JP2005313928A - 容器内のガス置換方法および容器内への飲料の充填方法 - Google Patents

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明彦 松田
Kenji Yamagishi
賢治 山岸
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敏広 秋久
Haruhiko Izawa
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Abstract

【課題】 従来より少ない炭酸ガスの使用量で、缶内酸素の置換効率を上昇させる容器内のガス置換方法および容器内への飲料の充填方法を提供する。
【解決手段】 ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程と、シールガッシング(seal gassing)工程と、を有してなる容器内のガス置換方法であって、ノンシールガッシング工程における、ノンシール間隙と、置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間の関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間が少なくとも50msec以上となるように設定される。
【選択図】 図1

Description

容器内へ飲料を充填するフィリング操作において、飲料充填前の容器内部に存在している空気(酸素)を、少ない置換ガス使用量でかつ迅速に、置換ガス(例えば、二酸化炭素ガス)に置換して、製品内部に残存する酸素量を効率的に低減させる技術に関する。
例えば、ビールや発泡酒(以下、発泡酒も含めて単に「ビール等飲料」という)の缶容器への缶フィラーのフィリング(充填)工程においては、ビール等飲料を充填する前に、品質劣化(酸化臭)の原因の一つである缶容器内の空気(主として、酸素)を除去するとともに、缶容器内を二酸化炭素ガスに置換させる必要がある。
このようなガス置換の好適な一手法として、従来より特開平3−176398号公報に開示されているようないわゆるノンシールガッシング(non-seal gassing)と、シールガッシング(seal gassing)の2つの方法を組み合わせて、飲料充填操作前の缶容器内の酸素をニ酸化炭素ガスに効率良く置換させる方法が知られている。
ノンシールガッシングは最初に存在している空気を短時間にニ酸化炭素ガスに置換させるのに適しているが、その方法のみでは酸素濃度を極めて低い濃度まで低下させるには限界がある。
この欠点を補うために、シールガッシングが連続して行われる。このものは、最初の段階からその方法を採ると置換効率が極めて悪い手法であるが、後工程で酸素濃度をより低下させるには極めて有効な手法である。
一般に、ノンシールガッシング工程での缶容器の開口部といわゆるフィラーバルブの間隔はカムによって制御されている。現行のカムは単純な2次曲線であり、フィラー給缶から缶口をシールするまで、単に徐々に狭まっていくだけの設計で十分であると認識されており、ノンシールガッシング条件については特別な配慮が払われていなかった。
近年、より一層の味覚品質の保持や製品保存性の向上のために容器内に残存する酸素量の低減化、および製造コストの削減のために置換ガスの使用量の削減化が求められている。しかしながら、容器内に残存する酸素量の低減化を図るには、一般に、置換ガスの使用量を多くすれば多くするほど有利になり、残存する酸素量の低減化と置換ガスの使用量の削減化とは相反する事項として認識されていた。
特開平3−176398号公報 特開昭59−221285号公報 特開昭64−037398号公報 特開平06−345192号公報
このような実状のもと、ノンシールガッシング条件およびシールガッシング条件(特に、ノンシールガッシング条件)のそれぞれの空き缶容器内の置換現象を把握し、容器内に残存する酸素量の低減化、および製造コストの削減のために置換ガスの使用量の削減化が図れる容器内のガス置換方法および容器内への飲料の充填方法を提供することにある。
このような課題を解決するために本発明は、容器の開口部にセンタリングベルを被せるように近接配置させた状態で、センタリングベル内の略中央に配置されたベントチューブの先端から置換ガスを噴出させ、容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材との間隙(ノンシール間隙)を通して容器内に貯留していた空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を置換ガスで置換してなるノンシールガッシング(non-seal gassing)工程と、容器の開口部にセンタリングベルを被着させて容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材とを密着させるとともに、センタリングベル側に配置されたのガス抜き口を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)を確保するとともに、ベントチューブの先端から容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下せしめるシールガッシング(seal gassing)工程と、を有してなる容器内のガス置換方法であって、前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙と、前記置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間の関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間が少なくとも50msec以上となるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、前記ノンシールガッシング工程における、置換ガスの噴出圧力は、0.15〜0.25MPaの範囲に設定される。
また、本発明の好ましい態様として、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間は、50〜350msecの範囲に設定される。
また、本発明の好ましい態様として、置換ガスを噴出させる際のベントチューブの先端位置が、容器の開口部の先端位置を基準として、−15mm〜+15mmの範囲(±0の位置が基準位置であり、−側が容器の開口部の外側であり、+側が容器の開口部の内側)に存在してなるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、容器内の容量は、135〜1000mLの範囲に設定される。
また、本発明の好ましい態様として、前記置換ガスを噴出させるベントチューブの先端位置におけるノズル内径が4〜10mmφとなるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、前記ノンシールガッシング工程に連続してシールガッシング(seal gassing)工程が行われ、置換ガスの噴出は、両工程に跨り同じ噴出圧力で連続的に行なわれており、容器内の残存酸素濃度が目的値に達成した時点でシールガッシング(seal gassing)工程における置換ガスの噴出が停止されるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、置換ガスが不活性ガスであり、容器が筒状容器であるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙の設定と、前記ノンシールの状態を維持する時間設定はカム機構により制御されてなるように構成される。
本発明は、フラッシング工程、カウンター工程、飲料充填工程を有する容器内への飲料の充填方法であって、前記フラッシング工程は、容器内に置換ガスを流入させて容器内を置換ガスで置換させるとともに、容器内に貯留していた初期貯留ガスを排出してなる操作であり、当該フラッシング工程は、ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程とシールガッシング(seal gassing)工程を有し、前記ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程は、容器の開口部にセンタリングベルを被せるように近接配置させた状態で、センタリングベル内の略中央に配置されたベントチューブの先端から置換ガスを噴出させ、容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材との間隙(ノンシール間隙)を通して容器内に貯留していた空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を置換ガスで置換してなる工程であり、前記シールガッシング(seal gassing)工程は、容器の開口部にセンタリングベルを被着させて容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材とを密着させるとともに、センタリングベル側に配置されたのガス抜き口を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)を確保するとともに、ベントチューブの先端から容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下せしめる工程であり、前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙と、前記置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間の関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間が少なくとも50msec以上となるように設定されてなり、しかる後、置換ガスで置換された容器内圧力と飲料が貯留されているフィラーチャンバーからの圧力を同圧とするカウンター工程を経て、とともに、容器内に充填していた置換ガスを飲料と置換して容器内に飲料を充填させる飲料充填工程が行われてなるように構成される。
また、本発明の好ましい態様として、前記飲料充填工程の後に、容器ヘッドスペースに残存する置換ガスの一部をスニフトラインから排出させて容器ヘッドスペース圧力を大気圧と同圧にするスニフト工程が行なわれてなるように構成される。
本発明の容器内のガス置換方法は、ノンシールガッシング工程における、ノンシール間隙と、前記置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間を所定の範囲内に定めているので、飲料充填前の容器内部に存在している空気(酸素)を、少ない置換ガス使用量でかつ迅速に、置換ガス(例えば、二酸化炭素ガス)に置換して、製品内部に残存する酸素量を効率的に低減させることができる。
以下、本発明の容器内のガス置換方法および容器内への飲料の充填方法の最良の形態を、「ビール等飲料」の充填工程を例に取って詳細に説明する。
「ビール等飲料」の充填に際して用いられるロータリー充填装置は、すでにビール等飲料の製造工程等における充填装置としてすでに周知となっており、回転駆動される水平回転部材の水平円周上に、等ピッチに配置された複数の充填用バルブユニットを備える構造を有している。そして、ロータリー充填装置の回動とともに複数の充填用バルブユニットを介して容器内への飲料の充填操作が行なわれるようになっている。
「ビール等飲料」の充填操作が行われる前に、本発明の容器内のガス置換方法が実施されるわけであるが、その操作が理解し易いように、まず最初に充填用バルブユニットの好適な2つのタイプについて説明する。
A.(充填用バルブユニットの構成(タイプ1))
充填用バルブユニットの好適なタイプの一つの構成を図1〜図5に基づいて説明する。
図1〜図5はそれぞれ、充填用バルブユニット1の構造および充填工程における操作を説明するための概略模式図であり、特に図1は構造を分かりやすく説明するために、断面部分をハッチで明瞭に表示してあるが、図2〜図5は、特に、配管やユニット内部を流通する流体の流れを表示することを主目的としており、断面ハッチの記載は省略してある。
充填用バルブユニット1は、量産ラインのロータリー充填装置に着脱(装着・分離)可能になっている。着脱面は図1に示されるA−Aラインの箇所である。
ロータリー充填装置からの充填機能を発揮するために接続される主液ライン70、カウンターライン31、スニフトライン111、フラッシングリターンライン101との接続が図1に示されるA−Aラインの同一面の箇所で行なわれる。そのため、充填用バルブユニット1はA−Aラインの同一面の箇所で接続口となる主液ライン接続口71a、カウンターライン接続口32a、スニフトライン接続口112a、フラッシングリターンライン接続口102aを備えている。なお、図1における符号20は管連結ユニットを示している。
このような接続によって充填用バルブユニット1は、フラッシング操作、カウンター操作、飲料充填操作、スニフト操作ができるようになっている。
これらの各操作は充填用バルブユニットの構造を特定する一つの要素になるものであり、各操作については後述する。
前記充填用バルブユニット1は、図1に示されるように下方を開放し得るバルブ筐体80と、このバルブ筐体80の内部の軸方向に沿って装着されるバルブ軸体90とを備えている。そして、バルブ筐体80の下部内周面には内側に突出したリング状の弁座82が形成され、この一方で、前記バルブ軸体90の下部外周部には、上記弁座82とシール弁を構成すべき弁体部92が形成されている。
バルブ軸体90の上部は液弁開閉用のエアーシリンダー8に連結されており、この液弁開閉用のエアーシリンダー8のストローク駆動により、バルブ軸体90は軸方向に上下動できるようになっている。この上下運動に伴い、弁座82と弁体部92の離接による弁の開閉ができるようになっており、例えば、弁が「開」の状態で容器2内にビールが充填される(後述する図4の状態)。
また、前記バルブ軸体90の内部軸方向にはカウンタ孔94が形成されている。このカウンタ孔94の上部には横孔94aが形成されており、この横孔94aを介してバルブ筐体80に内に形成された配管34、エアーオペレーションバルブユニット100内に形成されたカウンター弁配管33(カウンター弁35を備えている)、バルブ筐体80に内に形成された配管32をそれぞれ介してカウンター管31に連通されるようになっている。
カウンター管31は、図示していない液タンクであるフィラーチャンバーの上部加圧用空間部と連通している。そして、主液ライン70から容器内にビールを充填する際(図4の液弁が開の状態)、ビールと置換される容器内の気体がカウンター孔94を介してフィラーチャンバーに戻される。つまり、カウンター孔94は、ビール供給のための加圧源であるフィラーチャンバーの上部空間と連通することができるようになっている。
前記バルブ筐体80の下部の肉厚内には、気体抜き空間89が所定の高さまで肉厚内にリング状に形成されている。この気体抜き空間89は、容器2内の気体を放出するために最終的にフラッシングリターン管101およびスニフト管111にそれぞれ連通可能となっている。すなわち、フラッシングリターン管101との連結については、バルブ筐体80内に形成された配管102、エアーオペレーションバルブユニット100内に形成されたフラッシングリターン弁配管103(フラッシングリターン弁105を備えている)を介してフラッシングリターン管101に連通されている。同様に、スニフト管111との連結については、バルブ筐体80に内に形成された配管112、エアーオペレーションバルブユニット100内に形成されたスニフト弁配管113(スニフト弁115を備えている)を介してスニフト管101に連通されている。
また、充填用バルブユニット1の上部には、飲料を充填する際に充填ヘッド部(センタリングベル)40を容器口に当接させるためのカム機構の一部であるカムフォロアー48が形成されている。このカムフォロアー48を介して充填用バルブユニット1は、図示していない所定形状に設計されたカム板に案内されながら上下動できるようになっている。この上下運動に伴い、容器2の容器口(開口部)と充填ヘッド部40との離接ができるようになっている。実際に容器口と接する充填ヘッド部40の下端部分にはリング状のシール部材41が形成されている。
なお、充填用バルブユニット1を量産ラインのロータリー充填装置から外してカムフォロアー48へのカム機構伝達が出来なくなった場合であっても、充填用バルブユニット1そのものの上下動が可能なように、充填用バルブユニット1の上部に容器口シール開閉用エアーシリンダー4が設置されている。この容器口シール開閉用エアーシリンダー4は、通常、充填用バルブユニット1を外してこのものを単体で洗浄するために用いられる。
このような充填用バルブユニット1は、上述したように本生産のロータリー充填装置に組み込まれて実際に充填操作される際に、フラッシング操作、カウンター操作、飲料充填操作、スニフト操作ができるようになっている。これらの各操作について以下説明する。
(1)フラッシング操作
フラッシング工程は、カウンターラインから容器内に置換ガスを流入させて容器内を置換ガスで置換させるとともに、容器内に貯留していた初期貯留ガス(空気、中でも酸素の除去を主目的とする)をフラッシングリターンラインから排出してなる操作である。
このフラッシング工程は、ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程とシールガッシング(seal gassing)工程を有して構成されている。以下、個別に説明する。
(i)ノンシールガッシング工程
ノンシールガッシング工程は、容器の開口部(容器口)にセンタリングベル40(充填ヘッド部40)を被せるように近接配置させた状態で、センタリングベル40内の略中央に配置されたベントチューブ(カウンタ孔94を備えるバルブ軸体90)の先端94aから置換ガスを噴出させ、容器の開口部の先端2aとこの先端2aに向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材41との間隙g(ノンシール間隙g)を通して容器内に貯留していた空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を置換ガスで置換させる工程である。
より具体的な操作を図1に基づいて説明すると、図1に示されるごとく容器(ビールの場合、通常、缶容器)の供給が行なわれる。この時、容器開口部とユニットのセンタリングベル40(充填ヘッド部40)との密閉はされておらず一定の距離(ノンシール間隙g)が空けられている。この時、一般にはカウンター弁35を「開」にして、カウンター管31からニ酸化炭素ガス(CO2)を供給して、ユニット中央のベントチューブ(カウンタ孔94を備えるバルブ軸体90)の先端94aから二酸化炭素ガスを容器内に流入させるいわゆるノンシールガッシングが行なわれる。
このようなノンシールガッシング工程においては、ノンシール間隙gの設定およびその所定の間隔を維持させる時間Tgの設定が、本願発明の効果を発現させるのに特に重要である。
すなわち、本発明におけるノンシール間隙gと、その間隙gの間に置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間Tgの関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙gの範囲におけるガッシング(gassing)時間Tgが少なくとも50msec以上、特に50〜350msec、さらには100〜350msecに設定される。参考までに、本発明提案前の従来技術における2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙gの範囲におけるガッシング(gassing)時間Tgは40msec程度であった。
ノンシール間隙gを仕様設定し、その仕様の通りに駆動させるには、カム機構を使用することが好ましい。カム機構とノンシール間隙gの関係を示す説明は、充填用バルブユニットの好適な2つのタイプを説明した後に、さらに別途詳述することとする。なお、カム機構以外にエアー駆動も作動制御のみ信頼性を高くすれば勿論可能である。
ノンシールガッシング工程における、置換ガスの好ましい使用態様である二酸化炭素ガスの噴出圧力は、0.15〜0.25MPa、より好ましくは、0.18〜0.22MPaである。ビール等飲料の充填工程で使用される二酸化炭素の置換ガスの噴出圧力は、上記の範囲が好適範囲(常用圧力)とされており、この置換ガスの噴出圧力が0.15MPa未満となると、十分な置換能力が生じなくなってしまうという不都合が生じる傾向がある。
この一方で、置換ガスの噴出圧力が0.25MPaを超えると、ガス置換現象がいわゆるプラグフロー(押し出し流れ)の領域を外れて、完全混合となってしまうために、ノンシールガッシングが目的とする初期の効率の良い本来のガス置換操作が出来なくなってしまうという不都合が生じる傾向がある。
また、ノンシールガッシング工程における、置換ガスを噴出させる際のベントチューブの先端位置94aは、容器の開口部2aの先端位置を基準として、−15mm〜+15mmの範囲とされる。±0の位置が容器の開口部の先端位置(基準位置)であり、−側が容器の開口部の外側であり、+側が容器の開口部の内側を意味している。上記の範囲を定めたのは実機のセッティングの状況と本願発明の効果の発現を配慮したためである。
置換ガスを噴出させるベントチューブの先端位置94aにおけるノズル内径は、一般的に使用される範囲のものであり、4〜10mmφ、好ましくは、6〜8mmφとされる。
また、本発明の容器内のガス置換方法および容器内への飲料の充填方法において使用される容器内の容量は、135〜1000mL、好ましくは、350〜500mLとされる。しかも、その容器形状は、缶容器等の筒状容器形状を対象とすることが望ましい。
このようなノンシールガッシング工程に引き続いてシールガッシング工程が行われる。これらの工程間の移行は出来るだけ迅速に行うことが望ましい。その理由として、ノンシールガッシング工程のノンシール間隙gが2.0から零に徐々に近づく間は、いわゆる遷移域とでも呼ぶことのできる領域であり、上述してきたような本発明らが見出したノンシールガッシング工程本来の効果も発現しないし、後述するシールガッシング工程の効果が十分に発現できないからである。
なお、図12には、ノンシール間隙gをパラメータとしたガッシング時間と容器内の酸素濃度との関係を示す実験結果グラフが示してある。この実験データによれば、置換効率が最大となるノンシール間隙gは2.0mmであり、これよりも間隙が狭くなると(例えば、g=0.5mm)、逆に効率が格段と悪くなってしまうことがわかる。グラフの降下直線部分を見ると効率の良い範囲は、g=2.0〜7.0の範囲といえる。
参考までに、次工程で行なわれるシールガッシング時間と容器内の酸素濃度との関係が図13に示される。
(ii)シールガッシング工程
シールガッシング(seal gassing)工程は、容器の開口部(容器口)にセンタリングベル40(充填ヘッド部40)を被着させて容器2の開口部の先端2aとこの先端2aに向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材41とを密着させるとともに、センタリングベル側に配置されたのガス抜き口を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)を確保するとともに、ベントチューブの先端から容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下させる工程である。
このシールガッシング工程は、前述のノンシールガッシング工程に連続して行われ、置換ガスの噴出は、通常、両工程に跨り同じ噴出圧力で連続的に行なわれており、容器内の残存酸素濃度が目的値に達成した時点でシールガッシング工程における置換ガスの噴出が停止されるように設定される(換言すれば、容器内の残存酸素濃度が目的値に達成できるようにシールガッシング工程における置換ガスの噴出時間が設定される)。
シールガッシングの時間は、通常、130msec以内の範囲にあり、この時間は、上記ノンシールガッシング工程における置換効率の向上のために、より短縮することが可能となっている。参考までに、本発明提案前の従来技術におけるシールガッシングの時間は、200〜350msecの範囲であった。
より具体的なシールガッシング工程操作を図2に基づいて説明すると、図2に示されるようにフラッシングリターン弁105が「開」とされるとともに、ノンシールガッシング工程から引き続き行われるカムフォロアー48を含むカム機構の作動により、容器の開口部(容器口)とユニットのセンタリングベル40(充填ヘッド部40)との密閉がなされ、シールガッシング操作の開始となる。
すなわち、シールガッシング操作は、カウンターライン31から容器2内に二酸化炭素ガス等の置換ガスを流入させて容器内を置換ガスで置換させるとともに、容器内に残留していた空気等の貯留ガスをフラッシングリターンライン101から排出してなる操作である。流体の流れの詳細は図中の矢印→の動きを参照されたい。
(2)カウンター操作
次いで行われるカウンター操作は、フラッシングリターン弁105を「開」とすることで、二酸化炭素ガス等の置換ガスで置換された容器内圧力とカウンターライン31からの圧力(飲料が貯留されているフィラーチャンバーからの圧力)を同圧とするまでの操作であり、略同圧となった時点、すなわち容器内の空気が完全に二酸化炭素ガス等置換が終了した時点で完了する。流体の流れの詳細は図中の矢印→の動きを参照されたい。
(3)飲料充填操作
次いで行われる飲料充填操作は、図4に示されるように主液ライン70からビール飲料を充填させるとともに、容器内に充填されていた大部分の置換ガス(二酸化炭素ガス)をビール飲料と置換するとともに置換ガス(二酸化炭素ガス)をカウンターライン31からフィラーチャンバー(図示していない)に戻す操作である。
すなわち、主液ライン70からビール飲料を充填させるために、液弁開閉用のエアーシリンダー8が上方にストローク駆動して、これにより弁座82と弁体部92とは離れて、液弁は「開」の状態となり容器2内にビールが充填される。所定の充填量を充填した時点で、液弁開閉用のエアーシリンダー8が下方にストローク駆動して、これにより弁座82と弁体部92とは接合されて、液弁は「閉」の状態となり充填が完了する。充填量は、通常、タービンメーター75により計量されている。
なお、充填後にホールド時間があり、この時点でカウンター弁35は「閉」とされる。流体の流れの詳細は図中の矢印→の動きを参照されたい。
(4)スニフト操作
次いで行われるスニフト操作は、容器ヘッドスペースに残存する置換ガス(二酸化炭素ガス)の一部をスニフトライン111から排出させて容器内ヘッドスペースの圧力を大気圧と同圧にする操作である。すなわち、スニフト弁115は「開」とされ、容器内ヘッドスペースの圧力が大気圧と同圧になるようにスニフトライン111から置換ガス(二酸化炭素ガス)の一部を逃がす操作が行われる。流体の流れの詳細は図中の矢印→の動きを参照されたい。
このような一連の充填工程が完了した後の例えば缶容器は、次工程で缶蓋の取り付け、缶蓋の巻き締め等の操作が行なわれる。
なお、エアーオペレーションバルブユニット100に配置されているカウンター弁35、フラッシングリターン弁105、スニフト弁115の各弁はダイヤフラム弁を有し構成されており、エアーオペレート(空圧操作)により弁の開閉が行なえるようになっている。
B.(充填用バルブユニットの構成(タイプ2))
充填用バルブユニット1´の他の構成例に基づく充填作用を図6〜図9に基づいて説明する。
図6〜図9はそれぞれ、充填用バルブユニット1´の構造および充填工程における操作を説明するための概略模式図である。
充填用バルブユニット1´は、すでに上述した充填用バルブユニット1とは構造が異なるものの、その基本的な動作は同じである。すなわち、充填用バルブユニット1´は、本生産のロータリー充填装置に組み込まれて実際に充填操作される際に、フラッシング操作、カウンター操作、飲料充填操作、スニフト操作ができるようになっている。これらの各操作について以下説明する。なお、充填用バルブユニット1´の要部構造は各操作の説明により理解できるものであるので、ここでの構造に関する詳細な説明は省略する。
(1)フラッシング操作
上述したようにフラッシング工程は、容器内に置換ガスを流入させて容器内を置換ガスで置換させるとともに、容器内に貯留していた初期貯留ガス(空気、中でも酸素の除去を主目的とする)を排出してなる操作である。
このフラッシング工程は、前述したようにノンシールガッシング(non-seal gassing)工程とシールガッシング(seal gassing)工程を有して構成されている。以下、個別に説明する。
(i)ノンシールガッシング工程
まず、図6に示されるごとく容器(ビールの場合、通常、缶容器)の供給が行なわれる。この時、容器開口部とユニットのセンタリングベル40(充填ヘッド部40)との密閉はされておらず所定の間隔(ノンシール間隙g)が空けられている。
この所定の間隔であるノンシール間隙gは、その変位量がカム機構(特に、カムの仕様)により変位位置(時間とともに移動する位置)に対して調整されるようになっている。すなわち、カムフォロアー249の高さ位置によって、支点250を支点として揺動する揺動アーム260に取り付けられているセンタリングベル240(充填ヘッド部240)の高さが調整されるようになっている。
そして、ノンシール間隙gが本願の所定のギャップ値となった時に、上部に設置してあるラッチ式の作動レバー270が作動する。
このラッチ式の作動レバー270が作動することにより、ベントチューブ290の上方内部に配置されているベントチューブ開閉弁291が上方に引っ張られて弁座295の部分でシールされていたベントチューブ内が「開」の状態となる。
すると、弁座295よりも上方に位置している図示しない通気孔を介してフィラーチャンバー300内の圧力Paで加圧されている二酸化炭素ガス雰囲気とベントチューブ290の内部が連通して、ベントチューブ290内部に二酸化炭素ガスが上方から下方に向けて流入し、流入した二酸化炭素ガスをベントチューブ290の先端290aから噴出させるノンシールガッシングが所定時間行われる。
ノンシールガッシング条件については、上述した諸条件を満足させる必要があることは言うまでもない。
容器内部の空気は、センタリングベル240の内部のシール部材241と容器開口部の上端のスペース(ノンシール間隙g)から強制的に流出されるとともに容器内部の大部分の空気は二酸化炭素に効率良く置換される。
(ii)シールガッシング
カムの形状に従ってカムフォロア249が降下するとともにセンタリングベル240(充填ヘッド部240)が降下して、図7に示されるごとく、容器開口部とユニットのセンタリングベル240との密閉が行われた状態で、かつセンタリングベル240側に配置されたガス抜き口261を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)260を確保するとともに、ベントチューブ290の先端290aから容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下させるシールガッシング工程が行われる。
すなわち、容器開口部とユニットのセンタリングベル240との密閉(密着)が行われるタイミングを計り、図示しないカムの作用によってガスバルブ310(図7)を「開」としてガス回収チャンバー265の通路を確保する。ベントチューブ290の先端290aから容器内部に向けて置換ガスの噴出は継続して行われているから、容器内部はさらに二酸化炭素で置換されつつ、開口部の閉止した状態で継続的に供給される二酸化炭素ガス(わずかな酸素を含む)がガス回収チャンバー265を経て回収される。二酸化炭素ガス(回収ガス)の流れの詳細は図中の矢印→の動きを参照されたい。
なお、この時、タンク300内の二酸化炭素ガス雰囲気の圧力は圧力Paで加圧されており、この圧力Paは、容器内の圧力Pa´よりも大きくなっている。そして、飲料充填するためにリッキドバルブ320は、その上部に接続された引っ張りばね330により、上方への引っ張り力を受けるような構成となっているが、Pa>Pa´の状態ではリッキドバルブ320位置における水頭圧の方が引っ張りばね330の力に打ち勝つようにバランス調整した設計がなされている。そのため、この時点での容器内での飲料の充填は始まっていない。
(2)カウンター操作
次いで行われるカウンター操作は、タンク300内の二酸化炭素ガス雰囲気の圧力(圧力Pa)と炭酸ガス等の置換ガスで置換された容器内圧力とを同圧とする操作である。すなわち容器内の空気が完全に炭酸ガス置換が終了した時点で図示しないカムの作用によりガスバルブ310が閉じられ、フィラーチャンバー内の圧力Pa=容器内の圧力Pa´となる。
(3)飲料充填操作
図8に示されるようにPa=Pa´となった時点で、リキッドバルブ320が引っ張りばね330によって「開」の状態となる。すなわち、Pa=Pa´となった時に引っ張りばね330の引っ張り力がリッキドバルブ320位置での液柱圧(水頭圧)に打ち勝つようにばね設計されている。
これにより飲料充填操作が始まり、容器の内壁面に沿って飲料が徐々に充填されていき、容器内に貯留していた二酸化炭素ガスは、ベントチューブ290内を通って上昇し、飲料液面の上方に存在する二酸化炭素雰囲気内に戻される。ベントチューブ290の先端付近まで飲料の充填が行われると、圧力バランスによりリキッドバルブ320は降下して閉じて「閉」の状態となり、飲料の充填作業は完了する。
(4)スニフト操作
次いで行われるスニフト操作は、容器ヘッドスペースに残存する置換ガス(二酸化炭素ガス)の一部をスニフトラインから排出させて容器内ヘッドスペースの圧力を大気圧と同圧にする操作である。すなわち、カム操作に連動して図9に示されるようにスニフトバルブ315が「開」とされるとともに、ラッチ式の作動レバー270の係止が外れてベントチューブ開閉弁291が下方に落下してベントチューブ290は「閉」の状態となり、フィラーチャンバー300上部の二酸化炭素ガス雰囲気とベントチューブ290との連通は封止される。これにより容器ヘッドスペースに残存する置換ガス(二酸化炭素ガス)の一部はスニフトチャンバー318を介してスニフトライン319から排出されて容器内ヘッドスペースの圧力は大気圧と同圧となる。流体の流れの詳細は図9中の矢印→の動きを参照されたい。
ところで、本発明の主要部は前述したようにノンシールガッシング工程の設定にあるので、この工程における作用をカム機構動作と、容器に対するセンタリングベル240(充填ヘッド部240)の動作を図示しながら説明する。図10は、ノンシールガッシングの所定の動作をさせるためのカム板400とそのカム板400の動作線上を走るカムフォロアー249との関係を示した図面であり、図11(a)〜(c)は、それぞれ、カムフォロアー249の位置変化に対して、容器に対するセンタリングベル240(充填ヘッド部240)の関係を経時的に示した図面である。なお、センタリングベル240の形状は、図6〜図9に示されるようなタイプ2の充填用バルブユニットのセンタリングベルの形状に近い形状としている。
図10におけるカムフォロアー249が位置(a)に有る時
容器2はすでにロータリー充填装置に供給されており、図11(a)に示されるように、容器2とこの容器と対をなすセンタリングベル240の組み合わせが完了している。図11(a)はまさに、図10に示される降下曲線L1に沿ってセンタリングベル240およびそれに伴うベントチューブ290を容器の開口部に接近させようとしている。
図10におけるカムフォロアー249が位置(b)に有る時
図10に示される降下曲線L1に沿ってセンタリングベル240およびそれに伴うベントチューブ290が降下してきて、位置(b)の箇所でノンシール間隙g=2.0mm〜7.0mmの範囲内に入り込み、この範囲内の維持が実質的に位置(b´)の箇所まで維持される。位置(b)から位置(b´)までの間は、実質的に水平の同じ高さを維持する状態とすることが望ましい。同じ高さを維持する場合には、ノンシール間隙g=2.0mm〜7.0mmの範囲内での任意の所定の高さ(例えば、g=4.5mmで一定)とすればよい。実質的であるから位置(b)から位置(b´)までの間でノンシール間隙gを7.0mmから2.0mmまでの範囲で漸減するようにしてもよい。位置(b)の箇所から二酸化炭素ガスを噴出すガッシング操作を開始することが望ましい。
次いで、ノンシール間隙gは位置(b´)から降下線L3に沿って急激に降下して位置(c)に至り、ここでg=0となり容器開口部はセンタリングベルで密封シールされる。
なお、わずかの時間であるが降下線L3に沿った一部の時間は、ノンシール間隙g=2.0mm〜7.0mmの範囲内の時間となり得る。
図10におけるカムフォロアー249が位置(c)に有る時
この時点(位置(c)に至った時点)でシールガッシング操作が開始される。位置(c)から位置(d)に至るまでシールガッシング操作が行われるが、この間、カムフォロアー249は降下線L4から外れる。容器開口部にセンタリングベルを被着させた状態となっているためにカムフォロアー249による操作は不要であるからである。
以上説明してきたような本願発明に基づいて、実機フィラーで缶ビールの製造を行った結果、本発明の方法を実施できる改良カム(「発明カム」と称す)を用いたものは従来のカムを用いた従来法に比べて、二酸化炭素ガスの使用量を3割程度削減しながら、缶製品の酸素量を3割程度低下させることに成功した。
本発明は、容器内へ飲料を充填するフィリング操作を有する飲料製品製造産業に利用できる。
図1は、充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図2は、充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図3は、充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図4は、充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図5は、充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図6は、他の充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図7は、他の充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図8は、他の充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図9は、他の充填用バルブユニットの構造および飲料充填工程における操作を説明するための概略模式図である。 図10は、ノンシールガッシングの所定の動作をさせるためのカム板とそのカム板の動作線上を走るカムフォロアーとの関係を示した図面である。 図11(a)〜(c)は、それぞれ、カムフォロアーの位置変化に対して、容器に対するセンタリングベルの関係を経時的に示した図面である。 図12は、ノンシール間隙gをパラメータとしたガッシング時間と容器内の酸素濃度との関係を示す実験結果グラフである。 図13は、シールガッシング時間と容器内の酸素濃度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1、1´…充填用バルブユニット
2…容器
40,240…センタリングベル
g…ノンシール間隙

Claims (19)

  1. 容器の開口部にセンタリングベルを被せるように近接配置させた状態で、センタリングベル内の略中央に配置されたベントチューブの先端から置換ガスを噴出させ、容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材との間隙(ノンシール間隙)を通して容器内に貯留していた空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を置換ガスで置換してなるノンシールガッシング(non-seal gassing)工程と、
    容器の開口部にセンタリングベルを被着させて容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材とを密着させるとともに、センタリングベル側に配置されたのガス抜き口を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)を確保するとともに、ベントチューブの先端から容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下せしめるシールガッシング(seal gassing)工程と、を有してなる容器内のガス置換方法であって、
    前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙と、前記置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間の関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間が少なくとも50msec以上となるように設定されてなることを特徴とする容器内のガス置換方法。
  2. 前記ノンシールガッシング工程における、置換ガスの噴出圧力は、0.15〜0.25MPaである請求項1に記載の容器内のガス置換方法。
  3. 2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間は、50〜350msecである請求項1または請求項2に記載の容器内のガス置換方法。
  4. 置換ガスを噴出させる際のベントチューブの先端位置が、容器の開口部の先端位置を基準として、−15mm〜+15mmの範囲(±0の位置が基準位置であり、−側が容器の開口部の外側であり、+側が容器の開口部の内側)に存在してなる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のガス置換方法。
  5. 容器内の容量が、135〜1000mLである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のガス置換方法。
  6. 前記置換ガスを噴出させるベントチューブの先端位置におけるノズル内径が4〜10mmφである請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のガス置換方法。
  7. 前記ノンシールガッシング工程に連続してシールガッシング(seal gassing)工程が行われ、置換ガスの噴出は、両工程に跨り同じ噴出圧力で連続的に行なわれており、容器内の残存酸素濃度が目的値に達成した時点でシールガッシング(seal gassing)工程における置換ガスの噴出が停止されるように設定されてなる請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の容器内のガス置換方法。
  8. 置換ガスが不活性ガスであり、容器が筒状容器である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のガス置換方法。
  9. 前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙の設定と、前記ノンシールの状態を維持する時間設定はカム機構により制御されてなる請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の容器内のガス置換方法。
  10. フラッシング工程、カウンター工程、飲料充填工程を有する容器内への飲料の充填方法であって、
    前記フラッシング工程は、容器内に置換ガスを流入させて容器内を置換ガスで置換させるとともに、容器内に貯留していた初期貯留ガスを排出してなる操作であり、当該フラッシング工程は、ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程とシールガッシング(seal gassing)工程を有し、
    前記ノンシールガッシング(non-seal gassing)工程は、容器の開口部にセンタリングベルを被せるように近接配置させた状態で、センタリングベル内の略中央に配置されたベントチューブの先端から置換ガスを噴出させ、容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材との間隙(ノンシール間隙)を通して容器内に貯留していた空気を溢出させ容器内の酸素濃度を低下させるとともに、容器内を置換ガスで置換してなる工程であり、
    前記シールガッシング(seal gassing)工程は、容器の開口部にセンタリングベルを被着させて容器の開口部の先端とこの先端に向かい合うセンタリングベル内部周縁のシール部材とを密着させるとともに、センタリングベル側に配置されたのガス抜き口を介して容器内のガスが逃げる路(ガス抜き通路)を確保するとともに、ベントチューブの先端から容器内部に向けて置換ガスを噴出させ、さらに容器内の酸素濃度を低下せしめる工程であり、
    前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙と、前記置換ガスを噴出させるガッシング(gassing)時間の関係は、2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間が少なくとも50msec以上となるように設定されてなり、
    しかる後、置換ガスで置換された容器内圧力と飲料が貯留されているフィラーチャンバーからの圧力を同圧とするカウンター工程を経て、とともに、容器内に充填していた置換ガスを飲料と置換して容器内に飲料を充填させる飲料充填工程が行われてなることを特徴とする容器内への飲料の充填方法。
  11. 前記飲料充填工程の後に、容器ヘッドスペースに残存する置換ガスの一部をスニフトラインから排出させて容器ヘッドスペース圧力を大気圧と同圧にするスニフト工程が行なわれてなる請求項10に記載の容器内への飲料の充填方法。
  12. 前記ノンシールガッシング工程における、置換ガスの噴出圧力は、0.15〜0.25MPaである請求項10または請求項11に記載の容器内への飲料の充填方法。
  13. 2.0mm〜7.0mmのノンシール間隙の範囲におけるガッシング(gassing)時間は、50〜350msecである請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  14. 置換ガスを噴出させる際のベントチューブの先端位置が、容器の開口部の先端位置を基準として、−15mm〜+15mmの範囲(±0の位置が基準位置であり、−側が容器の開口部の外側であり、+側が容器の開口部の内側)に存在してなる請求項10ないし請求項13のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  15. 容器内の容量が、135〜1000mLである請求項10ないし請求項14のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  16. 前記置換ガスを噴出させるベントチューブの先端位置におけるノズル内径が4〜10mmφである請求項10ないし請求項15のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  17. 前記ノンシールガッシング工程に連続してシールガッシング(seal gassing)工程が行われ、置換ガスの噴出は、両工程に跨り同じ噴出圧力で連続的に行なわれており、容器内の残存酸素濃度が目的値に達成した時点でシールガッシング(seal gassing)工程における置換ガスの噴出が停止されるように設定されてなる請求項10ないし請求項16のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  18. 置換ガスが不活性ガスであり、容器が筒状容器である請求項10ないし請求項17のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
  19. 前記ノンシールガッシング工程における、前記ノンシール間隙の設定と、前記ノンシールの状態を維持する時間設定はカム機構により制御されてなる請求項10ないし請求項18のいずれかに記載の容器内への飲料の充填方法。
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