JP5261108B2 - レンズの成膜方法及び蒸着装置 - Google Patents
レンズの成膜方法及び蒸着装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5261108B2 JP5261108B2 JP2008250261A JP2008250261A JP5261108B2 JP 5261108 B2 JP5261108 B2 JP 5261108B2 JP 2008250261 A JP2008250261 A JP 2008250261A JP 2008250261 A JP2008250261 A JP 2008250261A JP 5261108 B2 JP5261108 B2 JP 5261108B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vapor deposition
- value
- output
- heating unit
- film thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Eyeglasses (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
本発明の真空蒸着装置では、図4で示すように、蒸着処理の開始から所定の条件が成立するまでの期間(蒸着処理の初期段階)では、オープンループ制御(初期レート制御)により電子銃3の出力を制御し、所定の条件が成立するとフィードバック制御(PID制御)により電子銃3の出力を制御して、蒸着原料の特性に合わせた蒸着速度を実現するものである。さらに、蒸着処理の初期段階で所定の条件のうちの一部である時間に関する条件が成立すると、オープンループ制御とフィードバック制御を合わせた複合制御を行って、蒸着原料の気化(または昇華)を促進する。なお、フィードバック制御(レート制御)については、上記従来例の特開2001−115260号公報または特開2003−202404号公報や特開2006−9117号公報と同一であるので、フィードバック制御に関する詳細についての説明は省略する。
蒸着処理を開始する際に電子銃3へ指令する初期パワーP0は、蒸着原料4a(または4b)の種類毎に予め設定された値をオープンループ制御マップ130に格納しておき、蒸着処理を行う際にオペレータが入力装置12aにより選択する。
次に、制御装置12が行う蒸着処理の制御の一例について説明する。図3は、制御装置12が蒸着処理で行う電子銃3の制御の一例を示すフローチャートで、入力装置12aから開始の指令を受け付けたときに実行される処理である。
レンズ2aに蒸着材料を蒸着して反射防止膜等を形成する場合、成膜レート(薄膜の形成速度)が速い場合には、気化または昇華した蒸着原料の酸化不足などが原因でレンズ2aの表面に形成した薄膜に吸収が生じる傾向がある。このような傾向を備える蒸着原料4aに対して、上述した本発明を適用することで、吸収の発生を防止しながら、蒸着処理時間が長期になるのを防いで生産性を向上させることができる。
・ケイ素酸化物、珪素酸化物と金属及び/または金属化合物との混合物や化学結合物が挙げられる。これらの中でSiO2等の珪素酸化物は結晶性でも非晶性でも構わない。
・金属化合物としては金属酸化物や金属フッ化物、及び、金属窒化物が挙げられる。
・金属酸化物として、マグネシウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物、アルミニウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニア酸化物、ナトリウム酸化物、カリウム酸化物、錫酸化物及び錫と他元素との共酸化物、インジウム酸化物及びインジウムと他の元素との共酸化物、酸化マグネシウム−二酸化珪素共酸化物、酸化アルミニウム−二酸化珪素共酸化物(ムライト)等が挙げられる。
・金属フッ化物としては、アルカリ土類金属のフッ化物、例えばフッ化マグネシウムやフッ化カルシウム、フッ化バリウムや、アルカリ金属のフッ化物、例えばフッ化ナトリウムやフッ化カリウム等が挙げられる。
・金属窒化物としては、アルミニウム窒化物、チタン窒化物、ケイ素窒化物、クロム窒化物などが挙げられる。
2a レンズ
2b モニターガラス
3 電子銃
4a、4b 蒸着原料
12 制御装置
14 イオン銃
Claims (10)
- 蒸着装置の蒸着室内に保持されたレンズの表面に蒸着原料を気化させて蒸着させることにより膜を形成するレンズの成膜方法であって、
前記蒸着装置は、
前記蒸着室に配置されて前記蒸着原料を加熱する加熱部と、
前記レンズに形成される膜の反射光の光量値から膜厚を予測することができる光学式膜厚測定部と、
前記加熱部の出力を制御する制御部と、を備えており、
前記制御部が、前記蒸着原料の種類に応じて予め設定された初期出力を前記加熱部に指令し、前記加熱部を起動するステップと、
前記制御部が、予め設定した周期で前記光学式膜厚測定部の光量値を取得するステップと、
前記制御部が、オープンループ制御によって、前記周期となる度に、前記蒸着原料毎に予め設定された増分値を前記初期出力に加算した値を加熱部への指令値とすることで、前記加熱部の出力を徐々に増大するように指令するステップと、
前記制御部が、予め設定した条件を満たしたか否かを判定し、前記条件を満たしたときには前記光量値に基づくフィードバック制御によって前記加熱部の出力を制御するステップと、を含み、
前記所定の条件は、前記加熱部を起動してから経過した時間が所定の時間を経過したことを含み、
前記初期出力は、前記蒸着原料が確実に気化する出力よりも小さい所定値であることを特徴とするレンズの成膜方法。 - 前記制御部が、予め設定した条件を満たしたか否かを判定し、前記条件を満たしたときには前記光量値に基づくフィードバック制御によって前記加熱部の出力を制御するステップは、
前記加熱部を起動してから経過した時間が所定の時間を経過したときには前記フィードバック制御を開始し、
前記取得した光量値が、予め設定した閾値を超えたときには、オープンループ制御を終了して前記フィードバック制御へ移行することを特徴とする請求項1に記載のレンズの成膜方法。 - 前記制御部が、予め設定した条件を満たしたか否かを判定し、前記条件を満たしたときには前記光量値に基づくフィードバック制御によって前記加熱部の出力を制御するステップは、
前記加熱部を起動してから所定の時間を経過したときに、前記光量値が前記閾値以下のときには、前記オープンループ制御による出力と前記フィードバック制御による出力の和算した値を前記加熱部に指令することを特徴とする請求項2に記載のレンズの成膜方法。 - 前記光学式膜厚測定部は、
前記加熱部による加熱によって気化または昇華した蒸着原料が付着するモニターガラスを有して、当該モニターガラスに形成される膜の膜厚を測定し、
前記蒸着原料は、
前記加熱部による加熱によって気化または昇華して前記モニターガラスに形成する膜の屈折率が、前記モニターガラスの屈折率よりも大であることを特徴とする請求項1に記載のレンズの成膜方法。 - 前記蒸着原料は、インジウム−錫複合酸化物を含むことを特徴とする請求項4に記載のレンズの成膜方法。
- 蒸着室内に保持されたレンズの表面に蒸着原料を気化または昇華させて蒸着させることにより膜を生成する蒸着装置であって、
前記蒸着原料を加熱する加熱部と、
前記レンズに形成される膜の反射光の光量値から膜厚を予測することができる光学式膜厚測定部と、
前記加熱部の出力を制御する制御部と、備え、
前記制御部は、
予め設定した周期で光学式膜厚測定部の光量値を取得する膜厚相当値測定部と、
オープンループ制御によって、前記周期となる度に、前記蒸着原料毎に予め設定された増分値を前記初期出力に加算した値を加熱部への指令値とすることで、前記加熱部の出力を徐々に増大するように指令するオープンループ制御部と、
前記光量値に基づいてフィードバック制御により前記加熱部の出力を設定するフィードバック制御部と、
予め設定した条件を満たしたか否かを判定し、前記条件を満たしたときには前記フィードバック制御によって前記加熱部の出力を制御し、前記条件を満たしていないときには前記オープンループ制御を継続する切り替え制御部と、を備え、
前記所定の条件は、前記加熱部を起動してから経過した時間が所定の時間を経過したことを含み、
前記初期出力は、前記蒸着原料が確実に気化する出力よりも小さい所定値であることを特徴とする蒸着装置。 - 前記切り替え制御部は、
前記加熱部を起動してから経過した時間が所定の時間を経過したときには前記フィードバック制御を開始し、
前記取得した光量値が、予め設定した閾値を超えたときには、オープンループ制御を終了して前記フィードバック制御へ移行することを特徴とする請求項6に記載の蒸着装置。 - 前記切り替え制御部は、
前記加熱部を起動してから所定の時間を経過したときに、前記光量値が前記閾値以下のときには、前記オープンループ制御による出力と前記フィードバック制御による出力の和算値を前記加熱部に指令することを特徴とする請求項7に記載の蒸着装置。 - 前記光学式膜厚測定部は、
前記加熱部による加熱によって気化または昇華した蒸着原料が付着するモニターガラスを有して、当該モニターガラスに形成される膜の膜厚を測定し、
前記蒸着原料は、
前記加熱部による加熱によって気化または昇華して前記モニターガラスに形成する膜の屈折率が、前記モニターガラスの屈折率よりも大であることを特徴とする請求項6に記載の蒸着装置。 - 前記蒸着原料は、インジウム−錫複合酸化物を含むことを特徴とする請求項9に記載の蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008250261A JP5261108B2 (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | レンズの成膜方法及び蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008250261A JP5261108B2 (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | レンズの成膜方法及び蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010077519A JP2010077519A (ja) | 2010-04-08 |
JP5261108B2 true JP5261108B2 (ja) | 2013-08-14 |
Family
ID=42208266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008250261A Expired - Fee Related JP5261108B2 (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | レンズの成膜方法及び蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5261108B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7319140B2 (ja) * | 2019-08-27 | 2023-08-01 | 株式会社アルバック | 成膜装置及び成膜方法 |
CN114364824A (zh) * | 2019-08-30 | 2022-04-15 | 应用材料公司 | 电子束pvd终点检测和闭环工艺控制系统 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0781182B2 (ja) * | 1987-01-14 | 1995-08-30 | 石川島播磨重工業株式会社 | 真空蒸着装置における蒸着速度の制御方法 |
JPH04221071A (ja) * | 1990-12-20 | 1992-08-11 | Tokin Corp | 蒸着装置 |
JP3926073B2 (ja) * | 1999-10-14 | 2007-06-06 | Hoya株式会社 | 薄膜形成方法及び装置 |
US6153271A (en) * | 1999-12-30 | 2000-11-28 | General Vacuum, Inc. | Electron beam evaporation of transparent indium tin oxide |
-
2008
- 2008-09-29 JP JP2008250261A patent/JP5261108B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010077519A (ja) | 2010-04-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2455387C2 (ru) | Система ионной пушки, устройство парофазного осаждения и способ изготовления линзы | |
TWI573885B (zh) | 蒸鍍裝置 | |
JP5261108B2 (ja) | レンズの成膜方法及び蒸着装置 | |
EP1094344B1 (en) | Thin film forming method and apparatus | |
JP4858127B2 (ja) | 真空蒸着装置および真空蒸着方法 | |
JP2014070227A (ja) | 成膜装置とその蒸発源の温度制御方法及び温度制御装置 | |
JP2006111961A (ja) | 蒸着源装置 | |
JP2012012689A (ja) | 真空蒸着方法及び真空蒸着装置 | |
EP3090072B1 (en) | Multi-layer assembly and method of coating | |
JP4491289B2 (ja) | 薄膜形成装置及び方法 | |
JP5153410B2 (ja) | レンズ成膜方法、蒸着装置及びレンズの製造方法 | |
JP2004134250A (ja) | 蒸着装置における有機材料用蒸発源及びその蒸着装置 | |
JP5180469B2 (ja) | 真空蒸着装置 | |
JP4704711B2 (ja) | レンズ製造方法及びプログラム | |
JP2009149919A (ja) | 膜厚モニタ装置及びこれを備える成膜装置 | |
JP3926073B2 (ja) | 薄膜形成方法及び装置 | |
JP2001288562A (ja) | シリコン化合物薄膜の被覆方法およびそれを用いて得られる物品 | |
JP2020204070A (ja) | 真空蒸着装置 | |
JP2005002462A (ja) | 成膜制御装置およびプログラム、並びに光学薄膜の製造方法 | |
JP2005339439A (ja) | 自動圧力制御装置 | |
JP7319140B2 (ja) | 成膜装置及び成膜方法 | |
JP2000171630A (ja) | 光学多層薄膜の形成方法 | |
JP2008156724A (ja) | 真空蒸着装置 | |
Kozyrev et al. | Effect of the amount of argon in an oxygen ion beam on the optical characteristics of titanium dioxide films obtained via ion-assisted electron beam evaporation | |
JP2015209559A (ja) | 蒸着装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110708 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121106 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130426 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |