JP2017073199A - 燃料電池スタック - Google Patents

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成孝 浜田
西海 弘章
Hiroaki Saikai
弘章 西海
堀田 裕
Yutaka Hotta
裕 堀田
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Abstract

【課題】燃料電池スタックの体格が大きくならずに、ターミナルから電力を取り出すことを可能とする。
【解決手段】積層方向に積層された複数の燃料電池セルを含む積層体と、前記積層体の前記積層方向の端部にターミナルを介在させて配置されるプレートと、前記ターミナルに接続されるバスバーと、を備える燃料電池スタックである。この燃料電池スタックにおいて、前記ターミナルは、前記積層方向に垂直な平面方向における端部から前記プレート側に向けて突出する接続端子を備え、前記バスバーは、先端部において前記積層方向の前記プレート側に向けて延びるバスバー端子部を備える。前記接続端子と前記バスバー端子部とは、締結部材により接合される。前記接続端子は、前記プレートに形成された切欠部内に配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池スタックに関する。
従来の燃料電池スタックは、例えば、特許文献1に記載されているように、燃料電池セルの積層体とエンドプレートとの間にターミナルを介在させ、このターミナルから電力を外部へ取り出す構造を有している。詳しくは、ターミナルの形状を、端部から外側に突出した部分を有する形状とし、その突出した部分を折り曲げて出力端子とし、電力を外部へ取り出すための配線が前記出力端子に接続される構造となっている。
特開2011−228192号公報 特開2007−059127号公報 特開2006−294274号公報
前記先行技術の燃料電池スタックでは、折り曲げられた出力端子を積層体側に配置する場合、積層体と出力端子との間の絶縁を担保するために、ある程度の隙間を設ける必要があり、燃料電池スタックの体格が大きくなった。このために、燃料電池スタックの体格が大きくならずに、ターミナルから電力を取り出すことのできる技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、積層方向に積層された複数の燃料電池セルを含む積層体と、前記積層体の前記積層方向の端部にターミナルを介在させて配置されるプレートと、前記ターミナルに接続されるバスバーと、を備える燃料電池スタックである。この燃料電池スタックにおいて、前記ターミナルは、前記積層方向に垂直な平面方向における端部から前記プレート側に向けて突出する接続端子を備え、前記バスバーは、先端部において前記積層方向の前記プレート側に向けて延びるバスバー端子部を備える。前記接続端子と前記バスバー端子部とは、締結部材により接合される。前記接続端子は、前記プレートに形成された切欠部内に配置される。
この形態の燃料電池スタックによれば、ターミナルの端部からプレート側に向けて突出した接続端子がプレートの切欠部内に収まることから、接続端子が、積層体の側面に沿った面より外側に突出することがない。このために、燃料電池スタックの体格を拡げることがない。したがって、この形態の燃料電池スタックによれば、ターミナルから電力を取り出す構成であるにもかかわらず、燃料電池スタックの体格が大きくなることを抑制できる。
本発明の一実施形態としての燃料電池スタックとその周辺を示す概略図である。 エンドプレートを取り外した状態の燃料電池スタックの+x方向側の模式図である。 第1ターミナル側の接続端子とその周辺を拡大して示す説明図である。 接続端子の斜視図である。 参考例の燃料電池スタックとその周辺を示す概略図である。 参考例におけるエンドプレートを取り外した状態の燃料電池スタックの+x方向側の模式図である。 変形例における接続端子の斜視図である。
次に、本発明の実施形態を説明する。
A.燃料電池ユニットの全体構成:
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池スタックとその周辺を示す概略図である。燃料電池スタック100は、水素と酸素との電気化学反応によって発電するユニットである。本実施形態では、昇圧コンバータなどの高電圧部品を収納する高電圧部品ケース200が、燃料電池スタック100に隣接して設けられている。
燃料電池スタック100は、複数の燃料電池セルCLを積層した積層体10を備える。燃料電池セルCLは、アノード、カソード、電解質、セパレータ等から構成される。燃料電池セルCLは、数々の型を適用可能であるが、本実施形態では、固体高分子型を用いるものとした。なお、図中には、互いに直交するx、y、z方向を規定した。x方向は、積層体10の積層方向と一致する。x方向のうちの右側を+x方向と呼び、x方向のうちの左側を−x方向と呼び、y方向のうちの上側を+y方向と呼び、y方向のうちの下側を−y方向と呼び、z方向のうちの奥側を+z方向と呼び、z方向のうちの手前側を−z方向と呼ぶ。
燃料電池スタック100において、積層体10の+x方向の端部(図中の右側端部)には、第1ターミナル20を介在してエンドプレート30が配置される。積層体10の−x方向の端部(図中の左側端部)には、第2ターミナル25を介在してプレッシャプレート35が配置される。すなわち、燃料電池スタック100は、x方向に沿って、エンドプレート30、第1ターミナル20、積層体10、第2ターミナル25、プレッシャプレート35がこの順に積層されたスタック構造を有する。
第1および第2ターミナル20,25は、燃料電池セルCLの積層体10で発生した電気を集める集電板である。第1および第2ターミナル20,25は、種々の導電性部材を用いて形成することができるが、本実施形態では、板状に形成された銅またはアルミニウム製部材を用いている。
エンドプレート30とプレッシャプレート35は、積層体10をx方向の両端から加圧するための部材である。エンドプレート30とプレッシャプレート35における積層体10と接する面の外形は、積層体10の面方向(積層方向xに垂直な面方向)の外形とほぼ一致するように形成されている。エンドプレート30とプレッシャプレート35は、耐食性、剛性を備えた種々の金属部材あるいは金属と樹脂を組み合わせた構成によって形成することができるが、本実施例では、ステンレスからなる。なお、第1ターミナル20とエンドプレート30との間、第2ターミナル25とプレッシャプレート35との間には、図示しないインシュレータがそれぞれ配置される。各インシュレータは、第1ターミナル20とエンドプレート30との間、第2ターミナル25とプレッシャプレート35との間を絶縁する絶縁部材である。プレッシャプレート35は、後述の荷重調整ネジ50からの締結力を受けて、積層体10に対して+方向の押圧力を与える。
燃料電池スタック100は、スタックケース40を備える。スタックケース40は、有底円筒型であり、積層体10の+y方向側を覆うための第1側壁41と、積層体10の+z方向側を覆うための第2側壁42(図2参照)と、積層体10の−y方向側を覆うための第3側壁43と、積層体10の−z方向側を覆うための第4側壁44(図2参照)と、積層体10の−x方向側を覆うための底壁45とを有する。スタックケース40の+x方向側は開口しており、この開口部40aにエンドプレート30が配置されている。
図2は、エンドプレート30を取り外した状態の燃料電池スタック100の+x方向側の模式図である。図2からも、スタックケース40の+x方向側に開口部40aが備えられていることが判る。符号40bは、スタックケース40に設けられたボルト穴であり、このボルト穴に螺合される図示しないボルトによって、スタックケース40の+x方向側にエンドプレート30(図1)が固定される。
図1に示すように、スタックケース40の底壁45には複数(例えば6つ、図示されているのは2つ)のねじ穴45aが設けられており、ねじ穴45aに荷重調整ネジ50がねじ込まれている。荷重調整ネジ50についての底壁45からの+方向の突出長さを調整することによって、荷重調整ネジ50はプレッシャプレート35を+方向側に押圧する。
B.ターミナルから電力を取り出す構成:
第1および第2ターミナル20,25のそれぞれは、おおまかには、矩形形状の平板であり、その矩形形状の平板に、各ターミナル20,25から電力を取り出すための接続端子20T,25Tが備え付けられている。
図3は、第1ターミナル20側の接続端子20Tとその周辺を拡大して示す説明図である。図4は、接続端子20Tの斜視図である。両図に示すように、接続端子20Tは、積層方向xに垂直な平面方向(特に、本実施形態では、+y方向)の端部20aから積層体10とは反対の方向、すなわち、エンドプレート30の方向(+x方向)に突出している。本実施形態では、接続端子20Tは、端部20aから突出した矩形形状の部分を、+x方向に折り曲げることで形成されている。すなわち、接続端子20Tは、第1ターミナル20と一体となった部分であり、折り曲げることで形成され、+x方向に向けて延びている。接続端子20Tは、第1ターミナル20と同じ銅製である。接続端子20Tには、貫通孔20Thが形成されており、貫通孔20Thに連通するように、接続端子20Tの−y方向の面にウエルドナット22が溶接されている。
図3において、符号38が前述したインシュレータである。インシュレータ38は、例えば樹脂製である。インシュレータ38は、エンドプレート30と一体に形成された樹脂であってもよい。エンドプレート30の上記接続端子20Tが対応する部位には、接続端子20Tの形状に対応した形状の切欠部30aが形成されている。第1ターミナル20に対してエンドプレート30を積層した際に、接続端子20Tは切欠部30aに配置される。これにより、接続端子20Tは切欠部30a内に収まり、y方向において、接続端子20Tは積層体10の側面10sより+y方向側に突出することがない。
図1に示すように、第1ターミナル20の接続端子20Tには、バスバー60の一端が接続されている。バスバー60は、スタックケース40の第1側壁41に形成された穴部41aを通って、バスバー60の他端は、高電圧部品ケース200内の図示しない高電圧部分と接続されている。
図3に示すように、バスバー60の一端は、積層方向xにおける図中の右方向、すなわち、+方向に折り曲げられている。この折り曲げられた部分を、以下、「バスバー曲折部」と呼ぶ。バスバー曲折部60Tは、接続端子20Tと接触し易いように板状となっており、貫通孔60Thが形成されている。バスバー曲折部60Tは、[発明の概要]の欄に記載した本発明の一形態における「バスバー端子部」に相当する。
バスバー曲折部60Tは接続端子20Tに重ね合わされ、バスバー曲折部60Tの貫通孔60Thと接続端子20Tの貫通孔20Thを挿通してボルト24が差し込まれた上で、ウエルドナット22に対してボルト24がねじ止めされる。この結果、バスバー曲折部60Tと接続端子20Tとは、ボルト24によって接合される。
図1に示すように、第2ターミナル25の接続端子25Tおよびその周辺の構成は、第1ターミナル20の接続端子20Tおよびその周辺の構成と同一である。ただし、接続端子20Tの突出方向と、第2バスバー65の一端に形成されたバスバー曲折部65Tの突出方向とは、第1ターミナル25側とは相違し、−x方向となっている。第2バスバー62は、第2ターミナル25の接続端子25Tと接続されるバスバーであり、第1ターミナル20側の接続端子20Tに接続されたバスバー60とは極性が相違する。接続端子25Tは、第1ターミナル20側と同様に、プレッシャプレート35に形成された切欠部(図示の都合で符号なし)に配置される。第2ターミナル25の接続端子25Tと第2バスバー62のバスバー曲折部62Tとの間は、第1ターミナル20側と同様に、ボルト29によって接合されている。
C.実施形態の作用、効果:
以上のように構成された燃料電池スタック100によれば、第1ターミナル20の端部20aからエンドプレート30側(+x方向側)に折り曲げられた接続端子20Tが、エンドプレート30の切欠部30a内に収まることから、接続端子20Tが、積層体10の側面10sに沿った面より+y方向側に突出することがない。同様に、第2ターミナル25側においても、接続端子25Tが燃料電池スタック100の体格を拡げることがない。したがって、この燃料電池スタック100によれば、第1および第2ターミナル20,25から電力を取り出す構成であるにもかかわらず、燃料電池スタック100の体格が大きくなることを抑制できる。
図5は、参考例の燃料電池スタックとその周辺を示す概略図である。図中には、前記実施形態における図1と同様に、x、y、z方向を規定した。参考例の燃料電池スタック300では、第1および第2ターミナル320,325の接続端子320T,325Tは、y方向において積層体310の側面310sよりも外側(+y方向側)320aに突出した部分に付設されており、しかも、積層体310側、すなわち、接続端子320Tにあっては−x方向側、接続端子325Tにあっては+x方向側に折り曲げられた構成となっている。
このために、積層体310と接続端子320T,325Tとの間の絶縁を担保するために、両者の間はy方向において所定の隙間を設ける必要があり、接続端子320T,325Tの+y方向の面は、積層体310の側面310sよりも所定の距離Dだけ離れた位置となっている。したがって、前記実施形態の燃料電池スタック100と比べて、参考例の燃料電池スタック300のy方向の高さは、距離Dだけ大きい。
図6は、参考例におけるエンドプレート330(図5)を取り外した状態の燃料電池スタック300の+x方向側の模式図である。この図と、前記実施形態における図2と比較しても、参考例の燃料電池スタック300のy方向の高さは、距離Dだけ大きいことがわかる。
D.変形例:
前記実施形態では、図4に示すように、接続端子20Tは、第1ターミナル20の端部20aから突出した矩形形状の部分を折り曲げることで形成されていた。これに対して、変形例として、図7に示すように、接続端子220Tは、第1ターミナル220とは別体で作製し、溶接あるいはロウ付けによって、第1ターミナル220に接着するように構成してもよい。接続端子220Tは、第1ターミナル20と同じ銅製である。接続端子220Tは、前記実施形態と同様に、端部220aからエンドプレートの方向、すなわち、+x方向に突出している。接続端子220Tには、雌ねじ220Thが形成されている。この雌ねじ220Thに図示しないボルトを螺合することによって、接続端子220Tに対して図示しないバスバー曲折部が接合される。この変形例は、第1実施形態と同様の効果を奏する。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…積層体
10s…側面
20…第1ターミナル
20T…接続端子
20Th…貫通孔
20a…端部
22…ウエルドナット
24…ボルト
25…第2ターミナル
25T…接続端子
29…ボルト
30…エンドプレート
30a…切欠部
35…プレッシャプレート
38…インシュレータ
40…スタックケース
40a…開口部
40b…ボルト穴
41…第1側壁
41a…穴部
42…第2側壁
43…第3側壁
44…第4側壁
45…底壁
45a…ねじ穴
50…荷重調整ネジ
60,65…バスバー
60T,65T…バスバー曲折部
100…燃料電池スタック
200…高電圧部品ケース
220…第1ターミナル
220T…接続端子
220a…端部
CL…燃料電池セル
x…積層方向

Claims (1)

  1. 積層方向に積層された複数の燃料電池セルを含む積層体と、
    前記積層体の前記積層方向の端部にターミナルを介在させて配置されるプレートと、
    前記ターミナルに接続されるバスバーと、
    を備える燃料電池スタックであって、
    前記ターミナルは、前記積層方向に垂直な平面方向における端部から前記プレート側に向けて突出する接続端子を備え、
    前記バスバーは、先端部において前記積層方向の前記プレート側に向けて延びるバスバー端子部を備え、
    前記接続端子と前記バスバー端子部とは、締結部材により接合され、
    前記接続端子は、前記プレートに形成された切欠部内に配置される、燃料電池スタック。
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