JP4575117B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極が配設される電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを交互に積層するとともに、積層方向に貫通して少なくとも冷却媒体又は反応ガスのいずれかの流体を流す流体連通孔が形成される燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜(電解質)の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を対設した電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数の発電セルを積層するとともに、積層方向両端には、ターミナルプレート、絶縁プレート及びエンドプレートが配置されることにより、燃料電池スタックを構成している。
この燃料電池において、アノード側電極には、燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)が供給される一方、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されている。アノード側電極に供給された燃料ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質膜を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。
上記の燃料電池では、それぞれのセパレータの面内に、アノード側電極に燃料ガスを流すための燃料ガス流路と、カソード側電極に酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路とが設けられている。さらに、セパレータ間には、必要に応じて冷却媒体を流すための冷却媒体流路が前記セパレータの面方向に沿って設けられている。
一般的に、燃料電池は、セパレータの内部に積層方向に貫通する流体供給連通孔及び流体排出連通孔が設けられる、所謂、内部マニホールド型燃料電池を構成している。そして、流体である燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体は、それぞれの流体供給連通孔から燃料ガス流路、酸化剤ガス流路及び冷却媒体流路に供給された後、それぞれの流体排出連通孔に排出されている。
ところで、燃料電池では、積層方向に電気を流すためにセパレータが導電性を有する必要がある。このため、セパレータは、金属系材料や黒鉛系材料等の導電性材料で構成されており、例えば、金属系材料を使用した金属セパレータが採用されている。
その際、金属セパレータには、流体供給連通孔や流体排出連通孔に存在する生成水や結露水によって腐食電流が流れ、電蝕による腐食が発生し易い。また、ターミナルプレートやエンドプレートは、必要に応じて流体供給連通孔や流体排出連通孔を設けている場合があり、前記ターミナルプレートや前記エンドプレートには、同様に電蝕による腐食が発生するおそれがある。
このため、金属セパレータ、ターミナルプレート又はエンドプレート等の金属プレート部材では、電蝕による腐食を阻止するために、流体供給連通孔及び流体排出連通孔の周囲に絶縁体が設けられている。この種の絶縁体としては、例えば、特許文献1に開示されているグロメット等が使用されている。
具体的には、図11に示すように、セパレータ1は、中央部にチャンバ2を設けており、このチャンバ2は、複数のプロジェクション2aによって鉛直方向に延在する複数の流路2bを形成している。流路2bの下端部に入口マニホールド3a、3aが設けられる一方、前記流路2bの上端部にチャネル4が形成されている。このチャネル4の一端部には、開口4aを介して鉛直方向に延在する出口マニホールド5aが連通するとともに、セパレータ1には、前記出口マニホールド5aと同様に鉛直方向に延在する出口マニホールド5bが設けられている。
入口マニホールド3aには、絶縁ライナ6が配設される一方、出口マニホールド5a、5bには、絶縁グロメット7が装着されている。絶縁ライナ6には、流路2bに連通する通路6aが形成され、絶縁グロメット7には、開口4aに連通する開口7aが形成されている。
米国特許第4,371,433号公報(図2)
この場合、上記の特許文献1では、発電セルを略水平方向に積層すると、入口マニホールド3a及び出口マニホールド3b(以下、単に連通孔ともいう)内底部には、生成水や結露水が滞留し易い。この水中には、電解質膜・電極構造体やシール等から溶出したイオンが溶け込んでおり、導電率を上昇させている。これにより、複数の燃料電池が積層された燃料電池スタックでは、発電中に、金属セパレータ間に電圧が印加されるため、連通孔に滞留した水を介して前記金属セパレータの金属露出部分間で短絡し易い。
その際、金属セパレータの金属露出部分は、連通孔からの液抵抗が最も低く、該金属露出部分に腐食電流が集中して流れてしまう。従って、金属セパレータの腐食が進行し、さらに金属イオンの溶出によって固体高分子電解質膜のイオン交換量の減少による発電性能の低下が惹起されるとともに、この固体高分子電解質膜自体が劣化するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単且つ経済的な構成で、金属セパレータの電蝕による腐食を確実に阻止することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極が配設される電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを交互に積層するとともに、積層方向に貫通して少なくとも冷却媒体又は反応ガスのいずれかの流体を流す流体連通孔が形成される燃料電池スタックである。この燃料電池スタックは、流体連通孔が貫通形成される金属プレート部材を備え、前記金属プレート部材には、前記流体連通孔の内壁を覆って導電性被覆部材が設けられている。
また、互いに隣接する導電性被覆部材同士の接触部位には、絶縁部材が介装されることが好ましい。金属プレート部材同士が短絡することを阻止し、良好な発電性能を確保するためである。
さらに、金属プレート部材は、少なくとも金属セパレータ、ターミナルプレート又はエンドプレートのいずれかであることが好ましい。金属セパレータの電蝕を防止する一方、ターミナルプレートやエンドプレートから燃料電池スタックの外部に電流が流れることを阻止し、絶縁性を維持するためである。
本発明によれば、流体連通孔の内壁を覆って導電性被覆部材が設けられるため、この導電性被覆部材が、金属プレート部材の金属露出部分よりも前記流体連通孔に近接して配置されている。従って、流体連通孔に最も近接する導電部である導電性被覆部材に優先的に電流が流れ、金属プレート部材に腐食電流が流れることを阻止することができる。
これにより、簡単且つ経済的な構成で、金属プレート部材に電蝕による腐食が発生することを確実に抑制することが可能になる。しかも、金属イオンの溶出による電解質の発電性能の低下を有効に阻止するとともに、前記電解質自体の劣化を防止することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の斜視説明図であり、図2は、前記燃料電池スタック10の一部断面説明図である。
燃料電池スタック10は、複数の発電セル(燃料電池)12が略水平方向である矢印A方向に積層された積層体14を備え、前記積層体14の積層方向両端には、ターミナルプレート(金属プレート部材)16a、16b及び絶縁プレート18a、18bを介装してエンドプレート(金属プレート部材)20a、20bが配置される。エンドプレート20a、20bは、例えば、図示しない締め付けボルトにより積層方向に締め付けられる。この燃料電池スタック10は、例えば、自動車等の車両に搭載されている。
図2及び図3に示すように、各発電セル12は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)22と、前記電解質膜・電極構造体22を挟持する薄板波形状の第1及び第2金属セパレータ(金属プレート部材)24、26とを備える。
図3に示すように、発電セル12の矢印B方向の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガス(空気等)を供給するための酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体、例えば、純水やエチレングリコール等を供給するための冷却媒体供給連通孔30a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔32bが設けられる。
発電セル12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔30b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔28bが設けられる。
電解質膜・電極構造体22は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜34と、前記固体高分子電解質膜34を挟持するアノード側電極36及びカソード側電極38とを備える。
アノード側電極36及びカソード側電極38は、図2に示すように、カーボンペーパ等からなるガス拡散層36a、38aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層36a、38aの表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層36b、38bとを有する。電極触媒層36b、38bは、固体高分子電解質膜34の両面に形成される。図3に示すように、アノード側電極36の表面積は、カソード側電極38の表面積よりも小さく設定される。
第1金属セパレータ24は、燃料ガス供給連通孔32aの近傍に複数の供給孔部40aを設ける一方、燃料ガス排出連通孔32bの近傍に複数の排出孔部40bを設ける。第1金属セパレータ24は、電解質膜・電極構造体22に向かう面24aに燃料ガス流路42を設ける(図3及び図4参照)。第1金属セパレータ24の面24bには、図3に示すように、冷却媒体供給連通孔30aと冷却媒体排出連通孔30bとを通路44a、44bを介して連通する冷却媒体流路44が設けられる。
第2金属セパレータ26は、電解質膜・電極構造体22に向かう面26aに酸化剤ガス流路46を設ける。この酸化剤ガス流路46は、酸化剤ガス供給連通孔28aと酸化剤ガス排出連通孔28bとにそれぞれ通路46a、46bを介して連通する。第2金属セパレータ26の面26bには、第1金属セパレータ24の面24bとの間に一体的に形成される冷却媒体流路44が設けられる(図5参照)。
第1金属セパレータ24の面24a、24bには、図3及び図4に示すように、この第1金属セパレータ24の外周端縁部から酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体供給連通孔30a、燃料ガス排出連通孔32b、燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体排出連通孔30b及び酸化剤ガス排出連通孔28bの内壁を覆って第1導電性シール(導電性被覆部材)50が一体化される。第1導電性シール50は、例えば、シリコーンゴムにカーボンブラックを添加して構成される。
図4に示すように、第1導電性シール50は、面24aに一体化される外側シール部52と内側シール部54とを備える。外側シール部52は、酸化剤ガス供給連通孔28a及び酸化剤ガス排出連通孔28bを第2金属セパレータ26の酸化剤ガス流路46に連通させる。
内側シール部54は、図6〜図8に示すように、電解質膜・電極構造体22を構成するアノード側電極36の外方に位置して固体高分子電解質膜34に直接接触し、燃料ガス流路42を酸化剤ガス供給連通孔28a、酸化剤ガス排出連通孔28b、冷却媒体供給連通孔30a及び冷却媒体排出連通孔30bから遮蔽する。第1導電性シール50は、図3に示すように、面24bに一体化される平面シール部56を備える。
第2金属セパレータ26の面26a、26bには、この第2金属セパレータ26の外周端縁部から酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体供給連通孔30a、燃料ガス排出連通孔32b、燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体排出連通孔30b及び酸化剤ガス排出連通孔28b(以下、単に連通孔ともいう)の内壁を覆って第2導電性シール(導電性被覆部材)58が一体化される。
この第2導電性シール58は、上記の第1導電性シール50と同様に構成されており、面26aに一体化される平面シール部60と、面26bに一体化されて冷却媒体供給連通孔30a及び冷却媒体排出連通孔30bを冷却媒体流路44に連通するための凸状シール部62とを有する(図3及び図5参照)。
第1金属セパレータ24の面24bには、第2金属セパレータ26の面26bに設けられたシール部62に対応して絶縁部材64が設けられる。この絶縁部材64は、例えば、シリコーンゴムのみにより成形されており、図6〜図8に示すように、前記シール部62が直接接触する。絶縁部材64の幅寸法は、シール部62の先端部幅寸法よりも大きな寸法に設定される。
第2金属セパレータ26の面26aには、第1金属セパレータ24の面24aに設けられた外側シール部52に対応して絶縁部材65が設けられる(図3参照)。この絶縁部材65は、例えば、シリコーンゴムのみにより成形されており、外側シール部52が直接接触するとともに、前記絶縁部材64の幅寸法は、前記外側シール部52の先端幅寸法よりも大きな寸法に設定される(図6〜図8参照)。
図1に示すように、エンドプレート20aの矢印B方向の一端側には、酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体供給連通孔30a及び燃料ガス排出連通孔32bに連通するマニホールド配管66a、68a及び70bが一体的又は個別に配設される。エンドプレート20aの矢印B方向の他端側には、燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体排出連通孔30b及び酸化剤ガス排出連通孔28bに連通するマニホールド配管70a、68b及び66bが一体的又は個別に配設される。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガスは、マニホールド配管66aから燃料電池スタック10の酸化剤ガス供給連通孔28aに供給される。一方、燃料ガスは、マニホールド配管70aから燃料電池スタック10の燃料ガス供給連通孔32aに供給される。また、冷却媒体は、マニホールド配管68aから燃料電池スタック10の冷却媒体供給連通孔30aに供給される。
燃料電池スタック10内では、図3及び図6に示すように、酸化剤ガスが、酸化剤ガス供給連通孔28aから通路46aを通って第2金属セパレータ26の酸化剤ガス流路46に導入され、電解質膜・電極構造体22のカソード側電極38に沿って移動する。一方、燃料ガスは、図3及び図7に示すように、燃料ガス供給連通孔32aから供給孔部40aを通って第1金属セパレータ24の燃料ガス流路42に導入され、電解質膜・電極構造体22のアノード側電極36に沿って移動する。
従って、各電解質膜・電極構造体22では、カソード側電極38に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極36に供給される燃料ガスとが、電極触媒層38b、36b内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極38に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔28bに沿って流動した後、エンドプレート20aに連結されたマニホールド配管66bに排出される。同様に、アノード側電極36に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔32bに排出されて流動し、エンドプレート20aに連結されたマニホールド配管70bに排出される。
また、純水やエチレングリコール等の冷却媒体は、図3及び図8に示すように、第1及び第2金属セパレータ24、26間の通路44aを通って冷却媒体流路44に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体22を冷却した後、冷却媒体排出連通孔30bを移動し、エンドプレート20aに連結されたマニホールド配管68bに排出されて循環使用される。
この場合、第1の実施形態では、第1及び第2金属セパレータ24、26には、酸化剤ガス供給連通孔28a、冷却媒体供給連通孔30a、燃料ガス排出連通孔32b、燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体排出連通孔30b及び酸化剤ガス排出連通孔28bの内壁を覆って第1及び第2導電性シール50、58が一体成形されている。
例えば、図6に示すように、酸化剤ガス供給連通孔28aでは、第2導電性シール58が第2金属セパレータ26の金属露出部分26cよりも、前記酸化剤ガス供給連通孔28aに近接して配置されている。従って、燃料電池スタック10の運転中に、酸化剤ガス供給連通孔28aに最も近接する導電部である第2導電性シール58に優先的に電流が流れ、第2金属セパレータ26に腐食電流が流れることを有効に阻止することができる。これにより、簡単且つ経済的な構成で、第2金属セパレータ26に電蝕による腐食が発生することを確実に抑制することが可能になるという効果が得られる。
しかも、第2金属セパレータ26では、酸化剤ガス供給連通孔28aの周辺に金属イオンが溶出することを阻止することができる。このため、固体高分子電解質膜34のイオン交換量の減少による発電性能の低下を抑制するとともに、前記固体高分子電解質膜34自体の劣化を防止することが可能になる。
さらに、図6〜図8に示すように、第1金属セパレータ24と第2金属セパレータ26とが接触する部分、すなわち、第1導電性シール50と第2導電性シール58とが接触する部分には、絶縁部材64、65が設けられている。従って、第1導電性シール50の外側シール部52が絶縁部材65に接触する一方、第2導電性シール58のシール部62が絶縁部材64に接触し、前記第1及び第2導電性シール50、58が電気的に導通することを阻止できる。これにより、第1及び第2金属セパレータ24、26同士が短絡することを阻止し、良好な発電性能を確保することが可能になる。
なお、冷却媒体供給連通孔30a、燃料ガス排出連通孔32b、燃料ガス供給連通孔32a、冷却媒体排出連通孔30b及び酸化剤ガス排出連通孔28bにおいても、上記の酸化剤ガス供給連通孔28aと同様の効果が得られる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック80の一部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細の説明は省略する。また、以下に説明する第3の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック80では、金属プレート部材であるターミナルプレート16a、16bに、酸化剤ガス供給連通孔28aを含む各連通孔の内壁を覆って導電性グロメット(導電性被覆部材)82が装着される。導電性グロメット82には、例えば、カーボンブラックが添加されたシリコーンゴムにより構成される。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタック90の一部断面説明図である。
この燃料電池スタック90では、金属プレート部材であるエンドプレート20a、20bに、酸化剤ガス供給連通孔28aを含む各連通孔の内壁を覆って導電性グロメット(導電性被覆部材)92が装着される。この導電性グロメット92は、上記の導電性グロメット82と同様に構成される。
上記のように、第2の実施形態では、ターミナルプレート16a、16bに導電性グロメット82が設けられる一方、第3の実施形態では、エンドプレート20a、20bに導電性グロメット92が設けられている。このため、酸化剤ガス供給連通孔28aを含む各連通孔に最も近接する導電部である導電性グロメット82、92に優先的に電流が流れ、燃料電池スタック80、90の外部に電流が流れることを確実に阻止することができる。これにより、燃料電池スタック80、90の絶縁性を良好に維持することが可能になるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの一部断面説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する発電セルの分解斜視説明図である。 前記発電セルを構成する第1金属セパレータの正面図である。 前記発電セルを構成する第2金属セパレータの正面図である。 前記燃料電池スタックの、図3中、VI−VI線断面図である。 前記燃料電池スタックの、図3中、VII−VII線断面図である。 前記燃料電池スタックの、図3中、VIII−VIII線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの一部断面説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックの一部断面説明図である。 特許文献1のセパレータの斜視説明図である。
符号の説明
10、80、90…燃料電池スタック 12…発電セル
14…積層体 22…電解質膜・電極構造体
24、26…金属セパレータ 28a…酸化剤ガス供給連通孔
28b…酸化剤ガス排出連通孔 30a…冷却媒体供給連通孔
30b…冷却媒体排出連通孔 32a…燃料ガス供給連通孔
32b…燃料ガス排出連通孔 34…固体高分子電解質膜
36…アノード側電極 38…カソード側電極
40a…供給孔部 40b…排出孔部
42…燃料ガス流路 44…冷却媒体流路
46…酸化剤ガス流路 50、58…導電性シール
52…外側シール部 54…内側シール部
56、60…平面シール部 62…凸状シール部
64、65…絶縁部材 82、92…導電性グロメット

Claims (2)

  1. 電解質の両側に一対の電極が配設される電解質・電極構造体を有し、前記電解質・電極構造体とセパレータとを交互に積層するとともに、積層方向に貫通して少なくとも冷却媒体又は反応ガスのいずれかの流体を流す流体連通孔が形成される燃料電池スタックであって、
    前記流体連通孔が貫通形成される金属プレート部材を備え、
    前記金属プレート部材には、前記流体連通孔の内壁を覆って金属プレート面に延在する導電性被覆部材が設けられるとともに、
    前記金属プレート部材の前記金属プレート面に絶縁部材が直接設けられ、
    前記積層方向に互いに隣接する前記導電性被覆部材同士の接触部位には、前記導電性被覆部材と直接接触して前記絶縁部材が介装されることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記金属プレート部材は、少なくとも金属セパレータ、ターミナルプレート又はエンドプレートのいずれかであることを特徴とする燃料電池スタック。
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