JP2005138480A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題はインク中に気泡が混入させる原因となる移動体の動作を制限して、高品質な記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】 キャリッジ7に記録部6とともに搭載されるサブタンク13を備え、このサブタンク13の内部に、貯留されるインクを上方の上領域17と下方の下領域18とに区切る網状部材15と、前記下領域18に収容される移動体16とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 キャリッジ7に記録部6とともに搭載されるサブタンク13を備え、このサブタンク13の内部に、貯留されるインクを上方の上領域17と下方の下領域18とに区切る網状部材15と、前記下領域18に収容される移動体16とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェットプリンタに係り、特に、記録ヘッドとともに記録ヘッドに供給されるインクを貯留するサブタンクをキャリッジに搭載するインクジェットプリンタに関する。
近年、インクジェット記録方式は、グラビア印刷方式より簡便・安価に画像を作成することができるため、写真・各種印刷・マーキング・カラーフィルターといった特殊印刷等の様々な印刷分野に応用されてきている。特に、インクジェット記録方式では、微細なドットを吐出・制御するインクジェット記録方式の記録ヘッドと、色再現域・耐久性・吐出適性等を改善したインクと、インク吸収性・色材発色性・表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙とを組み合わせることで、銀塩写真に匹敵する画像を得ることも可能となっている。
しかし、一方において、前記のような改善したインクであっても顔料を含有するインクは、時間経過とともにその顔料が沈殿してしまうことが知られている。このように顔料が沈殿してしまうと所期の濃度による画像を得ることができないので、一旦沈殿した顔料を再度インク中に分散させることができるインクジェットプリンタが開発されている。
例えば、特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、インクを記録媒体に吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドを搭載し主走査方向に往復移動するキャリッジと、キャリッジに搭載され記録ヘッドに供給されるインクを貯留するサブタンクと、を備えている。このサブタンク内には球体からなる移動体が収容されており、この移動体はキャリッジの往復動によってサブタンク内を移動し、沈殿している顔料を分散させるようになっている。
特開平09−309212号公報
しかしながら、キャリッジの往復動に伴って移動体がインク液面より飛び出してしまうことがある。このように移動体が飛び出してしまうとインク液面が波立ち、その波が空気をインク中に取り込んでしまう。この取り込まれた空気は記録ヘッドの吐出動作に不具合を生じさせる原因となっており、この吐出動作の不具合は記録画像の品質を低下させるという問題となっている。
そこで、本発明の課題は移動体がインク液面より飛び出してしまうことを防止して、高品質な記録画像を得ることができるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
上述の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、記録媒体に対して相対的に移動するキャリッジと、前記キャリッジに搭載され前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジに搭載され前記記録ヘッドに供給される前記インクを貯留するサブタンクと、を備えるインクジェットプリンタにおいて、前記サブタンクは、前記サブタンクに貯留された前記インクを上方の上領域と下方の下領域とに仕切る網状部材と、前記網状部材によって仕切られた前記下領域に収容される移動体と、を備え、前記移動体は前記キャリッジの移動に伴って前記サブタンクの内部を移動可能であることを特徴としている。
このように請求項1に記載の発明によれば、前記網状部材によって前記移動体が前記サブタンクに貯留された前記インクの液面から飛び出してしまうことを防ぐことができる。そのため、前記サブタンクの前記インク中に気泡が混入することを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記サブタンクに供給される前記インクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記サブタンクに前記インクを供給するポンプ装置と、前記サブタンクに貯留されている前記インクのインク量を測定する測定装置と、前記測定装置の測定情報に基づいて前記ポンプ装置を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記サブタンクにおける前記上領域の前記インクが消費される前に、前記ポンプ装置を制御して、前記サブタンクの前記上領域に前記インクを供給することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、前記サブタンクに貯留された前記インクの液面は前記サブタンクの前記上領域に存在することになり、前記サブタンクの前記下領域に収容される前記移動体が前記インクの液面から飛び出してしまうことを防ぐことができる。そのため、前記サブタンクの前記インク中に気泡が混入することを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドによって吐出される前記インクを所定温度まで加熱する加熱装置を備え、前記インクは、30℃での粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下であり、前記記録ヘッドは、前記加熱装置により30℃以上150℃以下に加熱された前記インクを、2pl以上20pl以下のインク滴となるように吐出可能であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、前記記録ヘッドに備えられた前記加熱装置によって吐出直前の前記インクが30℃以上150℃以下に加熱されるようになっており、前記記録ヘッドから吐出される際の前記インクを吐出動作に適した粘度に調節することができる。そのため前記インクの吐出を安定的に行うことができ、インク詰りに起因するインクの吐出不良の発生を防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インクは、紫外線が照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴としている。
このように請求項4に記載の発明によれば、紫外線硬化型インクを用いることでインク吸収性のない記録媒体であっても、記録画像が前記記録媒体上で滲むことを防ぐことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴としている。
このように請求項5に記載の発明によれば、本発明に係るインクジェットプリンタは、ラジカル重合系の紫外線硬化型のインクに比べて紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ない前記カチオン重合系の紫外線硬化型インクを用いることで、前記記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
請求項6に記載の発明は、前記記録媒体は、透明又は半透明の樹脂製フィルムであることを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、前記記録媒体が透明又は半透明の樹脂製フィルムであっても記録画像が前記記録媒体上に滲むのを防止することができる。
請求項1に記載の発明によれば、前記サブタンクのインク中に気泡が混入することを防ぐことができるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質な記録画像を得ることができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、前記上領域に貯留されるインクが消費される前に前記サブタンクにインクを供給し、前記サブタンクのインク中に気泡が混入することを防ぐことができるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質な記録画像を得ることができるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、前記加熱装置によってインク詰りに起因するインクの吐出不良の発生を防ぐことができるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質な記録画像を得ることができるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、紫外線硬化型インクを用いることで、インク吸収性のない記録媒体であっても記録画像が前記記録媒体上で滲むことを防ぐことができる。そのため、インク吸収性のない記録媒体であってもインクの滲みのない高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、カチオン重合系の紫外線硬化型インクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高精細である高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
請求項6に記載の発明によれば、前記記録媒体が透明又は半透明の樹脂製フィルムであっても記録画像が前記記録媒体上に滲むのを防止することができるので、インク滲みのない高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら本発明に係るインクジェットプリンタの実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1に示すインクジェットプリンタ1には、その外枠を構成し長尺な筐体(不図示)が備えらており、この筐体の長手方向(以下、単に主走査方向という)における中央部は記録領域とされている。この記録領域における主走査方向と直交する方向(以下、単に副走査方向という)の両端部には第一搬送ローラ2及び第二搬送ローラ3が設けられており、第一搬送ローラ2及び第二搬送ローラ3は記録媒体4の非記録面を支持しながら記録媒体4を第二搬送ローラ3の側から第一搬送ローラ2の側に搬送するようになっている。また第一搬送ローラ2と第二搬送ローラ3との間であって前記の記録領域には、記録媒体4を非記録面から支持し、記録媒体4の記録面を略水平状態に保持するプラテン(不図示)が設けられている。
次に、記録媒体4の記録面側であって第二搬送ローラ3と対向する位置には、主走査方向に延在するガイドレール5が配置されている。このガイドレール5には記録媒体4に対してインクを吐出する記録部6を搭載したキャリッジ7が支持されており、このキャリッジ7はキャリッジ駆動装置8(図2参照)によりガイドレール5に案内され、主走査方向に往復動自在とされている。
このキャリッジ7における主走査方向の両端側には記録媒体4に着弾したインクに紫外線を照射する紫外線照射装置9が取り付けられており、記録媒体4に着弾したインクは紫外線の照射により硬化するようになっている。
ここで、この記録部6には、副走査方向に配列されたインクを吐出する吐出口を有する複数の記録ヘッド(不図示)が備えられている。各記録ヘッドの内部には吐出口より吐出されるインクの温度を30℃以上150℃以下に加熱できる加熱装置10(図2参照)が備えられており、加熱装置10は記録部6の各記録ヘッドから吐出されるインクの粘度を吐出動作に適した粘度に調節するようになっている。
また、各記録ヘッドの内部には、一端が前記吐出口と連通するインク流路が形成されている。このインク流路の吐出口付近にはピエゾ素子(不図示)が備えられており、ピエゾ素子の駆動力によって吐出口から吐出されるインク量は、1ドットあたり2〜20pl(ピコリットル)とされている。前記インク流路の他端には前記吐出口と連通するヘッド供給管11の一端が取り付けられている。
次いで、前記キャリッジ7における副走査方向の上流側の端部には台座12が取り付けられている。この台座12には密閉された定形なインク室を有し、各記録ヘッドに供給されるインクを貯留する複数のサブタンク13が載置されている。これらのサブタンク13には、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイトのいずれか一色の紫外線硬化型インクが貯留されており、各記録ヘッドはサブタンク13に対応した色のインクを吐出するようになっている。
図2に示すように、これらのサブタンク13にはサブタンク13のインク室を上方の上領域17と下方の下領域18とに仕切る網状部材15が取り付けられており、この網状部材15によって仕切られたインク室の下領域18には粒子状の移動体16が収容されている。
この移動体16はインク中に沈殿する顔料を攪拌するために少なくとも1個以上が下領域18に収容されるようになっており、より好ましくは、サブタンク13に貯留されているインクの比重よりも大きい比重である材料から形成されることが好ましい。
次に、網状部材15は、糸や針金などを編んで所定形状の目を形成したものであっても良いし、また1又は2個以上の貫通孔を備える平板であってもよい。さらに前記目及び貫通孔の大きさは移動体16の一個の大きさよりも小さい大きさであることが好ましい。また、移動体16の大きさをインクに含まれる顔料の結晶よりも十分に大きく形成した場合にあっては、前記目及び貫通孔の大きさを移動体16の一個の大きさよりも小さくするとともに、インクに含まれる顔料の結晶の大きさよりも大きく形成することがより好ましい。
これらのサブタンク13には前記インク供給管11の他端側が連結されており、インク供給管11の他端はサブタンク13の下領域18にて開口するようになっている。またこれらサブタンク13にはそれぞれ第一ポンプ装置14が取り付けられており、第一ポンプ装置14はサブタンク13からヘッド供給管11を介して記録部6の各記録ヘッドにインクを供給するようになっている。
さらに、これらのサブタンク13にはサブタンク13よりも大容量に形成されたインクタンク20がインク供給管21を介して連結されている。このインク供給管21の中途にはインク供給管21のインク流路の開閉及びインクタンク20からサブタンク13にインクの供給を行う第二ポンプ装置22が取り付けられており、第二ポンプ装置22はサブタンク13に貯留されたインクが所定量消費された際に、インクタンク20からサブタンク13にインクを供給するようになっている。また、インク供給管21はキャリッジ7の移動に伴いインク供給管21が破損することを防ぐためのキャタピラ23の中心部分に挿入されている。
ここで、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1には、サブタンク13に貯留されたインク量を測定する測定装置44(図2参照)としてサブタンク13の全体の重量を測定する重量センサが前記台座12に取り付けられている。なお、本実施形態で用いることできる測定装置44としては、サブタンク13に貯留されたインクが所定量消費されたことを適切に検出することができるものであれば良く、例えば、サブタンク13に貯留されたインクの液面の位置を測定する位置センサであってもよい。
さて、上記で説明した記録領域における主走査方向の一端部には、記録部6の各記録ヘッドの吐出口付近及び吐出口(以下、単に吐出面という)に対してメンテナンスを行うメンテナンスユニット30が設けられている。このメンテナンスユニット30には、キャリッジ7の走査によって対峙した記録ヘッドの吐出面を密着するように覆う昇降自在なキャップ部材31と、キャップ部材31にチューブ32を介して接続される第三ポンプ装置33とが備えられている。このチューブ32の他端側には廃インクタンク34が設けられており、廃インクタンク34はキャップ部材31によって吸引除去されたインクを貯留するようになっている。
このようなメンテナンスユニット30は、キャップ部材31が吐出面を覆った際に、第三ポンプ装置33によってキャップ部材31の内部を負圧にして吐出面に付着したインク等を吸引除去し、吐出面のメンテナンスを行うようになっている。またメンテナンスユニット30はヘッド供給管11及び記録部6の各記録ヘッドの内部におけるインク流路にインクを充填させるようになっている。
図3は、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1を制御するための制御装置を示したものであり、この制御装置は、たとえば、CPU40、RAM41、ROM42からなり、ROM42に記録された処理プログラムをRAM41に展開してCPU40によりこの処理プログラムを実行する制御部43を有している。
この制御部43は、前述の処理プログラムに従い、第一搬送ローラ2,第二搬送ローラ3、記録部6、キャリッジ駆動装置8、紫外線照射装置9、加熱装置10、第一ポンプ装置14、第二ポンプ装置22、メンテナンスユニット30及びメンテナンスユニット30の第三ポンプ装置33の動作状況等に基づいて、各装置の動作を制御するようになっている。
また、制御部43には測定装置44が接続されており、制御部43は測定装置44による測定情報に基づいてインクタンク20からサブタンク13にインクを供給するか否かを判断するようになっている。具体的に本実施形態に係る制御部43は、サブタンク13の上領域17に貯留されているインクが所定量消費された際に、第二ポンプ装置22を制御してインクタンク20からサブタンク13にインクを供給するようになっている。
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含み、さらには30℃において10mPa・s以上500mPa・s以下の粘度を有するものである。
本実施形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する紫外線硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)、光開始剤及び色材を少なくとも含み、さらには30℃において10mPa・s以上500mPa・s以下の粘度を有するものである。
前記紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系の紫外線硬化型インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクとに大別されるけれども、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系の紫外線硬化型インクとカチオン重合系紫外線硬化型インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。ここで、ラジカル重合系の紫外線硬化型インクに比べてカチオン重合系の紫外線硬化型インクは、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないためインクの硬化に必要な照度を低減できる。このようなことから本実施形態ではインクとしてカチオン重合系の紫外線硬化型インクを用いている。
次に、本実施形態に用いられる「記録媒体4」について説明する。
記録媒体4としては、非吸収性記録媒体であっても吸収性記録媒体のいずれかを用いることが可能である。ここで、非吸収性とは、インク組成物(単にインクという。)を吸収しないということであるが、本発明においては、ブリストウ法におけるインクの転移量が、0.1ml/mm2未満である場合、実質的に0ml/mm2であるような記録媒体を非吸収性記録媒体とし、それ以外の記録媒体を吸収性記録媒体とする。
記録媒体4としては、非吸収性記録媒体であっても吸収性記録媒体のいずれかを用いることが可能である。ここで、非吸収性とは、インク組成物(単にインクという。)を吸収しないということであるが、本発明においては、ブリストウ法におけるインクの転移量が、0.1ml/mm2未満である場合、実質的に0ml/mm2であるような記録媒体を非吸収性記録媒体とし、それ以外の記録媒体を吸収性記録媒体とする。
非吸収性記録媒体としては、例えば、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができる。各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PEフィルム、TACフィルムが挙げられる。その他のプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。そして、これら非吸収性記録媒体として好ましいものは、表面エネルギーが35mN/m〜60mN/mの範囲に収まるものであるが、さらに好ましいものは、40mN/m〜60mN/mの範囲に収まるものである。吸収性記録媒体としては、例えば普通紙(コピー用紙)、上質紙などが挙げられる。
次に、本実施形態で用いられる「紫外線照射装置9の光源」について説明する。
紫外線照射装置9の光源としては、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、熱陰極管、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)のうちの少なくともいずれか1つが適用される。
紫外線照射装置9の光源としては、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、熱陰極管、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)のうちの少なくともいずれか1つが適用される。
続いて、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
インクジェットプリンタ1の記録動作中において、画像情報に基づいて、第一搬送ローラ2,第二搬送ローラ3が記録媒体4を間欠的に副走査方向に搬送するとともに、キャリッジ7が往復動を行いながら記録部6の各記録ヘッドは記録媒体4に対してインクの吐出を行う。そして、紫外線照射装置9は記録媒体4に着弾したインクに紫外線を照射し、紫外線の照射を受けたインクは硬化して記録媒体4の記録面上に定着する。また、記録部6の各記録ヘッドにおけるインクの吐出に伴いサブタンク10より記録部6の各記録ヘッドにインクが供給される。以後、インクジェットプリンタ1が前記した各動作を繰り返し、複数のインクドットからなる所望の画像が記録媒体4の記録面に順次記録される。
インクジェットプリンタ1の記録動作中において、画像情報に基づいて、第一搬送ローラ2,第二搬送ローラ3が記録媒体4を間欠的に副走査方向に搬送するとともに、キャリッジ7が往復動を行いながら記録部6の各記録ヘッドは記録媒体4に対してインクの吐出を行う。そして、紫外線照射装置9は記録媒体4に着弾したインクに紫外線を照射し、紫外線の照射を受けたインクは硬化して記録媒体4の記録面上に定着する。また、記録部6の各記録ヘッドにおけるインクの吐出に伴いサブタンク10より記録部6の各記録ヘッドにインクが供給される。以後、インクジェットプリンタ1が前記した各動作を繰り返し、複数のインクドットからなる所望の画像が記録媒体4の記録面に順次記録される。
ここで、サブタンク13のインク室における下領域18に収容された移動体16はキャリッジ7の前記往復動に伴って前記下領域内を移動するので、この移動体16はサブタンク13に貯留されたインクを攪拌することができる。そのため移動体16はサブタンク13の底部に沈殿した顔料をインク中に分散させることができ、サブタンク13に貯留されたインクの濃度を均一にすることができる。また、網状部材15によってサブタンク13の下領域に移動体16が収容されているので、サブタンク13の底部に沈殿した顔料を効果的に分散させることができる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、記録部6の各記録ヘッド内部に備えられた加熱装置10によって吐出直前のインクが30℃以上150℃以下に加熱されるようになっており、記録部6の各記録ヘッドから吐出される際のインクを吐出動作に適した粘度に調節することができる。そのためインク吐出を安定的に行うことができ、インク詰りに起因するインクの吐出不良の発生を防ぐことができる。
さらに、本実施形態のインクジェットプリンタ1は紫外線硬化型インクを用いているので、インク吸収性のない透明又は半透明の樹脂製フィルムである記録媒体4であっても、記録画像が記録媒体上で滲むことを防ぐことができる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、ラジカル重合系の紫外線硬化型インクに比べて紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないカチオン重合系の紫外線硬化型インクを用いているので、記録媒体4の記録面に吐出されたインクを低照度の紫外線で硬化させることができる。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、所定数の画像記録が行われると、記録部6の各記録ヘッドとキャップ部材31とが対峙するようにキャリッジ5が移動する。その後、キャップ部材31が記録部6の各記録ヘッドにおける吐出面に密着し、前記吐出面を覆うと、第三ポンプ装置33が作動して吐出面のメンテナンスを行う。ここで、メンテナンスにより排出されたインクはチューブ32を介して廃インクタンク34に貯留される。
次に、制御部43が測定装置44による測定情報によってサブタンク13の上領域17に貯留されているインクが所定量消費されたと判断した際に、制御部43は第二ポンプ装置22を制御してインクタンク20からサブタンク13にインクを供給する。そのためインクの液面はサブタンクの上領域17に存在することになり、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、網状部材15によって、サブタンク13の下領域18に収容される移動体16がインクの液面から飛び出してしまうことを防ぐことができる。このように移動体16がインクの液面から飛び出すことを防ぐことができるので、インク中に気泡が混入することを防ぎインクの吐出不良の発生を防ぐことができる。
以上、説明したように、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、移動体16がサブタンク13の底部に沈殿した顔料をインク中に分散させるので、サブタンク13に貯留されたインクの濃度を均一にすることができる。そのため均一な濃度のインクを記録媒体4に吐出できるので、インク濃度にばらつきのない高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は移動体16がサブタンク13に貯留されたインクの液面より飛び出してしまうことを防ぐ網状部材15を備え、サブタンク13に貯留されたインク中に気泡が混入することを防いでいるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質な記録画像を得ることができるという効果を奏する。
特に、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、上領域17に貯留されるインクが消費される前にサブタンク13にインクを供給し、サブタンク13に貯留されたインク中に気泡が混入することを防いでいるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質な記録画像を得ることができるという効果を奏する。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、加熱装置10によってインク詰りに起因するインクの吐出不良の発生を防ぐことができるので、吐出動作の不具合に起因した画像品質の低下を防いだ高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
さらに、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、紫外線硬化型インクを用いることでインク吸収性のない透明又は半透明に樹脂製フィルムである記録媒体4の上にも画像記録を行うことができる。そのためインク吸収性のない記録媒体4であってもインクの滲みのない高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。特に、本実施形態で用いるカチオン重合系の紫外線硬化型インクは低照度の紫外線で硬化することができるので、ドット径の小さい高精細である高品質の記録画像を得ることができるという効果を奏する。
1 インクジェットプリンタ
4 記録媒体
6 記録部
9 紫外線照射装置
11 ヘッド供給管
13 サブタンク
15 網状部材
16 移動体
20 インクタンク
22 第二ポンプ装置
4 記録媒体
6 記録部
9 紫外線照射装置
11 ヘッド供給管
13 サブタンク
15 網状部材
16 移動体
20 インクタンク
22 第二ポンプ装置
Claims (6)
- 記録媒体に対して相対的に移動するキャリッジと、前記キャリッジに搭載され前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、前記キャリッジに搭載され前記記録ヘッドに供給される前記インクを貯留するサブタンクと、を備えるインクジェットプリンタにおいて、
前記サブタンクは、前記サブタンクに貯留された前記インクを上方の上領域と下方の下領域とに仕切る網状部材と、前記網状部材によって仕切られた前記下領域に収容される移動体と、を備え、
前記移動体は前記キャリッジの移動に伴って前記サブタンクの内部を移動可能であることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記サブタンクに供給される前記インクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記サブタンクに前記インクを供給するポンプ装置と、前記サブタンクに貯留されている前記インクのインク量を測定する測定装置と、前記測定装置の測定情報に基づいて前記ポンプ装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記サブタンクにおける前記上領域のインクが消費される前に、前記ポンプ装置を制御して、前記サブタンクの前記上領域にインクを供給することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記記録ヘッドによって吐出される前記インクを所定温度まで加熱する加熱装置を備え、
前記インクは、30℃での粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下であり、
前記記録ヘッドは、前記加熱装置により30℃以上150℃以下に加熱された前記インクを、2pl以上20pl以下のインク滴となるように吐出可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記インクは、紫外線を照射されることにより硬化する紫外線硬化型インクであり、
前記記録媒体に着弾した前記インクに対して紫外線を照射する紫外線照射装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記インクは、カチオン重合性化合物を含むカチオン重合系の紫外線硬化型インクであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記記録媒体は、透明又は半透明の樹脂製フィルムであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003378491A Pending JP2005138480A (ja) | 2003-11-07 | 2003-11-07 | インクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005138480A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098593A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | インクジェット記録装置 |
JP2010125759A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ |
JP2010184424A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Seiko Epson Corp | インクジェットプリンタ |
-
2003
- 2003-11-07 JP JP2003378491A patent/JP2005138480A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098593A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | インクジェット記録装置 |
JP2010125759A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクジェットプリンタ |
JP2010184424A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Seiko Epson Corp | インクジェットプリンタ |
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