JP2001126743A - 高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池

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JP2001126743A
JP2001126743A JP30422599A JP30422599A JP2001126743A JP 2001126743 A JP2001126743 A JP 2001126743A JP 30422599 A JP30422599 A JP 30422599A JP 30422599 A JP30422599 A JP 30422599A JP 2001126743 A JP2001126743 A JP 2001126743A
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fuel cell
gas
separator
battery
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Satoru Fujii
覚 藤井
Kazuhito Hado
一仁 羽藤
Junji Niikura
順二 新倉
Hideo Obara
英夫 小原
Kazufumi Nishida
和史 西田
Teruhisa Kanbara
輝壽 神原
Toshihiro Matsumoto
敏宏 松本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の燃料電池においては、切削加工により
溝を施したカーボン材からなるセパレータを用いていた
ため、コストと薄型化が達成されていなかった。 【解決手段】 電解質と、前記電解質を挟んで配した触
媒反応層を有する一対の電極と、前記電極の一方に燃料
ガスを、前記電極の他方に酸化剤ガスを分配供給する手
段を有するセパレータとを具備する単電池を積層した燃
料電池であって、前記セパレータが、ガス気密性の第1
の導電性プレートと、一方の端部から他方の端部まで蛇
行して連続するスリットを少なくとも1つ有する第2の
導電性プレートとの積層体であり、第2の導電性プレー
トが前記スリットの端部で形成される耳部を有し、前記
耳部の寸法が、隣接する導電性プレートごとに異なるこ
とを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル電源、
電気自動車用電源、家庭内コージェネシステム等に使用
する燃料電池、特に固体高分子電解質型燃料電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明は、ポータブル電源、電気自動車
用電源、家庭内コージェネレーションシステムなどに使
用する燃料電池、特に高分子電解質型燃料電池に関す
る。燃料電池、特に高分子電解質型燃料電池は、水素な
どの燃料ガスと、酸素を含有する空気などの酸化剤ガス
とを、ガス拡散電極において電気化学的に反応させるこ
とで、電力と熱を同時に発生させるものである。このよ
うな従来からの高分子電解質型燃料電池の構成を以下に
説明する。図2は、従来の高分子電解質型燃料電池にお
ける電極電解質接合体(以下、「MEA」という。)部
分の概略断面図である。図2において、水素イオンを選
択的に輸送する高分子電解質膜11の両面に、白金系の
金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒反
応層12を接合する。さらに触媒反応層12の外面に
は、ガス通気性と導電性を兼ね備えた一対の拡散層13
を密着させて配置する。このように、高分子電解質膜1
1、触媒反応層12および拡散層13でMEA14を構
成している。
【0003】MEA14の外側には、複数のMEAを電
気的に直列接続するための導電性セパレータ15を配置
する。セパレータ15とMEA14とが接触する部分に
は、電極に反応ガスを供給し、かつ発生したガスや余剰
のガスを運び去るためのガス流路15aを形成する。ガ
ス流路15aは、セパレータ板と別に設けることもでき
るが、セパレータ板の表面に溝を設けてガス流路15a
とする方式が一般的である。ここで用いるセパレータ板
としては、例えばグラッシーカーボンを高圧高温で焼結
した板を切削加工して得られる板を通常使用する。セパ
レータ15の他方の面には、電池の温度を一定に保つた
めの冷却水を循環させる冷却流路を設ける。このように
冷却水を循環させることにより、反応により発生した熱
エネルギーは、温水などの形で利用することができるの
である。水素や空気が電池外へリークしたり、互いに混
合しないように、また、冷却水が電池外へリークしない
ように、MEAの周囲には高分子電解質膜を挟んで封止
材やOリングを配置する。また、樹脂や金属板からな
り、MEAと同程度の厚さを有するガスケットをMEA
の周りに配し、ガスケットとセパレータとの隙間をグリ
ースや接着剤で封止することもできる。
【0004】多くの燃料電池は、出力電圧を高くするた
め、単電池を数多く重ねた積層構造を採る。燃料電池の
運転時には、電力とともに発生する熱を電池外に排出す
るために、単電池1〜2セル毎に冷却板を配置する。冷
却板は薄い金属板の内部に、冷却水などの熱媒体を貫流
する構造が一般的である。また、単電池を構成するセパ
レータの背面、すなわち冷却水を流す面に流路を形成
し、セパレータ自体を冷却板として機能させる方法もあ
る。その際、冷却水などの熱媒体を封止するためにOリ
ングやガスケットも必要となるが、この場合は、Oリン
グを完全につぶすなどして冷却板の上下間で充分な導電
性を確保する必要がある。このような積層電池では、各
単電池へのガス供給孔やガス排出孔、さらには冷却水の
供給排出孔を、積層電池内部に確保したいわゆる内部マ
ニホルド型が一般的である。しかし、内部マニホルド型
では、改質ガスを用いて電池運転する場合、各電池の燃
料ガス流路の下流域でCO濃度が上昇する結果、電極被
毒によって温度が低下し、その温度の低下が電極被毒を
一層促進させることになる。このような電池性能の低下
現象を緩和するため、マニホルドから各単電池へのガス
の供給排出部の間口をできるだけ広く取れる構造として
外部マニホルド型も見直されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、内部マニホ
ルド型および外部マニホルド型のいずれにしても、セパ
レータ板の材料としてガス気密性で緻密なカーボン板や
グラッシーカーボンを用いた場合、切削加工によりガス
流路を設けなければならない。このような材料の加工方
法は、量産化および低コスト化を妨げる傾向にあるとい
う問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電解質と、前
記電解質を挟んで配した触媒反応層を有する一対の電極
と、前記電極の一方に燃料ガスを、前記電極の他方に酸
化剤ガスを分配供給する手段を有するセパレータとを具
備する単電池を積層した燃料電池であって、前記セパレ
ータが、ガス気密性の第1の導電性プレートと、一方の
端部から他方の端部まで蛇行して連続するスリットを少
なくとも1つ有する第2の導電性プレートとの積層体で
あり、第2の導電性プレートが前記スリットの端部で形
成される耳部を有し、前記耳部の寸法が、隣接する導電
性プレートごとに異なることを特徴とする固体高分子電
解質型燃料電池に関する。本発明の燃料電池において
は、最外層に位置する導電性プレートが、前記最外層に
位置する導電性プレート以外の少なくとも1枚の導電性
プレートに、接着剤により固定されているのが有効であ
る。さらに、前記接着剤が導電性接着剤であるのが有効
である。さらに、最外層に位置する導電性プレートが、
前記最外層に位置する導電性プレート以外の少なくとも
1枚の導電性プレートに、溶接により固定されているの
も有効である。
【0007】
【発明の実施の形態】前述のような問題点を解決すべ
く、電解質と、前記電解質を挟んで配した触媒反応層を
有する一対の電極と、前記電極の一方に燃料ガスを、前
記電極の他方に酸化剤ガスを分配供給する手段を有する
セパレータとを具備する単電池を積層した燃料電池にお
いて、前記セパレータを、ガス気密性の第1の導電性プ
レートと、一方の端部から他方の端部まで蛇行して連続
するスリットを少なくとも1つ有する第2の導電性プレ
ートとの積層体とし、第2の導電性プレートに前記スリ
ットの端部で形成される耳部を設け、前記耳部の寸法
を、隣接する導電性プレートごとに異なるようにする。
本発明の特徴は、前記セパレータが、ガス気密性の第1
の導電性プレートと、一方の端部から他方の端部まで蛇
行して連続するスリットを少なくとも1つ有する第2の
導電性プレートとの積層体である点にある。すなわち、
本発明のセパレータは、主として2種類の導電性プレー
トからなる。一方はガス気密性を有する平らな第1の導
電性プレートであり、他方は一方の端部から他方の端部
まで曲がりくねりながら連続するスリットを有する第2
の導電性プレートである。
【0008】これらの導電性プレートは、例えばステン
レス鋼などの金属、グラッシーカーボンなどで構成す
る。特に第1の導電性プレートは、孔および溝などをも
たない平板状であり、ガス気密性を有している。ここ
で、1つの単電池を構成する場合は、少なくとも1枚の
第1の導電性プレートと少なくとも1枚の第2の導電性
プレートを重ね合わせたものを、前記MEAの両側から
挟んで配する必要がある。そして、単電池を積層する場
合、隣り合うMEAの間には、1枚の第1の導電性プレ
ートと、第1の導電性プレートを挟む2枚の第2の導電
性プレートとの積層体を配する。また、単電池を積層し
た燃料電池の両最外層には、第1の導電性プレートと第
2の導電性プレートからなる積層体が位置する。
【0009】以下に、本発明の特徴である第2の導電性
プレートについて説明する。図3および図4を用いて、
内部マニホルド型燃料電池に供することのできる第2の
導電性プレートを説明する。図3は、一方の端部から他
方の端部まで蛇行して連続するスリットを少なくとも1
つ有する第2の導電性プレートの概略斜視図である。図
3に示す第2の導電性プレートは、本発明の燃料電池の
セパレータにおいて、ガスを流通させる役割を果たす。
図3に示すように、第2の導電性プレートは、その長さ
方向において、一方の端部から他方の端部まで蛇行して
連続するスリット31を有している。このスリット31
が、燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路を構成する。な
お、図3に示す第2の導電性プレートは、2つのスリッ
トを有している。ここで示す第2の導電性プレートは、
内部マニホルド型燃料電池に適用するためのものであ
る。第2の導電性プレートの内部にガス用マニホルド孔
32および冷却水用マニホルド孔33が設けられてい
る。そして、スリット31の端部が第2の導電性プレー
トの角部に位置して、もう一方のガス用マニホルド孔3
4を構成し、外部には解放されていない。外部マニホル
ド型燃料電池に適用する場合には、例えばこれらのマニ
ホルド孔32および33を設けず、かつスリット31を
第2の導電性プレートの外部に解放すればよい。また、
図3においては、スリット31の屈曲部35が2つ設け
られているが、必要に応じて屈曲部の数を適宜変更する
ことができる。
【0010】つぎに、図4に、セパレータにおいて冷却
水を流通させる役割を果たす第2の導電性プレートの実
施の形態を示す。図4に示す第2の導電性プレート40
では、一方の端部から他方の端部まで蛇行して連続する
スリットの端部41が、第2の導電性プレートの端部の
ほぼ中央に位置している。また、ガス用マニホルド孔4
2および冷却水用マニホルド孔43が設けられている。
そして、図4においては、冷却機能を向上させるために
スリットの屈曲部44を6つ設けられているが、必要に
応じて屈曲部の数を適宜変更することができる。つぎ
に、図6および図7を用いて、例えば図5に示すような
外部マニホルド型燃料電池に供することのできる第2の
導電性プレートについて説明する。図6に示す第2の導
電性プレートは、一方の端部から他方の端部まで蛇行し
て連続するスリットを有するものであり、図3および図
4に示す第2の導電性セパレータとは異なり、その内部
にガスまたは冷却水を供給するためのマニホルド孔を有
しない。特に図6に示す第2の導電性セパレータ61
は、スリット63が第2の導電性プレートの外部に解放
されており、2つの部材から構成されている。すなわ
ち、櫛歯状に打ち抜いた2つのプレート62aおよび6
2bを組み合わせて、スリット60を形成している。
【0011】これに対し、図7に示す第2の導電性プレ
ートは、図6に示す第2の導電性プレートの有する問題
点を解消したものである。すなわち、スリット70の端
部が、第2の導電性プレートの外側において耳部71を
形成し、外部に解放されていない。これにより、第2の
導電性プレートそのものが二分割されることなく、その
取り扱いも容易になる。なお、外部マニホルド型燃料電
池を製造する場合は、前記積層された燃料電池の側面
に、各単電池にガスを供給および排出をする外部マニホ
ルドを具備するのが好ましい。特に図7に示す導電性プ
レートBを用いる場合は、前記スリットの耳部71を、
外部マニホルドの内部に位置させるのが好ましい。これ
により、コンパクトな燃料電池を得ることができる。ま
た、本発明のセパレータを構成する第2の導電性プレー
トは、前述した金属板に打ち抜き加工を施すことによっ
て得ることができる。また、第2の導電性プレートを積
層して構成したセパレータの側面および/または積層面
は、ガス気密性材料で封止するのが好ましい。
【0012】さらに、本発明の特徴は、第1の導電性プ
レートと第2の導電性プレートとを問わず、最外層に位
置する導電性プレートが、前記最外層に位置する導電性
プレート以外の少なくとも1枚の導電性プレートに、接
着剤により固定されている点にある。なお、通常は、前
記2枚の導電性プレートでガスなどの流路が形成される
ため、最外層には第1の導電性プレートが存在する。前
記接着剤が導電性接着剤であるのが有効である。また、
最外層に位置する導電性プレートが、前記最外層に位置
する導電性プレート以外の少なくとも1枚の導電性プレ
ートに、溶接により固定されているのも有効である。以
下、本発明の好ましい実施例を、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 《実施例1》粒径が数ミクロン以下のカーボン粉末を塩
化白金酸水溶液に浸漬し、還元処理によってカーボン粉
末表面に白金触媒を担持させた。このときのカーボンと
担持した白金の重量比は1:1とした。ついで、この白
金を担持したカーボン粉末を高分子電解質のアルコール
溶液中に分散させ、スラリーを調製した。一方、厚さ4
00μmのカーボンペーパーをフッ素樹脂の水性ディス
パージョン(ダイキン工業(株)製の「ネオフロンND
−1」)に含浸して乾燥後、400℃で30分間、熱処
理してこのカーボン粉末に撥水性を付与した。
【0014】つぎに、図1に示したように、上記の撥水
処理を施したカーボンペーパーの片面に、得られた上記
のスラリーを均一に塗布して、厚さ20μmの触媒反応
層12を形成し、電極とした。触媒反応層を備えた一対
のカーボンペーパーを、触媒反応層を備えた面を内側に
向けて向かい合わせ、厚さ25μmの高分子電解質膜1
1を挟んで重ね合わせた後、これを乾燥してMEA14
を得た。ここで用いた高分子電解質は、パーフルオロカ
ーボンスルホン酸の重合体よりなるプロトン伝導性高分
子電解質を用いた。このMEA14を、その両面から第
2の導電性プレート15とその外側を第1の導電性プレ
ート16を接着剤17で固定したセパレータで挟み込ん
で、単電池を組み立てた。接着剤としては、カーボン系
の導電性接着剤を用いた。第2の導電性プレート15
は、図3に示したように、厚さが1mmのSUS316
製で、その表面にレーザ加工により幅2mmのガス流路
(スリット)31を形成した。また、その周辺部にはガ
スのマニホルド孔32と冷却水のマニホルド孔33を配
置した。また、MEA14をセパレータで挟み込む際、
電極の周りにはセパレータと同じ外寸のポリエチレンテ
レフタラート製シートの両面にエチレン−プロピレン−
ジエン三元共重合体配合物のシートを張り付けたガスケ
ットを配した。また、ガス流路の端部34は、マニホル
ドにつながるようになっている。このような単電池を2
セル積層した後、図4に示したような冷却水を流す冷却
流路41を有する冷却水用プレート40を積層し、電池
構成単位を得た。
【0015】以上のように作製した電池構成単位を50
個積層し、両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料でで
きた絶縁板、さらに端板を順に重ね合わせ、そして、こ
れらを貫通させたボルトとナットにより、両端板を締結
して積層電池を作製した。この積層電池に、水素と空気
を通じ、冷却水を循環させて電池試験を行った。水素利
用率70%、酸素利用率20%、水素加湿バブラー温度
85℃、酸素加湿バブラー温度75℃、電池温度75℃
の条件での電池出力は、1050W(30A−35V)
であった。以上のように本実施例では、隣り合う前記単
位電池を仕切るセパレータを、第1の導電性プレート
と、流体流動用の溝を有する第2の導電性プレートとを
固定し積層する構成とした。このようなセパレータを採
用することで従来のカーボン製セパレータと比較して、
セパレータの薄型化とコスト削減を図ることが出来た。
さらに、セパレータ15と16を接着剤で固定すること
により、燃料電池を組み立てる工程も効率的である。
【0016】《実施例2》本実施例では、実施例1で作
製したものと同じ電池構成単位を用い、これを50個積
層した後、その積層電池の側面をガス気密性材料でガス
シールした。シール方法は、フェノール樹脂をガスシー
ル材として用い、この溶液を積層電池の側面に塗布乾燥
させることによって積層電池の側面を被覆した。実施例
1と同一条件で、モジュールの電池試験を行った結果、
1035W(30A−34.5V)を得た。ただし、本
実施例では、導電性プレート15および16の固定にエ
ポキシ系接着剤を使用した。導電性接着剤を用いた場合
と比較すれば、抵抗損は増加した。しかし、接着剤の使
用量が非常に少量のために、実質的にはほとんど問題の
ない程度の抵抗損であった。つぎに、この電池のリーク
試験を行った。冷却水出口を塞ぎ冷却水入口から水圧を
負荷したところ、1kgf/cm2の水圧でも水漏れは
みられず、シール性を維持できることがわかった。本実
施例で示したように、積層した電池を外部からシールす
ることが、電池のシール性にきわめて有効であった。ま
た、上述の実施例1を通じて実施した積層電池の製造
法、すなわち電池構成部材を所定の順に積層し、端板等
で固定した後、側面にシール材を配するという方法は、
電池構成部材を積み重ねながら、逐次側面にシール材を
配する方法に比べて飛躍的に工数を削減することができ
た。
【0017】《実施例3》本実施例では、図2において
平板状の第1の導電性プレート16にカーボン板を用い
た以外は実施例1で作製したものと同じ電池構成単位を
用いた。これを50個積層した後、その積層電池の側面
をガス気密性材料でガスシールした。シール方法は、フ
ェノール樹脂をガスシール材として用い、この溶液を積
層電池の側面に塗布乾燥させることによって積層電池の
側面を被覆した。実施例1と同一条件で、モジュールの
電池試験を行った結果、1080W(30A−36V)
を得た。つぎに、この電池のリーク試験を行った。冷却
水出口を塞ぎ冷却水入口から水圧を負荷したところ、1
kgf/cm2の水圧でも水漏れはみられず、シ−ル性
を維持できることがわかった。本実施例で示したよう
に、積層した電池を外部からシールすることが、電池の
シール性にきわめて有効であった。また、上述の実施例
1を通じて実施した積層電池の製造法、すなわち電池構
成部材を所定の順に積層し、端板等で固定した後、側面
にシール材を配するという方法は、電池構成部材を積み
重ねながら、逐次側面にシール材を配する方法に比べて
飛躍的に工数を削減することができた。以上のように本
実施例では、隣り合う前記単位電池を仕切るセパレータ
を、カーボン製の平板状の第1の導電性プレートと、流
体流動用の溝を有する第2の導電性プレートとを固定し
積層する構成とした。このようなセパレータを採用する
ことで従来のカーボン板の切削工程を省くことにより、
コスト削減を図ることができた。
【0018】《実施例4》本実施例では、実施例1で作
製したものと同様の電池構成単位を用い、図5に示した
外部マニホルド型の燃料電池を組み立てた。まず実施例
1で作製した電池構成単位は、内部マニホルドの構成を
とっていたため、この電池のマニホルドの部分を切削加
工により切り落とし、ガスおよび水の給排出口が電池側
面から見えるようにした。つぎに、フェノール樹脂をガ
スシール材として用い、この溶液を積層電池の側面に塗
布乾燥させることによって積層電池の側面を被覆し、シ
ール部を形成した。この時、ガスの供給排出口、冷却水
の供給排出口が、シール材により閉塞されないようにし
た。また、外部マニホルドのシール面と接する部分は、
できるだけ平滑な面が得られるよう注意してフェノール
樹脂を塗布した。つぎに、図5に示したように、ステン
レス鋼製の外部マニホルド51を積層電池8の側面に露
出する空気の供給口の列を覆うように設けた。同様にし
て、空気の排出口、水素の供給口とその排出口、冷却水
の供給口とその排出口の列をそれぞれ覆うようにマニホ
ルドを設けた。これらの外部マニホルドの固定は端板部
ビスで行った。また、外部マニホルドと電池の側表面を
覆うシール材との間のシールは、独立気泡を有するのエ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体配合物製のシ
−トを所定の外部マニホルドシール面の形にカットして
ガスケットとした。
【0019】この電池を実施例1と同一条件で、モジュ
ールの電池試験を行った結果、1080W(30A−3
6V)を得た。外部マニホルドのシール部からのガスリ
ークも測定したが、リークは検出できず、良好なシ−ル
性が得られることが分かった。以上のように、本実施例
で示した高分子電解質型燃料電池の側面全域にシール材
を配する方法を採ることで、従来、溶融炭酸塩型などの
燃料電池で用いられた外部マニホルド方式が、容易に実
現できる。また、本実施例で示した構成をとると、マニ
ホルド部と電池積層部とを別々に製造することができ
る。これにより、例えば燃料電池の用途、出力規模によ
らず同一形状のセパレータ、電極・電解質体からなる電
池積層部を大量に規格生産し、マニホルド部は用途、出
力規模に応じて製造することを可能とし、コストの削減
を図ることが出来る。
【0020】《実施例5》本実施例では、ガス流路およ
び冷却水流路を有するセパレータとして図6に示したセ
パレータを用い、これを実施例3で作製した電池構成単
位に適応し、外部マニホルド型の高分子型燃料電池を組
み立てた。この電池を、導電性プレート15および16
の固定を溶接で実施した以外は実施例1と同一条件で組
み立てた。モジュールの電池試験を行った結果、109
5W(30A−36.5V)を得た。本実施例では、セ
パレータに形成したスリットを、導電性プレートの厚み
方向に貫通したことにより、コスト削減が図れた。ま
た、導電性プレート15を16に固定することにより、
燃料電池組立の効率が向上した。
【0021】《実施例6》実施例5で用いたものと同様
の電池構成単位を用いて、ガス流路および冷却水流路を
有する第2の導電性プレートを、図7に示す第2の導電
性プレートに置き換えて、外部マニホルド型の高分子型
燃料電池を組み立てた。この電池を実施例1と同一条件
で、モジュールの電池試験を行った結果、1080W
(30A−36V)を得た。なお、本実施例においては
第2の導電性プレートの溝は、エッチング加工により形
成した。実施例5で用いた第2の導電性プレートは1枚
のプレートが二分割されていたため、組立性が悪かった
のだが、本実施例によるセパレータでは分割されていな
いため、組立性が向上した。また、この第2の導電性プ
レートは溝がプレート端部より、外側まで伸びているが
問題なく外部マニホルドを取り付けることが可能であっ
た。さらに、このプレートをプレス加工で作成して同様
の試験を試みたが同じ結果を得た。
【0022】《実施例7》実施例5で用いたものと同様
の電池構成単位を用いて、ガス流路および冷却水流路を
有する第2の導電性プレートを、図7に示すものに置き
換えて、外部マニホルド型の高分子型燃料電池を組み立
てた。この電池を実施例1と同一条件で、モジュールの
電池試験を行った結果、1110W(30A−37V)
を得た。なお、本実施例においては、セパレータの溝
は、エッチング加工により形成した。本実施例では、実
施例6と同様に第2の導電性プレートは溝がプレート端
部より、外側まで伸びているが問題なく外部マニホルド
を取り付けることが可能であった。しかも、プレート端
部より外側まで伸びているプレートの溝部分(耳部)7
1の長さを、第2の導電性プレートの位置により変化さ
せた。ここで、図8に、図5のX−Y線部分概略断面図
を示す。図8に示すように、ガス入り口の3〜5セル程
度までは、第2の導電性プレート端部より外側まで伸び
ている耳部71は、ガス導入口81のほぼ中点まで伸び
ている。しかし、ガス入り口からの距離が大きくなると
ともに、外側に伸びている耳部71の長さを短くした。
この結果、導入ガスの分配性が向上し、セル間の出力電
圧のバラツキが実施例6と比較して、5〜30%程度向
上した。
【0023】
【発明の効果】本発明によると、組立工程の簡略化が図
れる。また、外部マニホルドと積層電池の側面とのガス
シ−ル性が向上した燃料電池を提供できる。この技術は
特に固体高分子型電解質を用いた燃料電池の構成に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子電解質型燃料電池におけるME
A部分の概略断面図である。
【図2】従来の高分子電解質型燃料電池におけるMEA
部分の概略断面図である。
【図3】本発明のセパレータを構成する、一方の端部か
ら他方の端部まで蛇行して連続するスリットを少なくと
も1つ有する導電性プレートの概略斜視図である。
【図4】本発明のセパレータを構成するスリットを有す
る、導電性プレートの概略斜視図である。
【図5】実施例において作製した外部マニホルド型燃料
電池の概略斜視図である。
【図6】本発明の外部マニホルド用セパレータを構成す
る、スリットを有する導電性プレートの概略斜視図であ
る。
【図7】本発明の外部マニホルド用セパレータを構成す
る、スリットを有する別の導電性プレートの概略斜視図
である。
【図8】図5におけるX−Y線部分概略断面図である。
【符号の説明】
11、24 高分子電解質膜 12、22 触媒反応層 13、21 拡散層 14、25 MEA 15 第2の導電性プレート 16 第1の導電性プレート 17 接着剤 30、40 第2の導電性プレート 31、63、70 スリット 32 ガス用マニホルド 33 冷却水用マニホルド 71 耳部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新倉 順二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小原 英夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西田 和史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 神原 輝壽 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松本 敏宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC08 CX07 HH03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質と、前記電解質を挟んで配した触
    媒反応層を有する一対の電極と、前記電極の一方に燃料
    ガスを、前記電極の他方に酸化剤ガスを分配供給する手
    段を有するセパレータとを具備する単電池を積層した燃
    料電池であって、 前記セパレータが、ガス気密性の第1の導電性プレート
    と、一方の端部から他方の端部まで蛇行して連続するス
    リットを少なくとも1つ有する第2の導電性プレートと
    の積層体であり、 第2の導電性プレートが前記スリットの端部で形成され
    る耳部を有し、 前記耳部の寸法が、隣接する導電性プレートごとに異な
    ることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 最外層に位置する導電性プレートが、前
    記最外層に位置する導電性プレート以外の少なくとも1
    枚の導電性プレートに、接着剤により固定されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質型燃料
    電池。
  3. 【請求項3】 前記接着剤が導電性接着剤であることを
    を特徴とする請求項2記載の固体高分子電解質型燃料電
    池。
  4. 【請求項4】 最外層に位置する導電性プレートが、前
    記最外層に位置する導電性プレート以外の少なくとも1
    枚の導電性プレートに、溶接により固定されていること
    を特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質型燃料電
    池。
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