JP5272258B2 - レール部材及びそれを備えた区画壁構造 - Google Patents

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本発明は、火災の発生に伴う煙を速やかに排出し、避難及び消火活動に支障を来さないようにするために有用な区画又は防煙壁構造(建築物の排煙壁構造)、及びこの構造に有利に使用されるレール部材並びに組立セットに関する。
建築基準法では、建築物の床面積500m以内毎に防煙壁(防煙垂れ壁)で区画された防煙区画を形成し、この防煙区画内に排煙口を設けて、煙を屋外に排出する構造が要求されている。上記防煙垂れ壁の防煙壁として、特開平7−555号公報(特許文献1)には、防煙壁を垂架保持するアルミニウム製レールとして、少なくとも前記防煙壁を挾持するためのコ字状断面(溝状)の挾持部を有し、少なくとも両外側面および下面に沿って耐食性の高いステンレス鋼板が貼着された防煙垂壁用レールが開示されている。また、湾曲したレールにガラス板が垂架された状態が図示されている。しかし、ガラス板又は鉄線などで補強したガラス板を使用すると、地震により破損又は落下して人的被害をもたらすことが指摘されている。
このような点から、ガラスに代えてシートを用いたパネルも検討されている。例えば、特開2008−220507号公報(特許文献2)には、天井に配したレールと、このレールに取り付けられたパネルを備えた防煙垂れ壁であって、前記レールが、レール本体と、このレール本体に対して着脱可能に取り付けられ、かつレール本体と関連して、下方が開放した断面コ字状の側壁を形成するカバー部材とを備えており、対向する両側壁に支持面(支持段部)が形成され、前記パネルが、枠体に取り付けられた繊維強化シートと、前記枠体に取り付けられ、かつ前記レールの支持面に係止可能な係止部を有する取付部材とを備えている防煙垂れ壁が開示されている。また、枠体に繊維強化シートを取り付け、枠体の外側には、繊維強化シートを保護するため外枠を取り付けている。しかし、パネルに取り付け部材を取り付け、レール本体の支持面に係止部を係止してカバー部材を取り付ける必要があり、施工性を大きく改善することが困難である。また、枠体に繊維強化シートを展張させて取り付ける必要があり、施工性が低下するとともに、レール本体及びカバー部材並びにパネルの構造が複雑化する。
特開2008−220453号公報(特許文献3)には、下方が開いた断面コ字状のレールの一方の内壁の側面に、吊下げフックとビート取付用溝とを形成し、繊維強化シートが取り付けられた矩形状の枠体の1辺に、前記レールの吊下げフックに係止可能な係止フックを有する取付部材を取り付け、前記レールの両内壁面と前記パネルとの隙間を弾性材のビートで塞いだ防煙垂れ壁が開示されている。また、枠体に繊維強化シートを取り付け、枠体の外側には、レールに対する取付部材として作用する外枠を取り付けている。しかし、この構造では、レール内に下方から取付部位を挿入してフックに係止フックを係止し、レールの内壁面とパネルとの隙間をビートで塞ぐ必要がある。
また、これらの特許文献に記載の構造では、枠体をさらに外枠で保護する必要があるため、施工性を向上できない。さらに、枠体を有するパネルを使用するため、天井に沿って湾曲した形態で防煙垂れ壁を形成できない。
前記パネルに代えて繊維強化樹脂シートを用いることも提案されている。例えば、特開2008−220508号公報(特許文献4)には、繊維強化樹脂シートと、天井に配され、繊維強化樹脂シートの上縁領域を全長に亘って挟持して把持するシート取付レールと、前記繊維強化樹脂シートの下縁領域をその全長に亘って挟持して把持する化粧レールと、前記繊維強化樹脂シートの両端を保持し、繊維強化樹脂シートに張力を付与する機構を有する一対の端部保持具とを備えた防煙垂れ壁が開示されている。この文献には、シート取付レールが、天井に取り付けるレール本体と、このレール本体に係合可能でありかつ着脱可能なカバー部材とを備え、係止爪でレール本体とカバー部材とを係止し、繊維強化樹脂シートの上縁領域をレール本体及びカバー部材の把持面で挟持することが記載され、断面U字状の化粧レール本体と当て板とでシートの下縁領域を把持することも記載されている。しかし、このシート取り付けレール及び防煙垂れ壁の構造が複雑である。また、シートの横方向には弛みが生じる場合がある。そのため、シートを展張しつつ施工性を向上するのが困難である。
特開2009−60965号公報(特許文献5)には、天井に配したシート取付レールと、このシート取付レールに上縁領域を把持されて吊下げられた繊維強化樹脂シートと、この繊維強化樹脂シートの両端を保持する一対のシート端部保持具とを備え、このシート端部保持具は、前記繊維強化樹脂シートの端部を保持するシート端部保持手段と、このシート端部保持手段で保持された前記繊維強化樹脂シートをその全幅にわたり、両側から互い違いに前記繊維強化樹脂シートの延在方向に対して略直角方向に押圧して前記繊維強化樹脂シートに張力を付与する張力付与手段を有する防煙垂れ壁が開示されている。また、この文献には、天井に取り付け可能なレール本体と、このレール本体に対して係合可能なカバー部材とでシートを挟持した形態でシートの上縁領域を把持すること、断面U字状の化粧レール本体と当て板とでシートの下縁領域を把持することも記載されている。しかし、このシート保持具及び防煙垂れ壁の構造が複雑である。そのため、施工性を向上できない。
特開2007−29109号公報(特許文献6)には、可撓性シート材を巻き取った形態のシート材巻体を収容し、かつ前記シート材の引き出し用のスリットを備えたボックスを天井面に垂直に配置し、天井面にガイドレールを取り付け、前記ボックスから前記シート材を引き出し、前記ガイドレールに案内させて所定位置に展張し、前記シート材の先端に枠体を取り付け、その枠体を天井面に垂直に配置し、防煙垂れ壁を施工すること、シート材の下側の側縁に揺れ止め用の線材を取り付けること、前記ガイドレール又は天井に、シート材の長手方向の一部領域をはさみ、かつ揺れ止め用の略V字状の揺れ止め部材が取り付けられていることが開示されている。この文献には、シート材の上縁部に所定間隔をおいてスライダーを取り付け、ガイドレールに沿ってシート材を移動させることも記載されている。しかし、シートの巻き取り及び繰り出し機構が必要となり、防煙垂れ壁の構造が大型化しやすい。また、シートの繰り出し端部を枠体に取り付け、枠体を天井面に配置する必要があるため、施工性を向上できない。
特開2007−82759号公報(特許文献7)には、建物の天井部に設けられたレール状取付フレームに対して、不燃材又はこの不燃材を設けた保持フレームが取付けられた防煙垂壁であって、前記不燃材又は保持フレームが、前記取付フレームに吊り下げられて支持され、前記不燃材又は保持フレームの面外方向の揺れに対して追随する防煙垂壁が開示されている。この文献には、取付フレームが、下方に開口した溝状の取付フレーム本体と、この本体の溝を構成する両側面の下部にそれぞれ形成された係止部に、それぞれ係止される取付アタッチメントとを備え、この取付アタッチメントが、前記係止部に回動自在に係止されると共に、外周に複数の歯が形成された噛合部と、押え部材を取付けるための突出片とを備えた防煙垂壁も記載されている。しかし、この防煙垂壁(特に、取付フレーム)の構造も複雑である。
さらに、これらの防煙垂れ壁では、天井に直線的にレールを配することはできても、湾曲した形態で配することができない。また、ガイドレールを湾曲させて用いたとしても、シートを挟持又は把持する構造であるため、レールの構造が複雑化し、簡単な構造で防煙垂れ壁を簡便かつ容易に形成することが困難である。
特開2011−21350号公報(特許文献8)には、可撓性を有する枠体の一方の面にガラス繊維シートが取り付けられた防煙垂壁用パネル本体を、前記ガラス繊維シート側に凸形状に曲げ、湾曲形状の外枠に取り付けて湾曲形状の防煙垂壁用パネルを形成し、このパネルを所定の設置場所に配置して、湾曲形状防煙垂壁を形成することが記載されている。この文献には、天井面に固定して湾曲形状防煙垂壁用パネルを垂下するためのレールが、湾曲形状防煙垂壁の形状に沿った湾曲形状(曲線状)に形成されていることも記載されている。しかし、この文献に記載の垂壁構造では、レールの湾曲度に対してパネルの湾曲度を一致させる必要がある。そのため、レールの湾曲度が異なる毎にパネルを調製する必要があり、自由度が少ない。なお、この文献には、レールの詳細な構造について記載されていない。
特開平7−555号公報(請求項1、図1、図3) 特開2008−220507号公報(特許請求の範囲、段落[0010][0011]、図2及び図3) 特開2008−220453号公報(特許請求の範囲、段落[0014][0015]、図2) 特開2008−220508号公報(特許請求の範囲、段落[0013]〜[0017]、図2及び図3) 特開2009−60965号公報(特許請求の範囲、段落[0020]〜[0024]、図4) 特開2007−29109号公報(特許請求の範囲、段落[0016]〜[0021]、図3) 特開2007−82759号公報(特許請求の範囲、図1) 特開2011−21350号公報(特許請求の範囲、段落[0022])
従って、本発明の目的は、区画壁をシートで形成しても、簡単な構造でシートを少なくとも横方向に展張でき、室内の上部空間を区画して区画壁(防煙壁、防煙垂れ壁)を効率よく形成するのに有用なレール部材及びこのレール部材を用いた防煙壁構造(又は防煙垂れ壁)を提供することにある。
本発明の他の目的は、区画壁又は区画構造(又は防煙垂れ壁)を簡便かつ容易に形成できるレール部材及びこのレール部材を含む組立セットを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、区画壁を形成するシートを縦横方向に展張して、少ない部品数で効率よく形成できる区画壁(防煙壁)又は区画構造(又は防煙垂れ壁)及び組立セットを提供することにある。
本発明の別の目的は、湾曲した防煙又は区画壁(防煙区画)であっても、複雑な構造とすることなく、簡便かつ容易に形成できるレール部材及びこのレール部材を含む組立セットを提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、天井に対して取り付け可能なレール部材にアリ溝状装着凹部を形成し、このアリ溝状装着凹部にシートの端部を装着又は収容し、シートを保持して牽引してシートを展張すると、構造を複雑化することなく、簡単な操作で室内の上部空間を区画する区画壁(防煙垂れ壁)を形成できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の区画壁又は防煙垂れ壁構造(又は室内の上部空間を区画する区画構造)は、天井に直接的又は間接的に取り付け可能な上部レール部材(又は長尺な敷設部材)と、この上部レール部材から垂下した形態で取り付けられた区画壁(又は防煙壁)とを少なくとも備えている。前記区画壁(又は防煙壁)は、シート(特に、難燃性又は不燃性シート)で構成でき、前記上部レール部材は、前記シートの上端部を横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部(アリ溝状装着凹部など)を備えている。そして、区画壁又は防煙垂れ壁構造では、前記シートの少なくとも一方の側部を保持可能(挟持又は把持された形態、抜け止め状態で装着された形態で保持可能)な保持手段(挟持部材、把持部材、抜け止め状態で嵌入又は収容する抜け止め部材などの保持手段)と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段(又は牽引部材)とを備えている。
さらに本発明は、区画壁構造を形成するための組立セットも包含する。この組立セットは、少なくとも1つの前記レール部材と、前記レール部材の装着凹部(アリ溝状装着凹部など)に横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容可能(例えば、折り返し又は袋縫いの形態で装着又は収容可能)なシート(仕切りシート、防煙垂れ壁シート)と、このシートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段(挟持可能な挟持部材、把持可能な把持部材、抜け止め状態で嵌入又は収容可能な抜け止め部材などの保持手段)と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段とを備えている。シートの少なくとも端部が可撓性(例えば、折り返し又は袋縫い可能な可撓性)を有していてもよい。
本発明は、前記レール部材を用い、室内の上部空間を区画する施工方法も包含する。この施工方法は、少なくとも1つのレール部材の装着凹部にシートの上端部を横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、かつ縦方向への抜けが規制された状態で、前記シートの少なくとも一方の側部を保持(例えば、挟持又は把持、抜け止め構造により保持)して、横方向に牽引してシートを展張する工程と、前記レール部材を天井に取り付ける工程とを含んでいる。
このような態様では、レール部材の装着凹部(アリ溝状装着凹部など)にシートの端部(少なくとも上端部)を横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、シートの少なくとも一方の側部を保持手段(例えば、挟持又は把持部材、抜け止め構造など)で保持しし、牽引手段(又は牽引部材)により横方向に牽引してシートを展張することにより、前記シートに弛みなどを生じることなく区画壁を形成できる。また、レール部材を直接的に又は間接的に天井に取り付けることにより、室内の上部空間をシートで区画又は仕切ることができ、区画壁(又は防煙垂れ壁)構造を形成できる。
レール部材は、天井に直接的又は間接的に取り付け可能であり、室内の上部空間を仕切るためのシートが装着可能であり、シートの端部が横方向に摺動又は移動可能に装着可能な前記装着凹部(アリ溝状装着凹部など)を有していればよい。レール部材は、互いに連接又は連結可能であってもよい。例えば、レール部材には、アリ溝状装着凹部に対して平行に、長手方向に沿って連結凹溝(アリ溝状などの形態の凹溝など)及び/又は螺合部を形成してもよい。この連結凹溝又は凹部を形成すると、連結凹溝に挿入した連結棒状体を介して、複数のレール部材を連設可能である。また、螺合部には、所定の部材を取り付けるため、ネジ部材が螺合可能である。
レール部材は対称形状に形成してもよい。左右対称形状のレール部材では、縦断面形状を、装着凹部を中心として左右対称形状に形成し、アリ溝状装着凹部は、開口部が細幅で奥部の幅が大きな種々の形態、例えば、細幅で開口した断面円弧状や多角形状装着凹部(例えば、下部が細幅で開口した断面円弧状装着凹部)を形成してもよく、このアリ溝状装着凹部に平行に、レール部材(例えば、当接部、連結部及び装着部のうち少なくとも1つの部位)に長手方向に沿って連結凹溝(例えば、細幅で開口したアリ溝状の凹溝、断面円弧状の結凹溝)及び/又は螺合部を形成してもよい。より具体的には、レール部材を、断面中空四角部を含む枠状に形成し、この四角枠部の壁部に、アリ溝状装着凹部を形成してもよく、四角枠部の壁部に、アリ溝状装着凹部と連結凹溝(アリ溝状凹溝など)及び/又は螺合部を、それぞれ形成してもよく、連結凹溝及び/又は螺合部は断面円形状の形態を有していてもよい。
なお、レール部材は湾曲していてもよい。例えば、少なくとも上部レール部材は、平面L字状又はU字状の形態で湾曲していてもよい。例えば、レール部材は、湾曲度300〜500R(mm)、及び角度90〜135°で曲げ加工されていてもよい。レール部材が湾曲していても、シートを展張させて湾曲した区画壁を容易に形成できる。
なお、前記シートは、少なくとも端部(上端部)が可撓性を有する難燃性又は不燃性シートで形成してもよく、シートの取り付け又は装着構造は、前記シートの上端部が横方向には摺動又は移動可能であり、縦方向には抜けが規制された形態で、少なくとも装着凹部(アリ溝状装着凹部など)に装着してもよい。例えば、シートの上端部にアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな径大部(例えば、折り畳み縫合などにより形成された補強径大部など)を形成し、シートの上端部の径大部を(縦方向への抜けが規制された形態で)アリ溝状装着凹部に摺動又は移動可能に収容してもよい。また、シートの上端部を中空筒状(折り返されて(又は折り曲げられて)端部が接合した袋縫い状の形態、又は袋縫い状の中空筒状)に形成し、この中空筒状部の中空部にアリ溝状装着凹部の開口部よりも直径が大きな芯材を挿入した状態(特に、中空部の両側部を余して、補強芯材が挿入された状態)で、前記中空筒状部をアリ溝状装着凹部に収容してもよい。
シートの下端部(又は下縁部)に下方向への荷重を作用させてシートを縦方向に展張してもよい。例えば、シートの下端部を荷重手段(錘部材など)に装着又は収容し、錘部材の荷重によりシートを展張してもよい。この錘部材は棒状部材(例えば、断面多角形状(四角形状など)の棒状体)又はレール部材で構成してもよく、この棒状部材又はレール部材には、上記と同様に、装着凹部(アリ溝状装着凹部など)を形成し、シートの端部(下端部)をアリ溝状装着凹部に摺動又は移動可能に収容又は装着して取り付けてもよい。例えば、棒状部材(例えば、下部レール部材などの長尺な敷設部材)に、シートの下端部を装着又は収容するためのアリ溝状装着凹部(シートの上端部と同様の形態で、下端部が装着又は収容可能なアリ溝状装着凹部)を有する装着部を形成し、前記シートの下端部がアリ溝状装着凹部に摺動又は移動可能に装着又は収容してもよい。
さらに、上部レール部材と錘部材(又は棒状部材)は、アリ溝状装着凹部が形成された上下一対のレール部材(又は長尺な敷設部材)で構成してもよい。例えば、アリ溝状装着凹部を有し、縦断面形状が、アリ溝状装着凹部を中心として左右対称形状に形成された一対のレール部材を用い、前記アリ溝状装着凹部を互いに対向させて配設した状態で、上部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの上端部を装着又は収容し、下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの下端部を装着又は収容してもよい。一対のレール部材は、アリ溝状装着凹部と、アリ溝状装着凹部に対して平行に形成された連結凹溝及び/又は螺合部とを有していてもよい。
さらには、レール部材又は棒状部材の両端部(両側部)には、縦枠部材を取り付けてもよい。例えば、上部レール部材及び棒状部材(又は下部レール部材)の両端部(両側部)にそれぞれ取り付け可能な縦枠部材を備えていてもよい。一対のレール部材では、上部及び下部レール部材の各装着凹部(アリ溝状装着凹部など)に、シートの上端部及び下端部を装着又は収容し、上部レール部材及び下部レール部材のそれぞれの両端面部に螺合部(例えば、螺合孔、アリ溝状の連結凹溝又は連結凹部)を形成し、上部レール部材の両端部に縦枠部材をそれぞれ配設し、前記螺合部に対して螺合可能なネジ部材で、上部レール部材の両端部にそれぞれ縦枠部材を取り付け(又は締結し)、下部レール部材の螺合部に対して螺合可能なネジ部材で、下部レール部材の両端部にそれぞれ縦枠部材を取り付け(又は締結)してもよい。各縦枠部材(特に、下部レール部材に対応する部位)には、縦長孔を形成し、この縦長孔を通じて、縦方向(高さ方向)にシートを展張させて下部レール部材の両端部に縦枠部材を取り付けてもよい。
シートの少なくとも一方の側部(特に、両側部)は、保持手段と牽引手段とで長手方向(横方向)に展張できる。例えば、保持手段は、シートの側部を把持可能な把持部材、シートの側部を挟持可能な一対の挟持部材などで構成してもよく、シートの側部の抜けが規制された構造(抜け止め構造)を有する抜け止め部材などにより保持してもよい。具体的には、保持手段は、例えば、下記(1a)又は(2a)で構成してもよく、下記(1b)又は(2b)で構成してもよい。保持手段は、牽引手段による牽引力が作用する作用部位を有しており、この作用部位は、保持部に対して反対側の端面部であって、前記ネジ手段が螺合される螺合部(又は螺合面)であってもよい。
(1a)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を挟持可能な一対の挟持部材、およびシートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
(2a)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えた側部保持部材(又は側部抜け止め部材)
(1b)湾曲又は屈曲し、かつシートの側部を挟持するための突き合わせ面を有する挟持部を備えた一対の狭持部材と、シートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
(2b)アリ溝状装着凹部を備えた側部保持部材であって、シートの側部に形成されたアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな経大部(前記と同様の中空筒状部と芯材とで構成された経大部など)を縦方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、シートの横方向への抜けを規制するための側部保持部材(又は側部抜け止め部材)
牽引手段(牽引部材)は、保持手段(一対の挟持又は把持部材など)の端部(側端部)に配設される縦枠部材と、前記保持手段(保持部材)とを螺着可能なネジ機構で構成してもよい。また、牽引手段(牽引部材)は、保持手段(保持部材)の端部(側端部)に配設される縦枠部材を介して、前記保持手段(保持部材)に螺合可能なネジ手段(ネジ部材)で構成してもよい。保持手段は、例えば、シートの保持部の側部方向の端面(ネジ部材が螺合可能な端面)、シートの保持部の側部方向の端面に形成された対向溝部(一対の挟持部材の端部が所定間隔をおいて互いに対向して形成された溝部など)とを備えていてもよく、前記端面又は対向溝部に対して縦枠部材を貫通して(縦枠部材に形成された孔部を通じて)螺合可能なネジ部材(前記対向溝部の間隔よりもネジ部の径が大きく、かつ対向溝部に対して縦枠部材を貫通して螺合可能なネジ部材)とを備えていてもよい。このような構造では、シートを展張しつつ、前記一対のレール部材の両端部及び前記保持手段(一対の挟持部材など)の端部に縦枠部材が取り付け可能である。すなわち、縦枠部材を介して、ネジ部材を前記保持手段(一対の挟持部材など)の端面又は対向溝部に螺合すると、ネジ部材の前進動に伴って、保持手段により保持されたシートが縦枠部材の方向に牽引又は引き寄せられ、シートを長手方向(横方向)に展張できる。
天井面は平坦でない場合がある。また、複数のレール部材を連設又は連結する場合、全体としてレール部材が蛇行又は屈曲し直線的に配設されない場合がある。このような場合、(a)区画壁の上部を収容した状態で装着可能な上部取付枠体及び/又は(b)区画壁の下部を収容した状態で装着可能な下部取付枠体を有していてもよい。例えば、上部レール部材は、天井に取り付け可能な上部取付枠体に取り付け又は装着してもよく、棒状部材(又は下部レール部材)は、下部取付枠体に取り付け又は装着してもよい。
さらに、本発明の区画壁構造又は組立セットは、(c)区画壁の側部(側部に位置する把持部材などの保持手段、又は保持手段及び縦枠部材)を収容した状態で装着可能な側部取付枠体を備えていてもよい。この側部取付枠体は、断面コ字状部を有していてもよく、例えば、断面コ字状又は断面H字状の形態を有し、区画壁の側部が進入する開口部側を幅狭に形成してもよい。このような側部取付枠体は、区画壁の側部のネジ部材などを隠すことができ、区画壁の外観を改善できる。なお、(a)上部取付枠体、(b)下部取付枠体および(c)側部取付枠体のうち少なくとも1つの取付枠体を備えていてもよい。
さらには、本発明の区画壁構造又は組立セットは、断面多角形状の基準部材と、この基準部材の少なくとも1つの面に対して面接触して取付可能であり、かつ区画壁の側部を収容した状態で装着可能な配列取付枠体とを備えていてもよい。このような部材を用いると、基準部材に隣接可能な配列取付枠体に区画壁の側部(側部に位置する把持部材などの保持手段、又は保持手段及び縦枠部材)を収容した状態で装着でき、基準部材を中心として、種々の形態(例えば、L字状,T字状や十字状などの形態)で区画壁を隣接させて形成できる。
なお、好ましい態様では、前記一対のレール部材のアリ溝状装着凹部にそれぞれシートの端部(上下端部)を縦方向への抜けが規制された状態で横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、
シートの両側部(長手方向(横方向)の両側部)のうち少なくとも一方の側部を保持手段で保持する工程と、
前記シートを縦方向に展張させて前記一対のレール部材の両端部に前記縦枠部材を取り付ける工程(例えば、前記一対のレール部材の両端部に配設される縦枠部材に形成された縦長孔と、この縦長孔に沿って移動可能なネジ部材とを利用して、前記シートを縦方向に展張させ、前記一対のレール部材の両端部に前記縦枠部材を取り付ける工程)と、
前記縦枠部材を介して、前記保持手段にネジ部材を螺合して(例えば、前記縦枠部材と前記把持部材とをネジ機構で螺着して)、前記シートを横方向に展張させ、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程とを含んでいる。
前記保持工程では、シートの長手方向の両側部をそれぞれ一対の保持手段(挟持部材、抜け止め部材)で保持する工程(例えば、一対の挟持部材で挟持する場合には、前記一対の挟持部材を締結する工程)であってもよい。また、レール部材の両端部への前記縦枠部材の取り付けは、前記シートを縦方向に展張させて前記一対のレール部材の両端部に前記縦枠部材を取り付ける工程と、前記保持手段(一対の挟持部材、抜け止め部材など)の側部方向の端面に形成された螺合部(又は先頭部の対向溝部など)に、前記縦枠部材を介して、ネジ部材を螺合して、前記シートを横方向に展張させ、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程(例えば、ネジ部材の螺合に伴って前記シートを長手方向(横方向)に展張させて前記保持手段の端部に縦枠部材を取り付ける工程)とを経てもよい。さらに、一方のレール部材を直接的に又長尺の上部取付枠体を介して天井に取り付けるとともに、他方のレール部材を長尺の下部取付枠体に取り付ける工程を含んでいてもよい。このような施工方法において、前記上部レール部材が天井に取り付けられ、かつ前記シートを横方向に展張させて縦枠部材を取り付けられた状態で、下部取付部材を介して下部レール部材にネジ部材を螺合し、シートを下方に牽引してもよい。
なお、本明細書中、「アリ溝状凹部」とは、開口部の幅が凹部の内部又は奥部に比べて狭い形状を意味する。
本発明では、上部レール部材の装着凹部にシートの端部を装着又は収容し、保持して牽引すればよいため、区画壁をシートで形成しても、簡単な構造でシートを少なくとも横方向に展張でき、レール部材を用いて室内の上部空間を区画して区画壁(防煙壁又は防煙垂れ壁)を効率よく形成できる。また、簡単な構造の上部レール部材と可撓性シートと保持手段及び牽引手段とを用いればよいため、区画壁構造(又は防煙垂れ壁構造)を高い施工性で簡便かつ容易に形成できる。さらに、一対のレール部材、一対の縦枠部材、保持手段(一対の挟持部材、抜け止め状態で嵌合又は収容可能な抜け止め部材など)などを用いることにより、区画壁を形成するシートを縦横方向に展張して、少ない部品数で防煙壁又は区画構造(又は防煙垂れ壁)を効率よく形成できる。さらには、湾曲した上部レール部材と可撓性シートとを用いることにより、湾曲した区画壁(防煙壁又は防煙垂れ壁)であっても、複雑な構造とすることなく、簡便かつ容易に形成できる。
図1は本発明の区画壁を示す概略部分分解斜視図である。 図2は図1の取付枠体による取付構造を示す概略図である。 図3はシートの側部の挟持機構を説明するための概略斜視図である。 図4は本発明の他のレール部材を示す概略断面図である。 図5は本発明の区画壁の他の例を示す概略部分分解斜視図である。 図6は複数の上部レール部材の連結を説明するための概略図である。 図7は湾曲した上部レール部材及び防煙垂れ壁構造の一例を示す概略分解斜視図である。 図8は本発明の区画壁のさらに他の例を示す概略部分分解斜視図である。 図9は本発明の区画壁の挟持構造の他の例を示す概略断面図である。 図10は図9の挟持部材と側部取付枠体とを有する区画壁の部分分解斜視図である。 図11は図10の側部取付枠体を用いた区画壁構造を示す概略断面図である。 図12は本発明の区画壁の別の例を示す概略部分分解斜視図である。 図13は基準部材と区画壁の配列形態との関係を示す概略斜視図である。 図14は基準部材に対する区画壁の配列形態を示す概略断面図である。 図15は基準部材に対する区画壁の他の配列形態を示す概略断面図である。 図16はレール部材(側部保持部材)へのシートの取付構造を説明するための概略斜視図である。
図1は本発明の区画壁を示す概略部分分解斜視図であり、図2は図1の取付枠体による取付構造を示す概略図であり、図3はシートの側部の挟持機構を説明するための概略斜視図である。
この例では、互いに同じ断面形状を有する上下一対のレール部材1,11と、上下一対のレール部材間で展張して配設されるシート21と、このシートの長手方向(横方向)の側部を挟持する左右一対の挟持部材31,41と、上下一対のレール部材の両端部及び前記挟持部材の端部に配設される左右一対の縦枠部材51,61と、前記上下一対のレール部材を取り付けるための上下一対の取付枠体71,81とを備えている。この例では、上下一対のレール部材1,11はアルミニウム製である。
上下一対のレール部材1,11は、それぞれ、縦断面形状が、2つの側壁間に縦方向の異なる箇所でブリッジ部が架設された形態(概略断面中空四角形状(又は四角枠状))を有し、かつ同一形状に形成され、断面円弧状のアリ溝状装着凹部7,17の細幅の開口部7a,17aが互いに対向して配設されている。一対のレール部材1,11は、前記一対の取付枠体71,81に収容して接触可能な当接部(上壁部又は下壁部)2,12と、下部に形成されたアリ溝状装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17を有する装着部6,16と、前記当接部2,12と装着部6,16とを連結する連結部(左右両側壁)5,15とを備えている。アリ溝状装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17は、それぞれ細幅の開口部7a,17aが下方及び上方を向いて開口し、装着部6,16の長手方向に延びて形成されている。
なお、シート21の上下両端部の中空筒状部22に補強芯材24が挿入又は装着された状態で、シート21の上下両端部の中空筒状部22が装着部6,16の装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17に、横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向には抜けが規制された形態で装着又は収容されている。すなわち、上記シート21は可撓性及び熱融着性を有する不燃シートで形成されており、シート21の上下両端部は、折り返されて(又は折り畳んで)端部がウェルド溶着などの接合手段により接合された袋縫い状の中空筒状部22を形成しており、この中空筒状部に、アリ溝状装着凹部7,17の細幅の開口部7a,17aよりも直径が大きな補強芯材(この例では、不燃性プラスチックチューブ)24が挿入又は装着されている。そのため、アリ溝状装着凹部7,17において、シート21の上下両端部の中空筒状部は、シートの長手方向(横方向)には摺動又は移動可能であり、かつ縦方向に対しては抜けが規制され、抜け不能である。なお、符号21aは接合手段により接合された溶着部を示す。
また、一対のレール部材1,11の両端部に縦枠部材51,61を取り付けるため、一対のレール部材1,11の当接部(上壁部又は下壁部)2,12の内壁部(上部又は下部の第1のブリッジ部)には、細幅の開口部3a,13aが内方(下方又は上方)に向いて断面円弧状の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)3,13が形成され、前記装着部6,16の内壁部(下部又は上部の第2のブリッジ部)には、前記装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17に隣接して、装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17とは反対方向に細幅の開口部8a,18aが開口した断面円弧状の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)8,18が形成されている。下部の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)3,13と上部の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)8,18は縦方向に間隔をおいて対峙している。
さらに、一対のレール部材1,11を上下一対の取付枠体71,81に取り付けるため、一対のレール部材1,11の当接部(上壁部又は下壁部)2,12には長手方向に沿って凹溝2a,12aが形成され、当接部2,12に隣接する連結部(左右両側壁)5,15の側壁には長手方向に沿って凹溝5a,15aが形成されている。
さらに、左右一対の挟持部材31,41は、それぞれ同一形状に形成されており、一対の挟持部材31,41を突き合わせた状態では、概略断面U字状又はコ字状であり、開口部側が側部方向に拡がった形態を有している。すなわち、一対の挟持部材31,41は、シート21の側部を挟持するための湾曲又は屈曲基部32,42と、この基部から延びる延出部33,43と、この延出部の途中部から突出し、シート21(例えば、シートの先端部)を挟持可能な突き合わせ部34,44と、前記延出部の先端部から側方に延び、かつ縦枠部材51,61の案内凹部に沿って案内可能な案内部35,45とを備えている。このような一対の挟持部材31,41では、シート21の長手方向(横方向)の側部を基部32,42と突き合わせ部34,44とで挟持し、一対の挟持部材31,41(この例では、基部32,42と突き合わせ部34,44との間)をネジ(ネジ棒)37とボルト38とで締結し、シート21と一対の挟持部材31,41とを一体化できる。一対の挟持部材31,41の締結状態では、突き合わせ部34,44の側部方向(前方方向又は側部外方向)の端面に、所定間隔をおいて端部が互いに対向した形態の対向溝部(断面U字状の対向溝部)36が形成される。この対向溝部は、延出部33,43の先端部の案内部35,45間に形成されるため、縦枠部材51,61の案内凹部に沿って案内部35,45を案内すると、対向溝部36と縦枠部材51,61の螺合孔とを位置あわせでき、ネジ部材56,66により螺合を確実かつ効率よく行うことができる。
左右一対の縦枠部材51,61は、それぞれ同じ断面H形状に形成されており、前記のように、縦枠部材51,61には長手方向に沿って案内凹部52,62を有している。また、一対の縦枠部材51,61には、一対のレール部材1,11の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)3,13、螺合孔(アリ溝状螺合凹部)8,18及びアリ溝状装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17に対応して、それぞれ孔部が形成されている。なお、シート21を高さ方向(縦方向)に展張するため、一対の縦枠部材51,61のうち、下部レール部材11の下部に形成された螺合部(又は螺合孔)13から螺合部(又は螺合孔)18に至る部位には、縦方向に延び、かつネジ部材57,58,67,68がスライド可能な長孔部(縦長孔)53,63が形成されている。
上記一対のレール部材1,11を必要に応じて連結して延長し、上部レール部材1を天井壁に取り付け、下部レール部材11をシート21の下端部に取り付けると、レール部材1,11が上下方向に傾斜又は波打ったり左右方向に蛇行し、直線的に取り付けることができない場合がある。そのため、この例では、上下一対の取付枠体71,81を用いて、前記一対のレール部材1,11を直線的に配列させている。すなわち、一対の取付枠体71,81は、同じ断面コ字状に形成され、長手方向に沿って、前記一対のレール部材1,11の当接部2,12が収容可能なガイド凹部71a,81aを有している。上部の取付枠体71は天井壁にネジ部材(ピアスビスなど)72で取り付け可能であり、下部の取付枠体81は下部レール部材11の当接部12の凹溝12a部にネジ部材(ピアスビスなど)82で取り付け可能である。
このような区画壁の部材(組立セット)を用いると、少ない部品点数で整然と配列した区画壁を効率よく形成できる。すなわち、前記のように、シート21の上下両端部の中空筒状部に補強芯材24を挿入又は装着し、前記一対のレール部材1,11の装着部6,16のアリ溝状装着凹部7,17に装着又は収容する。その際、アリ溝状装着凹部7,17を対向させた状態で、シート21の両端部を上下一対のレール部材1,11に効率よく取り付けることができる。特に、一対のレール部材1,11が同一構造を有しているため、いずれのレール部材1,11を上部レール部材又は下部レール部材として使用して配設しても、同じ区画壁を形成でき、取り間違えることがない。
左右一対の挟持部材31,41でシート21の長手方向(左右方向)の両端部(両側部)をそれぞれ挟持し、前記一対の挟持部材31,41を締結することにより、基部32,42と突き合わせ部34,44とでシート21を挟持でき、一対の挟持部材31,41の突き合わせ部34,44の側部方向の端面に、所定間隔をおいて互いに対向する対向溝部36が形成される。この対向溝部36は、ネジ部材56,66と協働してシート21を横方向に牽引又は引っ張るための牽引手段として機能する。
前記上下一対のレール部材1,11には、前記左右一対の縦枠部材51,61が取り付けられる。すなわち、左右一対の縦枠部材51,61の案内凹部52,62に沿って一対の挟持部材31,41の案内部35,45を案内して位置決めし、上部レール部材1の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)3,8にネジ部材(ピアスビスなど)54,55,64,65を螺合する。
そして、左右一対の縦枠部材51,61の下部に形成された縦長孔53,63に沿ってネジ部材(ピアスビスなど)57,58,67,68が移動可能であるため、前記シート21を縦方向に展張させ、前記上下一対のレール部材1,11の両端部に前記左右一対の縦枠部材51,61を取り付けることができる。さらに、左右一対の挟持部材31,41の側部方向の端面に形成された対向溝部36に、前記縦枠部材51,61を介して、対向溝部36の間隔よりもネジ部の直径が大きいネジ部材56,66を螺合すると、ネジ部材56,66の螺合(前進動)に伴って前記シート21が長手方向(横方向)に牽引又は引っ張られて展張される。そのため、前記一対の挟持部材31,41の端部に縦枠部材51,61を取り付けることができる。
さらに、天井壁にネジ部材(ピアスビスなど)72で取り付けられた長尺の上部取付枠体71のガイド凹部71aに、上部レール部材1(上部レール部材1の当接部2)を案内又は嵌め込んで位置決めし、上部取付枠体71の側壁にネジ部材(ピアスビスなど)183を螺合することにより、上部取付枠体71を介して上部レール部材1を天井壁に取り付けることができる。また、長尺の下部取付枠体81のガイド凹部81aに下部レール部材11(下部レール部材11の当接部12)を案内又は嵌め込んで位置決めし、ネジ部材(ピアスビスなど)82の螺合により下部取付枠体81を下部レール部材11に取り付けることができる。
特に、縦枠部材51,61を介してネジ部材56,66を左右一対の挟持部材31,41に螺合し、前記シート21を横方向に牽引し展張させた状態では、左右一対の挟持部材31,41によりシート21の両側部では縦方向の収縮が規制されているため、上下一対のレール部材1,11の長手方向の中央部が引き寄せられて湾曲する場合がある。そのため、前記上部取付枠体71を介して上部レール部材1を天井壁に取り付け、ネジ部材56,66を用いて前記シート21を横方向に牽引して展張させて縦枠部材51,61を取り付けた状態で、下側から下部取付枠体81を介して下部レール部材11にネジ部材82を螺合すると、シート21を下方に牽引することができ、シート21を上下左右方向に展張できる。
なお、複数の一対のレール部材1,11を隣接させて取り付けることもできる。この場合、上記一対のレール部材1,11、一対の挟持部材31,41及び一対の縦枠部材51,61で形成される1区画を、上部取付枠体71及び下部取付枠体81に隣接させて取り付けることにより区画壁を形成できる。
このような簡単な操作により、シート21を縦方向及び横方向に展張した状態で、シート区画が整然と配列した区画壁を形成できる。また、ネジ部材が螺合する部位がいずれも凹部の形態で形成されているため、ネジ部材を螺合しても、孔部を座ぐり加工しなくてもネジ部材の頭部が突出することもない。
なお、図1〜図3に示す例において、上下一対のレール部材1,11、左右一対の挟持部材31,41、左右一対の縦枠部材51,61、及び上下一対の取付枠体71,81は、必ずしもそれぞれ同じ断面形状に形成する必要はないが、部品点数を少なくするとともに、誤って取り付けるのを防止する上では、同じ断面形状に形成するのが有利である。
さらに、取付枠体の両側壁の幅(縦方向の長さ)は、図1〜図3に示す例よりも小さくてもよく、大きくてもよい。また、ネジ部材183による取付枠体に対するレール部材の取付部位は、取付枠体に対して取付可能であれば特に制限されず、通常、レール部材の装着凹部(アリ溝状装着凹部)や螺合孔(アリ溝状螺合凹部、アリ溝状連結凹溝又は連結凹部)にネジ部材183が至らない部位(例えば、前記連結部の縦方向の中央部など)であってもよい。
図4は、本発明の他のレール部材を示す概略断面図である。なお、図1〜図3に示すのと同じ要素又は部材については、同じ符号を付して説明する(以下、同じ)。
この例では、互いに同一断面形状を有し、互いに対向して配設可能な上下一対のレール部材のうち上部レール部材が図示されている。このレール部材91は、2つの側壁間に縦方向の異なる箇所でブリッジ部が架設された形態(概略断面中空四角形状(又は四角枠状))を有しており、天井壁に取付可能な断面コ字状の取付枠体171に収容可能当接部(上壁部又は下壁部)92と、下方を向いて細幅の開口部97aが開口して長手方向に延びる断面円弧状のアリ溝状装着凹部(断面円弧状装着凹部)97を有する装着部96と、前記当接部92と装着部96とを連結する連結部(左右両側壁)95とを備えている。なお、レール部材91の当接部92の上壁部には長手方向に沿って凹溝92aが形成されている。
レール部材91の当接部(上壁部又は下壁部)92の内壁部(上部の第1のブリッジ部)には、細幅の開口部93aが内方(下方又は上方)に向いて断面円弧状の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)93が形成され、前記装着部96の内壁部(下部の第2のブリッジ部)には、前記装着凹部(断面円弧状装着凹部)97の開口方向に細幅の開口部98aが開口した断面円弧状の螺合孔(アリ溝状螺合凹部)98が形成されている。
なお、装着部96の装着凹部(断面円弧状装着凹部)97には、前記と同様に、シート21の上下両端部の中空筒状部に補強芯材24が挿入又は装着されている。また、上部取付枠体171をネジ部材(ピアスビスなど)72で天井壁に取り付けて、取付枠体171にレール部材91を収容し、上部取付枠体171の側壁(この例では、連結部95のうち第1のブリッジ部と第2のブリッジ部との間の側壁)にネジ部材(ピアスビス、タッピングビスなど)183を螺合することにより、上部取付枠体171を介して上部レール部材91を天井壁に取り付けることができる。
また、上記レール部材91は装着部96の装着凹部(断面円弧状装着凹部)97の開口部97aを互いに対向させて配設され、一対のレール部材91,91の両端部には、前記と同様に一対の挟持部材及び縦枠部材が取り付け可能である。
なお、レール部材の断面形状は特に制限されず、シートの下端部には荷重手段(又は錘部材)を取り付けてもよく、荷重手段は上部レール部材とは異なる断面形状を有していてもよい。また、レール部材は、取付枠体を用いることなく、天井に取り付けてもよい。図5は本発明の区画壁の他の例を示す概略部分分解斜視図である。
この例では、上部レール部材101は、当接部102の上壁面に長手方向に沿って形成され、上方を向いて開口した細幅の開口部103aから軸方向の深部に形成された螺合孔(又は螺合部、アリ溝状の連結凹溝又は連結凹部)103と、下端部に形成され、かつ上部側壁が狭まった形態の装着部106と、前記当接部102と装着部106とを連結する連結部(当接部から垂下して延びる延出部、支持部)105と、前記装着部106の下壁面に長手方向に沿って形成され、細幅の開口部107aが下方を向いて開口したアリ溝状装着凹部107とを備えている。上部レール部材101は、連結部105の軸線を中心として断面T字状又はI字状の形態を有しており、前記当接部102の両側部はネジ部材110により天井壁に取り付け可能である。また、アリ溝状装着凹部107には、前記と同様に、シート21の上端部に形成された中空筒状部と、この中空筒状部に挿入又は装着された芯材24を利用して、シート21の上端部が装着される。なお、前記螺合孔(又は連結凹部)103には、ネジ部材257が螺合可能である。
一方、荷重手段(又は錘部材)を構成するアルミニウム製の下部レール部材111は、断面中空四角形状のレール本体112と、このレール本体の装着部116に上壁面が長手方向に沿って断面円弧状又はU字状の形態で凹設され、細幅の開口部117aが上方を向いて開口したアリ溝状装着凹部117と、四角枠状レール本体112の下部両側のコーナー部に形成され、かつ細幅の開口部114aが斜め内方を向いて開口した螺合孔(又は螺合部、アリ溝状の連結凹溝又は連結凹部)114とを備えている。前記アリ溝状装着凹部117には、前記と同様に、シートの下端部が装着可能であり、螺合孔(又は連結凹部)114にはネジ部材260が螺合可能である。
シート21の両側部は、左右一対の挟持部材31,41で挟持される。すなわち、シート21の長手方向(横方向)の両側部を一対の挟持部材31,41の基部32,42と突き合わせ部34,44とで挟持し、一対の挟持部材31,41をネジ(ネジ棒)37とボルト38とで締結し、シート21と一対の挟持部材31,41とを一体化すると、一対の挟持部材31,41の締結状態では、突き合わせ部34,44の側部方向(前方方向又は側部外方向)の端面には、所定間隔をおいて端部が互いに対向する対向溝部36が形成される。この対向溝部は、前記と同様に、屈曲基部から延びる延出部の先端部から側方に延びる案内部間に形成されている。
一対のレール部材101,111の両端部には、平板状の縦枠部材251が取り付けられる。この縦枠部材251には、上部レール部材101の前記螺合孔(又は連結凹部)103に対応して形成された孔部252と、下部レール部材111の前記螺合孔(又は連結凹部)114に対応して形成された孔部256とが形成されている。なお、この例では、平板状の縦枠部材251の下部には横方向(幅方向)に間隔をおいて2つの螺合孔(又は連結凹部)114が形成されている。
さらに、縦枠部材251の下部に形成された孔部256は、それぞれ縦方向に延びた長孔(縦長孔)の形態で形成されている。そのため、上部レール部材101の上部に形成された孔部252を利用して、前記螺合孔(又は連結凹部)103にネジ部材257を螺合し、縦枠部材251の上端部を上部レール部材101に固定できる。そして、下部レール部材111の下部に形成された前記孔部256が長孔(縦長孔)の形態であるため、ネジ部材260を長孔部256に沿ってスライドさせて、シート21を下方向に引っ張って展張させ、長孔部256を利用して、前記螺合孔(又は連結凹部)114にネジ部材260を螺合できる。そのため、シート21を下方向に展張した状態でレール部材111に縦枠部材251を固定し、取り付けることができる。
なお、一対のレール部材101,111に対して縦枠部材251を螺合又は装着により取り付けるための孔部(孔部252、長孔部256)は座ぐり加工され、ネジ部材257,260の頭部が縦枠部材251の表面から突出するのを防止している。そのため、縦枠部材251を壁面に沿わせて配設でき、ネジ部材259により縦枠部材251を壁面に効率よく取り付けることができる。
また、縦枠部材251には、ネジ部材259により縦枠部材251を壁面に取り付けるため、取付孔254が形成されている。この例では、取付孔254は縦枠部材251の縦方向において異なる箇所(複数箇所)に形成されている。さらに、縦枠部材251には、ネジ部材260により縦枠部材251と一対の挟持部材31,41とを締結するための孔部255が形成され、この孔部255を通じて、ネジ部材56を一対の挟持部材31,41の対向溝部36に螺合することにより、シート21を縦枠部材251側へ牽引している(又は引き寄せている)。
さらに、シート21の長手方向(横方向)の中間部は、シート21が揺れたりばたつくのを防止するため、一対の板状保持部材(中間部材)121により挟持して保持されている。
なお、上記形態のレール部材及び区画壁では、前記連結凹溝と同じく、螺合孔(又は連結凹部)103,114に、ジョイント部材(ジョイントピン、連結棒、丸棒体などの棒状体など)を装着することにより、隣接する上部及び下部レール部材111をジョイント又は延長可能である。そのため、螺合孔(又は螺合部)103,114はアリ溝状連結凹部(連結凹部)として機能させることができる。
また、長孔(縦長孔)256は縦枠部材251の下部に限らず、縦枠部材251の上部及び/又は下部に形成してもよい。各縦枠部材(特に、下部レール部材に対応する部位)に、縦長孔を形成し、この縦長孔を通じて、下部レール部材の両端部に縦枠部材を取り付けると、上下レール部材間でーシートを縦方向(高さ方向)に展張できる。
なお、当接部の上部壁(又は上部壁面の中央部)に、長手方向に沿って、細幅の開口部を有する断面円形状の連結凹溝(アリ溝状凹溝)が形成された上部レール部材は、ジョイント部材で連結でき、施工性を向上させるのに有用である。図6は、複数の上部レール部材の連結状態を示す概略図である。
この例では、当接部132の上部壁(又は上部壁面の中央部)に、長手方向に沿って、細幅の開口部133aを有する断面円形状の連結凹溝(アリ溝状凹溝)133が形成されている。なお、連結部135には補強リブ135aが形成され、装着部136には細幅の開口部137aを有する装着凹部137が形成されている。このような上部レール部材131を延長して施工する場合、開口部133aよりも直径の大きな連結棒状体又は連結棒(この例では、ジョイントとしての丸棒体)140を、隣接する上部レール部材131,131の断面円形状の連結凹溝(アリ溝状凹溝、連結凹部)133,133に装着又は挿入すると、隣接する上部レール部材131,131が長手方向に対して交差する方向へ変位するのを防止できる。そのため、連結棒状体140をアリ溝状凹溝(連結凹部)133,133に装着又は挿入して隣接する上部レール部材131,131の端面を突き合わせ、上部レール部材131,131を天井壁にネジ部材でネジ止めすることにより、隣接する上部レール部材131,131を正確に位置決めしつつ延長して天井壁に取り付けることができる。
なお、前記レール部材の側部に縦枠部材を取り付けて1区画を形成し、縦枠部材を隣接させて複数の区画を形成する場合、上記連結凹溝は必ずしも必要ではない。
レール部材(上部レール部材を含む)は直線的形状である必要はなく、アール部を有する湾曲形状、例えば、緩やかにカーブした形状、波形形状などであってもよい。図7は湾曲した上部レール部材及び防煙垂れ壁構造の一例を示す概略分解斜視図である。
この例では、上部レール部材141は、アルミニウム製であり、湾曲度300R(mm)及び角度90°で曲げ加工されている。また、上部レール部材141は、前記と同様に、アリ溝状凹部(連結凹部)143を有する当接部142と、この当接部から延びる連結部(延出部)145と、この連結部の下端部に形成され、アリ溝状装着凹部147を有する装着部146とを備えている。
なお、レール部材(上部レール部材を含む)は、平面L字状又はU字状の形態で湾曲していてもよく、湾曲度は、適用箇所に応じて、例えば、200〜700R(mm)、好ましくは300〜500R(mm)程度で曲げ加工されていてもよく、レール部材の湾曲角度(二辺の交差角度)は、例えば、45〜160°、好ましくは90〜135°程度であってもよい。レール部材が湾曲していても、レール部材に沿って配設でき、湾曲した区画壁を容易に形成できる。
図8は本発明の区画壁のさらに他の例を示す概略部分分解斜視図である。この例でも、上下一対のレール部材を用いている。すなわち、一対のレール部材151,161の主要部は、前記図5に示す下部レール部材と同様の構造を有しており、断面中空四角形状(四角枠状)のレール本体152,162と、このレール本体の下壁面(又は上壁面)が長手方向に沿って断面円弧状又はU字状の形態で凹設され、細幅の開口部153a,163aが下方(又は上方)を向いて開口したアリ溝状装着凹部153,163と、四角枠状レール本体152,162の上部両側(又は下部両側)のコーナー部に形成され、かつ細幅の開口部154a,154aが斜め内方を向いて開口した螺合孔(又は螺合部、アリ溝状連結凹溝又は連結凹部)154,164とを備えている。なお、上部レール部材151のレール本体152は、上部壁から側方に延びる取付壁155を備えており、この取付壁はネジ部材156により天井壁に取り付け可能である。
前記一対のレール部材151,161は、アリ溝状装着凹部153,163を対向させて配設され、前記アリ溝状装着凹部153,163には、前記と同様に、シートの上端部又は下端部が装着可能であり、螺合孔(又は連結凹部)154,164には縦枠部材351を取り付けるためのネジ部材357,260が螺合可能である。
なお、縦枠部材351には、上部レール部材151の螺合孔(又は連結凹部)154に対応する孔部352と、下部レール部材161の螺合孔(又は連結凹部)164に対応する縦長孔356と、一対の挟持部材31,41の対向溝部36にネジ部材56を螺合させるための孔部355と、ネジ部材359により縦枠部材351を壁部に取り付けるための孔部354が形成されている。縦枠部材351の縦長孔356を通じて、下部レール部材161の螺合孔(又は連結凹部)164には、牽引手段(牽引部材)としてのネジ部材360が螺合される。
なお、上部レール部材は天井に取り付け可能であればよく、前記当接部(取付部)を利用することなく、連結部やブラケットなどを利用して上部レール部材を天井に取り付けてもよい。例えば、概略逆L字状に屈曲したブラケットを用い、ブラケットの一方の辺の取付部を、ネジなどの取り付け又は締結手段により上部レール部材の連結部などと締結し、ブラケットの他方の辺の取付部を、ネジなどの取り付け又は締結手段により天井壁に取り付けてもよい。
図9は本発明の区画壁の挟持構造の他の例を示す概略断面図である。この例では、一対の挟持部材でシートの側部を強固に挟持又は把持するための構造(挟持又は把持部材)が示されている。
すなわち、一対の挟持部材181,191は、長尺のプレートで形成され、シート21の側部を抜き出し不能に挟持するため、断面形状がジグザク状に屈曲した形態(V字状溝が連続した形態)の突き合わせ面(対向面)184,194を有する挟持部を備えており、内側の基部(シート21側の端部)はそれぞれ断面コ字状屈曲した形態を有し、対向面を互いに突き合わせた状態では断面山字状(横方向の両端部が屈曲した断面T字状)の形態の案内部182,192を形成している。また、一対の挟持部材181,191の外側の端部(縦枠部材側の端部)には、断面V字状の溝部(対向V溝部)186が形成されているともに、縦枠部材203の案内凹部204に沿って装着するため、案内部(凸状装着部)185,195が形成されている。
このような一対の挟持部材181,191でシート21の側部を挟持し、一対の挟持部材181,191をネジ部材37とビスナット38とで締結すると、前記突き合わせ面184,194のV字状の屈曲部でシート21を強固に挟持して保持できる。そのため、縦枠部材203を介して、ネジ部材66を対向V溝部186に螺合してシート21を横方向に牽引して展張しても、シート21が位置ずれすることがない。
このようにして形成された区画壁の側部には縦枠部材が位置し、区画壁の側部端面(縦枠部材)を壁面に隙間なく取り付けることが困難な場合がある。また、前記把持部材(一対の挟持部材)及び縦枠部材これらの部材の側部及び端部にはネジ部材などが露呈し、外観を損なう場合がある。本発明では、縦枠部材が区画壁の側部に位置していても、またネジ部材などを用いても、壁面に対して緊密に取り付けることができるとともに、区画壁の美観を高めることができる。
図10は図9の挟持部材と側部取付枠体とを有する区画壁の部分分解斜視図であり、図11は図10の側部取付枠体を用いた区画壁構造を示す概略断面図である。
この例では、区画壁211,212の側部に位置する把持部材(一対の挟持部材)181,191及び縦枠部材201,203を側部取付枠体213,214の断面コ字状部内に収容した状態で装着している。すなわち、壁面側に位置する区画壁211の側部には、区画壁の側部(少なくとも把持部材181,191及び縦枠部材203)を収容した状態で装着可能な断面コ字状の側部取付枠体213が位置し、隣接する区画壁211,212の間には、区画壁211,212の隣接する側部(少なくとも把持部材及び縦枠部材)を収容した状態で装着可能な断面H字状の側部取付枠体(断面コ字状の装着部が背中合わせの状態で形成された側部取付枠体)214が位置している。さらに、各側部取付枠体213,214の断面コ字状部は、区画壁211,212の側部を収容するため、区画壁211,212の側部に対応した幅を有し、かつ区画壁211,212の側部よりも深く形成されているとともに、区画壁211,212の側部を緊密に保持又は嵌入するため、区画壁211,212の側部が進入する開口部側が幅狭に形成されている。また、区画壁211,212の側部を円滑に嵌入するため、各側部取付枠体213,214の断面コ字状部の開口端面は面取り又は丸め加工されている。なお、互換性をもたせ、部品点数を少なくするため、各側部取付枠体213,214の断面コ字状部は上部取付枠体及び下部取付枠体の断面コ字状部と同様に形成されている。
このような側部取付枠体213,214を用いると、ネジ部材215により壁面に側部取付枠体213を緊密に取り付け、区画壁211の一方の側部を側部取付枠体213の断面コ字状部に嵌入でき、隣接する区画壁211,212の側部をそれぞれ断面H字状の側部取付枠体214の断面コ字状部に嵌入できる。そのため、簡単な操作で、隣接する区画壁211,212の側部を側部取付枠体213,214に収容した状態で装着できる。また、壁面に対して区画壁の側部を緊密に取り付けることができるとともに、各側部取付枠体213,214により区画壁211,212の美観を高めることができる。
シートの側部を保持する保持手段は、前記挟持又は把持部材に限らず、例えば、上下レール部材に対するシートの上下端部の装着と同様の構造で構成してもよい。図12は本発明の区画壁の別の例を示す概略部分分解斜視図である。
図12において、上下一対のレール部材1,11には前記と同様にアリ溝状装着凹部(断面円弧状装着凹部)7,17が形成されており、シート21の上下両端部は、それぞれ、長手方向の端部を余して、折り返されて(又は折り畳んで)端部がウェルド溶着などの接合手段により接合された袋縫い状の中空筒状部222を形成しており、この中空筒状部に、アリ溝状装着凹部7,17の開口部7a,17aよりも直径が大きな補強芯材(プラスチックチューブなど)224が挿入又は装着可能である。なお、符号222aは溶着部を示す。そのため、上下一対のレール部材1,11のアリ溝状装着凹部7,17には、前記と同様に、中空筒状部222に芯材224が挿入された状態で、シート21の上下端部が、横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向には抜けが規制された形態で装着又は収容される。
一方、シート21の両側部を保持するための側部保持部材(左右一対の抜け止め部材)226,229には、縦方向(長手方向)に延びるアリ溝状の装着凹部(装着凹溝)227,230が形成され、これらの装着凹部の背部には、中空部を介して、ネジ部材56,66が螺合可能な螺合壁228,231を形成している。この螺合壁は、断面H形状に形成された左右一対の縦枠部材201,203の案内凹部(長手方向に沿って形成された案内凹部)202,204に装着又は収容可能である。また、シート21の上下両端部と同様に、シート21の両側部にもそれぞれ前記と同様に袋縫い状の中空筒状部223が形成され、各中空筒状部には前記と同様にアリ溝状装着凹部227,230の開口部227a,230aよりも直径が大きな芯材225が挿入可能である。なお、符号223aは溶着部を示す。そのため、前記と同様に、左右一対の側部保持部材226,229のアリ溝状装着凹部(断面コ字状装着凹部)227,230にも、中空筒状部223に芯材225が挿入された状態で、縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向には抜けが規制された形態で、シート21の両側部が装着又は収容される。
そして、前記と同様にして、左右一対の縦枠部材51,61の縦長孔53,63を利用して前記シート21を縦方向に展張させた状態で、ネジ部材(ピアスビスなど)57,58,67,68により上下一対のレール部材1,11の両端部に左右一対の縦枠部材201,203を取り付け、縦枠部材201,203の案内凹部202,204に側部保持部材226,229の螺合壁228,231を収容して位置決めした状態で、前記縦枠部材201,203を介して、側部保持部材226,229の螺合壁228,231にネジ部材56,66を螺合することにより、前記シート21を長手方向(横方向)に牽引又は引っ張って展張できる。
なお、上記態様の区画壁構造では、シートの上下両端部及び両側部に、上下一対のレール部材及び側部保持部材の装着凹部(凹溝)に対して抜け止め可能な経大部(又は抜け止め部)を形成すればよく、長手方向(横方向)の端部及び/又は縦方向の端部を余して、経大部(又は抜け止め部)を形成してもよい。側部保持部材の装着凹部の断面形状は、コ字状に限らず、円弧状、三角形状、多角形状などであってもよい。また、側部保持部材の装着凹部壁と螺合壁との間には中空部が介在する必要はなく、縦枠部材を介して螺合壁にネジ部材が螺合可能であればよい。
前記区画壁は、所望の構造又は形状に応じて、種々の形態で形成できる。図13は基準部材と区画壁の配列形態との関係を示す概略斜視図であり、図14は基準部材に対する区画壁の配列形態を示す概略断面図である。この例では、基準部材を中心として放射方向に区画壁を配列している。
すなわち、この区画壁構造は、断面中空正四角形状の基準部材401と、この基準部材の隣接する3つの面に対してそれぞれ面接触して配置された断面コ字状の配列取付枠体411,412,413とを備えており、基準部材401と配列取付枠体411,412,413とは互いにネジ部材415で取り付けられている。また、配列取付枠体411,412,413の断面コ字状部には区画壁の側部(前記図11と同様な縦枠部材を含む区画壁の側部、図示せず)が嵌入され収容した状態で装着されており、所定の形態(この例では、平面形状がT字状の形態)で配列した区画壁を形成している。なお、これらの配列取付枠体411,412,413は、前記断面コ字状の上部取付枠体及び下部取付枠体並びに側部取付枠体と同様の形態を有している。そのため、部材の互換性を高めることができるとともに、部品点数を低減できる。
なお、基準部材には配列取付枠体が種々の形態で配置可能である。図15は基準部材に対する区画壁の多の配列形態を示す概略断面図である。例えば、図15(A)に示すように、前記断面中空正四角形状の基準部材401の互いに隣接する2つの面に対して配列取付枠体411,412の断面コ字状部を面接触させて配置し、それぞれの配列取付枠体411,412の断面コ字状部に区画壁の側部を嵌入することにより、平面形状がL字状の形態で区画壁を配列できる。また、図15(B)に示すように、前記断面中空正四角形状の基準部材401の4つの周面に、それぞれ配列取付枠体411,412,413,414の断面コ字状部を面接触させて配置し、それぞれの配列取付枠体411,412,413,414の断面コ字状部に区画壁の側部を嵌入することにより、平面形状が十字状の形態で区画壁を配列できる。このように、1つの基準部材401を中心として、種々の配列形態で区画壁を形成できる。
レール部材(架設部材、敷設部材)
レール部材(架設部材、敷設部材)の構造は特に制限されず、天井に直接的又は間接的に取り付け可能であり、室内の上部空間を仕切るためのシートが装着可能な装着凹部を有していればよい。装着凹部は、少なくともシートの端部を横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態(抜け止め状態)で装着又は収容装着又は収容できればよい。レール部材は、天井に対して直接的又は間接的に接触可能(複数箇所での点接触、線接触又は面接触可能)な当接部(天壁部)と、装着凹部(アリ溝状装着凹部など)を有する前記装着部と、前記当接部と装着部とを連結する連結部(接続部)とを備えていてもよい。連結部(又は接続部)は、前記のように、特定の態様では、当接部から垂下して延びる延出部(又は垂下延出部)を形成してもよく、この延出部に装着部を形成してもよい。
レール部材は、その断面形状を対称形状に形成する必要はないが、施工性を向上させるためには、断面形状が対称形状であるのが有利である。レール部材の縦断面形状は、装着凹部(アリ溝状装着凹部など)を中心として左右対称形状に形成でき、例えば、断面T字状、I字状、H字状などの他、例えば、断面多角形状(四角形、六角形など)、断面円形状、断面楕円形状などの形態を有していてもよい。なお、前記当接部及び延出部を有するレール部材では、前記のように、連結部(又は延出部)の軸線を中心として当接部及び装着部が対称形状、例えば、連結部(又は延出部)の軸線を中心として断面T字状又はI字状の形態に形成してもよい。また、当接部の上部壁(延出部の軸線の延長線上に位置する当接部の上部壁(当接部の両側壁の中央部))に、長手方向に沿って、上部が細幅で開口した断面円形状又は断面円弧状の凹溝(連結凹溝)を形成し、装着部(装着部の幅方向の中央部)に、長手方向に沿って、下部が細幅で開口した断面円形状又は断面円弧状装着凹部(凹溝)を形成してもよい。レール部材の縦断面形状は、断面中空状、例えば、断面円形状、断面楕円形状、断面多角形状(断面中空四角形状など)などであってもよい。また、レール部材は、装着部のアリ溝状装着凹部と、アリ溝状装着凹部に対して平行に形成された連結凹溝及び/又は螺合部(螺合凹部)とを有している場合が多く、1又は複数の連結凹溝及び/又は螺合部(螺合凹部)を形成してもよい。装着凹部(アリ溝状装着凹部など)及び連結凹溝(アリ溝状連結凹溝など)の断面形状は特に制限されないが、通常、細幅の開口部を有し、断面円形状又は断面円弧状(断面半円形状など)、断面楕円形状、断面多角形状(断面三角形状、断面四角形状など)などであってもよい。断面形状が対称形状(例えば、左右対称形状)の上部レール部材では、装着部(例えば、連結部の軸線の延長線上に位置する装着部)に、長手方向に沿って、下方に細幅で開口したアリ溝状装着凹部を形成してもよい。
さらに、レール部材の端面には、縦枠部材と連結可能である限り、螺合部(螺合孔、螺合凹部など)を形成する必要はないが、レール部材の側部に配してもよい縦枠部材との螺合部(螺合孔、螺合凹部など)を形成してもよい。なお、螺合部は、凹部、溝状などの形態であってもよく、前記装着凹部や連結凹部などの形態(断面中空の形態、例えば、多角形状、断面楕円形状又は断面円形状など)であってもよい。螺合部は、通常、装着凹部と所定間隔離れて、装着凹部と平行に長手方向に形成してもよい。螺合部は、レール部材の適所、例えば、当接部、連結部及び装着部のうち少なくとも1つの部位に長手方向に沿って形成できる。ネジ部材によりレール部材に縦枠部材を取り付けるため、通常、レール部材には、1又は複数の螺合部(螺合孔、螺合凹部)が形成されている。なお、螺合部は、隣接するレール部材をジョイント部材(連結棒状体)で連結するためにも利用できる。なお、螺合孔又は螺合凹部は、通常、ラセン状の内周壁ではなく、平滑な内周壁を有している場合が多い。
好ましい態様では、断面形状が対称形状のレール部材は、断面多角形状(断面中空四角形状など)などの断面中空四角部を含む枠状に形成し、この多角枠状(四角枠部など)のレール部材の壁部(内壁部など)に、装着凹部(アリ溝状装着凹部など)と連結凹溝(アリ溝状連結凹溝など)及び/又は螺合部(螺合凹部)とを、それぞれ開口部が細幅の断面円形状、断面楕円形状、断面多角形状(特に、断面円形状)の形態で形成してもよい。なお、レール部材には、複数の連結凹溝(アリ溝状連結凹溝など)を形成することができ、後述するように、連結凹溝(アリ溝状連結凹溝など)はネジ部材が螺合可能な螺合部(螺合凹部)として利用してもよい。
レール部材には、互いに連接又は連結するための連結凹溝は必ずしも必要ではないが、連結凹溝又は連結凹部を利用して複数のレール部材を接続して延長するのが有利である。互いに連接又は連結可能なレール部材は、長手方向に沿って単一又は複数の連結凹溝(特に、細幅で開口したアリ溝状凹部又は凹溝)を形成するのが有利である。連結凹部は、レール部材の適所(例えば、当接部、連結部及び装着部のうち少なくとも1つの部位の適所)に、前記アリ溝状装着凹部に対して平行に形成してもよい。連結凹溝の開口部の向きは、特に制限されず、外方(上部外方、側部外方、下部外方など)、内方(上部内方、側部内方、下部内方など)、斜め方向などであってもよい。連結凹溝に連結棒状体(棒状連結部材)を装着又は挿入すると、連結棒状体(棒状連結部材)を介して、複数のレール部材が連設可能である。なお、アリ溝状の連結凹溝から連結棒状体が抜けるのを防止するため、連結棒状体の直径は、通常、連結凹溝の細幅の開口部の幅よりも大きい。
連結部の側壁には、補強リブを形成してもよく、補強リブは長手方向及び/又は縦方向に形成してもよい。連結部の長さは特に制限されず、当接部と装着部とを連結していればよい。
レール部材をネジ部材などの固定手段で天井壁に直接的又は間接的に取り付ける場合、レール部材には固定位置の指標となる溝や凹部又は孔を形成してもよい。例えば、当接部の両側部(両側壁)の内壁面(下部壁面)に、長手方向に沿って溝を形成したり、又は当接部の両側部に、長手方向に間隔をおいて凹部又は孔を形成すると、これらの溝や凹部などを固定手段による固定位置の指標とすることができ、施工性及び位置決め精度を向上できる。
なお、レール部材は、平面L字状又はU字状の形態で湾曲していてもよく、湾曲度は、適用箇所に応じて、例えば、200〜700R(mm)、好ましくは300〜500R(mm)程度で曲げ加工されていてもよく、レール部材の湾曲角度(二辺の交差角度)は、例えば、45〜160°、好ましくは90〜135°程度であってもよい。レール部材が湾曲していても、抜け止め手段と協働させてシートの端部を装着凹部に装着又は収容することにより、湾曲した区画壁を容易に形成できる。
シート
シートは、通常、少なくとも端部(上端部及び/又は側部)が可撓性を有し、前記装着凹部に装着又は収容可能なシートであればよい。シートは、難燃性又は不燃性シート、例えば、不燃性合成樹脂シート、ガラス繊維強化合成樹脂シート(ガラス繊維基布含有シートなど)などであってもよい。シートとしては、少なくとも端部が折り返し可能な不燃性シート、可撓性を有する不燃性シート、特に可撓性と溶着性とを有する不燃性シートが使用される。シートは、不透明であってもよいが、通常、透明又は半透明である場合が多い。また、シートは、必要により着色していてもよい。
前記シートの端部は装着凹部に装着又は収容可能な形態を有している。例えば、上記シートの端部は、装着凹部への装着(保持又は収容)を容易にするため、折り曲げ又は折り畳み加工、中空形状などへの加工などの径大化加工されている場合が多い。例えば、経大部は、シートの端部に、又はシートの端部から上方又は下方に延出して、横方向に連続して又は間隔をおいて形成された肉厚部やビーズなどで形成してもよい。上記シートの端部は、折り畳み部の縫合又は接合(例えば、折り畳み縫合、折り重ね部の縫合など)、厚肉成形などにより形成された補強径大部などにより装着凹部の開口部の幅よりも大きな補強径大部を形成してもよく、折り返されて(又は折り畳んで)、ウェルダーなどの溶着手段、縫合手段などで端部が接合した袋縫い状の中空筒状部を形成してもよい。さらに、上記シートの端部(上記中空筒状部など)は、樹脂含浸、補強材などにより補強されていてもよい。なお、シートの端部は予め加工されていてもよく、施工現場で所定の加工を施してもよい。シートの端部は、予めウェルド(溶着)加工により袋縫い状に加工され、中空筒状部が形成されている場合が多い。経大部(特に中空筒状部)は、少なくともシートの上下両端部に形成する場合が多く、シートの上下両端部と少なくとも一方の側部(又は両側部)とに形成するのも好ましい。
好ましい態様では、シートの端部を補強するための補強部材(シートの上下端部に形成された中空筒状部を補強するための補強部材など)を備えており、例えば、シートの端部が中空筒状(折り返し(又は折り曲げ)端部が接合した袋縫い状の形態、又は袋縫い状の中空筒状)に形成され、この中空筒状部の中空部に装着凹部の開口部よりも直径が大きな芯材(中空又は中実な芯材、補強芯材又は棒状体)が挿入された状態で、前記中空筒状部が装着凹部に収容されていてもよい。補強部材は、シートの端部に形成された中空筒状部(袋縫い状の中空部など)に挿入可能な芯材(中空又は中実な芯材)であってもよい。芯材は、不燃性である場合が多く、例えば、プラスチック製棒状体(中空又は非中空チューブ)、アルミニウムやステンレス製棒状体(中空又は非中空丸棒)などが使用できる。芯材は全長に亘り経大である必要はなく、長手方向の複数箇所に経大部に形成された線状体であってもよい。好ましい芯材は、ポリエチレンなどで形成された中空プラスチックチューブである。
なお、必要であれば、シートの端部(例えば、前記径大部)が装着凹部に収容された状態で、前記装着凹部の両端部に、前記装着凹部からのシートの端部(例えば、前記径大部)の脱落を規制するための規制部材(抜け止め部材)を装着してもよい。規制部材(抜け止め部材)は、前記径大部(シートの端部に形成された中空筒状部(例えば、袋縫い状の中空筒状部)を補強するための補強部材)が装着凹部に収容された状態で、前記装着凹部の両端部に装着可能な前記規制部材(又はプラグ及びネジ部材)とで構成できる。図16はレール部材(又は側部保持部材)へのシートの取付構造を説明するための概略斜視図である。
前記シート21の上端部及び下端部の中空筒状部22には、レール部材(図示せず)のアリ溝状装着凹部(図示せず)の細幅の開口部よりも直径が大きな芯材24が挿入され、補強されている。なお、この芯材24は、中空筒状部22の両側部を余して挿入可能な長さを有していてもよい。また、芯材24が中空筒状部22に挿入された状態で、シート21の中空筒状部22がアリ溝状装着凹部に収容又は装着されており、前記中空筒状部22の中空部の両側部(又は両端部)には、半径方向に変形又は拡大可能な軟質の中空プラグ(この例では、不燃性プラスチック製中空プラグ)501が装着又は挿入され、この中空プラグの中空部にはネジ部材502が螺合されている。なお、中空プラグ501の軸方向には、周方向への回転を規制するための回転止め部501aが形成されている。
そして、シート21の中空筒状部22に芯材24を挿入して、アリ溝状装着凹部に装着又は収容し、前記中空筒状部22の中空部の両側部(又は両端部)に中空プラグ501を装着又は挿入して、中空プラグの中空部にネジ部材502を螺合すると、ネジ部材502の前進動に伴って中空プラグ501が半径方向に拡がり、レール部材のアリ溝状装着凹部にシート21を緊密に取り付けることができる。その際、芯材24が補強部材として機能するため、中空筒状部22をアリ溝状装着凹部に円滑に装着又は収容できるとともに、芯材24によりシート21の中空筒状部22がアリ溝状装着凹部から脱落するのを確実に防止できる。さらに、中空プラグ501の軸方向に回転止め部501aが形成されているため、中空プラグ501aの回転を抑制しつつ、ネジ部材502の螺合により中空プラグ501を効率よく半径方向に拡げることができ、レール部材のアリ溝状装着凹部に対してシート21を効率よくかつ緊密に取り付けることができる。さらに、芯材24によりシート21の中空筒状部22がアリ溝状装着凹部7から脱落するのを防止しつつ、前記のように、縦方向及び/又は横方向にシート21を展張できる。なお、前記と逆の操作により、レール部材のアリ溝状装着凹部に装着されたシート21を容易に取り外すこともできる。
なお、ネジ部材を用いることなく規制部材としてプラグを単独で用いる場合、プラグは中空である必要はなく中実プラグであってもよい。中空又は中実プラグの装着により、装着凹部からのシートの径大部の脱落を規制するため、プラグは、細い先端部から次第に直径が大きくなる軸部を備えていてもよく、この軸部の周面には螺旋状などのネジ部や環状のリング部などを形成してもよい。中空プラグは、通常、ネジ部材の螺合に伴って半径方向に拡大させるため、半径方向に変形可能なプラグ、例えば、プラスチック製プラグ(難燃性又は不燃性プラグ)などが使用できる。プラグには、必ずしも必要ではないが、装着性及び施工性を高めるため、軸方向に延びる突片状又は凸条の回転止め部(又は回転規制部)を形成するのが有利である。この回転止め部は、プラグの軸方向の適所、例えば、先端部、中間部などに形成してもよいが、最も強い螺合力が作用する基部(ネジ部材が挿入して螺合される開口端側)に形成するのが有利である。プラグには、プラグの周方向に間隔をおいて、軸方向に延びる複数の回転止め部(回転規制部)を形成してもよい。このようなプラグは、ネジ部材の螺合に伴って回転を規制できるため、ネジ部材の螺合に伴ってプラグを半径方向に有効に拡大させることができ、装着凹部に対して経大部を緊密に装着できる。また、中空プラグは、軸方向にスリット(特に、基部を余した先端部側に軸方向に延びるスリット)を形成し(例えば、先割れ状プラグの形態とし)、半径方向への拡大性を大きくしてもよい。なお、ネジ部材は、通常、先端部が細く、この先端部から次第に直径が大きくなるネジ部を備えている。
荷重手段(錘部材)
組立セット、防煙壁又は区画構造において、荷重手段は必ずしも必要ではないが、シートの下端部(下縁部)に下方向への荷重を作用させてシートを縦方向に展張するため、シートの下端部に装着又は収容可能な荷重手段(錘部材など)を備えていてもよい。シートの下端部(又は下縁部)に荷重を作用させるための荷重手段としては、シートを展張可能な種々の錘部材、例えば、棒状体又は板状体(アルミニウム、ステンレス、鉛などの金属製丸棒など)、金属製鎖又はチェーンなどであってもよい。このような荷重手段は、例えば、前記のように、シートの下端部に形成した中空筒状部の中空部(袋縫い部)や輪状部に挿入又は装着又は収容してもよく、必要であれば、シートの下端部に垂下状態で取り付けてもよい。
荷重手段又は錘部材は、棒状部材(又はブロック体)(例えば、断面円形状、断面楕円形状などであってもよく、断面多角形状(四角形状など)の棒状体)である場合が多い。棒状体(棒状荷重体又は棒状ブロック体)は、プラスチック製(難燃性又は不燃性プラスチック)であってもよいが、荷重を作用させるため、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属製である場合が多い。
なお、棒状部材には、上記と同様に、シートの下端部が装着又は収容可能なアリ溝状装着凹部(シートの上端部と同様の形態で、シートの下端部が装着又は収容可能なアリ溝状装着凹部)を有する装着部を形成し、このアリ溝状装着凹部にシートの下端部を装着又は収容してもよい。また、必要であれば、アリ溝状装着凹部にシートの下端部が装着又は収容された状態でアリ溝状装着凹部に抜け止め部材(前記と同様の抜け止め部材)を装着又は嵌合し、装着凹部からのシートの下端部の脱落又は抜けを防止してもよい。
さらに、荷重手段(又は錘部材)は、前記上部レール部材のアリ溝状連結凹部と同様に、ジョイント部材(ジョイントピン、連結棒など)で連結可能な連結凹部を有していてもよい。なお、隣接する荷重手段(又は錘部材)を連結するための連結凹部は、荷重手段(又は錘部材)の適所、例えば、コーナー部に限らず、アリ溝状装着凹部との対向部、荷重手段(又は錘部材)の外周壁(側壁、下部壁)などに形成してもよい。
さらに、荷重手段(又は錘部材)は、前記のように、棒状部材としての下部レール部材で構成してもよい。すなわち、上部レール部材と錘部材(又は棒状部材)は、上下一対のレール部材で構成してもよい。例えば、アリ溝状装着凹部が形成された一対のレール部材を用い、前記アリ溝状装着凹部を互いに対向させて配設した状態で、上部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの上端部を装着又は収容し、下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの下端部を装着又は収容してもよい。さらには、レール部材と棒状部材(例えば、下部レール部材)との両端部には、縦枠部材を取り付けてもよい。
保持手段(把持又は挟持部材、抜け止め部材)及び牽引手段(牽引部材)
保持手段は、区画壁の構造及び部位に応じて、シートの両側部のうち少なくとも一方の側部又は端部を保持すればよく、両側部を挟持する場合が多い。保持手段により保持形態は、シートの側部の形態と協働して保持可能であればよく、例えば、縫合、溶着、接着や成形などによりシートに固定した固定保持部材であってもよいが、(1)シートの側部を挟持又は保持可能な挟持又は保持部材及び締結部材、(2)シートの横方向への抜けを規制する側部保持部材(又は側部抜け止め部材)を備えている場合が多い。
前記保持手段(1)において、把持部材(又は挟持部材)は、シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を把持又は挟持するための把持部(又は挟持部)を備えていればよく、板状の形態でシートの側部を全体に亘り把持又は挟持していてもよく、シートを部分的に(例えば、シート端部の縦方向の複数箇所で)把持又は挟持してもよい。例えば、挟持部材の挟持部を縦方向に規則的又は不規則的に散在させて形成し、シートを複数箇所で部分的に挟持してもよく、把持部(又は挟持部)はチャッキング機構であってもよい。さらに、必要であれば、把持部材(又は挟持部材)でシートを把持又は挟持した状態で、シートと把持部材(又は挟持部材)とを接着剤(粘着剤など)で接合して一体化してもよい。
さらに、把持部材(挟持部材)の突き合わせ面は湾曲又は屈曲した突き合わせ面であってもよく、必ずしも連続した断面V字状溝の形態を有する必要はない。例えば、突き合わせ面は、1又は複数のV字状溝が形成された屈曲した形態であってもよく、1又は複数の波形状部などが形成された湾曲した形態であってもよく、波形状などの湾曲部とV字状などの屈曲部とを組み合わせてもよい。なお、V字状溝や湾曲部は、連続して又は所定間隔をおいて形成してもよい。
シートを緊密かつ強固に挟持するためには、一対の挟持部材の挟持部でシートの側部を挟持し、一対の挟持部材をネジやボルトなどの締結手段(締結部材)で一体化するのが有利である。なお、一対の挟持部材を締結するためのネジ部材(ネジ棒)37はシートを貫通しなくてもよくシートを貫通可能であってもよく、必要であれば、シートに貫通孔などを形成してもよく、ネジ部材の先端部を、シートを貫通可能な形態(例えば、先鋭な先端など)にしてもよい。
さらに、前記保持手段(2)において、側部保持部材(又は側部抜け止め部材)は、シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えている。このような装着凹部は、シートの側部の形態に応じて、前記と同様のアリ溝状装着凹部であってもよい。すなわち、シートの側部にアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな経大部を形成すると、経大部をアリ溝状装着凹部に縦方向に摺動又は移動可能に装着又は収容できるとともに、シートの横方向への抜けを規制できる。経大部は、前記シートの上下端部の経大部と同様に形成でき、例えば、シートの側部に、又はシートの側部から側方に延出して、縦方向に連続して又は間隔をおいて形成された肉厚部やビーズなどで形成してもよく、シートの側部に形成した中空筒状部と、この中空筒状部に挿入又は装着でき、装着凹部の開口部の幅よりも直径が大きな補強芯材で形成してもよい。
牽引手段は、シートを保持した状態で、保持手段(及びシート)を横方向に牽引してシートを展張できればよく、バネ部材であってもよく、保持手段の側部に配設される縦枠部材と、この縦枠部材を介して、保持手段(把持又は挟持部材、抜け止め部材)に螺合又は螺着可能なネジ機構(ネジ手段)などで構成できる。このネジ機構は、ネジ部の螺合に伴って縦枠部材と保持手段とを相対的に牽引して引き寄せ可能であればよく、ネジ部は、縦枠部材及び保持手段の一方の部材に固定されていてもよく、ネジ機構は、ネジとナットとで構成してもよい。好ましい態様では、牽引手段は、保持手段の側部に配設される縦枠部材を介して(又は縦枠部材に形成された貫通孔を通じて)、前記保持手段に螺合可能なネジ手段又はネジ部材(縦枠部材を貫通して螺合可能なネジ部材)で構成できる。このようなネジ手段(ネジ部材)では、縦枠部材を介して前記保持手段を横方向に牽引でき、シートを展張できる。
保持手段(把持又は挟持部材、側部抜け止め部材)は、縦枠部材に取り付ける必要はないが、通常、シートの側部を保持手段で保持した状態で、前記一対のレール部材の両端部に、好ましくはレール部材の両端部及び前記保持手段の端部に縦枠部材を取り付け可能である。保持手段(把持又は挟持部材、側部抜け止め部材)には案内部を形成する必要はないが、少なくとも縦枠部材に対する案内部を形成するのが好ましい。
なお、保持手段は、牽引手段による牽引力が作用する作用部位を有している。この作用部位は、保持手段の保持部(挟持部、抜け止め部)に対する反対側の端面(側部方向又は横方向の端面)に形成され、牽引手段の種類に応じて、係止部位(係止部)であってもよく螺合部位(螺合部)であってもよい。前記保持手段(把持又は挟持部材、抜け止め部材)には、牽引手段(又は牽引部材)が係合可能な係合部、特に螺合可能な螺合部(又は螺合面)が形成されている。
把持部材が軟質金属で形成されている場合には、ネジ部材の種類によっては任意の部位で螺合できる。そのため、保持手段の縦枠部材側の端面(螺合部)は、ネジ部材が螺合可能であればよく、予め螺合部を形成する必要はないが、保持手段材は螺合部を有するのが好ましい。この螺合部は、縦方向に散在していてもよく、縦方向に延びるスリット状溝、凹溝などの縦長凹部であってもよい。例えば、一対の挟持部材が締結された状態で、前記挟持部に対して反対側の端面部(縦枠部材側)の隙間(縦方向に連続した前記対向溝部など)、側部保持部材(抜け止め部材)の長手方向に形成された凹溝などで螺合部を形成すると、任意の箇所で螺合でき、施工性を高めることができる。特に、ネジ部材を案内して螺合させるため、縦枠部材と対向して凹溝状の溝部(対向溝部など)を形成するのが有利である。なお、対向溝部は、前記形態に限らず、スリット状溝、凹溝などであってもよい。また、螺合部を形成する凹溝部は、ネジ部材を案内するため、開口する両側部が開いて傾斜した断面V字状、断面U字状又は断面台形状などの形態を有していてもよい。
縦枠部材
縦枠部材は、平板状であってもよく、断面I字状、H字状であってもよく、一方の側面にだけ長手方向に延びる凹溝を形成してもよい。上部レール部材及び棒状部材(又は下部レール部材)の少なくとも一方の端部に(又は両端部にそれぞれ)取り付け可能な縦枠部材は、上部レール部材及び下部レール部材の少なくとも一方の端面(又はそれぞれの両端面)に螺合部(例えば、アリ溝状の螺合孔、連結凹溝)を形成し、上部レール部材の少なくとも一方の端面(又はそれぞれの両端面)に縦枠部材を配設し、前記螺合部に対して螺合可能なネジ部材で、上部レール部材の端部に縦枠部材を取り付け、下部レール部材の螺合部に対して螺合可能なネジ部材で、下部レール部材の少なくとも一方の端部(又はそれぞれの両端部)に縦枠部材を取り付け(又は締結)してもよい。
また、縦枠部材には、縦方向にシートを展張するため、縦方向に長く、ネジ部材を縦方向に移動又は案内可能な長孔を形成するのが有利である。このような長孔は、縦枠部材の上部に形成してもよいが、通常、下部に形成する場合が多い。また、縦枠部材の上部及び/又は下部には、レール部材の螺合部に対応させて1又は複数の縦長孔を形成してもよく、複数の縦長孔は、縦方向に間隔をおいて形成してもよく、横方向(幅方向)に間隔をおいて形成してもよい。
さらに、縦枠部材は保持手段と一体化できればよく必ずしも孔部は必要ではないが、牽引手段により保持手段を引き寄せるため、縦枠部材には、牽引手段(ネジ部材など)が装着又は貫通可能な孔部(ネジ部材のネジ部が貫通可能な孔部など)を有する場合が多い。このような縦枠部材は、牽引手段(ネジ部材など)が保持手段側へ移動するのを規制する規制部材又は固定部材して機能する。
縦枠部材の長手方向(高さ方向)には必ずしも案内凹部は必要ではないが、保持手段(把持又は挟持部材、抜け止め部材など)の装着性や位置決め性を高めたるため、縦枠部材は案内凹部を有する場合が多い。また、側部取付枠体を用いる場合には、縦枠部材には、側部取付枠体に対する案内部を形成するのが好ましい。
なお、縦枠部材をレール部材に取り付けて1区画を形成する場合、隣接する縦枠部材の対向面には、互いに位置決め可能又は嵌合可能な凹凸部(縦方向に散在する凹凸部、縦方向に延びる凹溝及び凸条など)を形成してもよい。
取付枠体
取付枠体は必ずしも必要ではない。また、上下取付枠体のうち、下部取付枠体は必ずしも必要ではない。なお、天井面は平坦でない場合がある。また、複数のレール部材を連設又は連結する場合、全体としてレール部材が蛇行又は屈曲し直線的に配設されない場合がある。このような場合、上部レール部材を、天井に取り付け可能な上部取付枠体に取り付け又は装着すると、直線的に配列できる。また、棒状部材(又は下部レール部材)を、下部取付枠体に取り付け又は装着すると、シートの下部も直線的に配列できる。そのため、(a)区画壁の上部を収容した状態で装着可能な上部取付枠体、(b)区画壁の下部を収容した状態で装着可能な下部取付枠体、および(c)区画壁の側部を収容した状態で装着可能な側部取付枠体のうち少なくとも1つの取付枠体を備えていてもよい。好ましい態様では、少なくとも(a)上部取付枠体を備えており、(b)下部取付枠体および(c)側部取付枠体のうち少なくとも一方の取付枠体、特に双方の取付枠体(b)及び(c)を備えている場合が多い。
なお、取付枠体は、必ずしも直線的である必要はなく、湾曲したレール部材に対応させて湾曲していてもよい。取付枠体は、断面コ字状部の先端部側が狭まっていてもよく、前記断面コ字状に限らず、上部レール部材の脱落を防止するとともに、ガイド凹部に沿って案内するため、開口部側が狭まって上部レール部材を係止可能な係止案内部を有していてもよい。例えば、ガイド凹部の内壁には、レール部材の当接部(両側部又は両翼部などの両側方に延出する延出部)と係止し、かつレール部材をガイド凹部に沿って案内可能な凸部を形成してもよい。
さらに、側部取付枠体も必ずしも必要ではないが、施工した区画壁の外観を損なわないために有用である。側部取付枠体の断面コ字状部の先端部側は、区画壁の側部を嵌入するため、狭まっていてもよく、区画壁の側部に対して挿入又は装着可能であってもよく、区画壁の側部と係合又は嵌合してもよい。
基準部材及び配列取付枠体
基準部材は配列取付枠体の配設面の形態に応じて配列取付枠体が種々の形態で配置可能であればよく、周面が湾曲した形状(例えば、断面円形状、楕円形状など)を有していてもよいが、周面が屈曲した断面多角形状(三角形状、四角形状、五角形状、六角形状など)であるのが好ましい。また、配列取付枠体の非開口部側にV字状に屈曲した側壁(又は側壁面)を形成し、基準部材の2つの隣接面(屈曲して突出した隣接面)に対して、このV字状側壁(又は側壁面)を配置し、基準部材と配列取付枠体とを連結してもよい。好ましい態様では、部品点数を低減するため、断面多角形状の基準部材と、この基準部材の少なくとも1つの面に対して面接触して取付可能な複数の配列取付枠体とで構成し、区画壁の側部を配列取付枠体の断面コ字状部に収容した状態で装着される。
なお、ネジ部材が螺合可能である限り、保持手段、縦枠部材、取付枠体には、必ずしも、ネジ部材の孔部(下孔)を形成する必要はない。ネジ部材としては、種々のネジが使用でき、下孔などを必要としないネジ部材、例えば、ピアスビス、ピアスネジ、ドリルネジなどを利用するのが作業効率の点から望ましい。なお、例えば、保持手段の螺合部(側部保持部材又は抜け止め部材の保持部、把持又は挟持部材の対向溝部などの螺合部)に螺合されるネジ部材としても、前記ピアスネジなどを利用してもよいが、ネジ部の螺合侵入動に伴って半径方向に拡大させる作用又は牽引作用をもたらすネジ部材(例えば、ネジ山間のピッチが大きく牽引作用をもたらすネジ部材など)も使用できる。
また、一対の挟持部材もネジ部材とナットとで締結する必要はなく、ネジ部材(ピアスビス、ドリルネジなど)で一体化してもよい。さらに、レール部材と取付枠体との取付構造に関し、ネジ部材73,82は、レール部材1,11の凹溝5a,15aの側壁、凹溝12aの底壁を押圧する形態で取付枠体71,81に螺合していてもよく、凹溝5a,15aの側壁、凹溝12aの底壁を貫通して取付枠体71,81に螺合していてもよい。
本発明の区画壁(又は防煙垂れ壁)構造を形成するための組立セットは、少なくとも1つのレール部材と前記シートと前記保持手段(側部保持部材又は抜け止め部材の保持部、把持又は挟持部材)と前記牽引手段とを備えていればよい。好ましい態様では、上部レール部材と棒状部材(又は下部レール部材)と、前記シートと、前記保持手段及び前記牽引手段と、縦枠部材とを備えており、さらに好ましくは取付枠体とを備えている。なお、組立セットは、通常、前記ネジ部材や締結部材なども備えている。さらには、組立セットは、側部取付枠体を備えていてもよく、基準部材、配列取付枠体を備えていてもよい。
本発明は、室内の上部空間を区画する施工方法も含む。この方法では、前記のように、レール部材の装着部の装着凹部にシートの上端部を縦方向への抜けが規制された状態で、横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、前記シートの少なくとも一方の端部を保持して、横方向に牽引してシートを展張する工程と、前記レール部材を天井に取り付ける工程とを含んでいる。なお、天井へのレール部材の取付は、ビスなどのネジ部材に限らず、種々の固定手段が利用できる。また、レール部材は、ネジ部材などの固定手段により天井へ直接的に取り付けてもよく、ブラケットなどを介して、又は前記取付枠体を介して、間接的に取り付けてもよい。
なお、シートを縦方向に両側から挟んで挟持する中間部材(保持部材)によりシートの長手方向の途中部を挟持し、シートの揺動や揺れなどを防止してもよい。
好ましい態様では、前記一対のレール部材の装着部のアリ溝状装着凹部に、シートの上下端部をそれぞれ縦方向への抜けが規制された状態で横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、シートの長手方向の両側部の少なくとも一方の側部(特に、長手方向の両側部)を保持手段で保持する保持工程と、前記シートを縦方向に展張させて前記一対のレール部材の両端部に前記縦枠部材を取り付ける第1の取付工程と、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける第2の取付工程(前記縦枠部材と一対の挟持部材などの前記保持手段とをネジ機構で螺着して、前記シートを横方向に展張させ、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程)とを含んでいる。
前記保持工程において、(1)把持又は挟持機構を利用した工程では、シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を把持部材(一対の挟持部材)で把持又は挟持し、シートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結部材で締結してもよく、(2)抜け止め機構を利用した工程では、シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で側部保持部材の装着凹部に装着又は収容してもよい。
第2の取付工程では、前記保持手段の螺合部(一対の挟持部材の側部方向の端面(又は端面に形成された対向溝部で形成された螺合部など)に、前記縦枠部材を介して、ネジ部材を螺合して、前記シートを横方向に展張させ、前記保持手段の端部に縦枠部材を取り付けるのが好ましい。さらに、一方のレール部材を長尺の上部取付枠体を介して天井に取り付けるとともに、他方のレール部材を長尺の下部取付枠体に取り付ける工程を含んでいてもよい。
なお、区画壁を構築できる限り、前記工程の順序は特に制限されず、各工程は複数の工程に分離して行うことができる。例えば、第1の取付工程は、上部レール部材に縦枠部材を取り付ける工程と、シートを縦方向に伸張する工程と、錘部材又は棒状部材(又は下部レール部材)に縦枠部材を取り付ける工程とを含んでいてもよい。さらに、取付枠体を利用した取付工程では、任意の段階で上部取付枠体を天井に取り付ける工程と、任意の段階で下部取付枠体を錘部材又は棒状部材(又は下部レール部材)に取り付ける工程とを含んでいてもよい。好ましい態様では、上部取付枠体を介して前記上部レール部材が天井に取り付けられ、かつ前記シートを横方向に展張させて縦枠部材を取り付けられた状態で、下部取付部材を介して、下方から下部レール部材にネジ部材を螺合する。このように、下部取付部材を介して、下方から下部レール部材にネジ部材を螺合すると、シートを下方に牽引して展張することができ、前記シートの横方向への展張と相まって縦横方向にシートをきれいに展張できる。
なお、上記工程の後、側部取付枠体に区画壁の側部を挿入又は装着してもよく、基準部材を中心として配列取付枠体を配設し、これらの配列取付枠体に区画壁の側部を挿入又は装着してもよい。
本発明は、天井壁に対するレール部材の取り付け、レール部材に対するシートの取り付けを簡便かつ簡単に行うことができるため、室内の上部空間を区画し、防煙壁(又は防煙区画)を形成するのに有用である。
1,11,91,101,111,131,141,151,161…レール部材
3,93,98,154,164…螺合孔
6,16,96,106,116…装着部
7,97,107,103,117…アリ溝状装着凹部
21…シート
22,222…中空筒状部
24,224…芯材
31,41…一対の挟持部材
36…対向溝部
51,61,201,203,251,351…縦枠部材
53,63,256,356…長孔部
56,66…ネジ部材(牽引手段)
57,58,67,68,260,360…ネジ部材
71,81,171…取付枠体
133,143…連結凹部
140…棒状体(又は連結棒)
226,229…側部保持部材
227,230…アリ溝状の装着凹部(装着凹溝)
228,231…螺合壁
223…中空筒状部
225…芯材

Claims (28)

  1. 天井に直接的又は間接的に取り付け可能な上部レール部材と、この上部レール部材から垂下した形態で取り付けられた区画壁とを少なくとも備えた区画壁構造であって、前記区画壁がシートで構成され、前記上部レール部材が、前記シートの上端部を横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えており、前記シートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段とを備えており、前記保持手段が、前記シートの少なくとも一方の側部を把持又は挟持可能な板状の保持部材である区画壁構造。
  2. 天井に直接的又は間接的に取り付け可能な上部レール部材と、この上部レール部材から垂下した形態で取り付けられた区画壁とを少なくとも備えた区画壁構造であって、前記区画壁がシートで構成され、前記上部レール部材が、前記シートの上端部を横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えており、前記シートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段とを備えており、前記牽引手段が、前記保持手段の側部に配設される縦枠部材と、この縦枠部材を介して、前記保持手段に螺合可能なネジ手段とで構成されている区画壁構造。
  3. 装着凹部がアリ溝状装着凹部であり、シートの上端部にアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな径大部が形成され、シートの上端部の径大部がアリ溝状装着凹部に摺動又は移動可能に収容されている請求項1又は2記載の区画壁構造。
  4. 装着凹部がアリ溝状装着凹部であり、シートが可撓性を有する難燃性又は不燃性シートで形成され、このシートの上端部が袋縫い状の中空筒状に形成され、この中空筒状部にアリ溝状装着凹部の開口部よりも直径が大きな芯材が挿入されてアリ溝状装着凹部に摺動又は移動可能に収容されている請求項1〜3のいずれかに記載の区画壁構造。
  5. アリ溝状装着凹部が形成された一対のレール部材を備えており、前記アリ溝状装着凹部を互いに対向させて配設した状態で、上部レール部材及び下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、それぞれ、シートの上端部及びシートの下端部が横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容されている請求項1〜4のいずれかに記載の区画壁構造。
  6. 保持手段が、下記(1)又は(2)で構成され、かつ牽引手段による牽引力が作用する作用部位を有している請求項1〜5のいずれかに記載の区画壁構造。
    (1)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を挟持可能な一対の挟持部材、およびシートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
    (2)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えた側部保持部材
  7. アリ溝状装着凹部が形成された一対のレール部材を備えており、上部レール部材および下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、それぞれ、シートの上端部およびシートの下端部が横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容され、かつ縦方向への抜けが規制された状態で装着又は収容され、前記シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、この保持手段の側部に取付可能な縦枠部材と、この縦枠部材を介して、前記保持手段に螺着可能なネジ手段とを備えており、前記保持手段が、下記(1)又は(2)で構成されている請求項1〜6のいずれかに記載の区画壁構造。
    (1)湾曲又は屈曲し、かつシートの側部を挟持するための突き合わせ面を有する挟持部を備えた一対の狭持部材と、シートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
    (2)アリ溝状装着凹部を備えた側部保持部材であって、シートの側部に形成されたアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな経大部を縦方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、シートの横方向への抜けを規制するための側部保持部材
  8. アリ溝状装着凹部が形成された一対のレール部材を備えており、上部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの上端部が横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容され、下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、シートの下端部が横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容され、
    上部レール部材及び下部レール部材のそれぞれの両端面部に形成された螺合部と、上部レール部材の両側部にそれぞれ配設された縦枠部材と、前記螺合部に対して螺合可能であり、かつ上部レール部材の両側部にそれぞれ縦枠部材を取り付けるためのネジ部材と、下部レール部材の螺合部に対して螺合可能であり、かつ各縦枠部材に形成された縦長孔を通じて、下部レール部材の両側部にそれぞれ縦枠部材を取り付けるためのネジ部材とを備えている請求項1〜7のいずれかに記載の区画壁構造。
  9. シートの上端部を装着又は収容するための装着凹部が形成された上部レール部材と、天井に取り付けられ、かつ上部レール部材が取り付け又は装着可能な上部取付枠体と、シートの下端部を装着又は収容するための装着凹部が形成された下部レール部材が取り付け又は装着可能な下部取付枠体を備えている請求項1〜8のいずれかに記載の区画壁構造。
  10. シートの下端部に下方向への荷重を作用させるための錘部材又は棒状部材が装着又は収容され、錘部材又は棒状部材の荷重によりシートが展張されている請求項1〜3のいずれかに記載の区画壁構造。
  11. さらに、区画壁の側部を収容した状態で装着可能な側部取付枠体を備えている請求項1〜9のいずれかに記載の区画壁構造。
  12. 側部取付枠体が断面コ字状又は断面H字状の形態を有し、区画壁の側部が進入する開口部側が幅狭に形成されている請求項11記載の区画壁構造。
  13. さらに、断面多角形状の基準部材と、この基準部材の周面に対して取付可能であり、かつ区画壁の側部を収容した状態で装着可能な複数の配列取付枠体とを備えている請求項1〜12のいずれかに記載の区画壁構造。
  14. 上部レール部材に長手方向に沿って連結凹溝が形成され、この連結凹溝に装着又は収容される連結棒状体を介して、複数の上部レール部材が連設可能である請求項1〜13のいずれかに記載の区画壁構造。
  15. 少なくとも上部レール部材が、平面L字状又はU字状の形態で湾曲している請求項1〜14のいずれかに記載の区画壁構造。
  16. 天井に直接的又は間接的に取り付け可能であり、長手方向に沿って装着凹部が形成された少なくとも1つのレール部材と、このレール部材の装着凹部に横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容可能なシートと、このシートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段とを備えている、区画壁構造を形成するための組立セットであって、前記保持手段が、前記シートの少なくとも一方の側部を把持又は挟持可能な板状の保持部材である組立セット。
  17. 天井に直接的又は間接的に取り付け可能であり、長手方向に沿って装着凹部が形成された少なくとも1つのレール部材と、このレール部材の装着凹部に横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容可能なシートと、このシートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、この保持手段を横方向に牽引してシートを展張するための牽引手段とを備えている、区画壁構造を形成するための組立セットであって、前記牽引手段が、前記保持手段の側部に配設される縦枠部材と、この縦枠部材を介して、前記保持手段に螺合可能なネジ手段とで構成されている組立セット。
  18. 装着凹部がアリ溝状装着凹部であり、シートが、可撓性とともに難燃性又は不燃性を有し、かつ端部にアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きく、アリ溝状装着凹部に収容可能な径大部を有している請求項16又は17記載の組立セット。
  19. 装着凹部がアリ溝状装着凹部であり、シートの端部に形成された中空筒状部に挿入可能であり、かつアリ溝状装着凹部の開口部よりも直径が大きな芯材とを備えている請求項16〜18のいずれかに記載の組立セット。
  20. アリ溝状装着凹部が形成された一対のレール部材と、上部レール部材及び下部レール部材のアリ溝状装着凹部に、それぞれ、上端部及び下端部が横方向に摺動又は移動可能であり、かつ縦方向への抜けが規制された形態で装着又は収容可能なシートと、シートの少なくとも一方の側部を保持可能な保持手段と、前記保持手段の端部に取り付け可能な縦枠部材と、この縦枠部材を介して前記保持手段を牽引するための牽引手段とを備えており、前記保持手段が下記(1)又は(2)で構成されている請求項16〜19のいずれかに記載の組立セット。
    (1)シートの少なくとも一方の側部を挟持可能な一対の挟持部材、およびシートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
    (2)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えた側部保持部材
  21. 保持手段が、下記(1)又は(2)で構成されている請求項16〜20のいずれかに記載の組立セット。
    (1)湾曲又は屈曲し、かつシートの側部を挟持するための突き合わせ面を有する挟持部を備えた一対の狭持部材と、シートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
    (2)アリ溝状装着凹部を備えた側部保持部材であって、シートの側部に形成されたアリ溝状装着凹部の開口部の幅よりも大きな経大部を縦方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、シートの横方向への抜けを規制するための側部保持部材
  22. さらに、下記(a)〜(c)のうち少なくとも1つの取付枠体を備えている請求項16〜21のいずれかに記載の組立セット。
    (a)区画壁の上部を収容した状態で装着可能な上部取付枠体
    (b)区画壁の下部を収容した状態で装着可能な下部取付枠体
    (c)区画壁の側部を収容した状態で装着可能な側部取付枠体
  23. さらに、断面多角形状の基準部材と、この基準部材の周面に対して取付可能であり、かつ区画壁の側部を収容した状態で装着可能な複数の配列取付枠体とを備えている請求項16〜22のいずれかに記載の組立セット。
  24. 少なくとも1つのレール部材の装着凹部にシートの上端部を横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容し、かつ縦方向への抜けが規制された状態で、前記シートの少なくとも一方の側部を保持手段で保持して、横方向に牽引してシートを展張する工程、前記レール部材を天井に取り付ける工程とを含み、前記保持手段が、前記シートの少なくとも一方の側部を把持又は挟持可能な板状の保持部材である、室内の上部空間を区画する施工方法。
  25. 少なくとも1つのレール部材の装着凹部にシートの上端部を縦方向への抜けが規制された状態で横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、
    前記シートの少なくとも一方の側部を保持手段で保持する工程と、
    前記保持手段の側部に縦枠部材を配設し、この縦枠部材を介して前記保持手段の側部にネジ部材を螺合することにより、前記保持手段を横方向に牽引して前記シートを展張させ、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程と、
    前記レール部材を天井に取り付ける工程とを含み、室内の上部空間を区画する施工方法。
  26. 一対のレール部材のアリ溝状装着凹部にそれぞれシートの端部を縦方向への抜けが規制された状態で横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、
    シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を保持手段で保持する工程と、
    前記シートを縦方向に展張させて前記一対のレール部材の両端部に縦枠部材を取り付ける工程と、
    この縦枠部材を介して、前記保持手段にネジ部材を螺合して、前記シートを横方向に展張させ、前記保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程とを含み、下記(1)又は(2)の保持手段を用いる請求項24又は25記載の施工方法。
    (1)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を挟持可能な一対の挟持部材、およびシートの側部を挟持した状態で前記一対の挟持部材を締結するための締結部材
    (2)シートの両側部のうち少なくとも一方の側部を縦方向に摺動又は移動可能であり、かつ横方向への抜けが規制された形態で装着又は収容するための装着凹部を備えた側部保持部材
  27. さらに、一方のレール部材を直接的に又長尺の上部取付枠体を介して天井に取り付けるとともに、他方のレール部材を長尺の下部取付枠体に取り付ける工程を含む請求項24〜26のいずれかに記載の施工方法。
  28. 一対のレール部材のアリ溝状装着凹部にそれぞれシートの端部を縦方向への抜けが規制された状態で横方向に摺動又は移動可能に装着又は収容する工程と、
    シートの長手方向の両側部をそれぞれ一対の保持手段で保持する工程と、
    前記シートを縦方向に展張させて前記一対のレール部材の両端部に前記縦枠部材を取り付ける工程と、
    前記一対の保持手段の側部方向の端面に形成された螺合部に、前記縦枠部材を介して、ネジ部材を螺合して、前記シートを横方向に展張させ、前記一対の保持手段の側部に縦枠部材を取り付ける工程と、
    一対のレール部材のうち上部レール部材を長尺の上部取付枠体を介して天井に取り付ける工程と、
    下部レール部材を長尺の下部取付枠体に取り付ける工程とを含み、
    前記上部レール部材が天井に取り付けられ、かつ前記シートを横方向に展張させて縦枠部材が取り付けられた状態で、下部取付部材を介して下部レール部材にネジ部材を螺合し、シートを下方に牽引する請求項24〜27のいずれかに記載の施工方法。
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