JP5273044B2 - 二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池 - Google Patents

二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池 Download PDF

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Description

本発明は、高い吸光係数を有する、電子移動に優れた二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を含む光電変換素子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池に関する。
太陽電池はクリーンな再生型エネルギー源として大きく期待されており、例えば、単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系の太陽電池や、テルル化カドミウム、セレン化インジウム銅等の化合物からなる太陽電池の実用化をめざした研究がなされている。しかしながら、家庭用電源として普及させるためには、いずれの電池も製造コストが高いことや、原材料の確保が困難なことやリサイクルの問題、又、大面積化が困難であるなど克服しなければならない多くの問題を抱えている。そこで、大面積化や低価格化を目指し、有機材料を用いた太陽電池が提案されてきたが、いずれも変換効率が1%程度と実用化にはほど遠いものであった。
こうした状況の中、グレッツェルらにより、色素によって増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子及び太陽電池、並びにこの太陽電池の作製に必要な材料及び製造技術が開示された(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。当該電池は、ルテニウム色素によって増感された多孔質チタニア薄膜を作用電極とする湿式太陽電池である。この太陽電池の利点は、安価な材料を高純度に精製する必要がなく用いられるため、安価な光電変換素子として提供できること、更に用いられる色素の吸収がブロードであり、広い可視光の波長域にわたって太陽光を電気に変換できることである。しかしながら、実用化のためには更なる変換効率の向上が必要であり、より高い吸光係数を有し、より高波長域まで光を吸収する色素の開発が依然として望まれている。
一方、イオン液体を電解質組成物に使用した例としては、特許文献2に、イオン性液体中に銅錯体を溶解させたイオン性液体を含有する電解質組成物、この電解質組成物を用いた光電変換素子及び色素増感太陽電池が開示されている。しかしながら、この色素増感太陽電池は、変換効率が必ずしも高いわけではなかった。
本出願人による特許文献3には、二核ルテニウム錯体色素などの二核金属錯体色素が開示されており、この色素は、高い変換効率を発現するという点で優れている。しかしながら、当該二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子において、イオン液体を電解質溶液とした光電変換素子については何ら開示されておらず、当該二核ルテニウム錯体色素とイオン液体の良好な組み合わせに係る検討、それによる光化学電池の変換効率の向上が望まれていた。
特開平1−220380号公報 特開2006−107771号公報 国際公開第2006/038587号 Nature,第353巻,p.737(1991)
本発明の課題は、即ち、高い吸光係数を有する、電子移動に優れた二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた、変換効率が高い光化学電池を提供することにある。
出願は以下の事項を開示する。
1. 下記一般式(1)で示される二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、カチオン成分としてイミダゾリウムカチオンまたはピリジニウムカチオンを含み、アニオン成分として−O−SO 基を有するアニオンまたは(CN)を含むイオン液体を主成分とする電解質溶液とを備える光化学電池。
Figure 0005273044
(式中、XN−は、対イオンであるN価のアニオン(但し、Nは1又は2である。)、
Figure 0005273044
は、カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子、
Figure 0005273044
は、含窒素四座配位子、
Figure 0005273044
は、含窒素二座配位子を示す。nは、0〜2の整数を示す。pは、錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を表す。なお、カルボキシル基(COOH)は、脱プロトン(H)化されてカルボキシイオン(COO)となっていても良い。)
2. XN−が、ヘキサフルオロリン酸イオン、硝酸イオン又はヨウ化物イオンである上記1記載の光化学電池。
3. 含窒素二座配位子が、2,2’−ビピリジン、2,2’−(4,4’−ジメチル)ビピリジン又は1,10−フェナントロリンである上記1記載の光化学電池。
4. カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子が、2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸である上記1記載の光化学電池。
5. 含窒素四座配位子が、2,2’−ビイミダゾール又は2,2’−ビベンズイミダゾールである上記1記載の光化学電池。
6. 半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、又はそれらの混合物である上記1記載の光化学電池。
7. イオン液体が、下記一般式(2−A)、(2−B)または(2−C)のいずれかで示されるイオン液体である上記1記載の光化学電池。
Figure 0005273044
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、R23は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルコキシ基を表し、R24は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、mは0〜5の整数を表す。ただし、mが2以上の場合、m個のR23は同一でも異なっていてもよい。)
Figure 0005273044
(式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表す。)
Figure 0005273044
(式中、R25は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、R26は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基、または炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のヒドロキシアルキル基を表し、R23は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルコキシ基を表し、R24は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、mは0〜5の整数を表す。ただし、mが2以上の場合、m個のR23は同一でも異なっていてもよい。)
8. イオン液体が、下記一般式(2−1)で示されるイオン液体である上記7記載の光化学電池。
Figure 0005273044
(式中、Yは、エチルスルフェイト、2−(2−メトキシ)エトキシエチルスルフェイト又はジシアンアミドを示す。)
9. イオン液体が、下記一般式(2−2)で示されるイオン液体である上記7記載の光化学電池。
Figure 0005273044
(式中、Rは、メチル基又はヒドロキシメチル基を示す。)
10. 電解質溶液が、レドックス対を含む上記1記載の光化学電池。
11. 前記二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を電極上に固定したものである光電変換素子と対極とを有し、その間に前記イオン液体を主成分とする電解質溶液の層を有する上記1記載の光化学電池。
本発明により、高い吸光係数を有する、電子移動に優れた二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを備えた、変換効率が高い光化学電池を提供することができる。電解質溶液はイオン液体とレドックス対(酸化還元対)を含むことが好ましく、この場合、イオン液体は溶媒として用いられる。なお、当該光化学電池は、光電変換効率が高く、また、電解質溶液としてイオン液体を主成分とするものを用いているので、安定性が極めて高く、高耐久性を有していると考えられ、そのために、実用化に適したものであると考えられる。
本発明の二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子は、前記の二核ルテニウム錯体と半導体微粒子を接触させることによって得られる。
本発明において使用する二核ルテニウム錯体は、前記一般式(1)で示されるものである。
その一般式(1)において、XN−は、対イオンであるN価のアニオン(但し、Nは1又は2である。)を示す。Xとしては、例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、チオシアン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン等が挙げられるが、好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、硝酸イオン、ハロゲン化物イオンであり、更に好ましくはヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、硝酸イオン、ヨウ化物イオンである。又、X2−としては、硫酸イオン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸一水素イオン等が挙げられ、好ましくは硫酸イオンが挙げられる。
又、
Figure 0005273044
は、カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子を示す。カルボキシル基(COOH)は、脱プロトン(H)化されてカルボキシイオン(COO)となっていても良い。このカルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子は、錯体内にふたつ含まれているが、それらは同一でも異なっていてもよい。
このカルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子としては、下式(1−A)で表される配位子が挙げられる。
Figure 0005273044
式中、−COOHのHは脱離していてもよく、R、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらの二つ以上が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成している。
アルキル基としては、炭素数6以下のものが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
また、RとR、RとR、RとRが一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(置換基を有していてもよい)を形成していることも好ましい。芳香族炭化水素環の置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
〜Rは全て水素原子であるか、RとRが水素原子であり、RとR、RとRが一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環を形成していることが好ましく、R〜Rが全て水素原子であることが特に好ましい。
カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子としては、例えば、2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸、1,10−フェナントロリン−4,7−ジカルボン酸、2−(2−(4−カルボキシピリジル))−4−カルボキシキノリン、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボン酸等が挙げられるが、好ましくは2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸である。なお、これらの配位子中のカルボキシル基(COOH)は、脱プロトン(H)化されてカルボキシイオン(COO)となっていても良い。
更に、
Figure 0005273044
は、含窒素四座配位子を示す。
この含窒素四座配位子としては、下式(1−B1)で表される配位子が挙げられる。
Figure 0005273044
式中、R31、R32及びR33は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらの二つ以上が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成しており、R34、R35及びR36は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらの二つ以上が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成している。
アルキル基としては、炭素数6以下のものが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
また、R31〜R36の隣接する二つが一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(置換基を有していてもよい)を形成していることも好ましい。芳香族炭化水素環の置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
31〜R36は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R31〜R36が全て水素原子であることが特に好ましい。
また、含窒素四座配位子としては、下式(1−B2)で表される配位子も挙げられる。
Figure 0005273044
式中、R41及びR42は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらが一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成しており、R43及びR44は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらが一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成している。
アルキル基としては、炭素数6以下のものが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
また、R41とR42、R43とR44が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(置換基を有していてもよい)を形成していることも好ましい。芳香族炭化水素環の置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
41〜R44は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R41〜R44が全て水素原子であることが特に好ましい。また、R41とR42、R43とR44が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(メチル基などの置換基を有していてもよい)を形成していることも特に好ましく、例えば下式(1−B3)で表される配位子であることが好ましい。
Figure 0005273044
式中、R51、R52、R53及びR54は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、R55、R56、R57及びR58は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表す。
アルキル基としては、炭素数6以下のものが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
51〜R58は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R51〜R58が全て水素原子であるか、R52、R53、R56及びR57がメチル基であり、R51、R54、R55及びR58が水素原子であることが特に好ましく、R51〜R58が全て水素原子であることがさらに好ましい。
含窒素四座配位子としては、例えば、2,2’−ビピリミジン、2,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビベンズイミダゾール等が挙げられるが、好ましくは2,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビベンズイミダゾールであり、更に好ましくは2,2’−ビベンズイミダゾールである。
Figure 0005273044
は、含窒素二座配位子を示す。この含窒素二座配位子は、錯体内にふたつ含まれているが、それらは同一でも異なっていてもよい。
この含窒素二座配位子としては、下式(1−C)で表される配位子が挙げられる。
Figure 0005273044
式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立に、水素原子または置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐アルキル基を表すか、または、これらの二つ以上が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を形成している。
アルキル基としては、炭素数6以下のものが好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
また、R11〜R18の隣接する二つ、またはR11とR18が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(置換基を有していてもよい)を形成していることも好ましい。芳香族炭化水素環の置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
11〜R18は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R11〜R18が全て水素原子であるか、R12及びR17がメチル基であり、R11、R13〜R16及びR18が水素原子であることが特に好ましい。また、R11とR18が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(メチル基などの置換基を有していてもよい)を形成しており、R12〜R17は水素原子またはメチル基、より好ましくは水素原子であることも特に好ましい。さらに、R13とR14、R15とR16が一緒になってそれらが結合する炭素原子と共に6員の芳香族炭化水素環(メチル基などの置換基を有していてもよい)を形成しており、R11、R12、R17及びR18は水素原子またはメチル基、より好ましくは水素原子であることも特に好ましい。
含窒素二座配位子としては、例えば、2,2’−ビピリジン、2,2’−4,4’−ジメチル−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、2−(2−ピリジニル)キノリン、2,2’−ビキノリン等が挙げられるが、好ましくは2,2’−ビピリジン、2,2’−4,4’−ジメチル−ビピリジン、1,10−フェナントロリンである。
なお、nはカチオンの価数を表し、通常0〜2の整数であり、好ましくは1又は2、更に好ましくは1である。又、pは錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を表す。
上記のような本発明において使用する二核ルテニウム錯体の具体的な化合物としては、例えば、以下の(D−1)から(D−15)の化合物が挙げられるが、好ましくは(D−4)、(D−11)及び(D−13)が使用される。なお、式(D−1)〜(D−15)中の−COOHのHは脱離していてもよい。
Figure 0005273044
Figure 0005273044
Figure 0005273044
Figure 0005273044
なお、これらの二核ルテニウム錯体は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。 これらの二核ルテニウム錯体は、公知の方法によって合成することができる(例えば、国際公開第2006/038587号参照)。
本発明において使用する半導体微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化バナジウム等の金属酸化物類;チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等の複合酸化物類;硫化カドミウム、硫化ビスマス等の金属硫化物;セレン化カドミウム等の金属セレン化物;テルル化カドミウム等の金属テルル化物;リン化ガリウム等の金属リン化物;ヒ素化ガリウム等の金属ヒ素化物が挙げられるが、好ましくは金属酸化物、更に好ましくは酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズが使用される。なお、半導体微粒子の一次粒子径は特に制限されないが、好ましくは1〜5000nm、更に好ましくは2〜500nm、特に好ましくは3〜300nmのものが使用される。これらの半導体微粒子は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子は、例えば、二核ルテニウム錯体色素を溶媒に溶解した溶液を、半導体微粒子に接触(例えば、塗布、浸漬等)させることによって製造される(例えば、国際公開第2006/038587号参照)。なお、接触させた後に、各種溶媒で洗浄して乾燥させることが望ましい。
本発明の光電変換素子は、二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を含むものであり、具体的には、例えば、当該ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を電極上に固定したものである。
前記電極は、導電性電極であり、好ましくは透明基板上に形成された透明電極である。導電剤としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム等の金属、スズをドープした酸化インジウム(ITO)に代表される酸化インジウム系化合物、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)に代表される酸化スズ系化合物、酸化亜鉛系化合物などが挙げられる。
本発明の光化学電池は、先述した二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を用いて製造することができる。
本発明の光化学電池は、具体的には、電極として上記の本発明の光電変換素子と対極とを有し、その間に電解質溶液層を有するものである。なお、本発明の光電変換素子に用いた電極と対極の少なくとも片方は透明電極である。
対極は、光電変換素子と組み合わせて光化学電池としたときに正極として作用するものである。対極としては、上記導電性電極と同様に導電層を有する基板を用いることもできるが、金属板そのものを使用すれば、基板は必ずしも必要ではない。対極に用いる導電剤としては、例えば、白金等の金属、炭素、フッ素をドープした酸化スズ等の導電性金属酸化物が好適に使用される。
本発明では、光化学電池の電解質として、イオン液体を主成分とする電解質溶液を使用する。この電解質溶液は、例えば、イオン液体のみから成るもの、またはイオン液体とレドックス対(酸化還元対)を含むものである。
本発明において使用するイオン液体は、カチオン成分としてイミダゾリウムカチオンまたはピリジニウムカチオンを含み、アニオン成分として−O−SO 基を有するアニオンまたは(CN)を含むものである。なお、イミダゾリウムカチオンは、イミダゾリウム骨格を有するカチオンであり、イミダゾリウムの誘導体も含む。また、ピリジニウムカチオンは、ピリジニウム骨格を有するカチオンであり、ピリジニウムの誘導体も含む。イオン液体は、単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。
本発明において使用するイオン液体としては、前記一般式(2−A)、(2−B)または(2−C)で示されるものが好ましい。一般式(2−A)で示されるイオン液体と一般式(2−B)で示されるイオン液体は、含まれるカチオン成分が同じであり、一般式(2−A)で示されるイオン液体と一般式(2−C)で示されるイオン液体は、含まれるアニオン成分が同じである。
式(2−A)及び(2−B)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表す。
21及びR22としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基が特に好ましい。
式(2−A)及び(2−C)中、R23は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルコキシ基を表し、R24は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、mは0〜5の整数を表す。
23としては、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が特に好ましい。
24としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましく、エチル基が特に好ましい。
mは0〜3の整数であることが好ましく、0〜2の整数であることが特に好ましい。
なお、mが2以上の場合、複数存在するR23は同一でも異なっていてもよい。
式(2−C)中、R25は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、R26は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基、または炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のヒドロキシアルキル基を表す。
25としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましく、エチル基が特に好ましい。
26としては、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基またはヒドロキシエチル基がより好ましく、メチル基またはヒドロキシメチル基が特に好ましい。
本発明において使用するイオン液体のカチオン成分としては、下記一般式(2−D1)または(2−D2)で示されるものが好ましく、アニオン成分としては、下記一般式(2−E1)または(2−E2)で示されるものが好ましい。
Figure 0005273044
(式中、R71及びR72は、それぞれ独立に、メチル基またはエチル基を表す。)
Figure 0005273044
(式中、R75は、メチル基またはエチル基を表し、R76は、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基またはヒドロキシエチル基を表す。)
Figure 0005273044
(式中、R73は、メトキシ基またはエトキシ基を表し、R74は、メチル基またはエチル基を表し、m1は0〜2の整数を表す。ただし、m1が2の場合、2個のR73は同一でも異なっていてもよい。)
Figure 0005273044
本発明において使用するイオン液体としては、前記の一般式(2−1)または(2−2)で示されるものが特に好ましい。
一般式(2−1)で示される化合物は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(2−(2−メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)又は1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアンアミドである。一般式(2−2)で示される化合物は、1−エチル−3−メチルピリジニウムエチルスルフェイト、1−エチル−3−ヒドロキシメチルピリジニウムエチルスルフェイトである。なお、これらのイオン液体は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明における特に好ましい態様としては、
(1−1)D−4と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(1−2)D−4と1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(2−(2−メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ、
(1−3)D−4と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアンアミドの組み合わせ、
(1−4)D−11と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(1−5)D−11と1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(2−(2−メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ、
(1−6)D−11と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアンアミドの組み合わせ、
(1−7)D−13と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(1−8)D−13と1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(2−(2−メトキシ)エトキシエチルスルフェイト)の組み合わせ、
(1−9)D−13と1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジシアンアミドの組み合わせ、
(2−1)D−4と1−エチル−3−メチルピリジニウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(2−2)D−4と1−エチル−3−ヒドロキシメチルピリジニウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(2−3)D−11と1−エチル−3−メチルピリジニウムエチルスルフェイトの組み合わせ、
(2−4)D−11と1−エチル−3−ヒドロキシメチルピリジニウムエチルスルフェイトの組み合わせ
が挙げられる。
本発明の電解質溶液は、レドックス対(酸化還元対)を含んでいることが望ましい。使用するレドックス対は特に限定されないが、例えば、
(1)ヨウ素とヨウ化物(例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム等の金属ヨウ化物;ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム、ヨウ化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物のヨウ化物)の組み合わせ、
(2)臭素と臭化物(例えば、臭化リチウム、臭化カリウム等の金属臭化物;臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化ピリジニウム、臭化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の臭化物)の組み合わせ、
(3)塩素と塩化物(例えば、塩化リチウム、塩化カリウム等の金属塩化物;塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム、塩化ピリジニウム、塩化イミダゾリウム等の4級アンモニウム化合物の塩化物)の組み合わせ、
(4)アルキルビオローゲンとその還元体の組み合わせ、
(5)キノン/ハイドロキノン、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン、マンガン(II)イオン/マンガン(III)イオン、コバルトイオン(II)/コバルトイオン(III))等の遷移金属イオン対、
(6)フェロシアン/フェリシアン、四塩化コバルト(II)/四塩化コバルト(III)、四臭化コバルト(II)/四臭化コバルト(III)、六塩化イリジウム(II)/六塩化イリジウム(III)、六シアノ化ルテニウム(II)/六シアノ化ルテニウム(III)、六塩化ロジウム(II)/六塩化ロジウム(III)、六塩化レニウム(III)/六塩化レニウム(IV)、六塩化レニウム(IV)/六塩化レニウム(V)、六塩化オスミウム(III)/六塩化オスミウム(IV)、六塩化オスミウム(IV)/六塩化オスミウム(V)等の錯イオンの組み合わせ、
(7)コバルト、鉄、ルテニウム、マンガン、ニッケル、レニウム等の遷移金属と、ビピリジンやその誘導体、ターピリジンやその誘導体、フェナントロリンやその誘導体等の複素共役環及びその誘導体で形成されている錯体類、
(8)フェロセン/フェロセニウムイオン、コバルトセン/コバルトセニウムイオン、ルテノセン/ルテノセウムイオン等のシクロペンタジエン及びその誘導体と金属の錯体類、
(9)ポルフィリン系化合物類
が挙げられるが、好ましくは前記(1)で挙げたレドックス対が使用される。なお、これらのレドックス対は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。これらのレドックス対の使用量は、適宜決めることができる。
本発明の光化学電池は、従来から適用されている方法によって製造することができ、例えば、
(1)透明電極上に酸化物等の半導体微粒子のペーストを塗布し、加熱焼成して半導体微粒子の薄膜を作製する。
(2)次いで、半導体微粒子の薄膜がチタニアの場合、温度400〜550℃で0.5〜1時間焼成する。
(3)得られた薄膜の付いた透明電極を色素溶液に浸漬し、二核ルテニウム色素を担持して光電変換素子を作製する。
(4)得られた光電変換素子と対極として白金又は炭素を蒸着した透明電極を合わせ、その間に電解質溶液を入れる。
という操作を行うことにより、本発明の光化学電池を製造することが出来る。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。なお、光化学電池の光電変換効率は、ソーラーシュミレーター(英弘精機株式会社製)の擬似太陽光を照射して測定した。また、二核ルテニウム錯体色素は、国際公開第2006/038587号を参照して合成した。
実施例1A(光電変換効率の評価)
(多孔質チタニア電極の作製)
チタニアペーストPST−18NR(触媒化成製)を透明層に、PST−400C(触媒化成製)を拡散層に用い、透明導電性ガラス電極(旭硝子株式会社製)の上に、スクリーン印刷機を用いて塗布した。得られた膜を25℃、相対湿度60%の雰囲気下で5分間エージングし、このエージングした膜を440〜460℃で30分間焼成した。この操作を繰り返すことで、16mmの多孔質チタニア電極を作製した。
(色素を吸着した多孔質チタニア電極の作製)
t−ブタノール/アセトニトリル(=1:1(容量比))の混合溶媒に、二核ルテニウム錯体色素(D−4)を加えて当該ルテニウム錯体色素の飽和色素溶液を調製した。次いで、多孔質チタニア電極を、前記飽和色素溶液に、内温30℃の恒温器中で20時間浸漬し、色素を吸着した多孔質チタニア電極を作製した。
(光化学電池の作製)
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムエチルスルフェイト(イオン液体)と、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド及びヨウ素(レドックス対)とから、ヨウ化物イオンの濃度が1.0mol/lの電解質溶液を調製した。そして、前記色素吸着多孔質チタニア電極と白金板(対極)を重ね合わせた後、得られた電解質溶液を両電極の隙間に毛細管現象を利用して染み込ませることによって光化学電池を作製した。作製した光化学電池の変換効率は3.926%であった。結果を表1に示す。この実施例1Aは、本発明の参考例である。
実施例2A〜9A、比較例1A〜27A(光電変換効率の評価)
実施例1Aにおいて、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表1に示す通りに変えたこと以外は、実施例1Aと同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。結果を表1に示す。この実施例2A〜9Aは、本発明の参考例である。

Figure 0005273044
実施例1B〜6B、比較例1B〜27B(光電変換効率の評価)
実施例1Aにおいて、二核ルテニウム錯体色素、イオン液体を表2に示す通りに変えたこと以外は、実施例1Aと同様に光化学電池を作製し、変換効率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005273044
以上の結果から、本発明の特定の二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と特定のイオン液体から作製された光化学電池が高い変換効率を示すことが分かる。
本発明により、高い吸光係数を有する、電子移動に優れた二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、イオン液体を主成分とする電解質溶液とを使用した、変換効率が高い光化学電池を提供することができる。なお、当該光化学電池は、安定性が極めて高く、高耐久性を有し、光電変換効率が高いために、実用化に適したものであると考えられる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で示される二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子と、
    下記一般式(2−C)で示されるイオン液体を主成分とする電解質溶液と
    を備える光化学電池。
    Figure 0005273044
    (式中、XN−は、対イオンであるN価のアニオン(但し、Nは1又は2である。)、
    Figure 0005273044
    は、カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子、
    Figure 0005273044
    は、含窒素四座配位子、
    Figure 0005273044
    は、含窒素二座配位子を示す。nは、0〜2の整数を示す。pは、錯体の電荷を中和するのに必要な対イオンの数を表す。なお、カルボキシル基(COOH)は、脱プロトン(H)化されてカルボキシイオン(COO)となっていても良い。)
    Figure 0005273044
    (式中、R 25 は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、R 26 は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基、または炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のヒドロキシアルキル基を表し、R 23 は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルコキシ基を表し、R 24 は、炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を表し、mは0〜5の整数を表す。ただし、mが2以上の場合、m個のR 23 は同一でも異なっていてもよい。)
  2. N−が、ヘキサフルオロリン酸イオン、硝酸イオン又はヨウ化物イオンである請求項1記載の光化学電池。
  3. 含窒素二座配位子が、2,2’−ビピリジン、2,2’−(4,4’−ジメチル)ビピリジン又は1,10−フェナントロリンである請求項1記載の光化学電池。
  4. カルボキシル基をふたつ有する含窒素二座配位子が、2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸である請求項1記載の光化学電池。
  5. 含窒素四座配位子が、2,2’−ビイミダゾール又は2,2’−ビベンズイミダゾールである請求項1記載の光化学電池。
  6. 半導体微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、又はそれらの混合物である請求項1記載の光化学電池。
  7. イオン液体が、下記一般式(2−2)で示されるイオン液体である請求項記載の光化学電池。
    Figure 0005273044
    (式中、Rは、メチル基又はヒドロキシメチル基を示す。)
  8. 電解質溶液が、レドックス対を含む請求項1記載の光化学電池。
  9. 前記二核ルテニウム錯体色素により増感された半導体微粒子を電極上に固定したものである光電変換素子と対極とを有し、その間に前記イオン液体を主成分とする電解質溶液の層を有する請求項1記載の光化学電池。
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