JP2005166304A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は燃料電池スタック、特に、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルを備えた燃料電池スタックに関し、ダミーセルでの面内方向への電流の流れを抑制して電気的損失を低減できるようにする。
【解決手段】 ダミーセル31に形成された発電に寄与しないガス流路36a,36bに、導電性の凸部40を設けることで、セルの積層方向へ電流が流れるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のセルが積層されたスタック構造を有する燃料電池に係り、特に、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルを含む燃料電池に関する。
一般に、燃料電池は、複数毎の単位燃料電池セル(以下、単にセルという)が積層された燃料電池スタックとして使用されている。各セルは、水素イオン伝導性の電解質膜を一対の電極(アノードとカソード)で挟んで構成された膜−電極アッセンブリ(以下、MEA:Membrane Electrode Assembly)を有し、このMEAの両側を一対のセパレータによって挟むことで構成されている。セパレータには、アノードに燃料ガスを供給するためのガス流路、カソードに酸化ガスを供給するためのガス流路、そして、冷却水を流すための冷却水流路が設けられている。
発電時、電解質膜中を水素イオンが移動するためには、電解質膜が適度に湿潤していることが必要である。このため、従来の燃料電池スタックでは、ガス流路に供給されるガスを適度に加湿する他、カソードでの化学反応で生成された水を電解質膜の湿潤に利用している。しかし、湿潤に用いられた水分はガス流路を流れるガスとともに排出されるが、この水分が過多になると、ガス流路に水だまり(フラッディング)が生じ、燃料電池の出力低下が起きてしまう。
このような不具合に関する解決策として、特許文献1には、燃料電池スタックの奥側端部にバイパスプレートを配置し、このバイパスプレートに発電に寄与しないガス流路(バイパス流路)を設けることで、バイパス流路を通ったガスにより出側のガスマニホルドに滞留する生成水を押し出すようにした技術が提案されている。
特開2001−236975号公報 特開平10−228918号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている技術のようにバイパスプレートを配置し、その面内に発電に寄与しないバイパス流路を設ける場合には、次のような新たな不具合が生じる。
燃料電池スタックでは、セルの積層方向の両端に設けられたターミナルプレート(集電板)から電力が取り出される。このため、電流は燃料電池スタック内をセルの積層方向に流れており、これは、ダミーセルであるバイパスプレート内でも同じである。バイパスプレートはターミナルプレートに隣接しており、バイパスプレートからターミナルプレートに或いはターミナルプレートからバイパスプレートにセルの積層方向に電流が流れる。しかしながら、バイパスプレートのバイパス流路が形成されている部分は、セルの積層方向に電流が流れることができず、電流は面内方向に流れることになる。このため、面内方向に流れる分だけ電流路が長くなり、その分、電気的損失が大きくなって発電ロスをもたらしてしまう。
なお、特許文献1では、バイパス流路は複数の細い溝から形成されており、バイパスプレートとターミナルプレートとの接触面積は大きく取られている。しかしながら、このような細い流路は圧力損失が大きい上、不純物が詰まりやすいという不具合がある。
また、特許文献1に記載される構成の場合、バイパスプレートとターミナルプレートとの間には、バイパス流路をシールするためのシール剤やバイパスプレートとターミナルプレートとを張り合わせるための接着剤を塗布する必要がある。しかしながら、通常、シール剤や接着剤は樹脂等の絶縁性物質であるため、これら絶縁性物質が張り合わせ面に塗布されていると、その部分では電流がセルの積層方向に流れることができない。つまり、シール剤や接着剤が塗布されている部分では電流が面内方向に流れることになり、それにより電流路が長くなる分、電気的損失が大きくなってしまう。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルでの面内方向への電流の流れを抑制し、電気的損失を低減できるようにした燃料電池スタックを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、複数のセルが積層されて構成された燃料電池スタックにおいて、
前記複数のセルのうち少なくとも一つは、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルであり、
前記ガス流路には導電性の凸部が設けられていることを特徴としている。
また、第2の発明は、上記の目的を達成するため、複数のセルが積層されて構成された燃料電池スタックにおいて、
前記複数のセルのうち少なくとも一つは、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルであり、
前記ダミーセルは導電性プレートが張り合わされて構成され、前記導電性プレートの張り合わせ面にはシール剤或いは接着剤のうち少なくとも一方が分散して塗布されていることを特徴としている。
第1の発明によれば、ガス流路でも導電性の凸部を介してセルの積層方向に電流が流れるので、面内方向への電流の流れは抑制され、これにより電気的損失が低減される。
第2の発明によれば、分散して塗布されたシール剤或いは接着剤の間の領域をセルの積層方向に電流が流れるので、面内方向への電流の流れは抑制され、これにより電気的損失が低減される。
実施の形態1.
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
本発明の燃料電池スタックは、例えば、燃料電池自動車に搭載される固体高分子電解質型燃料電池に適用することができる。ただし、他の形式の電解質型燃料電池に適用することも勿論可能である。
まず、本燃料電池スタックの全体構成について説明する。
図6(a)は本燃料電池スタックの概略構成図、図7は本燃料電池スタックを構成するセルの概略構成図である。本燃料電池スタックは、複数枚のセルモジュール19が一方向に積層されて構成されている。本燃料電池スタックでは、2つのセルが一つのモジュール19を構成している。セルは、セパレータ18とセパレータ18,18間に挟まれるMEAとからなり、ここでは、3枚のセパレータ18とセパレータ18,18間に挟まれる2枚のMEAとから一つのモジュール19が構成されている。
MEAは、電解質膜11をアノード電極14とカソード電極17とにより挟んで構成されている。ここでは、アノード電極14は電解質膜11の一面に配置された触媒層12とその外側に配された拡散層13とからなる。カソード電極17は電解質膜11の他面に配置された触媒層15とその外側に配された拡散層16とからなる。なお、電解質膜11は固体高分子膜等のイオン交換膜からなり、湿潤状態で水素イオン(プロトン)が膜中を移動する。電解質膜11は非導電性膜である。また、触媒層12,15は白金(Pt)、カーボン(C)、及び電解質からなる。拡散層13,16はガス透過性を有し、カーボン(C)からなる。
セパレータ18は、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷却水、酸化ガスと冷却水の何れかを隔てるとともに、隣り合うセルのアノードからカソードに電子が流れる電気の通路を形成している。セパレータ18は、ガス、水ともに不透過性で、導電性を有する。セパレータ18は、通常は、カーボン(黒鉛である場合を含む)、金属(メタル)、或いは導電性樹脂の何れかから形成されている。本燃料電池スタックでは、セパレータ18は、2枚のMEAの間に配置されるセパレータ18Bと、両側に配置されるセパレータ18Aとの、2種類のセパレータからなる。各セパレータ18のMEAと接する面にはガス流路27a,27bが形成されている。アノード電極14に接する面に形成されたガス流路27aは、水素を含む燃料ガスを供給するための燃料ガス流路であり、カソード電極17に接する面に形成されたガス流路27bは、酸素を含む酸化ガスを供給するための酸化ガス流路である。以下、両者を区別しないときには、単にガス流路27と表記する。また、両側のセパレータ18Aの外面には、燃料電池冷却用の冷却水が流れる冷却水流路26が形成されている。
モジュール19の積層方向の両端には、後述するダミーセル31が配置されている。そして、このダミーセル31を含めた積層方向の両端には、さらにターミナル20、インシュレータ21、及びエンドプレート22が順に積層され、これら積層体は、その積層方向に延びる締結部材24(たとえば、テンションプレート、スルーボルトなど)とボルト(又はナット)25によって外側から締結され固定されている。
次に、セパレータ18の構成について説明する。
図3はセパレータ18の面内における燃料ガス流路27aの流路パターンの一例を示しており、図4はセパレータ18の面内における酸化ガス流路27bの流路パターンの一例を示している。また、図5はセパレータ18の面内における冷却水流路26の流路パターンの一例を示している。ただし、各流路パターンは図3乃至図5に示したものに限定されるものではない。また、セパレータ18は、通常、図3乃至図5に示すように四角形状或いは略四角形状を有するが、四角形に限るものではない。
セパレータ18に形成されるガス流路27(燃料ガス流路27a、酸化ガス流路27b)及び冷却水流路26は、図3乃至図5に示すように、複数の流路溝が並行する流路群、または溝状流路の幅内に複数の突起をもつ流路からなる。また、流路は、仕切壁によりセパレータ面内方向に蛇行するように形成されており、いわゆるサーペンタイン流路を構成している。セパレータ18には、MEAが配置される部位を挟んで対向する端部に、冷却水マニホルド28(28aが入り側、28bが出側)、燃料ガスマニホルド29(29aが入り側、29bが出側)、及び酸化ガスマニホルド30(30aが入り側、30bが出側)が形成されている。これらのマニホルド28,29,30は異種流体が混じり合わないように互いにシールされている。なお、これらのマニホルド28,29,30に連通する流体(水、燃料ガス、酸化ガス)は、図6(a)に示すように、パイプ34によってセル積層方向の一端から給排(出入り)されるようになっている。
次に、本燃料電池スタックの特徴部であるダミーセル31の構成について説明する。
ダミーセル31は、前述のようにセル積層方向の両端部に配置されている。ただし、必ずしも両端部に設ける必要はなく、ガス出入り側端だけに配置してもよい。ダミーセル31は、不純物や凝縮水のトラップ用に設けられるものであり、1層だけでは不純物や凝縮水のトラップが不十分な場合は、ダミーセル31を複数層設けてもよい。以下では1層設ける場合を例にとって説明する。
図6(b)はダミーセル31の構成を示す側面図である。これらの図に示すように、ダミーセル31は、2枚のプレート31a,31bをMEAを挟まずに重ね合わせることで構成されている。各プレート31a,31bは、セパレータ18と同様に導電性をもち、たとえば、カーボン板からなる。ただし、カーボンは複数枚の金属板の組み合わせ体、または導電性樹脂板で置き換えられてもよい。
図1は図6(b)のB方向から見たプレート31aの正面図であり、図2は図6(b)のA方向から見たプレート31bの正面図である。図1及び図2に示すように、2枚のプレート31a,31bのうち、一方のプレート31aの一面には、ガス流路36が形成されており、他方のプレート31bにはガス流路が形成されていない。以下、ガス流路36が形成されたプレート31aを第1プレート31aと呼び、ガス流路が形成されていないプレート31bを第2プレート31bと呼ぶ。図6(b)に示すように、第1プレート31aのガス流路36が形成された面を第2プレート31bと密着させることでダミーセル31が構成される。ダミーセル31は、最外のセルモジュール19とターミナル20との間に配置される。
また、図1に示すように、第1プレート31aの一面には2つのガス流路36が形成されている。一方のガス流路36aは燃料ガス流路であり、他方のガス流路36bは酸化ガス流路36bである。図1の例では、第1プレート31aの一面の半分の部位に燃料ガス流路36aが形成されており、残り半分の部位に酸化ガス流路36bが形成されている。燃料ガス流路36aと酸化ガス流路36bとは互いにシールされていて異種ガスが混じり合うことはない。燃料ガス流路36aの流路パターンはセパレータ18の燃料ガス流路27aの流路パターンとは異なっており、酸化ガス流路36bの流路パターンはセパレータ18の酸化ガス流路27bの流路パターンとは異なっている。
第1プレート31aの各ガス流路36a,36b内には、その底面から突き出る複数の凸部40が設けられている。これら凸部40は第1プレート31aと同様に導電性の物質で形成されている。凸部40は第1プレート31aと一体に形成されたものでもよく、別の部材を第1プレート31aに取り付けたものでもよい。ただし、別の部材を取り付けて凸部40とする場合には、凸部40と第1プレート31aとの間を電気的に絶縁しない方法で取り付けるものとする。凸部40の高さは、第1プレート31aが第2プレート31bに張り合わされたときに、凸部40の頂部が第2プレート31bに密着するように設定されている。
また、図2に示すように、第2プレート31bの第1プレート31aと密着される側の面と反対側の面には、望ましくは、溝からなる冷却水流路35(図2において破線で示した流路)が形成されている。冷却水流路35の流路パターンは、セパレータ18の冷却水流路26の流路パターンと同じである。第2プレート31bは、図6(b)に示すように、その冷却水流路35が形成された側の面を最外のセルモジュール19と密着させて配置される。そのとき、第2プレート31bの冷却水流路35と、最外セルモジュール19のセパレータ18の冷却水流路26とが一致し、双方の冷却水流路35,26が協働して他のセルの冷却水流路と同じ大きさの流路断面をもつ、合成冷却水流路を構成するようになっている。なお、冷却水流路35内には、望ましくは、ガス流路36と同様に導電性の凸部(図示略)が設けられる。凸部は、第2プレート31bが最外セルモジュール19に張り合わされたときに、凸部の頂部がセルモジュール19に密着するように設けられる。
第1プレート31aのガス流路36が形成される側の面と反対側の面(ターミナル20と密着する側の面)にも、冷却水流路35が形成されることが望ましい。その理由は、外部の熱の影響を遮断できるからである。冷却水流路35内には、望ましくは、導電性の凸部(図示略)が設けられる。凸部は、第1プレート31aターミナル20に張り合わされたときに、凸部の頂部がターミナル20に密着するように設けられる。
なお、図6(b)の構成に代えて、図6(c)に示すように、第1プレート31aをセルモジュール19側に配置し、第2プレート31bをターミナル20側に配置してもよい。この場合、第1プレート31aの最外セルモジュール19と密着する面にセパレータ18の冷却水流路26の流路パターンと同じパターンの流路35を形成し、第2プレート31bのターミナル20と密着する側の面にも冷却水流路35を形成する。
以上のような構成のダミーセル31が、セル積層方向の少なくともガス出入り側の端部に設けられることで、ガス供給配管をつたって来る加湿ガスの凝縮水や、ガス供給配管や補機類の金属イオンなどの不純物は、ダミーセル31のガス流路36(36a,36b)を流れる間に、ガス流路36で捕捉(トラップ)される。その結果、従来、セル、特に端部セル(特に、ガス供給側端の端部セル)で起こっていた不純物や、凝縮水による電圧低下が抑制される。また、仮にダミーセル31がコンタミされたとしても、ダミーセル31は元々発電を起こさないものであるから、電圧低下が起きることはない。
また、ダミーセル31が設けられることで、内部のセルが外部の温度(低温)の影響を受けることが緩和され、ガス温度低下による飽和蒸気圧低下でフラッディングが生じやすくなるのを抑制できるという効果もある。フラッディングが生じると電極へのガスの供給が阻害され、電圧低下が生じるが、ダミーセル31によってそれが抑制される。
また、ダミーセル31を構成する第1プレート31aの一面にだけガス流路36a,36bが形成されるので、第1プレート31aの一面にガス流路36aが他面にガス流路36bが形成される場合に比べて、一方のガス流路の深さ分、ダミーセル31の厚さを薄くできるので、ダミーセル31を挿入してスタック長がそれだけ長くなるのを最小に抑えることができるという効果もある。
さらに、ガス流路36はダミーセル31内での電流のセル積層方向への流れを阻害するが、ガス流路36内には導電性の凸部40が設けられているので、この凸部40を介して第1プレート31aから第2プレート31bに、すなわち、セルの積層方向に電流が流れる。また、ダミーセル31とターミナル20との間、及びダミーセル31と最外セルモジュール19との間についても同様であり、冷却水流路35内に導電性の凸部が形成されることで、冷却水流路35の存在にもかかわらずセルの積層方向に電流が流れる。これにより、本燃料電池スタックによれば、ダミーセル31の面内方向への電流の流れは抑制され、電流路が短縮される分、電気的損失が低減される。
また、ダミーセル31の面内に局所的な電流分布が生じる場合、この局所的な電流分布が隣接セルの面内に局所的な電流増加を引き起こす可能性がある。本燃料電池スタックでは、ガス流路36内に導電性の凸部40が設けられることで、ダミーセル31の面内の電流分布は分散化され、隣接セルの面内の局所的な電流増加は抑制される。これにより、局所的な電流増加に起因する隣接セルのMEAの劣化は抑制されるという効果もある。
なお、第1プレート31aと第2プレート31bとの接触面を拡大させる手法としては、ガス流路36a,36bの流路幅を狭くすることも考えられるが、流路幅を狭くすると内部を流通するガスの圧力損失が増大するとともに、ごみ等の不純物が詰まりやすくなってしまう。これに対し、本燃料電池スタックのように、ガス流路36a,36b内に導電性の凸部40を設ける場合には、第1プレート31aと第2プレート31bとの接触面積を小さくすることなく、ガス流路36a,36bの流路幅を拡大することが可能になる。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態の燃料電池スタックは、実施の形態1の燃料電池スタックにおいて、ダミーセル31を構成する第1プレート31aを、図8に示す第1プレート31cに置き換えることで実現することができる。図8は図6(b)において第1プレート31aを本実施形態にかかる第1プレート31cに置き換えたときの、B方向から見た第1プレート31cの正面図である。図8において、第1プレート31aと同一の部位については同一の符号を付している。
本実施形態にかかる第1プレート31cと実施の形態1にかかる第1プレート31aとの相違点は、接着剤42の塗布形態にある。接着剤42は第1プレート31cを第2プレート31bに張り合わせて固定するために用いられる。また、ここでは、ガス流路36a,36bから内部を流通するガスが漏れないようにするためのシール剤としても用いられている。勿論、接着剤とシール剤は異なる物質でもよい。実施の形態1では、第1プレート31aを第2プレート31bに張り合わせる際の接着剤やシール剤の塗布形態については限定していないが、本実施形態では、接着剤(或いはシール剤)42は第1プレート31cの張り合わせ面内に分散して塗布される。なお、ここでは、第1プレート31cの張り合わせ面に接着剤42が塗布されているが、勿論、相手側である第2プレート31bの張り合わせ面に塗布されていてもよい。
接着剤42が塗布されている領域は、電流は第1プレート31cと第2プレート31bとの間をセルの積層方向に流れることはできない。しかし、本実施形態のように接着剤42が分散して塗布されることで、電流がセルの積層方向に流れない領域が局所的に生じることが抑制され、電流が面内方向に流れることによる電気的損失が低減される。また、ダミーセル31の面内の電流分布が分散化されることで、隣接セルの面内の局所的な電流増加も抑制され、隣接セルのMEAの劣化が抑制されるという効果もある。
なお、図8では、本実施形態にかかる第1プレート31cのガス流路36a,36b内に導電性凸部は設けられていない。これは、本実施形態の特徴を視覚的に明確に示すためであり、導電性凸部の配置を否定するものではない。望ましくは、実施の形態1にかかる第1プレート31aのように、ガス流路36a,36b内に導電性凸部40が設けられ、さらにその上で、本実施形態の第1プレート31cのように接着剤42が分散して塗布されるようにする。これによれば、面内方向への電流の流れをさらに抑制し、電気的損失をより低減することが可能になる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、ガス流路に導電性の凸部を設ける構成は、セルの積層方向の端部に設けられるダミーセルへの適用に限定されない。すなわち、ガス流路が形成されるダミーセルであれば、その設置位置に関係なく適用することができ、本構成の適用によってダミーセルの面内方向への電流の流れを抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、ダミーセルを構成するガス流路を形成したプレートの、ガス流路を形成した面側から見た正面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、ダミーセルを構成するガス流路を形成しないプレートの、冷却水流路と反対側の面から見た正面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、セパレータの燃料ガス流路を形成した面側から見た正面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、セパレータの酸化ガス流路を形成した面側から見た正面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、セパレータの冷却水流路を形成した面側から見た正面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックの概略構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、ダミーセルの構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックにおける、ダミーセルの構成の変形例を示す側面図である。 本発明の実施の形態1としての燃料電池スタックを構成するセルの概略構成図である。 本発明の実施の形態2としての燃料電池スタックにおける、ダミーセルを構成するガス流路を形成したプレートの、ガス流路を形成した面側から見た正面図である。
符号の説明
11 電解質膜
12 触媒層
13 拡散層
14 アノード電極
15 触媒層
16 拡散層
17 カソード電極
18,18A,18B セパレータ
19 セルモジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
24 締結部材
25 ボルトまたはナット
26 冷却水流路
27 ガス流路
27a 燃料ガス流路
27b 酸化ガス流路
28 冷却水マニホルド
29 燃料ガスマニホルド
30 酸化ガスマニホルド
31 ダミープレート
31a 第1プレート(ガス流路が形成されたプレート)
31b 第2プレート(ガス流路が形成されていないプレート)
34 パイプ
35 冷却水流路
36 ガス流路
36a 燃料ガス流路
36b 酸化ガス流路
40 凸部
42 接着剤(或いはシール剤)

Claims (2)

  1. 複数のセルが積層されて構成された燃料電池スタックにおいて、
    前記複数のセルのうち少なくとも一つは、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルであり、
    前記ガス流路には導電性の凸部が設けられていることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 複数のセルが積層されて構成された燃料電池スタックにおいて、
    前記複数のセルのうち少なくとも一つは、発電に寄与しないガス流路が形成されたダミーセルであり、
    前記ダミーセルは導電性プレートが張り合わされて構成され、前記導電性プレートの張り合わせ面にはシール剤或いは接着剤のうち少なくとも一方が分散して塗布されていることを特徴とする燃料電池スタック。
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