JP5261616B2 - 気体吸着デバイス及びそれを備えた真空断熱材 - Google Patents

気体吸着デバイス及びそれを備えた真空断熱材 Download PDF

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Description

本発明は、気体吸着デバイス及びそれを備えた真空断熱材に関する。
近年、地球環境問題である温暖化の対策として、省エネルギーを推進する動きが活発となっている。特に、温冷熱利用機器に関しては、熱を有効活用するという観点から、優れた断熱性能を有する真空断熱材が普及しつつある。真空断熱材とは、袋状に加工したガスバリア(gas barrier)性を有するラミネートフィルム(laminate film)内へ、グラスウール(glass wool)のように気相容積比率が高く微細な空隙を構成する芯材を収納し、このラミネートフィルムを減圧して密封したものである。なお、芯材の空隙径を減圧下における気体分子の平均自由行程よりも小さくすることで、真空断熱材の気体熱伝導成分は小さくなる。特に、1mm程度の微細な空隙では対流熱伝達成分の影響は無視できるようになる。さらに、室温付近では輻射成分の影響は軽微であるため、真空断熱材における熱伝導成分としては、芯材の固体熱伝導成分と僅かに残る気体熱伝導成分とが支配的となる。このため、真空断熱材の熱伝導率は他の断熱材と比較して非常に小さいとされている。
しかしながら、ラミネートフィルムを介して真空断熱材中へ空気が徐々に侵入すると、気体熱伝導成分が増加するため、該真空断熱材の熱伝導率は徐々に増加してゆくという課題を有していた。そこで、前記課題の解決案として、ガス不透過材で形成された上部開放容器内に、乾燥材が上部開放容器の開放部側になり且つBa−Li合金ゲッター(getter)材が上部開放容器の封止部側になる2層構造となるように、乾燥材とBa−Li合金ゲッターとを収納して構成された気体吸着デバイスを、真空断熱材の構成要素として芯材と一緒に減圧密封することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図13は、特許文献1に開示された従来例1の気体吸着デバイスを示す縦断面図である。図13に示すように、従来例1の気体吸着デバイス21は、ガス不透過材で形成された上部開放容器22と、Ba−Li合金ゲッター材の粉末から約30〜1000barの圧力で圧縮形成されて上部開放容器22内の下部に収納された第1ペレット(pellet)23と、乾燥材の粉末から形成されて第1ペレット23を上(上部開放容器22の開放部側)から完全に覆うように上部開放容器22内の上部に収納された第2ペレット(pellet)24とから成る。
従来例1の気体吸着デバイス21を芯材と一緒に減圧密封した真空断熱材において、該真空断熱材中に侵入した空気は、上部開放容器22の開放部を経て第2のペレット24を通過する際にその空気中の水分(水蒸気)が吸着されることとなる。そして、第2のペレット24により水分(水蒸気)が吸着された後の空気は、第1のペレット23に伝搬されて吸着されることとなる。
このように、従来例1の気体吸着デバイス21は、乾燥材で構成された第2のペレット24によってBa−Li合金ゲッター材で構成された第1ペレット23を上部開放容器22の開放部側から覆う構成を採用している。この構成により、第1のペレット23を構成するゲッター材が空気中の水分(水蒸気)を吸着して該ゲッター材の空気吸着性能が早く劣化してしまうことを抑制することができ、ひいては真空断熱材中の真空度を維持できるとされている。
また、前記課題の別の解決案として、気体難透過性容器内に気体吸着物質を減圧密封した気体吸着デバイスを、真空断熱材の構成要素として芯材と一緒に減圧密封した後に、該気体難透過性容器を開封することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図14は、特許文献2に開示された従来例2の気体吸着デバイスを長手方向と厚み方向の両方で垂直な方向から見た側面図である。図15は、特許文献2に開示された従来例2の気体吸着デバイスを封止材で封止した開口部側から見た側面図である。
図14、図15に示すように、従来例2の気体吸着デバイス25は、つぎのような製造方法を経て作成される。まず、中空の有底筒状金属部材から成る気体難透過性容器26を準備する。なお、気体難透過性容器26は、その一端が開口しているとともにその他端が密封されており、且つその一端からその他端までの胴部の長さが、その一端及びその他端の少なくとも最大幅となっている。つぎに、気体難透過性容器26の開口部27より気体吸着物質29が充填される。つぎに、開口部27近傍に気体難透過性容器26の内面同士が接近した狭窄部26aが形成される。つぎに、狭窄部26aに封止材28が設置され、気体難透過性容器26の内部と気体難透過性容器26の周囲の空間とを減圧しつつ、封止材28が融解状態となって狭窄部26aの隙間を塞いだ状態となるように封止材28と開口部27付近とが加熱される。つぎに、狭窄部26aの隙間を塞いだ融解状態の封止材28が、冷却固化されて、この結果、開口部27近傍(狭窄部26aの隙間)が封止される。
以上のような工程を経て作製された従来例2の気体吸着デバイス25によれば、気体吸着物質29が大気に触れることなく、真空断熱材等の真空の維持を必要とする機器へ適用できるとされている。
特許第3105542号公報 国際公開第2010/109846号
図13に示されるような従来例1の気体吸着デバイス21の構成では、第1のペレット23を構成するBa−Li合金ゲッター材は、水蒸気(空気中の水分)に対して親和性が高い。このため、酸素や窒素などの混合ガスから成る空気が第1のペレット23(Ba−Li合金ゲッター材)に接触するまでに、該空気から水蒸気(空気中の水分)を完全に除去しておく必要がある。そこで、第1ペレット23(Ba−Li合金ゲッター材)のみでは有用性が低く、乾燥材で構成された第2のペレット24で第1ペレット23(Ba−Li合金ゲッター材)を上部開放容器22の開放部側から覆う2層構造の構成を採用せざるを得なかった。
さらに、従来例1の気体吸着デバイス21を用いる場合には、従来例1の気体吸着デバイス21が大気に暴露された直後から窒素等の吸着が始まることとなる。このため、真空断熱材のように真空維持を必要する機器に従来例1の気体吸着デバイス21が収納されるまでの間、従来の気体吸着デバイス21の吸着能力が徐々に低下するといった課題があった。
一方、従来例2の気体吸着デバイス25の構成では、気体難透過性容器26内に収納した気体吸着物質29が封止材28により密封されている。このため、気体吸着物質29を大気に暴露することなく真空断熱材などの真空維持を必要とする機器への収納が可能となってはいるが、封止材28による封止が確実に行われたか否かの判別が困難であった。したがって、封止材28による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な従来例2の気体吸着デバイス25が真空維持を必要とする機器へ収納される虞があった。
また、従来例2の気体吸着デバイス25の構成では、気体難透過性容器26内に充填された気体吸着物質29を、真空加熱炉内での減圧高温雰囲気下で熱処理するためには、気体難透過性容器26から気体吸着物質29に伝わる熱伝導による加熱をする他に方法がなかった。このため、気体吸着物質29に熱が均一に伝わらず温度ムラができ、熱処理が均等になされない、つまり気体吸着物質29の気体吸着性能が安定しないという課題があった。
さらに、従来の気体吸着デバイス25の構成では、気体難透過性容器26内に充填された気体吸着物質29を真空加熱炉内での減圧高温雰囲気下で熱処理するには長時間を要するという課題があった
前記課題を解決するために、本発明のある形態に係る気体吸着デバイスは、窒素を吸着する気体吸着物質と、細長い扁平な筒状で前記気体吸着物質を減圧状態で収納する金属製の収納容器とを有し、前記収納容器は、前記気体吸着物質を収納する収納部と、該収納部の両側を封止した封止部と、前記収納容器の少なくともどちらか一方の封止部と前記収納部との間に、互いに対向する前記収納容器の内面同士が密着する密着部とを有する、ものである。
前記構成により、収納容器の両端は封止されているので、収納容器の気密性が確保されている。なお、収納容器の気密性が確保されていない(封止が不完全である)場合には、収納容器の内外の気圧差がほとんどないため、収納容器の内外の気圧差による気体吸着物質と収納容器との密着力がなくなる。言い換えると、収納容器の気密性が確保されている場合には、収納容器の内外の気圧差により気体吸着物質は収納容器の内面に密着した状態で収納される。
以上のように、収納容器の気密性が確保されることにより、気体吸着性能を維持する作用の他に、気体吸着物質の振動を引き起こす媒体となる空気が流入することが抑えられ、且つ気体吸着物質は収納部内での振動が抑制されるように収納容器の内面に密着した状態で収納されることとなる。したがって、気体吸着デバイスへ加振を与えた場合、収納容器の気密性が確保されていない(封止が不完全な)気体吸着デバイスと比べると、収納部内の気体吸着物質の振動が抑制されて、その固有振動数が変化(減少)し、その固有振動数の変化に応じた音が発生することとなる。つまり、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違によって、収納容器の気密性が確保されているか否か、つまり、減圧密封状態の確認(気体吸着性能が維持されているか否かの確認)を容易に行うことができる。
また、前記構成によれば、密着部が収納容器において収納部よりも窪んでいる窪み部となっており、このように窪み部が設けられたことによって音が増幅される。なお、収納容器の気密性が確保されている場合には密着部における収納容器の内面同士の密着力は維持されるが、収納容器の気密性が確保されてない場合には収納容器の内外の気圧差による密着部における収納容器の内面同士の密着力がなくなる。よって、収納容器の気密性の有無に応じた密着部の状態変化によって、気体吸着物質の振動のしやすさが変化することとなる。すなわち、前記構成によれば、密着部が設けられない場合と比べると、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違がより一層明確になるので、減圧密封状態の確認をさらに容易に行うことができる。
そして、以上のとおり、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違を確認することによって、封止材による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な気体吸着デバイスをスクリーニングすることができ、気体吸着性能が安定した気体吸着デバイスのみを真空断熱材などの真空維持を必要とする機器へ収納することが可能となる。
前記課題を達成するために、本発明の他の形態に係る気体吸着デバイスは、収納容器内の気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材を、前記伝熱材の伝熱により前記収納容器内の前記気体吸着物質の温度ムラが低減されるように前記収納容器内の全ての気体吸着物質が前記伝熱材から前記収納容器の中心軸と前記収納容器の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し前記収納容器内の前記気体吸着物質に接触するように設けたものである。
前記構成において、減圧高温雰囲気で、気体吸着物質が収納容器の内面から伝わった熱を伝熱材に伝えると、気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材は伝熱材の全体に熱を伝えて伝熱材の全表面が略均一な温度になり、伝熱材に接触している気体吸着物質の温度も略均一になり、収納容器内の全ての気体吸着物質が伝熱材から収納容器の中心軸と収納容器の内面との最大距離より短い所定距離内に位置するため、気体吸着物質の温度ムラを減少させ、収納容器内の気体吸着物質を略均等に熱処理することができる。
前記課題を達成するために、本発明のその他の形態に係る気体吸着デバイスは、収納容器内の気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材を、前記収納容器を加熱している時に前記伝熱材の伝熱により前記収納容器内の前記気体吸着物質の加熱が促進されるように前記気体吸着物質と接触し、少なくとも一部が前記収納容器内で前記気体吸着物質から露出するように設けたものである。
前記構成により、気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材が、伝熱材における収納容器内で気体吸着物質から露出した部分で、収納容器から受け取った輻射熱を、伝熱材における気体吸着物質と接触している部分から、気体吸着物質に伝えるので、気体吸着物質に熱を短時間で伝え、しかも伝熱材における気体吸着物質と接触している部分の近傍の気体吸着物質の温度ムラを少なくすることができる。
本発明は、前記課題に鑑み、気体吸着性能の安定化した気体吸着デバイス及びそれを備えた真空断熱材を適切に提供することを目的とする。具体的には、減圧密封状態の確認が容易となるような気体吸着デバイスを提供することを目的とする。また、真空加熱炉内のような減圧高温雰囲気であっても、収納容器内の気体吸着物質を略均等に熱処理できる気体吸着デバイスを提供することを目的とする。また、真空加熱炉内のような減圧高温雰囲気であっても、収納容器内の気体吸着物質の熱処理に要する時間を短縮可能な気体吸着デバイスを提供することを目的とする。
本発明の前記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明によれば、気体吸着性能の安定化した気体吸着デバイスを適切に提供することができる。具体的は、本発明に係る気体吸着デバイスによれば、加振を与えるといった簡便な方法で、減圧密封状態の確認を容易に行うことができる。これにより、封止材による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な気体吸着デバイスをスクリーニングすることができ、気体吸着性能が安定した気体吸着デバイスのみを真空断熱材などの真空維持を必要とする機器へ収納することが可能となる。また、本発明に係る気体吸着デバイスによれば、減圧高温雰囲気での熱処理であっても、伝熱材の存在により、気体吸着物質の温度ムラを減少させ、収納容器内の気体吸着物質を略均等に熱処理することができ、これにより、気体吸着性能を安定化することができる。また、本発明に係る気体吸着デバイスによれば、減圧高温雰囲気での熱処理であっても、伝熱材の存在により、収納容器内の気体吸着物質の熱処理に要する時間を短縮することができる。
図1は本発明の実施の形態1における気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。 図2は図1のA−A線断面図である。 図3は本発明の実施の形態1における気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音の特性例を示す特性図である。 図4は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。 図5は図4のB−B線断面図である。 図6は図4のC−C線断面図である。 図7は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音の特性例を示す特性図である。 図8は本発明の実施の形態3における気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。 図9は図8のA−A線断面図である。 図10は本発明の実施の形態4における気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。 図11は図10のA−A線断面図である。 図12は本発明の実施の形態5における真空断熱材を表す模式断面図である。 図13は特許文献1に開示された従来の気体吸着デバイスを示す縦断面図である。 図14は特許文献2に開示された従来の気体吸着デバイスを長手方向と厚み方向の両方に垂直な方向から見た側面図である。 図15は特許文献2に開示された従来の気体吸着デバイスを封止材で封止した開口部側から見た側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下ではすべての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、特に言及しない場合にはその重複する説明を省略する。
第1の発明は、窒素を吸着する気体吸着物質と、細長い扁平な筒状で前記気体吸着物質を減圧状態で収納する金属製の収納容器とを有し、前記収納容器は、前記気体吸着物質を収納する収納部と、該収納部の両側を封止した封止部と、前記収納容器の少なくともどちらか一方の封止部と前記収納部との間に、互いに対向する前記収納容器の内面同士が密着する密着部とを有する、気体吸着デバイスである。
本発明において、「気体吸着物質」とは、空気中の窒素や酸素を吸着する能力を有する物質である。なお、気体吸着物質の種類に関して特に指定するものではないが、リチウム化合物や銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトが使用できる。
また、「収納容器」とは、気体吸着物質を減圧状態で収納する役割を果たすとともに、気体吸着デバイスに密着部を形成する役割を果たすものである。なお、収納容器の種類に関して特に指定するものではないが、アルミニウムや銅、鉄、ステンレス等の材料が使用可能である。さらに、密着部を容易に形成できるよう、収納容器には焼き鈍し処理が施されていることが望ましい。さらに望ましくは、成形性やコストの観点から、0.5mm未満のアルミニウム製の収納容器とすることが望ましい。
また、「封止」とは、収納容器内を減圧状態に保つための手段であって、例えば、ろう材や接着剤やガラス等の接着部材を収納容器の内面に充填する方法、互いに対向する収納容器の内面同士を高周波溶接や超音波溶接等の方法を用いて接合する方法、又はインパクトプレス(impact press)や深絞り成型によって収納容器の内面同士が連続するように底を成型する方法を利用することができる。
前記構成により、気体吸着物質は収納容器の内面に密着した状態で収納されることになり、気体吸着デバイスへ加振を与えると、気体吸着物質の振動が抑制されて、気体吸着物
質が収納容器の内面に密着しない状態で収納される気体吸着デバイスに比べて固有振動数が変化し、その固有振動数の変化に応じた音が発生する。また、密着部が気体吸着デバイスの窪みとなり、窪みで音が増幅される。
また、封止材による封止が不完全である場合は、収納容器の内外の気圧差がほとんどないため、収納容器の内外の気圧差による気体吸着物質と収納容器との密着力と収納容器の内外の気圧差による密着部の収納容器の内面同士の密着力がなくなるため、気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音が、封止材による封止が完全である場合の音と、明確に異なる。
したがって、本発明に係る気体吸着デバイスは、気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音により、減圧密封状態の確認が容易に行える。
また、前記構成によれば、密着部が収納容器において収納部よりも窪んでいる窪み部となっており、このように窪み部が設けられたことによって音が増幅される。なお、収納容器の気密性が確保されている場合には密着部における収納容器の内面同士の密着力は維持されるが、収納容器の気密性が確保されてない場合には収納容器の内外の気圧差による密着部における収納容器の内面同士の密着力がなくなる。よって、収納容器の気密性の有無に応じた密着部の状態変化によって、気体吸着物質の振動のしやすさが変化することとなる。すなわち、前記構成によれば、密着部をが設けられない場合と比べると、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違がより一層明確になるので、減圧密封状態の確認をさらに容易に行うことができる。
そして、以上のように減圧密封状態の確認を行うことにより、封止材による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な気体吸着デバイスをスクリーニングすることができ、気体吸着性能が安定した気体吸着デバイスのみを真空断熱材などの真空維持を必要とする機器へ収納することが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記収納容器の互いに対向する2つの扁平な面の少なくともどちらか一方が前記収納部より窪んでいる窪み部を有する、ものである。
前記構成によれば、収納容器に窪み部が設けられたことで、第1の発明の作用に加えて、音が響きやすくなるという作用を有する。なお、収納容器に窪み部が設けられる方法としては、気体吸着物質を窪んだ形状に成形した上で収納容器を気体吸着物質の形状に沿うよう減圧密封する方法や、あらかじめ収納容器に窪み部を設けるように成型する方法がある。ただし、略均一な厚さを有する収納容器を用いて密着部を形成し、この密着部を窪み部として利用する方法が簡便である。
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明において、前記収納容器の長手方向に垂直な面で切断した切断面の中で最も厚みが薄い薄肉部は、前記密着部を切断した切断面である、ものである。
前記構成によれば、収納容器の長手方向に垂直な切断面のうち最も厚みが薄肉部が密着部の切断面となるので、第1又は第2の発明の作用に加えて、さらに音が響きやすくなるという作用を有する。
第4の発明は、特に、第1乃至第3の発明において、前記収納容器の内部空間を前記収納容器の外部と連通させると前記密着部が膨らむことで前記密着部における前記収納容器の内面同士間に空間を有する、ものである。
前記構成によれば、収納容器の内部空間を収納容器の外部と連通させると密着部が膨らむことで密着部における収納容器の内面同士間に空間を有するので、封止材による封止が完全である場合と不完全である場合との間で、気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音の違いが、より明確になる。
第5の発明は、特に、第1乃至第4の発明において、前記気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材が、互いに対向する前記収納容器の内面に接触して配置されることがないように、該伝熱材の両面と前記収納容器の内面との間に前記気体吸着物質が介在するように設けられている、ものである。
第6の発明は、特に、第5の発明において、前記気体吸着物質は、熱処理により空気吸着性能が向上する物質であり、前記収納容器内の全ての気体吸着物質が、前記伝熱材から前記収納容器の中心軸と前記収納容器の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し、前記伝熱材は、前記収納容器内の前記気体吸着物質に接触するように設けられている、ものである。
前記構成によれば、減圧高温雰囲気で、気体吸着物質が収納容器の内面から伝わった熱を伝熱材に伝えると、気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材は伝熱材の全体に熱を伝えて伝熱材の全表面が略均一な温度になり、伝熱材に接触している気体吸着物質の温度も略均一になる。また、収納容器内の全ての気体吸着物質が伝熱材から収納容器の中心軸と収納容器の内面との最大距離より短い所定距離内に位置するため、気体吸着物質の温度ムラを減少させ、収納容器内の気体吸着物質を略均等に熱処理することができる。
以上、本発明に係る気体吸着デバイスの構成によれば、減圧高温雰囲気での熱処理であっても、伝熱材の存在により、気体吸着物質の温度ムラを減少させ、収納容器内の気体吸着物質を略均等に熱処理することができ、気体吸着物質に気体を吸着する能力を持たせる為の熱処理を安定した品質で行うことができる。
第7の発明は、特に、第5の発明において、前記気体吸着物質は、熱処理により空気吸着性能が向上する物質であり、前記伝熱材は、前記収納容器内の前記気体吸着物質に接触するように設けられ、前記伝熱材の少なくとも一部は、前記収納容器内で前記気体吸着物質から露出するように設けられている、ものである。
前記構成によれば、熱処理の際、気体吸着物質は収納容器の内面に密着した部分から熱を受け取ることができる。また、収納容器内で伝熱材の気体吸着物質から露出した部分では収納容器からの輻射熱を受け取り、伝熱材は気体吸着物質よりも伝熱性に優れているので、熱を受け取った伝熱材は伝熱材の全体に熱を伝え、伝熱材の全表面が略均一な温度になる。さらに伝熱材は伝熱材の気体吸着物質に埋設された部分で気体吸着物質と接触しているので、熱を気体吸着物質に伝える。
以上のように、気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材が、伝熱材における収納容器内で気体吸着物質から露出した部分で、収納容器から受け取った輻射熱を、伝熱材における気体吸着物質と接触している部分から、気体吸着物質に伝えるので、気体吸着物質に熱を短時間で伝え、しかも伝熱材における気体吸着物質と接触している部分の近傍の気体吸着物質の温度ムラを少なくすることができる。
したがって、本発明に係る気体吸着デバイスの構成によれば、気体吸着物質に気体を吸着する能力を持たせる為の減圧下での熱処理を、短時間でしかも安定した品質で行うことができる。
第8の発明は、特に、第6又は第7の発明において、前記伝導板の材料が金属でできているものである。
前記構成によれば、前記伝導板の材料が金属でできていることで、第7の発明の作用に加えて、更に金属の持つ優れた熱伝導性で熱を伝えやすくなるという作用を有する。
第9の発明は、特に、第8の発明において、前記伝導板の材料が前記収納容器より輻射率の低い金属でできているものである。
前記構成によれば、前記伝導板の材料を前記収納容器より輻射率の低い金属にすることで、前記収納容器よりも前記伝導板の方がより高温になり、第8の発明の作用に加えて、気体吸着物質に熱をより伝えやすくなるという作用を有する。
第10の発明は、芯材と第1乃至第9の発明の気体吸着デバイスとを少なくとも備え、該芯材と該気体吸着デバイスとをガスバリア性を有する外被材で覆い、該外被材の内部を減圧することにより形成された真空断熱材である。
前記構成によれば、真空断熱材のの高い断熱性能を長期に亘って維持することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。図2は図1のA−A線断面図である。
図1及び図2に示すように、実施の形態1に係る気体吸着デバイス5aは、銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトから成り窒素を吸着する気体吸着物質9と、細長い扁平な筒状で気体吸着物質9を減圧状態で収納するアルミニウム製の収納容器11とを有する。
収納容器11は、気体吸着物質9を収納する収納部10と、収納部10の両端に位置する封止部12とを有する。なお、収納部10の両端に位置する封止部12のうち、一方の封止部12aは、収納容器11を深絞り成形して有底筒状とすることで得られた底である。他方の封止部12bは、互いに対向する収納容器11の内面を接近させた狭窄部14を封止用ガラスにて封止したものである。なお、収納部10の両端に位置する封止部12a,12bの両方とも、狭窄部14を形成して封止用ガラスにより封止してもよい。さらに、収納容器11は、他方の封止部12bと収納部10との間には、互いに対向する収納容器11の内面同士が密着する密着部13を有している。
なお、図2に示すように、気体吸着デバイス5aは、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面の両方において、収納部10よりも窪んでいる窪み部を有する。具体的には、底を成す密着部13と、密着部13の二つの扁平な面(底)それぞれから収納容器11の厚み方向に沿ってある傾きを持って立ち上がる縁部を形成する封止部12b及び収納部10とによって、前述の窪み部が形成されている。なお、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面の両方に窪み部が形成される他に、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面のいずれか一方に窪み部が形成されてもよい。
また、気体吸着デバイス5aは、収納容器11の内部空間を収納容器11の外部と連通させる(気体吸着デバイス5aを開封する)ときに、密着部13が膨らむことで密着部13における収納容器11の内面同士間に空間を有する。言い換えると、気体吸着デバイス5aを開封すると、収納容器11内には振動の媒体となる空気が流入するとともに、収納部10では気体吸着物質9が収納容器11の内面に密着した状態から該内面から離れた状態となる。
以上のような気体吸着デバイス5aは、つぎのような製造方法で作製される。
つまり、気体吸着デバイス5aの製造方法は、収納容器11内に気体吸着物質9を収納する工程と、外力により密着部13を形成しつつ狭窄部14を形成する工程と、他方の封止部12bとなる収納容器11の内面(狭窄部14)に封止用ガラスを配置する工程と、真空加熱炉に入れて熱処理を行う工程とを有する。特に、この熱処理を行う工程は、具体的には、気体吸着物質9を活性化する工程と、減圧下で封止用ガラスを溶融させる工程と、加熱炉を徐冷しながら封止用ガラスを固化させる工程と、収納容器を焼きなます工程と、を有する。
なお、前記製造方法において、収納容器11内外の気圧差により収納部10と狭窄部14側の他方の封止部12bとの間に密着部13ができるように、深絞り成形時の収納容器11の扁平度合いと収納容器11の厚みとが調整される工程を有することが好ましい。
また、前記製造方法において、収納容器11内に入れる気体吸着物質9の分量(体積)に対して、狭窄部14の封止前における、一方の封止部12aと狭窄部14との間の収納容器11の容積を十分大きくするよう調整される工程を有することが好ましい。
なお、気体吸着効果の向上の観点からは、気体吸着物質9の分量は多い方がよい。しかしながら、真空加熱炉での熱処理では、収納容器11内の気体吸着物質9からガスが放出されるため、気体吸着物質9が多すぎると放出ガスにより内圧が上昇し、収納容器11の封止が困難になる。しかも、狭窄部14に配置した封止材が放出ガスの勢いによって変位し、狭窄部14を封止材によって適切に封止できなくなる可能性がある。従って、狭窄部14より内方の容積に占める気体吸着物質9の分量(換言すれば、収納部10と密着部13との寸法比)は、適切に設定する必要がある。実施の形態では、密着部13の長さと収納部10の長さとの比率として概ね1対1とした。
さらに、前記製造方法において、真空加熱炉に入れてから、封止用ガラスを固化させて収納容器11の外圧を大気圧に戻すまでの間、収納容器11の長手方向が鉛直方向となり、且つ他方の封止部12bが一方の封止部12aよりも鉛直方向に沿って上方に位置するように、収納容器11を縦置きにする工程を有することが好ましい。
前記製造方法を経て作製された、気密性が確保された(封止が完全な)気体吸着デバイス5aに加振を与えたところ、約480Hzの固有振動数を得た。一方、封止用ガラスの封止部12に小さな孔を開けて作製した、気密性が確保されてない(封止が不完全な)気体吸着デバイスの固有振動数を測定したところ、約1300Hzとなった。収納容器11や封止用ガラスを充填する部分の気密性の確保が困難な状態で気体吸着デバイスを作製すると、収納容器11内には振動の媒体となる空気が流入するとともに、収納部10では気体吸着物質9が収納容器11の内面に密着した状態から該内面から離れるので、気体吸着物質9が振動しやすくなるため、気体吸着デバイスの固有振動数が変化(増加)したものと考察される。
図3には、気体吸着デバイス5aに加振を与えたときの音を解析した1/3オクターブスペクトルバンドの分析結果が示されている。図3に示すように、気密性が確保された気体吸着デバイス5aでは6000Hz付近でピークを確認できたが、気密性が確保されていない気体吸着デバイスでは6000Hz付近で明確なピークが存在しないことがわかる。
以上のように、気体吸着デバイス5aは、気体吸着物質9と、細長い扁平な筒状で気体吸着物質9を減圧状態で収納する金属製の収納容器11とを有し、収納容器11は、気体吸着物質9を収納する収納部10と、収納部10の両端に位置する封止部12とを有し、一方の封止部(12a,12b)と収納部10との間には、互いに対向する収納容器11の内面同士が密着する密着部13を有している。
前記構成によれば、収納容器11の両端は封止されているので、収納容器11の気密性が確保されている。なお、収納容器11の気密性が確保されていない(封止が不完全である)場合には、収納容器11の内外の気圧差がほとんどないため、収納容器11の内外の気圧差による気体吸着物質9と収納容器11との密着力がなくなる。言い換えると、収納容器11の気密性が確保されている場合には、収納容器11の内外の気圧差により気体吸着物質9は収納容器11の内面に密着した状態で収納される。
以上のように、収納容器11の気密性が確保されることにより、気体吸着性能を維持する作用の他に、気体吸着物質9の振動を引き起こす媒体となる空気が流入することが抑えられ、且つ気体吸着物質9は収納部10内での振動が抑制されるように収納容器11の内面に密着した状態で収納されることとなる。したがって、気体吸着デバイス5aへ加振を与えた場合、収納容器11の気密性が確保されていない(封止が不完全な)気体吸着デバイスと比べると、収納部10内の気体吸着物質9の振動が抑制されて、その固有振動数が変化(減少)し、その固有振動数の変化に応じた音が発生することとなる。つまり、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違によって、収納容器11の気密性が確保されているか否か、つまり、減圧密封状態の確認(気体吸着性能が維持されているか否かの確認)を容易に行うことができる。
また、気体吸着デバイス5aでは、収納容器11の互いに対向する2つの扁平な面の少なくともいずれか一方に収納部10よりも窪んでいる窪み部が設けられている。なお、気体吸着デバイス5aでは、密着部13が前述の窪み部となっている。この構成によれば、音が響きやすくなり、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違がより一層明確になるので、減圧密封状態の確認をさらに容易に行うことができる。
また、気体吸着デバイス5aでは、収納容器11の気密性が確保されている場合には密着部13における収納容器11の内面同士の密着力は維持されるが、収納容器11の気密性が確保されてない場合には収納容器11の内外の気圧差による密着部13における収納容器11の内面同士の密着力がなくなる。よって、収納容器11の気密性の有無に応じた密着部13の状態変化によって、気体吸着物質9の振動のしやすさが変化する。すなわち、前記構成によれば、密着部13を設けない場合と比べると、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違がより一層明確になるので、減圧密封状態の確認をさらに容易に行うことができる。
以上のとおり、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違を確認することによって、封止材による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な気体吸着デバイスをスクリーニングすることができ、気体吸着性能が安定した気体吸着デバイスのみを真空断熱材などの真空維持を必要とする機器へ収納することが可能となる。
また、気体吸着デバイス5aでは、収納容器11の内部空間を収納容器11の外部と連通させると密着部13が膨らむことで密着部13における収納容器11の内面同士間に空間を有する。この構成により、封止材による封止が完全である場合と不完全である場合との間で、気体吸着デバイスへ加振を与えたときに発生する音の違いがより一層明確になる。
なお 、気体吸着物質9は、空気中の窒素や酸素を吸着する能力を有する物質であればよく、ZSM−5型ゼオライトに限定されるものではない。例えば、気体吸着物質9としてリチウム化合物を使用することができる。また、収納容器11は、気体吸着物質9を減圧状態で収納する役割を果たすとともに、密着部13を形成する役割を果たすものであればよく、アルミニウム製の収納容器に限定されるものではない。例えば、アルミニウムの他に銅、鉄、又はステンレス等の金属材料によって形成されてもよい。さらに、密着部13を容易に形成できるよう、収納容器11には焼き鈍し処理が施されていることが望ましい。さらに望ましくは、成形性やコストの観点から、0.5mm未満のアルミニウム製の収納容器とすることが望ましい。また、封止部12a、12bは、収納容器11内を減圧状態に保つための手段であればよく、狭窄部14を封止用ガラスにて封止することに限定されるものではない。例えば、封止用ガラス以外にろう材や接着剤等の接着部材を収納容器の内面に充填する方法、互いに対向する収納容器11の内面同士を高周波溶接や超音波溶接等の方法を用いて接合する方法、又はインパクトプレスや深絞り成型によって収納容器11の内面同士が連続(密着)するように底を成型する方法を利用することができる。なお、以上の種々の変形例は以下の実施の形態についても同様に採用される。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における気体吸着デバイスの構成例を示す平面図である。図5は図4のB−B線断面図である。図6は図4のC−C線断面図である。
図4乃至図6に示すように、本実施の形態の気体吸着デバイス5bは、銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトから成り窒素を吸着する気体吸着物質9と、細長い扁平な筒状で気体吸着物質9を減圧状態で収納する収納部10の両側を封止したアルミニウム製の収納容器11とを有する。
収納部10の両端に位置する封止部12のうち一方の封止部12aは、互いに対向する収納容器11の内面を接近させて超音波溶接することで封止したものあり、他方の封止部12bは、実施の形態1と同様に、互いに対向する収納容器11の内面を接近させた狭窄部14を封止用ガラスにて封止したものである。
両方の封止部12a,12bと収納部10との間には、それぞれ対向する収納容器11の内面同士が密着する密着部13a,13bを有している。図5に示すように、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面の両方において、収納部より窪んでいる窪み部を有する。具体的には、底を成す密着部13aと、密着部13aの二つの扁平な面(底)それぞれから収納容器11の厚み方向に沿ってある傾きを持って立ち上がる縁部を形成する封止部12a及び収納部10とによって、前述の窪み部が形成されている。同様に、底を成す密着部13bと、密着部13bの二つの扁平な面(底)それぞれから収納容器11の厚み方向に沿ってある傾きを持って立ち上がる縁部を形成する封止部12b及び収納部10とによって、前述の窪み部が形成されている。なお、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面の両方において窪み部が形成される他に、収納容器11の互いに対向する二つの扁平な面のいずれか一方において窪み部が形成されてもよい。
また、図6に示すように、前記収納容器11の長手方向に垂直な面で切断した切断面の中で最も厚みが薄い薄肉部は、密着部13a,13bを切断した切断面となっている。さらに、収納容器11の短手方向(幅方向)に沿った密着部13a,13bの両端に縁部が形成されるように、収納容器11の短手方向(幅方向)に沿った密着部13a,13bの中央部が窪んでいる。具体的には、収納容器11の長手方向に沿った密着部13a,13bの中心線から収納容器11の短手方向(幅方向)に沿った所定距離の範囲内で、密着部13a,13bは底を成している。また、密着部13a,13bの短手方向(幅方向)に沿った両端側では、密着部13a,13bの底を成す二つの扁平な面それぞれから収納容器11の厚み方向に沿ってある傾きを持って立ち上がる縁部を形成している。
さらに、気体吸着デバイス5bは、収納容器11の内部空間を収納容器11の外部と連通させる(気体吸着デバイス5bを開封する)と、密着部13a,13bが膨らむことで密着部13a,13bにおける収納容器11の内面同士間に空間を有する。
気体吸着デバイス5bは、つぎのような製造方法で作製される。まず、収納容器11の一端を超音波溶接で封止する。つぎに、超音波溶接で封止した一方の封止部12aと気体吸着物質9を収納する収納部10との間に密着部13aができるように、一方の封止部12aと収納部10との間の密着部13aにする部分を外力で密着させる。つぎに、収納容器11内に気体吸着物質9を収納する。つぎに、他方の封止部12bを形成するための狭窄部14が形成される。つぎに、他方の封止部12bとなる収納容器11の内面に封止用ガラスを配置したものを真空加熱炉に入れて熱処理が行われる。なお、この気体吸着デバイス5bの熱処理の工程は、実施の形態1と同様に、気体吸着物質9を活性化する工程と、減圧下で封止用ガラスを溶融させる工程と、加熱炉を徐冷しながら封止用ガラスを固化させる工程と、収納容器を焼きなます工程とを有する。
なお、収納容器11の内外の気圧差により収納部10と狭窄部14側の他方の封止部12bとの間に密着部13bができるように、収納容器11の扁平度合いと収納容器11の厚みとを調整する工程を有することが好ましい。
また、この調整の工程とともに、収納容器11内に入れる気体吸着物質9の分量(体積)に対して、超音波溶接で封止した一方の封止部12a側の密着部13aと狭窄部14との間の収納容器11の容積(換言すれば、収納部10と密着部13bとを合わせた容積)を十分大きくするよう調整する工程を有することが好ましい。
また、真空加熱炉に入れてから、封止用ガラスを固化させ収納容器11の外圧を大気圧に戻すまでの間、収納容器11の長手方向が鉛直方向に沿うようにして、且つ狭窄部14側の他方の封止部12bが超音波溶接で封止した一方の封止部12aより上側に位置するように収納容器11を縦置きにする工程を有することが好ましい。
前記製造方法を経て作製された、気密性が確保された(封止が完全な)気体吸着デバイス5bに加振を与えたところ、約500Hzの固有振動数を得た。一方、封止用ガラスの封止部12a,12bのいずれか一方に小さな孔を開けて作製した、気密性が確保されてない(封止が不完全な)気体吸着デバイスの固有振動数を測定したところ、約1700Hzとなった。すなわち、実施の形態1と同様に、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違を確認することによって、封止材による封止が不完全であって気体吸着性能が不安定な気体吸着デバイスをスクリーニングすることができ、気体吸着性能が安定した気体吸着デバイスのみを真空断熱材などの真空維持を必要とする機器へ収納することが可能となる。
図7には、前記製造方法を経て作製された気体吸着デバイス5bに加振を与えたときの音を解析し、その解析結果を実施の形態1の気体吸着デバイス5aと比較した1/3オクターブバンド分析の結果が示されている。図7に示すように、収納容器11の短手方向(幅方向)に沿った密着部13a,13bの両端側に縁部が形成されている(密着部13a,13bの中央部が窪んでいる)気体吸着デバイス5b(実施の形態2)の場合には、収納容器11の短手方向に沿った密着部13の両端側に縁部が形成されていない(密着部13の外表面が略扁平である)気体吸着デバイス5a(実施の形態1)と比べると、6000Hz付近でさらに明確なピークを確認することができる。つまり、実施の形態1と比較すると、音の響きがよくなっているので、気体吸着デバイスに加振を与えたときに発する音の相違をより明確に確認することができる。
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3に係る気体吸着デバイスの概略構成例を示す平面図である。図9は図8のA−A線断面図である。
図8及び図9に示すように、実施の形態3に係る気体吸着デバイス5cは、銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトから成り窒素を吸着し熱処理により空気吸着性能が向上する気体吸着物質9と、細長い略扁平な筒状で気体吸着物質9を減圧状態で収納する収納部10の両側を封止したアルミニウム製の収納容器11と、気体吸着物質9よりも伝熱性に優れた金属材料から成り収納容器11内の気体吸着物質9に埋設された1枚の板状の伝熱材15とを有する。なお、図8及び図9には示されていないが、実施の形態1又は2のように収納容器11において密着部13が形成されることが好ましい。図8及び図9に示す例の場合、収納部10と他方の封止部12bとの間に密着部13が形成される。
1枚の板状の伝熱材15は、気体吸着物質9の全体になるべく均一に伝熱させるという観点から、対向する収納容器11の内面に接触して配置されることがないよう、伝熱材15の両面と収納容器11の内面との間に気体吸着物質9が介在するようにして設けられている。但し、本実施の形態では、伝熱材15の伝熱により収納容器11内の気体吸着物質9の温度ムラがより効率的に低減されるように、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し且つ収納容器11内の気体吸着物質9に接触するように、板状の面の寸法を設定すると共に、板状の面が収納容器11の略扁平な互いに対向する2面の中間位置で収納容器11の略扁平な互いに対向する2面に対向する向きで収納容器11内の気体吸着物質9に埋設している。
図8及び図9に示す形態では、伝熱材15を1枚の板状にしているが、これに限らず、熱伝達に悪影響の少ない範囲で孔あけや、板を十字や放射状に接合した形状、らせん形状など様々な形状にしても差し支えはない。
なお、伝熱材15の材料を限定するものではないが、伝熱材15の材料を金属とした場合にはその優れた伝熱性により収納容器11内の気体吸着物質9の加熱がさらに促進され気体吸着物質9の熱処理が良好に実施することができる。
さらに、伝熱材15の材料を収納容器11の金属材料より輻射率の低い金属材料、例えば収納容器11を銅、伝熱材15をアルミニウムとすると、減圧下での熱処理時、収納容器11に比較して伝熱材15の輻射平衡温度は高くなる。このため、気体吸着物質9における伝熱材15の埋設された部分、つまり気体吸着物質9の内部からの熱伝導が促進されることで気体吸着物質9の熱処理が更に短時間でムラ無く良好に実施することができる。
伝熱材15の伝熱性を高める方法としては、伝熱性に優れた金属材料で構成する以外に伝熱材15の厚みを厚くする方法もあり、より伝熱性に優れた金属材料を選択することよりも伝熱材15の厚みを厚くする方がコスト面で優れる。しかし、伝熱材15の厚みを厚くし過ぎると、気体吸着デバイス5c内に収納できる気体吸着物質9の量が減って気体吸着デバイス5cで吸着できる空気の量が減ることになる。一方、気体吸着デバイス5c内に収納する気体吸着物質9の量が減らないようにするには気体吸着デバイス5cの厚みや大きさが大きくなるので、伝熱材15の厚みと材料の選択は、適切に行う方が良い。
収納部10の両端に位置する封止部12のうち一方の封止部12aは、収納容器11を深絞り成形して有底筒状とすることで得られた底である。他方の封止部12bは、互いに対向する収納容器11の内面を接近させた狭窄部14を気体吸着物質9の熱処理後に封止用ガラスにて封止したものである。
気体吸着デバイス5cは、収納容器11内に気体吸着物質9を収納した後に他方の封止部12bを形成するための狭窄部14を設け、他方の封止部12bとなる収納容器11の内面に封止用ガラスを配置したものを真空加熱炉に入れ熱処理を行うことで作製される。なお、熱処理を行う工程は、実施の形態1,2と同様に、気体吸着物質9を活性化する工程と、減圧下で封止用ガラスを溶融させる工程と、加熱炉を徐冷しながら封止用ガラスを固化させる工程と、容器を焼きなます工程とを有する。
さらに、本実施の形態では、気体吸着物質9よりも伝熱性に優れた金属製の伝熱材15が、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し収納容器11内の気体吸着物質9に接触するように設けられている。これにより、伝熱材15の伝熱により収納容器11内の気体吸着物質9の温度ムラが低減される。
ところで、気体吸着物質9を熱処理により活性化する工程は、真空加熱炉内の減圧雰囲気で行われるため、真空加熱炉内の気体物質を介した気体吸着物質9への熱伝達は殆どなく、真空加熱炉で加熱された収納容器11の内面と気体吸着物質9との接触部分を通じて熱伝達で気体吸着物質9が加熱される。
そして、真空加熱炉内の減圧高温雰囲気で、気体吸着物質9が収納容器11の内面から伝わった熱を伝熱材15に伝えると、気体吸着物質9よりも伝熱性に優れた伝熱材15は伝熱材15の全体に熱を伝えて伝熱材15の全表面が略均一な温度になり、伝熱材15に接触している気体吸着物質9の温度も略均一になる。また、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置するため、気体吸着物質9の温度ムラを減少させ、収納容器11内の気体吸着物質9を略均等に熱処理することができる。
したがって、気体吸着デバイス5cは、真空加熱炉内のような減圧高温雰囲気での気体吸着物質9の活性化のための熱処理であっても、伝熱材15の存在により、気体吸着物質9の温度ムラを減少させ、収納容器11内の気体吸着物質9を略均等に熱処理することができる。これにより、気体吸着物質9に気体を吸着する能力を持たせる為の熱処理を安定した品質で行うことができる。
(実施の形態4)
図10は本発明の実施の形態における気体吸着デバイスの概略構成例を示す平面図である。図11は図10のA−A線断面図である。
図10及び図11に示すように、本実施の形態の気体吸着デバイス5dは、銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトから成り窒素を吸着し熱処理により空気吸着性能が向上する気体吸着物質9と、細長い略扁平な筒状で気体吸着物質9を減圧状態で収納する収納部10の両側を封止したアルミニウム製の収納容器11と、気体吸着物質9よりも伝熱性に優れた金属材料から成り、その一部が収納容器11内で気体吸着物質9から露出し且つ残りの部分が収納容器11内の気体吸着物質9に埋設された1枚の板状の伝熱材15とを有する。なお 、図10及び図11には示されていないが、実施の形態1又は2のように収納容器11において密着部13が形成されることが好ましい。図10及び図11に示す例の場合、収納部10と他方の封止部12bとの間に密着部13が形成される。
1枚の板状の伝熱材15は、気体吸着物質9の全体になるべく均一に伝熱させるという観点から、対向する収納容器11の内面に接触して配置されることがないよう、伝熱材15の両面と収納容器11の内面との間に気体吸着物質9が介在するようにして設けられている。但し、本実施の形態では、伝熱材15の伝熱により収納容器11内の気体吸着物質9の温度ムラがより効率的に低減されるように、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し、且つ収納容器11内の気体吸着物質9に接触し一部が収納容器11内で気体吸着物質9から露出するように、板状の面の寸法を設定する。この設定と共に、板状の面が収納容器11の略扁平な互いに対向する2面の中間位置で収納容器11の略扁平な互いに対向する2面に対向する向きで収納容器11内の気体吸着物質9に一部の露出部分を除いて埋設している。
図10及び図11に示す本実施の形態では、実施の形態3と同様に、伝熱材15を1枚の板状にしているが、これに限らず、熱伝達に悪影響の少ない範囲で孔あけや、板を十字や放射状に接合した形状、らせん形状など様々な形状をしても差し支えはない。
収納部10の両端に位置する封止部12のうち、一方の封止部12aは、収納容器11を深絞り成形して有底筒状とすることで得られた底である。他方の封止部12bは、互いに対向する収納容器11の内面を接近させた狭窄部14を気体吸着物質9の熱処理後に封止用ガラスにて封止したものである。
気体吸着デバイス5dは、収納容器11内に気体吸着物質9を収納した後に他方の封止部12bを形成するための狭窄部14を設け、他方の封止部12bとなる収納容器11の内面に封止用ガラスを配置したものを真空加熱炉に入れ熱処理を行うことで作製される。
なお、熱処理を行う工程は、実施の形態3と同様に、気体吸着物質9を活性化する工程と、減圧下で封止用ガラスを溶融させる工程と、加熱炉を徐冷しながら封止用ガラスを固化させる工程と、容器を焼きなます工程とを有する。
さらに、本実施の形態は、気体吸着物質9よりも伝熱性に優れた金属製の伝熱材15が、少なくとも一部が収納容器11内で気体吸着物質9から露出するように設けられている。さらに、伝熱材15は、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し収納容器11内の気体吸着物質9に接触するように設けられている。これにより、収納容器11を加熱している時に伝熱材15の伝熱により収納容器11内の気体吸着物質9の加熱が促進されて、伝熱材15の伝熱により収納容器11内の気体吸着物質9の温度ムラが低減される。
ところで、気体吸着物質9を熱処理により活性化する工程は、真空加熱炉内の減圧雰囲気で行われるため、真空加熱炉内の気体物質を介した気体吸着物質9への熱伝達は殆どない。このため、真空加熱炉で加熱された収納容器11の内面と気体吸着物質9との接触部分を通じて熱伝達により気体吸着物質9が加熱される。また、収納容器11内で気体吸着物質9から露出した伝熱材15の部分では収納容器11からの輻射熱が受け取られる。
そして、真空加熱炉内の減圧高温雰囲気で、気体吸着物質9が収納容器11の内面から伝わった熱が伝熱材15に伝えられ、収納容器11内で伝熱材15の気体吸着物質9から露出した伝熱材15の部分で収納容器11からの輻射熱が受け取られると、伝熱材15の全体に熱を伝えて伝熱材15の全表面が略均一な温度になり、伝熱材15に接触している気体吸着物質9の温度も略均一になる。また、収納容器11内の全ての気体吸着物質9が伝熱材15から収納容器11の中心軸と収納容器11の内面との最大距離より短い所定距離内に位置するため、気体吸着物質9の温度ムラを減少させ、収納容器11内の気体吸着物質9を略均等に短時間で熱処理することができる。
したがって、気体吸着デバイス5dは、真空加熱炉内のような減圧高温雰囲気での気体吸着物質9の活性化のための熱処理であっても、伝熱材15の存在により、気体吸着物質9の温度ムラを減少させ、収納容器11内の気体吸着物質9を略均等に熱処理することができ、気体吸着物質9に気体を吸着する能力を持たせる為の熱処理を安定した品質で行うことができる。
また、伝熱材15は、その板状の面が収納容器11内の気体吸着物質9から露出する部分は、略扁平な筒状の収納容器11の略扁平な互いに対向する2面に対向する向きに配置されているので、収納容器11から輻射熱を効率よく受け取ることができる。
さらに、収納容器11内で気体吸着物質9から露出した伝熱材15の部分で収納容器11から受け取られた輻射熱を、伝熱材15における気体吸着物質9と接触している部分から気体吸着物質9に伝えるので、気体吸着物質9に対して熱を短時間で伝えることができる。このため、気体吸着デバイス5dは、気体吸着物質9に気体を吸着する能力を持たせる為の減圧下での熱処理を、短時間で、しかも安定した品質で行うことができる。
なお、伝熱材15の材料を限定するものではないが、伝熱材15の材料を金属とした場合にはその優れた伝熱性により収納容器11内の気体吸着物質9の加熱がさらに促進され気体吸着物質9の熱処理が良好に実施することができる。この結果、気体吸着性能の安定した安価な気体吸着デバイス5を提供可能となる。
さらに、伝熱材15の材料を収納容器11の金属材料より輻射率の低い金属材料、例えば収納容器11の材料を銅、伝熱材15の材料をアルミニウムとすると、減圧下での熱処理時、収納容器11に比較して伝熱材15の輻射平衡温度が高くなる。このため気体吸着物質9における伝熱材15の埋設された部分、つまり気体吸着物質9の内部からの熱伝導が促進されることで気体吸着物質9の熱処理が更に短時間でムラ無く良好に実施することができる。この結果、気体吸着性能の安定した安価な気体吸着デバイス5dを提供可能となる。
(実施の形態5)
図12は本発明の実施の形態5に係る真空断熱材の断面図である。
図12に示すように、本実施の形態の真空断熱材16は、芯材17と、実施の形態1乃至4のいずれかに係る気体吸着デバイス5とを、外被材18で覆い、減圧密封したものである。なお、気体吸着デバイス5は、気体吸着物質を収納した収納容器11と、収納容器11に対して取り付けられた開封部材7とから成る。なお、図12では、真空断熱材16の減圧密封後に、外力を加えることにより開封部材7を変形させ、さらに収納容器11に貫通孔を開けることで開封を行った際に、外力を加えた外被材18の箇所に押込跡33が形成されている状態が示されている。
ところで、真空断熱材16の減圧密封後には、外被材18上に収納容器11及び開封部材7の設置位置が凹凸となって現れている。そこで、外被材18上の押込跡33では、開封部材7の設置された位置を目印として、開封動作に必要な範囲の外力が加えられている。つまり、収納容器11の全体には外力は加わってはおらず、押込跡33は、外被材18上の、収納容器11の設置位置の上部の一部分の範囲となっている。
つぎに、真空断熱材16の構成材料について説明する。
外被材18とは、真空断熱材16の真空度を維持する役割を果たすものであり、最内層の熱溶着フィルムと、中間層としてのガスバリアフィルム(gas barrier film)として金属箔や金属原子を蒸着した樹脂フィルムと、最外層として表面保護フィルムとを、それぞれラミネートしたものである。
なお、熱溶着フィルムとしては、特に指定するものではないが、低密度ポリエチレンフィルム(polyethylene film)、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム(polypropylene film)、ポリアクリロニトリルフィルム(polyacrylonitrile film)等の熱可塑性樹脂、或いはそれらの混合体が使用できる。また、ガスバリアフィルムとしては、アルミニウム箔や銅箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルム(polyethylene terephthalate film)又はエチレン−ビニルアルコール(ethylene-vinyl alcohol)共重合体へアルミニウムや銅等の金属や金属酸化物を蒸着したフィルム等が使用できる。
また、表面保護フィルムとしては、ナイロンフィルム(nylon film)、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等、従来公知の材料が使用できる。
さらに、真空断熱材の製造方法に関しては、特に指定するものではないが、例えばつぎのような製造方法が挙げられる。まず、一つ目の製造方法としては、一枚のラミネートフィルムを折り返し、対向するラミネートフィルムの端部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着することで袋状のラミネートフィルムを得て、このラミネートフィルム内へ、芯材を挿入し、減圧下にて袋状ラミネートフィルムの開口部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着する方法が挙げられる。また、二つ目の製造方法としては、熱溶着フィルム同士が対向するよう二枚のラミネートフィルムを配置し、各ラミネートフィルムの端部に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着することで袋状のラミネートフィルムを得て、この袋状のラミネートフィルム内に、芯材を挿入し、減圧下にて袋状ラミネートフィルムの開口部付近に位置する熱溶着フィルム同士を熱溶着する方法が挙げられる。
芯材17とは、真空断熱材16の骨格となり真空空間を形成する役割を果たすものである。なお、芯材17の材質としては、特に指定するものではないが、グラスウール(glass wool)やロックウール(rock wool)、アルミナ繊維、金属繊維など無機繊維や、ポリエチレンテレフタレート繊維など従来公知の材料が利用できる。なお、金属繊維を用いる場合は、金属の中でも比較的熱伝導性に優れた金属から成る金属繊維は、好ましくない。
その中でも、繊維自体の弾性が高く、また繊維自体の熱伝導率が低く、なおかつ工業的に安価なグラスウールを用いることが望ましい。さらに、繊維の繊維径は、小さいほど真空断熱材の熱伝導率が低下する傾向にあるため、より小さい繊維径の繊維を用いることが望ましいが、汎用的でないため繊維のコストアップが予想される。
したがって、真空断熱材16用の繊維として一般的に使用されている比較的安価な平均繊維径が3μm〜6μm程度の集合体から成るグラスウールがより望ましい。
気体吸着物質とは、真空断熱材等の密閉空間に残存又は侵入する水蒸気や空気等の混合ガスを吸着する役割を果たすもので、特に指定するものではないが、酸化カルシウムや酸化マグネシウム等の化学吸着物質や、ゼオライトのような物理吸着物質、あるいは、それらの混合物が使用できる。また、化学吸着性と物理吸着性を持った銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトも使用できる。
収納容器11とは、空気及び水蒸気等の気体を通過させにくい性質を持ち、気体吸着物質を気体に触れさせないようにする役割を果たすものである。
収納容器11の材質としては、特に指定するものではないが、上記記載の外被材と同様のラミネートフィルム等が使用でき、減圧密封で気体吸着物質を外気と触れることなく保存できるものであるなら使用可能である。
また、収納容器11の形状としては、内部に気体吸着物質が収納でき、減圧密封で気体吸着物質を外気と触れることなく保存できるものであるなら特に指定しない。
以上により、前記実施の形態に係る気体吸着デバイス5が本来の機能を十分に発揮でき、真空断熱材16が長期間内部を高真空に保ち、高い断熱性能を持つことができる。
前記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、前記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明に係る気体吸着デバイスは、真空断熱材、真空断熱容器、プラズマディスプレイ(plasma display)、及び蛍光灯など、真空の維持が必要な機器に適用可能である。その他の本発明の真空断熱材は、冷蔵庫、自動販売機、給湯容器、建造物用断熱材、自動車用断熱材、及び保冷/保温ボックスなど、断熱性能の維持が必要な機器に適用可能である。
5,5a,5b,5c,5d…気体吸着デバイス
9…気体吸着物質
10…収納部
11…収納容器
12,12a,12b…封止部
13,13a,13b…密着部
14…狭窄部
15…伝熱材
16…真空断熱材
17…芯材
18…外被材
21…気体吸着デバイス
22…上部開放容器
23…ペレット
24…ペレット
25…気体吸着デバイス
26…気体難透過性容器
26a…狭窄部
27…開口部
28…封止材
29…気体吸着物質

Claims (10)

  1. 窒素を吸着する気体吸着物質と、細長い扁平な筒状で前記気体吸着物質を減圧状態で収納する金属製の収納容器とを有し、前記収納容器は、前記気体吸着物質を収納する収納部と、該収納部の両側を封止した封止部と、前記収納容器の少なくともどちらか一方の封止部と前記収納部との間に、互いに対向する前記収納容器の内面同士が密着する密着部とを有する、気体吸着デバイス。
  2. 前記収納容器の互いに対向する二つの扁平な面の少なくともどちらか一方が前記収納部より窪んでいる窪み部を有する、請求項1に記載の気体吸着デバイス。
  3. 前記収納容器の長手方向に垂直な面で切断した切断面の中で最も厚みが薄い薄肉部は、前記密着部を切断した切断面である、請求項1又は2に記載の気体吸着デバイス。
  4. 前記収納容器の内部空間を前記収納容器の外部と連通させると前記密着部が膨らむことで前記密着部における前記収納容器の内面同士間に空間を有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の気体吸着デバイス。
  5. 前記気体吸着物質よりも伝熱性に優れた伝熱材が、該伝熱材の両面と前記収納容器の内面との間に前記気体吸着物質が介在するように設けられている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の気体吸着デバイス。
  6. 前記気体吸着物質は、熱処理により空気吸着性能が向上する物質であり、
    前記収納容器内の全ての気体吸着物質が、前記伝熱材から前記収納容器の中心軸と前記収納容器の内面との最大距離より短い所定距離内に位置し、
    前記伝熱材は、前記収納容器内の前記気体吸着物質に接触するように設けられている、請求項5に記載の気体吸着デバイス。
  7. 前記気体吸着物質は、熱処理により空気吸着性能が向上する物質であり、
    前記伝熱材は、前記収納容器内の前記気体吸着物質に接触するように設けられ、
    前記伝熱材の少なくとも一部は、前記収納容器内で前記気体吸着物質から露出するように設けられている、請求項5に記載の気体吸着デバイス。
  8. 前記伝熱材が金属から成る、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の気体吸着デバイス。
  9. 前記伝熱材の輻射率が前記容器の輻射率よりも小さい、請求項8に記載の気体吸着デバイス。
  10. 芯材と請求項1乃至9のいずれかに記載の気体吸着デバイスとを少なくとも備え、該芯材と該気体吸着デバイスとをガスバリア性を有する外被材で覆い、該外被材の内部を減圧することにより形成された真空断熱材。
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