部116は、ステップS38以降の処理を行わない。さらにまた、ステップS31において、前記継続的な停止が確定していれば(ステップS31のNO)、2次側過電圧保護判断部116は、ステップS32以降の処理を行わない。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、1次電圧V1又は2次電圧V2に対する上記の過電圧保護機能(アームスイッチング素子81、82の駆動の継続的な停止によるDC/DCコンバータ36での電圧変換の停止機能)を設け、2次電圧V2に対する過電圧保護機能の作動を確定するための第2確定時間T2dを、1次電圧V1に対する過電圧保護機能の作動を確定するための第1確定時間T1d以上に設定することにより(T1d≦T2d)、アームスイッチング素子81、82の駆動が継続的な停止に至る場合を少なくすることができる。また、前記継続的な停止に至る場合が少なくなることで、システム停止に至る場合が少なくなる。
また、Vps1=Vpr1及びVps2=Vpr2に設定し、アームスイッチング素子81、82の駆動の一時停止中に、1次電圧V1が第1過電圧保護解除閾値Vpr1を下回り、且つ、2次電圧V2が第2過電圧保護解除閾値Vpr2を下回ったときに、前記一時停止を解除することにより、コンバータ制御部54における前記一時停止の開始及び解除の判定処理が容易となる。また、前記一時停止の解除後におけるアームスイッチング素子81、82の駆動を再開することができる。
さらに、第1過電圧保護開始閾値Vps1を電圧制限閾値V1LMTHよりも高く設定すると共に、第1過電圧保護解除閾値Vpr1を電圧制限閾値V1LMTHよりも低く設定することにより、前記一時停止の解除後に1次電圧V1が上昇して、再度、前記一時停止になることを防止することが可能となるので、前記一時停止の解除後におけるアームスイッチング素子81、82の駆動を再開することができる。
さらにまた、アームスイッチング素子81、82の駆動が継続的な停止に至る場合を少なくすることができるので、ハイブリッド直流電源システム10及び燃料電池車両20にVCU23を搭載することにより、バッテリ24、燃料電池22、インバータ34及びモータ26が停止することを回避することができる。
この実施形態は、上記の説明に限定されるものではなく、この明細書及び図面の記載内容に基づき、単相アームUAのDC/DCコンバータ36に限らず、U相、V相及びW相の3相アームのDC/DCコンバータを有するハイブリッド直流電源を備える燃料電池車両に適用する等、種々の構成を採り得ることは勿論である。