JP2016021295A - 電源システム及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源装置の出力を精度よく且つ安定に制御する。
【解決手段】FC車両10に搭載されるFCシステム12において、ECU26は、FC40のIV特性の低負荷領域において、FC発電電圧Vfcを制御することによりFC発電電力Pfcを制御する電圧制御(直結状態)をFCVCU22に行わせ、一方で、高負荷領域では、FC発電電流Ifcを制御することによりFC発電電力Pfcを制御する電流制御(昇圧動作)をFCVCU22に行わせる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電源装置の出力電圧を調整して負荷に印加することにより当該負荷を駆動させる電源システムと、当該電源システムが適用される車両とに関する。
特許文献1及び2には、燃料電池(電源装置)の出力電圧を電圧調整装置で制御することにより当該電源装置の出力電力を制御し、この出力電力を負荷に供給することにより当該負荷を駆動させる電源システム及び車両が開示されている。
この場合、負荷の要求に応じて、電源装置の電流電圧特性に基づき、所望の運転動作点(出力電流、出力電圧)を決定し、決定した運転動作点に基づき電圧調整装置を動作させることにより、電源装置から電圧調整装置を介して負荷に出力電力を供給する。
特開2007−184243号公報 国際公開第2009/084650号パンフレット
ところで、燃料電池等の電源装置の電流電圧特性は、一般的に、電源装置の開放端電圧から出力電圧が低下するのに伴って、出力電流が増加する特性を有する(例えば、燃料電池については図2及び図3参照)。
この場合、開放端電圧近傍の高電圧領域(出力電流及び出力電力が小さい低負荷領域)では、出力電流及び出力電力は、出力電圧の変化に対して僅かに変化する。すなわち、低負荷領域では、出力電流及び出力電力に対する出力電圧の傾きが大きく、従って、出力電圧に対する出力電流及び出力電力の変化率(感度)が小さい。
一方、低電圧領域(出力電流及び出力電力が大きい高負荷領域)では、出力電圧が僅かに変化すると出力電流及び出力電力が大きく変化する。すなわち、高負荷領域では、出力電流及び出力電力に対する出力電圧の傾きが小さく、従って、出力電圧に対する出力電流及び出力電力の変化率(感度)が大きい。
そのため、電圧調整装置が電圧制御により出力電圧を調整する場合、高負荷領域では、出力電流及び出力電力の制御が不能になる可能性がある。
また、電流電圧特性は、電源装置の劣化や温度によって変化する。そのため、劣化した電源装置又は通常の電源装置のどちらを電源システムに搭載しても、出力電力を安定して制御することが困難である。
この発明は、このような種々の課題を考慮してなされたものであり、電源装置の出力を精度よく且つ安定に制御することができる電源システム、及び、当該電源システムを適用した車両を提供することを目的とする。
この発明は、電源装置と、負荷と、前記電源装置の出力電圧を調整して前記負荷に印加する電圧調整装置と、前記電圧調整装置を制御する制御装置とを備える電源システム、及び、当該電源システムを適用した車両に関する。
そして、上記の目的を達成するため、この発明において、前記制御装置は、前記電源装置の前記出力電圧と出力電流との比に基づいて、低負荷領域では、前記出力電圧を制御することにより前記電源装置の出力電力を制御する電圧制御を前記電圧調整装置に行わせ、一方で、高負荷領域では、前記出力電流を制御することにより前記出力電力を制御する電流制御を前記電圧調整装置に行わせる。
この発明によれば、前記電圧調整装置は、前記出力電圧と前記出力電流との比、すなわち、前記電源装置の電流電圧特性の傾きに基づいて、前記低負荷領域では前記電圧制御を行い、一方で、前記高負荷領域では前記電流制御を行う。これにより、前記出力電流に対する前記出力電圧の傾きが大きい前記低負荷領域では、前記電圧制御により前記出力電圧を細かく制御することができる。一方、前記出力電圧に対する前記出力電流の傾きが大きい前記高負荷領域では、前記電流制御により前記出力電流を細かく制御することができる。
つまり、前記制御装置は、前記低負荷領域及び前記高負荷領域に対して、最適な制御パラメータをそれぞれ設定し、設定した制御パラメータで前記電圧調整装置を適切に制御することができる。この結果、前記電流電圧特性における全ての領域で、前記出力電力を精度よく且つ安定に制御することが可能となる。
また、前記電圧制御を行う領域を前記低負荷領域に狭く設定することにより、前記電流電圧特性の全ての領域に対して前記電圧制御を行うことが不要になるので、前記出力電力の制御性が向上すると共に、前記電源システムを構成する部品のコストを低減することができる。
さらに、上記のように、前記出力電圧と前記出力電流との比に基づき、前記電圧調整装置に対して前記電圧制御又は前記電流制御のどちらを行わせるのかが決定されるので、前記電源装置の劣化や温度に関わりなく、前記出力電力を安定に制御することができる。すなわち、前記電源装置の劣化や温度による前記電流電圧特性の変化に対する、前記出力電圧と前記出力電流との比の変動は小さい。従って、前記出力電圧と前記出力電流との比を用いることにより、前記電源装置の劣化の有無や温度変化に関わりなく、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えを容易に判断することができる。従って、この発明では、劣化した電源装置であっても、通常の電源装置と同等の制御性を維持することができる。
ここで、前記制御装置は、前記出力電圧に対する前記出力電流の変化率が所定の閾値未満の前記低負荷領域では、前記電圧調整装置を直結状態に維持し、一方で、前記変化率が前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記電圧調整装置に前記電流制御を行わせることが好ましい。これにより、前記制御装置は、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えの判断を的確に行うことができると共に、当該判断に基づいて前記電圧調整装置を適切に制御することができる。
この場合、前記電源装置は、燃料電池と蓄電装置とであり、前記電圧調整装置は、前記燃料電池の出力電圧である燃料電池電圧を調整する第1電圧調整装置と、前記蓄電装置の出力電圧である蓄電装置電圧を調整する第2電圧調整装置とである。そして、前記制御装置は、前記燃料電池の電流電圧特性における前記燃料電池電圧に対する前記燃料電池の出力電流としての燃料電池電流の変化率が前記閾値未満の前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態に維持すると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、一方で、前記変化率が前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせることが好ましい。
すなわち、前記変化率に基づき、前記電圧制御を行っても前記出力電力(燃料電池電力)の制御性に問題がない前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態にすると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持する。一方、前記変化率に基づき、前記電圧制御を行うと前記燃料電池電力の制御性に問題が発生する前記高負荷領域では、前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせる。
このように、前記変化率に基づいて、前記低負荷領域及び前記高負荷領域で使用する電圧調整装置(の状態)を切り替えるので、前記燃料電池電力の制御性を一層向上させることができる。
また、この発明は、燃料電池電圧を出力する燃料電池と、蓄電装置電圧を出力する蓄電装置と、負荷と、前記燃料電池電圧を調整して前記負荷に印加する第1電圧調整装置と、前記蓄電装置電圧を調整して前記負荷に印加する第2電圧調整装置と、前記第1電圧調整装置及び前記第2電圧調整装置を制御する制御装置とを備える電源システム、及び、当該電源システムを適用した車両に関する。
そして、上記の目的を達成するため、この発明において、前記制御装置は、前記燃料電池の電流電圧特性における燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記燃料電池電流の指令値、及び、前記燃料電池電圧に対する前記燃料電池電流の変化率のうち、少なくとも1つに基づいて、低負荷領域では、前記燃料電池電圧を制御することにより前記燃料電池の出力電力を制御する電圧制御を前記第1電圧調整装置に行わせると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、一方で、高負荷領域では、前記燃料電池電流を制御することにより前記出力電力を制御する電流制御を前記第1電圧調整装置に行わせる。
この発明では、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値及び前記変化率のうち、少なくとも1つに基づいて、前記低負荷領域では前記第1電圧調整装置が前記電圧制御を行うと共に、前記第2電圧調整装置が前記電圧調整状態を維持し、一方で、前記高負荷領域では前記第1電圧調整装置が前記電流制御を行う。これにより、前記燃料電池電流に対する前記燃料電池電圧の傾きが大きい前記低負荷領域では、前記電圧制御(及び前記電圧調整状態)により前記燃料電池電圧を細かく制御することができる。一方、前記燃料電池電圧に対する前記燃料電池電流の傾きが大きい前記高負荷領域では、前記電流制御により前記燃料電池電流を細かく制御することができる。
つまり、前記制御装置は、前記低負荷領域及び前記高負荷領域に対して、最適な制御パラメータをそれぞれ設定し、設定した制御パラメータで前記第1電圧調整装置及び前記第2電圧調整装置を適切に制御することができる。この結果、前記電流電圧特性における全ての領域で、前記出力電力(燃料電池電力)を精度よく且つ安定に制御することが可能となる。
また、前記電圧制御を行う領域を前記低負荷領域に狭く設定することにより、前記電流電圧特性の全ての領域に対して前記電圧制御を行うことが不要になるので、前記燃料電池電力の制御性が向上すると共に、前記電源システムを構成する部品のコストを低減することができる。
さらに、上記のように、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つに基づき、前記第1電圧調整装置に対して前記電圧制御又は前記電流制御のどちらにするか、さらには、前記第2電圧調整装置を前記電圧調整状態に維持すべきか否かが決定される。これにより、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えや、前記電圧調整状態の維持を容易に判断することができる。
また、前記燃料電池の劣化や温度によって前記電流電圧特性が変化する場合、当該電流電圧特性の変化に対する前記変化率の変動は小さい。従って、前記変化率を用いることにより、前記燃料電池の劣化の有無や温度変化に関わりなく、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えや、前記電圧調整状態の維持の判断を容易に行うことができる。従って、この発明では、劣化した燃料電池であっても、通常の燃料電池と同等の制御性を維持することができる。
なお、前記燃料電池が劣化していない場合、又は、前記燃料電池の温度変化が小さい場合には、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、又は、前記指令値を用いて、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えや、前記電圧調整状態の維持の判断を行うことも可能である。
ここで、前記制御装置は、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つが、所定の閾値未満の前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態に維持すると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、一方で、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つが、前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせる。
このように、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つに基づき、前記電圧制御を行っても前記出力電力(前記燃料電池電力)の制御性に問題がない前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態に維持すると共に、前記第2電圧調整装置を前記電圧調整状態に維持する。一方、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つに基づき、前記直結状態を維持すると前記燃料電池電力の制御性に問題が発生する前記高負荷領域では、前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせる。
このように、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つに基づいて、前記低負荷領域及び前記高負荷領域で使用する電圧調整装置(の状態)を切り替えるので、前記燃料電池電力の制御性を一層向上させることができる。
そして、上記の各発明において、前記制御装置は、前記電源装置又は前記燃料電池の電流電圧特性と、前記負荷の要求電力及び必要電圧の特性とが交差する箇所よりも前記低負荷領域側で、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えを判定することが好ましい。
前記交差する箇所よりも前記高負荷領域側では、前記要求電力及び前記必要電圧に対応するため、前記出力電圧又は前記燃料電池電圧を昇圧する必要がある。そこで、前記交差する箇所よりも前記低負荷領域側で、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えを判定することにより、前記負荷の要求に対して、速やかに、前記要求電力に応じた前記出力電力又は前記燃料電池電力や、前記必要電圧に応じた前記出力電圧又は前記燃料電池電圧を、前記負荷に供給することが可能となる。
上述の電源システムを前記車両に搭載し、前記負荷に駆動モータを含ませることにより、当該車両における制御性も向上させることができる。
この発明によれば、低負荷領域で電圧調整装置に電圧制御を行わせ、一方で、高負荷領域で前記電圧調整装置に電流制御を行わせるので、電源装置の出力電力を精度よく且つ安定に制御することができる。
この実施形態に係る燃料電池システムが適用された燃料電池車両の概略全体構成図である。 図1のFCのIV特性図である。 FCのIV特性(電力電圧特性)及び電流感度特性(電力感度特性)の特性図である。 電圧制御から電流制御への切り替えの一例を示すタイミングチャートである。 ECUによる制御のフローチャートである。 この実施形態の変形例でのECUによる制御のフローチャートである。 図7A及び図7Bは、この実施形態の変形例のブロック図である。 モータ要求電力とFC発電電力との関係を示す特性図である。 図9Aは、モータ要求電力とFC発電電圧及びモータ必要電圧との関係を示す特性図であり、図9Bは、モータ要求電力と電流電圧感度との関係を示す特性図である。
この発明に係る電源システム及び車両について、好適な実施形態を、図1〜図9Bを参照しながら、以下詳細に説明する。
[燃料電池車両10及び燃料電池システム12の概略全体構成]
図1は、この実施形態に係る燃料電池車両10(以下、「FC車両10」ともいう。)の概略全体構成図であり、当該FC車両10に燃料電池システム12(以下、「FCシステム12」ともいう。)が適用される。
図1に示すように、FC車両10は、FCシステム12と、駆動モータ14(以下、「モータ14」ともいう。)と、負荷駆動回路16(以下、「INV16」ともいう。INV:Inverter。)とを有する。
FCシステム12は、基本的には、一方の1次側1Sfに配置される燃料電池ユニット18(以下、「FCユニット18」ともいう。)と、他方の1次側1Sbに配置される高電圧バッテリ20(以下、「BAT20」ともいう。)と、1次側1Sfと2次側2S側との間に配置される昇圧コンバータ22(以下、「FCVCU22」ともいう。VCU:Voltage Control Unit)と、1次側1Sbと2次側2S側との間に配置される昇降圧コンバータ24(以下、「BATVCU24」ともいう。)と、電子制御装置26(以下、「ECU26」ともいう。ECU:Electric Control Unit)とを有する。なお、BATVCU24は、昇圧コンバータであってもよい。
モータ14は、FCユニット18及びBAT20から供給される電力に基づいて駆動力を生成し、当該駆動力によりトランスミッション28を通じて車輪30を回転させる。
INV16は、3相ブリッジ型の構成とされ、直流/交流変換を行い、直流電圧である負荷駆動回路入力端電圧Vinv[V](以下、「負荷端電圧Vinv」ともいう。)を3相の交流電圧に変換してモータ14に供給する一方、モータ14の回生動作に伴う交流/直流変換後の負荷端電圧Vinvを、BATVCU24を通じてBAT20に供給(充電)する。
なお、この実施形態において、モータ14は、PMモータ(永久磁石同期モータ)を採用している。また、所定トルクでのモータ14の回転数(以下「モータ回転数Nm」又は「回転数Nm」という。)[rpm]を上げるために弱め界磁制御を適用してもよい。
モータ14及びINV16を併せて負荷32ともいう。実際上、負荷32には、モータ14等の他に、BATVCU24、エアポンプ等のFC補機34、空調補機36、及び、高電圧駆動又は低電圧駆動の補機38等の構成要素を含めることもできる。FC補機34、空調補機36及び補機38は、BAT20及び/又は燃料電池スタック40(以下、「FC40」ともいう。)から電力が供給される。
FC40は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成された燃料電池セルを積層した構造を有する。アノード電極に供給された水素は、電極触媒上で水素イオン化され、電解質膜を介してカソード電極へと移動する。その移動の間に生じた電子が外部回路に取り出されることで、出力電圧としての直流電圧Vfc(以下、「FC発電電圧Vfc」ともいう。)が発生し、電気エネルギとして利用に供することができる。一方、カソード電極には、酸化剤ガスが供給される。そのため、カソード電極では、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水が生成される。なお、前述したFC補機34としてのエアポンプは、酸化剤ガスとしての外気(空気)を圧縮してカソード側に送り込むものである。
FC40が発電した電力(以下、FC発電電力Pfcともいう。Pfc=Vfc×Ifc、Ifc:FC発電電流)は、第1電圧調整装置としてのFCVCU22によってFC発電電圧Vfcが昇圧されるか、又は、FCVCU22が直結状態とされることにより、負荷32としてのINV16及びモータ14に供給される(力行時)。
また、FC発電電力Pfcは、FCシステム12の電力状況に応じて、BATVCU24を通じ、FC補機34、空調補機36及び補機38に供給される。さらに、FC発電電力Pfcは、FCシステム12の電力状況に応じて、BATVCU24を通じ、充電用としてBAT20に供給される。
一方、BAT20からの電力(以下、BAT電力Pbatともいう。)は、第2電圧調整装置としてのBATVCU24によってバッテリ電圧Vbが昇圧されるか、又は、BATVCU24が直結状態とされることにより、INV16及びモータ14に供給される(力行時)。また、BAT電力Pbatは、FCシステム12の電力状況に応じて、FC補機34、空調補機36及び補機38に供給される。
なお、BAT20は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。この実施形態では、リチウムイオン2次電池を利用している。
FCVCU22は、図1で模式的に示すように、インダクタ22a、スイッチング素子22b及びダイオード22cを含み構成され、ECU26を通じてスイッチング素子22bがスイッチング状態(デューティ制御)とされることで、FC発電電圧Vfcを所定の負荷端電圧Vinvに昇圧する。
ここで、スイッチング素子22bがオフ状態(開状態)に維持されると、当該スイッチング素子22bがスイッチング動作を行っていない状態となり、インダクタ22a及びダイオード22cを通じて、FC40と負荷32とが直結状態とされ、負荷端電圧VinvがFC発電電圧Vfcに直結される(Vinv=Vfc−Vd≒Vfc、Vd<<Vfc、Vd:ダイオード22cの順方向電圧降下電圧)。この場合、ダイオード22cは、昇圧用又は直結用且つ逆流防止用として動作する。従って、FCVCU22は、昇圧動作(力行時等)の他に逆流防止動作、直結動作(力行時等)を行う。
一方、BATVCU24は、インダクタ24aと、スイッチング素子24b、24dと、これらスイッチング素子24b、24dにそれぞれ並列に接続されるダイオード24c、24eとから構成される。この場合、昇圧時には、ECU26により、スイッチング素子24dがオフ状態とされ、スイッチング素子24bがスイッチング(デューティ制御)されることでバッテリ電圧Vb(蓄電電圧)が所定の負荷端電圧Vinvまで昇圧される(力行時)。
一方、降圧時には、ECU26により、スイッチング素子24bがオフ状態とされ、スイッチング素子24dがスイッチング(デューティ制御)されることで、負荷端電圧VinvがBAT20のバッテリ電圧Vbまで降圧される(回生充電時、あるいはFC40による充電時)。また、スイッチング素子24bをオフ状態、スイッチング素子24dをオン状態とすることで、BAT20と負荷32とが直結状態(BAT直結状態という。力行時、充電時、又は補機負荷等の駆動時)とされる。
BAT直結状態においては、BAT20のバッテリ電圧Vbが負荷端電圧Vinvになる(Vb=Vinv)。実際上、BAT直結状態におけるBAT20による力行時の負荷端電圧Vinvは、「Vb−ダイオード24eの順方向降下電圧」となり、充電時(回生時含む)の負荷端電圧Vinvは、「Vinv=Vb+スイッチング素子24dのオン電圧=Vb(スイッチング素子24dのオン電圧を0[V]と仮定した場合。)」になる。
なお、FCVCU22及びBATVCU24において、1次側1Sf、1Sb、及び、2次側2S間に配置される平滑コンデンサについては、図示を省略している。
FC40は、図2に示すように、FC発電電圧VfcがFC開放端電圧Vfcocvより低下するに従い、出力電流としてのFC発電電流Ifcが増加する公知の電流電圧特性(IV特性)を有する。
そのため、FCVCU22の直結時において、FC40のFC発電電圧Vfcは、昇圧状態(スイッチング状態)のBATVCU24の昇圧比(Vinv/Vb)で決定される負荷端電圧Vinv{BATVCU24の指令電圧(目標電圧)になる。}により制御される。このようにFC発電電圧Vfcが制御されることで、IV特性に沿ってFC発電電流Ifcが制御(決定)される。
また、FCVCU22の昇圧時においては、FCVCU22の1次側1Sfの電圧、すなわち、FC発電電圧VfcがFCVCU22の指令電圧(目標電圧)とされ、IV特性に沿ってFC発電電流Ifcが決定される。これにより、所望の負荷端電圧VinvとなるようにFCVCU22の昇圧比(Vinv/Vfc)が決定される。
さらに、BATVCU24の回生時直結状態においては、FC40のFC発電電圧Vfcが、FCVCU22の指令電圧(目標電圧)とされる。これにより、負荷端電圧Vinvの変化に応じてFCVCU22の昇圧比(Vinv/Vfc)が変化するように決定され、IV特性に沿ってFC発電電流Ifcが制御(決定)される。
さらにまた、BATVCU24の力行時直結状態においては、FC40のFC発電電圧Vfcが、FCVCU22の指令電圧(目標電圧)とされる。これにより、負荷端電圧Vinvの変化に応じてFCVCU22の昇圧比(Vinv/Vfc)が変化するように決定され、FC発電電流Ifcが制御(決定)される。
なお、FCVCU22とBATVCU24との同時直結状態は、負荷端電圧Vinvの制御が不能となったり、FC40及びBAT20を劣化させたり、損傷させる可能性があるので、回避される。
この実施形態において、モータ要求電力Pmotreqが正である力行時には、FCVCU22が直結状態にされ、FC発電電圧Vfcになっている負荷端電圧VinvがBATVCU24の指令電圧(目標電圧)である負荷端指令電圧Vinvcomとされる。この場合、モータ要求電力Pmotreqの正方向への増加に応じて、負荷端指令電圧Vinvcomが低下される、換言すれば、FC発電電圧Vfcが低下されることでFC発電電流Ifcが増加され(FC発電電力Pfcが増加され)、INV16を通じて駆動モータ14に供給されると共に、BATVCU24を通じてBAT20が充電され、且つ、FC補機34等の補機に供給される。
また、モータ要求電力Pmotreqが負である回生時には、回生電力をなるべくBAT20に取り込むべく(充電量を大きくすべく)、FC発電電圧Vfcは、比較的小さなFC発電電流Ifcに応じた一定電圧値に設定される。この場合、バッテリ電圧VbがFC発電電圧Vfc以下(Vb≦Vfc)の値であれば、BATVCU24の目標電圧(2次側電圧)が負荷端指令電圧VinvcomとされFC発電電圧Vfcに固定される。
一方、モータ要求電力Pmotreqが負である回生時であっても、バッテリ電圧VbがFC発電電圧Vfcを上回る(Vb>Vfc)値となった場合、回生電力をなるべくBAT20に取り込むべく(充電量を大きくすべく)、BATVCU24は、スイッチング状態(電圧調整状態)からBATVCU24の直結状態に移行される。その後、負荷端指令電圧Vinvcomがバッテリ電圧Vbとされると、バッテリ電圧Vbは、前記回生電力の充電により徐々に増加する。
BATVCU24が、スイッチング状態からBATVCU24の直結状態に移行するのに同期して、FCVCU22は、直結状態からスイッチング状態(電圧制御状態)に移行し、このFCVCU22のスイッチング状態での2次側電圧制御により、負荷端指令電圧Vinvcomを増加させ、この増加に応じてバッテリ電圧Vbを順次増加させることができる。
ECU26は、通信線42を介して、モータ14、INV16、FCユニット18、BAT20、FCVCU22及びBATVCU24を制御する。当該制御に際しては、図示しないメモリ(ROM)に格納されたプログラムを実行し、また、FC40のFC発電電圧Vfc、FC発電電流Ifc、BAT20のバッテリ電圧Vb、バッテリ電流Ib、INV16の負荷端電圧Vinv、2次電流I2、モータ電流Im等の各種センサの検出値を用いる。
ここでの各種センサには、上記の電圧を検出する電圧センサ、電流を検出する電流センサ等に加え、開度センサ44及びモータ回転数センサ46が含まれる。開度センサ44は、アクセルペダル48の開度θp[度、deg]を検出する。モータ回転数センサ46は、モータ14の回転数Nmを検出する。
ECU26は、回転数Nmに基づいてFC車両10の車速V[km/h]を検出する。FC車両10においてモータ回転数センサ46は、車速センサを兼用するが別途設けてもよい。
また、ECU26には、メインスイッチ50(以下「メインSW50」という。)が接続される。メインSW50は、内燃機関自動車のイグニッションスイッチに相当し、FCユニット18及びBAT20からモータ14への電力供給の可否を切り替えるものであり、ユーザにより操作可能である。メインSW50がオン状態にされるとFC40が発電状態となり、オフ状態にされると発電停止状態となる。
さらに、ECU26は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリであるROM(EEPROMも含む。)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置、計時部としてのタイマ等を有しており、CPUがROMに記録されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部(機能実現手段)、例えば、制御部、演算部、及び、処理部等として機能する。なお、ECU26は、1つのECUのみからなるのではなく、モータ14、FCユニット18、BAT20、FCVCU22及びBATVCU24毎の複数のECUから構成することもできる。
そして、ECU26は、FC40の状態、BAT20の状態及びモータ14の状態の他、各種スイッチ及び各種センサからの入力(負荷要求)に基づき決定したFC車両10全体としてFCシステム12に要求される負荷から、FC40が負担すべき負荷と、BAT20が負担すべき負荷と、回生電源(モータ14)が負担すべき負荷の配分(分担)を調停しながら決定し、モータ14、INV16、FCユニット18、BAT20、FCVCU22及びBATVCU24に指令を送出する。
[燃料電池車両10及び燃料電池システム12の特徴的な機能]
次に、この実施形態に係るFC車両10及びFCシステム12の特徴的な機能について説明する。
FC40のIV特性は、図2に示すように、FC開放端電圧Vfcocv寄りのFC発電電圧Vfcの高電圧領域において、FC発電電流Ifcが小さい低負荷領域となり、一方で、FC発電電圧Vfcの低電圧領域において、FC発電電流Ifcが大きくなる高負荷領域となる特性を有する。
従って、図2及び図3に示すように、FC発電電流Ifc及びFC発電電力Pfc(図3の実線)は、低負荷領域においては、FC発電電圧Vfcの変化に対して僅かに変化する。すなわち、低負荷領域では、FC発電電流Ifc及びFC発電電力Pfcに対するFC発電電圧Vfcの傾きが大きい。従って、FC発電電圧Vfcに対するFC発電電流Ifcの変化率(電流電圧感度)ΔIfc/ΔVfcや、FC発電電圧Vfcに対するFC発電電力Pfcの変化率(電力電圧感度)ΔPfc/ΔVfc(図3の破線)は小さい。
一方、高負荷領域では、FC発電電圧Vfcが僅かに変化するとFC発電電流Ifc及びFC発電電力Pfcが大きく変化する。すなわち、高負荷領域では、FC発電電流Ifc及びFC発電電力Pfcに対するFC発電電圧Vfcの傾きが大きい。従って、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcや電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcは大きくなる。
この結果、図3に示すように、実線で示すIV特性及び電力電圧特性では、FC発電電圧Vfcの低下に伴って、FC発電電流Ifc(FC発電電力Pfc)が増加する。一方、破線で示すように、FC発電電流Ifc又はFC発電電力Pfcの増加に伴って、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcや電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcが増加する。
なお、ΔVfcは、FC発電電圧Vfcの微小変化分であり、ΔIfcは、ΔVfcに対するFC発電電流Ifcの微小変化分であり、ΔPfcは、ΔVfcに対するFC発電電力Pfcの微小変化分である。
そのため、FCVCU22がFC発電電圧Vfcを制御することによりFC発電電力Pfcを制御する場合(電圧制御)、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc(電力電圧感度ΔPfc/ΔVfc)の小さい低負荷領域では、FC発電電圧Vfcに対してFC発電電力Pfc(FC発電電流Ifc)を適切に制御することができる。
しかしながら、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc(電力電圧感度ΔPfc/ΔVfc)の大きい高負荷領域では、FC発電電圧Vfcの変化に対してFC発電電力Pfc及びFC発電電流Ifcが大きく変化する。従って、高負荷領域において、FCVCU22が電圧制御によりFC発電電力Pfc(FC発電電流Ifc)を制御しようとすると、当該制御が不能になる可能性がある。
また、FC40のIV特性は、FC40の劣化や温度によって変化する。そのため、劣化したFC40又は通常のFC40のどちらをFCシステム12に搭載しても、FC発電電力Pfc(FC発電電流Ifc)を安定して制御することが困難である。
そこで、この実施形態では、その特徴的な機能として、FC40の低負荷領域では、FCVCU22を直結状態にすると共に、BATVCU24が電圧制御(電圧調整動作、昇降圧動作)を行い、一方で、高負荷領域では、FC発電電流Ifcを制御することによりFC発電電力Pfcを制御する電流制御(昇圧動作)をFCVCU22に行わせる。
具体的に、ECU26は、FC40のIV特性におけるFC発電電流Ifcの値、FC発電電圧Vfcの値、FC発電電力Pfcの値、FC発電電流Ifcの指令値(FC発電電流指令値Ifccom)、FC発電電力Pfcの指令値(FC発電電力指令値Pfccom)、及び、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc(電力電圧感度ΔPfc/ΔVfc)のうち、少なくとも1つの値の大きさに基づいて、FCVCU22を直結状態(電圧制御)又は電流制御のどちらにすべきかを決定し、決定した制御方法に従ってFCVCU22及びBATVCU24を制御する。
なお、電流制御では、IV特性に基づいてFC発電電流指令値Ifccomと、FC発電電流指令値Ifccomに応じたFC発電電圧Vfcの指令値(FC発電電圧指令値Vfccom)とを決定し、決定したFC発電電圧指令値Vfccomを用いた昇圧比(Vinv/Vfccom)でFCVCU22を制御することにより、FC発電電流Ifcを変化させてFC発電電力Pfcを制御する。
ここで、一例として、図2に示すFC発電電圧閾値Vfcth又はFC発電電流閾値Ifcthを用いた電圧制御(直結状態)又は電流制御の選択について説明する。
すなわち、ECU26は、FC発電電圧VfcがFC発電電圧閾値Vfcthを超える高電圧領域を低負荷領域(Vfc>Vfcth)として、FCVCU22を直結状態にすると共にBATVCU24に電圧制御を行わせ、一方で、FC発電電圧VfcがFC発電電圧閾値Vfcth以下の低電圧領域を高負荷領域(Vfc≦Vfcth)として、FCVCU22に電流制御を行わせる。
また、ECU26は、FC発電電流IfcがFC発電電流閾値Ifcth未満の低電流領域を低負荷領域(Ifc<Ifcth)として、FCVCU22を直結状態にすると共にBATVCU24に電圧制御を行わせ、一方で、FC発電電流IfcがFC発電電流閾値Ifcth以上の大電流領域を高負荷領域(Ifc≧Ifcth)として、FCVCU22に電流制御を行わせてもよい。
さらに、ECU26は、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcが、例えば、Ifcth/Vfcth未満の低電流領域(高電圧領域)を低負荷領域(ΔIfc/ΔVfc<Ifcth/Vfcth)として、FCVCU22を直結状態にすると共にBATVCU24に電圧制御を行わせる。一方、ECU26は、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcがIfcth/Vfcth以上の大電流領域(低電圧領域)を高負荷領域(ΔIfc/ΔVfc≧Ifcth/Vfcth)として、FCVCU22に電流制御を行わせる。
なお、上記の判定は、一例であり、ECU26は、FC発電電流指令値IfccomとFC発電電流閾値Ifcthとを比較して、電圧制御(直結状態)又は電流制御のどちらにすべきかを判定してもよい。あるいは、ECU26は、電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcと、Pfcth/Vfcth(Pfcth:FC発電電圧閾値Vfcthに応じたFC発電電力Pfcの値)とを比較して、電圧制御(直結状態)又は電流制御のどちらにすべきかを判定してもよい。
そして、この実施形態において、ECU26は、低負荷領域で電圧制御を行わせることを決定した場合、FCVCU22を直結状態にすると共に、BATVCU24を昇降圧状態(電圧調整状態、電圧制御)に維持するように、FCVCU22及びBATVCU24をそれぞれ制御する。また、ECU26は、高負荷領域でFCVCU22に電流制御を行わせることを決定した場合、FCVCU22の直結状態を解除して当該FCVCU22に電流制御(昇圧動作)を行わせると共に、BATVCU24を電圧調整状態(昇降圧状態)に維持するように、FCVCU22及びBATVCU24をそれぞれ制御する。
なお、上記の各閾値については、FC40の性能のバラツキ、FC発電電圧Vfcを検出する電圧センサの精度、及び、FC発電電流Ifcを検出する電流センサの精度も考慮して設定されることが望ましい。
[ECU26によるFCシステム12の制御の説明]
この実施形態に係るFC車両10及びFCシステム12は、以上のように構成される。
次に、FC車両10及びFCシステム12の動作の一例として、ECU26によるFCシステム12の制御、具体的には、FC40が低負荷領域から高負荷領域に変化する際に、FCVCU22を直結状態から電流制御(昇圧動作)に切り替える場合でのECU26の制御動作(直結状態から昇圧動作に切り替えるための判断処理)について、図4のタイミングチャート及び図5のフローチャートを参照しながら説明する。この説明では、必要に応じて、図1〜図3も参照しながら説明する。
なお、図5のフローチャートの処理は、図4のタイミングチャートの時間帯において、繰り返し実行される。
図4の時点t0から時点t1までの時間帯において、負荷32の要求電力であるモータ要求電力Pmotreq[kW]は、時間経過に伴って上昇している。そこで、ECU26は、モータ要求電力Pmotreqに応じて、FC発電電力指令値Pfccomを設定する。
ここで、時点t0〜t1の時間帯におけるFCVCU22及びBATVCU24の制御方法は、図5のフローチャートに従って決定される。
すなわち、図5のステップS1では、ECU26は、FC発電電流IfcがFC発電電流閾値Ifcth以上となったか、FC発電電流指令値Ifccomが所定の閾値Ifccomth以上となったか、又は、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcが所定の電流電圧感度閾値ΔIth以上となったか否かを判定する。
なお、図4には、FC発電電流閾値Ifcth、電流電圧感度閾値ΔIthを図示している。また、閾値Ifccomthは、FC発電電流閾値Ifcthと同一値であってもよい。さらに、電流電圧感度閾値ΔIthは、Ifcth/Vfcthと同一値であってもよい。
また、FC発電電圧Vfcは、図示しない電圧センサによって検出され、通信線42を介してECU26に入力される。FC発電電流Ifcは、図示しない電流センサによって検出され、通信線42を介してECU26に入力される。従って、ECU26は、入力されたFC発電電圧Vfc及びFC発電電流Ifcの値を用いて電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcを算出することができる。
時点t0〜t1の時間帯では、Ifc<Ifcth及びΔIfc/ΔVfc<ΔIthであり(図4参照)、Ifccom<Ifccomthであり、ステップS1が否定的な判定結果となるため(ステップS1:NO)、ECU26は、次のステップS2において、FC発電電力PfcがFC発電電力閾値Pfcth以上となったか、FC発電電力指令値Pfccomが所定の閾値Pfccomth以上となったか、又は、電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcが電力電圧感度閾値ΔPth以上となったか否かを判定する。
なお、図4には、閾値Pfccomthを図示している。また、閾値Pfccomthは、FC発電電力閾値Pfcthと同一値であってもよい。さらに、電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcは、Pfcth/Vfcthと同一値であってもよい。
時点t0〜t1の時間帯では、Pfccom<Pfccomthであり(図4参照)、Pfc<Pfcth及びΔPfc/ΔVfc<ΔPthであり、ステップS2が否定的な判定結果となるため(ステップS2:NO)、ECU26は、次のステップS3において、FC40がIV特性における低負荷領域にあると判断し、電圧制御(直結状態)によるFC発電電力Pfcの制御を決定する。
具体的に、ステップS4において、ECU26は、FCVCU22を直結状態に切り替える。
また、ステップS5において、ECU26は、FC40のIV特性に基づき、FC発電電力指令値Pfccomに応じたFC発電電圧Vfc及びFC発電電流Ifcを決定し、決定したFC発電電圧Vfcを、BATVCU24に対する指令電圧である負荷端指令電圧Vinvcomに設定する。そして、ECU26は、設定した負荷端指令電圧Vinvcomに基づき、所望の昇圧比(Vinvcom/Vb)で昇降圧動作を行うようBATVCU24を制御する。これにより、BATVCU24は、負荷端電圧VinvであるFC発電電圧Vfcを制御することにより、FC発電電流Ifc及びFC発電電力Pfcを制御する。
従って、時点t0〜t1の時間帯では、ECU26内において、ステップS1〜S5の工程が繰り返し実行され、FCVCU22の直結状態、及び、BATVCU24での電圧制御が継続することにより(図4の「電圧制御」のフラグ、「FCVCU直結」)、モータ要求電力Pmotreqの増加に伴い、FC発電電力指令値Pfccomが増加し、FC発電電流Ifcは上昇する。また、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及びFC発電電力Pfcも時間経過に伴って上昇する。この場合、FC発電電力Pfcは、モータ要求電力Pmotreqに応じたFC発電電力指令値Pfccomに追従するように、時間経過に伴って増加する。
次に、図4に示すように、時点t1でFC発電電力指令値Pfccomが閾値Pfccomthに到達し、FC発電電流IfcがFC発電電流閾値Ifcthに到達し、又は、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcが電流電圧感度閾値ΔIthに到達した場合(Pfccom=Pfccomth、Ifc=Ifcth、ΔIfc/ΔVfc=ΔIth)、ECU26は、FCVCU22を直結状態から電流制御(昇圧動作)に切り替える。すなわち、時点t1以降、FCVCU22は、電流制御でFC発電電流Ifcを制御することにより、FC発電電圧Vfc及びFC発電電力Pfcを制御する。
従って、時点t1以降の時間帯においても、ECU26は、図5のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
すなわち、時点t1以降において、ステップS1では、Ifc≧Ifcth、Ifccom≧Ifccomth、又は、ΔIfc/ΔVfc≧ΔIthとなるため(ステップS1:YES)、ECU26は、次のステップS6において、FC40がIV特性における高負荷領域となり、FCVCU22が直結状態を維持した状態でBATVCU24が電圧制御を継続すれば、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc及びFC発電電力Pfcの制御が不能になる可能性があると判断する。その上で、ECU26は、電圧制御(直結状態)によるFC発電電力Pfcの制御から、電流制御(昇圧動作)によるFC発電電力Pfcの制御に切り替えることを決定する。
次のステップS7において、ECU26は、FCVCU22を直結状態から昇圧動作に切り替える。
そして、ECU26は、次のステップS8において、FCVCU22が電流制御によってFC発電電力Pfcを制御するように、当該FCVCU22を制御する。この場合、ECU26は、1次側1Sfを流れるFC発電電流IfcをFC発電電流指令値Ifccomに設定し、IV特性に基づいて、FC発電電流指令値Ifccomに応じたFC発電電圧VfcをFC発電電圧指令値Vfccomに設定する。次に、ECU26は、設定したFC発電電圧指令値Vfccomに基づく昇圧比(Vinv/Vfccom)でFCVCU22を制御することにより、FC発電電流Ifcを変化させてFC発電電力Pfcを制御する。
なお、BATVCU24は、時点t1以降、電圧制御を継続して行わせてもよいし、あるいは、直結状態に切り替えてもよい。
また、何らかの理由でステップS1が否定的な判定結果となっても(ステップS1:NO)、ECU26は、次のステップS2において、Pfccom≧Pfccomth、Pfc≧Pfcth、又は、ΔPfc/ΔVfc≧ΔPthであれば(ステップS2:YES)、FC40がIV特性における高負荷領域にあると判断し、FCVCU22を直結状態から昇圧動作に切り替えるべく、ステップS6〜S8の処理を実行する。
従って、時点t1以降の時間帯で、ECU26内において、ステップS1(及びS2)、S6〜S8の工程が繰り返し実行され、FCVCU22の昇圧動作による電流制御が行われることにより(図4の「電流制御」のフラグ、「FCVCU昇圧」)、モータ要求電力Pmotreqの増加に伴って、FC発電電力指令値Pfccomが増加し、FC発電電流Ifcは上昇する。また、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及びFC発電電力Pfcも時間経過に伴って上昇する。この場合も、FC発電電力Pfcは、モータ要求電力Pmotreqに応じたFC発電電力指令値Pfccomに追従するように、時間経過に伴って増加する。
なお、図4には、時点t1でFCVCU22を電圧制御から電流制御に切り替えない場合のFC発電電力Pfcの時間経過も破線で図示している。この場合、時点t1以降もFCVCU22を電圧制御に維持すると、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcが大きくなることに起因して(図3参照)、FC発電電圧Vfc及びFC発電電流Ifcの制御が不安定になり、FC発電電力Pfcの制御が不能になる。従って、この場合には、時点t1以降、FC発電電力Pfcは、時間経過に伴って、増減を繰り返している。
[この実施形態の変形例の説明]
上記の説明では、図4及び図5に示すように、時点t0〜t1の時間帯では、FCVCU22が直結状態であると共にBATVCU24が電圧制御を行い、時点t1以降は、FCVCU22が電流制御を行うことについて説明した。
この実施形態は、上記の説明に限定されることはなく、時点t1以降、FCVCU22が電圧制御を行うと共にBATVCU24が電流制御を行ってもよい。これは、BATVCU24がFC発電電流Ifcを目標電流に設定し、設定した目標電流に従って電流制御を行うことが可能であるためである。
また、上記の説明では、FCシステム12が1つのECU26のみを有する場合について説明した。この実施形態では、モータ14、FCユニット18、BAT20、FCVCU22及びBATVCU24毎にECUを設けてもよい。この場合、FCVCU22を制御するECUは、図6に示すように、FC発電電流Ifc、FC発電電力Pfc等のFC40に関わる制御パラメータのみ用いて、FCVCU22の電圧制御又は電流制御の切り替えを行うことが可能である。
この場合も、当該ECUは、図6のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
具体的に、図4の時点t0〜t1の時間帯において、Ifc<Ifcth、又は、Ifccom<Ifccomthであり(ステップS11:NO)、且つ、Pfc<Pfcth、又は、Pfccom<Pfccomthであれば(ステップS12:NO)、ECUは、ステップS13において、FC40がIV特性における低負荷領域にあると判断し、電圧制御によるFC発電電力Pfcの制御を決定する。そして、ECUは、次のステップS14でFCVCU22に電圧制御を行わせることにより、FC発電電力Pfcを制御させる。
一方、図4の時点t1以降の時間帯において、Ifc≧Ifcth、又は、Ifccom≧Ifccomthであった場合(ステップS11:YES)、あるいは、ステップS11で否定的な判定結果であっても(ステップS11:NO)、Pfc≧Pfcth、又は、Pfccom≧Pfccomthであった場合(ステップS12:YES)、ECUは、次のステップS15において、FC40がIV特性における高負荷領域にあると判断し、電流制御(昇圧動作)によるFC発電電力Pfcの制御を決定する。そして、ECUは、次のステップS16でFCVCU22を直結状態から昇圧動作に切り替えて電流制御を行わせることにより、FC発電電力Pfcを制御させる。
このように、FCVCU22を制御するECUが、FC40に関わる制御パラメータのみ用いて、FCVCU22の電圧制御又は電流制御の切り替えを行うことにより、当該FCVCU22を効率よく制御することができる。
さらに、この実施形態は、上記の説明に限定されることはなく、図7Aに示すように、BATVCU24を省略してBAT20をモータ14に直接接続した構成や、図7Bに示すように、BAT20及びBATVCU24を省略した構成にも適用可能である。これらの構成においても、図6のフローチャートに示す切り替え制御を適用することが可能である。なお、図7A及び図7Bでは、図1のECU26等の図示は省略している。
[PmotreqとFCVCU22の制御切り替えとの関係]
この実施形態では、上述のように、FCVCU22を直結状態(電圧制御)又は電流制御に切り替えることができるので、モータ14を以下のように設計することも可能である。
例えば、図8に示すように、モータ要求電力Pmotreqに比例してFC発電電力Pfcが増加する場合において、運転者がアクセルペダル48を踏み込むと、図9Aに示すように、モータ14の必要とする電圧(モータ必要電圧Vmotreq)は、モータ要求電力Pmotreqに比例して増加する。
この場合、実線で示すモータ必要電圧Vmotreqの特性と、二点鎖線で示すFC40の電力電圧特性との交点52よりも高負荷領域においては、FC40の電力電圧特性がモータ必要電圧Vmotreqの特性よりも低くなる。この結果、FCVCU22は、当該高負荷領域では、FC発電電圧Vfcをモータ必要電圧Vmotreqにまで昇圧させる必要がある。
しかしながら、運転者によるアクセルペダル48の操作に起因してモータ必要電圧Vmotreqが交点52にまで上昇したときに、FCVCU22を直結状態(電圧制御)から電流制御に切り替える場合、モータ14の要求に対して、FCVCU22によるFC発電電力Pfcの制御が間に合わない可能性がある。
そこで、この実施形態では、図9Bでのモータ要求電力Pmotreqに対する電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcの特性において、当該特性と電流電圧感度閾値ΔIthとの交点54が、モータ要求電力Pmotreqの軸上、図9Aの交点52よりも低電力側(低負荷領域側)となるように設定する。
すなわち、交点52を通る破線のライン(FCVCU22が昇圧動作を行うべきか否かを判定するライン)を、交点54を通る一点鎖線のライン(FCVCU22を直結状態から昇圧動作に切り替えるべきか否かを判定するライン)よりも高負荷領域側に設定する。
これにより、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfcが電流電圧感度閾値ΔIthに到達し、FCVCU22が直結状態から電流制御に切り替わった後に、モータ必要電圧Vmotreqが交点52にまで上昇すると、FCVCU22は、負荷端電圧Vinvをモータ必要電圧Vmotreqにすべく、速やかに昇圧動作を行うことができる。このように、交点54よりも高負荷領域側に交点52が設定されているため、FCVCU22は、モータ14の要求に応じて、FC発電電力Pfcを適切に制御することができる。
[この実施形態の効果]
以上説明したように、この実施形態に係るFC車両10及びFCシステム12によれば、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、FC発電電流指令値Ifccom、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcのうち、少なくとも1つに基づいて、FC40のIV特性の低負荷領域では、FCVCU22が直結状態を維持すると共に、BATVCU24が電圧制御(電圧調整状態、昇降圧動作)を維持し、一方で、高負荷領域では、FCVCU22が電流制御を行う。
これにより、FC発電電流Ifcに対するFC発電電圧Vfcの傾きが大きい低負荷領域では、電圧制御によりFC発電電圧Vfcを細かく制御することができる。一方、FC発電電圧Vfcに対するFC発電電流Ifcの傾きが大きい高負荷領域では、電流制御によりFC発電電流Ifcを細かく制御することができる。
つまり、ECU26は、低負荷領域及び高負荷領域に対して、最適な制御パラメータをそれぞれ設定し、設定した制御パラメータでFCVCU22及びBATVCU24を適切に制御することができる。この結果、IV特性における全ての領域で、FC発電電力Pfcを精度よく且つ安定に制御することが可能となる。
また、電圧制御を行う領域を低負荷領域に狭く設定することにより、全ての領域に対して電圧制御を行うことが不要となるので、FC発電電力Pfcの制御性が向上すると共に、FCシステム12を構成する部品のコストを低減することができる。
さらに、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、FC発電電流指令値Ifccom、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcのうち、少なくとも1つに基づき、FCVCU22に対して直結状態又は電流制御のどちらにすべきか、さらには、BATVCU24の電圧制御を維持すべきか否かが決定される。これにより、FCVCU22の直結状態又は電流制御の切り替えや、BATVCU24の電圧制御の維持を容易に判断することができる。
また、FC40の劣化や温度によってIV特性が変化する場合、当該IV特性の変化に対する、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcの変動は小さい。従って、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc又は電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcを用いることにより、FC40の劣化の有無や温度変化に関わりなく、直結状態又は電流制御の切り替えや、電圧制御の維持の判断を容易に行うことができる。従って、この実施形態では、劣化したFC40であっても、通常のFC40と同等の制御性を維持することができる。
なお、FC40が劣化していない場合、又は、FC40の温度変化が小さい場合には、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、又は、FC発電電流指令値Ifccomを用いて、直結状態又は電流制御の切り替えや、電圧制御の維持の判断を行うことも可能である。
また、この実施形態では、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、FC発電電流指令値Ifccom、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcのうち、少なくとも1つに基づき、直結状態(電圧制御)を維持してもFC発電電力Pfcの制御性に問題がない低負荷領域では、FCVCU22を直結状態に維持すると共にBATVCU24の電圧制御を維持する。一方、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、FC発電電流指令値Ifccom、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcのうち、少なくとも1つに基づき、直結状態を維持するとFC発電電力Pfcの制御性に問題が発生する高負荷領域では、FCVCU22に電流制御を行わせる。
このように、FC発電電流Ifc、FC発電電圧Vfc、FC発電電流指令値Ifccom、電流電圧感度ΔIfc/ΔVfc及び電力電圧感度ΔPfc/ΔVfcのうち、少なくとも1つに基づいて、低負荷領域及び高負荷領域で使用するVCU(の状態)を切り替えるので、FC発電電力Pfcの制御性を一層向上させることができる。
また、この実施形態において、ECU26は、図9Aの交点52よりも低負荷領域側の図9Bの交点54で、FCVCU22の直結状態又は電流制御の切り替えを判定する。
すなわち、交点52よりも高負荷領域側では、モータ要求電力Pmotreq及びモータ必要電圧Vmotreqに対応するため、FC発電電圧Vfcを昇圧する必要がある。そこで、交点52よりも低負荷領域側の交点54で、FCVCU22の直結状態又は電流制御の切り替えを判定することにより、負荷32の要求に対して、速やかに、モータ要求電力Pmotreqに応じたFC発電電力Pfcや、モータ必要電圧Vmotreqに応じたFC発電電圧Vfcを、負荷32に供給することが可能となる。
そして、上述のFCシステム12をFC車両10に搭載し、負荷32にモータ14を含ませることにより、当該FC車両10における制御性も向上させることができる。
なお、上記の説明では、FCVCU22を直結状態又は電流制御に切り替える場合について説明した。この実施形態では、上記の説明に限定されることはなく、BATVCU24を直結状態又は電流制御に切り替える場合にも適用可能である。
すなわち、FC40と同様に、BAT20もバッテリ電圧Vbの増加に伴ってバッテリ電流Ibが減少するIV特性を有する。従って、BATVCU24についても、低負荷領域及び高負荷領域において、FCVCU22と同様の問題が惹起される可能性がある。そこで、ECU26は、BATVCU24に対しても、図5及び図6の処理を適用し、低負荷領域では電圧制御(直結状態)により負荷32側の電力(FC発電電力Pfc)を制御し、一方で、高負荷領域では電流制御(昇圧動作)により負荷32側の電力(FC発電電力Pfc)を制御してもよい。
なお、この発明は、上記の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…FC車両 12…FCシステム
14…モータ 18…FCユニット
20…BAT 22…FCVCU
24…BATVCU 26…ECU
32…負荷 40…FC
52、54…交点

Claims (7)

  1. 電源装置と、
    負荷と、
    前記電源装置の出力電圧を調整して前記負荷に印加する電圧調整装置と、
    前記電圧調整装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記電源装置の前記出力電圧と出力電流との比に基づいて、
    低負荷領域では、前記出力電圧を制御することにより前記電源装置の出力電力を制御する電圧制御を前記電圧調整装置に行わせ、
    一方で、高負荷領域では、前記出力電流を制御することにより前記出力電力を制御する電流制御を前記電圧調整装置に行わせることを特徴とする電源システム。
  2. 請求項1記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記出力電圧に対する前記出力電流の変化率が所定の閾値未満の前記低負荷領域では、前記電圧調整装置を直結状態に維持し、
    一方で、前記変化率が前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記電圧調整装置に前記電流制御を行わせることを特徴とする電源システム。
  3. 請求項2記載の電源システムにおいて、
    前記電源装置は、燃料電池と蓄電装置とであり、
    前記電圧調整装置は、前記燃料電池の出力電圧である燃料電池電圧を調整する第1電圧調整装置と、前記蓄電装置の出力電圧である蓄電装置電圧を調整する第2電圧調整装置とであり、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池の電流電圧特性における前記燃料電池電圧に対する前記燃料電池の出力電流としての燃料電池電流の変化率が前記閾値未満の前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態に維持すると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、
    一方で、前記変化率が前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせることを特徴とする電源システム。
  4. 燃料電池電圧を出力する燃料電池と、
    蓄電装置電圧を出力する蓄電装置と、
    負荷と、
    前記燃料電池電圧を調整して前記負荷に印加する第1電圧調整装置と、
    前記蓄電装置電圧を調整して前記負荷に印加する第2電圧調整装置と、
    前記第1電圧調整装置及び前記第2電圧調整装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池の電流電圧特性における燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記燃料電池電流の指令値、及び、前記燃料電池電圧に対する前記燃料電池電流の変化率のうち、少なくとも1つに基づいて、
    低負荷領域では、前記燃料電池電圧を制御することにより前記燃料電池の出力電力を制御する電圧制御を前記第1電圧調整装置に行わせると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、
    一方で、高負荷領域では、前記燃料電池電流を制御することにより前記出力電力を制御する電流制御を前記第1電圧調整装置に行わせることを特徴とする電源システム。
  5. 請求項4記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つが、所定の閾値未満の前記低負荷領域では、前記第1電圧調整装置を直結状態に維持すると共に、前記第2電圧調整装置を電圧調整状態に維持し、
    一方で、前記燃料電池電流の値、前記燃料電池電圧の値、前記指令値、及び、前記変化率のうち、少なくとも1つが、前記閾値以上の前記高負荷領域では、前記直結状態を解除して前記第1電圧調整装置に前記電流制御を行わせることを特徴とする電源システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、前記電源装置又は前記燃料電池の電力電圧特性と、前記負荷の要求電力及び必要電圧の特性とが交差する箇所よりも前記低負荷領域側で、前記電圧制御又は前記電流制御の切り替えを判定することを特徴とする電源システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電源システムの前記負荷に、駆動モータが含まれることを特徴とする車両。
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