JP2008156724A - 真空蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被蒸着体への蒸着速度の制御を迅速に且つ正確に行なうことができる真空蒸着装置を提供する。
【解決手段】真空チャンバー1内に蒸発源2と被蒸着体3とを配置すると共に蒸発源2と被蒸着体3の間の空間を筒状体4で囲み、蒸発源2から気化した物質9を筒状体4内を通して被蒸着体3の表面に到達させて蒸着させるようにした真空蒸着装置に関する。筒状体4の温度を蒸発源2の物質が気化する温度と気化しない温度の間で調整する温度調整手段10と、蒸発源2と被蒸着体3の間に配置され、蒸発源2から気化した物質9を蒸着させてその蒸着厚みを計測する蒸着厚み計測手段7と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を制御する温度制御手段11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空雰囲気中で蒸発源を気化させると共に気化物質を被蒸着体に蒸着させるようにした真空蒸着装置に関するものである。
真空蒸着装置は、真空チャンバー内に蒸発源と被蒸着体とを配置し、真空チャンバー内を減圧した状態で、蒸発源を加熱して、蒸発源を溶融させて蒸発させるか、もしくは蒸発源を昇華させるかして、気化させ、この気化させた物質を被蒸着体の表面に堆積させて蒸着するようにしたものである。そして加熱されて蒸発源から発生する気化物質は蒸発源から法線方向に直進的に放出されるが、放出空間は真空に保たれているため気化物質は直進し、蒸発源と対向して配置される被蒸着体の表面に付着して蒸着されるものである。
しかしこのように気化物質は蒸発源から法線方向に直進的に放出されるので、被蒸着体へ向かって進行しない気化物質が多く、このように被蒸着体へ向かって進行しない気化物質は被蒸着体の表面に付着しないものであり、蒸発源の歩留まりが低くなると共に被蒸着体の表面への蒸着速度が遅くなる等の問題があった。
そこで、真空チャンバー内に配置した蒸発源と被蒸着体が対向する空間を筒状体で囲み、蒸発源から気化した物質を筒状体内を通して被蒸着体の表面に蒸着させるようにした真空蒸着装置が提案されている(例えば特許文献1等参照)。
図3はその一例を示すものであり、真空チャンバー1内に上下に開口する筒状体4が配設してあり、この筒状体4の下部内に蒸発源2を配置し、発熱体21で加熱して蒸発源2を気化させることができるようにしてある。また筒状体4にはヒーター20が巻いてあって筒状体4を加熱できるようにしてある。被蒸着体3は筒状体4の上端の開口の上方に配置してある。22は真空チャンバー1内を排気して真空雰囲気にする真空ポンプである。
このものにあって、真空チャンバー1内を真空にすると共に蒸発源2を発熱体21で加熱して気化させると、蒸発源2から気化した物質9が筒状体4内を飛翔して通過し、筒状体4の上端の開口を通って被蒸着体3の表面に付着し、被蒸着体3にこの気化物質9を堆積させて蒸着を行なうことができるものである。そしてこのものでは、蒸発源2と被蒸着体3が対向する空間が筒状体4で囲まれているので、蒸発源2から発生する気化物質9を筒状体4内に囲った状態で、この気化物質を筒状体4の内面で反射させながら被蒸着体3の方向へ進ませることができ、蒸発源2から発生する気化物質9の多くを被蒸着体3の表面に到達させることができるものであり、被蒸着体3に付着せずに逃げる量を少なくして歩留まり高く蒸着を行なうことができるものである。また筒状体4はヒーター20で加熱されており、気化物質9が筒状体4の内面に付着しても再加熱されて再気化し、この再気化した物質は被蒸着体3に到達して蒸着層を形成するものであり、筒状体4に気化物質9が堆積して歩留まりを低下させるようなことはないものである。
特開2002−080961号公報
ここで、被蒸着体3への蒸着速度の制御は、発熱体21の発熱温度を調整して、蒸発源2の気化速度を制御し、被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御することによって行なうことができる。
しかし、上記のように蒸発源2と被蒸着体3の間の空間を加熱された筒状体4で囲んでいると、発熱体21の温度の他に、筒状体4からの輻射熱が蒸発源2に作用するので、発熱体21の発熱温度を制御しても、蒸発源2の加熱温度を迅速に且つ正確に調整することはできない。従って、発熱体21の発熱温度を制御しても、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量を正確に制御することはできず、蒸着速度を制御することが難しいという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、被蒸着体への蒸着速度の制御を迅速に且つ正確に行なうことができる真空蒸着装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る真空蒸着装置は、真空チャンバー1内に蒸発源2と被蒸着体3とを配置すると共に蒸発源2と被蒸着体3の間の空間を筒状体4で囲み、蒸発源2から気化した物質9を筒状体4内を通して被蒸着体3の表面に到達させて蒸着させるようにした真空蒸着装置において、筒状体4の温度を蒸発源2の物質が気化する温度と気化しない温度の間で調整する温度調整手段10と、蒸発源2と被蒸着体3の間に配置され、蒸発源2から気化した物質9を蒸着させてその蒸着厚みを計測する蒸着厚み計測手段7と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を制御する温度制御手段11と、を備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を温度制御手段11で制御することによって、蒸発源2に作用する筒状体4からの輻射熱を調整しながら蒸発源2の気化速度を制御することができ、蒸発源2の気化速度を正確に制御して被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御することができるものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、蒸発源2から気化した物質9を開口部5を通過させた後に筒状体4内を通して被蒸着体3の表面に到達させるようにし、この開口部5の開口度を調整可能な開閉手段6と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着厚みに応じて開閉手段6の開口度を調整する開閉制御手段8とを備えて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、開口部5の開口度を調整する開閉手段6を開閉制御手段8で制御することによって、気化物質9が開口部5を通過する量を制御することができ、被蒸着体3への気化物質9の移動量を蒸着厚みに応じてより迅速にかつ正確に制御することができるものである。
本発明によれば、蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みに応じて、温度調整手段10で調整される筒状体4の温度を温度制御手段11で制御することによって、蒸発源2に作用する筒状体4からの輻射熱を調整しながら蒸発源2の気化速度を制御することができるものであり、蒸発源2の気化速度を正確に制御して被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着速度の制御を迅速に且つ正確に行なうことができるものである
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、真空チャンバー1は真空ポンプ22で排気することによって真空状態に減圧することができるようにしてある。この真空チャンバー1内には筒状体4が配設してある。
筒状体4はステンレス、無酸素銅、モリブデン、タングステン、石英等により、上面が開口する筒状に形成されるものであり、上面の開口部は多数の貫通孔28を設けた分散板29で塞ぐようにしてある。また筒状体4の外周には温度調整手段10が設けてある。温度調整手段10は、シーズヒーターなどで形成される発熱体10aと、冷媒が通される冷却管などで形成される冷却体10bとを備えるものであり、発熱体10aと冷却体10bとを筒状体4の外周に交互にスパイラル状に巻くことによって、筒状体4に温度調整手段10を設けるようにしてある。発熱体10aは電源などで形成される発熱源34を制御することによって、発熱温度を調整することができるものであり、冷却体10bは冷媒冷却・送り出し装置などで形成される冷却源35を制御することによって、冷却温度を調整することができるものである。
筒状体4の下端部内には坩堝などの加熱容器31が配設してあり、加熱容器31に蒸発源2をセットするようにしてある。この蒸発源2としては任意の材料を用いることができるが、例えば有機エレクトロルミネッセンス材料などの有機材料を用いることができる。加熱容器31には発熱体21が付設してあり、発熱体21に接続した電源などの発熱源36を制御して発熱体21を発熱させることによって、加熱容器31内の蒸発源2を加熱することができるようにしてある。
上記の温度調整手段10の発熱源34と冷却源35、及び発熱体21の発熱源36はそれぞれ、CPUやメモリー等を備えて形成される温度制御手段11に電気的に接続してあり、温度制御手段11から出力される制御信号によって、発熱源34及び冷却源35を制御して発熱体10aの発熱温度や冷却体10bの冷却温度を制御し、発熱体10aと冷却体10bからなる温度調整手段10で筒状体4の温度を調整することができるようになっている。また温度制御手段11から出力される制御信号によって、発熱源36を制御して発熱体21の発熱温度を制御し、発熱体21による蒸発源2の加熱温度を調整することができるようになっている。
蒸着を行なう基板などの被蒸着体3は、筒状体4の上端の開口に対向させて、筒状体4の上方に配置されるものである。そしてこの被蒸着体3の近傍に蒸着厚み計測手段7が設けてある。蒸着厚み計測手段7は蒸発源2と被蒸着体3の間に配置されていればよいが、被蒸着体3への蒸着膜厚をより正確に測定するためには、被蒸着体3の近傍に配置するのが好ましい。蒸着厚み計測手段7としては特に限定されるものではないが、水晶振動子膜厚計など、表面に蒸着して付着される膜厚を自動計測することができる膜厚計を用いることができる。この蒸着厚み計測手段7は上記の温度制御手段11に電気的に接続してあり、蒸着厚み計測手段7で測定された蒸着膜厚のデータが温度制御手段11に入力されるようにしてある。そして温度制御手段11に入力されるこの蒸着膜厚のデータに基づいて、温度調整手段10による筒状体4の温度調整や、発熱体21による蒸発源2の加熱温度の調整が制御されるようになっている。
上記のように形成される真空蒸着装置で蒸着を行なうにあたっては、まず、蒸発源2を加熱容器31に充填してセットすると共に、被蒸着体3を筒状体4の上端の開口に対向させて水平にセットする。次に、真空ポンプ22を作動させて真空チャンバー1内を真空状態に減圧し、発熱体21を発熱させて蒸発源2を加熱する。さらに温度調整手段10の発熱体10aを発熱させて筒状体4を加熱する。筒状体4の加熱温度は、蒸発源2から気化した物質9が筒状体4に付着しても再度蒸発等して気化し、且つ分解されない温度に設定されるものである。
そして上記のように真空チャンバー1内を減圧して蒸発源2を加熱すると、蒸発源2は溶融・蒸発、あるいは昇華して気化し、蒸発源2から発生するこの気化物質9は筒状体4内を直進する。気化物質9が進む蒸発源2と被蒸着体3の間の空間は筒状体4で囲まれており、気化物質9は筒状体4内に閉じ込められた状態にあるので、図1に示すように気化物質9は筒状体4の内面で反射して上端の開口へ向けて進む。このとき、筒状体4の上端の開口は多数の貫通孔28を設けた分散板29で塞がれているので、筒状体4内の気化物質9は分散板29の貫通孔28を通過した後に、筒状体4の上端の開口から出て被蒸着体3の表面に到達し、被蒸着体3の表面に気化物質9を堆積させて蒸着させることができるものである。このように気化物質9は分散板29の複数箇所の貫通孔28を通過して被蒸着体3へと進むので、均一な分布で被蒸着体3に気化物質9を到達させることができ、均一な膜厚で被蒸着体3に蒸着を行なうことができるものである。
また、上記のように蒸発源2から気化した物質9は筒状体4内で規制されており、気化物質9が四方八方へ飛散することを防ぐことができるものであり、蒸発源2から発生する気化物質9の多くを被蒸着体3の表面に到達させて付着させることができるものである。従って蒸発源2から発生する気化物質9の多くが被蒸着体3の表面に付着して成膜に寄与することになって無効材料が少なくなり、蒸発源2の材料利用効率が高くなって歩留まりの高い蒸着が可能になると共に、被蒸着体3の表面の成膜速度を速くすることができるものである。また筒状体4は加熱されていてホットウォールになっているために、気化物質9が筒状体4の表面に付着しても、付着物は筒状体4で再加熱されて気化し、このように再気化した気化物質9は上記と同様にして被蒸着体3の表面に蒸着されるものである。筒状体4の内周に接して取り付けられた分散板29は筒状体4からの伝熱や輻射熱で加熱されており、蒸発源2から気化した物質9が分散板29に付着しても再度蒸発等して気化して、被蒸着体3の表面に蒸着される。従って筒状体4や分散板29に気化物質9が堆積して蒸着に使用されなくなることを防ぐことができ、蒸着の歩留まりが低下するようなことはないものである。
ここで、気化物質9は被蒸着体3の表面に到達して堆積すると同時に、蒸着厚み計測手段7にも到達して堆積し、被蒸着体3に蒸着される膜厚と相関をもった膜厚で蒸着厚み計測手段7に蒸着が行なわれる。従って、蒸着厚み計測手段7で蒸着膜厚を計測することによって、被蒸着体3に蒸着された膜厚を検知することができ、また蒸着厚み計測手段7で単位時間当たりの蒸着膜厚、すなわち蒸着速度を計測することによって、被蒸着体3への蒸着速度を検知することができるものである。
そしてこのように蒸着厚み計測手段7で計測された蒸着厚みや蒸着速度に応じて、発熱体21による蒸発源2の加熱温度を温度制御手段11で制御することによって、蒸発源2からの気化速度を調整し、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量を調整して蒸着速度を制御することができる。しかし、筒状体4からの輻射熱が気化物質9に作用するので、筒状体4内の気化物質9の運動速度は変化しにくく、被蒸着体3への気化物質9の移動量の変化は、微少なものであった。そこで本発明では、筒状体4の温度を調整することによって、筒状体4内に存在する気化物質9の量を制御するようにしている。
すなわち、筒状体4の温度は、温度調整手段10の発熱体10aによる加熱と冷却体10bによる冷却を制御することによって、蒸発源2の物質が気化し且つ分解しない高温の温度と、蒸発源2の物質が気化しない低温の温度との広い温度範囲で、調整することができるようにしてある。筒状体4は熱容量が大きいが、このように発熱体10aと冷却体10bを備えることによって、温度調整を迅速に行なうことができるものである。そして蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値より大きいときには、例えば冷却体10bによる冷却を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を蒸発源2の物質が気化しない温度以下に低下させて筒状体4の内面に蒸発源2の物質を析出させ、被蒸着体3への気化物質9の移動量を減少させるように制御するものである。筒状体4の温度を蒸発源2の物質が気化しない温度以下に下げると、筒状体4の内周に気化物質9が固体又は液体となって析出することになるが、筒状体4の温度を上げることによって再度気化するので、蒸着の歩留まりが低下するようなことはない。
このようにして被蒸着体3への気化物質9の移動量を制御する他に、次のようにして制御を行なうこともできる。まず、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも小さいときには、例えば発熱体10aによる加熱を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を上昇させて高い温度の輻射熱を蒸発源2に作用させるようにし、短時間で蒸発源2の温度を上昇させるように制御するものである。また蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも大きいときには、例えば冷却体10bによる冷却を優先させるように温度制御手段11で温度調整手段10を制御することによって、筒状体4の温度を低下させて輻射熱が蒸発源2に作用しないようにし、短時間で蒸発源2の温度を下降させるように制御するものである。
図2は本発明の他の実施の形態の一例を示すものであり、筒状体4の底面に、筒状体4の一部をなす蒸発源収容室24が設けてある。蒸発源収容室24は上端の開口部5で筒状体4内に連通する他は、密閉された有底の筒状に形成されるものである。温度調整手段10はこの蒸発源収容室24にも設けてある。蒸発源2をセットする加熱容器31は蒸発源収容室24の下端部内に配設してあり、また蒸発源2の上側において、開口部5に開閉手段6が設けてある。開閉手段6は電動バルブや電動シャッターなどで形成されるものであり、開口部5の開口度を調整することができるようにしてある。この開閉手段6はCPUやメモリー等を備えて形成される開閉制御手段8に電気的に接続してあり、開閉制御手段8から出力される制御信号によって開閉手段6の開口度が制御されるようになっている。また蒸着厚み計測手段7で測定された蒸着膜厚のデータは開閉制御手段8に入力されるようにしてあり、開閉制御手段8に入力されるこの蒸着膜厚のデータに基づいて、開閉手段6の開口度が制御されるものである。図2の実施の形態では、開閉制御手段8は上記の温度制御手段11と兼用されるように形成してある。その他の構成は図1のものと同じである。
このものにあって、蒸発源収容室24内の蒸発源2から気化した物質9は、開口部5を通過した後に筒状体4を通って被蒸着体3へと移動し、被蒸着体3に蒸着される。そしてこの開口部5の開口度を開閉手段6で調整することによって、開口部5を通過する気化物質9の量を調整することができる。すなわち、気化物質9は気体であるために、開口部5の開口度を小さくすると、開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量が減り、逆に開口部5の開口度を大きくすると、開口部5を通過して被蒸着体3へと移動する気化物質9の量が多くなる。また開口部5の開口度を小さくすると、蒸発源2からの気化量が減って開口部5を通過する気化物質9の量も少なくなり、開口部5の開口度を大きくすると、蒸発源2からの気化量が多くなって開口部5を通過する気化物質9の量も多くなる。
そこで、蒸着厚み計測手段7で蒸着厚み及び蒸着速度を計測し、この計測データに基づいて、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して開口部5の開口度を調整することによって、開口部5を通過して移動する気化物質9の量を制御することができ、被蒸着体3への蒸着厚み及び蒸着速度を制御することができるものである。
この蒸着厚み及び蒸着速度の制御を具体的に説明する。まず、真空チャンバー1内の真空度、筒状体4の加熱温度、蒸発源2の加熱温度を、実際に蒸着を行なう際の条件と同じに設定し、開閉手段6によって調整される開口部5の開口度と、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度との相関データを求める予備試験を行なう。また蒸発源2の物質量が気化により減少するのに従って気化量は減少するので、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度の時間変化に合わせて、相関データを補正する。このようにして得られた開口部5の開口度と蒸着速度との相関データは、開閉制御手段8のメモリーに保存される。
そして被蒸着体3に実際に蒸着を行なう際には、被蒸着体3への蒸着速度の目標値に対応する開口部5の開口度となるように、開閉制御手段8で開閉手段6を制御し、蒸着を行なうものである。またこのように蒸着を行なう途中で、蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも大きくなると、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して開口部5の開口度を小さくし、また蒸着厚み計測手段7で計測される蒸着速度が目標値よりも小さくなると、開閉制御手段8で開閉手段6を制御して開口部5の開口度を大きくし、このように開口部5の開口度をフィードバック制御して、目標値の蒸着速度が維持されるようにするものである。
このような開口部5の開口度の調整による制御を、上記の筒状体4の温度制御と併用することによって、蒸発源2から被蒸着体3への気化物質9の移動量の制御がより正確になり、正確に蒸着厚みや蒸着速度を制御しながら蒸着を行なうことができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態の他の一例を示す概略断面図である。 従来例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 真空チャンバー
2 蒸発源
3 被蒸着体
4 筒状体
5 開口部
6 開閉手段
7 蒸着厚み計測手段
8 開閉制御手段
9 気化物質
10 温度調整手段
11 温度制御手段

Claims (2)

  1. 真空チャンバー内に蒸発源と被蒸着体とを配置すると共に蒸発源と被蒸着体の間の空間を筒状体で囲み、蒸発源から気化した物質を筒状体内を通して被蒸着体の表面に到達させて蒸着させるようにした真空蒸着装置において、筒状体の温度を蒸発源の物質が気化する温度と気化しない温度の間で調整する温度調整手段と、蒸発源と被蒸着体の間に配置され、蒸発源から気化した物質を蒸着させてその蒸着厚みを計測する蒸着厚み計測手段と、蒸着厚み計測手段で計測される蒸着厚みに応じて、温度調整手段で調整される筒状体の温度を制御する温度制御手段と、を備えて成ることを特徴とする真空蒸着装置。
  2. 蒸発源から気化した物質を開口部を通過させた後に筒状体内を通して被蒸着体の表面に到達させるようにし、この開口部の開口度を調整可能な開閉手段と、蒸着厚み計測手段で計測される蒸着厚みに応じて開閉手段の開口度を調整する開閉制御手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
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