JP4818073B2 - 膜厚測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は水晶振動子を用いた膜厚測定の技術に係り、特に、薄膜が付着した水晶振動子の測定誤差を修正する技術に関する。
従来より、蒸着やスパッタリング等で薄膜を形成する際には、真空槽内に成膜対象の基板と共に水晶振動子が配置され、水晶振動子の共振周波数を測定し、共振周波数の変化量から水晶振動子に成長した薄膜の膜厚を求めており、予め測定されている水晶振動子上に形成される薄膜の膜厚と、基板表面に形成される薄膜の膜厚との関係から、基板表面上の薄膜の膜厚が求められている。
しかし、複数の基板に対し、同じ水晶振動子で膜厚測定を行なうため、水晶振動子に付着する薄膜の膜厚は次第に厚くなり、その結果、共振周波数の変化量と膜厚との関係が徐々にずれてしまい、水晶振動子の使用初期には正確な膜厚が測定できていても、ある程度の回数使用されると、膜厚測定に誤差が発生してしまう。
近年では、有機EL素子の有機薄膜等、数オングストロームの膜厚を正確に測定する技術が要求されており、誤差が大きな問題となる。
測定精度を向上させようとする技術は、例えば下記文献に記載されている。
特開平4−223211号公報 特開平11−222670号公報
本発明は、測定枚数若しくは測定時間が増加すると、膜厚測定誤差が増大するという従来技術の、課題を解決するために創作された発明である。
上記課題を解決するため、本発明は、真空雰囲気中に成膜対象物を配置し、成膜源から蒸着材料の微粒子を放出させ、前記成膜対象物に付着させ、前記成膜対象物に前記蒸着材料の薄膜を成長させる際に、前記真空雰囲気中に測定用水晶振動子を配置しておき、前記蒸着材料の微粒子を前記測定用水晶振動子にも付着させ、前記測定用水晶振動子の共振周波数から下記(1)式、
Figure 0004818073
に従って前記測定用水晶振動子上の膜厚を求め、前記測定用水晶振動子上の膜厚を、前記成膜対象物上の膜厚に換算する膜厚測定方法であって、前記真空雰囲気中に校正用水晶振動子を配置しておき、複数の前記成膜対象物表面へ前記薄膜を形成する間に、前記測定用水晶振動子と前記校正用水晶振動子に前記薄膜を成長させ、前記校正用水晶振動子の測定結果を前記(1)式の左辺に代入し、前記測定用水晶振動子の音響インピーダンス比Zを求めるZ値算出工程を設け、複数の前記成膜対象物表面へ前記薄膜を形成する成膜工程では、前記Z値算出工程で求めた音響インピーダンス比Zの値を前記(1)式に代入し、前記測定用水晶振動子によって膜厚を求める膜厚測定方法である。
また、本発明は、前記校正工程に於いて、前記校正用水晶振動子の表面と前記測定用水晶振動子の表面には、前記薄膜を一緒に形成する膜厚測定方法である。
また、本発明は、前記校正工程に於いて、前記校正用水晶振動子の表面と前記測定用水晶振動子の表面には、前記薄膜を順番に形成する膜厚測定方法である。
また、本発明は、前記測定用水晶振動子を前記真空雰囲気中に複数個配置し、前記薄膜が形成された前記測定用水晶振動子の前記校正工程は、同じ前記校正用水晶振動子を用いて行う膜厚測定方法である。

本発明は上記のように構成されており、同じ測定用水晶振動子によって、複数枚数の成膜対象物の膜厚を測定する測定方法である。
図2は、横軸に成膜時間、縦軸に薄膜成長速度(成膜速度)をとったグラフであり、符号L1は、成膜源からの薄膜材料粒子の放出速度を一定にして測定用水晶振動子の共振周波数と成膜時間から求めた薄膜成長速度の曲線である。
このように、薄膜構成材料の微粒子放出量が一定の場合、即ち、薄膜成長速度を一定にしても、測定用水晶振動子の測定結果から算出した薄膜成長速度は、成膜時間の経過、即ち、測定用水晶振動子表面に付着する薄膜の膜厚が厚くなると小さくなる。
これは、測定用水晶振動子表面に付着する薄膜の膜厚が厚くなるに従い、膜厚測定の誤差が蓄積されることを示している。
実際の膜厚が既知であれば、誤差が大きくなった場合に、測定用水晶振動子を用いた膜厚の測定値を、実際の膜厚に一致させるように補正すればよい。
図3の符号L2は、時刻t1、t2、t3、t4に於いて、実際の膜厚と一致するように、測定用水晶振動子の膜厚測定結果が一致された場合の曲線(折れ線)であり、誤差が大きくなる前に、測定値が実際の膜厚と一致するように修正されている。実際の膜厚は、誤差修正にだけ用いる校正用水晶振動子で測定すればよい。
同じ測定用水晶振動子で、複数枚数の成膜対象物の膜厚を測定する場合、測定枚数が増え、誤差が大きくなると、校正用水晶振動子を用いて誤差を消去できるから、正確な膜厚測定を行なうことができる。
測定用水晶振動子の使用時間を延長することができる。
図1を参照し、符号10は、本発明の測定方法に用いることができる第例の成膜装置であり、真空槽11を有している。
真空槽11の内部には成膜源12が配置されており、成膜源12と対向する位置に基板ホルダ13が配置されている。
成膜源12は、EB蒸着源、抵抗加熱蒸着源、スパッタリングターゲット等であり、基板ホルダ13に基板を保持し、成膜源12から薄膜材料の微粒子(蒸気やスパッタリング粒子など)を放出させると、基板表面に薄膜材料の薄膜が成長するように構成されている。
この成膜装置では、基板表面への薄膜材料粒子の到達を妨げない位置に、校正用水晶振動子1と一乃至複数個の測定用水晶振動子2が配置されている。ここでは、測定用水晶振動子2は一個である。
校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2は成膜源12から等距離に配置されており、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2に設けられたシャッタ21、22を開け、成膜源12から蒸着材料の微粒子を放出すると、校正用水晶振動子1の表面と測定用水晶振動子2の表面に同じ割合で蒸着材料の微粒子が到達し、同じ膜厚の薄膜が一緒に成長するように構成されている。校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2の両方に一緒に薄膜を成長させるのではなく、先ず、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2のいずれか一方に薄膜を成長させ、次に、他方に同じ時間だけ薄膜を成長させてもよい。
校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2は、測定装置4に接続されており、測定装置4によって、共振周波数が測定され、共振周波数の値や、その変化量から膜厚や成膜速度が求められるように構成されている。測定装置4は外部機器5に接続されており、測定結果は外部機器5に伝送される。
図1の符号15はガラス基板やシリコン基板等の成膜対象物であり、成膜面を成膜源12に向け、基板ホルダ13に保持されている。
上記成膜装置10によって、成膜対象物15表面に薄膜を形成する前に、下記の校正工程の前に行なわれる準備工程において、基板ホルダ13に測定用基板を配置し、校正用水晶振動子1の表面と測定用基板の表面に一緒に、又は順番に同じ時間だけ薄膜を成長させる。
測定用基板上の薄膜の膜厚は、触針式段差計や光学測定器によって測定し、校正用水晶振動子1上の薄膜の膜厚は共振周波数からZ=1として下記(1)式によって求める。
測定用基板上の薄膜の膜厚は正確に測定できているものとし、触針式段差計等の膜厚と校正用水晶振動子1の膜厚の比(膜厚比h)を求めておく。
共振周波数から測定した校正用水晶振動子1上の膜厚を符号C0とし、触針式段差計や光学測定器による測定用基板上の膜厚を符号S0で表わすと、求める膜厚比hはS0/C0である(h=S0/C0)。
次に、校正工程によって、測定用水晶振動子2の校正を行なう。
校正工程を説明すると、校正工程では真空槽11内に成膜対象物15を搬入せず、真空槽11内を真空排気した状態で成膜源12から蒸着材料の微粒子を放出させて校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2の両方に薄膜を成長させ、校正用水晶振動子1の共振周波数fcと測定用水晶振動子2の共振周波数fcをそれぞれ測定し、Z=1 として下記(1)式(ρf、ρq、tq、fqは既知である)に従って、校正用水晶振動子1の膜厚C1と測定用水晶振動子2の膜厚M1を求め、測定値C1、M1、又はその比である測定比(C1/M1)を記憶しておく。
Figure 0004818073
校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2には、同じ膜厚の薄膜が形成されるが、水晶振動子の個体差により膜厚の算出値は一致しない。
なお、ここでは、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2は未使用の状態であり、表面には薄膜が形成されていないものとする。
校正工程を終了し、次に、成膜対象物15表面に薄膜を形成する成膜工程に移行する。
成膜工程では、真空槽11内に成膜対象物15を搬入し、基板ホルダ13に保持させ、成膜源12から蒸着材料の微粒子を放出させ、搬入した成膜対象物15の表面に薄膜を形成する。
成膜工程では校正用水晶振動子1のシャッタ21は閉じ、測定用水晶振動子2のシャッタ22は開けておき、成膜源12から放出された薄膜材料の微粒子を、測定用水晶振動子2の表面に到達させ、成膜対象物15の表面と測定用水晶振動子2の表面に薄膜を成長させる。校正用水晶振動子1の表面には薄膜は成長させない。
測定用水晶振動子2の共振周波数を測定し、上記(1)式に従って、測定用水晶振動子2表面の薄膜の膜厚を測定する。測定値を符号Pで表わすと、測定値Pに測定比(C1/M1)を乗算すると、その値 P×(C1/M1)が、測定用水晶振動子2表面に形成された薄膜の膜厚である(Z=1、ρf、ρq、tq、fqは既知であるとする)。
校正用水晶振動子1の表面の膜厚と成膜対象物15の表面の膜厚の比は、校正用水晶振動子1の表面の膜厚と測定用基板の表面の膜厚の比である膜厚比hに等しいから、成膜対象物15表面の薄膜の膜厚はh×P×(C1/M1) になる。
このように、成膜対象物15表面の薄膜の膜厚を測定用水晶振動子2によって測定すれば、成膜対象物表面の薄膜が所定膜厚に達したところで成膜源12からの微粒子放出を停止し、薄膜の成長を終了させることができる。
薄膜形成が終了した成膜対象物15を、薄膜が形成されていない成膜対象物と交換した後、上記と同様に、測定用水晶振動子2によって膜厚を測定しながら、薄膜を成長させる。
以上のように、測定用水晶振動子2は、成膜対象物15と一緒に薄膜が形成されるので、複数枚の成膜対象物15表面に薄膜を形成すると、測定用水晶振動子2の表面に形成される薄膜の膜厚が厚くなり、次第に測定誤差が大きくなる。
そこで、測定用水晶振動子2の共振周波数が、所定値低下すると、再度校正工程に移行する。このとき、成膜工程では校正用水晶振動子1の表面には薄膜は形成されていないので、校正用水晶振動子1の表面の薄膜は無視できる程度の膜厚であり、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2の共振周波数から、膜厚の測定値C2、M2をそれぞれ求め、成膜工程を再開したとき、測定用水晶振動子2の膜厚の測定値Pに、膜厚比hと、求め直した測定比C2/M2とから、成膜対象物15表面の膜厚をh×P×C2/M2で求めると、誤差が修正される。
このように、校正用水晶振動子1表面の薄膜の膜厚は無視できる程小さく、Z=1と置き複数回校正工程を行なっても、校正用水晶振動子1の膜厚は正確に求めることができる。例えば、n番目の校正工程で求めた測定比Cn/Mnから、n番目の校正工程後に再開した成膜工程に於いて、測定比hと測定用水晶振動子2の測定値Pから、h×P×Cn/Mnで成膜対象物15表面の膜厚を求めることができる。
上記実施例では、薄膜の密度ρfが既知であるとして説明したが、実際には、ρfは既知である必要はない。
ρfが未知の場合、校正工程前の準備工程において膜厚比を求める際、ρf=1 、及びZ=1として膜厚を求めると、ρf=1として時の膜厚比Hは、ρfが既知の時の膜厚比hのρf倍になる(H=h・ρf )。
成膜工程に於いて測定用水晶振動子2の共振周波数を測定し、成膜対象物15表面の膜厚を求める際、測定用水晶振動子2のρfも“1”と置いくと、測定比(C1/M1)から算出される測定用水晶振動子2表面の薄膜の膜厚はP×C1/(M1・ρf)になるから、この値に膜厚比Hを乗算するとρfは消去され、成膜対象物15表面の膜厚はP×C1/M1 になる。この値はρfが既知であった場合と同じ値であり、従って、ρfが未知であっても成膜対象物15表面の膜厚を求めることができる。
上記実施例では、成膜対象物表面15の薄膜の膜厚を正確に測定するために、校正工程での測定用水晶振動子2の膜厚の測定値Mと校正用水晶振動子1の膜厚の測定値Cから求めた測定比C/Mを用いたが、本発明はそれに限定されるものではなく、上記(1)式の音響インピーダンス比Zを求めて測定用水晶振動子2の測定値を修正してもよい。
音響インピーダンス比Zを求めるZ値算出工程を説明すると、Z値算出工程では、成膜工程を行なう前に、先ず真空槽11内を真空排気した状態で、成膜源12から蒸着材料の微粒子を放出させ、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2の両方に一緒に、又は順番に同じ時間だけ成膜し、共振周波数をそれぞれ測定する。
水晶振動子に薄膜が付着していない状態では、音響インピーダンス比Zは“1”であるから、校正用水晶振動子1の表面には薄膜は形成されていないか、無視できる程度の膜厚であるとすると、上記(1)式のZを“1”と置き、校正用水晶振動子1の共振周波数の測定値から(1)式の値を求める(Z=1,fc=測定値)。
次に、校正用水晶振動子2から求めた(1)式の値と、音響インピーダンス比Zを未知数とし、測定用水晶振動子2の共振周波数の測定値をfcに代入した(1)式の右辺を等しいと置くと、測定用水晶振動子2の音響インピーダンス比Zの値が求められる。
成膜工程に移行し、成膜対象物15表面に薄膜を成長させる際には、測定用水晶振動子2表面にも薄膜を成長させ、共振周波数を測定し、この共振周波数の値とZ値算出工程で求めた音響インピーダンス比Zの値を(1)式に代入すると、測定用水晶振動子2の表面の薄膜の膜厚Qが求められるから、この膜厚Qに膜厚比hを乗算した値Q×hが、成膜対象物表面15の膜厚となる。成膜工程では、校正用水晶振動子1には蒸着材料の微粒子は付着させない。
測定用水晶振動子2表面の薄膜の膜厚が厚くなると、測定用水晶振動子2による測定値に含まれる誤差が大きくなるため、測定用水晶振動子2の共振周波数が低下した場合や、多数の成膜対象物15表面に薄膜を形成した場合等、誤差が大きくなったら成膜工程を中断し、Z値算出工程に移行し、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2に薄膜を形成し、共振周波数をそれぞれ再測定し、最初に行なったZ値算出工程と同様に、Z=1として校正用水晶振動子1の共振周波数の測定値から(1)式の値を求め、Zを未知数とし、測定用水晶振動子2の共振周波数の測定値をfcに代入した(1)式右辺を等しいと置くと、未知数である測定用水晶振動子2の音響インピーダンス比Zの値を求めることができる。
次に成膜工程を再開したときには、直前のZ値算出工程で求めた音響インピーダンス比Zを用い、測定用水晶振動子2の共振周波数の測定値と、膜厚比hから、成膜対象物15表面の薄膜の膜厚を求めることができる。
なお、以上は同じ時間だけ成膜源12から薄膜材料の微粒子を到達させたときに、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2に同じ膜厚の薄膜が形成される場合について説明したが、異なる膜厚の薄膜が形成される場合であっても、校正用水晶振動子の膜厚と、測定用水晶振動子の膜厚の比は測定比やZ値の値の中に含まれており、成膜対象物15表面の薄膜の膜厚測定に際して考慮する必要がない。
また、上記は、測定用水晶振動子2が一個の場合であったが、測定用水晶振動子2を複数個設ける場合も本発明に含まれる。
その例を説明すると、図4の符号20は、本発明を実施できる第二例の成膜装置を示している。
この成膜装置20は、上記第一例の成膜装置10が有する校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子2に替え、水晶振動子用回転ホルダ30が配置されている。他の構成は第一例の成膜装置10と同じであり、同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。
この水晶振動子用回転ホルダ30は、図5(a)〜(c)に示すように、保持台31を有しており、保持台31上には、一個の校正用水晶振動子1と複数の測定用水晶振動子21〜27が配置されている。
水晶振動子1、21〜27上には、カバー32が配置されている。同図(b)は、カバー32を除去した状態であり、各水晶振動子1、21〜27は、保持台31の回転中心Oを中心とする同じ円上に配置されている。
カバー32には、カバー32を厚み方向に貫通する窓部33が一カ所設けられている。
カバー32は成膜源12に対して静止されており、保持台31は回転中心Oを中心に回転可能に構成されている。
窓部33の回転中心Oからの距離は、各水晶振動子1、21〜27の回転中心Oからの距離に等しくされており、回転中心Oを中心に保持台31を回転させると、所望の水晶振動子1、21〜27を窓部33の底面下に静止させられるように構成されている。
窓部33の底面下に位置した水晶振動子1、21〜27は、その表面が窓部33の底面下に露出されており、窓部33と成膜源12の間に位置するシャッタ24を開け、成膜源12から薄膜材料の微粒子を放出させると、窓部33の底面に位置する水晶振動子1、21〜27の表面に薄膜が形成されるようになっている。図5(c)は、図5(a)のA−A線截断断面図である。
この水晶振動子用回転ホルダ30を用いた準備工程では、窓部33の底面に校正用水晶振動子1を位置させ、基板ホルダ15に測定用基板を配置し、上述した準備工程と同じ手順で膜厚比hを求めておく。
次に、校正工程では、窓部33底面に各水晶振動子1、21〜27を順番に位置させ、それぞれ同じ時間だけ薄膜を成長させ、校正用水晶振動子1の共振周波数と各測定用水晶振動子21〜27の共振周波数を測定し、校正用水晶振動子1と測定用水晶振動子21〜27の膜厚を求める。
求めた校正用水晶振動子1の膜厚を符号cで表わし、測定用水晶振動子21〜27の膜厚を符号m1〜m7で表わすと、測定用水晶振動子21〜27の測定比は、(c/m1)〜(c/m7)になる。
成膜工程では、複数の測定用水晶振動子21〜27の中から選択した一個の測定用水晶振動子2Aを窓部33の底面下に位置させ、共振周波数を測定し、膜厚PAを求めると、その膜厚PAと、膜厚比hと、その測定用水晶振動子2Aの測定比(c/mA)から、成膜対象物15表面の膜厚はh×PA×(c/mA) で算出される。
使用中の測定用水晶振動子2Aの共振周波数が低下した場合や多数の成膜対象物の膜厚測定を行った場合等、使用中の測定用水晶振動子2Aの誤差が大きくなったときには、その測定用水晶振動子2Aに対してだけ上記校正工程を再び行ない、測定比を算出し直すことができる。
更に、校正によっても誤差が修正できない場合は、測定に用いた測定用水晶振動子2Aを窓部33の底面から移動させ、他の測定用水晶振動子2Bを窓部33底面に位置させ、その測定用水晶振動子2Bによって成膜対象物15の膜厚測定を行なう。この場合、この測定用水晶振動子2Bの膜厚から求めた測定比(c/mB)を用いる。
上記は、測定比(c/m1)〜(c/m7)によって、水晶振動子用回転ホルダ30の測定用水晶振動子21〜27の校正を行なったが、音響インピーダンス比Zによっても校正を行なうことができる。
その場合、校正工程に於いて、校正用水晶振動子1の共振周波数の測定結果とZ=1から(1)式の値を求め、その値と測定用水晶振動子21〜27の共振周波数の測定結果から、各測定用水晶振動子21〜27毎に音響インピーダンス比Z1〜Z7を求める。
そして校正工程の後に行われる成膜工程に於いて、使用する測定用水晶振動子2Cの共振周波数の測定値と、その測定用水晶振動子2cの音響インピーダンス比Zcから、(1)式によって膜厚を求める。成膜対象物15上の膜厚は、膜厚比hを用いて求める。
使用中の測定用水晶振動子2Cの共振周波数が所定値低下した場合、又は、同じ測定用水晶振動子2Cによって所定枚数の成膜対象物の膜厚測定を行った後等、使用中の測定用水晶振動子2Cの誤差が大きくなったら、再度校正工程を行ない、音響インピーダンス比ZCを求め直すことができる。
校正によっても誤差が修正できない場合は、測定に用いた測定用水晶振動子2Cを窓部33の底面から移動させ、他の測定用水晶振動子2Dを窓部33底面に位置させ、その測定用水晶振動子2Dの音響インピーダンス比ZDを用いて膜厚測定を続行することができる。
なお、上記実施例では、校正用水晶振動子1を水晶振動子用回転ホルダ30に配置したが、校正用水晶振動子1は、複数個の測定用水晶振動子が配置された水晶振動子用回転ホルダ30とは別の位置に配置してもよく、この場合、校正用水晶振動子1と窓部33の底面に露出する測定用水晶振動子に、一緒に薄膜を成長させることができる。
以上説明したように、同じ校正用水晶振動子1を用いて各測定用水晶振動子21〜27の校正を行なうことができるので、測定用水晶振動子21〜27の個体差による測定値のバラツキは消去され、正確な測定を行なうことができる。
本発明の測定方法が用いられる成膜装置の一例 水晶振動子の測定誤差の増加を説明するためのグラフ 本発明による誤差修正を説明するためのグラフ 本発明の測定方法が用いられる成膜装置の他の例 (a):切り替え型水晶振動子用回転ホルダ上の水晶振動子を説明するための図 (b):水晶振動子用回転ホルダを成膜源の位置から見た図 (c):そのA-A線截断断面図
符号の説明
1……校正用水晶振動子
2、21〜27……測定用水晶振動子
12……成膜源
15……成膜対象物

Claims (4)

  1. 真空雰囲気中に成膜対象物を配置し、成膜源から蒸着材料の微粒子を放出させ、前記成膜対象物に付着させ、前記成膜対象物に前記蒸着材料の薄膜を成長させる際に、前記真空雰囲気中に測定用水晶振動子を配置しておき、
    前記蒸着材料の微粒子を前記測定用水晶振動子にも付着させ、前記測定用水晶振動子の共振周波数から下記(1)式、
    Figure 0004818073
    に従って前記測定用水晶振動子上の膜厚を求め、
    前記測定用水晶振動子上の膜厚を、前記成膜対象物上の膜厚に換算する膜厚測定方法であって、
    前記真空雰囲気中に校正用水晶振動子を配置しておき、
    複数の前記成膜対象物表面へ前記薄膜を形成する間に、前記測定用水晶振動子と前記校正用水晶振動子に前記薄膜を成長させ、前記校正用水晶振動子の測定結果を前記(1)式の左辺に代入し、前記測定用水晶振動子の音響インピーダンス比Zを求めるZ値算出工程を設け、
    複数の前記成膜対象物表面へ前記薄膜を形成する成膜工程では、前記Z値算出工程で求めた音響インピーダンス比Zの値を前記(1)式に代入し、前記測定用水晶振動子によって膜厚を求める膜厚測定方法。
  2. 前記校正工程に於いて、前記校正用水晶振動子の表面と前記測定用水晶振動子の表面には、前記薄膜を一緒に形成する請求項1記載の膜厚測定方法。
  3. 前記校正工程に於いて、前記校正用水晶振動子の表面と前記測定用水晶振動子の表面には、前記薄膜を順番に形成する請求項1記載の膜厚測定方法。
  4. 前記測定用水晶振動子を前記真空雰囲気中に複数個配置し、前記薄膜が形成された前記測定用水晶振動子の前記校正工程は、同じ前記校正用水晶振動子を用いて行う請求項1記載の膜厚測定方法。
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