JP5258775B2 - 飲料缶へのパージガスの投入 - Google Patents

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Description

本発明は、食品を充填する缶、特に、飲料缶にパージガス又は押出ガスを投入するための装置に関する。
食品、例えば、飲料を充填するボトルにおいて、排気した後ＣＯ2 でパージングすることによって、Ｏ2 を含む空気を除去することが知られている。この周知の手法を充填する飲料缶に使用した場合、排気工程によって、非常に薄手の飲料缶が収縮してしまい、そのため使用できなくなる。
別の措置は、人が常に開いた状態でＣＯ2 により缶をパージングすることである。それは、確かに所望のパージング効果が得られるが、その措置は、当該の設備の近傍に高い濃度のＣＯ2 が発生し、その結果機械の操作者がＭＡＣ（最大許容濃度）値を超える値に曝されるという大きな欠点を有する。
そこで、本発明の課題は、例えば、高すぎるＣＯ2 値で周囲環境を汚染すること無く、食品を充填する缶の最適なパージング効果を実現することが可能な装置を提供することである。
冒頭で述べた形式の装置において、本課題は、請求項１に記載された特徴によって解決される、即ち、缶の上縁にシール部分を載せるために上昇及び下降することが可能なスリーブ内に、パージガスパイプが、上昇及び下降することが可能な形で通るとともに、ガス排出パイプが配備されていることによって解決される。
本発明の利点は、当初は周囲環境の空気で満たされている、開いた状態で固定された缶に対して、上昇及び下降することが可能なパージガスパイプを用いて、パージガスを缶の底部近傍に投入することが可能であり、そのパージガスと空気の混合気をガス排出パイプを通して除去することができることである。
そうすることによって、場合によっては、パージガスと空気の混合気を再処理して、パージガスを循環系に戻す可能性も得られる。しかし、例えば、ホールの屋根を介して、パージガスと空気の混合気を廃棄することも可能である。両方の場合において、相応に配備された機械の操作者の周囲環境は、ＣＯ2 又はパージガスのスモッグに汚染されないので、大幅に改善されることとなる。
缶の中の雰囲気は、著しく改善され、そのため、次の充填プロセスの間においても、酸素又は異質ガスが混入する可能性が最小限となり、そのことは、最終製品の品質を改善することとなる。
本発明の実施形態は、従属請求項から明らかとなる。
本発明の目的に適うこととして、パージガスパイプを通すシリンダは、そのシリンダに対して密閉されたスリーブによって外側を取り囲まれており、パージングプロセス時に、その周縁のシール部分が、缶の上縁に載る。リング状のショルダー部が得られるように、シリンダが直径の異なる二つの領域を有する場合、その領域を利用して、ガス排出パイプの始点を形成することができる。
この場合、円筒形のピストン本体の直径が細くなった終端領域は、周縁のシール部分を備えたスリーブの終端領域とピストンシリンダとの間に、パージガスと空気の混合気を上方に誘導して排出するためのリング状隙間が形成されるように構成される。
更に、パージングプロセスを改善及び加速するために、真空ポンプをガス排出パイプに配備することができる。
本発明によるパージングプロセスの対応する方法の工程は、周縁にシール部分を備えたスリーブをパージングする缶の上縁の上に降下させて、缶を密閉するように配置し、次に、パージガス供給パイプの出口開口部がガスを排出するための領域を残した状態で缶の底部領域に達するまで、パージガス供給パイプ及びガス排出パイプを備えたピストンシリンダを缶の中に降下させ、次に、缶がパージガスで完全に満たされるまでの間、パージガス供給パイプ及びガス排出パイプを開くことである。
更なる改善策は、パージングプロセスの間、パージガスの供給と同期した真空ポンプによって、パージガスと空気の混合気を吸い出すものと規定することができる。
本発明の更なる特徴、詳細及び利点は、以下の記述及び図面により明らかとなる。
本発明による装置をパージング位置で部分的に簡略化して図示した図
共通して符号１で表示された装置は、食品を充填する缶２にパージガス又は押出ガスを投入する役割を果たす。缶２をパージガスで満たすために、先ずは下方のリング状シール部分３を備えたスリーブ４が、符号２ａで表示された缶の周縁部上に押し付けられ、その際、缶は、それに対応する台座５上で静止している。スリーブ４の降下と上昇は、詳しく図示されていない上昇・下降機構の両方向矢印６で表示されている。
シリンダ７には、シール部分８を用いて、シリンダ７に対してガスを通さない形で密閉されたスリーブ４が、上昇及び下降することが可能な形で取り付けられている。
シリンダ７内には、パージガスパイプ９が中心に置かれている。外縁側には、真空ポンプ１１を備えた一つ以上のガス排出パイプ１０が配置されている。パージガスパイプ９は、缶２の底部２ｂの領域にまで、例えば、ＣＯ2 が、その領域で流れ出ることができる程度にまで降下される。
図において、パージガスパイプ内に配備されたバルブは符号１２で表示され、ガス排出パイプ内のバルブは符号１３で表示されている。パージガスパイプ９内の上昇と下降を表す両方向矢印は、符号１４で表示されている。
ここで、本発明による装置の作用形態は、次の通りである。
先ずは、後で食品を充填する缶２を本発明による装置の位置、例えば、台座又は移送部品５上に持って来る。缶２が、当該の位置に着いたら、詳しく図示されていない機器によって、スリーブのリング状シール部分３が缶の上縁２ａを捉えて、それを周囲環境に対して密閉するまで、スリーブ４を缶の上に降下させる（両方向矢印６）。
そのような両方向矢印６による下降運動と同期して、或いはそれとは別に、シリンダ７内を通るパージガスパイプ９を缶２内に降下させる（両方向矢印１４）。シリンダ７の缶２の方を向いた端部には、より小さい直径の領域７ａが設けられており、その結果、シリンダ７の動作位置において、真空ポンプ１１を用いて、パージングしている間缶から押し出されて来るガスをガス排出パイプ１０を通して吸い出すことができる。
缶の内部にパージガスを投入するために、バルブ１２を開くと同時に、ガス排出パイプのバルブ１３と、場合によっては、真空ポンプ１１とを作動させる。
パージングプロセス自体は、例えば、時間を制御して、予め選定した時間間隔の経過と共に終了する。そのために、パージガスパイプ用バルブ１２とガス排出パイプ用バルブを閉じ、その後には、缶を充填する工程が更に続く。缶の充填が終了したら、スリーブ４を缶から引き上げ、その時点で充填されている缶は、更なる工程、例えば、閉鎖工程に転送することができる。
パージングプロセスを時間を制御して終了すること以外に、例えば、パージングプロセスをセンサー制御により制御するものと規定することもできる。即ち、例えば、ガス圧又はパージガス濃度を検出するためのセンサーを配備して、所定の目標値に達した場合に、パージングプロセスの終了を起動することができる。
１ 装置
２ 缶
２ａ 缶の周縁部
２ｂ 缶の底部
３ リング状シール部分
４ スリーブ
５ 台座
６ 両方向矢印
７ シリンダ
７ａ シリンダの端部
８ シール部分
９ パージガスパイプ
１０ ガス排出パイプ
１１ 真空ポンプ
１２ パージガスパイプ用バルブ
１３ ガス排出パイプ用バルブ
１４ 両方向矢印
１５ リング状空間

Claims (5)

  1. 食品を充填する缶（２）、特に、飲料缶にパージガス又は押出ガスを投入するための装置（１）において、
    缶の上縁（２ａ）にシール部分（３）を載せるために上昇及び下降することが可能なスリーブ（４）内に、パージガスパイプ（９）が、上昇及び下降することが可能な形で通るとともに、ガス排出パイプ（１０）が配備されていることと、
    中心のピストンシリンダ（７）の直径が細くなった終端領域（７ａ）の外径が、ガスを排出するための隙間を作るために、周縁にシール部分を備えたスリーブ（４）の終端領域の内径よりも小さいことと、
    を特徴とする装置。
  2. パージガスパイプ（９）が通る中心のシリンダ（７）は、先端にシール部分（３）を備えたスリーブ（４）によって取り囲まれて、そのスリーブに対して密閉されるとともに、直径が細くなった終端領域（７ａ）を備えており、そのように構成されたショルダー部を始点として、ガス排出パイプ（１０）が延びていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  3. 真空ポンプ（１１）が、ガス排出パイプ（１０）に組み込まれていることを特徴とする請求項１又は２に記載の装置。
  4. 食品を充填する缶、特に、飲料缶にパージガス又は押出ガスを投入するための方法において、
    パージガス供給パイプが通る中心のピストンシリンダが、先端にシール部分を備えたスリーブによって取り囲まれて、そのスリーブに対して密閉されるとともに、直径が細くなった終端領域を備えており、そのように構成されたショルダー部を始点として、ガス排出パイプが延びていることと、
    そのような周縁にシール部分を備えたスリーブをパージングする缶の上縁に降下させて、缶を密閉する形に配置し、次に、パージガス供給パイプの出口開口部がガスを排出するための領域を残した状態で缶の底部領域に達するまで、パージガス供給パイプ及びガス排出パイプを備えたピストンシリンダを缶の中に降下させ、次に、缶がパージガスで完全に満たされるまでの間、パージガス供給パイプ及びガス排出パイプを開くことと、
    を特徴とする方法。
  5. パージングプロセスの間、パージガスの供給と同期した真空ポンプによって、パージガスと空気の混合気を吸い出すことを特徴とする請求項４に記載の方法。
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