JP5274818B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを設け、前記発電セルが複数積層された積層体の積層方向両端にエンドプレートが配設されるとともに、各エンドプレートから外方に突出して電力取り出し端子が設けられる燃料電池スタックを備える燃料電池システムに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜(電解質)の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数の発電セルを積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
この種の燃料電池スタックでは、通常、発電セルが複数積層された積層体の積層方向両端に、ターミナルプレート、絶縁プレート及びエンドプレートが配設されている。ターミナルプレートは、積層体からの発電電力を外部に取り出すために電力取り出し端子を備えており、この電力取り出し端子は、コンタクタ(又はリレー)に接続されてモータ等の外部負荷に対して電力の供給制御(ON/OFF制御)を行っている。
例えば、特許文献1に開示された燃料電池の端子装置では、図10に示すように、単位セル1とバイポーラプレート2とが交互に積層されるとともに、積層方向両端には、それぞれハーフプレート2a、ターミナルプレート3及び絶縁板4を介装してエンドプレート5が配置されている。
ターミナルプレート3には、極柱(電力取り出し端子)6が電気的に接続され、この極柱6が絶縁板4及びエンドプレート5を貫通して外部に突出している。極柱6は、絶縁スリーブ7に挿入されるとともに、ナット8を介して固定されている。極柱6には、高電圧ケーブル9が接続され、このケーブル9が図示しないコンタクタ等に接続されている。
実開昭61−7868号公報(第2図)
ところで、レイアウト上の要請から、コンタクタ等の機器が燃料電池スタックの積層方向一端側に配置される場合がある。その際、各エンドプレート5から外方に突出する極柱6に接続されているケーブル9は、積層方向一端側に引き出される必要がある。
このため、積層方向他端側の極柱6に接続されているケーブル9は、略180°湾曲されて積層方向一端側に折り返されることになる。従って、ケーブル9は、エンドプレート5の端面から矢印A方向に比較的大きな距離Hだけ突出してしまう。
これにより、燃料電池スタック全体を収容するためのスペースが相当に拡大してしまう。このため、特に、車載用として狭小なスペースに収容することができず、しかもレイアウトの自由度が低下するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、燃料電池スタックの積層方向外方にケーブルが突出することを良好に阻止し、省スペース化及びレイアウトの自由度を向上させることが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを設け、前記発電セルが複数積層された積層体の積層方向両端にエンドプレートが配設されるとともに、各エンドプレートから外方に突出して電力取り出し端子が設けられる燃料電池スタックを備える燃料電池システムに関するものである。
この燃料電池システムでは、一方の電力取り出し端子に一端が電気的に接続され、前記電力取り出し端子と交差するエンドプレート面方向に屈曲して延在する導電部材と、前記導電部材の他端に電気的に接続され、他方の電力取り出し端子側に延在するケーブルとを備えている。
また、導電部材は、ケーシングに収容されるとともに、前記ケーシングは、エンドプレートに対して回転することを阻止するための回り止め機構を有することが好ましい。さらに、ケーシングは、電気絶縁部材で構成されることが好ましく、前記ケーシングの表面側には、導電性材料の層が設けられることが好ましい。さらにまた、導電部材は、バスバーで構成されることが好ましい。
また、ケーブルに設けられるシールド線に接続される導電性ブラケットを備え、前記導電性ブラケットは、前記エンドプレートを介してアースされることが好ましい。
さらに、燃料電池スタックは、車両に搭載されるとともに、前記燃料電池スタックの走行方向前方には、電力取り出し端子に電気的に接続されるデバイスが配置されることが好ましい。
本発明によれば、電力取り出し端子に接続される導電部材は、エンドプレート面方向に屈曲して延在するため、前記エンドプレートから積層方向外方にケーブル等の部材が湾曲して突出することがない。これにより、エンドプレートから積層方向外方に部材が大きく突出することを良好に阻止することができ、燃料電池システム全体の配置用スペースの狭小化が容易に図られるとともに、レイアウトの自由度を向上させることが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システム10が搭載される車両12の一部平面説明図である。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック14を備え、前記燃料電池スタック14が車両12の車長方向(矢印L方向)略中央部に位置して配置される。燃料電池スタック14の走行方向(矢印L1方向)前方には、前記燃料電池スタック14の発生電力の供給をON/OFF制御するコンタクタ等を有するデバイス15が配置される。
図2に示すように、燃料電池スタック14は、複数の発電セル16が水平方向(矢印A方向)に積層された積層体18を設ける。積層体18の積層方向(矢印A方向)の一端には、ターミナルプレート20a、絶縁プレート22a及びエンドプレート24aが外方に向かって配設される。積層体18の積層方向の他端には、ターミナルプレート20b、絶縁プレート22b及びエンドプレート24bが外方に向かって配設される。
燃料電池スタック14は、鉛直方向(矢印C方向)に長尺(縦長)な四角形に構成される金属製のエンドプレート24a、24bを端板として含むケーシング26を備えている。このケーシング26は、エンドプレート24a、24bにヒンジ構造を介して固定される4枚の側板28を有する(図2及び図3参照)。
図4に示すように、各発電セル16は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)30と、前記電解質膜・電極構造体30を挟持する薄板波形状の第1及び第2金属セパレータ32、34とを備え、これらが縦長に構成される。なお、第1及び第2金属セパレータ32、34に代替して、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
発電セル16の矢印C方向の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔36a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔38aが設けられる。発電セル16の矢印C方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔38b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔36bが設けられる。
発電セル16の矢印B方向の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔40aが設けられるとともに、前記発電セル16の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、前記冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔40bが設けられる。
電解質膜・電極構造体30は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜42と、前記固体高分子電解質膜42を挟持するアノード側電極44及びカソード側電極46とを備える。
第1金属セパレータ32の電解質膜・電極構造体30に向かう面32aには、燃料ガス供給連通孔38aと燃料ガス排出連通孔38bとを連通する燃料ガス流路48が形成される。この燃料ガス流路48は、例えば、矢印C方向に延在する溝部により構成される。第1金属セパレータ32の面32bには、冷却媒体供給連通孔40aと冷却媒体排出連通孔40bとを連通する冷却媒体流路50が形成される。この冷却媒体流路50は、矢印B方向に延在する溝部により構成される。
第2金属セパレータ34の電解質膜・電極構造体30に向かう面34aには、例えば、矢印C方向に延在する溝部からなる酸化剤ガス流路52が設けられるとともに、この酸化剤ガス流路52は、酸化剤ガス供給連通孔36aと酸化剤ガス排出連通孔36bとに連通する。第2金属セパレータ34の面34bには、第1金属セパレータ32の面32bと重なり合って冷却媒体流路50が一体的に形成される。第1金属セパレータ32の面32a、32b及び第2金属セパレータ34の面34a、34bには、図示しないが、シール部材が一体成形される。
図2に示すように、ターミナルプレート20aの面内中央から上方に所定距離だけ離間する位置には、積層方向外方に延在して第1電力取り出し端子54aが設けられる。第1電力取り出し端子54aは、絶縁性筒状部56に挿入された状態で、絶縁プレート22a及びエンドプレート24aの孔部58aを貫通して外部に突出する。第1電力取り出し端子54aには、ボルト60を介して略L字状の導電板62が固定される。
図3に示すように、ターミナルプレート20bの面内中央から上方に所定距離だけ離間する位置には、積層方向外方に延在して第2電力取り出し端子54bが設けられる。
図3及び図5に示すように、第2電力取り出し端子54bには、略円柱状の電極部材64が外装されており、この電極部材64の小径側先端部には、円柱外周面の両側部を切り欠いて平坦係止面66が形成される。第2電力取り出し端子54bには、導電部材、例えば、バスバー68の一端が電気的に接続されるとともに、前記バスバー68は、前記第2電力取り出し端子54bと交差するエンドプレート面方向に屈曲して延在する。
バスバー68は、ケーシング70に収容される。ケーシング70は、電気絶縁部材、例えば、樹脂系材料で形成されており、バスバー68を収容する長尺な矩形状本体部72と、前記矩形状本体部72の両端に設けられる第1円筒連結部74a及び第2円筒連結部74bとを有する。矩形状本体部72には、第1円筒連結部74a側に近接して膨出部76が設けられ、この膨出部76に孔部78が形成される。この孔部78から挿入されるボルト80は、エンドプレート24bに形成されたねじ孔82に螺合することにより、矩形状本体部72が前記エンドプレート24bに固定される。
第1円筒連結部74aには、電極部材64を嵌合するための孔部84が形成される。この孔部84は、電極部材64の平坦係止面66に対応する開口形状に設定されることにより、ケーシング70の回り止め機構が構成される。図5に示すように、第1円筒連結部74aは、エンドプレート24aに形成された孔部86に挿入されるとともに、第2電力取り出し端子54bは、バスバー68に形成された孔部88を貫通してその先端にナット90が螺合される。
バスバー68の他端は、第2円筒連結部74b内でボルト92を介して高電圧ケーブル94に固定される。第2円筒連結部74bは、エンドプレート24bの下部側に配置される(図3参照)。この第2円筒連結部74bに連結された高電圧ケーブル94は、燃料電池スタック14の側方に沿ってエンドプレート24a側に延在し、デバイス15に電気的に接続される。図5に示すように、第1円筒連結部74a及び第2円筒連結部74bの開口端側には、絶縁性キャップ96が装着される。
図2に示すように、エンドプレート24aには、矢印C方向に延在してそれぞれ冷却媒体入口マニホールド100aと、冷却媒体出口マニホールド100bとが装着される。冷却媒体入口マニホールド100aは、冷却媒体供給連通孔40aに連通する一方、冷却媒体出口マニホールド100bは、冷却媒体排出連通孔40bに連通する。冷却媒体入口マニホールド100a及び冷却媒体出口マニホールド100bは、図示しないが、車体前方に配置されたラジエータ(熱交換器)に連通している。
図3に示すように、エンドプレート24bの上部側には、酸化剤ガス供給連通孔36aに連通する酸化剤ガス入口マニホールド102aと、燃料ガス供給連通孔38aに連通する燃料ガス入口マニホールド104aとが設けられる。エンドプレート24bの下部側には、酸化剤ガス排出連通孔36bに連通する酸化剤ガス出口マニホールド102bと、燃料ガス排出連通孔38bに連通する燃料ガス出口マニホールド104bとが設けられる。
図2及び図3に示すように、エンドプレート24a、24bの下側には、マウントブラケット106がボルト108を介して固定される。各マウントブラケット106は、ボルト110を介して車両12に固定される。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
燃料電池スタック14では、先ず、図3に示すように、エンドプレート24bの酸化剤ガス入口マニホールド102aから酸化剤ガス供給連通孔36aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口マニホールド104aから燃料ガス供給連通孔38aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。一方、エンドプレート24aの冷却媒体入口マニホールド100aから冷却媒体供給連通孔40aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
このため、積層体18では、矢印A方向に重ね合わされた複数の発電セル16に対して、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が矢印A方向に供給される。図4に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔36aから第2金属セパレータ34の酸化剤ガス流路52に導入され、電解質膜・電極構造体30のカソード側電極46に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔38aから第1金属セパレータ32の燃料ガス流路48に導入され、電解質膜・電極構造体30のアノード側電極44に沿って移動する。
従って、各電解質膜・電極構造体30では、カソード側電極46に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極44に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極46に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔36bに沿って流動した後、エンドプレート24bの酸化剤ガス出口マニホールド102bから外部に排出される(図3参照)。同様に、アノード側電極44に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔38bに排出されて流動し、エンドプレート24bの燃料ガス出口マニホールド104bからから外部に排出される。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔40aから第1及び第2金属セパレータ32、34間の冷却媒体流路50に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体30を冷却した後、冷却媒体排出連通孔40bを移動してエンドプレート24aの冷却媒体出口マニホールド100bから排出される。
この場合、第1の実施形態では、図5に示すように、第2電力取り出し端子54bにバスバー68の一端が電気的に接続されている。このバスバー68は、第2電力取り出し端子54bに対してエンドプレート24bの面方向に略90°屈曲して延在するとともに、前記バスバー68の他端には、高電圧ケーブル94が接続されている。
このため、例えば、第2電力取り出し端子54bに高電圧ケーブル94を直接接続し、この高電圧ケーブル94をエンドプレート24a側に引き出す構成に比べ、前記エンドプレート24bから積層方向外方に突出する距離を可及的に短尺化することができる。高電圧ケーブル94では、エンドプレート24b側からエンドプレート24a側に折り返すために大きく湾曲するRが必要となるからである。
従って、バスバー68を用いることにより、エンドプレート24bの端面から積層方向外方に高電圧ケーブル94等の部材が大きく突出することを良好に阻止することができ、燃料電池スタック14全体の積層方向の配置用スペースが大幅に狭小化されるという効果が得られる。しかも、燃料電池システム10全体を車両12の狭小なスペースに良好に配置することができるとともに、レイアウトの自由度を向上させることが可能になる。
また、バスバー68を収容するケーシング70では、第1円筒連結部74aの孔部84と電極部材64とに、平坦係止面66を有する回り止め機構が構成されている。これにより、バスバー68を第2電力取り出し端子54bに取り付ける際や、高電圧ケーブル94を前記バスバー68に接続する際に、前記バスバー68が不要に回転することを確実に阻止することができる。
さらに、回り止め機構を介して第2電力取り出し端子54bとバスバー68との相対取り付け角度が、容易且つ確実に決定される。このため、第2円筒連結部74bをエンドプレート24bの下部側に配置させることが可能になり、高電圧ケーブル94は、燃料電池スタック14の側方下部側に沿ってエンドプレート24a側に引き出すことができる。
また、ケーシング70は、ボルト80が孔部78からエンドプレート24bのねじ孔82に挿入されることにより、前記エンドプレート24bに対して容易且つ確実に固定される。
なお、第1の実施形態では、導電部材としてバスバー68を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、第2電力取り出し端子54bに連結部材を介してケーブル(図示せず)の一端を前記第2電力取り出し端子54bと直交する方向に延在して固定してもよい。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタック120の一部断面図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池システム10を構成する燃料電池スタック14と同様の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3及び第4の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック120は、バスバー68を収容するケーシング122を備える。ケーシング122は、電気絶縁部材、例えば、樹脂系材料で形成されるとともに、このケーシング122の表面には、例えば、金属コーティングにより金属層(導電性材料の層)124が形成される。金属コーティングとしては、真空蒸着、塗装又はめっき処理等が挙げられる。金属層124は、例えば、10μm程度の厚さの金属箔で構成される。
金属材料としては、銅、鉄、ニッケル等が採用される一方、金属材料以外の材料として、シールド機能を有する導電性の材料、例えば、導電性セラミックスや導電性ガラス等が使用可能である。
このように構成される第2の実施形態では、バスバー68を収容する樹脂系材料製のケーシング122の表面に金属層124が形成されるため、電磁波シールドが確実に行われる。しかも、ケーシング122の表面に金属層124を設けるだけでよく、燃料電池スタック120全体の軽量化及び省スペース化が可能になるという効果が得られる。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタック130の一部断面図である。
燃料電池スタック130は、バスバー68を収容するケーシング70を囲繞して金属カバー(金属層)132が配置される。この金属カバー132は、例えば、薄肉状の金属板により構成される。
このように構成される第3の実施形態では、上記の第2の実施形態と同様に、電磁波シールド性能の向上を図るとともに、軽量化及び省スペース化が遂行される。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタック140の概略斜視図である。
燃料電池スタック140を構成する高電圧ケーブル142は、図9に示すように、芯線144の外周に絶縁被覆146aを介してシールド線148が設けられる。このシールド線148の外周には、絶縁被覆146bを介して金属筒体150が配設され、前記シールド線148と前記金属筒体150とは、金属ばね152を介して電気的に接続される。
金属筒体150の外周部には、取付板部150aが形成されるとともに、前記取付板部150aには、導電性ブラケット154の一端部が固定具156を介して固着される。導電性ブラケット154の他端には、接続ピン部材158が設けられ、前記接続ピン部材158がエンドプレート24bに接続されることにより、前記導電性ブラケット154がアース(接地)される。なお、接続ピン部材158に代えて、ボルト締めを採用してもよい。
このように構成される第4の実施形態では、高電圧ケーブル142の芯線144を周回するシールド線148が、導電性ブラケット154からエンドプレート24bを介して接地されている。このため、高電圧ケーブル142からグランド線を取り出す必要がなく、前記高電圧ケーブル142のシールド構造が有効に簡素化されるとともに、燃料電池スタック140全体の軽量化及び省スペース化が図られるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムが搭載される車両の一部平面説明図である。 前記燃料電池システムを構成する燃料電池スタックの一方のエンドプレート側の概略斜視図である。 前記燃料電池スタックの他方のエンドプレート側の概略斜視図である。 前記燃料電池スタックを構成する発電セルの分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの図3中、V−V線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタックの一部断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタックの一部断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムを構成する燃料電池スタックの概略斜視図である。 高電圧ケーブルの断面説明図である。 従来技術の端子装置の断面説明図である。
符号の説明
10…燃料電池システム 12…車両
14、120、130、140…燃料電池スタック
15…デバイス 16…発電セル
18…積層体 24a、24b…エンドプレート
26、70、122…ケーシング 30…電解質膜・電極構造体
32、34…金属セパレータ 54a、54b…電力取り出し端子
58a、78、84、86、88…孔部 64…電極部材
66…平坦係止面 68…バスバー
72…矩形状本体部 74a、74b…円筒連結部
94、142…高電圧ケーブル 124…金属層
132…金属カバー 144…芯線
148…シールド線 150…金属筒体
154…導電性ブラケット

Claims (6)

  1. 一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを設け、前記発電セルが複数積層された積層体の積層方向両端にエンドプレートが配設されるとともに、各エンドプレートから前記積層体の積層方向外方に突出して電力取り出し端子が設けられる燃料電池スタックを備える燃料電池システムにおいて、
    一方の前記電力取り出し端子に一端が電気的に接続され、前記電力取り出し端子と交差するエンドプレート面方向に延在する平板状の導電部材と、
    前記導電部材の他端に電気的に接続され、他方の前記電力取り出し端子側に延在するケーブルと、
    を備え、
    前記導電部材は、ケーシングに収容されるとともに、
    前記導電部材の一端側に位置する前記ケーシングの一端には、前記導電部材が前記エンドプレート面方向に沿って前記電力取り出し端子を支点に回転することを阻止するための1つの回り止め機構が設けられることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記ケーシングは、電気絶縁部材で構成されることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2記載の燃料電池システムにおいて、前記ケーシングの表面側には、導電性材料の層が設けられることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記導電部材は、バスバーで構成されることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1、2又は4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記ケーブルに設けられるシールド線に接続される導電性ブラケットを備え、
    前記導電性ブラケットは、前記エンドプレートを介してアースされることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックは、車両に搭載されるとともに、
    前記燃料電池スタックにおける前記車両の前進方向前方には、前記電力取り出し端子に電気的に接続されるデバイスが配置されることを特徴とする燃料電池システム。
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