JP5139104B2 - ジベンゾオキセピン化合物の製造方法 - Google Patents

ジベンゾオキセピン化合物の製造方法

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本発明は、医薬品として有用なオロパタジン(Olopatadine)を製造する方法に関する。さらに詳しくは(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法に関する。
オロパタジン(=(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸)は、式[II]:
Figure 0005139104
(式中、Meはメチル基を意味する。)
で示される化合物であり、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹などに適用される抗アレルギー薬として有用な医薬化合物である。
(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸を化学合成法で製造する場合、異性体であるE体と同時に生成するため、目的物であるZ体を効率よく取得するには、異性化が必要である。
Figure 0005139104
(式中、Meは前記と同一意味を有する。)
特許文献1および2には、目的物がシス−トランスの混合物で得られた場合、それらの分離はカラムクロマトグラフィー、再結晶などにより分離することができ、所望によりシス型(Z体)を、酢酸還流中、パラトルエンスルホン酸などの適当な酸触媒の存在下、1〜24時間処理することによりトランス型(E体)に異性化できることが記載されている。しかしながら、この文献には、E体からZ体への異性化については記載されていない。
また、非特許文献1には、11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸メチルエステルをケン化して対応するカルボン酸をE体:Z体=1:2の混合物として取得し、該混合物からE体をカラムで単離し、次いでE体の酢酸溶液をパラトルエンスルホン酸の存在下、100℃で21時間加熱すると異性化が起こり、E体:Z体=65:35の混合物が得られることが記載されている。
しかしながら、上記異性化の方法に比べ、さらに効率的にZ体の目的物を取得できる方法は見つかっていなかった。
特公平5−86925号公報 特公平7−116174号公報 J.Med.Chem.1992,35,2074−2084
本発明は、医薬品として有用なオロパタジン、すなわち(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸を効率的かつ工業的有利に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記式[I]で示されるエステル化合物を溶媒中で、酸の存在下に、加熱処理することで下記[II]で示されるZ体が効率よく生成することを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記式[I]で示されるエステル化合物を溶媒中で酸の存在下に、加熱処理と反応系内の水分除去処理を行うことで下記式[II]で示されるジベンゾオキセピン化合物のZ体が効率よく生成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 式[I]:
Figure 0005139104
(式中、Meはメチル基を意味し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキル基を意味する)
で示される11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルまたはその塩を溶媒中で、酸の存在下に加熱処理することを特徴とする式[II]:
Figure 0005139104
(式中、Meは前記と同一意味を有する)
で示される(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法、
[2] 酸が塩化水素である前記[1]に記載の製造方法、
[3] さらに、反応系内の水分除去処理を行うことを特徴とする前記[1]に記載の製造方法、
[4] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする前記[3]に記載の製造方法、
[5] 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする前記[3]に記載の製造方法、
[6] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする前記[3]に記載の製造方法、
[7] 反応系内の水分除去処理が、共沸濃縮または減圧濃縮による共沸脱水である前記[3]〜[6]のいずれかに記載の製造方法、
[8]酸が塩酸または塩化水素である前記[3]〜[7]のいずれかに記載の製造方法、
[9] 溶媒が有機溶媒である前記[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法、
[10] 有機溶媒がトルエンまたはクロロベンゼンである前記[9]に記載の製造方法、
[11] R、RおよびRがメチル基である前記[1]〜[10]のいずれかに記載の製造方法、
[12] 加熱処理を50〜150℃で行う前記[1]〜[11]のいずれかに記載の製造方法、
[13] 式[III]:
Figure 0005139104
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキル基を意味する)
で示される11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルと式[IV]:
Figure 0005139104
(式中、Meはメチル基を意味し、Xは塩素または臭素原子を意味する)
で示されるグリニア試薬とを反応させ、得られる式[I]:
Figure 0005139104
(式中、R、R、RおよびMeは前記と同一意味を有する)
で示される11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルまたはその塩を溶媒中で、酸の存在下に加熱することを特徴とする式[II]:
Figure 0005139104
(式中、Meは前記と同一意味を有する)
で示される(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法、
[14] 酸が塩化水素である前記[13]に記載の製造方法、
[15] さらに、反応系内の水分除去処理を行うことを特徴とする前記[13]に記載の製造方法、
[16] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする前記[15]に記載の製造方法、
[17] 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする前記[15]に記載の製造方法、
[18] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする前記[15]に記載の製造方法、
[19] 式[V]:
Figure 0005139104
(式中、Meはメチル基を意味する)
で示される(Z)体および(E)体の混合物またはその塩を溶媒中で、塩化水素の存在下に、加熱処理を行うことにより前記(E)体を(Z)体に異性化することを特徴とする(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法、
[20] 式[V]:
Figure 0005139104
(式中、Meはメチル基を意味する)
で示される(Z)体および(E)体の混合物またはその塩を溶媒中で、酸の存在下に、加熱処理と反応系内の水分除去処理を行うことにより前記(E)体を(Z)体に異性化することを特徴とする(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法、
[21] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする前記[20]に記載の製造方法、
[22] 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする前記[20]に記載の製造方法、および
[23] 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする前記[20]に記載の製造方法、
に関する。
本発明の方法によれば、医薬品として有用なオロパタジン、すなわち(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸を効率的かつ工業的有利に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(原料化合物の合成)化合物[III]+化合物[IV]→化合物[I]
化合物[I]は化合物[III]を化合物[IV](グリニア試薬)と反応させることにより製造することができる。
ここで用いるグリニア試薬(すなわち3−ジメチルアミノプロピルマグネシウムハライド)は、例えば、3−ジメチルアミノプロピルハライド(例えば、3−ジメチルアミノプロピルクロリド)とマグネシウムとから製造することができる。グリニア試薬の使用量としては、化合物[III]1モルに対し、通常1〜2モル程度、好ましくは1.1〜1.7モル程度である。グリニア試薬は、適当な溶媒(例えばテトラヒドロフランまたはトルエン/テトラヒドロフラン混合溶媒)に10〜40%程度の濃度で溶解させた溶液として、化合物[III]の溶媒(例えばテトラヒドロフラン)溶液中に徐々に添加することが好ましい。添加時の液温は通常0〜50℃程度、好ましくは10〜30℃程度である。添加時間は通常1〜10時間程度、好ましくは1〜3時間程度である。また、添加終了後には、十分に反応を進行させるため一定時間の攪拌を行うことが好ましい。
上記により反応が十分に進んだことを確認した後、それ自体公知の方法、例えば抽出、分液、洗浄、乾燥(脱水)、濃縮等の操作を行うことにより、化合物[I]を単離することができる。
(目的化合物の合成)化合物[I]→化合物[II]
化合物[II]は化合物[I]を溶媒中、酸の存在下に、加熱処理することにより製造することができる。または、化合物[II]は化合物[I]を溶媒中、酸の存在下に、加熱処理と反応系内の水分除去処理を行うことにより製造することができる。
酸としては、塩酸、硫酸、塩化水素などが挙げられるが、とりわけ塩酸および塩化水素が好ましい。また、酸の使用量は化合物[I]1モルに対して、1〜5モル程度が好ましい。
溶媒としては、有機溶媒が好ましい。ここで有機溶媒としては、例えば、エステル溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチルなど)、エーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジグライム(例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル)、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなど)、アミド溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなど)、ケトン溶媒(例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなど)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなど)、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなど)、芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンなど)などが挙げられるが、好ましくはトルエンまたはクロロベンゼンである。溶媒の使用量は、化合物[I]が完全に溶解する量であれば、特に制限されないが、通常化合物[I]1kgに対し、10L〜30L程度、好ましくは15L〜25L程度である。
仕込み方として、溶媒に溶かした化合物[I]を加熱溶媒中に滴下して仕込むことが望ましい。滴下時間は、溶媒量にもよるが、30分〜16時間程度、好ましくは2時間〜12時間程度である。酸として、塩化水素を用いる場合は、滴下中は塩化水素をバブリングし続けるか、若しくは塩化水素が反応容器から抜けるのを防ぐ目的で反応をオートクレーブ中で実施するのが好ましい。また、異性化反応を促進する目的で、加熱処理に加えて水分除去処理を行うことが好ましい。
加熱の反応温度は、通常50℃〜150℃程度、好ましくは、80℃〜110℃程度で行う。反応時間は、反応温度、原材料の使用量などにもよるが、通常0.5時間〜20時間程度、好ましくは2時間〜10時間程度である。この反応は、撹拌下に実施するのが好ましい。かくして、化合物[I]の脱水反応、脱エステル化反応並びに生成した化合物のE体からZ体への異性化が進行する。
反応系内の水分除去処理は、例えば、共沸濃縮による共沸脱水、減圧濃縮による共沸脱水、または公知の脱水剤(例えば、無水硫酸マグネシウム、市販のモレキュラーシーブス等)を添加することによる脱水などがあるが、好ましくは減圧濃縮による共沸脱水である。水の共沸留去は、公知の蒸留方法を用いて行うことができるが、例えば、ディーンスターク(Dean−Stark)装置を用いて行うことができる。水が共沸留去された反応溶液中には、Z体リッチの化合物[II]が存在するが、該反応溶液から溶媒を留去し、適当な溶媒(例えば、アセトンと水との混合溶媒)から結晶化することにより、化合物[II]を用いた酸に対応する酸付加塩として取得することができる。
上記の加熱処理と反応系内の水分除去処理は、加熱処理後水分除去処理し、その後さらに加熱処理するのが好ましい。かくして、化合物[I]の脱水反応、脱エステル化反応並びに生成した化合物のE体からZ体への異性化がより安全に進行する。異性化がほぼ完全に進行した反応溶液を冷却、濾過し、結晶を濾別した後、適当な溶媒(例えばアセトンなど)で洗浄することにより、化合物[II]を酸処理に用いた酸に対応する酸付加塩として取得することができる。
化合物[I]の脱エステル化反応まで進んだ時点で生成する11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸の(Z)体および(E)体の混合物またはその塩を、単離し若しくはせずに、溶媒中で塩化水素の存在下に加熱処理するか、または溶媒中で酸の存在下に加熱処理と反応系内の水分除去処理を行って前記混合物の(E)体を(Z)体に異性化することができる。加熱処理、あるいは加熱処理と反応系内の水分除去処理は、前記した加熱処理、あるいは加熱処理と反応系内の水分除去処理と同様にして行うことができる。加熱処理と反応系内の水分除去処理は、同時に行うのが好ましい。
上記態様を具体的に説明すれば、例えば、溶媒中で塩化水素の存在下に加熱処理する場合は、(E)体と(Z)体の混合物を適当な溶媒(例えばトルエン、クロロベンゼン)に溶解させ、塩化水素を添加して加熱するか、または(E)体と(Z)体の混合物を、塩化水素を吹き込んだ溶媒に溶解させ、加熱することにより好適に実施することができる。また、溶媒中で酸の存在下に加熱処理と反応系内の水分除去処理を行う場合は、(E)体と(Z)体の混合物を適当な溶媒(例えばトルエン、クロロベンゼン)に溶解させ、酸(例えば塩酸または塩化水素)を添加し、減圧下に加熱して共沸脱水することによって好適に実施することができる。
(E)体と(Z)体の混合物から(Z)体のみが結晶化することにより、異性化現象との相乗効果で、最終的には(Z)体を得ることができる。
上記反応は、原料として11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルを用い、酸として塩酸もしくは塩化水素を用いた場合には、下記反応スキームに従って、進行するものと考えられる。
Figure 0005139104
スキーム中、Buは、tert−ブチル基を示す。
なお、本発明の原料化合物である化合物[III]は、J.Med.Chem.,19,941(1976),同,20,1499(1977)または特開昭58−21679号公報記載の方法によって製造される11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸と式
Figure 0005139104
(但し、R、RおよびRは前記と同一意味を有する)
で示される化合物を反応させることにより製造できる。
なお、本発明において、例えば11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルは、(11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−イル)酢酸t−ブチルエステルとも命名できる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、生成した化合物のE体、Z体の比率は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定した値から求めた。
[実施例1]
11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルの製造
65.1重量%の3−ジメチルアミノプロピルクロリド塩酸塩水溶液121.4g(0.5モル相当)に水143g、トルエン110mlおよび25%苛性ソーダ水溶液146.4gを加えて約25℃で30分攪拌した。分液し、有機層に炭酸カリウム16.8gを加えて脱水し、濾過して、トルエン60mlで洗浄して、濾液と洗液とを合して3−ジメチルアミノプロピルクロリドのトルエン溶液を調製した。
テトラヒドロフラン(THF)10mlとマグネシウム0.73gを混合し、1,2−ジブロムエタン0.1gを加えて活性化した。これに、3−ジメチルアミノプロピルクロリドのトルエン溶液11.6gを37〜39℃で滴下した(滴下時間30分間)。この溶液を50℃で1時間攪拌し、グリニア試薬を調製した。
参考例1で製造した11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル6.4g(0.02モル)を溶解したテトラヒドロフラン(35ml)溶液に、15〜20℃で、グリニア試薬を約1時間で滴下した。同温度で30分攪拌し、反応液を水30mlと酢酸5.4gの混合液に流入した。28%アンモニア水を加えてpHを9.6に調整し、分液した。有機層を15%食塩水50mlで洗浄後、濃縮して11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル8.04gを得た。見かけ収率97.7%。
1H NMR(400MHz,CDCl)δ 1.41(s,9H), 1.43−1.45(m,2H), 1.96(q,J=8.4Hz,1H), 2.19−2.26(m,2H), 2.26(s,6H), 3.20(q,J=8.0Hz,1H), 3.48(s,1H), 5.02(d,J=15.6Hz,1H), 5.45(d,J=15.6Hz,1H), 6.87(d,J=6.8Hz,1H), 7.03(d,J=7.6,1H), 7.13−7.16(m,2H), 7.23(t,J=8.0Hz,2H), 7.67(d,J=2.0Hz,1H), 8.08(d,J=9.6,1H)
[実施例2]
11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルの製造
65.5重量%の3−ジメチルアミノプロピルクロリド塩酸塩水溶液232.1g(約1.0モル相当)にトルエン210mlおよび12.6重量%水酸化ナトリウム水溶液553.8gを加えて約30℃で1時間攪拌した。分液し、有機層に炭酸カリウム32.4gを加えて脱水し、濾過して、トルエン114mlで洗浄して、濾液と洗液とを合わせて3−ジメチルアミノプロピルクロリドのトルエン溶液を調製した。
テトラヒドロフラン(THF)274mlとマグネシウム18.74gを混合し、ヨウ素1.3gを加えて、この溶液を50℃に昇温した。これに、3−ジメチルアミノプロピルクロリドのトルエン溶液50.6gを約50℃で滴下した(滴下時間30分間)。この溶液を40℃まで冷却し、これに、3−ジメチルアミノプロピルクロリドのトルエン溶液347.3gを滴下した(滴下時間3時間)。この溶液を45℃で1時間攪拌し、グリニア試薬を調製した。
参考例2で製造した11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル200g(0.6モル相当)を溶解したテトラヒドロフラン(450ml)溶液に、10〜15℃にてグリニア試薬を約1時間で滴下した。同温度で1時間攪拌し、反応液を水885gと酢酸139gおよびトルエン424mlの混合液に流入した。分液し、有機層を20重量%炭酸カリウム水溶液500gで洗浄後、分液した。有機層を濃縮し、イソプロパノール500mlを加え、約30℃で溶解させた。これに、水167gを加え約25℃で攪拌した後、さらに水165gを滴下し(滴下時間2時間)結晶を析出させた。この溶液を5℃に冷却し、濾過して、水150gとイソプロパノール150mlの混合溶媒で洗浄して、乾燥し、11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル192.3gを得た。見かけ収率は75.8%であった。
融点93.2℃。
題記化合物の1H NMRは実施例1で得られた化合物のそれと同じであった。
[実施例3]
(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩(塩酸オロパタジン)の製造
フラスコに、11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル10.0g(0.0243モル)とトルエン20mlを仕込み、35%塩酸3.8g(0.03645モル)を加えた。反応液中のE体:Z体は85:15であった。この反応液を浴温100〜105℃で14時間攪拌した。(内温88℃で還流し始め、95℃まで上昇した)。この時点の11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体は66:33であった。更にディーンスターク装置を装着し、水を共沸留去した(留去量:トルエン約10ml、水約1ml)。反応液を室温まで冷却し、溶媒を除去した。残渣にアセトン100mlと水1mlを加えて4時間攪拌した。5℃に冷却した後、濾過し、冷アセトン10mlで結晶を洗浄した。50℃で乾燥し、塩酸オロパタジン4.6gを得た。HPLCで測定した純度は、Z体91.8%、E体5.8%であった。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS−2 5μm(4.6mmID×15cm)
移動相:A=5mmol Sodium Dodecylsulfate水溶液 (pH=3.0 HPO
B=アセトニトリル
A/B=5/5→3/7(20分)
流速:1.0ml/分
カラム温度.:30℃
検出波長:UV254nm
[実施例4]
(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩(塩酸オロパタジン)の製造
100ml容量のテフロンコーティングされたオートクレーブに、11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル5.0g(0.0122モル)とトルエン10mlを仕込み、20℃で塩化水素ガス0.63g(0.0173モル)をバブリングにより加えた。次いで、密封し、90℃〜97℃の温度で8時間攪拌した後、反応液を25℃まで冷却した。この時点の11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体は3.5:96.5であった。トルエン10mlを加え反応液を希釈した後、濾過し、結晶をトルエン20ml、さらにアセトン10mlで洗浄した。50℃で乾燥し、塩酸オロパタジン3.8g(0.0101モル)を得た。見かけ収率は83%、HPLCで測定した純度は、Z体97.5%、E体1.1%であった。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 2.73(s,6H)、 2.77(td,J=7.6,7.2Hz,2H), 3.25(t,J=7.6Hz,2H), 3.55(s,2H), 5.21(brs,1H), 5.65(t,J=7.2Hz,1H), 6.79(d,J=8.4Hz,1H), 7.07(d,J=2.0Hz,1H), 7.10(dd,J=8.0,2.0Hz,1H), 7.28−7.40(m,4H), 10.28(brs,1H), 12.31(brs,1H)
[実施例5]
(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩(塩酸オロパタジン)の製造
フラスコにクロロベンゼン2000mlを仕込み、該フラスコを浴温100〜105℃で攪拌した(フラスコ内温は96℃まで上昇)。このフラスコに、11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステル192.34g(0.467モル)をクロロベンゼン700mlに溶かした溶液を2時間かけて滴下し、滴下中、塩化水素47g(1.289モル)をバブリングした。反応液中の11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体は29:71であった。この反応液を浴温100〜105℃で減圧下での共沸留去を行った。この共沸留去は、1時間40分で内圧を252hPaまで減圧し、溶液中の水および溶媒を195ml留去した。再び、塩化水素20g(0.549モル)をバブリングし、4時間攪拌した(内温は96℃まで上昇)。この時点の11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体は1.4:98.6であった。反応液を室温まで冷却し、結晶を濾過した。得られた結晶をトルエン290mlずつ2回洗浄した後、アセトン480mlずつ2回洗浄した。減圧乾燥し、(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩154.36gを得た。見かけ収率は88.4%で、HPLCで測定した純度は、Z体は96.9%、E体0.6%であった。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS−2 5μm(4.6mmID×15cm)
移動相:A=5mmol Sodium Dodecylsulfate水溶液 (pH=3.0 HPO
B=アセトニトリル
A/B=5/5→3/7(20分)
流速:1.0ml/分
カラム温度:30℃
検出波長:UV254nm
題記化合物の1H NMRは実施例4で得られた化合物のそれと同じであった。
[実施例6]
(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩(塩酸オロパタジン)の製造
フラスコ中で、クロロベンゼン400mlに塩化水素8.8g(0.241mol)を吹込み、11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体混合物(76.4:23.6)16.4g(0.0486mol)を95℃で51時間攪拌した。11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸のE体:Z体は3.3:96.7であった。反応液を室温まで冷却し、結晶を濾過した。得られた結晶をトルエン30mlずつで2回洗浄した後、アセトン50mlずつで2回洗浄した。50℃で乾燥し、(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸・塩酸塩16.0g(0.0428mol)を得た。見かけ収率は88.1%で、HPLCで測定した純度は、Z体96.4%、E体1.5%であった。
[参考例1]
11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルの製造
J.Med.Chem.,19,941(1976),同,20,1499(1977)または特開昭58−21679号公報記載の方法によって得られた11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸60.4g(0.225モル)と、トルエン300mlとを1Lの四つ口フラスコに仕込み、無水トリフルオロ酢酸49.6g(0.236モル)を加えて約20℃で1時間攪拌した。これにt−ブタノール100mlを加えて約20℃で2時間攪拌し、さらに80℃で2時間攪拌した。これを約20℃まで冷却し、水600mlを加えて20分間攪拌した後、分液した。有機層を400mlの水で洗浄し、次いで炭酸カリウム6.2g(0.045モル)を100mlの水に溶解した溶液で洗浄した。洗浄後の有機層に活性炭3.0gを加えて攪拌した後、ブフナーロートで濾過して活性炭を分別し、さらに50mlのトルエンで該活性炭をブフナーロート上にて洗浄した。濾過母液と洗浄液とを合一し、減圧下に濃縮して、表題化合物58.3gを得た。見かけ収率は79.9%、HPLCで測定した純度は99.1%であった。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS−2 5μm(4.6mmID×15cm)
移動相:0.02%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル=5/5→3/7(30分)
流速:1.0ml/分
カラム温度:30℃
検出波長:UV254nm
(物性データ)
1H NMR(400MHz,CDCl
δ 1.45(s,9H), 3.55(s,2H), 5.17(s,2H), 7.02(d,J=8.4,1H), 7.40−7.48(m,3H), 7.54(t,J=6.4Hz,1H), 7.89(d,J=6.4Hz,1H), 8.11(d,J=2.4Hz,1H)
[参考例2]
11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸t−ブチルエステルの製造
3000mlの四つ口フラスコにクロロベンゼン1500mlと11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸200g(0.746モル)を仕込み、次いでオキシ三塩化リン45.8g(0.298モル)および水2.7g(0.149モル)を添加した。その後、混合物を40℃に加熱し、イソブテン209.2g(3.728モル)を約8時間かけて吹き込み反応させた。この反応液を、水800mlに炭酸カリウム206.2g(1.492モル)を溶解した溶液中へ冷却しながら投入し、さらに約25℃で1時間攪拌した後、クロロベンゼン層を分取した。さらに、クロロベンゼン層を水200mlに炭酸カリウム51.5g(0.323モル)を溶かした溶液で洗浄した後、減圧下に濃縮して表題化合物の粗製オイル243gを得た。
得られた粗製オイルをメタノール500mlに溶解し、活性炭10gを加え、50℃で1時間攪拌した後、ブフナーロートで濾過し、50℃に温めたメタノール50mlで活性炭を洗浄した。この母液と洗浄液を徐々に冷却すると30℃で結晶が析出した。さらに10℃にまで冷却の後、ブフナーロートで結晶を濾過し、10℃に冷却したメタノール150mlで結晶を洗浄した。得られた結晶を減圧下に乾燥し、表題化合物206.2g(0.636モル)を得た。収率は85.3%、HPLCで測定した純度は99.4%であった。融点68.8℃。
本発明によれば、医薬として有用なオロパタジン、すなわち(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸を効率的かつ工業的有利に製造することができる。

Claims (23)

  1. 式[I]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meはメチル基を意味し、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキル基を意味する)
    で示される11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルまたはその塩を溶媒中で、酸の存在下に加熱処理することを特徴とする式[II]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meは前記と同一意味を有する)
    で示される(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法。
  2. 酸が塩化水素である請求項1に記載の製造方法。
  3. さらに、反応系内の水分除去処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  6. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  7. 反応系内の水分除去処理が、共沸濃縮または減圧濃縮による共沸脱水である請求項3〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 酸が塩酸または塩化水素である請求項3〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 溶媒が有機溶媒である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 有機溶媒がトルエンまたはクロロベンゼンである請求項9に記載の製造方法。
  11. 、RおよびRがメチル基である請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 加熱処理を50〜150℃で行う請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 式[III]:
    Figure 0005139104
    (式中、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数1〜2のアルキル基を意味する)
    で示される11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルと式[IV]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meはメチル基を意味し、Xは塩素または臭素原子を意味する)
    で示されるグリニア試薬とを反応させ、得られる式[I]:
    Figure 0005139104
    (式中、R、R、RおよびMeは前記と同一意味を有する)
    で示される11−ヒドロキシ−11−(3’−ジメチルアミノプロピル)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸第3級アルキルエステルまたはその塩を溶媒中で、酸の存在下に加熱することを特徴とする式[II]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meは前記と同一意味を有する)
    で示される(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法。
  14. 酸が塩化水素である請求項13に記載の製造方法。
  15. さらに、反応系内の水分除去処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
  16. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
  17. 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
  18. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
  19. 式[V]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meはメチル基を意味する)
    で示される(Z)体および(E)体の混合物またはその塩を溶媒中で、塩化水素の存在下に、加熱処理を行うことにより前記(E)体を(Z)体に異性化することを特徴とする(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法。
  20. 式[V]:
    Figure 0005139104
    (式中、Meはメチル基を意味する)
    で示される(Z)体および(E)体の混合物またはその塩を溶媒中で、酸の存在下に、加熱処理と反応系内の水分除去処理を行うことにより前記(E)体を(Z)体に異性化することを特徴とする(Z)−11−(3’−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベンズ[b,e]オキセピン−2−酢酸またはその酸付加塩の製造方法。
  21. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が同時に行われることを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
  22. 反応系内の水分除去処理が、加熱処理の後に行われることを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
  23. 加熱処理と反応系内の水分除去処理が、加熱処理後、反応系内の水分除去処理を行い、ついで加熱処理を行うことを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
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