JP2002100392A - 燃料電池スタック - Google Patents

燃料電池スタック

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JP2002100392A
JP2002100392A JP2000289494A JP2000289494A JP2002100392A JP 2002100392 A JP2002100392 A JP 2002100392A JP 2000289494 A JP2000289494 A JP 2000289494A JP 2000289494 A JP2000289494 A JP 2000289494A JP 2002100392 A JP2002100392 A JP 2002100392A
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plate
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JP2000289494A
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Shigetoshi Sugita
成利 杉田
Tadashi Nishiyama
忠志 西山
Toshiya Wakahoi
俊哉 若穂囲
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Honda Motor Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層方向及び高さ方向の占有スペースをでき
るかぎり少なくでき、かつ、効率よく電力を取り出すこ
とができる燃料電池スタックを提供する。 【解決手段】 固体高分子電解質膜12の両側に各々ア
ノード側電極13とカソード側電極14を設けた単位燃
料電池セル15をセパレータ16,17を介して水平方
向に積層し、各電極13,14に対する水素ガス、空
気、冷却水の給排用の連通孔が前記各電極13,14等
の面内を貫通して形成された燃料電池スタックにおい
て、最も外側に位置する単位燃料電池セル15の端部を
構成する導電プレート22の外側に、周囲を絶縁部材3
4で囲んだ導電性の平板35を設け、この平板35から
略垂直方向に向かって外周を絶縁した導電性材料から成
る突起部36を設け、この突起部36を電力取り出し用
のターミナルとして構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料電池スタッ
クに関するものであり、特に、電力取り出し用の端子を
改良した燃料電池スタックに係るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、固体高分子型燃料電池は、高分
子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の
両側にそれぞれアノード側電極とカソード側電極を対設
して構成された単位燃料電池セルを、セパレータによっ
て挟持することにより構成されている。この固体高分子
型燃料電池は、通常、単位燃料電池セル及びセパレータ
を所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックと
して使用されている。
【0003】この種の燃料電池スタックにおいて、アノ
ード側電極に供給された燃料ガス、例えば、水素ガス
は、触媒電極上で水素イオン化され、適度に加湿された
電解質膜を介してカソード側電極側へと移動する。その
間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エ
ネルギーとして利用される。カソード側電極には、酸化
剤ガス、例えば酸素ガスあるいは空気が供給されている
ために、このカソード側電極において、前記水素イオ
ン、前記電子及び酸素ガスが反応して水が生成される。
【0004】ところで、上記燃料電池スタックを車両、
特に乗用車に搭載して使用する場合には、車室の床下に
配置される場合が多い関係で高さ方向のスペースが大き
く制限されるため、単位燃料電池セルの高さを抑えるた
めに、各単位燃料電池セルをセパレータを介して水平方
向に複数個積層し、かつ、燃料電池スタックに供給する
燃料ガスや酸化剤ガスなどの供給通路を各セパレータの
面内に連通孔として設けた内部マニホールド構造として
いる(例えば、特開平8−171926号公報参照)。
【0005】この一例を図8、図9によって説明する
と、同図において、1は燃料電池スタックを示し、この
燃料電池スタック1は、固体高分子電解質膜をアノード
側電極とカソード側電極とで挟んで構成される単位燃料
電池セルが、セパレータ2を介して水平方向に複数個積
層されたものである。アノード側電極及びカソード電極
には、各々の面内を貫く燃料ガス、酸化剤ガス、冷却液
の供給・排出用の各連通孔3が設けられ内部マニホール
ドが構成されている。各単位燃料電池セルはスタッドボ
ルト4により締め付けられるが、燃料電池スタック1の
積層方向の一端側には皿ばね等から成る締め付け構造部
5が、他端側にはワッシャー等から成る他の締め付け構
造部6が各々設けられ、必要な締め付け力で中央部分の
発電セル部の各単位燃料電池セルに締め付け力を付与し
ている。ここで、図9に示すように、前記積層方向の最
も外側に位置する単位燃料電池セルの端面には、電極プ
レート7が設けられ、この電極プレート7の外側に絶縁
プレート8を介して前記締め付け構造部5,6が設けら
れている。そして、前記電極プレート7の上部には電力
取り出し用の端子部9が延出し、この端子部9が燃料電
池スタック1の端部側に向かって屈曲形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の燃料電池スタック1においては、前記内部マニホー
ルド構造により、外部マニホールドタイプに比較して設
置高さを低く抑えている点で優れているが、前記電極プ
レート7の端子部9が燃料電池スタック1の周囲から延
出してしまう分、せっかく高さを低く抑えているのにも
かかわらず、燃料電池スタック周囲のスペースを狭くし
てしまうという問題がある。つまり、前記締め付け構造
部5,6の外側端面を構成するバックアッププレート1
0が、スタッドボルト4挿通のためのスペースを確保す
る分だけ高さ方向のスペースが大きくなる点を除けば、
燃料電池スタック1の各電極プレート7は高さ方向の寸
法H1を確保すれば済むのだが、電気配線を配索した後
のバックアッププレート10と端子部9の結線との間隔
を離すため、前記端子部9をバックアッププレート10
の上端よりも更に上方に延ばす必要があるため、その分
だけ燃料電池スタック1の周囲のスペースを狭くしてし
まい、結果としてバックアッププレート10の下側から
の全高H2も高いものとなってしまうのである。
【0007】また、前記端子部9が電極プレート7の周
囲に設けられている関係で、中央部から電力を取り出す
場合に比較して、電気抵抗が大きいという問題がある。
これに対して、できるだけ電気抵抗を少なくするため
に、電極プレート7を厚くすることも考えられるが、こ
のようにすると燃料電池スタック1の前記積層方向の長
さが増加し、占有スペースが大きくなるという問題があ
る。そこで、この発明は、積層方向及び高さ方向の占有
スペースをできるかぎり少なくでき、かつ、効率よく電
力を取り出すことができる燃料電池スタックを提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、電解質(例えば、実施
形態における固体高分子電解質膜12)の両側に各々ア
ノード側電極(例えば、実施形態におけるアノード側電
極13)とカソード側電極(例えば、実施形態における
カソード側電極14)を設けた単位燃料電池セル(例え
ば、実施形態における単位燃料電池セル15)をセパレ
ータ(例えば、実施形態におけるセパレータ16,1
7)を介して水平方向に積層し、前記各電極に対する反
応ガス、冷却液の給排用の連通孔(例えば、実施形態に
おける連通孔25,26,27)を各電極等の面内を貫
通して形成した燃料電池スタックにおいて、前記積層方
向の最も外側に位置する単位燃料電池セルの端面に導電
性の平板(例えば、実施形態における平板35)を設
け、この平板から略垂直方向に向かって外周を絶縁した
導電性材料から成る突起部(例えば、実施形態における
突起部36)を設け、この突起部を電力取り出し用のタ
ーミナルとして構成したことを特徴とする。このように
構成することで、内部マニホールド構造によりできる限
り周囲への占有スペースの拡大を抑制し、突起部により
平板の周囲への突出をなくすと共に外部との絶縁を確保
した状態で電力の取り出しが可能となる。
【0009】請求項2に記載した発明は、前記突起部の
平板に対する取付位置を、前記各電極の中央部寄りに設
定したことを特徴とする。このように構成することで、
平板の周囲から電力を取り出した場合に比較して、アノ
ード側電極あるいはカソード側電極の双方において、少
ない電気抵抗で効率よく電力を取り出せることが可能と
なる。
【0010】請求項3に記載した発明は、前記突起部
を、単位燃料電池セルを積層方向で締め付ける締め付け
構造部(例えば、実施形態における締め付け構造部3
3)の環状付勢力付与手段(例えば、実施形態における
ワッシャー32、皿ばね30)の内部に挿通したことを
特徴とする。このように構成することで、環状付勢力付
与手段の内部空間を有効利用することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
と共に説明する。図1〜図4において、11は車載用の
燃料電池スタックを示している。燃料電池スタック11
は、固体高分子電解質膜(電解質)12をアノード側電
極13とカソード側電極14とで挟んで構成される単位
燃料電池セル15が、セパレータ16,17を介して水
平方向に複数個積層された固体高分子型の燃料電池スタ
ックである。
【0012】アノード側電極13と隣接するセパレータ
16との間に水素ガス(反応ガスである燃料ガス)の供
給路18が形成され、一方、カソード側電極14と隣接
するセパレータ17との間に空気(反応ガスである酸化
剤ガス)の供給路19が形成される。また、各セパレー
タ16,17の背面間の供給路20にエチレングリコー
ルなどの冷却水(冷却液)が供給され、単位燃料電池セ
ル15を冷却するようになっている。尚、図示都合上、
図1において、断面を示すハッチングは省略する。
【0013】そして、上記水素ガス、空気、冷却水を各
供給路18,19,20に供給するために、各単位燃料
電池セル15のアノード側電極13、カソード側電極1
4、及び、後述する電極プレート21、導電プレート2
2、絶縁プレート23、エンドプレート24の各面内を
貫通して連通孔25,26,27が各々形成され、内部
マニホールド構造となっている。
【0014】積層された単位燃料電池セル15は、スタ
ッドボルト28により締め付けられるが、前記単位燃料
電池セル15の積層方向の最も外側に位置する単位燃料
電池セル15の端面を構成するセパレータ16の外側に
は、カーボン材料で形成された冷却水隔離用の導電プレ
ート22が各々接触して配置されている。
【0015】そして、燃料電池スタック1の一端側(図
1において左側)の導電プレート22の外側には、後述
する電極プレート21を介して樹脂などから成る絶縁プ
レート23が配置され、この絶縁プレート23の外側に
は、エンドプレート24とバックアッププレート29間
に皿ばね(環状付勢力付与手段)30が介装された締め
付け構造部31が前記積層方向に設けられている。
【0016】一方、燃料電池スタック1の他端側(図1
において右側)の導電プレート22の外側には、後述す
る電極プレート21を介して樹脂などから成る絶縁プレ
ート23が配置され、この絶縁プレート23の外側には
エンドプレート24とバックアッププレート29間にワ
ッシャー(環状付勢力付与手段)32が介装された締め
付け構造部33が設けられている。そして、これら両締
め付け構造部31,33により、必要な締め付け力で積
層された単位燃料電池セル15に締め付け力を付与して
いる。この実施形態では前記皿ばね30は、図3に示す
ように、上部に3個、下部に3個、2段に配置され、図
4に示すように、ワッシャー32は水平方向に2つ配置
されている。
【0017】ここで、図2に示すように、前記電極プレ
ート21は、図3、図4に示すようにエンドプレート2
4(セパレータ16,17)の高さ寸法H1と同じ高さ
寸法H1に収まっており、周囲を絶縁部材34で囲まれ
た導電性の平板35と、この平板35の略中央部から略
垂直方向、つまり前記単位燃料電池セル15の積層方向
に向かって突出する円柱状の突起部36とで構成されて
いる。
【0018】この電極プレート21の具体的形状を図
2、図5に基づいて説明する。ここで、両端に配置され
た2つの電極プレート21は構成が同じであるので、一
端側の電極プレート21のみを説明する。電極プレート
21は、積層方向の最も外側の単位燃料電池セル15の
外側の導電プレート22に当接して導通し電力を取り出
すものである。電極プレート21は、周囲が樹脂などの
絶縁部材34で形成され、中央部には電気伝導率の高い
銅製の平板35を備えている。絶縁部材34には、前述
したように水素ガス供給・排出用の連通孔25と、空気
の供給・排出用の連通孔26が、各々側部の対角位置に
設けられ、冷却水の連通孔27は、スタッドボルト28
の挿通孔37が形成された上部と下部であって、スタッ
ドボルト28の3つの挿通孔37の間に各々2つ設けら
れている。
【0019】ここで、図示しないセパレータ16,17
についても同様のことがいえるが、冷却水の連通孔27
をスタッドボルト28の挿通孔37間に形成すること
で、スタッドボルト28の挿通のために設けられたスペ
ースを冷却水の連通孔27の配置スペースとして有効利
用し、高さ寸法を低く抑えている。
【0020】平板35の上下方向中央部には、幅方向
(図2の左右方向)にオフセットした位置に略垂直方
向、つまり前記単位燃料電池セル15の積層方向に向か
って突出する突起部36が設けられている。具体的に
は、突起部36はできるだけ平板35の中央部寄り(縦
横共に全長の20%〜80%程度の位置)に設定される
が、燃料電池スタック11の一端側では、締め付け構造
部31の上下の皿ばね30の配置位置をさけるようにし
て、上下方向中央部であって、2個の皿ばね30間に対
応する位置に取り付けられ、また、燃料電池スタック1
1の他端側では、締め付け構造部33の一方のワッシャ
ー32の内部を貫く位置に対応して取り付けられてい
る。尚、前記皿ばね30の内部を貫く位置でもよい。
【0021】前記突起部36は平板35にろう付け、あ
るいはねじ込みなどで固定された中空円筒形状の銅製の
ターミナルジョイント38と、このターミナルジョイン
ト38内に挿通され、ターミナルジョイント38の先端
からねじ部39Aを突出させるボルト39と、このボル
ト39の頭部30Bを平板35に抜け止めして固定する
クリップ40から構成されている。前記ターミナルジョ
イント38の先端から突出するボルト39のねじ部39
Aには、図6、図7で後述するように、電力取り出し用
の配線41の圧着端子42をターミナルジョイント38
の端面に当接させた状態でナット43により締め付ける
ようになっている。
【0022】ターミナルジョイント38の外周は、絶縁
材料から成る絶縁チューブ44で覆われ、この突起部3
6により貫通されるエンドプレート24、バックアップ
プレート29の貫通孔45周囲との電気的短絡を防止し
ている。ここで、ターミナルジョイント38の端面は絶
縁されず露出しており、この部分が前記圧着端子42と
接触して導通させ電力を取り出す。尚、ターミナルジョ
イント38の断面形状は円形に限らず、角型の筒形状で
あってもよい。また、ボルト39を別部材として設けな
いで、ターミナルジョイント38の先端に一体でねじ部
として形成してもよい。
【0023】ここで、図5に示すように、前記エンドプ
レート24に形成された突起部36の貫通孔45の周縁
にはゴム製のグロメット46が装着され、グロメット4
6の内周部のリップ部46Aによりエンドプレート24
に対してガタツキなく、かつ、絶縁を確実なものとして
支持されるようになっている。尚、その他、絶縁プレー
ト23、バックアッププレート29にもグロメット46
を設けてもよい。
【0024】このように構成された電極プレート21の
突起部36は、燃料電池スタック11の一端側では、図
6に示すように、バックアッププレート29から突出
し、燃料電池スタック11の他端側では、図7に示すよ
うに、バックアッププレート29から突出し、先端から
突出するボルト39のねじ部39Aに、配線41の圧着
端子42がナット43により締め付けられる。そして、
図示しないが、図6のバックアッププレート29の各連
通孔25,26,27には、空気、水素ガス、冷却水の
給排用の配管が接続され、空気、水素ガス、冷却水が燃
料電池スタック11の内部をUターンするようにして流
れ、前記2つの圧着端子42から電力が取り出される。
尚、図7に示すバックアッププレート29には前記各連
通孔25,26,27は設けられていない。
【0025】上記実施形態によれば、積層方向の最も外
側の単位燃料電池セル15の端部を構成する導電プレー
ト22に、周囲が絶縁部材34で囲まれた電極プレート
21の銅製の平板35が当接し、この平板35から略垂
直方向に向かって外周を絶縁した主として銅製の突起部
36が、絶縁プレート23、エンドプレート24、バッ
クアッププレート29を貫通して設けられている。した
がって、平板35の周囲に対する絶縁は絶縁部材34で
これを行い、突起部36により平板35の周囲への突出
をなくすと共に絶縁チューブ44により外部との絶縁を
確保した状態で電力の取り出しが可能となるので、燃料
電池スタック11の積層方向、高さ方向の占有スペース
をできる限り少なくして、小型化を図ることができる。
したがって、内部マニホールド構造によりできる限り周
囲への占有スペースの拡大を抑制することができること
も相俟って、設置スペースの点で制約の多い車載用とし
て床下に搭載して使用した場合に好適である。
【0026】また、前記突起部36の平板35に対する
取付位置を、前記アノード側電極13やカソード側電極
14の中央部寄りに設定したため、平板35の周囲から
電力を取り出した場合に比較して、アノード側電極13
あるいはカソード側電極14の双方において、少ない電
気抵抗で効率よく電力を取り出すことが可能となる。し
たがって、電気的ロス分が少なくなりその分だけ発電効
率を高めることができる。その結果、電気抵抗を少なく
するため平板35の板圧を厚くする必要が無くなるた
め、この点でも、燃料電池スタック11の積層方向の長
さを短くでき、小型化に寄与することができる。
【0027】そして、前記突起部36を、単位燃料電池
セル15を積層方向で締め付ける他端側の締め付け構造
部33のワッシャー32の内部に挿通したことで、ワッ
シャー32の内部空間を有効利用することが可能とな
る。したがって、ワッシャー32の外側に配置した場合
に比較して余分なスペースが節約でき、各種周辺機器類
の配置自由度をその分だけ高めることができる。
【0028】尚、この発明は上記実施形態に限られるも
のではなく、例えば、燃料電池スタック11の一端側で
は皿ばね30を上下2段で6個備えた締め付け構造部3
1を例にして説明したが、配置段数や皿ばね30の数は
これに限られるものではない。同様に、燃料電池スタッ
ク11の他端側の締め付け構造部33のワッシャー32
についても2個に限られない。そして、上記一端側の電
極プレート21の突起部36は皿ばね30の配置位置を
さけるようにして、バックアッププレート29を貫通し
ているが、皿ばね30の配置数に応じて、他端側のワッ
シャー32のように皿ばね30を貫通するようにして設
けてもいよい。もちろん、ワッシャー32の配置数に応
じて、燃料電池スタック11の他端側の電極プレート2
1の突起部36をワッシャー32をさけるようにして配
置することは自由である。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載した発明によれば、内部マニホールド構造によりでき
る限り周囲への占有スペースの拡大を抑制し、突起部に
より平板の周囲への突出をなくすと共に外部との絶縁を
確保した状態で電力の取り出しが可能となるため、積層
方向、高さ方向の占有スペースをできる限り少なくして
小型化することができるという効果がある。したがっ
て、設置スペースの点で制約の多い車載用として使用し
た場合に好適である。
【0030】請求項2に記載した発明によれば、請求項
1の効果に加え、平板の周囲から電力を取り出した場合
に比較して、アノード側電極あるいはカソード側電極の
双方において、少ない電気抵抗で効率よく電力を取り出
せることが可能となるため、電気的ロス分が少なくなり
その分だけ発電効率を高めることができるという効果が
ある。また、電気抵抗を少なくするため平板の板圧を厚
くする必要が無くなるため、この点でも、燃料電池スタ
ックの積層方向の長さを短くでき、小型化に寄与するこ
とができるという効果がある。
【0031】請求項3に記載した発明によれば、環状付
勢力付与手段の内部空間を有効利用することが可能とな
るため、その分のスペースが節約でき、各種周辺機器類
の配置自由度をその分だけ高めることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態の模式的正断面図で
ある。
【図2】 この発明の第1実施形態の電極プレートの模
式的平面図である。
【図3】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】 図1のB−B線に沿う断面図である。
【図5】 図2の上側から見た電極プレートの挿入状態
を示す断面説明図である。
【図6】 図1のC側(燃料電池スタックの一端側)か
ら見たバックアッププレートの斜視図である。
【図7】 図1のD側(燃料電池スタックの他端側)か
ら見たバックアッププレートの斜視図である。
【図8】 従来技術の模式的正面図である。
【図9】 従来技術の図8のE−E線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
12 固体高分子電解質膜(電解質) 13 アノード電極 14 カソード電極 15 単位燃料電池セル 16,17 セパレータ 25,26,27 連通孔 32 ワッシャー(環状付勢力付与手段) 35 平板 36 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若穂囲 俊哉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質の両側に各々アノード側電極とカ
    ソード側電極を設けた単位燃料電池セルをセパレータを
    介して水平方向に積層し、各電極に対する反応ガス、冷
    却液の給排用の連通孔を前記各電極等の面内を貫通して
    形成した燃料電池スタックにおいて、前記積層方向の最
    も外側に位置する単位燃料電池セルの端面に導電性の平
    板を設け、この平板から略垂直方向に向かって外周を絶
    縁した導電性材料から成る突起部を設け、この突起部を
    電力取り出し用のターミナルとして構成したことを特徴
    とする燃料電池スタック。
  2. 【請求項2】 前記突起部の平板に対する取付位置を、
    前記各電極の中央部寄りに設定したことを特徴とする請
    求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 【請求項3】 前記突起部を、単位燃料電池セルを積層
    方向で締め付ける締め付け構造部の環状付勢力付与手段
    の内部に挿通したことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の燃料電池スタック。
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Cited By (10)

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