JP5273392B2 - クマリン二量体化合物の製造法 - Google Patents

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Description

本発明はクマリン二量体化合物の製造法に関するものである。より詳細には、ヒドロキシ基で置換されたクマリン化合物の二量体を製造する方法に関する。
従来より無置換のクマリンを光二量化反応することにより、無置換クマリン二量体化合物を製造する方法は知られている。例えば非特許文献1には、溶媒としてベンゼン、増感剤としてベンゾフェノンを用いて光二量化反応を行った事例が記載されている。
一方、ヒドロキシ基置換のクマリン化合物二量体化合物の製造方法においては、ヒドロキシ基置換クマリン化合物を無水酢酸でアセチル化する工程、光二量化反応によりビスアセトキシ基置換クマリン二量体化合物を得る工程、該二量体化合物を塩酸水とエタノールの混合液で加水分解する工程、さらに、酢酸エチルで抽出し、続いて酢酸で還流することにより、目的のジヒドロキシ基置換クマリン二量体化合物を分離する工程を経る製造方法が提案されている(非特許文献2)。
G.O.シェンク(Schenck)ら,ヒェーミッシェ・ベリヒテ(Chemische Berichte)(独国),1962年,95巻,p.1409−1412 Y.チェン(Chen)ら,Journal of Polymer Science:Part A:Polyme Chemistry,35,613−624(1997)
ヒドロキシ基で置換されたクマリン二量体化合物の製造方法において、上述の非特許文献2に記載の製造方法は4工程を要し、生産効率上不利であるばかりでなく、目的生成物の構造に直接関与しない無水酢酸、塩酸、エタノール、酢酸エチル及び酢酸等の副資材を使用し、経済性上並びにグリーンケミストリーの観点からも好ましい製造方法とは言えず、これらの問題に配慮した新たな製造方法が求められていた。
一方、上述の非特許文献1に記載された、ベンゼン(溶媒)及びベンゾフェノン(増感剤)という条件による光二量化の方法では、無置換のクマリン化合物の光二量化は達成できるものの、ヒドロキシ置換クマリン二量体化合物を得ることは出来なかった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、ヒドロキシ基置換クマリン化合物の光二量化反応による、ジヒドロキシ基置換クマリン二量体化合物の一段製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意研究を行った結果、ヒドロキシ基置換クマリン化合物の光二量化反応に於いて、特定の反応条件を選択することによりジヒドロキシ基置換クマリン二量体化合物を一段で製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は第1観点として、式[1]:
Figure 0005273392
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1乃至10のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1乃至10のハロゲン化アルキル基又はヒドロキシ基を表し、R1乃至R6のうち少なくとも1つはヒドロキシ基を表す。)
で表されるクマリン化合物を、炭素原子数3乃至10の脂肪族ケトン類、炭素原子数2乃至10の脂肪族カルボン酸エステル類、炭素原子数1乃至10の脂肪族アルコール類、炭素原子数2乃至10の脂肪族ニトリル類、炭素原子数4乃至10のエーテル類、炭素原子数3乃至10のアミド類又はこれらの混合物から選択される溶媒中で光二量化反応させることにより、式[2]及び式[3]:
Figure 0005273392
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、前記と同じ意味を表す。)
で表されるクマリン二量体化合物を得ることを特徴とする、クマリン二量体化合物の製造方法に関する。
第2観点として、前記溶媒が脂肪族ケトン類であることを特徴とする、第1観点記載のクマリン二量体化合物の製造方法に関する。
第3観点として、前記光二量化反応を光増感剤の存在下で為すことを特徴とする、第1観点又は第2観点記載のクマリン二量体化合物の製造方法に関する。
第4観点として、前記光二量化反応に用いる光源として、高圧水銀灯を用いることを特徴とする、第1観点乃至第3観点のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法に関する。
第5観点として、前記光二量化反応を、300nm以下の波長の光を吸収するガラス製の光源冷却管を備える反応容器内で行うことを特徴とする、第1観点乃至第4観点のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法に関する。
第6観点として、−50乃至80℃の反応温度にて行うことを特徴とする、第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法に関する。
本発明の製造方法により、ジヒドロキシ基置換クマリン二量体化合物を一段で製造することができ、経済性にも環境性にも優れる、実用性の高い製造方法を提供することができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明のジヒドロキシ基置換クマリン二量体化合物の製造方法は、下記の反応スキームで表される。
Figure 0005273392
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1乃至10のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1乃至10のハロゲン化アルキル基又はヒドロキシ基を表し、1つ以上がヒドロキシル基を表す。)
本発明の製造方法において用いられる、ヒドロキシ基置換クマリン化合物の具体例としては、下記の化合物を一例として挙げることができる。
Figure 0005273392
本発明の製造方法において用いられる溶媒は、炭素原子数3乃至10の脂肪族ケトン類、炭素原子数2乃至10の脂肪族カルボン酸エステル類、炭素原子数1乃至10の脂肪族アルコール類、炭素原子数2乃至10の脂肪族ニトリル類、炭素原子数4乃至10のエーテル類、炭素原子数3乃至10のアミド類である。
上記溶媒の具体例を以下に示す。
(a)炭素原子数3乃至10の脂肪族ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−i−プロピルケトン,メチル−n−ブチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、ジエチルケトン、ジ−i−プロピルケトン、ジ−i−ブチルケトン及びシクロヘキサノン等。
(b)炭素原子数2乃至10の脂肪族カルボン酸エステル類:ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸n−プロピル、ギ酸i−プロピル、ギ酸i−ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、エチレングリコールジホルメート、エチレングリコールジアセテート及びエチレングリコールジプロピオネート等。
(c)炭素原子数1乃至10の脂肪族アルコール類:メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール,n−ブタノール、i−ブタノール、s−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール及びシクロヘキサノール等。
(d)炭素原子数2乃至10の脂肪族ニトリル類:アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル及びバレロニトリル等。
(e)炭素原子数4乃至10のエーテル類:ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−i−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−i−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、ジ−i−ペンチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、1,3−ジオキサン及び1,4−ジオキサン等。
(f)炭素原子数3乃至10のアミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。
これらの中でより好ましい溶媒としては、炭素原子数3乃至10の脂肪族ケトン類であり、最も好ましい溶媒は、アセトンである。
上記溶媒の使用量は、式(1)で表されるクマリン化合物1質量部に対し5乃至200質量部、より好ましくは10乃至100質量部である。
本発明の製造方法は、光増感剤の存在下で光二量化反応を行うことを特徴とする。
好適な光増感剤として芳香族ケトン類が挙げられ、例えばベンゾフェノン及びアセトフェノン等が挙げられる。
光増感剤の使用量は、上記式(1)で表されるクマリン化合物に対し0.1乃至50質量%、より好ましくは1乃至30質量%である。
なお、本発明の製造方法において、溶媒としてカルボニル系化合物(ケトン類、カルボン酸エステル類)を用いた場合、光増感剤を使用せずとも光二量化反応が進行することがある。
光二量化反応に用いる光源としては、低圧水銀灯(内部照射)、高圧水銀灯(内部照射)、超高圧水銀灯(外部照射)、キセノンランプ(外部照射)等が挙げられるが、中でも高圧水銀灯を使用することが最も好ましい。
これは、本発明の製造方法において、300nm以下の領域の波長は、ポリマー生成や逆反応に関与するとみられ、二量体の生成に当たっては300乃至600nmの波長の光の照射が好ましいとみられることによる。
すなわち、低圧水銀灯は254nm付近に高強度の発光スペクトルを有しており、光源として使用した場合、光二量化反応よりも光重合反応を進行させることとなり、他方、超高圧水銀灯やキセノンランプでは外部光源となることから光効率が劣ることとなる。
したがって高圧水銀灯を光源として採用することにより、特異的に高収率で目的二量体化合物を得ることができる。
また、上記光源を収納する光源冷却管を300nm以下の光を吸収するガラス製のものを用いることにより、ポリマー生成を防止でき、しかも光源冷却管への着色ポリマー付着を減少させて光効率の減少を抑えることができることから、目的二量体化合物の収率を改善できる。
なお、300nm以下の光を吸収するガラスとしては、例えばパイレックス(登録商標)(Pyrex)が挙げられる。
本発明の製造方法において、反応温度を−50乃至80℃として実施することが好ましい。高温になると重合物や分解物が副生し、又低温になると原料の溶解度が低下し生産効率が減少する。更に好ましくは、−40乃至50℃にて製造を実施することにより、副生物の生成が大幅に抑制され、高い選択率及び収率で目的とする二量体化合物を得ることができる。
また反応時間(光照射時間)は1乃至50時間から選択でき、通常5乃至20時間で行うのが実用的である。
本発明の製造方法において、光二量化反応は、バッチ式又は流通式のいずれの方法でも実施でき、又常圧下でも加圧下でも行うことができる。
光二量化反応後に、反応液を濃縮して溶媒を留去し、続いて酢酸エチル及びn−ヘプタン等から再結晶させることにより、目的の二量体化合物を得ることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
各実施例における各物性の測定装置および条件は以下のとおりである。
[1:質量分析(MASS)]
測定装置:JMS LX1000 (日本電子(株)製)
検出法:イオン化法:DEP(EI+) m/z=50〜1000
[2:1H−NMR]
測定装置:JNM−LA400 FT−NMR system(日本電子(株)製)
測定溶媒:DMSO−d6
[3:13C−NMR]
測定装置:JNM−LA400 FT−NMR system(日本電子(株)製)
測定溶媒:DMSO−d6
[4:融点(mp.)]
測定装置:全自動融点測定装置 FP62(メトラー・トレド(株)製)
[5:X線構造解析]
測定装置:DIP2030(マックサイエンス社製)
X線:MoKα(40kV、200mA)
測定温度:室温
サンプル:板状体結晶(0.4×0.2×0.05mm)
[6:液体クロマトグラフィー]
測定装置:SHIMADSU SCL−10A vp((株)島津製作所製)
カラム:Inertsil(登録商標) ODS−3(5μm、4.6×250mm)(ジーエルサイエンス(株)製)
移動相:MeCN/H2O=60/40(v/v)
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:UV 254nm
注入量:10μl
<実施例1>
Figure 0005273392
内部照射型(紫外線照射用 高圧水銀灯100Wを使用)の四つ口反応フラスコ(容量200ml、パイレックス(Pyrex:登録商標)ガラス製)に7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(7H4MC)2g、ベンゾフェノン0.3g(7H4MC使用量に対して15質量%)とアセトン200mlを仕込み、反応器外壁をアルミ箔で被いながら20℃で攪拌溶解させた。続いて攪拌しながらフラスコ中央部の光源冷却管中の100W高圧水銀灯の照射を開始し、6時間照射を続け、光二量化反応を行った。
照射後、反応液の一部をサンプリングし、液体クロマトグラフィー(LC)で分析したところ、生成物が86面積%で生成していた。その後反応液を取り出し、濃縮した後、得られた残渣を酢酸エチルとn−ヘプタンから再結晶させ、1.16g(単離収率58%)の結晶状の生成物を得た。
上記生成物の1H−NMR測定及びMASS測定を実施し、目的の7H4MCダイマーであることを確認した。
以下に上記生成物のMASS測定結果、1H−NMR測定結果、13C−NMR結果及び融点を示す。
・MASS(ES-,m/e(%)):351([M−H]-,5).
1H−NMR(d6−DMSO,δppm):1.1037(s,6H),3.3896(s,2H),6.4575(s,2H),6.6761(d,J=2.5Hz,2H),7.1835(d,J=8.3Hz,2H),9.8526(s,2H).
13C−NMR(d6−DMSO,δppm):26.2291(2C),39.7767(2C),40.0534(2C),103.1737(2C),112.4567(2C),113.8115(2C),129.0096(2C),150.9815(2C),157.8125(2C),166.1033(2C).
・mp.(℃):218−221
又、上記生成物を60℃のメタノール・n−ヘプタンに溶解し、ゆっくりと室温まで冷却して単結晶サンプルを作製し、X線構造解析を実施し、立体構造を明らかにした。
この構造は非特許文献2記載のAnti Head−to−Tail(アンチ 頭−尾)型と異なり、Anti Head−to−Head(アンチ 頭−頭)型を有していた。図1に上記生成物の立体構造を、以下に結晶学的パラメータを示す。
Figure 0005273392
<実施例2乃至6>
溶媒の種類と反応時間(光照射時間)を変えた他は、実施例1と同様の条件で光二量化反応を実施した。使用溶媒、反応時間及び得られた7H4MDダイマーの収率を表2に示す(なお実施例1の結果もあわせて示した)。
尚、7H4MCダイマー収率(%)とは、原料(7H4MC)と生成物(7H4MCダイマー)間での7H4MCダイマーのLC面積%を表す。
Figure 0005273392
<比較例1乃至3>
溶媒の種類と反応時間(光照射時間)を変えた他は、実施例1と同様の条件で光二量化反応を実施した。使用溶媒、反応時間及び得られた7H4MDダイマーの収率を表3に示す。
Figure 0005273392
<実施例7乃至9>
反応温度及び使用溶媒(ケトンの種類)を変えた他は、実施例1と同様の条件で光二量化反応を実施した。使用溶媒、反応温度及び得られた7H4MDダイマーの収率を表4に示す。
Figure 0005273392
<実施例10乃至11>
ベンゾフェノンの添加量を変えた他は、実施例7と同様の条件で光二量化反応を実施した。ベンゾフェノン濃度(7HMCの使用量に対する濃度)、及び得られた7H4MDダイマーの収率を表5に示す。
Figure 0005273392
<実施例12>
7H4MC16g、ベンゾフェノン2.4g(7H4MC使用量に対して15質量%)を使用し、光照射時間を12時間にした他は、実施例8と同様の条件で光二量化反応を実施した。
照射後、反応液の一部をサンプリングし、液体クロマトグラフィー(LC)で分析したところ、生成物が90面積%で生成していた。その後、実施例1と同様の後処理を実施し、純度87%の7H4MCダイマー12.8g(得率80%)を得た。
<実施例13乃至15>
Figure 0005273392
原料基質を7−ヒドロキシクマリン(7HC)に変更し、反応温度、反応時間(光照射時間)を変えた他は、実施例1と同様の条件で光二量化反応を実施した。反応温度、反応時間及び得られた7HCダイマーの収率を表6に示す。
また実施例14においては、反応終了後に反応液を取り出し、濃縮した後、得られた残渣を酢酸エチルとn−ヘプタンから再結晶させ、1.28g(単離収率64%)の結晶状の生成物を得た。
上記生成物の1H-NMR測定及びMASS測定を実施し、目的の7HCダイマーであることを確認した。
以下に上記生成物のMASS測定結果、1H−NMR測定結果、13C−NMR結果及び融点を示す。
・MASS(FAB+,m/e(%)):322.9([M−H]-,12).
1H−NMR(d6−DMSO,δppm):3.6256(d,J=7.9Hz, 2H),3.8305(d,J=7.5Hz,2H),6.4595(d,J=1.7Hz,2H),6.6297(dd,J1=6.9Hz,J2=8.3Hz,2H),7.136(d,J=8.3Hz,2H),9.8183(s,2H).
13C−NMR(d6−DMSO,δppm):38.7080(2C),39.7767(2C),100.4736(2C),108.8788(2C),109.7565(2C),126.4620(2C),148.3957(2C),155.0454(2C),163.1263(2C).
・mp.(℃):241
Figure 0005273392
図1は実施例1で得られた7H4MCダイマーのX線構造解析による立体構造を表す図である。

Claims (6)

  1. 式[1]:
    Figure 0005273392
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1乃至10のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1乃至10のハロゲン化アルキル基又はヒドロキシ基を表し、R1乃至R6のうち少なくとも1つはヒドロキシ基を表す。)
    で表されるクマリン化合物を、炭素原子数3乃至10の脂肪族ケトン類、炭素原子数2乃至10の脂肪族カルボン酸エステル類、炭素原子数1乃至10の脂肪族アルコール類、炭素原子数2乃至10の脂肪族ニトリル類、炭素原子数4乃至10のエーテル類、炭素原子数3乃至10のアミド類又はそれらの混合物から選択される溶媒中で光二量化反応させることにより、式[2]及び式[3]:
    Figure 0005273392
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、前記と同じ意味を表す。)
    で表されるクマリン二量体化合物を得ることを特徴とする、クマリン二量体化合物の製造方法。
  2. 前記溶媒が脂肪族ケトン類であることを特徴とする、請求項1記載のクマリン二量体化合物の製造方法。
  3. 前記光二量化反応を、光増感剤の存在下で為すことを特徴とする、請求項1又は2記載のクマリン二量体化合物の製造方法。
  4. 前記光二量化反応に用いる光源として、高圧水銀灯を用いることを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法。
  5. 前記光二量化反応を、300nm以下の波長の光を吸収するガラス製の光源冷却管を備える反応容器内で行うことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法。
  6. −50乃至80℃の反応温度にて行うことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか一項に記載のクマリン二量体化合物の製造方法。
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