JP5262616B2 - 液体噴射装置、液体貯留部材、及び、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体貯留部材、及び、液体噴射装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、例えばインクジェット式記録装置等の液体噴射装置、液体貯留部材、及び、液体噴射装置の制御方法に関するものであり、特に、光硬化性液体を使用する液体噴射装置、液体貯留部材、及び、液体噴射装置の制御方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドから噴射対象物としての記録紙等に対して液体状のインクを液滴として噴射・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)等の画像記録装置を挙げることができる。この液体噴射装置は、近年においては、画像記録装置に限らず、例えばディスプレー製造装置等の各種の製造装置にも応用されている。
近年、液体噴射装置の一種であるプリンタ等で使用するインクとして、紫外線硬化型インク(UVインク:光硬化性液体の一種)が注目されている。紫外線硬化型インクが通常の水系インクと異なる点は、印刷用紙等の記録媒体(噴射対象物)に着弾させた後、光(紫外線)を照射することにより硬化して、インク浸透性等の記録媒体の物性に左右されずに、安定した印刷品質を確保できる点である。
このような紫外線硬化型インクを使用するインクジェットプリンタでは、記録ヘッドの周辺(記録媒体の搬送方向の下流側)に、記録媒体上に着弾させたインクに紫外線を照射する紫外線照射装置(光照射手段)を具備することが必要となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−27236号公報
ところで、UVインクは、水系のインクと比較して、時間の経過による粘度の変化度合いが大きく、また、粘度の色毎のばらつきが大きいという問題があった。このため、各色で同一の駆動信号を用いてノズル開口からインクを噴射させた場合にインクの量がばらついたり、インクカートリッジの消費量がインク毎に異なったりする等といった問題が生じる虞があった。
また、インクの色毎に硬化エネルギー、即ち、硬化に最低限必要な紫外線照射量(光照射量)も異なることが判っている。これは、色材によっては特定の波長の紫外線を吸収する性質を有するからである。そして、硬化エネルギーが過少だと硬化不良となる一方、硬化エネルギーが過大だと硬化後の耐久性が劣る、記録媒体の収縮などの影響が生じる虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体貯留部材に貯留されている光硬化性液体に関する液体情報に基づいて圧力発生手段や光照射手段を制御することにより、光硬化性液体の特性のばらつきに対応できるようにすることにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
前記制御手段は、
前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
前記粘度情報は、光硬化性液体の製造時からの経過時間に対する粘度変化率を含み、
前記光照射量情報は、光硬化性液体を硬化させるのに必要な光照射エネルギーに関する情報を含み、
前記制御手段は、前記粘度変化率と経過時間とから現在粘度を算出し、算出した現在粘度が第1の粘度である場合に、現在粘度が第1の粘度よりも低い第2の粘度である場合よりも前記光照射エネルギーをより小さくなるように前記光照射手段を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、粘度情報に基づき圧力発生手段を制御するので、光硬化性液体の粘度に拘らず液体の噴射特性を揃えることができる。その結果、例えば、噴射対象物に記録された画像の画質を最適な状態に近づけることが可能となる。
また、読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき光照射手段による光の照射量を調整するので、噴射対象物上に着弾した光硬化性液体を必要最小限の光量で効率良く硬化させることができる。その結果、省電力化に寄与することが可能となる。また、各光硬化性液体の硬化度合いのばらつきを抑えることができる。
さらに、製造時からの経過時間とから現在粘度を算出し、算出した現在粘度に応じて圧力発生手段を制御するので、時間の経過と共に粘度が上昇した場合においても噴射される光硬化性液体の量が変動(減少)することが抑制され、光硬化性液体の噴射特性を設計通りに維持することが可能となる。
また、現在粘度と光照射量情報に基づき、光照射手段による光照射エネルギーを調整するので、噴射対象物上に着弾した光硬化性液体を効率良く硬化させることができる。
また、本発明は、駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
前記制御手段は、
前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
前記液体噴射ヘッドは、複数種類の光硬化性液体を噴射可能に構成され、
前記光照射量情報は、光硬化性液体の種類毎に前記記憶手段に記憶され、
前記粘度情報は、光硬化性液体の製造時からの経過時間に対する粘度変化率を含み、
前記光照射量情報は、光硬化性液体を硬化させるのに必要な光照射エネルギーに関する情報を含み、
前記制御手段は、前記粘度変化率と経過時間とから現在粘度を算出し、該現在粘度と光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光照射エネルギーを、最も硬化し難い光硬化性液体に対応する光照射エネルギーに設定することを特徴とする。
さらに、本発明は、駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
前記制御手段は、
前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
前記光照射手段は、噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射して当該光硬化性液体を完全に硬化させない程度に予備的に硬化させる予備硬化用照射手段と、当該予備硬化用照射手段により予備的に硬化された光硬化性液体に対して光を照射して当該光硬化性液体をさらに硬化させる本硬化用照射手段と、を有し、
硬化性液体の種類毎の光照射量情報は、予備硬化に必要な最小光照射エネルギーと最大光照射エネルギーとを含み、
前記制御手段は、前記予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、前記記憶手段に光照射量情報として記憶されている最小光照射エネルギーのうちの最大の光照射エネルギーに設定する構成を採用することを特徴とする。
この構成によれば、予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、最も硬化し難い光硬化性液体に対応する光照射エネルギーに設定するので、最も硬化し難い光硬化性液体をより確実に予備硬化させることができる。これにより、噴射対象物に着弾した後の光硬化性液体の広がりをより確実に抑制することができる。
上記構成において、前記制御手段が、予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、前記記憶手段に光照射量情報として記憶されている最大光照射エネルギーを何れも超えない範囲内で設定する構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、記憶手段に光照射量情報として記憶されている最大光照射エネルギーを何れも超えない範囲内で、最も硬化し難い光硬化性液体に対応する光照射エネルギーに設定するので、最も硬化し難い光硬化性液体をより確実に予備硬化させつつ、必要以上に光を照射することによるヒビや割れの発生を防止することができる。
また、本発明は、駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
前記制御手段は、
前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
前記粘度情報は、光照射時における酸素の影響による光硬化性液体の硬化のし難さを示す酸素阻害性情報を含み、
前記制御手段は、ノズル開口から噴射する光硬化性液体の液滴の大きさと前記酸素阻害性情報に応じて前記光照射手段による光照射エネルギーを調整することを特徴とする。
この構成において、前記制御手段が、前記酸素阻害性が第1の阻害性である場合に、前記酸素阻害性が第1の阻害性よりも低い第2の阻害性である場合よりも最も小さい液滴に対する光照射エネルギーを増大させる構成を採用することができる。
この構成によれば、光硬化性液体の組成によっては、液滴が小さいほど酸素の影響を受けやすいため、ノズル開口から噴射する液滴の大きさと酸素阻害性情報に応じて光照射手段による光照射エネルギーを調整することにより、光硬化性液体の組成や液滴の大きさに拘らず、光硬化性液体をより確実に硬化させることができる。
さらに、本発明は、駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
前記制御手段は、
前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
前記粘度情報は、光照射時における酸素の影響による光硬化性液体の硬化のし難さを示す酸素阻害性情報を含み、
前記制御手段は、前記酸素阻害性情報に基づいて、液体噴射ヘッドから噴射する液滴の大きさを変えることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記酸素阻害性が大きいほど、液体噴射ヘッドから噴射する液滴を大きくする構成を採用することも可能である。
この構成によれば、酸素阻害性情報に基づいて、液体噴射ヘッドから噴射する液滴の大きさを変えるので、具体的には、酸素阻害性が大きいほど、液体噴射ヘッドから噴射する液滴を大きくするので、光照射時の酸素の影響を抑えて、より確実に硬化させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、液インクジェット式記録装置(以下、プリンタ)を例に挙げて説明する。
図1はプリンタ1の構成を示す斜視図である。このプリンタ1は、液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド2が取り付けられると共に、インクカートリッジ3(液体貯留部材の一種)が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4と、記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン5と、キャリッジ4(記録ヘッド2)を噴射対象物の一種としての記録媒体6(記録紙等)の幅方向、即ち、主走査方向(ヘッド移動方向)に往復移動させるキャリッジ移動機構7と、主走査方向に直交する方向である副走査方向に記録媒体6を搬送する搬送機構8と、記録ヘッド2によってインクを着弾させた記録媒体6上の着弾面に光の一種である紫外線を照射する紫外線照射装置12(本発明における光照射手段に相当)とを備えて概略構成されている。なお、インクカートリッジ3に貯留されているインク組成物は、所謂紫外線硬化型インク(光硬化性液体の一種。以下、UVインクと略記する。)である。また、本実施形態では、インクカートリッジ3をキャリッジ4に搭載する構成を例示したが、プリンタ1の筐体側にインクカートリッジ3を配置し、このカートリッジ内のインクを供給チューブを介して記録ヘッド2に供給する構成を採用することもできる。インクカートリッジ3の詳細については後述する。
そして、本実施形態における記録ヘッド2は、それぞれ異なる色のインク(UVインク)、具体的には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の合計4色のUVインクを貯留する4つのインクカートリッジ3を装着可能に構成されており、これらの色に対応させて合計4列のノズル列がノズルプレートに形成されている。
図3は、本実施形態におけるインクカートリッジ3の構成を説明する斜視図である。なお、各色のインクカートリッジ3は何れも同様な構造となっている。このインクカートリッジ3の底面の長手方向一端部には記録ヘッド2にインクを導入するための導入針(図示せず)が挿入される針挿入部3′が設けられている。また、底面の長手方向中央部には接点ROM34が取り付けられている。この接点ROM34は、本発明の記憶手段の一種であり、電気的に書き換え可能な電気的記憶手段が好適に用いられる。本実施形態の接点ROM34は、半導体記憶手段の一種であるEEPROMによって構成してある。そして、底面の長手方向他端部であってキャリッジ4への装着状態においてキャリッジ4に設けられている接点端子33(図2参照)と対向する場所には、接点端子33に導通する接点部34aを備えている。
この接点ROM34には、インクカートリッジ3に関する各種の情報が記録されている。例えば、プリンタ1の機種を示す機種コード、製造年月日等の日付コード、インク情報(液体情報の一種)、インクカートリッジ3を装着した日時を示す装着日時データ等が記録されている。インク情報には、染料や顔料等の色材やインクの色を示す材料コード、色材濃度情報、粘度情報、光照射量情報等が含まれている。
紫外線照射装置12は、プリンタ1で使用可能な最大サイズの記録媒体6の幅に対応可能な寸法の横長な支持板11に光源としての複数の半導体発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。この支持板11は、半導体発光素子が取り付けられた取り付け面をプラテン5に対向させて、図示しないブラケット等によって、プリンタ1の筐体に固定されている。なお、支持板11は、記録ヘッド2から副走査方向の下流側に少しだけ離れた位置に配置されている。この紫外線照射装置12は、記録媒体6に着弾したUVインクに紫外線を照射をすることにより硬化反応を行う。照射光源としては発光ダイオードやレーザーダイオードを用いることができ、350nm以上、450nm以下の波長を含む光を放射することが好ましい。
紫外線照射の場合、エネルギー消費、小型化、ランプ寿命の点から紫外線LEDや、紫外線発光半導体レーザ等の紫外線発光半導体素子が好ましい。紫外線LEDを用いる場合は、例えば、発光ピーク波長が365nmのLEDと発光ピーク波長が380nmのLEDと395nmのLEDを組み合わせることが好ましい。その他の照射光源としては、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。
図2は、プリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。本実施形態におけるプリンタ1は、プリンタコントローラ35と、プリントエンジン36とで概略構成されている。また、このプリンタ1には、インクカートリッジ3の接点ROM34と導通する接点端子33が設けられている。
プリンタコントローラ35は、ホストコンピュータ等の外部装置からの印刷データ等が入力される外部インタフェース(外部I/F)37と、各種データ等を記憶するRAM38と、各種制御のための制御プログラム等を記憶したROM39と、EEPROMやフラッシュROM等からなる不揮発性記憶素子40と、ROM39に記憶されている制御プログラムに従って各部の統括的な制御を行う制御部41(本発明における制御手段の一種)と、クロック信号を発生する発振回路42と、記録ヘッド2へ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路43と、印刷データをドット毎に展開することで得られたドットパターンデータや駆動信号等を記録ヘッド2に出力するための内部インタフェース(内部I/F)45とを備えている。
上記制御部41は、外部装置から送信された印刷データをドットパターンに対応したドットパターンデータに展開して記録ヘッド2に送信する。記録ヘッド2では、受信したドットパターンデータに基づき、インクの噴射が行われる。また、制御部41は、各インクカートリッジ3の接点ROM34に記憶されているインク情報を読み出し、読み出したインク情報に基づき駆動信号発生回路43が発生する駆動信号COMの電圧補正や紫外線照射装置12の紫外線照射量などを制御する。
駆動信号発生回路43は、記録ヘッド2の圧力発生手段Aを駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生手段として機能する。この駆動信号発生回路43から発生する駆動信号COMは、例えば図4に示すように、駆動パルスDP1、駆動パルスDP2、駆動パルスDP3、及び、非記録時にメニスカスを微振動させるための微振動パルスDP4の組を配置して構成される。
駆動信号COMにおける駆動パルスDP1〜DP3は、何れも同一の波形形状とされている。そして、駆動パルスDP2のみを圧力発生手段A(例えば圧電素子や発熱素子等)に供給することで、記録媒体6上に小ドットが形成される。また、同様に、駆動パルスDP1及びDP3の2つを圧力発生手段Aに供給することで中ドットが形成され、駆動パルスDP1、DP2、及びDP3の3つを圧力発生手段Aに供給することで大ドットが形成されるように構成されている。さらに、非記録時には、微振動パルスDP4が圧力発生手段Aに供給されることで、ノズル開口からインクが噴射されない程度にノズル開口に露出したメニスカスが振動する。
上記駆動パルスDP1〜DP3を供給することで吐出されるインクの液量は、駆動電圧Vhの大きさによって変化する。そのため、インクの種類に応じて駆動電圧Vhをより適切な値に設定することが望ましい。駆動電圧Vhの補正については後述する。
プリントエンジン36は、記録ヘッド2と、キャリッジ移動機構7と、紙送り機構8と、リニアエンコーダ10と、紫外線照射装置12(照射駆動回路)とから構成されている。記録ヘッド2は、ドットパターンデータがセットされるシフトレジスタ46と、シフトレジスタ46にセットされたドットパターンデータをラッチするラッチ回路47と、ラッチ回路47からのドットパターンデータを翻訳してパルス選択データを生成するデコーダ48と、電圧増幅器として機能するレベルシフタ49と、圧力発生手段Aに対する駆動信号の供給を制御するスイッチ回路50と、圧力発生手段Aとを備えている。
上記の接点端子33は、インクカートリッジ3のキャリッジ4への装着状態で接点ROM34と電気的に接続可能に構成されている。そして、この接点端子33はプリンタコントローラ35の制御部41に電気的に接続されているので、インクカートリッジ3がキャリッジ4に装着されると、制御部41は、接点ROM34に記録された各種の情報を読み出すことができる。従って、この制御部41は、接点ROM34の記録情報が読み出せるか否かにより、インクカートリッジ3のキャリッジ4への装着状態を検出できる。また、制御部41は、インクカートリッジ3の装着状態において、接点ROM34に記録された各種の情報を書き換えることもできる。
上記構成のプリンタ1では、記録ヘッド2により記録媒体6に対して画像等の印刷(記録動作)が開始される際、又は、記録動作が開始されて記録媒体6上のUVインクの着弾面が紫外線照射装置12による紫外線照射域に到達する際に、紫外線照射装置12の光源を発光状態に切り替え、記録媒体6上のUVインクの着弾面が紫外線照射装置12による紫外線照射域を通過し終わるまで光源の発光状態を維持する。これにより、記録媒体6に着弾したUVインクを紫外線の照射により速やかに硬化させることができる。
ところで、UVインクは、水系のインクと比較して、製造時からの時間の経過による粘度の変化度合いが大きく(一般的には増粘しやすい)、また、粘度の色毎のばらつきが大きいという問題があった。したがって、例えば、一部のインクカートリッジ3を新品のものと交換した場合には、各色での粘度のばらつきが一層大きくなってしまう。そして、各色で同一の駆動信号COMを用いてノズル開口からインクを噴射させた場合にインクの量がばらついたり、インクカートリッジ3の消費量がインク毎に異なったりする等といった問題が生じる。
また、インクの色毎に、それぞれ硬化に最低限必要な紫外線照射量(光照射量・光照射エネルギー)も異なることが判っている。これは、色材によっては特定の波長の紫外線を吸収する性質を有するからである。そして、光照射エネルギーが過少だと硬化不良となる一方、光照射エネルギーが過大だと硬化後の耐久性が劣る(ヒビや割れの発生)、記録媒体(プラスチックフィルム等)の収縮などの影響が生じる虞がある。
このため、本発明に係るプリンタ1では、インクカートリッジ3の接点ROM34に記憶されているインク情報に基づいて、駆動信号COMの駆動電圧の補正および紫外線照射量の調整を行うことで、上記の問題を解決している。以下、この点について説明する。
図5は、各インクカートリッジ3の接点ROM34に記憶されているインク情報の一例を示す図である。インク情報には、粘度情報、および光照射量情報が含まれている。粘度情報は、UVインクの製造時における初期粘度(mPa・s)およびUVインク製造時からの経過時間に対する粘度変化率(%/時間(月))、光照射量情報は、所定量のUVインクを硬化させるのに必要な光照射エネルギー(mJ/cm2)である。なお、粘度情報としては、UVインクの製造時から所定の期間経過後の粘度を含めても良い。
ここで、UVインクの製造時とは、UVインクを構成する各成分を混合し、UVインクとして使用可能になった時点をいう。
さらに、色材(顔料等)の含有量(図5における顔料濃度:質量%(Wt%))やモノマー種や開始剤種の情報を含んでもよい。
そして、制御部41は、インクカートリッジ3の接点ROM34から読み出したインク情報のうち、インクの噴射性能や記録画像の画質等に関わる粘度情報に基づいて、駆動信号発生回路43が発生する駆動信号COMを補正する。具体的には、粘度情報に基づいて、駆動信号COMに含まれる駆動パルスDP1〜DP3の駆動電圧Vh、即ち、駆動パルスの波高値(最高電位と最低電位の電位差)を補正する。これにより、制御部41は、圧力発生手段Aを制御して、インクを噴射する際の圧力を調整することができる。
すなわち、制御部41は、初期粘度に応じて駆動信号COMに含まれる駆動パルスDP1〜DP3の駆動電圧Vhを補正する。ここで、同一の駆動パルスを用いて噴射した場合において、インクの粘度が大きいほど噴射されるインクの量が減少し、インクの粘度が小さいほど噴射されるインクの量が増加する。このため、駆動電圧Vhの基準値をブラックインクに合わせた場合において、このブラックインクよりも粘度が小さいイエローインク又はシアンインクを噴射する際には、駆動電圧Vhを基準値よりも低下させる。即ち、粘度が小さいほど駆動電圧Vhをより小さく設定する一方、粘度が大きいほど駆動電圧Vhをより大きく設定すればよい。これにより、インクの粘度に拘らず、噴射時のインクの量や飛翔速度を各色で揃えることができる。
また、UVインクは、水系のインクと比較して製造時からの経過時間に対する粘度変化率(%/時間)が大きい場合があるため、制御部41は、製造時からの経過時間に応じた粘度に基づいて駆動電圧Vhを補正する。例えば、制御部41は、現在日時情報とインクカートリッジ3の接点ROM34から読み出した製造日時情報とから経過時間を計算し、粘度変化率と計算した経過時間とから現在粘度を算出し、算出した現在粘度に応じて駆動電圧Vhを補正する。図5におけるブラックインクの例では、製造時から1ヶ月後の粘度変化率(この場合、粘度上昇率)が12%であるため、製造時から1ヶ月が経過している場合には、駆動電圧Vhを、現在の粘度に応じた所定量だけ変化(上昇)させる。即ち、この場合、現在の粘度(第1の粘度)よりも低い第2の粘度(例えば、製造時の粘度、或いは、前回補正時の算出粘度)である場合と比較して駆動電圧Vhを高くする。同様に、他の色のインクについても、粘度変化率と経過時間とから算出した現在粘度に応じて駆動電圧Vhを変化(上昇)させるように補正を行う。これにより、現在粘度が高い程、インクを噴射する際の圧力をより増大させるように圧力発生手段Aが制御される。その結果、粘度が上昇した場合においても噴射されるインクの量が変動(減少)することが抑制され、製造時からの経過時間に拘らず、インクの噴射特性を設計通りに維持することが可能となる。
なお、上記の駆動電圧Vhの補正量は、粘度変化率と吐出量との関係についての試験結果などに基づいて任意に定めることができる。
また、インクの粘度は、温度によっても変化するため、現在粘度の算出時に、現時点のヘッド周辺部の温度を反映しても良い。
一方、制御部41は、インクカートリッジ3の接点ROM34から読み出したインク情報のうち、UVインクの硬化性に関わる光照射量情報に基づいて、紫外線照射装置12による紫外線の照射量を調整する。図5に例示した光照射量情報は、上記駆動パルスを用いてインクを噴射したときの1滴(例えば、5pl)あたりの硬化に必要な光照射エネルギー(mJ/cm)である。したがって、制御部41は、インクの噴射量と光照射量情報に基づき、紫外線照射装置12の紫外線照射量、即ち、光量(照射強度)、照射時間、又はその両方を調整する。これにより、記録媒体6上に着弾したUVインクを必要最小限の光量で効率良く硬化させることができる。その結果、省エネルギー化に寄与することが可能となる。また、各インクの硬化度合いのばらつきを抑えることができる。なお、カラー印刷のように、各色のインク(複数種類の光硬化性液体)を同時に用いて画像等を記録する場合には、紫外線照射装置12の紫外線照射量を、硬化に必要な光照射エネルギー(mJ/cm2)が最も大きいインク(即ち、最も硬化し難いインク)に合わせることが望ましい。
なお、硬化に必要な光照射エネルギーは、現在粘度に応じて変化する。つまり、UVインクの現在粘度が大きいほど、硬化に必要な光照射エネルギーは少なくて済む。このため、制御部41は、粘度変化率と経過時間とから算出した現在粘度、及び、光照射量情報に基づいて紫外線照射装置12の紫外線照射量を調整する。即ち、制御部41は、現在粘度が高い程、紫外線照射装置12の紫外線照射量をより減少させるように制御する。即ち、現在の粘度(第1の粘度)よりも低い第2の粘度である場合と比較して紫外線照射量を小さくする。これにより、記録媒体6上に着弾したUVインクをさらに効率良く硬化させることができる。その結果、一層の省エネルギー化に寄与することが可能となる。
なお、現在粘度に基づく紫外線照射量の調整量については、UVインクの粘度と、硬化に必要な光照射エネルギーとの関係についての試験結果などに基づいて任意に定めることができる。
このように、インクカートリッジ3の接点ROM34に記憶されているインク情報に基づいて駆動信号COMの駆動電圧Vhの補正および紫外線照射装置12による紫外線照射量の調整を行うことで、UVインクの特性、即ち、初期粘度、粘度上昇率、或いは紫外線照射量のばらつきに対応することが可能となる。これにより、UVインクを用いて記録媒体6に画像等を記録した際の画質を最適に維持することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態におけるプリンタ1の構成を説明する斜視図である。本実施形態と上記第1の実施形態とは紫外線照射装置12の構成が異なっている。本実施形態における紫外線照射装置12は、キャリッジ4に対して主走査方向両側に設けられた一対の予備硬化用照射装置12a,12b(本発明における予備硬化用照射手段の一種)と、キャリッジ4よりも紙送り方向下流側に設けられた本硬化用照射装置12c(本発明における本硬化用照射手段の一種)とから構成されている。
予備硬化用照射装置は、主走査方向における一側に配置された一側予備硬化用照射装置12aと、主走査方向における他側に配置された他側予備硬化用照射装置12bとにより成る。この予備硬化用照射装置12a,12bは、記録ヘッド2のノズル開口から噴射されて記録媒体6に着弾したUVインクに対して速やかに紫外線を照射して当該UVインクを予備的に硬化させて、記録媒体6に仮定着させる。また、予備硬化用照射装置12a,12bの紫外線の照射量(光照射エネルギー)は、インク滴(本発明における液滴の一種)の全体が完全に硬化することなくインク滴の表面のみが膜状に硬化する程度に設定される。これにより、例えば、紙と比べて吸水性が劣るプラスチック等の記録媒体6上でインクが広がりすぎることを防止することができる。一方、本硬化用照射装置12cは、上記第1の実施形態における紫外線照射装置12と同様の構成となっている。この本硬化用照射装置12cは、上記予備硬化用照射装置12a,12bによって予備硬化(仮定着)されたUVインクに対して紫外線を照射することにより、当該UVインクをさらに硬化させて記録媒体6に完全に定着させる本硬化を行う。
上記構成のプリンタ1では、記録ヘッド2の往動時(図1において矢印Aで示す方向の走査時)に、一側予備硬化用照射装置12aの光源が消灯状態に切り替えられる共に、他側予備硬化用照射装置12bの光源が発光状態に切り替えられて記録媒体6に着弾したUVインクに対して紫外線照射が行われる。一方、記録ヘッド2の復動時(図1において矢印Bで示す方向の走査時)には、一側予備硬化用照射装置12aの光源が発光状態に切り替えられて記録媒体6に着弾したUVインクに対して紫外線照射が行われる共に、他側予備硬化用照射装置12bの光源が消灯状態に切り替えられる。これにより、記録媒体6に着弾したUVインクを紫外線の照射により速やかに予備硬化させることができる。
また、記録媒体6上のUVインクの着弾面が本硬化用照射装置12cによる紫外線照射域に到達する際に、当該本硬化用照射装置12cの光源が発光状態に切り替わり、記録媒体6上のUVインクの着弾面が本硬化用照射装置12cによる紫外線照射域を通過し終わるまでの間の所定時間に、所定強度で光源が発光する。このようにして、記録媒体6に着弾したUVインクに所定のエネルギーの紫外線を照射することにより本硬化させることができる。
ここで、本実施形態においては、光照射量情報として、予備硬化用照射装置12a,12bによる予備硬化に必要な光照射エネルギー(予備硬化用光照射エネルギー)が、インクの色毎に接点ROM34に記憶されている。具体的には、予備硬化に必要な最小光照射エネルギーと最大光照射エネルギーとが含まれる。そして、制御部41は、予備硬化用照射装置12a,12bによる光照射エネルギー(紫外線照射量)を、光照射量情報として記憶されている最小光照射エネルギーのうちの最大に設定する。これにより、最も硬化し難いUVインクをより確実に予備硬化させることができる。その結果、記録媒体6に着弾した後のUVインクの広がりをより確実に抑制することができる。
さらに、制御部41は、予備硬化用照射装置12a,12bによる光照射エネルギーを、何れのインクの最大光照射エネルギーをも超えない範囲内で、最も硬化し難いUVインクに対応する光照射エネルギーに設定する。これにより、最も硬化し難いUVインクをより確実に予備硬化させつつ、必要以上に光を照射することによるヒビや割れの発生を防止することができる。なお、この実施形態に前述の実施形態を組み合わせるようにしても構わない。
ところで、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
上記実施形態では、粘度情報に基づいて駆動信号COMに含まれる駆動パルスDP1〜DP3の駆動電圧Vhを補正する例を示したが、これには限られない。例えば、各駆動パルスの中間電位Vbを補正する構成を採用することも可能である。即ち、上記実施形態で示した縦振動型の圧力発生手段Aの場合、駆動電圧Vhを上昇させる補正に替えて中間電位Vbを下降させ、駆動電圧Vhを下降させる補正に替えて中間電位Vbを上昇させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、インクの粘度情報に基づいた補正を行ったが、インク粘度変化率が小さい場合には、色材濃度、モノマー種類、開始剤種など情報から、駆動電圧を補正してもよい。
ここで、UVインクの組成(例えば、ラジカル反応性のもの)によっては、光照射による硬化時に酸素の影響を受けて硬化がし難くなる場合がある。特に、記録媒体6に着弾するUVインクのインク滴が小さいほど酸素の影響を受け易く、光照射による硬化が阻害されやすい。このため、接点ROM34に記憶させる粘度情報として、光照射時における酸素の影響によるUVインクの硬化のし難さを示す酸素阻害性情報を含ませても良い。そして、制御部41は、記録ヘッド2のノズル開口から噴射するUVインクのインク滴の大きさと酸素阻害性情報に応じて紫外線照射装置12による紫外線照射量(光照射エネルギー)を調整する。例えば、酸素阻害性が大きい種類のUVインクほど、記録ヘッド2が噴射可能な最小サイズである小ドットのインク滴に対する光照射エネルギーを増大させる(接点ROM34に記憶されている光照射エネルギーよりも増大させる。又は、他のサイズのインク滴に対する光照射エネルギーよりも増大させる。)。即ち、酸素阻害性が所定の値(第1の阻害性)である場合に、この値よりも低い値(第2の阻害性)である場合と比較して、小ドットのインク滴に対する光照射エネルギーを増大させる。これは、インク滴(液滴)のサイズが小さいほどインク滴の重量に対する表面積の比が大きいため、インク滴のサイズが小さいほど空気中の酸素の影響を受けやすいためである。これにより、UVインクの組成や、そのインク滴の大きさに拘らず、当該UVインクをより確実に硬化させることができる。
なお、光照射エネルギーを変えることなく、酸素阻害性情報に基づいて、記録ヘッド2から噴射するインク滴の大きさを変える構成を採用することもできる。具体的には、制御部41は、酸素阻害性が大きいほど、記録ヘッド2から噴射するUVインクのインク滴を大きくする構成(例えば、最小サイズである小ドットを用いずに中ドットと大ドットのみを用いたり、ドットに含まれるインク滴重量を所定割合で増加させたりする)を採用することも可能である。この構成においても、光照射時の酸素の影響を抑えて、より確実に硬化させることができる。
また、本発明は、圧力発生手段を利用して液体を噴射する構成のものであれば、上記プリンタ以外の液体噴射装置にも適用できる。例えば、ディスプレー製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 インクカートリッジの構成を説明する斜視図である。 駆動信号の構成を説明する波形図である。 インク情報の具体例を示す図である。 第2の実施形態におけるプリンタの構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1…プリンタ,2…記録ヘッド,3…インクカートリッジ,6…記録媒体,12…紫外線照射装置,33…接点端子,34…接点ROM,35…プリンタコントローラ,36…プリントエンジン,41…制御部,43…駆動信号発生回路

Claims (9)

  1. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
    前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
    貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    前記粘度情報は、光硬化性液体の製造時からの経過時間に対する粘度変化率を含み、
    前記光照射量情報は、光硬化性液体を硬化させるのに必要な光照射エネルギーに関する情報を含み、
    前記制御手段は、前記粘度変化率と経過時間とから現在粘度を算出し、算出した現在粘度が第1の粘度である場合に、現在粘度が第1の粘度よりも低い第2の粘度である場合よりも前記光照射エネルギーをより小さくなるように前記光照射手段を制御することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
    前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
    貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    前記液体噴射ヘッドは、複数種類の光硬化性液体を噴射可能に構成され、
    前記光照射量情報は、光硬化性液体の種類毎に前記記憶手段に記憶され、
    前記粘度情報は、光硬化性液体の製造時からの経過時間に対する粘度変化率を含み、
    前記光照射量情報は、光硬化性液体を硬化させるのに必要な光照射エネルギーに関する情報を含み、
    前記制御手段は、前記粘度変化率と経過時間とから現在粘度を算出し、該現在粘度と光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光照射エネルギーを、最も硬化し難い光硬化性液体に対応する光照射エネルギーに設定することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
    前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
    貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    前記光照射手段は、噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射して当該光硬化性液体を完全に硬化させない程度に予備的に硬化させる予備硬化用照射手段と、当該予備硬化用照射手段により予備的に硬化された光硬化性液体に対して光を照射して当該光硬化性液体をさらに硬化させる本硬化用照射手段と、を有し、
    光硬化性液体の種類毎の前記光照射量情報は、予備硬化に必要な最小光照射エネルギーと最大光照射エネルギーとを含み、
    前記制御手段は、前記予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、前記記憶手段に光照射量情報として記憶されている最小光照射エネルギーのうちの最大の光照射エネルギーに設定することを特徴とする液体噴射装置。
  4. 前記制御手段は、予備硬化用照射手段による光照射エネルギーを、前記記憶手段に光照射量情報として記憶されている最大光照射エネルギーを何れも超えない範囲内で設定することを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
    前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
    貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    前記粘度情報は、光照射時における酸素の影響による光硬化性液体の硬化のし難さを示す酸素阻害性情報を含み、
    前記制御手段は、ノズル開口から噴射する光硬化性液体の液滴の大きさと前記酸素阻害性情報に応じて前記光照射手段による光照射エネルギーを調整することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 前記制御手段は、前記酸素阻害性が第1の阻害性である場合に、前記酸素阻害性が第1の阻害性よりも低い第2の阻害性である場合よりも最も小さい液滴に対する光照射エネルギーを増大させることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体をノズル開口から噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、
    前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、
    貯留されている光硬化性液体の粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置であって、
    前記制御手段は、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づき、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づき、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    前記粘度情報は、光照射時における酸素の影響による光硬化性液体の硬化のし難さを示す酸素阻害性情報を含み、
    前記制御手段は、前記酸素阻害性情報に基づいて、液体噴射ヘッドから噴射する液滴の大きさを変えることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 前記制御手段は、前記酸素阻害性が大きいほど、液体噴射ヘッドから噴射する液滴を大きくすることを特徴とする請求項に記載の液体噴射装置。
  9. 駆動信号の印加により圧力発生手段を作動させることで、液体貯留部材に貯留された光硬化性液体を噴射対象物に対して噴射可能な液体噴射ヘッドと、前記噴射対象物に着弾した光硬化性液体に対して光を照射し、当該光硬化性液体を硬化させる光照射手段と、前記液体噴射ヘッドによる液体の噴射、及び、前記光照射手段による光の照射を制御する制御手段とを備え、貯留されている光硬化性液体の製造時からの経過時間に対する粘度変化率を含む粘度情報、及び、光照射量情報を含む液体情報を記憶する記憶手段を有する液体貯留部材が装着される液体噴射装置の制御方法であって、
    前記液体貯留部材の記憶手段に記憶されている液体情報を読み出し、
    読み出した液体情報のうち粘度情報に基づいて、前記圧力発生手段を制御し、
    読み出した液体情報のうち光照射量情報に基づいて、前記光照射手段による光の照射量を調整し、
    読み出した液体情報のうち前記粘度変化率と経過時間とから現在粘度を算出し、算出した現在粘度が第1の粘度である場合に、現在粘度が第1の粘度よりも低い第2の粘度である場合よりも前記光照射エネルギーをより小さくなるように前記光照射手段を制御することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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