JP5272750B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置および方法 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼル機関などの燃料噴射制御装置および方法に関するものである。
ディーゼルエンジンなどの圧縮着火式内燃機関において、燃焼室内の圧力に基づいて燃料噴射バルブを制御し、着火時期を目標着火時期にフィードバック制御するものが知られている(特許文献1)。
特開2008−57357号公報
しかしながら、上記先行技術は所定の気筒の着火時期に他の気筒の着火時期を一致させるだけのものであり、失火などの異常燃焼には対処できないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、失火異常に対処できる内燃機関の燃料噴射制御装置および方法を提供することである。
本発明は、内燃機関が失火状態である場合は、非失火状態である場合の第1ゲインより大きい第2ゲインに切り換えてフィードバック制御を実行する一方で、失火状態が解消してもフィードバック制御の補正量の絶対値が第1制限値の絶対値以下になるまでは第2制限値を維持し、第1制限値の絶対値以下になってからフィードバック制御の補正量の制限値を第1制限値に設定することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、失火状態の場合は大きいゲインに切り換えるので、燃料噴射時期の補正量が大きくなり、その結果、失火状態を短時間で回復することができる。また、大きいゲインに設定されてフィードバック補正量が大きくなってもリミッタが働くことが抑制され、短時間での復帰を阻害するのを防止することができる。さらにまた、失火状態が解消して補正量も非失火時のリミッタ内に収束したらリミッタを非失火時のリミッタに戻すので、過補正を抑制することができ、運転性の低下や失火状態の再発を防止することができる。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図1の燃料噴射制御装置を示す制御ブロック図(その1)である。 図1の燃料噴射制御装置を示す制御ブロック図(その2)である。 図1の燃料噴射制御装置による制御手順を示すフローチャートである。 図1の燃料噴射制御装置による制御内容を説明するグラフ(時間−フィードバック補正量)である。 図1の燃料噴射制御装置による制御内容を説明するグラフ(センサ出力−時間)である。
以下、本発明をディーゼル機関の燃料噴射制御装置に適用した場合の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る圧縮着火式内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施の形態を示すブロック図であり、ディーゼル機関1の吸気通路11には、エアーフィルタ12、吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ13、吸入空気流量Qaを制御するスロットルバルブ14およびコレクタ15が設けられている。
スロットルバルブ14には、当該スロットルバルブ14の開度を検出するスロットルセンサと、スロットルバルブ14の開度をDCモータ等のアクチュエータにより制御することができるスロットルバルブ制御装置とが設けられている。このスロットルバルブ制御装置は、運転者のアクセルペダル操作量等に基づき演算される要求トルクを達成するように、コントロールユニット50からの駆動信号に基づき、スロットルバルブ14の開度を電子制御する。
また、本例のディーゼル機関1は、コモンレール式燃料噴射装置を備え、当該燃料噴射装置は、図示しない燃料タンクから燃料を圧送するサプライポンプ19と、蓄圧室を構成するコモンレール18と、各気筒の燃焼室16に臨ませた燃料噴射バルブ17とを備える。そして、サプライポンプ19により加圧された燃料はフューエルパイプを介してコモンレール18に一旦蓄えられたのち、コモンレール18内の高圧燃料が各気筒の燃料噴射バルブ17に分配される。
燃料噴射バルブ17は、コントロールユニット50において設定される駆動パルス信号によって開弁駆動され、ON信号によって燃料を燃焼室16に噴射し、OFF信号によって噴射を停止する。駆動パルス信号による燃料噴射バルブ17へのON信号の期間が長いほど燃料噴射量が多くなり、またコモンレール18の燃料圧力が高いほど燃料噴射量が多くなる。また、燃料噴射のタイミングについてもコントロールユニット50からの信号により制御される。これについては後述する。
一方、排気通路21には、排気を浄化するための排気浄化触媒22が設けられている。この排気浄化触媒22には、排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxをトラップし、トラップしたNOxを排気空燃比がリッチのときに脱離浄化するNOxトラップ触媒を採用することができる。また、この排気浄化触媒22に、貴金属などの酸化触媒を担持させて、流入する炭化水素HCや一酸化炭素COなどの排気成分を酸化する機能を持たせてもよい。
また、排気通路21の排気浄化触媒22の下流には、排気中の粒子状物質であるPM(Particulate Matter)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFという)23が設けられている。このDPF23にも、貴金属などの酸化触媒を担持させて、流入する炭化水素HCや一酸化炭素COなどの排気成分を酸化する機能を持たせてもよい。
排気通路21には、排気浄化触媒22の下流側かつDPF23の上流側の位置で排気温度を検出する排気温度センサ25と、DPF23の上流側にて排気圧力を検出する排気圧力センサ26と、DPF23の下流側にて排気温度を検出する排気温度センサ27と、DPF23の下流側にて排気空燃比を検出する空燃比センサ28とが設けられ、これら各センサの出力信号はコントロールユニット50に送出される。なお、排気温度センサ25,27は、排気浄化触媒22の触媒温度やDPF23のフィルタ温度を直接検出するのは困難であるため、これらの温度を推定するために設けられたセンサである。
図1において24はマフラである。
本例のディーゼル機関1は過給機30を有する機関であり、図示する過給機30は、排気通路21に設けられたタービン32と、ロータシャフト33を介してタービンに直結されたコンプレッサ34とを備え、排気ガスによりタービン32を回転させ、これにより回転するコンプレッサ34によって吸気を圧縮してコレクタ15へ送り込む。
吸気通路11の過給機30のコンプレッサ34の下流とスロットルバルブ14との間には、過給機30のコンプレッサ34によって圧縮されて高温となった吸気を冷却するインタークーラ31が設けられている。このインタークーラ31は空冷式または水冷式のいずれをも用いることができる。
なお図示は省略するが、過給機30のタービン32側に、燃焼室16からの排気ガスの一部または全部が、タービン32を迂回して排気浄化触媒22に至る迂回路を設けるとともに、この迂回路を通過する排気ガス量を制御するウェイストゲートバルブを当該迂回路に設けることもできる。そして、タービン32の回転によって過給圧が所定値以上に高くなりすぎないように、ウェイストゲートバルブを開閉制御し、排気ガスの一部または全部を逃がすようにしてもよい。
本例のディーゼル機関1はいわゆる外部EGR装置40を備えた機関であり、排気通路21の上流とコレクタ15との間に還流通路41が設けられ、この還流通路41にEGRバルブ42が設けられている。そして、燃焼室16から排気通路21へ流出した排気ガスの一部は、還流通路41によりEGRバルブ42を介して、EGRガスとしてコレクタ15へ還流される。排気の残りは過給機30のタービン32を通過してこれを駆動する。なお、EGRバルブ42の開閉動作は、コントロールユニット50により制御される。
本例のディーゼル機関1のクランク軸にはクランク角センサ61が設けられ、コントロールユニット50は、クランク角センサ61から機関回転と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カウントすることで、又は、クランク基準角信号の周期を計測することで、機関回転速度Neを検出する。
また、運転者により操作されるアクセルペダルには、その踏込み量に相当するアクセル開度を検出するアクセル開度センサ62が設けられ、その検出信号はコントロールユニット50へ出力される。
また、各燃焼室16の圧力を検出する筒内圧センサ63が設けられ、その検出信号はコントロールユニット50へ出力される。筒内圧センサ63は各燃焼室16における燃焼状態を検出するためのセンサであり、その検出された出力信号は燃焼波形に相関する。なお、燃焼室16の燃焼状態を検出するセンサとして、機関1のノッキングによるシリンダブロックの振動を検出するノックセンサを用いることもできる。ノックセンサを用いる場合は、検出される振動数の時間の積分値が燃焼波形に相関するのでこの積分値を用いて燃焼状態を検出する。
さらに、図示は省略するが、ディーゼル機関1の負荷に相当する駆動系のトルクを検出するトルクセンサ、エンジン冷却系の水温センサ、コモンレール18の燃料圧力を検出する燃料圧力センサ、燃料温度を検出する燃料温度センサ、吸気温度を検出する吸気温度センサ、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ、コレクタ15内の作動ガスの温度を検出する温度センサなども設けられ、これらの検出信号はコントロールユニット50へ出力される。
既述したように、各種センサ類13,14,25,26,27,28,61,62,63からの検出信号は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェース等を含んで構成されるマイクロコンピュータからなるコントロールユニット50に入力され、当該コントロールユニット50は、センサ類からの信号に基づいて検出される運転状態に応じて、スロットルバルブ14の開度を制御し、燃料噴射バルブ17を駆動して燃料噴射量と燃料噴射時期を制御する。
なお、筒内圧力センサ63が本発明の検出手段、コントロールユニット50が本発明の制御手段にそれぞれ対応する。
次に、本実施形態に係る制御手順を説明する。
図2および図3は、図1のコントロールユニット50を示す制御ブロック図、図4はコントロールユニット50の制御手順を示すフローチャート、図5は図1のコントロールユニット50による制御内容を説明するグラフ(時間−フィードバック補正量)、図6は同じくコントロールユニット50による制御内容を説明するグラフ(センサ出力−時間)である。
本例のコントロールユニット50は、筒内圧センサ63を用いて燃焼室16における燃焼状態(着火時期、先行噴射と主噴射との燃焼割合など)を検出し、目標値と検出値とに基づいて燃料噴射状態(噴射時期、先行噴射量、先行噴射間隔)をフィードバック制御する。その際に、燃焼状態が失火状態であると判定された場合には、燃料噴射状態を制御して失火を回復させる制御を実行する。以下、この点について詳述する。
なお、本例の燃料噴射制御は、所定の運転条件において、主噴射と、この主噴射に先立ってなされる先行噴射を行うものとして説明するが、主噴射のみであっても良いし、3回以上の噴射を行うこともできる。本例の先行噴射は、たとえば噴射時期はBTDC40〜10°CA、噴射量1〜3mm/stであり、これに対する主噴射は、たとえば噴射時期BTDC10〜−5°CAであり、先行噴射と主噴射との間隔は10〜30°CAである。また、フィードバック制御としてPI制御を例示するものとする。
図2に示すように、着火時期の制御においては、目標着火時期と筒内圧センサ63で検出された実着火時期が減算器501に入力され、偏差演算器502にてその偏差が演算される。
ここで実着火時期とは、実際に主噴射の燃焼が開始した時期(クランク角度〔°CA〕)であり、種々の判定方法により定義することができるが、本例では図6に示すように、所定の先行噴射の熱発生率のピークをスライスレベルに設定し、このスライスレベルと主噴射の熱発生率曲線とのクロスポイントを主噴射の実着火時期とする。また、本例では検出された主噴射の実着火時期が、正常な燃焼の場合に検出されるべき着火時期に対して大きくリタード側になった場合に失火状態にあると判定し、リタード側にない場合は非失火状態であると判定する。
図2に戻り、偏差演算器502で演算された目標着火時期と実着火時期との偏差値は2つの乗算器503,504と、非失火時のPゲイン抽出部505と、非失火時のIゲイン抽出部506とにそれぞれ入力される。
非失火時のPゲイン抽出部505は、入力された偏差値に応じたPゲインを抽出し、このPゲインを切換器507に出力する。同様に、非失火時のIゲイン抽出部506は、入力された偏差値に応じたIゲインを抽出し、このIゲインを切換器508に出力する。
また切換器507には、失火時Pゲイン記憶部509に記憶された、所定の固定値である失火時のPゲインが入力され、また第1失火フラグが入力される。同様に、切換器508には、失火時Iゲイン記憶部510に記憶された、所定の固定値である失火時のIゲインが入力され、また第1失火フラグが入力される。
第1失火フラグは、上述したように検出された主噴射の実着火時期が、正常な燃焼の場合に検出されるべき着火時期に対して大きくリタード側になった場合、すなわち失火状態と判定される場合に「1」となり、それ以外の場合は「0」となる。
そして、切換器507に「1」の第1失火フラグが入力すると、当該切換器507の出力端子が失火時Pゲイン記憶部509に切り換わって、失火時のPゲインを乗算器503へ出力する。これに対し、切換器507に「0」の第1失火フラグが入力すると、当該切換器507の出力端子が非失火時のPゲイン抽出部505に切り換わって、非失火時のPゲインを乗算器503へ出力する。
同様に、切換器508に「1」の第1失火フラグが入力すると、当該切換器508の出力端子が失火時Iゲイン記憶部510に切り換わって、失火時のIゲインを乗算器504へ出力する。これに対し、切換器508に「0」の第1失火フラグが入力すると、当該切換器508の出力端子が非失火時のIゲイン抽出部506に切り換わって、非失火時のIゲインを乗算器504へ出力する。
乗算器503は、目標着火時期と実着火時期の偏差値とPゲインとを乗算し、偏差演算器511にてPゲインによる補正量が演算され、これが加算器512に出力される。また乗算器504は、目標着火時期と実着火時期の偏差値とIゲインとを乗算し、加算器513と偏差演算器514によりIゲインによる補正量が演算され、これが加算器512に出力される。
加算器512及び偏差演算器515では、Pゲインによる補正量とIゲインによる補正量が加算演算され、最終的な噴射制御(噴射時期、先行噴射量、先行噴射間隔)のフィードバック補正量が求められる。この補正量に基づいて燃料噴射バルブ17を制御し、主噴射の噴射時期を補正し、以上の処理をたとえば数msecの間隔で繰り返す。なお、上記フィードバック制御は、噴射時期、先行噴射量、先行噴射間隔のみであっても良いし、少なくとも2つのパラメータを組み合わせて実行しても良い。
特に本実施形態では、失火時Pゲイン記憶部509に設定された失火時のPゲインを、非失火時Pゲイン抽出部505で抽出される非失火時のPゲインに対し、大きい値に設定している。同様に、失火時Iゲイン記憶部510に設定された失火時のIゲインを、非失火時Iゲイン抽出部506で抽出される非失火時のIゲインに対し、大きい値に設定している。
これにより、失火状態であると判定されて第1失火フラグ「1」が切換器507,508に入力すると、それまで非失火時のPゲイン及び非失火時のIゲインにより補正量をフィードバック制御していたものを、それより大きい失火時のPゲイン及び失火時のIゲインによりフィードバック制御するので短時間で目標着火時期に収束させることができる。すなわち、短時間で失火状態を回復させることができる。
なお、図2に示す制御ブロック例では、PI制御においてPゲインとIゲインの両方のゲインを切り換えるように構成したが、Pゲイン又はIゲインのいずれか一方のみを、失火時と非失火時とで切り換えるように構成することもできる。
非失火時のPゲイン・Iゲインが本実施形態の第1ゲインに相当し、失火時のPゲイン・Iゲインが本実施形態の第2ゲインに相当する。
ところで、本例のPI制御においては、異常な補正量でフィードバック制御する過補正を抑制するために、演算された補正量に対してリミッタ(上限値及び下限値)が設けられ、補正量がリミッタ上限値を超えると補正量をリミッタ上限値に変更し、補正量がリミッタ下限値を超えると補正量をリミッタ下限値に変更する。しかしながら、上記のような失火状態においてPゲイン及びIゲインを大きい値に変更してPI制御を実行すると、その補正量がリミッタ上限値またはリミッタ下限値を超えることが考えられる。
このため、本実施形態では失火状態においてPゲイン及びIゲインを大きい値に設定した場合は、リミッタの上限値及び下限値もそれに応じた値に変更する。
すなわち、図3に示すように失火時のリミッタ下限値抽出部521、非失火時のリミッタ下限値抽出部522、失火時のリミッタ上限値抽出部523及び非失火時のリミッタ上限値抽出部524のそれぞれには、燃料噴射量とクランク角センサ61により求められるエンジン回転速度とが入力され、それぞれの抽出部521〜524においてエンジン回転速度及び燃料噴射量に応じたリミッタ下限値及びリミッタ上限値が抽出される。
また、各抽出部521〜524には第2失火フラグの信号が入力される。第2失火フラグは、上述した第1失火フラグが「0」であり、かつフィードバック補正量(図2の加算器512及び偏差演算器515の出力)が非失火時のリミッタ下限値と非失火時のリミッタ上限値との間にある場合に「1」となり、それ以外の場合に「0」となるフラグである。
失火時のリミッタ下限値抽出部521及び非失火時のリミッタ下限値抽出部522から出力されるリミッタ下限値は切換器525に出力され、同様に失火時のリミッタ上限値抽出部523及び非失火時のリミッタ上限値抽出部524から出力されるリミッタ上限値は切換器526に出力される。
切換器525に「0」の第2フラグが入力すると、当該切換器525の出力端子が失火時のリミッタ下限値抽出部521に切り換わって、失火時のリミッタ下限値を最大値比較器527へ出力する。また、切換器525に「1」の第2フラグが入力すると、当該切換器525の出力端子が非失火時のリミッタ下限値抽出部522に切り換わって、非失火時のリミッタ下限値を最大値比較器527へ出力する。
同様に、切換器526に「0」の第2フラグが入力すると、当該切換器526の出力端子が失火時のリミッタ上限値抽出部523に切り換わって、失火時のリミッタ上限値を最小値比較器528へ出力する。また、切換器526に「1」の第2フラグが入力すると、当該切換器526の出力端子が非失火時のリミッタ上限値抽出部524に切り換わって、非失火時のリミッタ上限値を最小値比較器528へ出力する。
特に本例の失火時のリミッタ上限値は非失火時のリミッタ上限値より大きく、また失火時のリミッタ下限値は非失火時のリミッタ下限値より小さく設定されている。なお、非失火時のリミッタ上限値・下限値が本実施形態の第1制限値に相当し、失火時のリミッタ上限値・下限値が本実施形態の第2制限値に相当する。
したがって、第1フラグが「0」となる非失火状態であって、かつフィードバック補正量が非失火時のリミッタ上下限値を超えている状態(第2フラグが「0」)では、切換器525の出力端子から失火時のリミッタ下限値が最大値比較器527に出力され、当該最大値比較器527にてフィードバック補正量と失火時のリミッタ下限値が比較される。
フィードバック補正量が失火時のリミッタ下限値未満ではない場合、すなわちリミッタが働かない場合は最大値比較器527からそのままフィードバック補正量が最小値比較器528へ出力されるが、フィードバック補正量が失火時のリミッタ下限値未満である場合、すなわちリミッタが働くと最大値比較器527から失火時のリミッタ下限値が最小値比較器528へ出力される。
また、第1フラグが「0」となる非失火状態であって、かつフィードバック補正量が非失火時のリミッタ上下限値を超えている状態(第2フラグが「0」)では、切換器526の出力端子から失火時のリミッタ上限値が最小値比較器528に出力され、最大値比較器527の出力(フィードバック補正量またはリミッタ下限値のいずれか一方)と失火時のリミッタ上限値が比較される。
最大値比較器527からの出力がフィードバック補正量である場合は、フィードバック補正量が失火時のリミッタ上限値以上ではない場合、すなわちリミッタが働かない場合は最小値比較器528からそのままフィードバック補正量が出力されるが、フィードバック補正量が失火時のリミッタ上限値未満である場合、すなわちリミッタが働くと最小値比較器528から失火時のリミッタ上限値が出力される。
これに対して、第1フラグが「0」となる非失火状態であって、かつフィードバック補正量が非失火時のリミッタ上下限値の範囲内にある状態(第2フラグが「1」)では、切換器525の出力端子から非失火時のリミッタ下限値が最大値比較器527に出力され、当該最大値比較器527にてフィードバック補正量と非失火時のリミッタ下限値が比較される。また、切換器526の出力端子から非失火時のリミッタ上限値が最小値比較器528に出力され、最大値比較器527の出力(フィードバック補正量またはリミッタ下限値のいずれか一方)と非失火時のリミッタ上限値が比較される。すなわち、失火状態を示す第1フラグが「0」であってフィードバック補正量が非失火時のリミッタ上下限値の範囲内に入ると、それまでの失火時のリミッタから非失火時のリミッタに切り換わり、過補正を抑制することができる。
次に、以上の失火時の制御手順を図4のフローチャート及び図5のグラフを参照しながら説明する。
ステップS1では筒内圧センサ63により燃焼状態が失火状態であるか否かを判定する。既述したとおり主噴射の実着火時期がスライスレベルとのクロスポイントよりリタード側になった場合に失火状態にあると判定し、リタード側にない場合は非失火状態であると判定する。このとき、図5に示す第1フラグが「1」となる(時間t1)。
失火状態であると判定されるとステップS3へ進み、失火時のフィードバック演算を実行してフィードバック補正量を求める。失火時のフィードバック制御は、既述したとおりフィードバック制御のループゲインを大きいゲインに変更することにより行う。
続くステップS4では、フィードバック制御のリミッタを失火時のリミッタに設定する。失火時のリミッタは非失火時のリミッタより大きい上限値及び小さい下限値とされているので、大きいゲインに設定されてフィードバック補正量が大きくなってもリミッタが働くことが抑制され、短時間での復帰を阻害するのを防止することができる。
ステップS7では、ステップS3で演算されたフィードバック補正量に基づいて燃料噴射バルブ17を操作して着火時期を補正する。
ここで、ゲインを大きくしてフィードバック補正量を大きくすることでステップS1にて判定される失火状態は短時間で復帰する(図5の時間t2)。しかしながら、失火状態が復帰してもフィードバック補正量が非失火時のリミッタを超えている場合は(ステップS1→S2→S3)、以上の処理を繰り返す。この様子は図5の時間t1〜t2〜t3に相当する。
ステップ1にて燃焼状態が非失火状態となり、ステップS2にてフィードバック補正量が非失火時のリミッタの範囲内になるとステップS5へ進んで非失火時の相対的に小さいゲインに切り換えてフィードバック制御を実行し、ステップS6にてリミッタを非失火時のリミッタに切り換える(図5の時間t3以降)。そして、非失火時の制御条件で演算されたフィードバック補正量に基づいて燃料噴射バルブ17を操作して着火時期を補正する。
以上のとおり、本実施形態に係る燃料噴射制御装置及び方法によれば、失火状態の際にはフィードバックゲインを大きいゲインに切り換えて補正量を求めるので、短時間で失火状態を解消することができる。
また、フィードバックゲインを大きいゲインに切り換える際にリミッタの上限値及び下限値も大きくするので補正量が大きくなってもリミッタによる制限を抑制することができる。
さらに、失火状態が解消して補正量も非失火時のリミッタ内に収束したらリミッタを非失火時のリミッタに戻すので、過補正を抑制することができ、運転性の低下や失火状態の再発を防止することができる。
1…内燃機関
11…吸気通路
12…エアーフィルタ
13…エアフローメータ
14…スロットルバルブ
15…コレクタ
16…燃焼室
17…燃料噴射バルブ
18…コモンレール
19…サプライポンプ
21…排気通路
22…排気浄化触媒
23…ディーゼルパティキュレートフィルタ
24…マフラ
25…排気温度センサ
26…排気圧力センサ
27…排気温度センサ
28…空燃比センサ
30…過給機
31…インタークーラ
32…タービン
33…ロータシャフト
34…コンプレッサ
40…外部EGR装置
41…還流通路
42…EGRバルブ
50…コントロールユニット(制御手段)
61…クランク角センサ
62…アクセル開度センサ
63…筒内圧センサ

Claims (3)

  1. 圧縮着火式内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射バルブに対し、燃料噴射時期をフィードバック制御する信号を出力する制御装置であって、
    前記内燃機関の燃焼状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された燃焼状態が失火状態である場合は、前記燃料噴射時期を、前記燃焼状態が非失火状態である場合に設定される第1ゲインより大きい第2ゲインでフィードバック制御を実行する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2ゲインでフィードバック制御する場合には、フィードバック制御を実行する際の、目標着火時期と実着火時期との偏差値に前記第2ゲインを乗じた値に基づく燃料噴射時期の補正量の制限値を、前記第1ゲインでフィードバック制御する場合の第1制限値の絶対値より大きい絶対値の第2制限値に設定し、
    前記補正量の制限値を前記第2制限値に設定したのちであって、失火状態が解消した場合、前記フィードバック制御の補正量の絶対値が前記第1制限値の絶対値以下になってから、フィードバック制御の補正量の制限値を前記第1制限値に設定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記制御手段は、主噴射または当該主噴射に先立ってなされる先行噴射の少なくとも一方の燃料噴射時期をフィードバック制御することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 圧縮着火式内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射バルブに対し、燃料噴射時期をフィードバック制御する制御方法であって、
    前記内燃機関の燃焼状態を検出し、当該燃焼状態が失火状態である場合は、前記燃料噴射時期を、前記燃焼状態が非失火状態である場合に設定される第1ゲインより大きい第2ゲインでフィードバック制御を実行し、
    前記第2ゲインでフィードバック制御する場合には、フィードバック制御を実行する際の、目標着火時期と実着火時期との偏差値に前記第2ゲインを乗じた値に基づく燃料噴射時期の補正量の制限値を、前記第1ゲインでフィードバック制御する場合の第1制限値の絶対値より大きい絶対値の第2制限値に設定し、
    前記補正量の制限値を前記第2制限値に設定したのちであって、失火状態が解消した場合、前記フィードバック制御の補正量の絶対値が前記第1制限値の絶対値以下になってから、フィードバック制御の補正量の制限値を前記第1制限値に設定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御方法。
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