JP2005103841A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクタンク内のインク中に時間経過とともに発生する沈殿物を取り除くことによりインクの吐出不良を防ぎ、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】 インクタンク20に、インクタンク20に貯留されたインクを循環させる循環流路としてU字状の循環流路管26と、循環流路管26の内部に設けられたインクを濾過するフィルタ28と、インクを循環流路管26の内部に循環させるために循環ポンプ27と、から構成される循環装置を備え、循環ポンプ27を作動させることにより、インク中に析出した沈殿物をフィルタ28によって取り除く。
【選択図】 図1
【解決手段】 インクタンク20に、インクタンク20に貯留されたインクを循環させる循環流路としてU字状の循環流路管26と、循環流路管26の内部に設けられたインクを濾過するフィルタ28と、インクを循環流路管26の内部に循環させるために循環ポンプ27と、から構成される循環装置を備え、循環ポンプ27を作動させることにより、インク中に析出した沈殿物をフィルタ28によって取り除く。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェットプリンタに係り、特に、インクタンク内の沈殿物を取り除くことを可能としたインクジェットプリンタに関する。
従来から、樹脂フィルム等のインク吸収性のない記録媒体に画像を記録する場合に、明瞭な画像の記録を行うことができるという利点がある紫外線硬化性の高粘度インクを用いたインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタには大容量のインクを貯留したインクタンクが予め所定位置に設置され、ポンプ等によりインクタンクから記録ヘッドにインクを供給するようになっている。
しかし、インクタンクが大容量であるがゆえに、インクタンク内に沈殿物が発生してしまうと、液面付近のインク濃度と、底面付近のインク濃度とが大きく違ってしまうという問題点がある。またインク濃度が濃いインクが記録ヘッド側に供給されてしまうと、インクがインク経路中又は記録ヘッドの吐出口に詰まってしまうという問題点がある。
このような問題に対し、例えば、特許文献1に記載の発明は、インクタンクに貯留されたインクを攪拌するようになっている。
特許第3190540号公報
しかしながら、インクタンク内のインクを攪拌したとしても、沈殿物のすべてがインク中に再び溶解するわけではなく、また、インクタンク内のインクを一定時間おきに攪拌し、沈殿物をインク中に均一に分散させたとしても、時間経過とともに沈殿物は必ず発生するものであるため、この沈殿物が記録ヘッド側に供給されてしまうと、沈殿物がインク経路中又は記録ヘッドの吐出口に詰まってしまい、インクの吐出不良を引き起こすという問題点がある。
そこで、本発明の課題はインクタンク内のインク中に時間経過とともに発生する沈殿物を取り除くことによりインクの吐出不良を防ぎ、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
上述の問題を解決するために、請求項1に記載の発明においては、記録媒体に対しインクを吐出する吐出口が設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給される前記インクを貯留するインクタンクと、を備えるインクジェットプリンタにおいて、
前記インクタンクに貯留された前記インクを循環させる循環流路と、前記循環流路中に設けられ、前記インクを濾過するフィルタと、前記インクを前記循環流路内に循環させるための循環ポンプと、を備えたことを特徴としている。
前記インクタンクに貯留された前記インクを循環させる循環流路と、前記循環流路中に設けられ、前記インクを濾過するフィルタと、前記インクを前記循環流路内に循環させるための循環ポンプと、を備えたことを特徴としている。
このように請求項1に記載の発明によれば、インクタンクに貯留されたインクを、フィルタが設けられた循環流路に循環ポンプにより循環させることにより、インク中に析出した沈殿物をフィルタにより取り除くことができる。そのため、沈殿物がインク経路中又は記録ヘッドの吐出口に詰まることがなく、記録ヘッドによるインクの吐出不良を防ぐ。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記循環ポンプを制御する制御部と、前記インクタンクに前記インクが供給されてからの経過時間を計時するタイマと、を備え、
前記制御部は、前記タイマにより計時された時間に基づいて、所定時間おきに前記循環ポンプを制御し、前記インクを前記循環流路内に循環させることを特徴としている。
前記制御部は、前記タイマにより計時された時間に基づいて、所定時間おきに前記循環ポンプを制御し、前記インクを前記循環流路内に循環させることを特徴としている。
このように請求項2に記載の発明によれば、前記タイマにより計時された時間に基づいて、所定時間おきに、循環ポンプを制御し、循環流路内にインクを循環させるので、継続してインクを循環させることに比べて、インクの循環により生じる気泡等の発生を抑えることができる。そのためインクタンクから記録ヘッドに供給されるインク中に気泡が含まれることを防ぎ、そしてインク中の気泡に起因した記録ヘッドの吐出不良を防ぐ。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記所定時間は、前記インクタンクに貯留されるインク色によって異なることを特徴としている。
このように請求項3に記載の発明によれば、インク色によって単位時間あたりの沈殿物の発生量は異なるので、各インク色に適した時間おきに循環ポンプを制御し、インクを循環流路内に循環させることができる。そのため沈殿物が発生しにくいインク色については、インクを循環させる時間間隔を大きく設定し、より効果的に循環により生じる気泡等の発生を抑え、インクタンクから記録ヘッドに供給されるインク中に気泡が含まれることを防ぎ、そして、インク中の気泡に起因した記録ヘッドの吐出不良をインクタンクに貯留されるインク色に基づいて効果的に防ぐ。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記記録ヘッドに供給された前記インクを所定温度まで加熱する加熱装置を備え、
前記インクは、30℃での粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下であり、
前記記録ヘッドは、前記加熱装置により30℃以上150℃以下まで加熱された前記インクを、2pl以上20pl以下のインク滴となるように吐出することを特徴としている。
前記記録ヘッドに供給された前記インクを所定温度まで加熱する加熱装置を備え、
前記インクは、30℃での粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下であり、
前記記録ヘッドは、前記加熱装置により30℃以上150℃以下まで加熱された前記インクを、2pl以上20pl以下のインク滴となるように吐出することを特徴としている。
このように請求項4に記載の発明によれば、記録ヘッドに備えられた加熱装置によって吐出直前のインクが30℃以上150℃以下に加熱されるようになっており、記録ヘッドから吐出される際のインクが低粘化される。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクは、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴としている。
前記インクは、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴としている。
このように請求項5に記載の発明によれば、本発明に係るインクジェットプリンタは、紫外線硬化型のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体であっても、インクが記録媒体上で滲むことを防ぎ、確実にインクを記録媒体上に定着させる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の光硬化型インクであることを特徴としている。
このように請求項6に記載の発明によれば、本発明に係るインクジェットプリンタは、ラジカル硬化性のインクに比べて紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないカチオン硬化性のインクを用いることで、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させる。
請求項1に記載の発明によれば、記録ヘッドの吐出不良を防ぐので、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、インク中の気泡に起因した記録ヘッドの吐出不良を防ぐので、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、インク中の気泡に起因した記録ヘッドの吐出不良をインクタンクに供給されるインク色に基づいて効果的に防ぐので、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、加熱装置によって、記録ヘッドから吐出される際のインクが低粘化されインク吐出を安定的に行うことができるので、吐出口におけるインク詰りによるインク吐出不良の発生を防ぎ、高品質の記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、紫外線硬化性のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体上にもインク定着することができるので、インク吸収性のない記録媒体であってもインクの滲みのない高品質の記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
請求項6に記載の発明によれば、カチオン硬化性のインクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高精細である高品質の記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら本発明に係るインクジェットプリンタの実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。図1はインクジェットプリンタ1の概略側面図である。
図1に示すインクジェットプリンタ1はシリアル方式の記録ヘッド2を用いたインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ1には、その外枠を構成し、長尺な筐体1aが備えられている。この筐体1aの内部には、筐体の長手方向(以下、単に主走査方向)に延在するガイドレール3が配置されている。
このガイドレール3には、記録ヘッド2を搭載するキャリッジ5が支持されており、このキャリッジ5はキャリッジ駆動装置15(図2参照)によりガイドレール3に案内され、主走査方向に往復動自在とされている。
このキャリッジ5の走査範囲の中央部には、記録媒体4を非記録面から支持するプラテン(不図示)が配設されている。このプラテンの主走査方向と直交する方向(以下、単に副走査方向)における両端側には記録媒体4を搬送する搬送装置6が配設されており、記録媒体4は搬送装置6によりプラテン上に配置され、画像記録がなされるようになっている。なお、インク吐出口からのインクの吐出量は、1ドットあたり2〜20pl(ピコリットル)とされている。
上記記録ヘッド2の内部にはインク吐出口より吐出されるインクの温度を30℃以上150℃以下に加熱できる加熱装置7(図2参照)が備えられており、インクは加熱装置7により吐出動作に適した粘度にされるようになっている。
また、キャリッジ5の記録ヘッド2よりも主走査方向の両端側には記録媒体4に着弾したインクに紫外線を照射する紫外線照射装置8が取り付けられており、記録媒体4に着弾したインクは紫外線の照射により硬化されるようになっている。
ここで、キャリッジ5の記録ヘッド2よりも副走査方向の上流側にはヘッド供給管11を介して記録ヘッド2に連結された略直方体のサブインクタンク10が、貯留されるインクの液面が記録ヘッド2のインク吐出口よりも下方に位置するようにキャリッジ5に搭載されており、このサブインクタンク10は記録ヘッド2から吐出されるインクを一時貯留するようになっている。
筐体1aの内部には、上記サブインクタンク10、ヘッド供給管11を介して記録ヘッド2に供給されるインクを貯留する略直方体であって、サブインクタンク10よりも大容量のインクタンク20が配設されている。このインクタンク20は、例えば樹脂から形成されており、その内部に外光が侵入しないように遮光処理が施されている。このインクタンク20には、インクタンク20の内部にインクを注入するための注入口21が形成されている。注入口21は筐体1aの外部に引き出されており、補充タンク30から注入口21を介してインクタンク20にインクを補充できるようになっている。
また、筐体1aの内部であってインクタンク20には、インクタンク20に貯留されたインクを吸入し、サブインクタンク10に吐出するためのサブインクタンク供給装置25が設けられている。このサブインクタンク供給装置25には、一端側がサブインクタンクの内部と連結されるとともに他端側がインクタンク20に貯留されたインク中で開口する供給管24と、供給管24の中途に設けられた第一ポンプ22と、供給管24の一端側と第一ポンプ22との間の中途に設けられたバルブ23とが、備えられている。
本実施形態では第一ポンプ22が作動すると、インクタンク20に貯留されたインクは、インクタンク20から供給管24を介して第一ポンプ22に吸入され、第一ポンプ22から供給管24とバルブ23を介して、サブインクタンク10の内部に吐出されるようになっている。
また、インクタンク20には、インクタンク20に貯留されたインクを循環させる循環流路としてU字状の循環流路管26が取り付けられており、循環流路管26の一端はインクタンク20の底面近傍の側面でインクタンク20と連通し、他端はインクタンク20の側面と連通している。
この循環流路管26の中途部には、インクを濾過するフィルタ28が取り付けられている。また、循環流路管26にはインクを循環流路管26の内部に循環させるために循環ポンプ27が取り付けられており、循環ポンプ27を作動させることにより、インク中に析出した沈殿物は、循環流路管26に送り込まれるとともにフィルタ28により取り除かれるようになっている。上述の循環流路管26、フィルタ28及び循環ポンプ27より循環装置が構成される。
さらに、インクタンク20にはインクタンク内部に貯留されているインク量を検知するために第一重量検知装置29が取り付けられている。
さて、上記で説明したキャリッジ5の走査範囲の一端側には、記録ヘッド2の吐出口付近及び吐出口(以下、単に吐出面)に対してメンテナンスを行うメンテナンスユニットが配設されている。メンテナンスユニットには、キャリッジ5の走査によって対峙した記録ヘッド2の吐出面を密着するように覆う昇降自在なキャップ部材31と、キャップ部材31に第一チューブ32を介して接続される第二ポンプ33とが備えられている。メンテナンスユニットは、キャップ部材31が吐出面を覆った際に、第二ポンプ33によってキャップ部材31の内部を負圧にして吐出面に付着したインク等を吸引除去することで、吐出面のメンテナンスを行うようになっている。
このメンテナンスユニットには、第二ポンプ33から排出される廃インクを貯留する廃インクタンク34が、インクタンク20の所定位置よりも下方に位置するように配設されている。この廃インクタンク34は、バルブ35を介した第二チューブ36により第二ポンプ33に接続されている。バルブ35には、インクタンク20の上面付近の側面に配設された第三チューブ37が接続されており、インク注入の際にインクタンク20から溢れ出すインクは、第三チューブ37からバルブ35を介して廃インクタンク34に流れ込むようになっている。
さらに、廃インクタンク34には廃インクタンク34の内部に貯留されている廃インク量を検知するために第二重量検知装置38が取り付けられている。
図2は、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1を制御するための制御装置を示したものであり、この制御装置は、たとえば、CPU40、RAM41、ROM42からなり、ROM42に記録された処理プログラムをRAM41に展開してCPU40によりこの処理プログラムを実行する制御部43を有している。
この制御部43は、前述の処理プログラムに従い、搬送装置6、記録ヘッド2、キャリッジ駆動装置15、加熱装置7、紫外線照射装置8、第一ポンプ22、循環ポンプ27、キャップ部材31及び第二ポンプ33等の動作状況等に基づいて、各装置の動作を制御するようになっている。
また、特に、制御部43には、インクタンク20にインクが供給されてからの経過時間を計時するタイマ44が接続されており、制御部43はインクタンク20に設けられた注入口21よりインクが供給されてからの経過時間に基づいて、所定時間おきに前記循環ポンプを制御し、前記インクを前記インク流路内に循環させるようになっている。
さらに、制御部43には、インクタンク20の内部に貯留されるインク色、インクタンク20の外部の環境温度又は湿度に応じて、前記所定時間を設定・変更することができる入力部45が接続されている。
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する光硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含み、さらには30℃において10mPa・s以上500mPa・s以下の粘度を有するものである。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する光硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含み、さらには30℃において10mPa・s以上500mPa・s以下の粘度を有するものである。
上記光硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるけれども、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。ここで、ラジカル重合系インクに比べてカチオン重合系インクは、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないためインクの硬化に必要な照度を低減できる。このようなことから本実施形態ではインクとしてカチオン重合系の光硬化型インクを用いている。
次に、本実施形態に用いられる「記録媒体4」について説明する。
記録媒体4としては、非吸収性記録媒体であっても吸収性記録媒体のいずれかを用いることが可能である。ここで、非吸収性とは、インク組成物(単にインクという。)を吸収しないということであるが、本発明においては、ブリストウ法におけるインクの転移量が、0.1ml/mm2未満である場合、実質的に0ml/mm2であるような記録媒体を非吸収性記録媒体とし、それ以外の記録媒体を吸収性記録媒体とする。
記録媒体4としては、非吸収性記録媒体であっても吸収性記録媒体のいずれかを用いることが可能である。ここで、非吸収性とは、インク組成物(単にインクという。)を吸収しないということであるが、本発明においては、ブリストウ法におけるインクの転移量が、0.1ml/mm2未満である場合、実質的に0ml/mm2であるような記録媒体を非吸収性記録媒体とし、それ以外の記録媒体を吸収性記録媒体とする。
非吸収性記録媒体としては、例えば、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができる。各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PEフィルム、TACフィルムが挙げられる。その他のプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。そして、これら非吸収性記録媒体として好ましいものは、表面エネルギーが35mN/m〜60mN/mの範囲に収まるものであるが、さらに好ましいものは、40mN/m〜60mN/mの範囲に収まるものである。吸収性記録媒体としては、例えば普通紙(コピー用紙)、上質紙などが挙げられる。
続いて、インクジェットプリンタ1の作用について説明する。
インクジェットプリンタ1の記録動作中において、画像情報に基づいて、搬送装置6が記録媒体4を間欠的に副走査方向に搬送するとともに、キャリッジ5が往復動作しながら記録ヘッド2は記録媒体4にインクを吐出する。そして、紫外線照射装置8は記録媒体4に着弾したインクに紫外線が照射し、紫外線の照射を受けたインクは硬化して記録媒体4の記録面上に定着する。また、この記録ヘッド2のインク吐出に伴いサブインクタンク10より記録ヘッド2にインクが供給される。以後、インクジェットプリンタ1が上記した各動作を繰り返し、複数のインクドットからなる所望の画像が記録媒体4の記録面に順次記録される。
インクジェットプリンタ1の記録動作中において、画像情報に基づいて、搬送装置6が記録媒体4を間欠的に副走査方向に搬送するとともに、キャリッジ5が往復動作しながら記録ヘッド2は記録媒体4にインクを吐出する。そして、紫外線照射装置8は記録媒体4に着弾したインクに紫外線が照射し、紫外線の照射を受けたインクは硬化して記録媒体4の記録面上に定着する。また、この記録ヘッド2のインク吐出に伴いサブインクタンク10より記録ヘッド2にインクが供給される。以後、インクジェットプリンタ1が上記した各動作を繰り返し、複数のインクドットからなる所望の画像が記録媒体4の記録面に順次記録される。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、記録ヘッド2に備えられた加熱装置7によって吐出直前のインクが30℃以上150℃以下に加熱されるようになっており、記録ヘッドから吐出される際のインクが低粘化される。
さらに、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、紫外線硬化型のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体であっても、インクが記録媒体上で滲むことを防ぎ、確実にインクを記録媒体上に定着させる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、ラジカル硬化性のインクに比べて紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないカチオン硬化性のインクを用いることで、記録媒体4の記録面に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、所定数の画像記録が行われると、記録ヘッド2とキャップ部材31とが対峙するようにキャリッジ5が移動する。その後、キャップ部材31が記録ヘッド2の吐出面に密着し、前記吐出面を覆うと、第二ポンプ33が作動して吐出面のメンテナンスを行う。ここで、メンテナンスにより排出されたインクは第一チューブ32、第二ポンプ33、第二チューブ36、バルブ35を介して廃インクタンク34に貯留される。
さらに、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、所定数の画像が記録媒体4に記録されると、キャリッジ5が停止してインクタンク20からサブインクタンク10へのインクの供給処理が行われる。インクの供給処理中においてはポンプ装置22が作動して、インクタンク20に貯留されたインクが供給管24及びバルブ23を介して第一ポンプ22に吸入される。この吸入されたインクは、第一ポンプ22からサブインクタンク10に吐出され、サブインクタンク20に貯留される。
このようなインクの供給処理が複数回にわたって行われると、インクタンク20に貯留されたインクは消費されて残量が次第に減少し、インクタンク20にインクの補充が必要となる。インクタンク20にインクを補充する際においては、作業者が、補充タンク30に充填された補充用のインクをインクタンク20の注入口21からにインクタンク20に補充を行う。この際、インクタンク20にインクが補充されて所定位置まで満たされると、それ以上流入するインクは、第三チューブ37からバルブ35及び第二チューブ36を通過し、廃インクタンク34に流れ込むこととなる。
このような一連の動作の中で、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1には、大容量のインクタンク20の内部に時間経過とともに析出し、沈殿する沈殿物を取り除く、循環装置が取り付けられおり、制御部43は、インクタンク20に前記インクが供給されてからの経過時間を計時するタイマ44により計時される時間経過に基づいて、所定時間おきにインクタンク20の内部に貯留されているインクを循環させる。循環の際にインクはフィルタ28により沈殿物が取り除かれる。そのため、インクタンク20の内部のインク濃度が沈殿物によって濃くなることがなく、そしてインク濃度の上昇に起因した記録ヘッド2の吐出不良を防ぐことができる。
また、所定時間おきに、循環ポンプ27を制御し、インク流路内にインクを循環させるので、継続してインクを循環させることに比べて、インクの循環により生じる気泡等の発生を抑えることができる。そのためインクタンク20から記録ヘッド2に供給されるインク中に気泡が含まれることを防ぎ、そしてインク中の気泡に起因した記録ヘッド2の吐出不良を防ぐことができる。
また、インク色によって単位時間あたりの沈殿物の発生量は異なるので、入力部45により前記所定時間を変更し、各インク色に適した間隔で循環ポンプを作動させ、インクをインク流路内に循環させることができる。そのため沈殿物が発生しにくいインク色については、インクを循環させる時間間隔を大きく設定し、より効果的に循環により生じる気泡等の発生を抑え、インクタンク20から記録ヘッド2に供給されるインク中に気泡が含まれることを防ぎ、そしてインク中の気泡に起因した記録ヘッド2の吐出不良を効果的に防ぐ。
以上、説明したように、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1によれば、インク濃度の上昇及びインク中の気泡に起因した記録ヘッド2の吐出不良を防ぐので、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インク吐出口からの吐出量が1ドット当たり2pl以上20pl以下に設定されているので、吐出量2pl未満で発生する画質濃度の低下及び吐出量20pl以上で発生するドット径の拡大による画像品質の低下を防ぐことができる。また、吐出時においてインクが30℃以上150℃以下に加熱されているので、記録ヘッド7の吐出口にインク詰りが発生し難い粘度とすることができる。そのためインクの吐出を適切に行うことができるので、吐出不良による画像品質の低下を防ぐことができ、高品質な画像記録を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
さらに、紫外線硬化性のインクを用いることでインク吸収性のない記録媒体上にもインク定着することができるので、インク吸収性のない記録媒体であってもインクの滲みのない高品質の記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
特に、本実施形態では、カチオン硬化性のインクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高精細である高品質の記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することができるという効果を奏する。
1 インクジェットプリンタ
2 記録ヘッド
4 記録媒体
7 加熱装置
8 紫外線照射装置
20 インクタンク
26 循環流路管
27 循環ポンプ
28 フィルタ
2 記録ヘッド
4 記録媒体
7 加熱装置
8 紫外線照射装置
20 インクタンク
26 循環流路管
27 循環ポンプ
28 フィルタ
Claims (6)
- 記録媒体に対しインクを吐出する吐出口が設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給される前記インクを貯留するインクタンクと、を備えるインクジェットプリンタにおいて、
前記インクタンクに貯留された前記インクを循環させる循環流路と、前記循環流路中に設けられ、前記インクを濾過するフィルタと、前記インクを前記循環流路内に循環させるための循環ポンプと、を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記循環ポンプを制御する制御部と、前記インクタンクに前記インクが供給されてからの経過時間を計時するタイマと、を備え、
前記制御部は、前記タイマにより計時された時間に基づいて、所定時間おきに前記循環ポンプを制御し、前記インクを前記循環流路内に循環させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記所定時間は、前記インクタンクに貯留されるインク色によって異なることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記記録ヘッドに供給された前記インクを所定温度まで加熱する加熱装置を備え、
前記インクは、30℃での粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下であり、
前記記録ヘッドは、前記加熱装置により30℃以上150℃以下まで加熱された前記インクを、2pl以上20pl以下のインク滴となるように吐出することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記インクは、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の光硬化型インクであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
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- 2003-09-29 JP JP2003338609A patent/JP2005103841A/ja not_active Withdrawn
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