JP2021026913A - 燃料電池ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックを収容したケースと電力変換器を収容したケースとの固定が容易であり、燃料電池スタックと電力変換器との間の伝熱を抑制した燃料電池ユニットを提供する。【解決手段】燃料電池ユニットにおいて、燃料電池スタック100を収容したケース10と、燃料電池スタック100の電力を変換する電力変換器500を収容したケース50と、ケース10とケース50を互いに固定するアダプタ70と、を有する。ケース10は、第1開口部15aを囲うフランジ部18を含む。ケース50は、第2開口部56を囲うフランジ部59を含む。アダプタ70は、フランジ部18に対応するフランジ部78と、フランジ部59に対応するフランジ部79と、包囲壁部71と、アダプタ70の内側面に接続し、第1開口部15aと第2開口部56との間に位置する隔壁部76と、を含む、燃料電池ユニット。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池ユニットに関する。
燃料電池スタックと、燃料電池スタックの電力を変換する電力変換器とをユニット化する場合、燃料電池スタックと電力変換器とを電気的に接続しつつ、燃料電池スタックを収容したケースに、電力変換器を収容したケースを固定する場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−073199号公報
燃料電池スタックを収容したケースと電力変換器を収容したケースとの大きさが異なる場合があり、両ケースを固定することが困難となる場合があり得る。
また、両ケースには、燃料電池スタックと電力変換器とを電気的に接続する導電部材を逃がすための開口部を設ける必要がある。両ケースが固定されると、この開口部を介して燃料電池スタックの熱が電力変換器に伝わり、電力変換器の電子部品に影響を与える可能性がある。また、電力変換器の熱が燃料電池スタックに伝わり、燃料電池スタック内が乾燥して発電性能に影響を与える可能性もある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、燃料電池スタックを収容したケースと電力変換器を収容したケースとの固定が容易であり、燃料電池スタックと電力変換器の間の伝熱を抑制した燃料電池ユニットを提供することを目的とする。
上記目的は、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックを収容した第1ケースと、前記燃料電池スタックの電力を変換する電力変換器と、前記電力変換器を収容した第2ケースと、前記第1及び第2ケースを互いに固定するアダプタと、前記燃料電池スタックと前記電力変換器とを電気的に接続した導電部材と、を備え、前記第1ケースは、第1開口部と、前記第1開口部を囲う第1フランジ部と、を含み、前記第2ケースは、第2開口部と、前記第2開口部を囲うと共に前記第1フランジ部とは形状及び大きさの少なくとも一方が異なっている第2フランジ部と、を含み、前記導電部材は、前記燃料電池スタックに接続されて前記第1開口部から前記アダプタの内部空間を介して前記第2開口部に延びて前記電力変換器に接続された接続導電部材を含み、前記アダプタは、前記第1フランジ部の形状及び大きさに対応して固定された第3フランジ部と、前記第2フランジ部の形状及び大きさに対応して固定された第4フランジ部と、前記第3フランジ部の内側に画定される開口と前記第4フランジ部の内側に画定される開口とに連通した前記内部空間を画定するように、前記第3フランジ部から前記第4フランジ部にまで連続した包囲壁部と、当該アダプタの内側面に接続し、前記接続導電部材から退避して、前記第1開口部と前記第2開口部との間に位置する隔壁部と、を含む、燃料電池ユニットによって達成できる。
前記隔壁部は、前記第2開口部よりも前記第1開口部に近くてもよい。
前記隔壁部は、前記第1フランジ部に囲まれるように前記アダプタ側から前記第1開口部側に突出した隔壁突出部を含んでもよい。
前記電力変換器は、複数の電子部品を含み、前記隔壁部は、前記内部空間を介して複数の前記電子部品の少なくとも1つの少なくとも一部に対向してもよい。
前記隔壁部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向に直交する方向で、複数の前記電子部品の前記少なくとも1つの少なくとも一部に対向する隔壁側部を含んでもよい。
前記第1ケースは、前記第1開口部が形成され前記隔壁部に対向した対向壁部を有し、前記第1開口部は、前記第3フランジ部の内側に画定される開口の面積よりも小さくてもよい。
前記アダプタは、前記第1及び第2ケースのそれぞれよりも、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向での大きさが小さくてもよい。
前記第4フランジ部の少なくとも一部は、前記第3フランジ部よりも、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向に交差する交差方向に突出し、前記包囲壁部は、前記第3フランジ部から前記交差方向に延びた包囲延在部を有していてもよい。
前記燃料電池スタックは、前記第1ケースに固定され反応ガスを当該燃料電池スタックに供給及び排出する供給孔及び排出孔が形成されたエンドプレートを有し、前記包囲延在部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向で、前記エンドプレートに対向してもよい。
前記エンドプレートには、前記燃料電池スタックに反応ガスを供給する補機が固定されており、前記包囲延在部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向で、前記補機に対向してもよい。
複数の前記燃料電池スタックと、複数の前記燃料電池スタックをそれぞれ収容した複数の前記第1ケースと、を備え、前記アダプタは、複数の前記第1ケースの前記第1フランジ部にそれぞれ固定された複数の前記第3フランジ部を含んでもよい。
複数の前記燃料電池スタックと、複数の前記燃料電池スタックをそれぞれ収容した複数の前記第1ケースと、を備え、前記アダプタは、複数の前記第1ケースの前記第1フランジ部にそれぞれ固定された複数の前記第3フランジ部を含み、前記包囲延在部は、隣接する2つの前記第3フランジ部の間に位置してもよい。
前記導電部材は、隣接する2つの前記燃料電池スタックを直列接続する中継導電部材を含み、前記中継導電部材は、隣接する2つの前記第1ケースの前記第1開口部の一方から他方に前記包囲延在部を跨いで延びていてもよい。
本発明によれば、燃料電池スタックを収容したケースと電力変換器を収容したケースとの固定が容易であり、燃料電池スタックと電力変換器の間の伝熱を抑制した燃料電池ユニットを提供できる。
図1は、燃料電池ユニットの外観斜視図である。 図2は、燃料電池ユニットの分解斜視図である。 図3は、燃料電池ユニットの断面図である。 図4は、第1変形例に係る燃料電池ユニットの外観斜視図である。 図5は、第1変形例に係る燃料電池ユニットの分解斜視図である。 図6は、第1変形例に係る燃料電池ユニットを上方側から見た場合の内部を示した図である。 図7は、図6のA−A断面図である。 図8は、隔壁部とコンデンサとの部分断面図である。 図9は、第2変形例に係る燃料電池ユニットの断面図である。 図10は、アダプタを上方から見た図である。
[燃料電池ユニット1の概略構成]
図1は、燃料電池ユニット1の外観斜視図である。図2は、燃料電池ユニット1の分解斜視図である。図3は、燃料電池ユニット1の断面図である。燃料電池ユニット1は、スタックケース10と、スタックケース10に収容された燃料電池スタック100と、コンバータケース50と、コンバータケース50に収容された昇圧コンバータ500と、スタックケース10の外側で固定された補機ユニット200と、詳しくは後述するアダプタ70とを備える。尚、図には、互いに直交するX方向、Y方向、及びZ方向を記載している。Y方向は、アダプタ70を介してスタックケース10及びコンバータケース50が並んだ方向の一例である。X方向は、後述する燃料電池スタック100の単セル106が複数積層されている方向の一例である。スタックケース10及び補機ユニット200は、X方向に並んでいる。コンバータケース50の一部とアダプタ70の一部と補機ユニット200は、Y方向に重なっている。図3は、XY平面に平行な燃料電池ユニット1の断面を示しており、補機ユニット200の内部構造については図示を省略してある。
燃料電池スタック100は、酸化剤ガス及び燃料ガスが供給されることにより発電し、この発電に伴い発熱する。昇圧コンバータ500は、後述する導電部材により燃料電池スタック100に電気的に接続されている。昇圧コンバータ500は、燃料電池スタック100の出力電圧を昇圧して外部機器へと出力するが、この際に昇圧コンバータ500は発熱する。昇圧コンバータ500は、燃料電池スタック100の出力電力を変換することにより発熱する電力変換器の一例である。ここで、電力変換器は昇圧コンバータに限定されず、降圧コンバータ、昇圧と降圧のいずれも可能な昇降圧コンバータ、直流電力を交流電力に変換するインバータの何れでもよい。スタックケース10、コンバータケース50、アダプタ70、及び補機ユニット200のケースは、例えばアルミニウム合金等の金属材料のような剛性の高い材料で形成されている。スタックケース10は、第1ケースの一例である。コンバータケース50は、第2ケースの一例である。
[スタックケース10の概略構成]
スタックケース10は、側壁部11、13、及び14、上壁部15、及び底壁部16を含む。側壁部11は、YZ平面に平行である。側壁部13及び14は、互いにZ方向に離れておりXY平面に平行である。上壁部15及び底壁部16は、互いにY方向に離れており、底壁部16はXZ平面に平行であるが、上壁部15は詳しくは後述するがXZ平面に対して傾斜している。スタックケース10は、側壁部11と−X方向に対向する位置には壁部は設けられておらずに開口が形成されているが、その開口を塞ぐように、後述するエンドプレート12aがスタックケース10に固定されている。エンドプレート12aは、側壁部11と同様にYZ平面に平行である。上壁部15は、実際には、上壁部15のエンドプレート12a側の端部でのY方向の高さ位置が、上壁部15の側壁部11側の端部でのY方向の高さ位置よりも高くなるように、XZ平面に対して傾斜しているが、これに限定されない。
上壁部15には、X方向を長手方向とし上壁部15全体に亘って延びている開口部15aが形成されている。図2では、開口部15aから、燃料電池スタック100の一部を構成するターミナルプレート101と複数の単セル106とが露出している。上壁部15は、後述する隔壁部76に対向する。上壁部15は、対向壁部の一例である。スタックケース10には、図3に示すように燃料電池スタック100が収容されている。尚、単セル106が開口部15aから露出しないように、単セル106と開口部15aとの間に絶縁シート等を備えてもよい。
スタックケース10の上壁部15の外周縁には、開口部15aを囲う略矩形枠状のフランジ部18が、+Y方向に所定の高さを有して設けられている。フランジ部18は、内側面から内側に突出した突部が複数設けられている内向きフランジである。フランジ部18の上端面は、XZ平面に平行である。フランジ部18は、第1フランジ部の一例である。
[燃料電池スタック100の概略構成]
燃料電池スタック100は、X方向に積層された複数の単セル106と、これらの複数の単セル106の一端側に配置され複数の単セル106側から順に積層されたターミナルプレート101とインシュレータ103とプレッシャプレート105と、これらの複数の単セル106の他端に配置され複数の単セル106側から順に積層されたターミナルプレート102とインシュレータ104とエンドプレート12aとを含む。プレッシャプレート105は、側壁部11との間に配置されたバネ109によってエンドプレート12a側に付勢されており、これにより、複数の単セル106、ターミナルプレート101及び102、インシュレータ103及び104は、スタックケース10に固定されたエンドプレート12aとの間で圧縮されて積層される。
単セル106は、酸化剤ガスとして酸素を含む空気と燃料ガスとして水素ガスの供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。単セル106は、電解質膜の両面に電極を配置した発電体である膜電極接合体と、膜電極接合体を挟持する一対のセパレータと、を備える。電解質膜は、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂材料又は炭化水素系樹脂材料で形成された固体高分子膜であり、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を有する。電極は、カーボン担体と、スルホン酸基を有する固体高分子であって湿潤状態で良好なプロトン伝導性を有するアイオノマーと、を含んで構成されている。カーボン担体には、発電反応を促進させるための触媒(例えば白金又は白金−コバルト合金など)が担持されている。セパレータは、ガス遮断性及び導電性を有する材料によって形成され、プレス成形されたステンレス鋼や、チタンやチタン合金といった金属によって形成される薄板状部材、又は緻密質カーボン等のカーボン製部材によって形成してもよい。
ターミナルプレート101及び102は、例えば銅、アルミニウム、又はこれらを含む合金等の金属、若しくは緻密性カーボン等の導電性材料で形成されたプレートである。インシュレータ103及び104は、例えばゴム又は樹脂等の絶縁性材料で形成されたプレートである。エンドプレート12a及びプレッシャプレート105は、例えばステンレス鋼又はアルミニウム合金等の金属材料のような剛性の高い材料で形成されている。尚、エンドプレート12aには、補機ユニット200に覆われて見えないが、燃料電池スタック100に酸化剤ガス、燃料ガス、及び冷却水をそれぞれ供給及び排出するための供給孔及び排出孔が形成されている。
図3に示すように、ターミナルプレート101及び102のそれぞれには、複数の単セルから+Y方向に突出して開口部15aから露出した突起部が形成されている。また、燃料電池スタック100の複数の単セル106は、図3に示すように、接続バスバー112及び113により昇圧コンバータ500に電気的に接続されている。接続バスバー112及び113は、例えば銅、アルミニウム、又はこれらを含む合金等の電気抵抗率の小さい金属で形成されている。接続バスバー112及び113は、導電部材に含まれる接続導電部材の一例である。
接続バスバー112の一端は、開口部15aを介してターミナルプレート102の突起部に接続されている。接続バスバー112は、開口部15aから+Y方向に延び、後述する包囲底部713に沿うように−X方向に延びて、後述するアダプタ70の内部空間Sを通過して、+Y方向に延びて、接続バスバー112の他端が昇圧コンバータ500に接続されている。接続バスバー113の一端は、開口部15aを介してターミナルプレート101の突起部に接続されている。接続バスバー113は、開口部15aから+Y方向に延びてアダプタ70の内部空間S内で+X方向に延び、次に+Y方向に延びて、接続バスバー113の他端が昇圧コンバータ500に接続されている。尚、接続バスバー112及び113の他端と昇圧コンバータ500は、バスバーやケーブル等の不図示の導電部材により接続されている。
[補機ユニット200の概略構成]
エンドプレート12aには、補機ユニット200が固定されており、補機ユニット200は、例えば、燃料電池スタック100に酸化剤ガスを供給するためのエアコンプレッサ、燃料電池スタック100に燃料ガスを供給するインジェクタ、燃料電池スタック100に燃料オフガスを供給するための循環ポンプ、燃料電池スタック100に冷却水を供給する電動ポンプ、燃料電池スタック100に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿させるための加湿モジュール、燃料ガス、酸化剤ガス、及び冷却水の少なくとも一つの流れを許容する状態と遮断する状態とを切り替えるための各種バルブ、のうち少なくとも2つを備えている。例えば、エアコンプレッサは、エンドプレート12aの酸化剤ガス用の供給孔から燃料電池スタック100に空気を圧送する。インジェクタは、エンドプレート12aの燃料ガス用の供給孔を介して燃料電池スタック100に燃料ガスを噴射する。循環ポンプは、エンドプレート12aの燃料ガス用の排出孔から燃料オフガスを吸引してエンドプレート12aの燃料ガス用の供給孔から燃料電池スタック100に供給する。電動ポンプは、エンドプレート12aの冷却水用の供給孔から冷却水を圧送する。尚、補機ユニット200については、図示を簡略化している。これらの補機は、燃料電池スタック100の発電電力により駆動可能である。
[コンバータケース50の概略構成]
コンバータケース50は、側壁部51〜54、及び上壁部55を含む。側壁部51及び52は、互いにX方向に離れておりYZ平面に平行であるが、必ずしも平行である必要はなく僅かに傾斜していてもよい。側壁部53及び54は、互いにZ方向に離れておりYX平面に平行であるが、僅かに傾斜していてもよい。上壁部55は、XZ平面に平行である。側壁部53及び54のそれぞれのX方向の長さは、側壁部51及び52のそれぞれのZ方向の長さよりも長い。側壁部51及び52には、それぞれ、後述するサービスホール511及び521が形成されている。側壁部53及び54のそれぞれのX方向の長さは、スタックケース10の側壁部13及び14のそれぞれのX方向の長さよりも長い。
コンバータケース50には、上壁部55と平行であって上壁部55に対向する壁部は設けられておらず、開口部56が設けられている。コンバータケース50は、換言すると、上壁部55を底とした桶状である。開口部56は、アダプタ70を介してスタックケース10に対向する。
コンバータケース50の開口部56の周縁には、フランジ部59が形成されている。換言すれば、フランジ部59は開口部56を囲うように設けられている。フランジ部59は、外側面から外側に突出した突部が複数設けられている外向きフランジである。フランジ部59の下端面は、XZ平面に平行である。フランジ部59は、上述したスタックケース10のフランジ部18とは、形状及び大きさが異なっている。具体的には、フランジ部59は、XZ平面内でスタックケース10のフランジ部18よりも、−X方向に突出している。以上のように、スタックケース10とコンバータケース50とは、XZ平面での形状が異なっており、スタックケース10のフランジ部18とコンバータケース50のフランジ部59とを直接固定することはできない。フランジ部59は、第2フランジ部の一例である。
[昇圧コンバータ500の概略構成]
昇圧コンバータ500は、コンデンサ501、インテリジェントパワーモジュール(IPM:Intelligent Power Module)502、電流センサ503、リアクトル504を含む。これらは、複数の電子部品の一例である。これらの電子部品は、コンバータケース50の上壁部55の内面に固定された不図示の台座等により保持されて、開口部56から露出している。これらの電子部品は、バスバーやケーブル等の不図示の導電部材を介して電気的に接続されている。また、接続バスバー112の他端は、不図示の導電部材を介してコンデンサ501に電気的に接続される。側壁部52に形成されたサービスホール521は、接続バスバー112の他端と不図示の導電部材とを外部から締結する際に用いられる。接続バスバー113の他端は、不図示の導電部材を介してリアクトル504に電気的に接続される。側壁部51に形成されたサービスホール511は、接続バスバー113の他端と不図示の導電部材とを外部から締結する際に用いられる。尚、接続バスバー112及び113を上述の導電部材にそれぞれ締結した後、サービスホール511及び521は蓋等により閉じられる。
[アダプタ70の詳細構成]
アダプタ70は、包囲壁部71、隔壁部76、フランジ部78及び79を含む。包囲壁部71は、Y方向に所定の高さを有した略矩形枠状である。アダプタ70のY方向の高さは、スタックケース10のY方向の高さよりも小さく、またコンバータケース50のY方向の高さよりも小さい。包囲壁部71は、フランジ部78からフランジ部79にまで連続している。換言すれば、包囲壁部71の−Y方向側の端部にはフランジ部78が形成され、包囲壁部71の+Y方向側の端部にはフランジ部79が形成されている。包囲壁部71は、Y方向周りに略矩形枠状に周回した包囲周部711と、包囲周部711に連続しXZ平面に平行に延びた包囲底部713と、を含む。包囲周部711のコンバータケース50側の端部に、フランジ部79が形成されている。包囲底部713は、フランジ部78から−X方向に延びている。包囲底部713は、包囲延在部の一例である。包囲壁部71は、フランジ部78の内側で画定される開口とフランジ部79の内側で画定される開口とに連通した内部空間Sを画定する。接続バスバー112及び113は、この内部空間Sを介して燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500とに接続されている。
フランジ部78は、スタックケース10のフランジ部18と同様に内向きフランジであり、フランジ部79は、コンバータケース50のフランジ部59と同様に外向きフランジである。隔壁部76は、フランジ部78の内側の、X方向に平行に延びて互いに対向した辺同士に連続しているが、詳しくは後述する。フランジ部78の下端面及びフランジ部79の上端面は、XZ平面に平行である。フランジ部79は、XZ平面内でフランジ部78よりも外側に位置しており、より詳細にはフランジ部78よりも−X方向側に突出している。
フランジ部78は、スタックケース10のフランジ部18に形状及び大きさが対応して固定されている。即ち、フランジ部78は、フランジ部18と形状及び大きさが同じである。具体的には、フランジ部78には、周方向に略等距離間隔で内側面から内側に突出した複数の突部にボルト孔がそれぞれ設けられており、フランジ部78の複数のボルト孔の位置に対応するように、フランジ部18にも周方向に略等距離間隔で雌ネジ孔が複数設けられている。これらのボルト孔及び雌ネジ孔を介してフランジ部78とフランジ部18とをボルトにより締結することにより、フランジ部78の下端面とフランジ部18の上端面とが当接して両フランジ部が固定される。これにより、スタックケース10とアダプタ70とが固定される。同様に、フランジ部79も、コンバータケース50のフランジ部59に形状及び大きさが対応しており、フランジ部79とフランジ部59とはボルトにより締結され、両フランジ部が固定される。このようにしてコンバータケース50とアダプタ70とが固定され、燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500とが一体化されている。また、包囲壁部71がフランジ部78からフランジ部79にまで連続しているため、包囲壁部71は、スタックケース10及びコンバータケース50とともに、燃料電池ユニット1全体のケースの外壁部を構成し、これらのケースを一体化して内部を密閉できる。フランジ部78は、第3フランジ部の一例である。フランジ部79は、第4フランジ部の一例である。
尚、フランジ部78の下端面とフランジ部18の上端面の間、及びフランジ部79の上端面とフランジ部59の下端面の間のそれぞれに、シール性を向上させるためのゴムガスケット又は液状ガスケットを介在させることが好ましい。具体的には、フランジ部78の下端面とフランジ部18の上端面の間では、ボルト孔及び雌ねじの外側にゴムガスケット又は液状ガスケットを介在させることが好ましく、フランジ部79の上端面とフランジ部59の下端面の間では、ボルト孔及び雌ねじの内側にゴムガスケット又は液状ガスケットを介在させることが好ましい。これにより、ボルト孔及び雌ねじを介して一体ケースの内部と外部が連通することを防止でき、一体ケースのシール性を高めることができる。フランジ部78及び18が内向きフランジであり、フランジ部79及び59が外向きフランジであることにより、より直線的なシールラインを形成できるため、シール性をさらに高めることができる。
このように、スタックケース10とコンバータケース50との形状が異なっており、フランジ部18とフランジ部59との形状も異なっている場合であっても、アダプタ70を介してスタックケース10とコンバータケース50とを容易に固定できる。例えば、スタックケース10のフランジ部18とコンバータケース50のフランジ部59とを直接固定できるように、スタックケース10及びコンバータケース50の少なくとも一方の形状を変更することが考えられる。しかしながら、例えば、フランジ部18がフランジ部59に対応するようにスタックケース10をX方向に拡大すると、スタックケース10が大型化して製造コストや重量が増大する。一方、フランジ部59がフランジ部18に対応するようにコンバータケース50をX方向に小型化すると、コンバータケース50の内容積が小さくなり上述した昇圧コンバータ500を収容できない可能性もある。この場合、コンバータケース50の内容積を確保するためにX方向で小型化しつつY方向で大型化すると、燃料電池ユニット1全体がY方向で大型化し、例えば燃料電池ユニット1の車両等への搭載性が悪化する可能性がある。また、上記以外にも、スタックケース10及びコンバータケース50の形状は各種要件を満たすように最適化されている場合が多く、上記のような変更は容易ではない場合もあり得る。本実施例では、スタックケース10とコンバータケース50の間にアダプタ70を介在させることにより、スタックケース10及びコンバータケース50の形状や大きさを変更することなく、燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500とを容易に一体化することができる。
また、例えば、コンバータケース50とは形状が異なる別のコンバータケースをスタックケース10に固定する際には、そのコンバータケースやスタックケース10の形状を変更するのではなく、このコンバータケースのフランジ部の形状に対応したフランジ部を有した別のアダプタを用意することにより対応できる。この場合、アダプタはコンバータケースやスタックケース10よりも大きさが小さいため、コンバータケースやスタックケース10の形状を変更する場合よりも、低コストでこのようなアダプタを製造することができる。スタックケース10とは形状が異なる別のスタックケースをコンバータケース50に固定する際も同様である。このように、各種要件を満たすように形状が設定されている多種多様なスタックケースとコンバータケースとを、それに適応したアダプタを用いることにより、低コストで一体化できる。
また、上述したように、アダプタ70の包囲底部713は、スタックケース10が固定されるフランジ部78から−X方向に延びて、包囲周部711を介してコンバータケース50が固定されるフランジ部79にまで連続している。このため、スタックケース10よりもX方向に大型化しておりその分Y方向に小型化されているコンバータケース50を、アダプタ70を介してスタックケース10に固定できる。このようにX方向に大型化しているがY方向に小型化されたコンバータケース50を、スタックケース10に固定できるため、燃料電池ユニット1全体はY方向で小型化されている。包囲底部713がフランジ部78から延びた−X方向は、アダプタ70を介してスタックケース10及びコンバータケース50が並んだ方向に交差する交差方向の一例である。
また、アダプタ70の包囲底部713とコンバータケース50の一部は、エンドプレート12a及び補機ユニット200にY方向で重なっている。例えば、アダプタ70の包囲壁部713がフランジ部78から+Z方向に突出して、コンバータケース50のフランジ部59もスタックケース10のフランジ部18から+Z方向に突出した状態で、アダプタ70を介してコンバータケース50がスタックケース10に固定された場合、XZ平面方向で燃料電池ユニット1全体の大きさが大型化する。本実施例では、エンドプレート12a及び補機ユニット200と、アダプタ70と、コンバータケース50とが、Z方向で互いに重なる面積を確保することにより、XZ平面方向での燃料電池ユニット1が小型化されている。
尚、スタックケース10と補機ユニット200との合計のX方向での大きさ、コンバータケース50のX方向での大きさ、及びアダプタ70のX方向での大きさが略同じである。また、スタックケース10、コンバータケース50、アダプタ70、及び補機ユニット200のそれぞれのZ方向での大きさも略同じである。このため、図1に示したように、燃料電池ユニット1全体の外形は略直方体状であるため、車両等への燃料電池ユニット1の搭載性が向上している。
[隔壁部76の詳細構成]
隔壁部76は、図2及び図3に示すように、Z方向を長手方向とし、X方向を短手方向とし、Y方向を厚み方向とした、略薄板状である。隔壁部76の一端及び他端は、フランジ部78の内周縁のX方向に平行でありZ方向に互いに離れた2辺にそれぞれ接続されている。このため、隔壁部76は、コンバータケース50の開口部56よりもスタックケース10の開口部15aに近い位置に設けられている。また、隔壁部76は、図3に示すように、内部空間Sを介して開口部15aから開口部56へ通過する接続バスバー112及び113から退避した位置に設けられ、具体的には接続バスバー112と接続バスバー113の間に位置している。
隔壁部76は、+Z方向に位置した一端から−Y方向、即ちスタックケース10の上壁部15に接近するように折り曲げられており、上壁部15の付近で上壁部15と平行となるように再び折り曲げられて−Z方向に延び、+Y方向、即ち、スタックケース10の上壁部15から離れるように折り曲げられて他端へと連続している。このように隔壁部76は、スタックケース10に向けて突出した隔壁突出部761を有している。隔壁突出部761は、図3に示すように、上壁部15と平行に延びた部位であり、スタックケース10のフランジ部18に囲まれるように、アダプタ70から開口部15a側に突出している。尚、隔壁突出部761は、上壁部15に平行であるがこれに限定されない。例えば、隔壁突出部761は、上壁部15に接触せずに−Y方向に凸となるように緩やかに湾曲した形状であってもよいし、斜めに傾斜していてもよい。
隔壁部76は、スタックケース10の開口部15aとコンバータケース50の開口部56の間に位置している。これは、隔壁部76は、開口部15a及び56を通過する複数の仮想直線の少なくとも1つに、開口部15aと開口部56との間で交差することを意味する。換言すれば、開口部15aと開口部56との間で上記の何れかの仮想直線上に隔壁部76が位置することを意味する。このような位置関係を満たすことにより、後述する伝熱が抑制される。ここで、図3に示すように、開口部15a及び56は隔壁部76を介してY方向に対向しているため、上記の「複数の仮想直線」の1つは、Y方向に平行であるが、これに限定されず、開口部15a及び56を結ぶことが可能であれば、Y方向に対して傾斜した仮想直線も含まれる。また、隔壁部76は、上記の「複数の仮想直線」の全てには交差していない。これは、隔壁部76は、接続バスバー112及び113が通過する開口部15aの一部と開口部56の一部と間には介在していないことを意味する。
ここで、複数の単セル106は発電に伴い発熱する。この熱は、開口部15a、内部空間S、及び開口部56を介して、昇圧コンバータ500のコンデンサ501等に伝わり、これらの電子部品の性能に影響を与える可能性がある。また、昇圧コンバータ500は燃料電池スタック100の出力電力を変換することによりコンデンサ501やリアクトル504等が発熱し、これらの熱が開口部56、内部空間S、及び開口部15aを介して燃料電池スタック100に伝わり、例えば単セル106の電解質膜が乾燥して発電性能に影響を与える可能性がある。本実施例では、隔壁部76が開口部15aと開口部56との間に位置することにより、燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500との間の伝熱が抑制されている。ここで、隔壁部76を備えず、開口部15aと開口部56とが対向している場合を考えると、昇圧コンバータ500の発熱により高温となった空気、燃料電池スタック100の発熱により高温となった空気は、スタックケース10、コンバータケース50、アダプタ70とで画定される一体となったケース内部を自由に移動できるため、伝熱されやすい。一方、本実施形態では、隔壁部76により空気の自由な移動が抑制されて、伝熱を抑制できる。
また、図2及び図3に示すように、隔壁部76は、内部空間Sを介して、IPM502の一部と、電流センサ503と、リアクトル504の一部とに対向している。これにより、これらの電子部品からの熱が燃料電池スタック100に伝わることを効率的に抑制し、燃料電池スタック100からの熱がこれらの電子部品に伝わることも抑制できる。更に、隔壁部76は、開口部15aを介して燃料電池スタック100の一部に対向している。これにより、燃料電池スタック100の熱が昇圧コンバータ500に伝わることを効率的に抑制できる。
隔壁部76による伝熱の抑制を考慮して、アダプタ70の全体の材質を、熱伝導率の低い金属材料を採用してもよい。また、例えば隔壁部76の熱伝導率が、アダプタ70の他の部位の熱伝導率よりも低くなるように、隔壁部76の材質とアダプタ70の他の部位の材質とが異なっていてもよい。この場合、例えば隔壁部76の材質として剛性の高さよりも熱伝導率の低さを優先して採用し、アダプタ70の他の部位の材質として剛性の高さを優先して採用してもよい。例えば、アダプタ70のフランジ部78及び79や包囲壁部71をアルミ合金により構成し、隔壁部76を合成樹脂で構成してもよい。また、隔壁部76の大きさは、隔壁部76により開口部15aと開口部56との間が遮蔽される面積が大きいほど好ましいが、例えば、上述した昇圧コンバータ500を構成する複数の電子部品のうち、耐熱性が最も低い部品や、最も高温となる部品にのみ対向する程度の大きさであってもよい。
ここで、伝熱を抑制するために、スタックケース10とコンバータケース50との距離を増大させるようにアダプタ70をY方向に大型化することも考えられる。しかしながらこの場合、燃料電池ユニット1全体がY方向で大型化する。本実施例では、隔壁部76を設けることにより、燃料電池ユニット1全体のY方向での小型化を図りつつ、燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500との間の伝熱が抑制されている。具体的には、アダプタ70は、スタックケース10及びコンバータケース50のそれぞれよりも、アダプタ70を介してスタックケース10及びコンバータケース50が並んだ方向、具体的には、Y方向での大きさが小さい。このため、燃料電池ユニット1全体でY方向に小型化が図られている。尚、コンバータケース50は、スタックケース10よりもY方向の大きさが小さいため、これによっても、燃料電池ユニット1全体でY方向に小型化が図られている。
ここで、本実施例において開口部15aは、図2及び図3に示すように、上壁部15の略全体に亘ってX方向に延びて形成されている。例えば、伝熱を抑制するために、上壁部15に、接続バスバー112に接続されるターミナルプレート102の突起部のみを露出する最小限の大きさの開口部と、接続バスバー113に接続されるターミナルプレート101の突起部のみを露出する最小限の大きさの開口部とを、個別に設けることが考えられる。しかしながらこの場合、燃料電池ユニット1の製造工程において、燃料電池スタック100をスタックケース10に挿入する際の作業性が悪化する可能性がある。具体的には、予め組み立てられたターミナルプレート101及び102を含む燃料電池スタック100を、スタックケース10内に+X方向に挿入するが、上記のように上壁部15に最小限の大きさの2つの開口部のみが設けられていた場合には、挿入の際にターミナルプレート101の突起部と上壁部15とが干渉して作業性が悪化する可能性がある。また、スタックケース10は鋳造法又はダイキャスト法により成形されるが、上壁部15に2つの開口部を設けることは、鋳型の構造をより複雑にし、スタックケース10の製造コストが増大する可能性もある。このため、本実施例では開口部15aがX方向に沿って延びていることにより、上述した挿入の作業性の向上や製造コストの削減が図られている。
尚、開口部15aの面積は、図2に示すようにフランジ部78の内周縁により画定される開口の面積よりも小さい。このため、燃料電池スタック100と昇圧コンバータ500との間の伝熱が抑制されている。
隔壁部76は、伝熱の抑制の他に、以下のようなゴミのスタックケース10内への進入も抑制できる。例えば燃料電池ユニット1の完成後にフランジ部79とフランジ部59とを締結するボルトを調整することにより、ボルト又はボルト孔の表面が摩耗して、アダプタ70内等に金属製の摩耗粉が発生する可能性がある。このように生じた金属製の摩耗粉が、開口部15aを介してスタックケース10内に侵入する可能性がある。本実施例では、隔壁部76により、このようなゴミがスタックケース10内へ侵入することを抑制できる。更に、隔壁部76は、開口部56よりも開口部15aに近い位置に設けられており、且つ隔壁突出部761は開口部15aに接近するようにアダプタ70から突出しているため、ゴミのスタックケース10内への侵入をより効果的に抑制できる。
[その他]
隔壁部76は、フランジ部78の内周縁に接続しているが、これに限定されず、包囲壁部71の包囲周部711の内周側面や、フランジ部79の内周縁に接続していてもよい。例えば、隔壁部76の両端が包囲壁部71の包囲周部711の互いに対向する2辺に接続されていてもよいし、フランジ部79の内周縁の互いに対向する2辺に接続されていてもよい。また、隔壁部76の一端が、フランジ部78の内周縁、包囲周部711の内周側面、フランジ部79の内周縁の何れかに接続され、隔壁部76の他端が、フランジ部78の内周縁、包囲周部711の内周側面、フランジ部79の内周縁の何れかに接続されていてもよい。また、隔壁部76は、フランジ部59よりも開口部15aに近い位置に設けられているが、これに限定されない。また、隔壁部76は、アダプタ70側からスタックケース10側に突出した隔壁突出部761を有しているが、このような隔壁突出部761を有しておらずにアダプタ70内から突出しなくてもよい。
開口部56は、フランジ部59の内周縁により画定される開口と同じ大きさであるが、これに限定されず、例えば、フランジ部59の内側にXZ平面と平行な壁部を設けて、この壁部に接続バスバー112及び113の通過を許容する開口部を、フランジ部59に囲まれるように設けてもよい。例えば、接続バスバー112及び113が共に通過するX方向を長手方向とする単一の開口部を設けてもよいし、接続バスバー112及び113がそれぞれ通過する開口部を個別に設けてもよい。このような場合にも伝熱を抑制するために、隔壁部76をコンバータケース50の開口部とスタックケース10の開口部15aとの間に設ける必要がある。
本実施例では、燃料電池ユニット1はエンドプレート12aに固定された補機ユニット200を備えているが、補機ユニット200を備えていなくてもよい。この場合、エンドプレート12aには、酸化剤ガス、燃料ガス、及び冷却水をそれぞれ供給及び排出する供給管及び排出管が接続される。このため、これらの管のエンドプレート12aに接続される端部は、アダプタ70の包囲壁部71の包囲底部713とコンバータケース50の一部とにY方向で交差する。このため、このような管の端部を含めた燃料電池ユニット全体でXZ平面方向に小型化される。
本実施例では、スタックケース10の上壁部15に開口部15aが形成されていたが、上壁部15自体が設けられていなくてもよい。この場合、スタックケース10の開口部はフランジ部18の内側に画定される開口となる。また、補機ユニット200では、少なくとも2つの補機が一体化されているが、補機ユニット200の代わりに、1つの補機をエンドプレート12aに固定してもよい。
アダプタ70は、X方向及びZ方向のそれぞれの大きさに対してY方向の大きさが小さい略扁平状であるが、これに限定されない。例えば、アダプタは、内径が+Y方向に向かって徐々に拡大した角錐台状の筒体であってもよい。但し、燃料電池ユニット全体のY方向の小型化を図るために、この場合であってもアダプタのY方向の大きさが、スタックケース10及びコンバータケース50のそれぞれのY方向の大きさよりも小さいことが好ましい。
スタックケース10のフランジ部18とコンバータケース50のフランジ部59とは、形状及び大きさの少なくとも一方が異なっていればよい、形状は同じであっても大きさが異なっていれば、アダプタを介さずに両フランジ部を直接固定することはできないためである。また、大きさが同じであって形状が異なる場合も同様である。
燃料電池ユニット1は、スタックケース10の底壁部16側が重力方向下側にして車両等に搭載されてもよいが、その他の向きで車両等に搭載されてもよい。例えば、スタックケース10のエンドプレート12a側を重力方向下側にして車両等に搭載されてもよい。この場合、燃料電池スタック100内から液水の排出性が向上して、発電中でのフラッディングの発生や発電停止後での燃料電池スタック100内での残水の凍結を防止でき、燃料電池スタック100の発電性能の低下を抑制できる。また、コンバータケース50の上壁部55側を重力方向下側にして車両等に搭載されてもよい。また、コンバータケース50がスタックケース10に対して斜めに固定されてもよい。
[第1変形例]
次に、第1変形例に係る燃料電池ユニット1aについて説明する。尚、本実施例と同一、類似の構成については、同一、類似の符号を付することにより説明を省略する。図4は、第1変形例に係る燃料電池ユニット1aの外観斜視図である。図5は、第1変形例に係る燃料電池ユニット1aの分解斜視図である。図6は、第1変形例に係る燃料電池ユニット1aを上方側から見た場合の内部を示した図である。図7は、図6のA−A断面図である。
[燃料電池ユニット1aの概略構成]
燃料電池ユニット1aは、スタックケース10a及び10bと、スタックケース10a及び10bにそれぞれ収容された燃料電池スタック100a及び100bと、コンバータケース50aと、コンバータケース50aに収容された昇圧コンバータ500aと、アダプタ70aとを備える。ここで、スタックケース10a及び10bは上述した本実施例でのスタックケース10と同じであり、燃料電池スタック100a及び100bは上述した燃料電池スタック100と同じであるが、説明の便宜上、異なる符号を付している。スタックケース10a及び10bは、スタックケース10aの側壁部13とスタックケース10bの側壁部14とがZ方向に対向して隣接しており、スタックケース10a及び10bのそれぞれに固定されたエンドプレート12aは同じ−X方向を向いている。アダプタ70aは、2つのスタックケース10a及び10bとコンバータケース50aとの間に介在している。コンバータケース50a及びアダプタ70aのそれぞれのZ方向の大きさは、2つのスタックケース10a及び10bのZ方向での合計の大きさに対応している。また、コンバータケース50a及びアダプタ70aのそれぞれのX方向での大きさは、スタックケース10a及び10bのそれぞれのX方向での大きさに対応している。図4に示すように、燃料電池ユニット1aも全体で略直方体状であり、車両等への搭載性が向上している。
燃料電池スタック100a及び100bと昇圧コンバータ500aとは、図5及び図6に示すように、接続バスバー112a及び113と中継バスバー111とにより電気的に接続されている。具体的には、中継バスバー111の一端は、燃料電池スタック100aのターミナルプレート101の突起部に接続され、中継バスバー111は、スタックケース10a側からスタックケース10b側に延び、中継バスバー111の他端は、燃料電池スタック100bのターミナルプレート102の突起部に接続されている。このように、中継バスバー111により2つの燃料電池スタック100a及び100bが電気的に直列に接続されている。尚、接続バスバー112aは、燃料電池スタック100aのターミナルプレート102と昇圧コンバータ500aとを電気的に接続し、接続バスバー113は、燃料電池スタック100bのターミナルプレート101と昇圧コンバータ500aとを電気的に接続している。接続バスバー112aは、上述した接続バスバー112とは形状が異なり、X方向に延びた部位は短く形成されている。尚、図7においては、接続バスバー113と中継バスバー111については、図示を省略してある。接続バスバー112a及び113と中継バスバー111とは、導電部材の一例であり、接続バスバー112a及び113は接続導電部材の一例であり、中継バスバー111は中継導電部材の一例である。
図5に示すように、スタックケース10a及び10bの何れのエンドプレート12aも同じ側に配置されているため、エンドプレート12aに接続される供給管及び排出管を、燃料電池ユニット1aに対して同一側に集約できる。このため、燃料電池ユニット1aの搭載性が向上している。また、図7に示すように、スタックケース10aの側壁部13とスタックケース10bの側壁部14とは、所定の間隔を空けて対向しているため、スタックケース10a及び10bが直接接触している場合と比較して、スタックケース10a及び10bの放熱性が確保されている。また、スタックケース10a及び10bは同じ部材であり、燃料電池スタック100a及び100bも同じスタックであるため、異なる部材を用いた場合よりも製造コストが低減されている。
[コンバータケース50aの概略構成]
コンバータケース50aの側壁部51a及び52aは、それぞれ上述したコンバータケース50の側壁部51及び52よりZ方向に長い。コンバータケース50aの側壁部53a及び54aは、それぞれ上述したコンバータケース50の側壁部53及び54よりX方向に短い。上壁部55aの面積は、上述したコンバータケース50の上壁部55よりも大きい。
[昇圧コンバータ500aの概略構成]
昇圧コンバータ500aは、コンデンサ501、IPM502、電流センサ503、及び3つのリアクトル504を含む。コンデンサ501、IPM502、電流センサ503は、側壁部54a近傍に設けられている。3つのリアクトル504は、Z方向に並ぶように設けられている。コンデンサ501、IPM502、電流センサ503、及び3つのリアクトル504は、不図示の導電部材により電気的に接続されている。尚、図7に示すように、電流センサ503は、下端部が僅かにコンバータケース50aからアダプタ70内に突出しており、コンデンサ501も同様であるが、これに限定されない。
[アダプタ70aの詳細構成]
アダプタ70aには、Z方向に互いに隣接した2つのフランジ部78が形成されている。2つのフランジ部78のそれぞれは、スタックケース10a及び10bのそれぞれのフランジ部18の形状及び大きさに対応して固定されている。アダプタ70aのフランジ部79aは、コンバータケース50aのフランジ部59aの形状及び大きさに対応して固定されている。2つのフランジ部78は、図6に示すように、XZ平面方向でフランジ部79aの内側に位置するように形成されている。アダプタ70aの包囲壁部71aの包囲周部711aは、フランジ部79a全体の周囲に延びている。包囲壁部71aの包囲底部713aは、隣接する2つのフランジ部78の間に位置しており、XZ平面に平行である。換言すれば、包囲底部713aは、スタックケース10aに固定されるフランジ部78から−Z方向に延びており、スタックケース10bに固定されるフランジ部78から+Z方向に延びている。上述した中継バスバー111は、スタックケース10a側から包囲底部713aを跨いでスタックケース10b側に延びている。内部空間Saは、2つのフランジ部78によりそれぞれ画定される2つの開口とフランジ部79aにより画定される開口とに連続している。
[隔壁部76a及び76bの詳細構成]
隔壁部76aは、スタックケース10aの開口部15aと昇圧コンバータ500aの開口部56aの間に位置する。隔壁部76aには、隔壁側部762が形成されている。隔壁側部762は、隔壁突出部761aとも連続しており、+Y方向に延びている。隔壁部76bは、スタックケース10bの開口部15aと昇圧コンバータ500aの開口部56aとの間に位置するが、隔壁部76aと異なり隔壁側部762は形成されていない。隔壁部76aにより、燃料電池スタック100aと昇圧コンバータ500aとの間の伝熱が抑制され、隔壁部76bにより燃料電池スタック100bと昇圧コンバータ500aとの間の伝熱が抑制される。
図8は、隔壁部76aとコンデンサ501との部分断面図である。図8は、XY平面に平行な断面である。隔壁突出部761aの一部とコンデンサ501はY方向で対向し、隔壁側部762の一部とコンデンサ501との一部はX方向で対向している。X方向は、アダプタ70を介してスタックケース10及びコンバータケース50が並んだY方向に直交する方向の一例である。このように隔壁部76aは、コンデンサ501の一部を覆う形状となっている。他の部品と比較して耐熱温度の低いコンデンサ501をこのように包囲することにより、燃料電池スタック100aからコンデンサ501への伝熱が抑制される。尚、隔壁側部762は、YZ平面に平行に延びているが、これに限定されず、X方向でコンデンサ501の少なくとも一部と対向しているのであれば、例えばYZ平面に対して傾斜していてもよく、また湾曲していてもよいし、隔壁突出部761aと共に湾曲していてもよい。
[その他]
第1変形例においては、隔壁側部762は、コンデンサ501にX方向で対向するが、これに限定されず、IPM502、電流センサ503、及び3つのリアクトル504の何れかに対向してもよい。また、隔壁側部762は、開口部56a内にまで延びていてもよい。
第1変形例においては、中継バスバー111により2つの燃料電池スタック100a及び100bの間が電気的に直列に接続されていたが、これに限定されない。例えば、2つの燃料電池スタック100a及び100bが接続バスバーにより電気的に並列に電力変換器である昇圧コンバータ500に接続されていてもよい。
第1変形例では、2つのスタックケース10a及び10bとコンバータケース50aとがアダプタ70aを介在して固定されているが、これに限定されず、例えば3つ以上のスタックケースと1つのコンバータケースとをアダプタを介在して固定してもよい。この場合、アダプタには、スタックケースの各フランジ部に形状及び大きさが対応するフランジ部をそれぞれ設ける必要がある。また、これらの3つ以上の燃料電池スタックは、複数の中継バスバーにより昇圧コンバータに直列的に接続されていてもよいし、接続バスバーによって並列的に接続されていてもよい。
第1変形例の燃料電池ユニット1では、スタックケース10a及び10bのそれぞれの底壁部16側が重力方向下側にして車両等に搭載されてもよいが、その他の向きで車両等に搭載されてもよい。
スタックケース10a及び10bは、同じ部材であるが、これに限定されない。例えば、スタックケース10a及び10bの形状が異なっており、それぞれのフランジ部18の形状も異なっている場合には、これに対応するようにアダプタ70の2つのフランジ部78も互いに異なる形状としてもよい。また、燃料電池スタック100a及び100bも、同じ部材であるがこれに限定されない。例えば、単セル106の合計積層枚数が異なっていてもよいし、単セル106等の平面方向の大きさ自体が異なっていてもよい。
第1変形例では、スタックケース10a及び10bにそれぞれ固定されたエンドプレート12aが共に−X方向を向いた状態でアダプタ70を介してコンバータケース50が固定されているが、これに限定されない。例えば、スタックケース10a及び10bにそれぞれ固定されたエンドプレート12aの一方が−X方向を向き、他方が+X方向を向いた状態で、アダプタ70を介してコンバータケース50aを固定してもよい。また、スタックケース10a側のエンドプレート12aが+Z方向を向き、スタックケース10b側のエンドプレート12aが−Z方向を向いた状態で、アダプタ70を介してコンバータケース50aを固定してもよい。このような場合、スタックケース10a及び10bの姿勢に対応したアダプタ70や中継バスバー111、接続バスバー112及び113を新たに用意する必要があるが、アダプタ70等を変更せずにこのアダプタ70等に適用できるようにそれぞれの姿勢に応じたスタックケース10a及び10bを新たに用意する場合よりも、低コストで対応できる。これにより、例えば、車種ごとに異なる搭載スペースに最適なスタックケース10a及び10bの姿勢である燃料電池ユニット1を、低コストで製造することが可能となる。
[第2変形例]
次に、第2変形例に係る燃料電池ユニット1bについて説明する。図9は、第2変形例に係る燃料電池ユニット1bの断面図である。図9は、図7に対応している。図9では、昇圧コンバータ500bを点線により簡略化して示しており、スタックケース10ab及び10bbについても、一部符号を付さずに説明を省略する。スタックケース10ab及び10bbは、上述したスタックケース10a及び10bのそれぞれと形状が異なっており、フランジ部の形状も上述したフランジ部18とは異なっている。詳しくは後述する。スタックケース10ab及び10bbにそれぞれ収容された燃料電池スタック100ab及び100bbの単セルの積層方向は、本実施例及び第1変形例と同様にX方向である。図10は、アダプタ70bを上方から見た図である。図10には、スタックケース10ab及び10bbのそれぞれの上壁部15bの開口部15abを点線で示している。
[アダプタ70bの詳細構成]
アダプタ70bは、2つのフランジ部78bと1つのフランジ部79bとを含む。図10に示すように、2つのフランジ部78bは、Z方向に並び、それぞれ一部がフランジ部79bの外側に延びている。包囲壁部71bは、包囲周部711b、2つの包囲上部715b、及び包囲底部713bを含む。包囲周部711bは、2つのフランジ部78bのフランジ部79bから突出した領域での周壁と、フランジ部79bに包囲される周壁とを含む。包囲底部713bは、フランジ部79bの内側であって且つ2つのフランジ部78bの外側との間であって、XZ平面に平行に延びている。包囲上部715bは、フランジ部79bの外側であって且つ2つのフランジ部78bのそれぞれの内側に、XZ平面に平行に延びている。
内部空間Sbは、フランジ部79bに包囲された開口と2つのフランジ部78bに包囲された開口とに連通しているが、上述したように2つのフランジ部78bのそれぞれの一部はフランジ部79bよりもXZ平面方向に突出しているため、内部空間Sbは、2つの通路が1つの通路に連通した形状である。
図10に示すように、フランジ部78bは、フランジ部79bの内側の部位では内向きフランジであるが、フランジ部79bの外側の部位では外向きフランジである。スタックケース10ab及び10bbの各フランジ部は、このフランジ部78bの形状に対応しており、一部が内向きフランジであり一部が外向きフランジである。これにより、内部空間Sbを介してフランジ部78bの内向きフランジをスタックケース10ab及び10bbの各フランジ部の内向きフランジに固定でき、アダプタ70bの外側からフランジ部78bの外向きフランジをスタックケース10ab及び10bbの各フランジ部の外向きフランジに固定することができる。
[隔壁部76cの詳細構成]
隔壁部76cは、フランジ部78bのX方向に平行に延びた2辺の間を繋ぐように延びている。隔壁部76cには、上述した隔壁突出部761等は形成されておらず、XZ平面に平行であるが、これに限定されず、隔壁突出部761が形成されていてもよい。隔壁部76cも、開口部15abとコンバータケース50bの開口部56bとの間に位置し、伝熱が抑制される。また、隔壁部76cは、上述した隔壁側部762のような隔壁側部を備えていてもよいが、隔壁側部が昇圧コンバータ500bの複数の電子部品の少なくとも1つの少なくとも一部とX方向で対向するように、アダプタ70bの上方から見てフランジ部78bの内側であって且つフランジ部79の内側に設けられていることが好ましい。
中継バスバー及び接続バスバーは、2つの燃料電池スタック100a及び100bを直列接続すると共に昇圧コンバータ500bに電気的に接続するが、これに限定されず、燃料電池スタック100a及び100bを並列接続して昇圧コンバータ500に電気的に接続してもよい。この際に、中継バスバー及び接続バスバーは、包囲底部713bや、包囲上部715b、及び隔壁部76cに干渉しないように設けることが好ましい。
[その他]
第2変形例の燃料電池ユニット1bでは、スタックケース10ab及び10bbのそれぞれの底壁部側が重力方向下側にして車両等に搭載されてもよいが、その他の向きで車両等に搭載されてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
燃料電池ユニット 1、1a、1b
10、10a、10b、10ab、10bb スタックケース(第1ケース)
15、15b 上壁部(対向壁部)
15a、15ab 開口部(第1開口部)
18、18b フランジ部(第1フランジ部)
100、100a、100b、100ab、100bb 燃料電池スタック
50、50a、50b コンバータケース(第2ケース)
56、56a、56b 開口部(第2開口部)
59、59b フランジ部(第2フランジ部)
500、500a、500b 昇圧コンバータ(電力変換器)
501 コンデンサ(電子部品)
502 インテリジェントパワーモジュール(電子部品)
503 電流センサ(電子部品)
504 リアクトル(電子部品)
70、70a、70b アダプタ
71、71a、71b 包囲壁部
713、713a、713b 包囲底部(包囲延在部)
76、76a、76b、76c 隔壁部
761、761a 隔壁突出部
78、78b フランジ部(第3フランジ部)
79、79a フランジ部(第4フランジ部)
112、113、112a 接続バスバー(接続導電部材)
111 中継バスバー(中継導電部材)
S、Sa、Sb 内部空間

Claims (13)

  1. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを収容した第1ケースと、
    前記燃料電池スタックの電力を変換する電力変換器と、
    前記電力変換器を収容した第2ケースと、
    前記第1及び第2ケースを互いに固定するアダプタと、
    前記燃料電池スタックと前記電力変換器とを電気的に接続した導電部材と、を備え、
    前記第1ケースは、
    第1開口部と、
    前記第1開口部を囲う第1フランジ部と、を含み、
    前記第2ケースは、
    第2開口部と、
    前記第2開口部を囲うと共に前記第1フランジ部とは形状及び大きさの少なくとも一方が異なっている第2フランジ部と、を含み、
    前記導電部材は、前記燃料電池スタックに接続されて前記第1開口部から前記アダプタの内部空間を介して前記第2開口部に延びて前記電力変換器に接続された接続導電部材を含み、
    前記アダプタは、
    前記第1フランジ部の形状及び大きさに対応して固定された第3フランジ部と、
    前記第2フランジ部の形状及び大きさに対応して固定された第4フランジ部と、
    前記第3フランジ部の内側に画定される開口と前記第4フランジ部の内側に画定される開口とに連通した前記内部空間を画定するように、前記第3フランジ部から前記第4フランジ部にまで連続した包囲壁部と、
    当該アダプタの内側面に接続し、前記接続導電部材から退避して、前記第1開口部と前記第2開口部との間に位置する隔壁部と、を含む、燃料電池ユニット。
  2. 前記隔壁部は、前記第2開口部よりも前記第1開口部に近い、請求項1の燃料電池ユニット。
  3. 前記隔壁部は、前記第1フランジ部に囲まれるように前記アダプタ側から前記第1開口部側に突出した隔壁突出部を含む、請求項1又は2の燃料電池ユニット。
  4. 前記電力変換器は、複数の電子部品を含み、
    前記隔壁部は、前記内部空間を介して複数の前記電子部品の少なくとも1つの少なくとも一部に対向する、請求項1乃至3の何れかの燃料電池ユニット。
  5. 前記隔壁部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向に直交する方向で、複数の前記電子部品の前記少なくとも1つの少なくとも一部に対向する隔壁側部を含む、請求項4の燃料電池ユニット。
  6. 前記第1ケースは、前記第1開口部が形成され前記隔壁部に対向した対向壁部を有し、
    前記第1開口部は、前記第3フランジ部の内側に画定される開口の面積よりも小さい、請求項1乃至5の何れかの燃料電池ユニット。
  7. 前記アダプタは、前記第1及び第2ケースのそれぞれよりも、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向での大きさが小さい、請求項1乃至6の何れかの燃料電池ユニット。
  8. 前記第4フランジ部の少なくとも一部は、前記第3フランジ部よりも、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向に交差する交差方向に突出し、
    前記包囲壁部は、前記第3フランジ部から前記交差方向に延びた包囲延在部を有している、請求項1乃至7の何れかの燃料電池ユニット。
  9. 前記燃料電池スタックは、前記第1ケースに固定され反応ガスを当該燃料電池スタックに供給及び排出する供給孔及び排出孔が形成されたエンドプレートを有し、
    前記包囲延在部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向で、前記エンドプレートに対向する、請求項8の燃料電池ユニット。
  10. 前記エンドプレートには、前記燃料電池スタックに反応ガスを供給する補機が固定されており、
    前記包囲延在部は、前記アダプタを介して前記第1及び第2ケースが並んだ方向で、前記補機に対向する、請求項9の燃料電池ユニット。
  11. 複数の前記燃料電池スタックと、
    複数の前記燃料電池スタックをそれぞれ収容した複数の前記第1ケースと、を備え、
    前記アダプタは、複数の前記第1ケースの前記第1フランジ部にそれぞれ固定された複数の前記第3フランジ部を含む、請求項1乃至10の何れかの燃料電池ユニット。
  12. 複数の前記燃料電池スタックと、
    複数の前記燃料電池スタックをそれぞれ収容した複数の前記第1ケースと、を備え、
    前記アダプタは、複数の前記第1ケースの前記第1フランジ部にそれぞれ固定された複数の前記第3フランジ部を含み、
    前記包囲延在部は、隣接する2つの前記第3フランジ部の間に位置する、請求項8の燃料電池ユニット。
  13. 前記導電部材は、隣接する2つの前記燃料電池スタックを直列接続する中継バスバーを含み、
    前記中継バスバーは、隣接する2つの前記第1ケースの前記第1開口部の一方から他方に前記包囲延在部を跨いで延びている、請求項12の燃料電池ユニット。
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