まず、本発明の一実施形態に係る遊技機であるスロットマシンについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明の画像提供システムの実施形態については、この遊技機の実施形態を説明した後に述べる。
[スロットマシンの構成]
<全体構造の説明>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン(遊技機)の外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定めてある。これら5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)が表示される。
また、表示窓22L、22C及び22Rの下方には、略水平の操作パネル部30が設けてある。この操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び3−ベットスイッチ36が配設してある。さらに、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けてある。
この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110(図4参照)に記憶するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
ここで、本実施形態では、遊技媒体投入口38からの投入、又は各ベットスイッチ32、34又は36の操作に基づく遊技媒体の数を「ベット数」と称し、その後、RAM110に記憶されて設定されたベット数を「設定ベット数」と称する。
遊技者が、遊技媒体を1枚投入し、又は1−ベットスイッチ32を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば、入賞ラインL1を有効化する。また、遊技媒体を2枚投入し、又は2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば、入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。さらに、遊技媒体を3枚投入し、又は3−ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、すなわち、L1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置(画像表示手段)70が設けてある。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けてある。各リール40L,40C及び40Rは、それぞれリング形状となっており、その外周面には、図柄を印刷したリールテープが貼着してある。このリールテープには、例えば、21個の図柄が等間隔で描かれている。これら図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rごとにそれぞれ異なっている。各リール40L,40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L,40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けてある。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるストップスイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、ストップスイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した5つの入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように停止制御している。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納した図示しないスピーカ(後述する図5に示すスピーカ64に対応する)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けてある。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けてある。各リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、すなわち、役を構成する図柄の組み合わせとなり、役に入賞したときには、この組み合わせに応じて予め定めた枚数の遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すようになっている。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行われ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行うことができる。
上述した役の種類には、例えば、特別役、一般役、再遊技役等の種類がある。特別役は、抽選で特別役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を行うことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する)を行うことができる役である。
また、特別役には、BB(ビッグボーナス)役及びRB(レギュラーボーナス)役がある。RB役は、第1の特別遊技であるRB遊技に移行させる役である。このRB遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行うものである。一方、BB役は、第2の特別遊技であるBB遊技に移行させる役である。このBB遊技は、一般遊技を行うとともに、この一般遊技中に一定条件下でRB遊技に移行できるようにしたものであり、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、一般遊技とRB遊技とを繰り返し行うことができる。
<機能ブロック図の説明>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図である。同図において、制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続してある。また、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続してあるとともに、リール40L、40C及び40Rの各々に設けたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続してある。副制御回路200には、報知手段600が電気的に接続してあり、この報知手段600には、画像表示装置70と、有効ライン表示ランプ124と、スピーカ64とが含まれている。
操作手段300には、停止操作手段(選択操作手段)310と、スタートスイッチ50(選択操作手段)と、ベットスイッチ32、34及び36とが含まれる。また、停止操作手段310は、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rから構成してある。本実施形態のスロットマシン10では、このスタートスイッチ50と、ストップスイッチ52L,52C,52Rとが、後述するキャラクター画像選択演出及び付加画像選択演出において、任意のキャラクター画像及び付加画像を選択する(選択ゲーム)ための選択操作手段をも兼ねている。なお、これらの操作手段300は、スイッチやボタンに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430とを含んでいる。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役であるRB役とBB役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器412(ハード乱数等)と、この乱数発生器412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図7参照)に示される。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行って、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信又は所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄組み合わせ制御を行う。このリール制御手段420による制御処理は、リール変動・停止サブルーチン(図8参照)に示される。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。
遊技制御手段430は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432を含む。特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、演出制御手段500と、演出データ記憶手段700とが含まれている。そして、演出制御手段500には、演出抽選手段501と、画像制御手段510と、ランプ制御手段520と、音声制御手段530とが含まれている。一方、演出データ記憶手段700には、画像記憶手段710と、音声記憶手段720とが含まれている。
演出制御手段500は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、演出データ記憶手段700(実際は図5に示すROM208又はRAM210の記憶領域の一部)に記憶した各種演出データを読み出し、報知手段600に所定の演出を行わせる。
本実施形態では、演出制御手段500が、主制御回路100から受信した信号に基づいて、BB役に入賞したか否かを判断し、BB役に入賞したと判断した場合は、演出抽選手段501の抽選により、図11の副制御回路サブルーチンに示す一連の特別演出を実行するようにしてある。
この演出制御手段500による特別演出は、図11に示すように、任意のキャラクター画像を選択させるキャラクター画像選択演出(ステップS83)と、このキャラクター画像に付加される任意の付加画像を選択させる付加画像選択演出(ステップS84)と、選択した付加画像を付加したキャラクター画像が登場するキャラクター画像演出(ステップS86)と、選択された複数の付加画像の組み合わせを評価する評価演出(ステップS88)と、評価結果に基づく特典演出(ステップS89)とからなっている。以下、この特別演出を実行するための画像制御手段510と画像記憶手段710とについて詳述する。
図3は画像制御手段510と画像記憶手段710とを示すブロック図である。同図に示すように、画像制御手段510には、前記特別演出をそれぞれ制御するための、キャラクター画像演出制御手段511と、付加画像演出制御手段512と、評価演出制御手段513と、特典演出制御手段514とが含まれている。
これらに対応して、画像記憶手段710には、キャラクター画像データ記憶手段711と、付加画像データ記憶手段712と、付加画像コードデータ記憶手段713と、評価演出画像データ記憶手段714と、特典演出画像データ記憶手段715とが含まれている。これら画像データ記憶手段711〜715には、前記特別演出に用いられる画像データがそれぞれ記憶されている。
キャラクター画像演出制御手段511は、主にキャラクター画像を用いた演出の制御を行うものである。このキャラクター画像演出制御手段511による制御処理は、キャラクター画像選択演出サブルーチン(図12参照)、及びキャラクター画像演出サブルーチン(図14参照)に示される。本実施形態では、キャラクター画像データ記憶手段に、タイプの異なる2種類の女性の「キャラクターA」及び「キャラクターB」の画像データが記憶してあり、上述したキャラクター画像選択演出では、スタートスイッチ50の操作により「キャラクターA」及び「キャラクターB」のいずれかを選択する演出が行われる。
すなわち、本実施形態では、キャラクター画像選択演出の開始時に、「キャラクターA」及び「キャラクターB」の画像を画像表示装置70に一定時間間隔で交互に表示させ、いずれかのキャラクター画像が表示されているときにスタートスイッチ50を操作することにより、これら「キャラクターA」又は「キャラクターB」の一方を選択するようにしてある。
付加画像演出制御手段512は、上述したキャラクター画像に付加する付加画像を、ストップスイッチ52L、52C、52Rにより選択させる演出の制御を行うものである。この付加画像演出制御手段512による制御処理は、付加画像選択演出サブルーチン(図13参照)に示される。
付加画像データ記憶手段712には、この付加画像選択演出に用いられる多数の付加画像データが記憶してある(図20参照)。本実施形態では、付加画像データを全てキャラクター画像に付加される服飾品等としてあり、付加画像選択演出において、女性キャラクターに好みの服飾品等を選択するゲーム(選択ゲーム)を行うようにしてある。図20に示す付加画像データは、大きく「衣服」、「靴」、「アクセサリー」、「髪型」のカテゴリーに分類してあり、更に各カテゴリーの中で第1及び第2グループに分類し、各グループに多数の付加画像データを含ませている。
また、付加画像演出制御手段512には、付加画像抽選手段512aが含まれている。上述した付加画像選択演出は、図20に示す「衣服」→「靴」→「アクセサリー」→「髪型」のカテゴリー順に行われるが、第1又は第2グループのいずれの付加画像にするか、このグループ内に含まれるどの付加画像を選択肢として表示するかといった決定は、全て付加画像抽選手段512aの抽選により行われる。
この付加画像抽選手段512aによる抽選では、抽選の対象となる各付加画像データ(各グループ内に含まれる各付加画像データ)の当選確率を異ならせてある。これにより、頻繁に選択ゲームの対象となる付加画像と、希にしか選択ゲームの対象とならない付加画像とを設定し、各付加画像の価値に差をもたせている。
これに加えて、付加画像演出制御手段512は、上述したキャラクター画像選択演出で選択されたキャラクター画像と、付加画像選択演出において選択された複数の付加画像との組み合わせ情報を記憶させる。付加画像コードデータ記憶手段713には、全ての組み合わせ情報にそれぞれ対応する二次元コード(付加画像コード情報)71のデータが記憶してある(二次元コード71については図1参照)。上述したキャラクター画像演出サブルーチンにおいて、キャラクター画像演出制御手段511が、前記組み合わせ情報に対応する二次元コード71のデータを呼び出し、画像表示装置70に表示させる。画像表示装置70に表示された二次元コード71は、遊技者側のカメラ付き携帯電話機等によって撮影され、後述する本実施形態の画像提供システムにおいて利用される。
評価演出制御手段513は、上述した付加画像選択演出において選択された複数の付加画像の組み合わせに対する評価演出の制御を行うものである。この評価演出制御手段513による制御処理は、付加画像選択演出において選択された複数の付加画像の組み合わせに対する得点の算出し、その結果発表を演出する画像を画像表示装置70に表示させることであり、評価演出サブルーチン(図15参照)に示される。
すなわち、評価演出制御手段513は、付加画像選択演出の終了後、付加画像の組み合わせについての図示しない配点表を読み出し、この配点表に基づいて、選択された複数の付加画像の組み合わせに対する得点を算出する。そして、この得点に基づいて、評価演出画像データ記憶手段714に記憶された画像データを呼び出し、評価演出を実行する。
ここで、上述した付加画像の組み合わせについての配点表は、種々の基準に基づいて作成することができる。例えば、スロットマシン10がコミックやアニメーション等に登場するキャラクターを採用している場合ならば、付加画像を付加したキャラクター画像が原作に忠実か否かを基準に配点表を作成することができる。また、スロットマシン10がオリジナルのキャラクターを採用しているならば、キャラクター画像に付加画像がセンスよくマッチしているか否かを基準に配点表を作成することができる。さらに、内部的に付加画像に値段を付けておき、高価な付加画像を選択するほど評価が高くなるような配点表を作成することもできる。
評価演出画像データ記憶手段714には、この評価演出に用いられる画像データ、例えば、得点ロゴ、メッセージロゴ、期待・不安・喜び・悲しみ等の感情表現をするキャラクターの画像、背景画像等のデータが記憶してある。
特典演出制御手段514は、評価演出制御手段513が算出した付加画像の組み合わせに対する得点に基づいて、図21に示す特典演出A〜Hのいずれかを選択して、各制御手段510、520又は530に実行させる制御を行うものであり、特典演出サブルーチン(図16参照)に示される。
本実施形態では、特典演出Hを除いた特典演出A〜Gを画像制御手段510による画像演出としてあり、この特典演出A〜Gに用いられる特別な演出画像などの画像データは、特典演出画像データ記憶手段715に記憶してある。以下、本実施形態の特典演出A〜Hの内容について説明する。
特典演出Aは、遊技中の画像演出の頻度を高くするという内容にしてある。例えば、上述したキャラクター選択演出及び付加画像選択演出において好みの服装品を付加したキャラクター画像が、遊技中に高い頻度で表示されるようになる。
特典演出Bは、通常は表示されない特別な演出画像を含む専用演出を実行する内容となっている。例えば、通常は表示されてない特別なステージ、特別なキャラクターの演出画像を用いた画像演出を行う。
特典演出Cは、遊技者が複数の画像演出のうちから、任意の画像演出を選択することが可能となるという内容にしてある。例えば、通常は表示されない特別なステージの演出画像を複数用意し、これら演出画像のいずれかを遊技者が任意に選択することができるようにする。
特典演出Dは、役抽選手段410(図2参照)による役抽選でBB役に当選した場合、当選したBB役の図柄情報を報知するという内容にしてある。これはBB役を構成する図柄が複数ある場合(ex.「赤7」「青7」「黄7」)に、当選したBB役の図柄を報知するものである。これにより、遊技者は、当選した所定図柄のBB役に容易に入賞させることができる。
特典演出Eは、抽選でBB役に当選したことの期待度に応じた演出画像を画像表示手段70に表示させる場合に、抽選によらずに比較的高い期待度に対応した特別な演出画像を表示させる内容としてある。これにより、高い期待度に対応した特別な演出画像を見ることができるとともに、BB役に当選したかもしれないという遊技者の期待感が高まり、遊技が面白くなる。
特典演出Fは、遊技媒体を一枚賭け(1ベット)したときに、BB役に当選しているか否かを報知する内容となっている。遊技者が、スロットマシン10による遊技をやめるか否か迷ったときに判断の助けになる。
特典演出Gは、問題画像と、ストップスイッチ52L、52C、52Rにより選択可能な複数の解答画像とを含む択一式のクイズ演出を画像表示手段に表示させる場合に、クイズ演出に含まれる解答画像の選択肢を減少させる内容となっている。この結果、クイズ演出に対する正答率が高くなる。
以上の特典演出A〜Gは、いずれも画像制御手段510によるものであるが、特典演出Hのみは、音声制御手段530によるものであり、この特典演出Hは、通常は聞くことができない特別なBGMや効果音をスピーカ64から発する内容となっている。この特別なBGMや効果音といった音声データは、図2に示す特典音声データ記憶手段721に記憶してある。
ここで、副制御回路200のその他の構成要素について説明すると、ランプ制御手段520は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218(図5参照)を制御して、報知手段600中の有効ライン表示ランプ124を点灯させる。
また、音声制御手段530は、上述したように遊技中のBGMや効果音の制御を行うものである。この音声制御手段530は、主制御回路100から受信した信号に基づいてROM208(図5参照)に記憶した音声データを読み出し、スピーカ駆動回路222(図5参照)を制御して、報知手段600のスピーカ64から所定の音声を発する。
[スロットマシン10の制御手段の説明]
スロットマシン10を制御する制御手段は、上述のように主制御回路100と副制御回路200とで構成してある。ここで、図4は、主制御回路100のブロック図を示し、図5は、主制御回路100に電気的に接続した副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
図4において、上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続してあり、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続してある。スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。この入出力バス104を介して、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。
また、上述したインターフェイス回路102には、各ストップスイッチ52L,52C,52R及び各ベットスイッチ32,34,36も接続してある。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104を介してCPU106に供給される。
上述した入出力バス104には、ROM108及びRAM110も接続してある。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶している。例えば、後述する図6に示すメインルーチン、図7から図10に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。
また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器412も接続されている。乱数発生器412は、一定の範囲の数値、例えば、0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続してある。このモータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rのそれぞれを回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続してある。ステッピングモータ80L、80C及び80Rは、3つのリール40L、40C及び40Rの内部にそれぞれ設けてあり、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように取り付けてある。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行っている。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rを制御することにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行っている。
リール40L、40C及び40Rには、回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)がそれぞれ設けてあり、各回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続してある。各回転角度位置センサから発せられたリール40L、40C及び40Rの回転角度位置を示す信号は、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rのそれぞれに表示されている図柄を特定する。
さらに、インターフェイス回路102には、接続線118も接続してある。この接続線118によって、主制御回路100に副制御回路200を電気的に接続してある。
<副制御回路200>
図5において、上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続してあり、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続してある。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。この入出力バス204を介して、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。
入出力バス204には、ROM208及びRAM210も接続してある。ROM208は、後述するランプ駆動回路218、表示駆動装置220、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、この制御プログラムを実行するための初期データを記憶している。例えば、後述する図11〜図16に示す副制御回路サブルーチンや、画像表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための演奏音データを記憶している。
入出力バス204には、上述した演出抽選手段501(図2参照)及び付加画像抽選手段512a(図3参照)に用いられる乱数発生器550も接続されている。乱数発生器550は、上述した主制御回路100の乱数発生器412(図2及び図4参照)と同様に、一定の範囲の数値に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU206の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス204には、画像表示装置70を駆動させるための表示駆動装置220も接続してある。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。これにより、画像表示装置70には、画像データや文字データ等を含む種々の演出画像が表示される。
入出力バス204には、有効ライン表示ランプ124を点灯駆動させるためのランプ駆動回路218も接続してある。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて有効ライン表示ランプ124を点灯駆動させる。
また、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続してある。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
[制御処理の説明]
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図6は、スロットマシン10の主制御回路100で行われる制御処理のメインルーチンを示す。図7から図10は、メインルーチンで行われる制御処理である各サブルーチンを示す。
図7は、役抽選手段410により行われる役抽選と、役抽選に引き続き行われるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図8は、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図9は、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。図10は、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
図6のフローチャートを用いて、メインルーチンの制御処理を説明する。メインルーチンは、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述するように、例えば、図10に示す役当選時処理サブルーチンのステップS80において行われる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36を遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定する(ステップS11)。この設定ベット数は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS11において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体がある場合には、遊技者が各ベットスイッチ32、34又は36のいずれか1のスイッチを操作したときに発信されるベット操作信号を受信の有無を判断し、ベット操作信号を受信していない場合は、ステップS11において設定ベット数が設定できない。一方、ベット操作信号を受信した場合は、受信したベット操作信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入又はクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶する。クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
ステップS10において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除して(ステップS12)、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行われた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS13)。スタートスイッチ50がオンされていないと判別した場合(NO)は、ステップS13の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされたと判別した場合(YES)は、役抽選処理サブルーチン(ステップS14)へ進む。
ステップS14の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行われ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行われる。このサブルーチンの詳細については、図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS14)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS15)が行われる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行われ、このサブルーチンの詳細については、図8のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動・停止サブルーチンによりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ処理サブルーチン(ステップS16)が行われる。このサブルーチンの詳細については、図9及び図10のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS17)が行われる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
図7を用いて役抽選処理とフラグオン処理とについて詳細に説明する。まず、遊技の態様が、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS31)。遊技の態様がRB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS32)。ここで、RB用抽選表の実施例を図17に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定してあり、例えば、一般役2が当選した場合には、3つのリール全てにベルの図柄が揃うと入賞するように設定してある。後述するステップS36で行う役抽選において、一般役2が当選する確率は1/1.03であり、非常に高く設定してある。従って、RB遊技中においては、一般役2に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.49であり非常に低く設定してある。
ステップS31の判断において、遊技の態様がRB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、遊技の態様が、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS33)。遊技の態様がBB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS34)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図18に示す。
BB作動時抽選表は、遊技の態様が、BB遊技中であって、かつRB遊技中ではない状態である場合に用いる抽選表である。BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜4の一般役と、図柄番号5のはずれとが設定してある。ここで、BB未作動時一般抽選表(図19参照)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役及び再遊技役がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、3つのリール共にBARの図柄が揃う場合に入賞するように設定してある。通常の遊技状態で用いるBB未作動時一般抽選表では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/312であり、BB遊技中においては、通常時と比較してRB役に当選する確率が非常に高く設定してある。
また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール全てにスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定してある。図柄番号3の一般役2は、役抽選における当選確率が1/20であって、3つのリール全てにベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定してある。図柄番号4の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、第1のリールの図柄がチェリーであれば、残りのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定してある。
ステップS33の判断において、BB遊技の遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS35)。BB未作動時一般抽選表の実施例を図19に示す。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB遊技)ではない通常の遊技状態において用いられる抽選表であり、図柄番号1のBB役、図柄番号2のRB役そして図柄番号3〜5の一般役、図柄番号6の再遊技役と、図柄番号7のはずれとが設定されている。
図19のBB未作動時一般抽選表では、図柄番号1のBB役について、役抽選における当選確率と図柄組み合わせの設定がしてあり、さらに、終了条件として、451枚の最大獲得枚数が設定してある。また、はずれの役抽選における確率は約1/1.28に設定してある。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS36)。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS37)。RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS38)、ステップS47へ進み、当選した図柄番号、図柄データをRAM110に記憶する。
ステップS37の判断でRB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS39)。役抽選によってBB役に当選した(YES)と判別したときには、BBフラグをオンに設定し(ステップS40)、ステップS47へ進み、当選した図柄番号、図柄データをRAM110に記憶する。
ステップS39の判断でBB役にも当選していない(NO)と判別したときには、一般役1、一般役2、一般役3のうちいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS41)。一般役1等のうちいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS42)、ステップS47へ進み、RAM110に記憶する。
次いで、ステップS41の判断で、いずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS43)。もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、再遊技フラグをオンにして(ステップS44)、ステップS47へ進み、RAM110に記憶する。
さらに、ステップS43の判断で、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、RB遊技中の一般役1、一般役2、一般役3のうちいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS45)。RB遊技中のいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときには、対応するRB遊技中一般役フラグをオンにして(ステップS46)、ステップS47へ進み、RAM110に記憶する。
ここで、ステップS45の判断で対応するRB遊技中の一般役1、一般役2、一般役3のうちいずれか一般役にも当選していない(NO)と判別したときには、フラグオン処理は行わずに、そのままステップS47へ進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS47において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図6のメインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS14)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS15)を行う。図8を用いてリールの回転、停止制御について説明する。
まず、図7のステップS47で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS51)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS52)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS52の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行われる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、リール回転開始信号を発信する(ステップS53)。この信号に基づいて、モータ駆動回路114が作動して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始し、リール40L、40C、40Rが回転を始める。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS54)。リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS54の判断処理を繰り返す。この結果、リールの回転が定速回転に達するまで、次の工程であるリール停止制御が行うことができないようになっている。
リールの回転が定速回転になっている(YES)と判別したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS55〜S57)。
リール停止信号は、ストップスイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者がいずれか1つのスイッチを押動操作したときに発信される。例えば、ステップS55において第1リール用のストップスイッチ52Lが押動操作された場合(YES)には、第1リール停止信号(操作信号)が発信され、第1リール40Lを回転させるモータ80Lの停止制御を行う(ステップS58)。同様に、ステップS56において第2リール用のストップスイッチ52Cが押動操作された場合(YES)には、第2リール停止信号(操作信号)が発信され、第2リール40Cを回転させるモータ80Cの停止制御を行う(ステップS58)。また、ステップS57において第3リール用のストップスイッチ52Rが押動操作された場合(YES)には、第3リール停止信号(操作信号)が発信され、第3リール40Rを回転させるモータ80Rの停止制御を行う(ステップS58)。
第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれも受信しないと判別したときは、停止に関する制御を行わないが、第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれか1つを受信したと判別したときには、次のステップS58へ進む。
ステップS58では、当選した役があるか否かを判別し、当選した役があると判別した場合、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときには、その図柄を有効ラインに停止させる。
そして、ステップS59に進み、全リールが停止したか否かを判別し、全リールが停止していない(NO)と判別したときには、ステップS55に戻り、全リールが停止するまで繰り返す。一方、全リールが停止している(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
<フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図6のメインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS15)が終了すると、次に、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS16)を行う。図9を用いてフラグオフ処理について説明する。
まず、遊技状態がRB遊技中であるか否かを判断する(ステップS61)。RB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技処理(ステップS62)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、RB遊技処理とは、RB遊技中の入賞回数又はRB遊技回数が所定の回数に達するまで、RB用抽選表(図15)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、一般役2の当選する確率が1/1.03と非常に高く設定されていることから、RB遊技中、一般役2に当選する可能性が非常に高く、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
次いで、ステップS61の判断で、遊技状態がRB遊技中ではない(NO)と判別したときは、遊技状態がBB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS63)。BB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技処理(ステップS64)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、BB遊技処理とは、BB遊技の終了条件(最大獲得遊技媒体枚数)に達するまで、BB用抽選表(図16)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、RB役の当選する確率が1/4と非常に高く設定されていることから、RB遊技に移行できるRB役に当選する可能性が非常に高く、RB役に当選し入賞することにより、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
さらに、ステップS63の判断で、遊技状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS65)。当選役がある(YES)と判別したときには、後述する役当選時処理サブルーチン(ステップS66)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。
一方、ステップS65の判断で、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
図10を用いて役当選時処理について説明する。この役当選時処理サブルーチンは、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であり、図9に示すように、RB遊技中でもなく、かつBB遊技中でもない場合のみ実行される。
まず、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否かの入賞図柄判定を行う(ステップS71)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS72)。
RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定してRB遊技状態に設定し(ステップS73)、本サブルーチンが終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
ステップS72において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS74)。BB役に入賞している場合(YES)、BB役フラグをオフに設定しBB遊技状態に設定する(ステップS75)。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技はBB遊技と判別される。
また、ステップS74において、BB役に入賞している場合(YES)は、副制御回路200へ信号が送信される(ステップS76)。この信号に基づいて、副制御回路200は、図11に示す副制御回路サブルーチンを実行する(図11のステップS81参照)。
ステップS74において、BB役にも入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1、一般役2又は一般役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS77)。一般役1等のいずれかの一般役に入賞している場合(YES)は、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS78)、本サブルーチンが終了する。
ステップS77において、一般役1等のいずれの一般役にも入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役に入賞しているか否かを判断する(ステップS79)。再遊技役に入賞している(YES)と判別したとき、再遊技フラグをオフに設定し、再遊技状態に設定する(ステップS80)。そして、本サブルーチンを終了する。再遊技状態に設定することにより、次回の遊技は再遊技と判別される。
ステップS79において、いずれの再遊技役にも入賞していない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理サブルーチンが終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のようにして、図9及び図10に示すフラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図6のメインルーチンに戻り、ステップS16の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS17の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
<副制御回路サブルーチンの説明>
次に、図11を用いて副制御回路サブルーチンについて説明する。図11は副制御回路により実行される特別演出に関する副制御回路サブルーチンを示すフローチャートである。なお、図6に示す主制御回路のメインルーチンと異なり、図11の副制御回路サブルーチンは、複数回の単位遊技にわたる制御処理を示している。
図11において、まず、本サブルーチンでは、遊技結果によりBB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS81)。この判断は、上述した図10の役当選時処理サブルーチンにおいて、主制御回路100から副制御回路200へ送信された信号(図10のステップS76参照)に基づいてなされる。BB役に入賞していないと判別した場合(NO)は、ステップS81の処理を繰り返す。
このステップS81において、BB役に入賞していると判別した場合(YES)は、演出抽選手段501(図2参照)が抽選で特別演出を行うか否か決定する(ステップS82)。特別演出を行わないと決定した場合(NO)は、本サブルーチンを終了する。一方、特別演出を行うと決定した場合(YES)は、ステップS83に進み、キャラクター画像選択演出サブルーチンが実行される。
<キャラクター画像選択演出サブルーチンの説明>
図12はキャラクター画像選択演出サブルーチンを示すフローチャートであり、同図を参照しつつ、キャラクター画像選択演出サブルーチンの処理について説明する。このキャラクター画像選択演出サブルーチンでは、一連の特別演出に登場するメインキャラクターの演出画像を任意に選択する選択ゲームが行われる。
同図において、まず、キャラクター画像演出制御手段511(図3参照)が、上述した「キャラクターA」及び「キャラクターB」の演出画像を所定時間間隔で画像表示装置70に交互に表示させる(ステップS91)。次いで、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS92)。スタートスイッチ50がオンされていないと判別した場合(NO)は、ステップS92の処理を繰り返す。
一方、ステップS92において、スタートスイッチ50がオンされたと判別した場合(YES)は、ステップS93に進み、スタートスイッチ50がオンされた時点で表示されていたキャラクター画像が「キャラクターA」であるか否か判断する。「キャラクターA」であると判別した場合(YES)は、次の付加画像選択演出(図11のステップS84参照)の基礎となるキャラクター画像が「キャラクターA」に確定される(ステップS94)。また、「キャラクターA」でないと判別した場合(NO)は、次の付加画像選択演出の基礎となるキャラクター画像が「キャラクターB」に確定される(ステップS95)。以上によって、キャラクター画像選択演出サブルーチンを終了する。
<付加画像選択演出サブルーチンの説明>
図11に戻り、キャラクター画像選択演出サブルーチン(ステップS83)が終了すると、これに引き続いて付加画像選択演出サブルーチン(ステップS84)が実行される。この付加画像選択演出サブルーチンでは、キャラクター画像選択演出サブルーチンにおいて選択したキャラクター画像に付加する服飾品等の画像データ(付加画像データ)を選択する選択ゲームが行われる。図13は付加画像選択演出サブルーチンを示すフローチャートであり、同図を参照しつつ、付加画像選択演出サブルーチンの処理について説明する。
同図において、まず、付加画像演出制御手段512の付加画像抽選手段512a(図3参照)が、図20に示す「衣服」のカテゴリーに含まれる多数の付加画像のうちから抽選で、選択対象となる3つの付加画像a,b,cを決定する(ステップS101)。
次いで、ステップS102に進み、付加画像演出制御手段512が、付加画像選択演出の開始を知らせるオープニング画像等のデータを画像記憶手段710(図3参照)から呼び出し、画像表示装置70に表示させる。
その後、ステップS101において決定された3つの付加画像a,b,cのデータを付加画像データ記憶手段712から呼び出し、画像表示装置70に表示させる(ステップS103)。
ここで、これら3つの付加画像a,b,cとストップスイッチ52L、52C、52Rとの対応関係をもたせる手段として、例えば、画像表示装置70のディスプレイ上に各付加画像a,b,cを横並びに表示させ、各ストップスイッチ52L、52C、52Rの位置にそれぞれ対応させるようにしてもよい。また、各付加画像a,b,cに「左ストップスイッチを押す」「中ストップスイッチを押す」「右ストップスイッチを押す」というように注釈文字又はロゴを併記してもよい。
そして、これら付加画像a,b,cと対応関係を有するストップスイッチ52L、52C、52Rを押下操作することによって、いずれかの付加画像a,b,cを選択することができる。すなわち、上述した主制御回路100のリール変動・停止サブルーチンにおいて、ストップスイッチ52L、52C、52Rのいずれかが押動操作されると(図8のS55〜S57参照)、そのリール停止信号(操作信号)が副制御回路200へと送信される。このリール停止信号に基づいて、付加画像演出制御手段512が、いずれかの付加画像a,b,cの選択制御を行う(ステップS104〜S109)。
まず、左ストップスイッチ52Lが操作されたか否か判断する(ステップS104)。左ストップスイッチ52Lが操作されたと判別した場合(YES)は、付加画像aの選択を確定する(ステップS105)。また、左ストップスイッチ52Lが操作されていないと判別した場合(NO)は、中ストップスイッチ52Cが操作されたか否か判断する(ステップS106)。中ストップスイッチ52Cが操作されたと判別した場合(YES)は、付加画像bの選択を確定する(ステップS107)。さらに、中ストップスイッチ52Cが操作されていないと判別した場合(NO)は、右ストップスイッチ52Rが操作されたか否か判断する(ステップS108)。右ストップスイッチ52Rが操作されたと判別した場合(YES)は、付加画像cの選択を確定する(ステップS109)。なお、右ストップスイッチ52Cが操作されていないと判別した場合(NO)は、再びステップS104〜S108の処理を繰り返す。
このようにして付加画像a,b,cのいずれかが選択されると、ステップS110に進み、全てのリール40L、40C、40Rが停止されたか否か判断する。未だ全てのリールが停止されていないと判別した場合(NO)は、このステップS110の処理を繰り返す。一方、全てのリールが停止したと判別した場合(YES)は、図20に示す「衣服」、「靴」、「アクセサリー」、「髪型」の全てのカテゴリーについて付加画像が選択されたか判断する(ステップS111)。全てのカテゴリーについて付加画像が選択されていないと判別した場合(NO)は、再びステップS101に戻り、残りのカテゴリーについてステップ101〜110の処理を繰り返す。
一方、ステップS111において、全てのカテゴリーについて付加画像が選択されたと判別した場合(YES)は、ステップS112に進み、付加画像演出制御手段512が、上述したキャラクター画像選択演出(図12参照)で選択されたキャラクター画像と、この付加画像選択演出において選択された複数の付加画像との組み合わせ情報を記憶させる。以上によって、付加画像選択演出サブルーチンを終了する。
<キャラクター画像演出サブルーチンの説明>
図11に戻り、付加画像選択演出サブルーチン(ステップS84)が終了すると、ステップS85に進み、所定回数のBB遊技が終了したか否か判断する。所定回数のBB遊技が終了していないと判別した場合(NO)は、このステップS85の処理を繰り返す。一方、所定回数のBB遊技が終了したと判別した場合(YES)は、次のキャラクター画像演出サブルーチン(ステップS86)を実行する。
すなわち、本実施形態では、BB遊技の終了間近のタイミングで、キャラクター画像演出サブルーチンが開始されるようにしてある。このキャラクター画像演出サブルーチンでは、上述したキャラクター画像選択演出(ステップS83)において選択したメインキャラクターが、付加画像選択演出(ステップS84)において選択した付加画像である服飾品等を身につけて登場する演出が行われる。図14はキャラクター画像演出サブルーチンを示すフローチャートであり、同図を参照しつつ、キャラクター画像演出サブルーチンの処理について説明する。
同図において、まず、キャラクター画像演出制御手段511(図3参照)が、前記組み合わせ情報(図13のステップS112参照)に対応するキャラクター画像及び複数の付加画像のデータを呼び出す(ステップS121)。次いで、これらキャラクター画像及び複数の付加画像のデータを組み合わせて画像表示装置70に表示させ、キャラクター画像演出を開始する(ステップS122)。
その後、キャラクター画像演出が終了したか否か判断し(ステップS123)、未だキャラクター画像演出が終了していないと判別した場合(NO)は、このステップS123の処理を繰り返す。一方、キャラクター画像演出が終了したと判別した場合(YES)は、上述した組み合わせ情報に基づいて、これに対応する二次元コード71(図1参照)のデータを付加画像コードデータ記憶手段713(図3参照)から呼び出し、画像表示装置70に表示させる(ステップS124)。
なお、画像表示装置70に表示された二次元コード71は、遊技者側の携帯電話機等のカメラ機能によって読み取られ、後述する本画像提供システムにおいて利用される。以上によって、キャラクター画像演出サブルーチンを終了する。
<評価演出サブルーチンの説明>
図11に戻り、キャラクター画像演出サブルーチン(ステップS86)が終了すると、ステップS87に進み、BB遊技が終了したか否か判断する。BB遊技が終了していないと判別した場合(NO)は、このステップS87の処理を繰り返す。一方、BB遊技が終了したと判別した場合(YES)は、次の評価演出サブルーチン(ステップS88)を実行する。この評価演出サブルーチンでは、上述したキャラクター画像選択演出(ステップS83)において選択したメインキャラクターと、付加画像選択演出(ステップS84)において選択した付加画像である服飾品等との組み合わせを点数で評価し、この評価結果を表示する演出が行われる。図15は評価演出サブルーチンを示すフローチャートであり、同図を参照しつつ、評価演出サブルーチンの処理について説明する。
同図において、まず、評価演出制御手段513(図3参照)が、全ての付加画像の組み合わせについての配点表を読み出す(ステップS131)。次いで、この配点表に基づいて、選択したキャラクター画像及び複数の付加画像の組み合わせについて得点を算出する(ステップS132)。
そして、前記組み合わせ情報(図13のステップS112参照)に対応するキャラクター画像及び複数の付加画像のデータを呼び出し(ステップS133)、これらキャラクター画像及び複数の付加画像のデータを組み合わせて画像表示装置70に表示させ、評価演出を開始する(ステップS134)。この評価演出の前半では、次のステップS135における得点発表の演出を盛り上げるため、例えば、期待や不安の感情表現をするキャラクター画像を、評価演出画像データ記憶手段714(図3参照)から呼び出して、画像表示装置70に表示させる。
次いで、評価演出の後半では、ステップS132で算出した得点に対応する得点ロゴのデータを評価演出画像データ記憶手段714(図3参照)から呼び出して、画像表示装置70に表示させる(ステップS135)。また、例えば、この得点ロゴの表示と同時又はその後に、得点に応じたメッセージロゴ、喜びや悲しみの感情表現をするキャラクター画像を、画像表示装置70に表示させる。以上によって、評価演出サブルーチンを終了する。
<特典演出サブルーチンの説明>
図11に戻り、評価演出サブルーチン(ステップS88)が終了すると、これに引き続いて特典演出サブルーチン(ステップS89)が実行される。この特典演出サブルーチンでは、評価演出サブルーチンにおける得点が所定の点数以上であった場合に、通常は行われない特別な特典演出が行われる。図16は特典演出サブルーチンを示すフローチャートであり、同図を参照しつつ、特典演出サブルーチンの処理について説明する。
同図において、まず、特典演出制御手段514(図3参照)が、評価演出サブルーチンにおける得点が30点以上か否か判断する(ステップS141)。得点が30点未満であると判別した場合(NO)は、そのまま本サブルーチンを終了する。すなわち、上述した評価演出サブルーチンにおいて、30点以上の得点を獲得した場合にのみ、本サブルーチンの特典演出が行われる。
ステップS141において、評価演出サブルーチンにおける得点が30点以上であると判別した場合(YES)は、ステップS142に進み、得点が30〜39点の間か否か判断する。この結果、得点が30〜39点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出Aの実行が決定され(ステップS143)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出Aが実行されることによって、以後、遊技中の画像演出の頻度が高くなり、通常よりも多くの画像演出が行われるようになる。
ステップS142において、得点が30〜39点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS144に進み、得点が40〜49点の間か否か判断する。この結果、得点が40〜49点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出Aに加えて特典演出Bの実行が決定され(ステップS145)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出Aのほかに特典演出Bが実行されることにより、以後、所定のタイミングで通常は表示されない特別な演出画像を含む専用演出が行われる。
ステップS144において、得点が40〜49点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS146に進み、得点が50〜59点の間か否か判断する。この結果、得点が50〜59点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出A,Bに加えて特典演出Cの実行が決定され(ステップS147)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A,Bのほかに特典演出Cが実行されることにより、以後、所定のタイミングで複数の画像演出の選択画面が表示され、これら複数の画像演出のうちから、遊技者が任意の画像演出を選択することが可能となる。
ステップS146において、得点が50〜59点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS148に進み、得点が60〜69点の間か否か判断する。この結果、得点が60〜69点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出A〜Cに加えて特典演出Dの実行が決定され(ステップS149)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A〜Cのほかに特典演出Dが実行されることにより、以後、役抽選手段410(図2参照)による役抽選でBB役に当選した場合、当選したBB役の図柄情報が報知される。
ステップS148において、得点が60〜69点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS150に進み、得点が70〜79点の間か否か判断する。この結果、得点が70〜79点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出A〜Dに加えて特典演出Eの実行が決定され(ステップS151)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A〜Dのほかに特典演出Eが実行されることにより、以後、BB役当選の期待度を報知する演出を行うとき、抽選によらずに比較的高い期待度に対応した特別な演出画像が表示される。
ステップS150において、得点が70〜79点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS152に進み、得点が80〜89点の間か否か判断する。この結果、得点が80〜89点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出A〜Eに加えて特典演出Fの実行が決定され(ステップS153)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A〜Eのほかに特典演出Fが実行されることにより、遊技媒体を一枚賭け(1ベット)したときに、役抽選手段410による役抽選でBB役に当選しているか否かが報知される。
ステップS152において、得点が80〜89点の間でないと判断した場合(NO)は、ステップS154に進み、得点が90〜99点の間か否か判断する。この結果、得点が90〜99点の間であると判断した場合(YES)は、図21に示す特典演出A〜Fに加えて特典演出Gの実行が決定され(ステップS155)、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A〜Fのほかに特典演出Gが実行されることによって、以後、所定のタイミングで択一式のクイズ演出が行われたとき、このクイズ演出に含まれる解答画像の選択肢が、例えば、3択から2択に減少される。
ステップS154において、得点が90〜99点の間でないと判断した場合(NO)、すなわち得点が100点である場合は、ステップS156に進み、図21に示す特典A〜Hの全ての実行が決定され、その後、本サブルーチンを終了する。特典演出A〜Gのほかに特典演出Hが実行されることにより、以後、所定のタイミングで通常は聞くことができない特別なBGMや効果音がスピーカ64から発せられる。以上によって、特典演出サブルーチンを終了する。
[スロットマシンの効果]
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン10によれば、遊技者が選んだ女性キャラクターに対して、好みの衣服やアクセサリー等を選択する選択ゲームを行うことができる。この選択ゲームは、ストップスイッチ52L、52C、52Rの操作によって、単に付加画像a,b,cのいずれかを選択するものであるから、特に反射神経などの技量を必要とせず、その後、演出に登場するキャラクターを好み通りのファッションにコーディネートして楽しむことができる。この結果、遊技状態にかかわらず遊技者の興味を連続的に増大させつつ、遊技を進行させることが可能となる。
また、本実施形態のスロットマシン10では、付加画像選択演出(図13参照)における選択ゲームの結果で、その後のキャラクター画像が変化するのみでなく、付加画像の選択結果を評価する評価演出(図15参照)を行っている。これにより、選択結果の評価に対する期待感が生じて選択ゲームがより面白いものとなり、遊技状態にかかわらず遊技者の興味を連続的に増大させつつ、遊技を進行させることが可能となる。
さらに、本実施形態のスロットマシン10では、BB遊技中に付加画像選択演出による選択ゲームを実施することにより、BB遊技が単調になることを解消することができる。これに加え、BB遊技が終了しても、その後の一般遊技において、付加画像の選択結果を評価する評価演出が実行されるので、引き続き遊技者の興味を持続させることができる。
なお、本発明の遊技機は、上述したスロットマシン10に限定されるものではない。例えば、キャラクター画像と付加画像は、上述した実施形態のような女性キャラクターと服飾品等をモチーフにしたものに限定されるものではなく、例えば、戦士、ロボット、戦闘機又はレースマシン等のキャラクターに対して好みの武器、鎧、パーツ等を選択するようにしてもよい。
また、本発明の遊技機を適用する対象は、スロットマシンに限定されるものではなく、例えば、画像表示装置を備えたデジタルパチンコ等におけるスロットマシン機能にそのまま適用することもできる。
さらに、上述した実施形態では、BB遊技の最中にキャラクター画像選択演出、付加画像選択演出、キャラクター画像演出を行うこととしたが、これに限定されるものではなく、例えば、一般遊技の最中に、キャラクター画像選択演出及び付加画像選択演出を実行し、その後のBB遊技の最中に、キャラクター画像演出及び評価演出を実行するようにしてもよい。
[本発明に係る画像提供システムの実施形態]
次に、上述した本スロットマシン10を用いた本発明に係る画像提供システムの一実施形態について説明する。図22は本発明の一実施形態に係る画像提供システムを示す機能ブロック図である。
同図において、本実施形態に係る画像提供システム800は、上述したスロットマシン10と、遊技者側の携帯電話機又はパーソナルコンピューター等の情報処理端末装置811,811…と、電話回線又はインターネット等の通信回線820と、この通信回線820に接続可能なサーバー830と、このサーバー830に接続された記憶装置831とを備えた構成となっている。
また、記憶装置831には、スロットマシン10の画像記憶手段810(図2及び図3参照)に記憶されたキャラクター画像及び付加画像のデータと同じ画像データ831a,831bが記憶されている。この記憶装置831としては、画像データの記憶及び呼び出しが可能なROM、RAM、ハードディスク、フラッシュメモリー、メモリーカード等が用いられる。
上記構成からなる本画像提供システム800は、本スロットマシン10のキャラクター画像選択演出及び付加画像選択演出において組み合わせた、前記キャラクター画像及び複数の付加画像の画像データを、遊技者側の情報処理端末装置811に提供することを目的としている。以下、本画像提供システム800における画像データの提供の流れについて説明する。
まず、上述した本実施形態のスロットマシン10では、キャラクター画像演出サブルーチン(図14参照)において、二次元コード(付加画像コード情報)71を画像表示装置70に表示させる(図1及び図14のステップS124参照)。この二次元コード71には、キャラクター画像と複数の付加画像との組み合わせ情報のほかに、サーバー830により運営される携帯サイト等の情報を含ませる。
この画像表示装置70に表示された二次元コード71を、遊技者側の情報処理端末装置811のカメラ機能を用いて、この情報処理端末装置811に取り込み、通信回線820を介してサーバー830により運営されるサイト等にアクセスする。
すると、サーバー830は、遊技者側の情報処理端末装置811から前記組み合わせ情報を受信し、この組み合わせ情報に対応するキャラクター画像データ831a及び複数の付加画像データ831bを記憶装置831から呼び出す。そして、これらキャラクター画像データ831aと複数の付加画像データ831bとを組み合わせた画像データを、通信回線820を介して情報処理端末装置811に送信する。
これにより、本スロットマシン10のキャラクター画像選択演出及び付加画像選択演出において組み合わせた、前記キャラクター画像データ831aと複数の付加画像データ831bとが、遊技者側の情報処理端末装置811に提供されることとなる。
このような本実施形態に係る画像提供システムによれば、スロットマシン10の画像表示手段70に表示された二次元コード71を、遊技者側の情報処理端末装置811に入力することにより、この二次元コード71に含まれた組み合わせ情報に対応する複数の付加画像の組み合わせを付加したキャラクター画像を取得することが可能となる。そして、取得した所定のキャラクター画像を、パーソナルコンピューターの壁紙、携帯電話機の待ち受け画面等に利用することができる。これが本スロットマシン10における選択ゲームの特典となり、選択ゲームの遊技性を向上させて、遊技中における遊技者の興味をより増大させることができる。
なお、本発明の画像提供システムは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、選択ゲームで選択されたキャラクター画像及び複数の付加画像の組み合わせ情報は、上述した二次元コード71に限定されるものではなく、選択ゲームにおいて選択されたキャラクター画像及び複数の付加画像の組み合わせを特定するためのコード情報であればコードの形態は問わない。例えば、パスワードのような文字、数字又は記号等を羅列したコード情報なども広く含まれる。
また、遊技者側の情報処理端末装置811は、CPUを備えた遊技者側の端末装置であれば、パーソナルコンピューターや携帯電話機に限定されるものではなく、PDA、家庭用ゲーム機等が含まれる。さらに、記憶装置831もサーバー830に接続又は内蔵された各種記憶装置に限定されるものではない。例えば、情報処理端末装置811が、家庭用ゲーム機である場合には、ゲームソフトとともに画像データ等を記憶する各種記憶装置が該当する。