JP5267196B2 - 転がり軸受、保持器、金型、搬送ロボット、及び半導体製造装置 - Google Patents

転がり軸受、保持器、金型、搬送ロボット、及び半導体製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、転がり軸受、保持器、金型、搬送ロボット、及び半導体製造装置に関する。
薄肉の転がり軸受には、4点接触玉軸受やアンギュラ玉軸受等があり、いずれも樹脂製の保持器を有する場合がある。図11及び図12に4点接触玉軸受の一例を、図13及び図14にアンギュラ玉軸受の一例を示す。
図11に示す4点接触玉軸受101は、ラジアル荷重と軸両方向のアキシャル荷重及びモーメント荷重を受けられる転がり軸受であって、外周面に内輪軌道面102aを有する内輪102と、内周面に外輪軌道面103aを有する外輪103と、内輪軌道面102aと外輪軌道面103aとの間に転動自在に設けられた複数個の転動体(ボール)104とを備えている。そして、複数個の転動体104は、樹脂製の保持器105により回転自在に保持されている。この保持器105には、複数個の転動体105を保持案内する複数のポケット105aが設けられ、各ポケット105aには、転動体104をポケット105a内に装填するための開口105bが設けられている。
そして、図11に示す4点接触玉軸受101は、図12に示すように、内輪102、外輪103及び転動体104を組み合わせてから、保持器105を各開口部105bを介して転動体104に装填することにより組み立てられる。保持器105としては、図12には円環状に成形したものが示されているが、これに限らず平板状に成形したものを円弧形状に変形させたものを用いてもよい。
また、図13に示すアンギュラ玉軸受201は、外周面に内輪軌道面202aを有する内輪202と、内周面に外輪軌道面203aを有する外輪203と、内輪軌道面202aと外輪軌道面203aとの間に転動自在に設けられた複数個の転動体(ボール)204とを備えている。そして、複数個の転動体104は、樹脂製の保持器205により運動可能に保持されている。この保持器205には、複数個の転動体204を保持案内する複数のポケット205aが設けられている。
そして、図13に示すアンギュラ玉軸受201は、図14に示すように、内輪202(または外輪203)と、転動体204と、保持器205とを予め組み合わせ、これを外輪203(または内輪202)に装填することにより組み立てられる。このような組立順序であるから、保持器205には、4点接触玉軸受と異なり、転動体204をポケット205a内に装填するための開口は設けられていない。また、保持器205としては、図14には円環状に成形したものが示されているが、これに限らず平板状に成形したものを円弧形状に変形させたものを用いてもよい。
このような4点接触玉軸受101やアンギュラ玉軸受201に用いられる保持器105,205は、合成樹脂を射出成形することによって製造されるものであり、合成樹脂保持器の製造方法として、従来、例えば、図15に示す合成樹脂保持器の製造方法(特許文献1参照)や図16に示す合成樹脂保持器の製造方法(特許文献2参照)が知られている。
図15に示す合成樹脂保持器の製造方法は、金型のキャビティ内に一つのゲート304を通して溶融樹脂を充填し、奇数個の転動体保持用のポケット302が柱状部303を挟んで円周等間隔に設けられている合成樹脂製の保持器301を射出成形する合成樹脂保持器の製造方法において、ゲート304を保持器301の柱状部303に対応する位置に臨ませて配置し、このゲート304を通過して二方向に分流した溶融樹脂のうち何れか一方の溶融樹脂の一部を、キャビティに連通させた樹脂溜め部305に流入させて、保持器301の中心を挟んでゲート304と対向するポケット302に隣接する柱状部303にて(ウェルドラインWにて)、分流した溶融樹脂どうしを合流させた後、保持器301と樹脂溜め部305に流入した樹脂とを分離させるようにしている。
また、図16に示す合成樹脂保持器の製造方法は、金型のキャビティ内にゲート404を通して溶融樹脂を充填し、奇数個の転動体保持用のポケット402を持つ保持器401を射出成形する合成樹脂保持器の製造方法において、ポケット402を挟んで隣り合う2つの柱状部403に対応する位置に臨ませた2つのゲート404を通して溶融樹脂を注入するようにしている。
特開平8−197649号公報 特開平2−241712号公報
しかしながら、これら従来の合成樹脂保持器の製造方法においては、薄肉軸受用保持器を製造する場合に以下の問題点があった。
即ち、図15及び図16に示す合成樹脂保持器の製造方法のいずれの場合においても、ゲート304,404の先端が、保持器301の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面に面一に配置されている。このゲートの先端が保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面に面一に配置されている場合の問題点について、図17乃至図19を参照して説明する。
図17に示すように、ゲート505の先端が、保持器601の外郭表面を構成するキャビティ503の外郭表面504に面一に配置されていると、射出成形時に溶融した樹脂が図17の矢印に示すようにゲート505の前方に最初に流れ出る。すると、射出成形後の固化した樹脂の流れは、図18の矢印で示すように、ゲート505を要とした扇状に広がってしまう。本発明の保持器が使用される薄肉軸受という転がり軸受は、軸受断面の内径寸法と外径寸法の差が極めて小さい特殊な形状であるため、それに使用される保持器の厚みはおのずと薄くならざるを得ない。このため前述の樹脂の流れの方向が保持器の形状に大きく影響して、金型501,502から成形された保持器601を取りだすと、図19に示すように、保持器601は、ゲート部分603を中心とした「ヘの字」形状に変形し、保持器601に「反り」が生じてしまうことになる。
このように、保持器601に反りが生じると、軸受内に保持器601を収容するため「ヘの字」を矯正することとなり、保持器601のポケット602が転動体から力を受けることになる。その結果、保持器601と転動体とが摺動して摩耗が発生し、軸受の耐久性が低下してしまうという問題があった。
従って、本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、保持器のゲート部分を中心とした屈曲を抑制した保持器を備えた転がり軸受、保持器、金型、搬送ロボット、及び半導体製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に係る転がり軸受は、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受であって、該転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である転がり軸受において、前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴とする転がり軸受。
薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
また、本発明のうち請求項2に係る転がり軸受は、請求項1記載の転がり軸受において、前記合成樹脂材が、ポリエーテルエーテルケトンまたは芳香族ポリイミドであることを特徴としている
また、本発明のうち請求項に係る転がり軸受は、請求項1又は2記載の転がり軸受において、前記内輪軌道面、前記外輪軌道面および前記転動体の転動面の少なくとも一つがオイルまたはグリースによる潤滑被膜で潤滑されており、前記潤滑被膜の厚みが1〜10g/mであるか、または前記潤滑被膜が以下の(1)〜(3)の3種類のうちいずれかであるDFO潤滑による被膜であることを特徴としている。
(1)官能基を有するふっ素重合体とパーフルオロエーテルとを含有する潤滑被膜。
(2)上記(1)に記載の潤滑被膜にふっ素樹脂を添加した潤滑被膜。
(3)アルキル化シクロペンタンまたはポリフェニルエーテルを主成分とする潤滑油とふっ素樹脂とを含有する潤滑剤からなる潤滑被膜。
また、本発明のうち請求項4に係る搬送ロボットは、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の転がり軸受を備えたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項5に係る半導体製造装置は、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の転がり軸受を備えたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項6に係る保持器は、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受に用いられる保持器であって、前記転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である保持器において、前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴とする保持器。
薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
更に、本発明のうち請求項7に係る金型は、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受に用いられる保持器の成形に使用される金型であって、前記転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である金型において、前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴としている。
薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
本発明のうち請求項1に係る転がり軸受によれば、ゲートが保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面からキャビティ内に突出しており、製造された保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでいるので、成形に際し、ゲートが保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面からキャビティ内に突出していることによってキャビティ内で溶融合成樹脂材の流れに回り込みが発生し、溶融合成樹脂材がキャビティ内を均一に行きわたることができる。このため、固化後の合成樹脂材の流れがゲート部分を中心とした扇状に広がることがなくなり、ゲート部分の後方への流れも生じるため、保持器がゲート部分を中心として「ヘの字」形状に変形する、すなわち屈曲することを抑制することができる。
また、本発明のうち請求項に係る転がり軸受によれば、前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっているので、成形に際し、ゲートが合成樹脂材を射出するエッジ部からキャビティ内の外郭表面に向けて外形が曲線となっていることによってキャビティ内での溶融合成樹脂材の流れの回り込みがより円滑に行われ、溶融合成樹脂材がキャビティ内をより一層均一に行きわたることができる。
更に、本発明のうち請求項に係る転がり軸受によれば、請求項記載の転がり軸受において、前記合成樹脂材が、ポリエーテルエーテルケトンまたは芳香族ポリイミドであるので、アウトガスが少なく真空用軸受として好適なものとすることができる。本発明は薄肉軸受についてのものであるが、薄肉軸受に使用される保持器は軸受断面厚み(軸受の外径寸法と内径寸法の差の1/2)が極めて薄いため、おのずと保持器の厚みは極めて薄くならざるを得ない。保持器が金属製である場合、軸受の回転中にボールから力を受けて保持器が内輪や外輪に押しつけられたまま継続的に摺動し、保持器が大きく摩耗したり、軸受外に飛び出したりする不具合を生じることがあるが、保持器が合成樹脂製である場合は、ボールから力を受けても保持器が局所的に変形することでその力を吸収し、前述の内輪や外輪との継続的な摺動が少なくなり、それにより保持器が大きく摩耗したり、軸受外に飛び出したりする不具合を生じることがなくなる。よって、薄肉軸受の場合、合成樹脂製の保持器が使用されることが少なくない。特に材料にPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPI(芳香族ポリイミド)を用いると材料そのものが優れたアウトガス性を有しているために、特に真空環境での使用に好適である。すなわち、請求項の合成樹脂製保持器の製造方法が活きると言える。
また、本発明のうち請求項に係る転がり軸受によれば、請求項1又は2記載の転がり軸受において、前記内輪軌道面、前記外輪軌道面および前記転動体の転動面の少なくとも一つがオイルまたはグリースによる潤滑被膜で潤滑されており、前記潤滑被膜の厚みが1〜10g/mの薄肉潤滑であるので、充分に低アウトガス性を維持したまま潤滑不良を生じることがない潤滑剤量とすることができ、これにより、軸受自身が汚染源にならないよう低アウトガス性が要求される真空用軸受に好適に適用することができる。また、前記潤滑被膜がDFO潤滑による被膜の場合には、潤滑被膜がふっ素オイルの場合と比べてアウトガス性及び耐久性が優れ、真空用軸受により好適に適用することができる。
本発明に係る転がり軸受の実施形態を示し、(A)は断面図、(B)は(A)において外輪を外した状態で矢印B方向から見た図である。 図1の転がり軸受に用いられる保持器の製造方法を説明するための図である。 図1の転がり軸受に用いられる保持器の別の製造方法を説明するための図である。 冠型保持器の一例の部分斜視図である。 保持器を板厚方向の側面(外径側面または内径側面)にゲートを配置して製造する製造方法を説明するための図である。 保持器を板厚方向の側面(外径側面または内径側面)にゲートを配置して製造した場合の問題点を説明するため図である。 軸受の放出ガス量を測定するためのアウトガス試験装置の概略図である。 潤滑被膜の被膜厚さと放出ガス量との関係を示すグラフである。 潤滑被膜の放出ガス量の比較試験の結果を示すグラフである。 ふっ素オイルを塗布した例、DFO潤滑の耐久試験の結果を示すグラフである。 4点接触玉軸受の一例を説明するための断面図である。 図11に示す4点接触玉軸受の組立方法を説明するための図である。 アンギュラ玉軸受の一例を説明するための断面図である。 図13に示すアンギュラ玉軸受の組立方法を説明するための図である。 従来例の合成樹脂保持器の製造方法を説明するための図である。 従来の他の例の合成樹脂保持器の製造方法を説明するための図である。 ゲートの先端が保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面に配置されている場合の問題点について説明するための図である。 ゲートの先端が保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面に配置されている場合の問題点について説明するための図である。 ゲートの先端が保持器の外郭表面を構成するキャビティの外郭表面に配置されている場合の問題点について説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る転がり軸受の実施形態を示し、(A)は断面図、(B)は(A)において外輪を外した状態で矢印B方向から見た図である。本実施形態の例は、半導体製造装置の搬送ロボット用として真空環境下で使用される真空用軸受(4点接触玉軸受)の例である。
図1に示す転がり軸受1は、外周面に内輪軌道面2aを有する内輪2と、内周面に外輪軌道面3aを有する外輪3と、内輪軌道面2aと外輪軌道面3aとの間に転動自在に設けられた複数個の転動体(ボール)4と、複数個の転動体4を回転自在に保持する樹脂製の保持器5とを備えている。この保持器5には、複数個の転動体4を保持案内する複数のポケット5aが設けられ、各ポケット5aには、転動体4をポケット5a内に装填するための開口5bが設けられている。また、内輪軌道面2a、外輪軌道面3aおよび転動体4の転動面には、潤滑量を管理したオイルまたはグリースによる潤滑被膜(図示せず)で潤滑されている。そして、製造された製品の保持器5のゲート部分6は、図1(A)、図1(B)に示すように、外郭部分よりも内側に凹んで構成されている。
図1に示す保持器5の製造方法について、図2を参照して説明する。図2は、図1の転がり軸受に用いられる保持器の製造方法を説明するための図である。
図2に示すように、保持器5の形状を画定するキャビティ14は、金型11とこの金型11と対向する金型12によって画定され、一方の金型11に設けられたゲート13からキャビティ14内に合成樹脂材を射出成形することによって保持器5は製造される。ここで、金型11と金型12とは、保持器5の上下方向で合わされるようになっている。
そして、金型11に設けられたゲート13は、保持器5の外郭表面(保持器5の上側面)を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出するように構成されている。図2に示すゲート13の場合には、合成樹脂材を射出するエッジ部13aから一旦キャビティ14の外郭表面15に対して平行に延びてから外郭表面15に対して直交するように延びている。
このように、ゲート13が保持器5の外郭表面を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出していることによって、合成樹脂材を成形する際には、図2の矢印で示すように、キャビティ14内で溶融合成樹脂材の流れに回り込みが発生し、溶融合成樹脂材がキャビティ14内を均一に行きわたることができる。このため、固化後の合成樹脂材の流れがゲート部分6(図1参照)を中心とした扇状に広がることがなくなり、ゲート部分6の後方への流れも生じるため、保持器5がゲート部分6を中心として「ヘの字」形状に変形する、すなわち屈曲することを抑制することができる。
図2に示すゲート13の場合には、合成樹脂材を射出するエッジ部13aから一旦キャビティ14の外郭表面15に対して平行に延びてから外郭表面15に対して直交するように延びているが、本発明はこれに限らず、図3に示すように、キャビティ14内に突出するゲート13は、合成樹脂材を射出するエッジ部13aからキャビティ14の外郭表面15に向けて外形が曲線13bとなっていてもよい。
このように、ゲート13を、合成樹脂材を射出するエッジ部13aからキャビティ14の外郭表面15に向けて外形が曲線13bとすることにより、成形に際し、キャビティ14内での溶融合成樹脂材の流れの回り込みが図3の矢印で示すようにより円滑に行われ、溶融合成樹脂材がキャビティ14内をより一層均一に行きわたることができる。
次に、図4乃至図6を参照して保持器を板厚方向の側面(外径側面または内径側面)にゲートを配置して製造する製造方法を説明する。図2に示す製造方法においては、ゲート13が、保持器5の外郭表面(保持器5の上側面)を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出するように構成されているのに対して、図5に示す製造方法においては、ゲート13が、保持器5の外郭表面(保持器5の板厚方向の側面)を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出するように構成されている点で相違する。
保持器5の板厚方向の側面にゲート13を配置する利点は、板(保持器5)の長辺方向に対して溶融合成樹脂材が均一に回り易くなり、例えば図4に示すように冠型保持器5のポケット5aの開口5bにおけるスカート部5cに樹脂がショートする等の欠陥が発生しにくくすることにある。しかし、この場合において、ゲート13の先端を、保持器5の外郭表面(保持器5の板厚方向の側面)を構成するキャビティ14の外郭表面15と面一にすると、図6に示すように、製造された保持器5は、ゲート部分6を中心とした扇状に広がり、ひしゃげた形状になり易い。
そこで、図5に示すように、ゲート13を、保持器5の外郭表面(保持器5の板厚方向の側面)を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出するように構成し、合成樹脂材をそのゲート13からキャビティ14内に射出成形する。これにより、合成樹脂材を成形する際には、図5の矢印で示すように、キャビティ14内で溶融合成樹脂材の流れに回り込みが発生し、溶融合成樹脂材がキャビティ14内を均一に行きわたることができる。このため、固化後の合成樹脂材の流れがゲート部分6を中心とした扇状に広がることがなくなり、ゲート部分6の後方への流れも生じるため、保持器5がゲート部分6を中心としてひしゃげた形状に変形する、すなわち屈曲することを抑制することができる。
以下、実施例について説明する。なお、以下説明する各実施例(および比較例)での転がり軸受の構成は、各例中に示す点を除き、上記実施形態のものと同じである。
本発明の効果を確認するため、ゲート13がキャビティ14の外郭表面15に面一にある場合(比較例)とキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出した場合(実施例)とで保持器5の反り量を比較する実験を行った。ゲート13の位置は、保持器5の上側面の中央に一箇所設けてある。製造された保持器5のゲート部分6を紙面上に置いたとき、片側のはね上がり量を「反り量」として定義した。合成樹脂材としてはナチュラルPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を用いた。結果を表1に示す。
Figure 0005267196
表1から理解できるように、実施例である保持器♯6〜♯10の反り量は、2mm〜3.5mmと、比較例である保持器♯1〜♯5の反り量6.5mm〜10mmに対してかなり抑制されている。
そして、表1に示す保持器を半円にして2個を1組として1つの軸受に組み込んだ。保持器♯3及び♯5を組み込んだものを軸受A、保持器♯6及び♯8を組み込んだものを軸受Bとした。軸受A、Bの耐久試験を行った結果、実施例である軸受Bは比較例である軸受Aの走行距離を1とした場合、1.5倍の走行距離を示した。耐久試験の結果は下記のとおりである。
[試験条件]
軸受寸法:内径Φ203mm
圧力:1×10-4Pa
回転条件:揺動180度、40サイクル/min
試験荷重:アキシャル荷重のみ
潤滑:ふっ素オイル2.9g/m2塗布
温度:常温
実施例2は、保持器5の合成樹脂材として、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、あるいはPI(芳香族ポリイミド:例えばベスペル(商品名))を用いた例である。なお、図示は省略する。
保持器5をこれらの合成樹脂材とすれば、金属製のものに比べて以下の効果がある。つまり、合成樹脂材製の保持器5は、保持器自体が局所的に変形しやすいので、二個の転動体4によって保持器5の柱が挟まれて、内輪2や外輪3に押し付けられることがあっても、容易に変形して、内外輪2,3との摺動面圧を自動的に低下させることができる。それにより、金属製の保持器で発生する保持器の飛び出しや破損がなくなり、また、保持器の摩耗も少なくなる。
また、合成樹脂材が、本実施例のように、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、あるいはPI(芳香族ポリイミド)であると、他の樹脂材料製の保持器に比べて以下の利点がある。
つまり、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)またはPI(芳香族ポリイミド)であれば、その融点が高く(例えばPEEKは343℃)、そのため、200℃程度まで使用可能である。加えてこれら樹脂材料は、低アウトガス性に優れているため、高温且つ高真空環境下であっても、放出ガス量が少なく環境を汚染しない。従って、高温高真空環境下で耐久性のある、低アウトガス性の優れる軸受を構築する上で好適である。
一方、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は融点が343℃と高温であるため、溶融樹脂の固化工程を含む射出成形全工程に渡って、金型の温度も180℃以上の高温に保持されている必要がある。しかし金型全体を均一で安定的に高温に保持することは難しく、金型内で温度分布が生じやすい。そのため成形品の形状に凹凸があると、その部位で材料が充分に行きわたらずにショートを生じやすい。冠型保持器の場合は、スカート部等でショートが生じやすい。PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPI(芳香族ポリイミド)のように金型温度が高くナイロン等に比べて成形性が悪い樹脂は、本発明のように、ゲート13が保持器5の外郭表面を構成するキャビティ14の外郭表面15からキャビティ14内に突出していることによって、成形の際に、キャビティ14内で溶融合成樹脂材の流れに回り込みを発生させ、溶融合成樹脂材がキャビティ14内を均一に行きわたることができるようにするのが最適である。
実施例3は、潤滑被膜の厚みが1〜10g/m2の薄膜潤滑であるか、または潤滑被膜が以下の(1)〜(3)の3種類のうちいずれかであるDFO潤滑による被膜とした例である。
(1)官能基を有するふっ素重合体とパーフルオロエーテルとを含有する潤滑被膜。
(2)上記(1)に記載の潤滑被膜にふっ素樹脂を添加した潤滑被膜。
(3)アルキル化シクロペンタンまたはポリフェニエーテルを主成分とする潤滑油とふっ素樹脂とを含有する潤滑剤からなる潤滑被膜。
真空用軸受は、軸受自身が汚染源にならないように、低アウトガス性が要求されるものであるが、この真空用軸受である転がり軸受1は、十分にアウトガス性を維持したまま、潤滑不良を生じることのない潤滑量として、オイルまたはグリースによる潤滑被膜の厚みを1〜10g/m2の所定の薄膜潤滑としている。
以下、この潤滑被膜の厚みを1〜10g/m2の所定の薄膜潤滑とする根拠について確認試験の結果とともに説明する。
まず、アウトガス試験を実施した。図7に、転がり軸受1の放出ガス量を測定するためのアウトガス試験装置の概略を示す。同図において、符号21は真空槽、22はオリフィス、23はヒータ、24はターボポンプ、25は補助ポンプ、26は第1真空計、27は第2真空計である。転がり軸受1(試料軸受)からのアウトガスは、この軸受に塗布されている(あるいは充填されている)潤滑剤からのものがほとんどである。
このアウトガス試験装置は、転がり軸受1から出たガスの量、すなわち放出ガス量(Q)を、コンダクタンス(C)の判っているオリフィス22を通過させて、オリフィス22の前後の圧力差(P1−P2)を調べることで以下の(式1)により、オリフィス22を通過したガス量を測定することができる。
Q=C(P1−P2) (式1)
この測定方法によって、潤滑剤として塗布したふっ素オイルの被膜厚さをパラメータにして、放出ガス量の変化を調べた。この測定方法により、潤滑被膜の被膜厚さと放出ガス量との関係が求められる。結果を図8に示す。なお、測定条件は以下のとおりである。
[測定条件]
潤滑剤:ふっ素オイル(塗布)
軸受装着状態:横置き、静置
温度:100℃
圧力:8×10-6Pa
図8に示す測定結果によると、潤滑剤としてふっ素オイルの被膜厚さが増加するほど、つまり潤滑剤の量が増えるほど、放出ガス量は大きくなる。そして、潤滑被膜の被膜厚さが12g/m2に達すると、真空用グリースを充填した時の放出ガス量と変わらなくなることがわかる。
ここで、真空環境下での使用が好適なように、潤滑被膜の被膜厚さを制限し、潤滑被膜を薄膜にしてアウトガスを少なくすることを目的としているのに、そのアウトガス量がグリース充填のものと変わらないのでは、この処理を施す意味がない。従って、少なくとも真空用グリースを充填した軸受よりは低アウトガスである必要がある。このため、図8に示す結果から、潤滑被膜の被膜厚さは、10g/m2程度以下である必要があることがわかる。
一方、転がり軸受1の潤滑剤の量が少ないほど、放出ガス量は少なくなるものの、潤滑剤の量が少なすぎれば、軸受の耐久性に当然影響が生じる。そこで、次に、この転がり軸受1の回転耐久試験を行った。なお、この回転耐久試験に用いた耐久試験機(図示せず)は、転がり軸受1を加熱可能な構造を有するものを用いている。試験条件は以下のとおりである。
[試験条件]
潤滑剤:ふっ素オイル(塗布)
パラメータ:潤滑剤の被膜厚さ
軸受姿勢:垂直軸
回転速度:150min−1
温度:100℃
圧力環境:真空
終了条件:1.軸受トルクが初期値の2倍を超えた時。
2.あるいは、総回転数が107回転を超えた時(注)。
(注)107回転は、薄膜潤滑の薄肉軸受の走行距離として必要十分とされる回転数。
試験結果を上記図8に併せてプロットしたのが、同図中の符号△である。
図8に示す耐久試験結果によれば、潤滑被膜の被膜厚さが0.5g/m2のときは、107回転に達することはなく、寿命となっている。これに対して、被膜厚さが1g/m2のときは、107回転に達して打ち切りとなっている。つまり、同図に示す結果から、転がり軸受1の耐久性から言えば、潤滑被膜の被膜厚さは1g/m2以上であればよいということがわかる。なお、潤滑剤の形態がオイルであってもグリースであっても、潤滑被膜の被膜厚さが1〜10g/m2の薄膜潤滑であれば、そこに含有される基油の量はほぼ同等であるといえる。
次に、潤滑被膜がDFO潤滑による被膜とするのが好適である根拠について述べる。
潤滑被膜を、DFO潤滑による被膜として例について上記図7に示すアウトガス試験装置によって確認試験を行った。本実施例では、ふっ素オイルを塗布した例、DFO(PFPE基油)潤滑の例、およびDFO(MAC基油)潤滑によって確認試験を行った。結果を図9に示す。なお、試験条件は上述のアウトガス試験と同一である。ただし、潤滑被膜の厚さは、いずれも2g/m2とした。
同図に示すように、DFO潤滑による被膜は、ふっ素オイルを塗布した例に比べて、放出ガスの量が少なく、アウトガス性に優れていることがわかる。
次に、本実施例の転がり軸受1の耐久性について調べた。耐久試験は、縦軸型の耐久試験機(図示せず)を用い、軸受を真空中で加熱して、加速試験のため回転方向を揺動とした。試験結果を図10に示す。なお、回転方向を揺動とすると頻繁に軸受の回転方向が変化するため、転動体と内外輪とのすべりが生じ易く、一方向回転に比べて軸受寿命が格段に短くなる。
図10に示すように、DFO潤滑による軸受は、ふっ素油を用いた潤滑被膜による軸受に比べて、耐久性に優れていることがわかる。
従って、図9に示す結果と図10に示す結果とからDFO潤滑による軸受は、ふっ素オイルを塗布した潤滑被膜による軸受に比べて、低アウトガス性に優れていることに加えて、耐久性にも優れていることがわかる。
以上、本発明の実施形態及び各実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、転動体4はボールの場合のみならず、ローラ(円筒ころ)であってもよい。
また、転がり軸受1は、真空環境下で使用される真空用軸受に限らず、種々の用途の転がり軸受に適用可能である。
1 転がり軸受
2 内輪
2a 内輪軌道面
3 外輪
3a 外輪軌道面
4 転動体
5 保持器
5a ポケット
5b 開口
5c スカート部
6 ゲート部分
11,12 金型
13 ゲート
13a エッジ部
13b 曲線
14 キャビティ
15 キャビティの外郭表面

Claims (7)

  1. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受であって、該転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である転がり軸受において、
    前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、
    前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴とする転がり軸受。
    薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
  2. 前記合成樹脂材が、ポリエーテルエーテルケトンまたは芳香族ポリイミドであることを特徴とする請求項記載の転がり軸受。
  3. 前記内輪軌道面、前記外輪軌道面および前記転動体の転動面の少なくとも一つがオイルまたはグリースによる潤滑被膜で潤滑されており、前記潤滑被膜の厚みが1〜10g/mであるか、または前記潤滑被膜が以下の(1)〜(3)の3種類のうちいずれかであるDFO潤滑による被膜であることを特徴とする請求項1又は2記載の転がり軸受。
    (1)官能基を有するふっ素重合体とパーフルオロエーテルとを含有する潤滑被膜。
    (2)上記(1)に記載の潤滑被膜にふっ素樹脂を添加した潤滑被膜。
    (3)アルキル化シクロペンタンまたはポリフェニルエーテルを主成分とする潤滑油とふっ素樹脂とを含有する潤滑剤からなる潤滑被膜。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の転がり軸受を備えたことを特徴とする搬送ロボット。
  5. 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の転がり軸受を備えたことを特徴とする半導体製造装置。
  6. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受に用いられる保持器であって、前記転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である保持器において、
    前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、
    前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴とする保持器。
    薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
  7. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記複数個の転動体を回転自在に保持する樹脂製の保持器とを備え、該保持器が、金型のキャビティ内にゲートを通して合成樹脂材を射出成形することによって製造される転がり軸受に用いられる保持器の成形に使用される金型であって、前記転がり軸受が下記で定義される薄肉軸受である金型において、
    前記ゲートが前記保持器の外郭表面を構成する前記キャビティの外郭表面から前記キャビティ内に突出しており、製造された前記保持器のゲート部分が外郭表面よりも内側に凹んでおり、
    前記キャビティ内に突出する前記ゲートが前記合成樹脂材を射出するエッジ部から前記キャビティの外郭表面に向けて外形が曲線となっていることを特徴とする金型。
    薄肉軸受の定義:軸受断面高さ/内径寸法<0.187となる転がり軸受。
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