JP2006177497A - 真空断熱材、及び、その製造方法、並びに、その真空断熱材を用いた断熱箱体 - Google Patents

真空断熱材、及び、その製造方法、並びに、その真空断熱材を用いた断熱箱体 Download PDF

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睦 加藤
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Abstract

【課題】 従来のものより外部からのガスの透過量が少ないガスバリヤー性に優れた真空断熱材用袋体とその袋体を用いた真空断熱材の製造方法、及び、その方法などにより製造された真空断熱材、並びに、その真空断熱材を用いて製造される冷凍庫,冷蔵庫,保冷庫,クーラーボックス,魔法瓶などに適用できる断熱箱体を提供すること。
【解決手段】 複合プラスチックラミネートフィルム2,32a,3aで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルム2,3を上下2枚重ね合わせ、内部に芯材5を収容して周縁部4をヒートシールする袋体Fを使用した真空断熱材1において、周縁部4をヒートシールした真空断熱材1の全体を加熱し、前記周縁部4における芯材5に近い未融着部を熱溶着させたこと。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガスバリアー性に優れた真空断熱材用袋体とその袋体を用いた真空断熱材の製造方法、及び、その方法により製造された真空断熱材、並びに、その真空断熱材を用いて製造される冷凍庫,冷蔵庫,保冷庫,クーラーボックス,魔法瓶などの断熱箱体に関する。
真空断熱材は、ガスバリアー性に優れた複合プラスチックラミネートフィルムからなる袋体に、芯材として連続気泡硬質プラスチック発泡体や無機物などを収容し、内部を減圧した後、密封して製造される。一般に真空断熱材は、外装袋体を通して空気や水分が透過し、或いは内部において二酸化炭素や有機ガスが発生するため、時間の経過とともに真空度は少しずつ低下し、それに応じて熱伝導率が大きくなり高度な断熱性を維持することができないという問題がある。
そのため、従来から、真空断熱材の芯材から発生するガスを吸着するためにゲッター剤を芯材に埋設させている。また、芯材からの有機ガスの発生を低減させるため、芯材の製造において有機バインダーの使用量を少なくするなどの工夫がなされている。なお、従来の真空断熱材としては、特許文献1に提案されているようなものがある。
しかしながら、断熱性能の低下は、上述の通り、内部において発生するガスのほか、外装袋体を通して空気や水分が透過し、内部の真空度を低下させることによることも大きい。それでは外装袋体のどの部分から空気や水分(以下、ガスという)が透過するのかというと、この袋体は、通常、アルミニウム箔やスチール箔,ステンレス箔,銅箔等の金属箔を含む複合プラスチックラミネートフィルムを上下2枚重ね合わせ、周縁部をヒートシールして製造されるが、このヒートシールしたところ、即ち、重ね合わされた上下のフィルムの端面、より詳細には熱融着された層からのガス透過量が一番多いことが確認されている。
このフィルムのガス透過量は、特許文献2に記載されているように、フィルムの透過面積に比例し、フィルムの厚さ、即ち透過経路の長さに反比例することが知られている。袋の端面からのガス透過の場合は、金属箔より内側のプラスチックフイルムの厚みと袋の熱融着部の長さとの積が透過面積に相当し、熱融着幅が透過経路の長さに相当する。
また、特許文献2には、従来、熱融着幅、即ち透過経路の長さが10mm程度であれば、ガスの透過に対し十分な長さであり、ガスの透過に熱融着幅は影響を与えないと考えられていたが、ガスの透過経路が10mm以上の長さでも、数10μmの厚みのフィルムの場合と同様に、ガス透過量が透過面積に比例し、透過経路の長さに反比例することが分り、端面総面積と熱融着幅により表されるガス透過指数を変えることにより、ガス透過量をコントロールできるということも記載されている。
特許文献2では、上記の観点から、金属箔を含むガスバリア層の内側に熱融着プラスチックフィルムを積層した真空断熱材外装袋の金属箔より内側に積層されたプラスチックフィルムの端面から透過する総透過ガス量が25℃、50%RH雰囲気で真空断熱材内容積1L当たり0.08μL/day以下であるようにし、袋の端面からのガス透過の問題の解決を図っている。
しかしながら、特許文献2に提案されている真空断熱材では、上記の真空断熱材内容積1L当たり0.08μL/day以下を実現するために、熱融着プラスチックフィルムにポリ塩化ビニリデンフィルムなどを使用したり、外装袋の熱融着幅を15mm以上100mm以下にしたりするなどだけで、明確な解決手段は提案されていない。また、特許文献1では、真空断熱材は、冷凍機、冷蔵庫、魔法瓶、保冷車、クーラーボックス、建築用断熱材等に使用されると記載されているが、これらの箱体に真空断熱材がどのように使用されるかについては、明記されていない。なお、真空断熱材を箱体に使用したものとしては特許文献
3や特許文献4に提案されているものがあるが、これらに使用されている真空断熱材は、外装袋体を通しての外部からのガスの透過の問題は解決されていないため、断熱性能が時間の経過とともに劣化するという問題があった。
特開2000−18485号公報 特開平9−309574号公報 特開2004−196411号公報 特開2001−295984号公報
本発明は、従来のものより外部からのガスの透過量が少ないガスバリヤー性に優れた真空断熱材用袋体とその袋体を用いた真空断熱材の製造方法、及び、その方法などにより製造された真空断熱材、並びに、その真空断熱材を用いて製造される冷凍庫,冷蔵庫,保冷庫,クーラーボックス,魔法瓶などに適用できる断熱箱体を提供することを、その課題とするものである。
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明真空断熱材の構成の一つは、複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用した真空断熱材において、周縁部をヒートシールした真空断熱材の全体を加熱し、前記周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させたことを特徴とするものであり、他の構成は、複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用した真空断熱材において、熱融着された後の前記周縁部における熱融着層の厚さがヒートシールする前の重ね合わされた熱融着層の厚さの99%以下であることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明真空断熱材の製造方法の一つの構成は、複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用して真空断熱材を製造する方法において、周縁部をヒートシールした真空断熱材の全体に熱を付与することにより、前記周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させることを特徴とするものであり、他の構成は、複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用して真空断熱材を製造する方法において、熱融着された後の前記周縁部の熱融着層の厚さがヒートシールする前の重ね合わされた熱融着層の厚さの99%以下になるようにすることを特徴とするものである。
本発明は、上記構成において、真空断熱材用袋体の周縁部のヒートシール幅を5〜100mmにするのが望ましい。また、真空断熱材の芯材には、連続気泡硬質プラスチック発泡体、又は、ガラス繊維,セラミックファイバー,ロックウール,シリカアルミナウールなどの無機物、若しくは、前記連続気泡硬質プラスチック発泡体と無機物を積層したものを使用することができる。なお、芯材にはガス吸着剤(ゲッター剤)を埋没させた構成にしてもよい。
次に、上記課題を解決することを目的としてなされた本発明断熱箱体の構成は、上記構成の真空断熱材を、物品を収容する箱体の内壁材と外壁材の間に配設したことを特徴とするものであり、更に、真空断熱材と内壁材又は外壁材との間の隙間、若しくは、真空断熱材と内壁材及び外壁材との間の隙間にウレタンフォームを注入発泡させて充填したことを特徴とするものである。
本発明真空断熱材は、周縁部におけるヒートシールされた熱融着層の厚みを薄くすることにより、外部からのガスの透過量を少なくすることができる。また、この袋体を用いて真空断熱材を製造するに際し、真空断熱材用袋体の周縁部のヒートシール幅を調整することができ、更に、従来は未融着のままであった袋体周縁部の芯材に近い側を熱溶着させるので、熱融着部を大きくすることができ、外部からのガスの透過量を更に減少させることができるという効果が得られる。更に、外部からのガスの透過を大きく抑えることができるため、ガス吸着剤がなくても、断熱性能の悪化をこれまでよりも低く抑えられることが可能という効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は本発明の真空断熱材用袋体の一例における周縁部の熱融着層を示す一部拡大断面図、図2は本発明の真空断熱材の製造方法の一例におけるヒートシール幅を拡大する工程を示す概略図、図3は本発明の真空断熱材の製造方法の別例における袋体周縁部の芯材に近い熱融着部分を熱溶着させる工程を示す概略図、図4は図3に示した工程における真空断熱材の周縁部を示す部分拡大断面図、図5は本発明真空断熱材を断熱箱体の一例である冷凍庫に適用した状態を示す一部拡大断面図である。
図1において、1は、本発明の一例の真空断熱材、Fは、この真空断熱材1の外装袋体F、2は、この外装袋体Fにおける上側の複合プラスチックラミネートフィルム、3は、同じく下側の複合プラスチックラミネートフィルムである。これら複合プラスチックラミネートフィルム2,3は、熱融着層2a,3aと、金属箔と他のプラスチックフィルムを積層した部分2b,3bとにより構成されている。金属箔としては、アルミニウム箔やスチール箔,ステンレス箔,銅箔等を使用することができる。また、金属箔の代わりに金属蒸着フィルムを使用しプラスチックフィルムと積層したフィルムを使用することもできる。
複合プラスチックラミネートフィルム2,3の一例として、ポリエチレンテレフタレートフィルム/ナイロンフィルム/アルミ箔/ポリエチレンフィルムの4層構造のラミネートフィルムが挙げられるが、これ以外に、ポリエチレンテレフタレートフィルム/アルミ箔/高密度ポリエチレンフィルムの3層構造のラミネートフィルムもあり、これらのフィルムを袋体Fに形成するときは、ポリエチレンフィルムが袋体Fの内側になるように構成される。上記のラミネートフィルムのアルミ箔をアルミ蒸着フィルムに代えたものも勿論、使用することができる。
外装袋体Fは、これらのフィルム2,3の熱融着層2a,3aを向かい合わせその周縁部4をヒートシールすることにより製造される。熱融着層2a,3aの厚さは5〜50μm程度が好ましい。5は、この真空断熱材の外装袋体Fに収容されている芯材で、芯材5としては特に制限はないが、ポリウレタンやポリスチレン等の連続気泡硬質発泡体やガラス繊維,セラミックファイバー,ロックウール,シリカアルミナウールなどの無機物、或いは、これら連続気泡硬質発泡体と無機物の積層体を用いることができる。ここでは芯材5を外装袋体Fに収容した状態で内部を減圧し、開口部をヒートシールしているが、開口部を除く他の周縁部4も同様にヒートシールされている。
本発明では、真空断熱材用の外装袋体Fにおいて、熱融着された後の周縁部4の熱融着層2a,3bの厚さがヒートシールする前の重ね合わされた熱融着層2a,3bの厚さの99%以下であることが重要である。具体的には、図1の左側における重ね合わされた熱融着層2a,3aの厚さHが、周縁部4に更に熱及び圧力Pをかけることにより図1の右側に示したように薄くなり、厚さh(<H)となる。このように周縁部4の熱融着層2a,3aの厚さを薄くすることにより、外装袋体Fの端面の熱融着部の長さとの積により算出されるガスの透過面積を小さくすることができる。フィルムのガス透過量は透過面積に比例するので、この面積を小さくすることによりガスの侵入を少なくすることが可能となる。
次に、図2は、真空断熱材用の外装袋体Fに芯材5を収容した後、内部を減圧し周縁部4を図1に示したようにヒートシール6′して製造した真空断熱材1の周縁部4を、更にヒートシール6″してそのシール幅を大きくする場合を示している。なお、この工程は、ヒートシール装置におけるヒートシールバーを調整することなどにより行うことができる。なお、ヒートシール幅は5〜100mmの範囲で調整することができる。従来の真空断熱材用袋体における周縁部のヒートシール幅は10mm程度であるが、本発明では、例えば、10mmのものを15mm〜20mmなどにすることができる。フィルムのガス透過量は、透過経路の長さ、即ち、ヒートシール幅に反比例するので、上記のようにヒートシール幅を大きくすることによりガスの侵入を少なくすることが可能となる。
図3,図4は、真空断熱材用の外装袋体Fに芯材5を収容した後、内部を減圧し周縁部4をヒートシール6して製造した真空断熱材1の周縁部4における熱融着層2a,3aの未融着部分を、ヒートシールバーを用いずに、全体に熱を付与することにより融着させる工程を示している。加熱温度は、100〜200℃、好ましくは120〜160℃である。ここでは、全体を150℃で5分間加熱している。7は、図4の左側の図に点線で示した加熱前の周縁部4における未融着部、7′は、図4の右側の図に実線で示した加熱後の周縁部4における熱融着部を示している。なお、真空断熱材用の外装袋体Fに図1に示したものを用いてもよい。
図2に示した真空断熱材1は、周縁部4の熱融着された層の厚さが薄く、また、図2,図3に示した真空断熱材1ヒートシール幅,熱融着幅が大きいので、外装袋体Fの端面からのガスの侵入を少なくすることができる。従って、通常の真空断熱材では、芯材の一部に凹所を形成し、そこにガス吸着剤(ゲッター剤)を入れるが、本発明の真空断熱材1では、このようなガス吸着剤を入れなくても、内部の高い真空度を維持することができる。しかし、真空断熱材の使用される環境が高温や高湿度である場合などで、長期に渡る真空度の維持を行いたい時は、ガス吸着剤を使用しても良い。ガス吸着剤は、経時的に芯材から発生するアウトガスまたは、ヒートシール部から侵入するガスを吸収するためのものである。具体的には酸化カルシウム、活性炭、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライト等が用いられ、これらは単体で、若しくは、2以上を組合せたものが使用される。
次に、図5により、本発明の真空断熱材1を断熱箱体の一例である冷凍庫に用いた場合について説明する。図5において、8は冷凍庫、8aはこの冷凍庫8の壁体を構成する内壁材、8bは外壁材である。真空断熱材1は、ここでは内壁材8aと外壁材8bの間の空間内に外壁材8bに当接させて配設してある。9は、真空断熱材1と内壁材8aとの間に形成される隙間に注入発泡させて充填したウレタンフォームで、真空断熱材1を固定する役割をするものである。上記例のほか、真空断熱材1は内壁材8aに当接させて配設し、真空断熱材1と外壁材8bとの間にウレタンフォーム9を充填してもよく、また、内壁材8aと外壁材8bの間に、これら壁材8a,8bと適宜間隔を開けて配設し、真空断熱材1の両側にウレタンフォーム9を充填してもよい。なお、ウレタンフォーム9を充填しないで、真空断熱材1を内壁材8aと外壁材8bに挟持させるように配設することもある。
断熱箱体としては、上記の冷凍庫に限られるものではなく、冷蔵庫や保冷庫,クーラーボックス,魔法瓶などにも適用でき、また、それら箱体の全ての壁ではなく、一部の壁に適用することもできる。
次に、10×300×400mmの大きさのガラス繊維集合体からなる芯材を、ガス吸着剤を入れないでアルミニウム箔を含む複合プラスチックラミネートフィルムを用いて製造した外装袋体に収容し、下記の方法で本発明の実施例である真空断熱材と比較例の真空断熱材を製造した。
〔実施例1〕
外装袋体に芯材を収容した後、内部を真空引きして周縁部をヒートシールし、そのまま全体を130℃の雰囲気下で5分間放置し、周縁部における未融着部を熱融着させて本発明の1例の真空断熱材を製造した。外装袋体の複合プラスチックラミネートフィルムの構成は、厚さ12μmのPETと、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンと、厚さ6μmのアルミニウム箔と厚さ50μmのHDPEを積層したものである。
〔実施例2〕
外装袋体に芯材を収容した後、内部を真空引きして周縁部をヒートシール(ヒートシール幅10mm)して得られた真空断熱材の外装袋体の周縁部における芯材の周囲の未融着部を更にヒートシールし、ヒートシール幅を20mmにして本発明の別例の真空断熱材を製造した。なお、外装袋体の複合プラスチックラミネートフィルムの構成は、実施例1のものと同じである。
〔実施例3〕
幅10mmの夫々のヒートシール層(HDPE)の厚さをシールバーによる加熱及び圧力により薄くした(50μm+50μm=100μm→85μm)複合プラスチックラミネートフィルムを用いて外装袋体を製造し、芯材を収容した後、内部を真空引きして開口部をヒートシールし本発明の他の一例の真空断熱材を製造した。シールバーによる加熱条件は、170℃、同じく加圧条件は、1.0MPaである。なお、複合プラスチックラミネートフィルムの構成は、ヒートシール層(HDPE)の厚さを薄くしたほかは、実施例1のものと同じである。
〔比較例〕
外装袋体に芯材を収容した後、内部を真空引きして周縁部をヒートシール(ヒートシール幅10mm)し比較例の真空断熱材を製造した。なお、外装袋体の複合プラスチックラミネートフィルムの構成は、実施例1のものと同じである。
〔性能試験〕
上記の実施例1〜3、及び、比較例の真空断熱材を、加速温度40℃×95%RHの条件で、熱伝導率を製造直後から1週間後〜4週間後に亘り測定する性能試験を行った。熱伝導率の測定には、熱伝測定機HC-074・300(英弘精機製)を使用した。結果は下記の表1の通りである。
Figure 2006177497
〔評価〕
表1から明らかなように、比較例の真空断熱材に比べ、実施例1〜3の真空断熱材の方が、時間の経過による断熱性能の低下の割合が少なく、外部からのガスの侵入を抑制できていることが分る。
本発明は、真空断熱材の外装袋体の周縁部における熱融着した層の厚さを薄くすることにより、外装袋体の端面の熱融着部の長さとの積により算出されるガスの透過面積を小さくすることができる。フィルムのガス透過量はこの透過面積に比例するので、ガスの侵入を少なくすることが可能となる。また、フィルムのガス透過量は、透過経路の長さ、即ち、ヒートシール幅に反比例するので、本発明のように、袋体の周縁部をヒートシールした後に更に周縁部をヒートシールすることによりヒートシール幅を大きくする、又は、従来は未融着のままであった袋体周縁部の芯材に近い側を熱溶着させることによりことによりガスの侵入を少なくすることが可能となる。この芯材に近い未融着部を熱溶着させるのは、簡単な設備で実施可能であるため、製造コストが大幅に増えるということもない。
本発明の真空断熱材用袋体の一例における周縁部の熱融着層を示す一部拡大断面図。 本発明の真空断熱材の製造方法の一例におけるヒートシール幅を拡大する工程を示す概略図。 本発明の真空断熱材の製造方法の別例における袋体周縁部の芯材に近い熱融着部分を熱溶着させる工程を示す概略図。 図3に示した工程における真空断熱材の周縁部を示す部分拡大断面図。 本発明真空断熱材を断熱箱体の一例である冷凍庫に適用した状態を示す一部拡大断面図。
符号の説明
1 真空断熱材
2,3 複合プラスチックラミネートフィルム
4 周縁部
5 芯材
6 ヒートシール
7 未融着部
7′ 熱融着部
8 冷凍庫
9 ウレタンフォーム
F 外装袋体

Claims (11)

  1. 複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用した真空断熱材において、周縁部をヒートシールした真空断熱材の全体を加熱し、前記周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させたことを特徴とする真空断熱材。
  2. 複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用した真空断熱材において、熱融着された後の前記周縁部における熱融着層の厚さがヒートシールする前の重ね合わされた熱融着層の厚さの99%以下であることを特徴とする真空断熱材。
  3. 請求項2の真空断熱材において、真空断熱材の全体を加熱し、周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させたことを特徴とする真空断熱材。
  4. 周縁部のヒートシール幅が5〜100mmである請求項1〜3のいずれかの真空断熱材。
  5. 芯材にはガス吸着剤を埋没させて設けた請求項1〜4のいずれかの真空断熱材。
  6. 複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用して真空断熱材を製造する方法において、周縁部をヒートシールした真空断熱材の全体に熱を付与することにより、前記周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  7. 複合プラスチックラミネートフィルムで熱融着層の厚さが5〜50μm程度の当該フィルムを上下2枚重ね合わせ、内部に芯材を収容して周縁部をヒートシールする袋体を使用して真空断熱材を製造する方法において、熱融着された後の前記周縁部の熱融着層の厚さがヒートシールする前の重ね合わされた熱融着層の厚さの99%以下になるようにすることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  8. 請求項7の製造方法により製造された真空断熱材の全体を加熱し、周縁部における芯材に近い未融着部を熱溶着させることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  9. 周縁部のヒートシール幅が5〜100mmである請求項6〜8のいずれかの真空断熱材の製造方法。
  10. 物品を収容する箱体の内壁材と外壁材の間に、請求項1〜5のいずれかの真空断熱材を配設したことを特徴とする真空断熱材を用いた断熱箱体。
  11. 真空断熱材と内壁材又は外壁材との間の隙間、若しくは、真空断熱材と内壁材及び外壁材との間の隙間にウレタンフォームを注入発泡させて充填した請求項10の真空断熱材を用いた断熱箱体。
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