JP3926073B2 - 薄膜形成方法及び装置 - Google Patents
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Description
【本発明の技術分野】
本発明は、プラスチックまたはガラス素材等の表面上に薄膜を形成する方法及び装置にかかり、特に、光学的性質の一定した薄膜を再現性良く形成可能であり、眼鏡レンズに反射防止膜を形成する際等に好ましく用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックまたはガラス素材の表面上に薄膜を形成する場合には、再現性良く、同一品質物を全自動で形成することが望ましい。その試みとして、特開平3−50501号公報には、電子銃に供給される電流値を監視し、この電流値と、予め、設定しておいた基準デ−タとを比較し、両者に偏差が生じた場合には、その偏差に応じて、電子銃に供給する電流値を修正、制御する方法、装置が開示されている。
【0003】
また、特開昭61−147874号公報には、水晶振動子に薄膜を付着させてその質量変化に比例する固有振動数の変化を検出して膜厚を算出する水晶振動子法により蒸着膜厚を検出し、電子銃に供給する電流値を修正、制御する方法及び装置が開示されている。さらに、特開平7−180055号公報には、水晶膜厚計を用いて、成膜に要する目標時間と同一になるように、蒸発源の電流値を補正することにより、成膜に要する時間を管理し、蒸発レートを一定にする制御方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平3−50501号公報及び特開平7−180055号公報に開示されている方法は、薄膜形成装置を繰り返し使用していくごとに、蒸着物質の蒸発する程度が変化する現象に対応しづらい。特に眼鏡レンズに施す反射防止膜のような薄膜の品質に関する誤差の許容差の少ない光学物品に関しては、再現性良く、同一品質物を全自動で形成することには問題がある。なぜならば、特開平3−50501号公報及び特開平7−180055号公報に開示されている方法の場合においては、電子銃の電流値をいかに正確に制御しても、電子銃のフィラメントの状態、基板温度、真空条件等が設定した場合と異なると、施される薄膜は意図したものと大きく異なることがあるからである。
【0005】
また、特開昭61−147874号公報及び特開平7−180055号公報に開示されている水晶発振板を用いて、電子銃に供給する電流値を修正、制御する方法には以下の問題があった。すなわち、水晶振動子法は、測定物理量が水晶振動板に付着する膜の質量変化に起因する振動数の変化である。したがって、振動数を介して計測しているのは膜の質量であって、光学膜厚ではない。光学膜厚は、膜の幾何学的厚さと屈折率との積によって決まるもので、質量によって一義的に定まるものではない。
【0006】
このように、水晶振動子法は、光学膜厚と一義的関係のない質量を計測しているものである。それゆえこの質量から光学膜厚を知るためには、経験則に基づく適当な換算係数を決めて算出する必要がある。しかし、この換算係数は、成膜の条件その他諸々の条件に依存するものであるので、これらの条件が異なると、それがそのまま換算誤差につながることになる。それゆえ、適切な換算係数を定めるのが困難であると共に、原理的には、上述の電子銃の電流を制御する方法と大差はない。
【0007】
しかも、この方法は、成膜室内に水晶振動子を配置してこれに被成膜体と同様の成膜を施し、このときの水晶振動子の振動数を微弱な電気信号として電気的に計測するものであるので、電気的ノイズに極めて弱い。しかるに、通常、成膜室内は、電気的ノイズ源で満されているといっても過言でない程、ノイズ源がある。したがって、これらのノイズを除去して信号を検出することが現実的には必ずしも容易でないという問題もある。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、成膜過程において、時々刻々変化する光学膜厚に一義的に依存する計測量が規準計測量になるように飛翔させる成膜材料の量を制御することによって、光学的性質の一定した薄膜を再現性よく自動的に形成することを可能にした薄膜形成方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【発明を解決するための手段】
上述の課題を解決する手段として、本発明者は、
成膜材料を飛翔させて被成膜体表面に堆積させることによって成膜を行う薄膜形成方法において、
薄膜が形成された被成膜体に所定の光を照射したときの透過又は反射光量が前記薄膜の膜厚に依存することを利用して前記薄膜の膜厚を測定する光学式膜厚計を用い、
成膜過程において、前記光学式膜厚計によって時々刻々測定される透過又は反射の光量値が規準光量値に近似又は等しくなるように、飛翔させる成膜材料の量を制御することを特徴とする薄膜形成方法を提供した。
【0010】
また、本発明者は、
成膜室内において成膜材料を飛翔させて被成膜体表面に堆積させる成膜手段を有する薄膜形成装置において、
薄膜が形成された被成膜体に所定の光を照射したときの透過又は反射の光量が前記薄膜の膜厚に依存することを利用して前記薄膜の膜厚を測定する光学式膜厚計と、
前記光学式膜厚計で被成膜体に所定の光を照射したときに測定される透過又は反射の成膜過程における各時点での規準光量値又は各時点での光量値の変化量の規準値を格納する格納手段と、
前記光学式膜厚計で測定される成膜過程の各時点における透過又は反射の光量値又は各時点での光量値の変化量と、前記格納手段に格納されている成膜過程の各時点における透過又は反射の規準光量値又は各時点での光量値の変化量の規準値とが近似もしくは等しくなるように、前記成膜手段において飛翔させる成膜材料の量を制御する制御手段とを有することを特徴とする薄膜装置を提供した。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態にかかる薄膜形成装置の構成を示す図である。以下図1を参照にしながら、一実施の形態を説明する。なお、この実施の形態は、被成膜体たるプラスチック製の眼鏡レンズに薄膜たる反射防止膜を形成する場合に本発明を適用した例である。
【0012】
図1において、成膜室たる真空チャンバー1内には、上部にコートドーム2が設置され、下部に、電子銃3、ルツボ4及びシャッター5等が設けられている。また、コートドーム2の近傍には、コートドーム2に保持された被成膜体であるレンズ2aの温度を計測するための基板温度計6が設けられ、さらに、真空チャンバー1内の真空度を計測するための真空計7及び真空チャンバー1内を排気するための排気ユニット8が設けられている。また、コートドーム2に保持されたレンズ2aを加熱するためのハロゲンヒータ9が設けられている。
【0013】
さらに、真空チャンバー1の外部上部には光学式膜厚計10が設けられている。該光学式膜厚計10は膜厚モニター11を介して制御装置12に接続されている。制御装置12には、規準光量値データ格納手段13や入力手段12aが接続され、さらに、上述の電子銃3、シャッター5、基板温度計6、真空計7、排気ユニット8及びハロゲンヒータ9が電気的に接続されており、制御装置12は、これらと情報交換しながら各種の制御を行う。
【0014】
すなわち、制御装置12は、真空計7の情報に基づいて真空排気ユニット8を制御し、真空チャンバー1内を所定の真空度にする。
【0015】
また、制御装置12は、基板温度計6の情報に基づいてハロゲンヒーター9を制御して被成膜体であるレンズ2aを所定の温度にする。
【0016】
そして、制御装置12は、上記光学式膜厚計10で測定される上記モニターガラス2bに形成された薄膜の時々刻々の光学膜厚に依存する時々刻々の光量値が、規準光量値データ格納手段に格納されている値と等しくなるように、電子銃3に印加する電力(電流及び/又は電圧)を制御する。
【0017】
ここで、コ−トド−ム2は、被成膜体であるレンズ2aに薄膜である反射防止膜等が蒸着されるように、レンズ2aを保持する保持手段である。複数のレンズ2aが同時に蒸着できるよう、円形をしており、全てのレンズが同一品質の反射防止膜になるようにコ−トド−ムは曲率を有している。
【0018】
電子銃3は、ルツボ4に収納された蒸着物質(原料)4aを該蒸着物質(原料)4aの溶融温度まで加熱することにより、蒸発させて、レンズ2a及びモニタ−ガラス2bに蒸着物質(原料)を蒸着・堆積させて薄膜を形成する。
【0019】
ルツボ4は、蒸着物質4aを保持するために用いられる公知の容器である。電子銃3による蒸着物質の加熱により、蒸着物質が突沸しないように、ルツボ4は冷却されるか、材質として、熱伝導率が低い物質が好ましく用いられる。
【0020】
シャッタ−5は、蒸着を開始するとき開き、または終了するときに閉じるもので、薄膜の制御を行いやすくするものである。
【0021】
ハロゲンヒ−タ−9は、レンズ2aに蒸着される薄膜の密着性などの物性を出すため、レンズ2aを適切な温度に加熱する加熱手段である。
【0022】
光学式膜厚計10は、表面に透明薄膜を形成した透明基体に光を照射すると、薄膜表面からの反射光と透明基体表面からの反射光とが両者の位相差によって干渉をおこす現象を利用したものである。すなわち、上記位相差が薄膜の光学膜厚によって変化し、干渉の状態が変化して反射光の光量が光学膜厚に依存して変化する。なお、反射光が変化すれば必然的に透過光も変化するので、透過光の光量を計測することによっても同様のことができるが、以下では反射光を用いた場合を説明する。
【0023】
図2はガラス表面に蒸着を施して薄膜を形成していく場合における反射光量の変化を示す図である。図の縦軸が光量(相対値:単位;%)であり、横軸が蒸着時間である。蒸着する膜の厚さが厚い場合には光量は光学膜厚が増すにしたがって、周期的に増減を繰り返す。この光学膜厚に一義的に対応する光量の変化を利用すれば、一義的に光学膜厚の測定及び/又は制御ができる。この場合、各周期における極大値と極小値との差をのび量という。一般的には、のび量l1,l2,l3…は、互いに必ずしも一致しない場合がある。
【0024】
のび量l1,l2,l3 …が一致しない場合を考慮して、実際の制御は、のび量の全領域を用いず、その一部を利用することもできる。図3はのび量のうちで制御に利用する領域を示した図である。図3に示したように、光量値の最小が20%、最大が70%であって、のび量が50%である場合には、上下の5%の領域は用いず、光量値が25%〜65%の領域部分を利用して制御を行うようにする。
【0025】
この実施の態様においては、光学式膜厚計10は、上記コートドーム2の中心部に保持されたモニターガラス2bに光を照射し、その反射光を測定する。モニターガラス2bに形成される薄膜は、各レンズ2aに形成される薄膜と等しいとみることができるので、各レンズ2aに形成の薄膜と同じ情報を得ることができる。
【0026】
そして、制御装置12は、上記光学式膜厚計10で測定される上記モニターガラス2bに形成された薄膜からの時々刻々の光量値が、規準光量値データ格納手段に格納されている光量値と等しくなるように、電子銃3に印加する電力(電流及び/又は電圧)を制御する。
【0027】
以下、本実施の形態にかかる薄膜形成方法をより具体的に説明する。まず、コートドーム2に被成膜体たるレンズ2a及びモニターガラス2bをセットし、ルツボ4に蒸着原料4aをセットする。ついで、真空チャンバー1内を所定の真空度にし、ハロゲンヒーター9によってレンズ2aを所定の温度にする。しかる後、電子銃3に印加する電力の制御を開始して蒸着を開始する。
【0028】
蒸着膜の成膜が開始されるのは、シャッター5が開いてからである。よって、シャッターが開いた時を0にとり、その後の経過時刻をt(秒)とする。一般には、シャッター5が開くと、光学式膜厚計10の光量が変化し始める。ただし、現実には、時として、この光量の変化の開始が、遅れる場合がある。このような場合には、所定時間経過後に強制的に電子銃3に所定の電力を印加して制御を開始することができる。
【0029】
最初に、電子銃パワー(電流値)等の諸条件を最良の成膜を行うことができる条件に設定し、規準の成膜を行う。この規準の成膜は、要するに、結果的に所望の反射防止膜が形成される成膜である。したがって、装置の種々の条件が良好の場合には電子銃への印加電力を一定にするだけでよい場合もある。また、場合によっては、熟練者の経験とカンによって種々の条件を制御しながらの成膜である場合もある。
【0030】
上記規準の成膜において、成膜の過程における時刻t(秒)に対する光学式膜厚計の光量l(%)を、サンプリング間隔Tsmp(秒)に従って、随時、記録していき、時刻と光量が対になった光量値データを作成する。上記の光量値データを基準光量値データとし、規準光量値格納手段13に格納する。
【0031】
次からの成膜は、コンピュータによるソフトウェア制御を行い、上記規準光量値格納手段13に格納されている規準光量値データを呼び出し、実測される光量値と比較し、両者が一致するように、電子銃3の電流値を調整する。
【0032】
電子銃の電流値の制御は次の通りに行われる。まず、シャッター開からの時刻ti-1(実時刻)における光量をli-1(実測値=実光量)とし、このli-1に等しい規準光量ls(=Ii-1)を基準データから検索する(iは、制御回数i回目)。同一の値がない場合には、近似値を算出する。そして、この光量lsに対応する時刻ts(基準時刻)を基準データから算出する。
【0033】
次に、実時刻ti-1から制御間隔Δt(秒)後の時刻tiに対応する光量(実測値=実光量)をliとする。また、基準データから、規準時刻ts’(=ts +Δt)に対応する規準光量ls’を得る。
このとき、
ΔIi≡Ii−Ii-1
ΔIsi≡Is’−Is
とし、ここで、
Ri≡I−ΔIi/ΔIsi
あるいは、
Ri≡(Is’−Ii)/(Is’−Is)
とする。図4は実光量の変化と規準光量の変化とを図で表したものである。
【0034】
このRiに対して、さらに、次のような変換を行う。
Qi≡kRi|Ri|
ここで、kは、任意の定数である。 このQiに対して、PID制御(比例、積分、微分制御)を行い、随時、電子銃パワー値Piを決定する。以下に、電子銃パワー値Pi を決定するPID制御式を記す。
Pi≡Pi-1+Kp・Qi+Ki・ΣQi+Kd・detQi
【0035】
ここで、Kp、Ki、Kdは、それぞれ、任意の定数である。また、
【数1】
detQi≡Qi−Qi-1
である。以上の制御を制御間隔Δti(秒)毎に行う。
【0036】
ただし、上記の制御間隔Δti(秒)は、一致率(Ri)に応じて変化させる。一般には、一致率が高い(Riが0に近い)ほど制御間隔Δtiを大きくとる。なお、Riに対して、PID制御(比例、積分、微分制御)を行ない、随時、電子銃パワー値Piを決定することが可能であるが、次の式、
Qi≡kRi|Ri|
に変換して、Δlsi 及びΔliの値が近似している場合において、適度な電子銃の電流値が設定されるようにすることもできる。
【0037】
上述の方法及び装置を用いて、実際に単層膜(1/2λ(λ=500nm)層)を形成した例を以下に掲げる。図5は蒸着原料AN2を用いて成膜した例を示す表であり、図6は蒸着原料AN3を用いて成膜した例を示す表である。
【0038】
ここで、蒸着原料AN2は、ZrO2からなる蒸着物質であり、蒸着原料AN3は、Ta2O5,ZrO2,Y2O3,Al2O3の混合物からなる蒸着物質である。
【0039】
また、他の条件は以下の通りである。
レンズ基板:チオウレタンプラスチックレンズ
レンズ加熱温度:約70℃
真空条件:3.6〜5.0×10-3Pa
光学式膜厚計:OPM−V1(シンクロン製)
蒸着装置:BMC-1050HP(シンクロン製)
【0040】
図5及び図6に示された結果から、AN2の場合は、電子銃の初期パワー(蒸着開始パワー)が、それぞれ異なっているにも関わらず、蒸着時間の差は、多くて10秒程度である。最終パワーを比較しても、ほぼ147mAと一定値を示している。伸び量も、ほぼ一様であることが分かる。
【0041】
また、 AN3の場合も、 AN2と同様、電子銃の初期パワー(蒸着開始パワー)が、それぞれ異なっているにも関わらず、蒸着時間の差は、10秒未満である。蒸着時間が長いせいか、AN2よりも精度がよい。最終パワーも実によく一致している。測定伸び量と基準伸び量とは、ほぼ一様であり、同一特性の薄膜であるということができる。
【0042】
すなわち、上記結果は、本発明が、光学式膜厚計より計測される光量に着目して電子銃の電流値を制御しているので、仮に、他の条件(基板温度、真空度等)が設定値と異なっても、反射防止特性においてばらつきの少ない反射防止膜を人手を介さずに施すことを可能にするものであることを示すものである。すなわち、光学式膜厚計によって計測される光量は、薄膜の光学膜厚に一義的に依存する量である。したがって、この光量値が規準の光量値に等しくなるように制御することによって、仮に装置の条件その他の因子が変動した場合でも、結果的に、成膜の各時点での光学膜厚が同一という条件を充たしながら成膜された薄膜が得られ、最終的にほぼ同一の光学性能を有する薄膜を確実に得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、成膜材料を飛翔させて被成膜体表面に堆積させることによって成膜を行う薄膜形成方法において、薄膜が形成された被成膜体に所定の光を照射したときの透過又は反射光量が前記薄膜の膜厚に依存することを利用して前記薄膜の膜厚を測定する光学式膜厚計を用い、成膜過程において、前記光学式膜厚計によって時々刻々測定される透過又は反射の光量値が規準光量値に近似又は等しくなるように、飛翔させる成膜材料の量を制御することを特徴とするもので、これにより、光学的性質の一定した薄膜を再現性よく自動的に形成することを可能にした薄膜形成方法及び装置を得ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の態様にかかる薄膜形成装置の構成を示す図である。
【図2】ガラス表面に蒸着を施して薄膜を形成していく場合における反射光量の変化を示す図である。
【図3】のび量のうちで制御に利用する領域を示した図である。
【図4】実光量の変化と規準光量の変化とを図で表したものである。
【図5】蒸着原料AN2を用いて成膜した例を示す表である。
【図6】蒸着原料AN3を用いて成膜した例を示す表である。
【符号の説明】
1 真空チャンバー
2 コートドーム
3 電子銃
4 ルツボ
5 シャッター
6 基板温度計
7 真空計
8 排気ユニット
9 ハロゲンヒーター
10 光学式膜厚計
11 膜厚モニター
12 制御手段
13 規準光量値データ格納手段
Claims (2)
- 成膜室内において成膜材料を飛翔させて被成膜体表面に堆積させる成膜手段を有する薄膜形成装置において、
薄膜が形成された被成膜体に所定の光を照射したときの透過又は反射光量が前記薄膜の膜厚に依存することを利用して前記薄膜の膜厚を測定する光学式膜厚計よりなる測定手段と、
前記測定手段で被成膜体に所定の光を照射したときに測定される透過又は反射の成膜過程における各時点での規準光量値又は各時点での光量値の変化量の規準値を格納する格納手段と、
前記測定手段で測定される成膜過程の各時点における透過又は反射光量値又は各時点での光量値の変化量と、前記格納手段に格納されている成膜過程の各時点における透過又は反射の規準光量値又は各時点での光量値の変化量の規準値とが近似もしくは等しくなるように、前記成膜手段において飛翔させる成膜材料の量を制御する制御手段とを有し、
前記成膜手段は、成膜材料を加熱して飛翔させる電子銃を有し、
前記格納手段は、規準成膜時の際の時間(ts1,ts2,ts3・・・,tsm)ごとの前記規準反射光量値デ−タ(ls1,ls2,ls3, ・・・,lsm,)を格納するものであり、
前記測定手段は、成膜過程における各時点の薄膜の反射光量値(11, l2,13・・・,ln)を単位時間(t1,t2,t3, ・・・,tn)ごとに測定するものであり、
前記制御手段は、前記測定手段により得られた任意の時間後(△t=ti−ti−1)における光量変化量(△l=li−li−1)を算出する測定光量変化量算出手段と、任意の時間(ti−1)において前記測定手段で得られた光量値(li−1)と同一または近似した光量値(ls)及びその時間(ts)を規準光量値デ−タ格納手段の中から検索または算出する処理手段と、前記任意の時間後(△t=ti−ti−1)における規準光量値(ls’)を求め、前記光量値(ls)と規準光量値(ls’)との変化量(△lsi=ls’−ls)とを求める規準光量変化量算出手段と、前記測定光量変化量算出手段で求めた測定光量変化量(△li=li−li−1)と前記規準光量変化量算出手段で求めた規準光量変化量(△lsi=ls’−ls)とを用いて前記電子銃に印加する電力を制御するフィードバック制御手段とを有するものであることを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記フィードバック制御手段は、Ri≡1−(△li /△lsi)と変換後,Qi≡kRi|Ri|(kは、任意の定数である)と変換して、このQiが最小になるようにPID(比例、積分、微分)制御により印加電力を制御するものであることを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
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