JP5258559B2 - 離散フィルタ、サンプリングミキサおよび無線装置 - Google Patents

離散フィルタ、サンプリングミキサおよび無線装置 Download PDF

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Description

本発明は、フィルタリングなどのデジタル信号処理を行う離散フィルタ、サンプリングミキサおよび無線装置に関する。
従来のサンプリングミキサにおいては、デジタル変換された信号がサンプリング回路でサンプリングされ、サンプリング回路に内蔵されているスイッチトキャパシタでフィルタ効果が得られていた(例えば、特許文献1)。以下、特許文献1に記載のサンプリングミキサについて図面を参照しながら詳述する。
図15は特許文献1に記載されたサンプリングミキサ700の回路図である。
図15において、サンプリングミキサ700は、受信した無線周波数(RF)信号をRF電流iRFに変換するTA(トランスコンダクタンスアンプ)1と、TA1に変換されたRF電流iRFをサンプリングする同相サンプリングミキサ部2と、それと組み合わせられた逆相サンプリングミキサ部3と、同相サンプリングミキサ部2および逆相サンプリングミキサ部3への制御信号を生成するDCU(デジタルコントロールユニット)4とを備えている。
同相サンプリングミキサ部2は、FETで構成されたサンプリングスイッチ5と、このサンプリングスイッチ5でサンプリングされた信号を時間的に連続して積分するCh(ヒストリキャパシタ)6とを含んでいる。また、同相サンプリングミキサ部2は、サンプリングスイッチ5でサンプリングされた信号の積分と放出とを繰り返す複数のCr(ローテートキャパシタ)7、8、9、10、11、12、13、14と、各ローテートキャパシタ7〜14で放出した信号をバッファするCb(バッファキャパシタ)15とを含んでいる。
さらに、同相ミキサ部2は、各Cr7〜14に保持された信号をCb15へ放出させるためのダンプスイッチ16と、信号放出後に各Cr7〜14に保持されている信号をリセットさせるリセットスイッチ17と、各Cr7〜14にCh6を順次接続させるための複数の積分スイッチ18、19、20、21、22、23、24、25とを含んでいる。さらに、同相ミキサ部2は、各Cr7〜14をCb15に順次接続させるための複数の放出スイッチ26、27、28、29、30、31、32、33と、DA(デジタル・アナログ)変換器からサンプリングミキサ700側へのフィードバック信号の入力を制御するフィードバックスイッチ34とを含んでいる。
ダンプスイッチ16、リセットスイッチ17、各積分スイッチ18〜25、各放出スイッチ26〜33、およびフィードバックスイッチ34の各々は、n型FETで構成されている。n型FETは、ゲート電圧がハイレベル(高レベル)のときオンし、ゲート電圧がローレベル(低レベル)のときオフする。なお、逆相ミキサ部3は、同相ミキサ部2と同様に構成されている。
DCU4は、各積分スイッチ18〜25、各放出スイッチ26〜33、ダンプスイッチ16、リセットスイッチ17、およびフィードバックスイッチ34の各ゲートに接続されている。そして、DCU4は、それらのスイッチ16〜34のゲートに各種制御信号を出力する。
制御信号の種類としては、各SV0信号〜SV7信号、SAZ信号、SBZ信号、D信号、R信号、およびF信号がある。各SV0信号〜SV7信号は、対応する各積分スイッチ18〜25のゲート信号として動作する。SAZ信号は、各放出スイッチ30〜33のゲート信号として動作し、SBZ信号は、各放出スイッチ26〜29のゲート信号として動作する。
D信号は、ダンプスイッチ16のゲート信号として動作し、R信号は、リセットスイッチ17のゲート信号として動作する。F信号は、フィードバックスイッチ34のゲート信号として動作する。
図16は、DCU4に生成される制御信号のタイミングチャートを示す図である。
図16に示すように、LO信号は、周期方形パルスであり、LO信号が所定の周期を経て立ち上がると、各SV0信号〜SV7信号は、交互に立ち上がりおよび立ち下がりを繰り返す。
そして、SV0信号およびSV4信号の立ち上がり時に、SAZ信号およびSBZ信号の状態がそれぞれ反転する。
D信号は、SV0信号およびSV4信号の立ち上がり時に立ち上がる。他方、SV1信号およびSV5信号の立ち下がり時に、D信号は立ち下がる。
R信号は、D信号の立ち下がり時に立ち上がる。また、F信号は、R信号の立ち下がり時に立ち上がる。
次に、上述した制御信号のタイミングを参照しつつ、サンプリングミキサ700の動作について説明する。ここでは、同相ミキサ部2の動作を例にして詳述する。
まず、TA1が、RF信号をRF電流iRFに変換し、そのRF電流iRFを同相サンプリングミキサ部2に供給する。そして、同相ミキサ部2が、供給されたRF電流iRFをLO信号でサンプリングする。LO信号は、RF電流iRFとほぼ同一の周波数を持つ信号である。その結果、RF電流iRFが時間的に離散化されて離散信号となる。
その後、離散信号は、Ch6および各Cr7〜14に積分され、フィルタリングおよびデシメーション(decimation:間引き)が行われる。具体的には、まず、積分スイッチ18のゲートにSV0信号が入力すると、積分スイッチ18が、SV0信号のハイレベルの間オンし、Ch6がCr7に接続される。すると、Ch6およびCr7に離散信号が保持される。このときCr7は、SV0信号がハイレベルの間(例えば、LO信号の8周期の間)、離散信号を積分する。
次に、ハイレベルのSV0信号が立ち下がると、SV1信号が同時に立ち上がる。すると、積分スイッチ18はオフし、積分スイッチ19はオンする。その結果、Cr7がCr6から切り離され、Cr8がCh6に接続される。すると、Ch6およびCr8に離散信号が保持され、Cr8は、SV1信号のハイレベルの間(例えば、LO信号の8周期の間)、その離散信号を積分する。
その後、各SV2信号〜SV7信号が、順次、各積分スイッチ20〜25のゲートに入力すると、各積分スイッチ20〜25も、各SV2信号〜SV7信号のハイレベルの間(例えば、LO信号の8周期の間)、オンする。すると、各Cr9〜14も、順次、Ch6に接続され、各Cr9〜14において、例えば、LO信号の8周期の間、離散信号が積分
される。
このようにすると、8タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタの効果が
得られる。このときのサンプリングレートは、1/8にデシメーションされる。LO信号の8周期分の信号が、8個の積分スイッチ18〜25に保持されることによって、移動平均されるからである。このようなフィルタを1段目FIRフィルタという。
また、各Cr7〜14に順次接続されるCh6は、出力電位を保持するので、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタの効果も得られる。このようなフィルタを1段目I
IRフィルタという。
さらに、上述したSAZ信号が、各放出スイッチ26〜33のゲートに入力すると、すべての放出スイッチ26〜33が、SAZ信号のハイレベルの間オンする。すると、各Cr7〜10に積分された離散信号が、オン状態の各放出スイッチ26〜33を介して、Cb15に同時に放出される。
この放出後、次に、D信号がローレベルになり、ダンプスイッチ16がオフし、Cb15が、各Cr7〜10から切り離される。
次に、R信号がハイレベルになり、リセットスイッチ17がオンし、各Cr7〜10に保持されている信号がリセットされる。
このようにすると、各Cr7〜10に積分された信号が、同時にCb15に放出され、これにより、4タップのFIRフィルタの効果が得られる。このときのサンプリングレートは、1/4にデシメーションされる。4個のCr7〜10に積分された信号が、Cb15に移動平均されるからである。
また、各Cr11〜14に積分された信号も、各Cr7〜10の場合と同様に機能し、SBZ信号のハイレベルの間、同時にCb15に放出される。したがって、4タップのFIRフィルタの効果が得られる。また、サンプリングレートが1/4にデシメーションされる。このようなフィルタを2段目FIRフィルタという。
また、SAZ信号がハイレベルで、かつSBZ信号がローレベルのときに、R信号がリセットスイッチ17のゲートに入力し、リセットスイッチ17がオンすると、4個のCr7〜10に保持されている信号が、各Cr7〜10の接地端子側へ放出されて、リセットされる。他方、SBZ信号がハイレベルで、かつSAZ信号がローレベルのときに、R信号がリセットスイッチ17のゲートに入力すると、リセットスイッチ17がオンし、4個のCr11〜14に保持されている信号が、各Cr11〜14の接地端子側へ放出されて、リセットされる。
その後、F信号がフィードバックスイッチ34のゲートに入力し、フィードバックスイッチ34がオンすると、フィードバック信号が、不図示のDA変換器を介して信号処理部からサンプリングミキサ700側へ入力する。フィードバック信号は、DCオフセットや差動オフセットなどを補償するための信号であり、不図示の信号処理部に生成される。具体的には、信号処理部は、サンプリングミキサ700の出力信号を、AD変換器を介して入力される。そして、信号処理部は、その出力信号を基に、上述したフィードバック信号を生成し、DA変換器を介してサンプリングミキサ700に入力する。これにより、DCオフセットや差動オフセットなどが補償される。このときのフィードバック信号により、1段目IIRフィルタの動作時に、DCオフセットや差動オフセットなどが補償される。
また、上述した4個のCr7〜10、または4個のCr11〜14のグループ単位で、4個のCrがCb15に接続される。これにより、IIRフィルタの効果が得られる。このようなフィルタを2段目IIRフィルタという。
なお、逆相サンプリングミキサ部3も、同相サンプリングミキサ部2とほぼ同様に動作するが、次の点が異なる。
すなわち、逆相サンプリングミキサ部3のサンプリングスイッチ35のゲート信号として動作するLOB信号は、LO信号に対し、位相遅れが180度となり、逆相サンプリングミキサ部3におけるサンプリングのタイミングが、同相サンプリングミキサ部2におけるタイミングよりも、1/2周期遅れる。
このようにしてサンプリングミキサ700を構成すると、そのサンプリングミキサ700の出力信号は、1段目FIRフィルタ、1段目IIRフィルタ、2段目FIRフィルタおよび2段目IIRフィルタを通過した信号となる。
次に、上述した各種フィルタを含むフィルタ特性について図17を参照して説明する。ここでは、LO信号周波数を2.4GHz、Ch6を15pF、各Cr7〜14を0.5pF、Cb15を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとするものとする。
図17Aには、1段目FIRフィルタの特性が示され、図17Bには、1段目IIRフィルタの特性が示されている。また、図17Cには、2段目FIRフィルタの特性が示され、図17Dには、2段目IIRフィルタの特性が示されている。そして、図17Eには、サンプリングミキサ700全体のフィルタ特性が示されている。この図17Eによると、サンプリングミキサ700全体のノッチ(零点)は、1段目FIRフィルタ(図17A参照)のノッチと、2段目IIRフィルタ(図17C参照)のノッチとによるものになっている。
このようにして構成されたサンプリングミキサ700では、4つのフィルタ、すなわち1段目FIRフィルタ、1段目IIRフィルタ、2段目FIRフィルタおよび2段目IIRフィルタを通過した信号がAD変換器に出力される。
特開2004−289793号公報(第6−9頁、図3a、図3b、図4)
しかしながら、特許文献1に記載されたサンプリングミキサでは、FIRフィルタで得られたノッチの帯域幅が狭くなり、ノッチにより、特定の周波数成分が除去されにくかった。
また、FIRフィルタで得られるノッチは、サンプリンググレートがデシメーションされて与えられるので、ノッチ数およびノッチ周波数が、デシメーションに起因して決定されていた。
本発明の目的は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ノッチ数およびノッチ周波数の調整が可能で、かつ、特定の周波数成分を除去しやすい離散フィルタ等を提供することである。
本発明の離散フィルタは、周波数が同じで位相が異なる複数の制御信号を生成する制御信号生成部と、受信信号が入力される畳み込み容量部と、前記畳み込み容量部から放出された離散信号を積分するバッファキャパシタと、を有する離散フィルタであって、前記畳み込み容量部は、互いに並列に接続されたm(mは2以上の自然数)個の積分素子を有する積分ユニットをm+1個含み、前記制御信号に基づいて、前記m+1個の積分ユニットから選択される1個の積分ユニットに含まれるm個の積分素子の全てにおいて、同じタイミングで前記受信信号を積分し、前記受信信号の積分と同じタイミングで、前記選択された1個の積分ユニット以外のm個の積分ユニットの、それぞれの積分ユニットから1個ずつ選択される積分素子から、既に積分された信号を前記バッファキャパシタへ放出する構成を採る。
本発明によれば、離散信号の畳み込みにより、畳み込み容量部およびバッファキャパシタで構成されるIIRフィルタの入力が高次化される。よって、ノッチをもつフィルタが構成され、ノッチ数およびノッチ周波数の調整が可能で、かつ特定の周波数成分を除去しやすくなる。
以下、本発明の実施の形態1ないし6について図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同一の部分については同一の符号(用語)を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるサンプリングミキサの回路例を示す図である。図1において、サンプリングミキサ100は、TA(トランスコンダクタンスアンプ)1と、TA1に並列接続された同相サンプリングミキサ部(以下、同相ミキサ部という)102および逆相サンプリングミキサ部(以下、逆相ミキサ部という)103と、同相ミキサ部102および逆相ミキサ部103への制御信号を生成する制御信号生成部(信号生成部)104とを備えている。
TA1は、受信した無線周波数(RF)信号をRF電流iRFに変換して、同相ミキサ部
102および逆相ミキサ部103に供給する。
同相ミキサ部102は、サンプリングスイッチ5と、畳み込み容量部(信号積分部)110と、Cb(バッファキャパシタ:これを第1キャパシタともいう)15とを有する。サンプリングスイッチ5は、例えば、n型FETで構成されている。なお、逆相ミキサ部103は、図示していないが、同相ミキサ部102と同様に構成されている。
畳み込み容量部110は、複数の畳み込み用コンデンサ(積分素子)40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51と、複数の積分スイッチ52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63と、複数の放出スイッチ64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75とを含んでいる。これらのスイッチ52〜75は、例えば、n型FETで構成されている。
具体的には、4個の積分スイッチ54、57、60、63の各ドレインは、サンプリングスイッチ5のドレインに並列接続されている。
4個の積分スイッチ54、57、60、63の各ソースは、各畳み込み用コンデンサ42、45、48、51の一端に接続されている。そして各畳み込み用コンデンサ42、45、48、51の他端は、接地されている。
そして、積分スイッチ54のドレインとサンプリングスイッチ5のドレインとの間には、2個の積分スイッチ52、53が並列接続されている。これらの積分スイッチ52、53の各ソースにも、各畳み込み用コンデンサ40、41がそれぞれ接続されている。そして、各畳み込み用コンデンサ40、41の他端は接地されている。
また、積分スイッチ52のソースと畳み込み用コンデンサ40の一端との間には、放出スイッチ64のソースが接続されている。また、積分スイッチ53のソースと畳み込み用コンデンサ41の一端との間には、放出スイッチ65のドレインが接続されている。さらに、積分スイッチ54のソースと畳み込み用コンデンサ42の一端との間には、放出スイッチ66のソースが接続されている。
上述した3個の積分スイッチ52、53、54のゲートは、制御信号生成部104からのS0信号が入力するように構成されている。そして、放出スイッチ64のゲートは、制御信号生成部104からのS1信号が入力するように構成されている。放出スイッチ65のゲートは、制御信号生成部104からのS2信号が入力するように構成されている。放出スイッチ66のゲートは、制御信号生成部104からのS3信号が入力するように構成されている。
同様に、3個の積分スイッチ55、56、57と、3個の畳み込み用コンデンサ43、44、45と、3個の放出スイッチ64、65、66とを含む回路(以下、「積分ユニット」と呼ばれることがある)が1組、サンプリングスイッチ5のドレイン側に構成されている。本実施の形態においては、例えば、このような回路が4組形成され、これら4組の回路が並列接続されている。ただし、これらの回路数は変更してもよい。
2組目の回路(積分ユニット)は、3個の積分スイッチ55、56、57と、3個の畳み込み用コンデンサ43、44、45と、3個の放出スイッチ67、68、69とを含んで構成されている。この場合、3個の積分スイッチ55、56、57のゲートは、制御信号生成部104からのS1信号が入力するように構成されている。そして、放出スイッチ67のゲートは、制御信号生成部104からのS2信号が入力するように構成されている。放出スイッチ68のゲートは、制御信号生成部104からのS3信号が入力するように
構成されている。放出スイッチ69のゲートは、制御信号生成部104からのS0信号が入力するように構成されている。
3組目の回路(積分ユニット)は、3個の積分スイッチ58、59、60と、3個の畳み込み用コンデンサ46、47、48と、3個の放出スイッチ70、71、72とを含んで構成されている。この場合、3個の積分スイッチ58、59、60のゲートは、制御信号生成部104からのS2信号が入力するように構成されている。そして、放出スイッチ70のゲートは、制御信号生成部104からのS3信号が入力するように構成されている。放出スイッチ71のゲートは、制御信号生成部104からのS0信号が入力するように構成されている。放出スイッチ72のゲートは、制御信号生成部104からのS1信号が入力するように構成されている。
4組目の回路(積分ユニット)は、3個の積分スイッチ61、62、63と、3個の畳み込み用コンデンサ49、50、51と、3個の放出スイッチ73、74、75とを含んで構成されている。この場合、3個の積分スイッチ61、62、63のゲートは、制御信号生成部104からのS3信号が入力するように構成されている。そして、放出スイッチ73のゲートは、制御信号生成部104からのS0信号が入力するように構成されている。放出スイッチ74のゲートは、制御信号生成部104からのS1信号が入力するように構成されている。放出スイッチ75のゲートは、制御信号生成部104からのS2信号が入力するように構成されている。
制御信号生成部104は、例えば、4個のレジスタからなるシフトレジスタで構成されている。そして、制御信号生成部104は、1/8のLO信号(局部発振信号)に基づいて、上述したSV0信号などの制御信号を生成するようになっている。
次に、畳み込み容量部110の構成について詳述する。畳み込み容量部110は、複数の畳み込み用コンデンサ40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51と、複数の積分スイッチ52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63と、複数の放出スイッチ64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75とを含んでいる。これらのスイッチ52〜75は、例えば、n型FETで構成されている。
ここで、畳み込み用コンデンサ40〜42を第1のキャパシタ群とする。同様に、畳み込み用コンデンサ43−45を第2のキャパシタ群とする。畳み込み用コンデンサ46〜48を第3のキャパシタ群とする。畳み込み用コンデンサ49−51を第4のキャパシタ群とする。畳み込み容量部110は、複数のキャパシタ群から構成されることになる。
すなわち、サンプリングミキサ100の畳み込み容量部110は、互いに並列に接続された3個の畳み込み用コンデンサと、受信信号が順次サンプリングされた離散信号の前記3個の畳み込み用コンデンサへの入力状態を切り替える積分スイッチと、各畳み込み用コンデンサに接続され且つ互いに並列接続された3個の放出スイッチとをそれぞれ有し、互いに並列接続された4個の積分ユニットと、積分ユニットの出力信号を積分する第1キャパシタ15と、を具備する。
図2は、制御信号生成部104に生成される制御信号のタイミングチャートである。図2によると、S0信号、S1信号、S2信号およびS3信号の各信号は、1/4周期ずつずれてパルスを生じる。これら各信号のハイレベルの期間は、LO信号の8周期の期間に相当する。即ち、上記複数の制御信号は、周波数が同じで位相が異なる。なお、各S0〜S3信号は、制御信号生成部104のシフトレジスタで生成される。その際、LO/8信号(LO信号を8分周したもの)がクロックとして用いられる。本実施の形態では、各S
0〜S3信号のハイ状態の期間は、LO信号の8周期として説明するが、これに限られず、変更してもよい。
次に、上述した制御信号のタイミングを参照しつつ、サンプリングミキサ100の動作について説明する。ここでは、同相ミキサ部102を例にして詳述する。まず、TA1が、RF信号をRF電流iRFに変換し、そのRF電流iRFを同相ミキサ部102に供給する。そして、同相ミキサ部2が、RF電流iRFをLO信号でサンプリングする。LO信号は、RF電流iRFとほぼ同等の周波数を持つ信号である。このようにしてRF電流iRFがサンプリングされると、RF電流iRFは時間的に離散化され、離散信号となる。
その後、S0信号が立ち上がると、各積分スイッチ52〜54は、S0信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、オン状態の各積分スイッチ52〜54を介して、各畳み込み用コンデンサ40〜42(第1のキャパシタ群)に移動する。この結果、離散信号が各畳み込み用コンデンサ40〜42(第1のキャパシタ群)に積分される。
続いて、S0信号が立ち下がり、S1信号が立ち上がると、各積分スイッチ52〜54がオフする一方、各積分スイッチ55〜57が、S1信号のハイレベルの間(例えば、図2のt(n+1)〜t(n+2)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、オン状態の各積分スイッチ55〜57を介して、各畳み込み用コンデンサ43〜45(第2のキャパシタ群)に移動する。この結果、離散信号が各畳み込み用コンデンサ43〜45(第2のキャパシタ群)に積分される。
次に、S1信号が立ち下がり、S2信号が立ち上がると、各積分スイッチ55〜57がオフする一方、各積分スイッチ58〜60が、S2信号のハイレベルの間(例えば、図2のt(n+2)〜t(n+3)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、オン状態の各積分スイッチ58〜60を介して、各畳み込み用コンデンサ46〜48(第3のキャパシタ群)に移動する。この結果、離散信号が各畳み込み用コンデンサ46〜48(第3のキャパシタ群)に積分される。
次に、S2信号が立ち下がり、S3信号が立ち上がると、各積分スイッチ58〜60がオフする一方、各積分スイッチ61〜63が、S3信号のハイレベルの間(例えば、図2のt(n+3)〜t(n+4)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、オン状態の各積分スイッチ61〜63を介して、各畳み込み用コンデンサ49〜51(第4のキャパシタ群)に移動する。この結果、離散信号が各畳み込み用コンデンサ49〜51(第4のキャパシタ群)に積分される。
このようにして、離散信号は、S0〜S3信号のレベル状態に応じて、順次、3個の畳み込み用コンデンサに積分される。つまり、キャパシタ群ごとに離散信号が積分される。よって、FIRフィルタとしての効果が得られる。このときのサンプリングレートは、1/8にデシメーションされる。
また、S0信号が立ち上がると、各放出スイッチ69、71、73は、S0信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、各放出スイッチ69、71、73に接続されている各畳み込み用コンデンサ45、47、49に積分された信号が、オン状態の各放出スイッチ69、71、73を介して、Cb15に放出される。
この場合、畳み込み用コンデンサ45に積分された信号は、図2のt(n−3)〜t(n−2)の期間に積分された信号に相当する。また、畳み込み用コンデンサ47に積分さ
れた信号は、図2のt(n−2)〜t(n−1)の期間に積分された信号に相当する。そして、畳み込み用コンデンサ49に積分された信号は、図2のt(n−1)〜t(n)の期間に積分された信号に相当する。つまり、第2のキャパシタ群、第3のキャパシタ群、第4のキャパシタ群に積分された離散信号の一部分、即ち異なる期間に積分された離散信号の一部分が、Cb15に積分される。結局、Cb15は、1/4周期ずつずれて積分された信号を同時に保持することになる。
また、S1信号が立ち上がると、各放出スイッチ64、72、74も、S1信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n+1)〜t(n+2)参照)オンする。すると、各放出スイッチ64、72、74に接続されている各畳み込み用コンデンサ40、48、50に積分された信号が、オン状態の各放出スイッチ64、72、74を介して、Cb15に放出される。
この場合、畳み込み用コンデンサ40に積分された信号は、図2のt(n)〜t(n+1)の期間に積分された信号に相当する。また、畳み込み用コンデンサ48に積分された信号は、図2のt(n−2)〜t(n−1)の期間に積分された信号に相当する。そして、畳み込み用コンデンサ50に積分された信号は、図2のt(n−1)〜t(n)の期間に積分された信号に相当する。つまり、第1のキャパシタ群、第3のキャパシタ群、第4のキャパシタ群で積分された離散信号の一部分、すなわち異なる期間に積分された離散信号の一部分が、Cb15に積分される。この場合も、Cb15は、1/4周期ずつずれて積分された信号を同時に保持することになる。
また、S2信号およびS3信号が立ち上ったときも、S0信号およびS1信号のハイレベル時と同様に、Cb15は、1/4周期ずつずれて積分された信号を同時に保持する。
すなわち、S2信号が立ち上がると、各放出スイッチ65、67、75は、S2信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n+2)〜t(n+3)参照)オンする。すると、各放出スイッチ65、67、75に接続されている各畳み込み用コンデンサ41、43、51に積分された信号が、オン状態の各放出スイッチ65、67、75を介して、同時にCb15に放出される。
この場合、畳み込み用コンデンサ41に積分された信号は、図2のt(n)〜t(n+1)の期間に積分された信号に相当する。また、畳み込み用コンデンサ43に積分された信号は、図2のt(n+1)〜t(n+2)の期間に積分された信号に相当する。さらに、畳み込み用コンデンサ50に積分された信号は、図2のt(n−1)〜t(n)の期間に積分された信号に相当する。つまり、第1のキャパシタ群、第2のキャパシタ群、第4のキャパシタ群で積分された離散信号の一部分、すなわち異なる期間に積分された離散信号の一部分が、Cb15に積分される。この場合も、Cb15は、1/4周期ずつずれて積分された信号を同時に保持することになる。
S3信号が立ち上がると、各放出スイッチ66、68、70は、S3信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n+3)〜t(n+4)参照)オンする。すると、各放出スイッチ66、68、70に接続されている各畳み込み用コンデンサ42、44、46に積分された信号が、オン状態の各放出スイッチ66、68、70を介して、同時にCb15に放出される。
この場合、畳み込み用コンデンサ42に積分された信号は、図2のt(n)〜t(n+1)の期間に積分された信号に相当する。また、畳み込み用コンデンサ44に積分された信号は、図2のt(n+1)〜t(n+2)の期間に積分された信号に相当する。さらに、畳み込み用コンデンサ46に積分された信号は、図2のt(n+2)〜t(n+3)の
期間に積分された信号に相当する。つまり、第1のキャパシタ群、第2のキャパシタ群、第3のキャパシタ群で積分された離散信号の一部分、すなわち異なる期間に積分された離散信号の一部分が、Cb15に積分される。この場合も、Cb15は、1/4周期ずつずれて積分された信号を同時に保持することになる。
以上のように、各積分ユニットの積分スイッチは、積分ユニット間で互いのON状態が時間的に重なることなく同じ周期でONする。各積分ユニットが有する複数の積分スイッチは、同時にONOFFする。さらに、各積分ユニットの3個の放出スイッチは、互いのON状態、及び、同じ積分ユニットに設けられる積分スイッチのON状態と時間的に重なることなく同じ周期でONする。
そして、畳み込み容量部110は、複数の制御信号S0〜S3に基づくタイミング毎に、積分ユニットが備える3つの積分素子で積分する。各積分ユニットで積分タイミングとして用いる制御信号は異なる。そのため、各積分ユニットの積分タイミングは、時間的にずれている。そして、各積分のタイミングに3つの積分素子で積分された信号は、積分のタイミングに用いた制御信号以外の制御信号に基づくタイミングで順次放出される。
このように、S0〜S3信号が交互にハイレベルになることにより、3個の積分スイッチおよび3個の放出スイッチが同時にオンするので、過去における3つのタイミングで積分された信号が同時にCb15に放出されて保持される。また、複数の制御信号S0〜S3に基づいて積分および放出がなされるので、畳み込み容量部110から出力される信号は上記制御信号で積分されるタイミングで決まるサンプリング周波数と同じサンプリング周波数を持つ。
具体例で説明する。例えば、図2のt(n)において、各畳み込み用コンデンサ45、47、49で積分された信号がCb15に放出される前であれば、Cb15には、t(n−1)のときに放出された信号(各畳み込み用コンデンサ42、44、46から放出された信号)が畳み込み容量部110の出力信号として保持されている。
このため、図2のt(n)において、各畳み込み容量45、47、49で積分された信号がCb15に放出された場合、Cb15は、t(n)のときに各畳み込み容量45、47、49で積分された信号と、t(n−1)のときにCb15に保持された信号とを共有することになる。
つまり、図2のt(n)において、各畳み込み容量45、47、49から放出される信号に対して、t(n−1)のときにCb15に保持された信号がフィードバックされることになる。その結果、IIRフィルタとしての効果が得られる。
次に、このIIRフィルタの伝達関数について説明する。ここでは、サンプリングスイッチ5から出力される離散信号をq(t)、離散信号入力後の畳み込み用コンデンサの電圧をx(t)、Cb15の電圧をy(t)とする。また、畳み込み用コンデンサ40、43、46、49の容量をC1、畳み込み用コンデンサ41、44、47、50の容量をC2、畳み込み用コンデンサ42、45、48、51の容量をC3、Cb15の容量をCbとする。
この場合、図2のt(n)において、畳み込み用コンデンサ40〜42で積分される離散信号q(n)は、次式で表される。
Figure 0005258559
また、図2のt(n)のときにCb15に保持される信号は、次式で表される。
Figure 0005258559
さらに、式(1)および式(2)から、Z変換したIIRフィルタの伝達関数Hは、次式で表される。
Figure 0005258559
式(3)からわかるように、Hは、2つの零点をもつ(分子のz-1・z-2参照)。したがって、式(3)の分母で表されたIIRフィルタ特性に加えて、深いノッチが得られる。従来のサンプリングミキサにおいては、FIRフィルタのノッチとIIRフィルタのピークが相殺している。このため、従来のサンプリングミキサ全体のフィルタ特性に現れるノッチは、周波数帯域が狭く、特定周波数成分の除去能力が低い。これに対して、本実施の形態では、ノッチがIIRフィルタのピークと相殺しないので、サンプリングミキサ全体のフィルタ特性において、周波数帯域が広く特定周波数成分の除去が可能となる深いノッチが得られている。さらに、IIRフィルタの伝達関数Hは、式(3)からわかるように、C1、C2、C3の値を変更することで調整することが可能となる。
次に、サンプリングミキサ100に関する特性について説明する。ここでは、LO信号周波数を2.4GHz、畳み込み用コンデンサ40〜51の容量をすべて0.5pF、Cb15の容量を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとする。
図3Aは、IIRフィルタの特性図である。図3Aによると、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。これは、2.4GHzのLO信号がFIRフィルタで1/8にデシメーションされるからである。
そして、2.4GHzから2.7GHzまでの帯域では、2つのノッチが、2.5GHz付近および2.6GHz付近で得られている。
図3Bは、サンプリングミキサ100全体の特性図である。なお、この特性は、図3Aに示したIIRフィルタの特性と図17Aに示した1段目FIRフィルタの特性とが加え合わせられて得られている。
図3Bによると、2.4GHzの希望波付近において、ゲインが最大になる。このため、サンプリングミキサ100は、使用帯域(希望波)のみを通過させることができる。
また、ノッチが、2.5GHz、2.6GHz、2.8GHzおよび2.9GHz付近で得られている。このため、これらの周波数をもつ信号は、サンプリングミキサ100で処理されることで、そのノッチにより減衰させられる。この結果、電力の低減が実現される。
以上のように、本実施の形態のサンプリングミキサ100によれば、Cb15には、特定のタイミングで積分された離散信号が、異なる複数のタイミングで放出される。また、
離散信号が積分されるタイミングは、複数ある。さらに、積分されている離散信号がCb15に各放出タイミングで放出される場合、Cb15に蓄積される信号には、異なる積分タイミングで積分された複数の離散信号が含まれる。
このため、複数の畳み込み用コンデンサとCb15とから構成されるIIRフィルタの特性にノッチをもたせることが可能となる。このときのノッチ数は、同時に離散信号を積分する畳み込み用コンデンサの個数、および、同時にCb15に信号を放出する畳み込み用コンデンサの個数によって決まる。本実施の形態では、同時に離散信号を積分する畳み込み用コンデンサの個数、および、同時にCb15に信号を放出する畳み込み用コンデンサの個数はそれぞれ3個であり、3から1を引いた2つのノッチが得られる。また、ノッチが出現する周波数位置は、同時に離散信号を積分する畳み込み用コンデンサの各容量によって決まる。
よって、畳み込み用コンデンサの個数および容量値を任意に調整することにより、フィルタ特性を調整することが可能となる。
以上から、ノッチがある周波数成分の妨害波を除去することにより、サンプリングミキサの出力の歪による受信感度を劣化させないように抑えることが可能となる。また、このように妨害波を除去させることができるので、そのためのフィルタ部品を削減することもできる。
なお、本実施の形態では、サンプリングスイッチ5を含む各種スイッチは、n型FETとしたが、これに限られない。例えば、各種スイッチは、p型FETとしてもよいし、n型FETおよびp型FETを組み合わせてもよい。このとき、ソース端子とドレイン端子は入れ替えてもかまわない。あるいは、微小電気機械システム(MEMS)を適用してよい。
また、サンプリングミキサ100について説明したが、離散時間処理フィルタとして適用してもよい。この場合、離散時間処理フィルタは、サンプリングミキサ100からサンプリングスイッチ5を取り除く。そして、離散時間処理フィルタの入力信号として、BB(ベースバンド)信号を用いる。BB信号は、RF周波数帯からBB周波数帯に周波数変換された受信信号であり、連続信号でも、離散信号でもかまわない。
さらに、3個の畳み込み用コンデンサからなるグループ単位(キャパシタ群)に、離散信号の積算および放出を動作させたが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、畳み込み用コンデンサの個数は変更してもよい。
例えば、上述したグループを構成する畳み込み用コンデンサの個数をm(mは2以上の自然数)個とした場合、m個の畳み込み用コンデンサは、図2のt(n)のときに積分した信号を、t(n+1)、t(n+2)、・・・、t(n+m)のタイミングでCb15に放出する。
この場合、制御信号生成部104からの制御信号は、m個の畳み込み用コンデンサを動作させるため、1/(m+1)周期ずつ位相をずらした(m+1)個のパルスが必要となり、同時に信号を積分する畳み込み用コンデンサのグループ数は、m+1個必要となる。このように構成すると、(m−1)個のノッチが得られる。
また、各畳み込み用コンデンサの容量は、すべて0.5pFとし、Cb15の容量は15pFとしたが、これに限られない。例えば、各畳み込み用コンデンサは、互いに異なる容量をもつようにしてもよい。この場合、畳み込み用コンデンサの容量を変更することに
より、IIRフィルタの特性は、所望の特性に調整することが可能となる(式(3)参照)。よって、サンプリングミキサ100全体の特性(周波数-ゲイン)を所望の特性に調整することが可能となる。
また、LO信号周波数は2.4GHzの場合で説明したが、これに限られず、変更してもよい。
以上のように本実施の形態によれば、サンプリングミキサ100は、互いに並列に接続されたm(mは2以上)個の畳み込み用コンデンサからなる積分ユニットをm+1個有し、これらのm+1個の積分ユニットは互いに並列接続されている。前記サンプリングミキサは、前記積分ユニットのそれぞれについて、サンプリングスイッチが受信信号を順次サンプリングすることにより生成された離散信号の前記m個の畳み込み用コンデンサへの入力状態を切り替えるm個の積分スイッチと、各畳み込み用コンデンサに接続され且つ互いに並列接続されたm個の放出スイッチとをさらに有すると共に、各積分ユニットの出力信号を積分する第1キャパシタ15を有する。
そして、積分スイッチおよび放出スイッチは、次のようなタイミングでONOFFする。すなわち、各積分ユニットの積分スイッチは、積分ユニット間で互いのON状態が時間的に重なることなく同じ周期でONする。各積分ユニットが有する複数の積分スイッチは、同時にONOFFする。さらに、各積分ユニットのm個の放出スイッチは、互いのON状態、及び、同じ積分ユニットに設けられる積分スイッチのON状態と時間的に重なることなく同じ周期でONする。なお、各積分ユニットのm個の積分スイッチは、同時にONOFFするので、1つの積分スイッチにしてもよい。こうすることにより、構成が簡略化されるメリットがある。
そして、サンプリングミキサ100は、受信信号をサンプリングした離散信号を制御信号生成部104で生成された複数の制御信号に基づくタイミング毎に異なる積分ユニットに設けられる複数の畳み込み用コンデンサで積分し、当該複数の畳み込み用コンデンサで積分された信号をその積分のタイミングに用いた制御信号以外の制御信号に基づくタイミングで順次放出する。
こうすることにより、積分ユニットに並列に配設される畳み込み用コンデンサの数およびそれぞれの畳み込み用コンデンサの容量値を調整することで、ノッチ数およびノッチ周波数の調整が可能で、かつ特定の周波数成分を除去し易いサンプリングミキサを実現することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるサンプリングミキサ200の回路例を示す図である。ここでは、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
サンプリングミキサ200は、図1の実施の形態1における同相ミキサ部102、逆相ミキサ部103および制御信号生成部104に代えて、同相ミキサ部202、逆相ミキサ部203および制御信号生成部204を含んで構成されている。
同相ミキサ部202は、実施の形態1の場合と異なり、ダンプスイッチ16、リセットスイッチ17およびフィードバックスイッチ34をさらに有する。これらのスイッチ16、17、34は、例えば、n型FETで構成されている。
制御信号生成部204は、実施の形態1におけるS0〜S3信号のほかにも、D信号、R信号およびF信号をさらに生成する。
D信号は、ダンプスイッチ16のゲート信号として動作する。R信号は、リセットスイッチ17のゲート信号として動作し、F信号は、フィードバックスイッチ34のゲート信号として動作する。
ダンプスイッチ16は、AD(アナログ・デジタル)変換器205を介してDSP(デジタルシングルプロセッサ)206に接続されている。AD変換器205は、サンプリングミキサ200の出力信号(アナログ信号)をデジタル形式に変換する。DSP206は、AD変換器205により変換された出力信号に基づいて、DCオフセットや差動オフセットなどを補償するためのフィードバック信号を算出する。
例えば、DCオフセットの補償は、DCの基準値と上述した出力信号との比較結果に基づいて行われる。また、差動オフセットの補償は、出力信号に基づく平均パワーの算出に基づいて行われる。
そして、DSP206は、上述したフィードバック信号を、DA(デジタル・アナログ)変換器207およびフィードバックスイッチ34を介して、各畳み込み用コンデンサ40〜51に出力する。DA変換器207は、フィードバック信号をアナログ形式に変換する。その他のサンプリングミキサ200の構成は、実施の形態1の場合とほぼ同様であるので、重複説明を省略する。
このように構成すると、サンプリングミキサ200の出力信号が各畳み込み用コンデンサ40〜51にフィードバックされ、これによりDCオフセットや差動オフセットなどを補償することが可能となる。この点については後述する。
なお、逆相ミキサ部203は、同相ミキサ部202と同様に構成されている。逆相ミキサ部203の出力側は、AD変換器208およびDA変換器210に接続されている。AD変換器208およびDA変換器210の構成は、上述したAD変換器205およびDA変換器207と同様である。
図5は、制御信号生成部204に生成される制御信号のタイミングチャートである。ここでも図2の場合と同様、S0〜S3信号では、互いに1/4周期ずつずれてパルスが生じている。そして、S0〜S3信号の各々がハイ状態のときに、D信号、R信号およびF信号が、交互にハイ状態になっている。
この場合、例えばt(n)において、S0信号およびD信号が立ち上がると、各積分スイッチ40〜42は、S0信号がハイレベルの間(例えば、図5のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、オン状態の各積分スイッチ40〜42を介して、各畳み込み用コンデンサ40〜42に移動する。この結果、離散信号が各畳み込み用コンデンサ40〜42で積分される。
さらに、S0信号がハイレベルの間(例えば、図2のt(n)〜t(n+1)参照)、各放出スイッチ69、71、73もオンする。そして、S0信号と同様、D信号もハイレベルになると(例えば、図5のt(n)〜t(n+1)参照)、ダンプスイッチ16もオンする。
すると、例えば、D信号がハイレベルの間、各畳み込み用コンデンサ45、47、49に積分された信号が、オン状態の各放出スイッチ69、71、73およびダンプスイッチ16を介して、Cb15に放出される。
また、例えば、D信号がハイレベルの間、各畳み込み用コンデンサ45、47、49に積分された信号(一部)が、オン状態の各放出スイッチ69、71、73およびダンプスイッチ16を介して、同相ミキサ部110の出力信号としてAD変換器205へ出力される。すると、AD変換器205によりデジタル変換された出力信号が、DSP206に読み出される。そして、DSP206は、その読み出された出力信号に基づき、上述したフィードバック信号を生成する。
次に、D信号が立ち下って、R信号が立ち上がると、リセットスイッチ17は、R信号がハイレベルの間(例えば、図5のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、各畳み込み用コンデンサ40〜51に保持されている信号が、接地端子を通して流れてリセットされる。
次に、R信号が立ち下がり、F信号が立ち上がると、フィードバックスイッチ34は、フィードバック信号がハイレベルの間(例えば、図5のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、上述したフィードバック信号が、DSP206から、DA変換器207およびフィードバックスイッチ34を介して、畳み込み容量部110側へフィードバックされる。このように構成すると、フィードバック信号により、サンプリングミキサ200のDCオフセットや差動オフセットなどを補償することが可能となる。
このようにして、サンプリングミキサ200は、図5に示した制御信号に従って動作する。なお、本実施の形態では、D信号、R信号およびF信号は、3個のレジスタからなるシフトレジスタを用いて生成される。このシフトレジスタは、制御信号生成部204に含まれている。
また、制御信号生成部204は、例えば、3個のレジスタからなるシフトレジスタにLO信号を8/3分周した信号を入力クロックに用いて、D信号、R信号およびF信号を生成する。ただし、D信号、R信号およびF信号の生成方法は、これに限られない。D信号、R信号およびF信号の生成条件として、次のように設定すればよい。
すなわち、S0〜S3信号の各信号がハイ状態のときに、D信号、R信号、F信号の順にハイ状態とし、かつ、D信号、R信号およびF信号が互いに重ならないように生成することである。
この場合、例えば、4個のレジスタからなるシフトレジスタが、LO信号を2分周したLO/2信号を入力クロックに用いて生成する。このときのD信号、R信号およびF信号は、シフトレジスタに生成された4つのパルスのうち、3つのパルスを用いてもよい。
次に、実施の形態2におけるIIRフィルタの伝達関数について説明する。
図5のt(n)において、畳み込み用コンデンサ40〜42に積分される離散信号q(t)は、次式で表される。
Figure 0005258559
また、図2のt(n)のときにCb15に保持される信号は、次式で表される。
Figure 0005258559
さらに、式(4)および式(5)から、Z変換したIIRフィルタの伝達関数Hは、次
式で表される。
Figure 0005258559
式(6)からわかるように、Hは、2つの零点をもつ(分子のz-1・z-2参照)。したがって、式6における分母で表されたIIRフィルタ特性に加えてノッチも得られる。さらに、式(6)のIIRフィルタの伝達関数Hは、式(6)からわかるように、C1、C2、C3の値を変更することで調整することが可能となる。
次に、サンプリングミキサ200に関する特性について説明する。ここでは、図3に示した実施の形態1の場合と同様の条件を設定する。すなわち、LO信号周波数を2.4GHz、畳み込み用コンデンサ40〜51の容量をすべて0.5pF、Cb15の容量を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとする。
図6Aは、実施の形態2におけるIIRフィルタの特性図である。
図6Aにおいても、図3Aの場合と同様、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。2.4GHzのLO信号がFIRフィルタで1/8にデシメーションされるからである。
そして、2.4GHzから2.7GHzまでの帯域において、2つのノッチが、2.5GHz付近および2.6GHz付近で得られている。ただし、これらのノッチは、図3Aの場合に比べて、帯域幅が広くなっていることがわかる。
図6Bは、サンプリングミキサ200全体の特性図である。なお、この特性は、図6Aに示したIIRフィルタの特性と図17Aに示した1段目FIRフィルタの特性とが加え合わせられて得られている。
図6Bにおいても、図3Bの場合と同様、2.4GHzの希望波付近において、ゲインが最大になっている。ただし、2.5GHz、2.6GHz、2.8GHzおよび2.9GHz付近のノッチの帯域幅が、図3Bの場合に比べて広いので、ノッチ付近の妨害波を広範囲に除去できることがわかる。また、ノッチによる減衰をより効果的に実現できることがわかる。
以上のように、本実施の形態のサンプリングミキサ200によれば、実施の形態1の場合とは異なり、フィードバック信号に基づきDCオフセットや差動オフセットなどを補償することができる。よって、感度劣化をより抑えることができる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3におけるサンプリングミキサ300の回路例を示す図である。ここでは、実施の形態2と異なる点を主に説明する。
サンプリングミキサ300は、図4の同相ミキサ部202、逆相ミキサ部203および制御信号生成部204に代えて、同相ミキサ部302、逆相ミキサ部303および制御信号生成部304を含んで構成されている。
同相ミキサ部302では、実施の形態2の場合とは異なり、畳み込み容量部110の出力側とダンプスイッチ16のドレインとの間に、Cr(ローテートキャパシタ:これを第2キャパシタともいう)7、積分スイッチ18および放出スイッチ26をさらに有する。
これらのスイッチ7、18、26は、例えば、n型FETで構成されている。
具体的には、積分スイッチ18のドレインは、畳み込み容量部110の出力側に接続され、積分スイッチ18のソースは、Cr7の一端に接続されている。Cr7の他端は、接地されている。積分スイッチ18のゲートには、後述するS10信号が入力するように構成されている。
また、積分スイッチ18のドレインとCr7の一端との間には、放出スイッチ26のソースが接続され、放出スイッチ26のドレインは、ダンプスイッチ16のドレインに接続されている。放出スイッチ26のゲートには、後述するS11信号が入力するように構成されている。
制御信号生成部304は、S0〜S3信号、D信号、R信号およびF信号のほかにも、上述したS10信号およびS11信号をさらに生成する。S10信号は、S0〜S3信号のいずれかが立ち上がっている期間のうち、前半部分で立ち上がっている。一方、S11信号は、その期間のうち、後半部分で立ち上がっている。
S10信号は、積分スイッチ18のゲート信号として動作し、S11信号は、放出スイッチ26のゲート信号として動作する。
なお、逆相ミキサ部303は、同相ミキサ部302と同様に構成されている。その他のサンプリングミキサ300の構成は、実施の形態2の場合とほぼ同様であるので、重複説明を省略する。
このように構成すると、サンプリングミキサ300は、畳み込み容量部110およびCr7で構成されるIIRフィルタ(これを1段目IIRフィルタという)の効果に加えて、Cr7およびCb15で構成されるIIRフィルタ(これを2段目IIRフィルタという)の効果が得られる。この点については後述する。
図8は、制御信号生成部304に生成される制御信号のタイミングチャートである。ここでは、S0〜S3信号、D信号、R信号およびF信号は、図5の場合とほぼ同様であるので、S10信号およびS11信号を主に説明する。
S10信号およびS11信号は、S0〜S3信号のいずれかの信号がハイレベルのときに、交互にハイレベルになる。
例えばt(n)において、S0信号およびS10信号が立ち上がると、各積分スイッチ40〜42は、S0信号がハイレベルの間(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、上述した離散信号は、各畳み込み用コンデンサ40〜42に移動して積分される。また、S0信号がハイレベルの間(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)、各放出スイッチ69、71、73もオンする。
そして、S10信号が立ち上がると、積分スイッチ18は、S10信号がハイレベルの間(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)オンする。すると、各畳み込み用コンデンサ45、47、49に積分された信号が、オン状態の積分スイッチ18を介して、Cr7に放出される。
次に、S10信号が立ち下がり、S11信号およびD信号がともに立ち上がると、放出スイッチ26およびダンプスイッチ16は、S11信号およびD信号がハイレベルの間(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)、オンする。すると、Cr7に保持された
信号が、D信号のハイレベルの間、Cb15に放出される。これにより、Cr7およびCb15で構成される第2段目IIRフィルタとしての効果が得られる。
次に、D信号が立ち下がり、R信号が立ち上がると(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)、リセットスイッチ17は、R信号がハイレベルの間、オンする。すると、Cr7に保持されている信号が、接地端子側へ流れてリセットされる。
次に、R信号が立ち下がり、F信号が立ち上がると(例えば、図8のt(n)〜t(n+1)参照)、フィードバックスイッチ34は、フィードバック信号がハイレベルの間、オンする。この場合、実施の形態2の場合と同様、上述したフィードバック信号により、サンプリングミキサ300のDCオフセットや差動オフセットなどを補償することが可能となる。
このようにして、サンプリングミキサ300は、図8に示した制御信号に従って動作する。
なお、実施の形態3において、S10信号およびS11信号は、LO信号を8分周して得られる。ただし、S0信号のハイレベルの期間が、LO信号のw周期分の期間に相当する場合は、S10信号およびS11信号は、LO信号をw分周した信号となる。
また、D信号、R信号およびF信号は、6個のレジスタからなるシフトレジスタを用いて生成される。このシフトレジスタは、制御信号生成部304に含まれている。
制御信号生成部304は、6個のレジスタからなるシフトレジスタにLO信号を4/3分周した信号を入力クロックに用いて、D信号、R信号およびF信号を生成するが、D信号、R信号およびF信号の生成方法は、これに限られない。
D信号、R信号およびF信号の生成条件として、次のように設定すればよい。
すなわち、S10信号と同じ周期をもつS11信号がハイ状態のとき、D信号、R信号、F信号の順にハイ状態とし、かつ、D信号、R信号およびF信号が互いに重ならないように設定すればよい。
この場合、例えば、8個のレジスタからなるシフトレジスタが、LO信号を入力クロックに用いて生成する。D信号、R信号およびF信号は、シフトレジスタに生成された8つのパルスのうち、3つのパルスを用いてもよい。このときの3つのパルスは、S11信号がハイレベルのときに、ハイレベルになることが条件になる。
次に、実施の形態3における各畳み込み用コンデンサ40〜51およびCr7により構成される第1段目IIRフィルタの伝達関数について説明する。
図8のt(n)において、畳み込み用コンデンサ40〜42に積分される離散信号q(n)は、次式で表される。
Figure 0005258559
また、図8のt(n)のときにCb15に保持される信号は、次式で表される。
Figure 0005258559
さらに、式(7)および式(8)から、Z変換したIIRフィルタの伝達関数Hは、次式で表される。
Figure 0005258559
式(9)からわかるように、Hは、2つの零点をもつ(分子のz-1・z-2参照)。したがって、式9の分母で表されたIIRフィルタ特性に加えてノッチも得られる。さらに、式(9)のIIRフィルタの特性は、式(9)から、C1、C2、C3の値を変更することで調整することが可能となる。
次に、サンプリングミキサ300に関する特性について説明する。ここでは、畳み込み用コンデンサ40〜51の容量をすべて1.0pFとし、Cr7を0.5pFとする。それ以外の条件は、実施の形態2と同様とする。すなわち、LO信号周波数を2.4GHz、Cb15を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとする。なお、Cr7の0.5pFを含む上述した値は、変更してもよい。
図9Aは、各畳み込み用コンデンサ40〜51およびCr7で構成される第1段目IIRフィルタの特性図である。
図9Aにおいても、図6Aの場合と同様、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。2.4GHzのLO信号がFIRフィルタで1/8にデシメーションされるからである。
そして、2.4GHzから2.7GHzまでの帯域において、図6Aの場合に比べて、帯域幅の広いノッチが、2.5GHz付近および2.6GHz付近で存在することがわかる。
図9Bは、実施の形態3におけるCr7およびCr15で構成される2段目IIRフィルタの特性図である。
図9Bによると、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。2.4GHzのLO信号がFIRフィルタで1/8にデシメーションされるからである。
図9Cは、サンプリングミキサ300の全体の特性図である。なお、この特性は、図9A、図17Aおよび図9Bに示した特性が加え合わせられて得られている。
図9Cでは、図6Bの場合に比べて、2.4GHzの希望波付近のゲインが小さくなり、希望波のみの通過を容易にしていることがわかる。
また、図6Bの場合と同様、2.5GHz、2.6GHz、2.8GHzおよび2.9
GHz付近にはノッチが存在し、これらの周波数付近では、ノッチにより妨害波を除去することができることがわかる。
なお、実施の形態3では、Cr7を1つとしたが、Cr7の数は、これに限られず、変更してもよい。例えば、サンプリングミキサ300が、複数のCr7を含み、これらのCr7を同時にCb15に接続するように構成してもよい。この場合、サンプリングレートをデシメーションさせることにより、AD変換器に必要な動作速度を下げ、その結果、消費電流を低減させることが可能となる。
また、Cb15の次段に、不図示のCrとCbとを別途多段接続してもよい。
以上のように本実施の形態によれば、サンプルミキサ300には、畳み込み容量部110と第1キャパシタ15との間に設けられるCr7と、畳み込み容量部110の出力信号のCr7への入力状態を切り替える積分スイッチ18と、Cr7の一端に接続されCr7で積分された信号の第1キャパシタ15への出力状態を切り替える放出スイッチ26と、を設けられている。
この構成により、放出スイッチ64〜75のいずれかがON状態にある期間のうち、時間的に前の期間で積分スイッチ18がONし後の期間で放出スイッチ26がONするように制御することで、フィルタ特性において希望波付近のゲインが小さくなり、希望波のみの通過を容易するサンプルミキサを実現することができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4におけるサンプリングミキサ400の回路例を示す図である。ここでは、実施の形態2と異なる点を主に説明する。
サンプリングミキサ400は、図4の実施の形態2における同相ミキサ部202および逆相ミキサ部203に代えて、同相ミキサ部402および逆相ミキサ部403を含んで構成されている。
同相ミキサ部402では、実施の形態2の場合と異なり、サンプリングスイッチ5のドレインと畳み込み容量部110の入力側との間に、Ch(ヒストリキャパシタ:これを第3キャパシタともいう)6の一端がさらに接続されている。そして、Ch6の他端は、接地されている。
なお、逆相ミキサ部403は、同相ミキサ部402と同様の構成である。その他のサンプリングミキサ400の構成は、実施の形態2の場合とほぼ同様であるので、重複説明を省略する。
このように構成すると、サンプリングミキサ400は、畳み込み容量部110およびCb15で構成されるIIRフィルタの効果に加えて、Ch6および畳み込み容量部110で構成されるIIRフィルタの効果が得られる。この点については後述する。
次に、実施の形態4におけるCh6および畳み込み容量部110で構成されるIIRフィルタについてZ変換した伝達関数は、次式で表される。なお、Ch6の容量をChとする。
Figure 0005258559
なお、畳み込み容量部110およびCb15で構成されるIIRフィルタについてZ変換した伝達関数は、上述した式6で与えられる。
次に、サンプリングミキサ400に関する特性について説明する。ここでは、Ch6の容量を10pFとする。それ以外の条件は、実施の形態2と同様とする。すなわち、LO信号周波数を2.4GHz、畳み込み用コンデンサ40〜51の容量をすべて0.5pF、Cb15の容量を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとする。なお、Ch6の10pFを含む上述した値は、変更してもよい。
図11Aは、Ch6および畳み込み容量部110で構成されるIIRフィルタの特性図である。
図11Aにおいても、図6Aの場合と同様、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。
図11Bは、サンプリングミキサ400全体の特性図である。なお、この特性は、図11A、図6Aおよび図17Aに示した各特性が加え合わせられて得られている。
図11Bでは、図6Bの場合に比べて、2.4GHzの希望波付近のゲインが小さくなり、希望波のみの通過を容易にしていることがわかる。
また、図6Bの場合に比べて、2.5GHz、2.6GHz、2.8GHzおよび2.9GHz付近に存在するノッチが深くなり、これらの周波数付近では、ノッチによる妨害波の除去をより容易に実現できることがわかる。
なお、実施の形態4において、Cb15の次段に、不図示のCrとCbとを別途多段接続してもよい。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5におけるサンプリングミキサ500の回路例を示す図である。ここでは、実施の形態2と異なる点を主に説明する。
サンプリングミキサ500は、図4の実施の形態2における同相ミキサ部202および逆相ミキサ部203に代えて、同相ミキサ部502および逆相ミキサ部503を含んで構成されている。
同相ミキサ部502は、図4の実施の形態2における畳み込み容量部110のほかにも、畳み込み容量部110と直列接続された畳み込み容量部120をさらに有する。畳み込み容量部120は、畳み込み容量部110と同様に構成されている。
なお、逆相ミキサ部503は、同相ミキサ部502と同様の構成である。その他のサンプリングミキサ500の構成は、実施の形態2の場合とほぼ同様であるので、重複説明を省略する。
このように構成すると、サンプリングミキサ500は、畳み込み容量部120およびCb15で構成されるIIRフィルタの効果に加えて、畳み込み容量部110および畳み込み容量部120で構成されるIIRフィルタの効果が得られるが、この点は後述する。
次に、畳み込み容量部110および畳み込み容量部120で構成されるIIRフィルタについてZ変換した伝達関数は、次式で表される。
Figure 0005258559
なお、畳み込み容量部120およびCb15で構成されるIIRフィルタについてZ変換した伝達関数は、式(6)で与えられる。
次に、サンプリングミキサ500に関する特性について説明する。ここでは、各畳み込み容量部110、120内の畳み込み用コンデンサ40〜51の容量をすべて1pFとする。それ以外の条件は、実施の形態2と同様とする。すなわち、LO信号周波数を2.4GHz、Cb15の容量を15pF、TA1の相互コンダクタンスを7.5mSとする。
図13Aは、畳み込み容量部110および畳み込み容量部120で構成されるIIRフィルタの特性図である。
図13Aにおいても、図6Aの場合と同様、IIRフィルタの特性(横軸・周波数−縦軸・ゲイン)は、300MHzの間隔で変化している。
図13Bは、サンプリングミキサ500全体の特性図である。なお、この特性は、図13A、図6Aおよび図17Aに示した各特性が加え合わせられて得られている。
図13Bでは、図6Bの場合に比べて、2.4GHzの希望波付近のゲインが小さくなり、希望波のみの通過を容易にしていることがわかる。
また、図6Bの場合に比べて、2.5GHz、2.6GHz、2.8GHzおよび2.9GHz付近に存在するノッチが深くなり、これらの周波数付近では、ノッチによる妨害波の除去をより容易に実現できることがわかる。
なお、実施の形態5では、各畳み込み容量部110、120内の畳み込み用コンデンサの容量を同一としたが、変更してもよい。例えば、畳み込み用コンデンサの容量を変更して、サンプリングミキサ500全体の特性を所望の特性に調整してもよい。
また、各畳み込み容量部110、120内の畳み込み用コンデンサは、すべて同一容量とし、各畳み込み容量部110、120内の総容量を同一としたが、これに限られない。例えば、各畳み込み容量部110、120間において、上述した総容量が異なるように設定し、ノッチ数を制御してもよい。
さらに、2つの畳み込み容量部110、120を用いた場合について説明したが、3つ以上の畳み込み容量部を適用してもよい。この場合、畳み込み容量部を直列接続数が増えるにつれ、サンプリングミキサ500全体におけるフィルタ特性の減衰量が大きくなり、有用である。
(実施の形態6)
図18は、本発明の実施の形態6におけるサンプリングミキサ510の回路例を示す図である。ここでは、実施の形態4と異なる点を主に説明する。
サンプリングミキサ510は、図10の実施の形態4における同相ミキサ部402および逆相ミキサ部403に代えて、同相ミキサ部512および逆相ミキサ部513を含んで構成されている。同相ミキサ部512は、畳み込み容量部130を備えている。逆相ミキサ部513は、畳み込み容量部140を備えている。
同相ミキサ部512の畳み込み容量部130は、畳み込み用コンデンサ41、44、47、50で積分した信号を逆相ミキサ部513のCb15に出力する。同様に、逆相ミキサ部513の畳み込み容量部140は、畳み込み用コンデンサ41、44、47、50で積分した信号を同相ミキサ部512のCb15に出力する。その他のサンプリングミキサ510の構成は、実施の形態4の場合とほぼ同様であるので、重複説明を省略する。
このように構成すると、サンプリングミキサ510において、畳み込み容量部130、140およびCb15で構成されるIIRフィルタのノッチの設計自由度が向上する。
ここで、畳み込み用コンデンサ40、43、46、49の容量値をC1、畳み込み用コンデンサ41、44、47、50の容量値をC2、畳み込み用コンデンサ42、45、48、51の容量値C1、バッファ容量の容量値をCbとする。そうすると、畳み込み部130、140およびCb15で構成されるIIRフィルタの伝達関数Hは、次式で表される。
Figure 0005258559
(式12)の分子は、以下のように変形することができる。
Figure 0005258559
(式13)より、(式12)の分子は、絶対値1の共役複素数の極を持つことが分かる。これにより、C2、C1の容量比によって、フィルタ特性上で2個のノッチを設計することが可能となる。このとき、一方のノッチは、任意の周波数に設計することができ、もう一方のノッチは、或る周波数範囲の中心を基準として対称に現れる。その周波数範囲は、畳み込み容量部130からCb15に出力される信号のサンプリング周波数で決まる。
具体的には、畳み込み容量部130からCb15に出力される信号のサンプリング周波数が300MHzであり、且つ、一方のノッチがLO信号周波数から20MHz離調に現れるように設計する場合、もう一方のノッチは、LO信号周波数から280MHz離調に現れる。
以上から、実施の形態6のサンプリングミキサ510では、任意の周波数にノッチが現
れるように設計することができる。そして、ノッチの現れる周波数と任意の妨害波が存在する周波数とが一致するように設計することで、妨害波を除去することが可能である。
なお、本実施の形態では、サンプリングスイッチからの出力を同時に積分する畳み込み用コンデンサの数を3としたが、これ以外でも構わない。
一般化すると、任意に設計できるノッチ数をnとした場合、サンプリングスイッチからの出力を同時に積分する畳み込み用コンデンサに必要な数、すなわち積分ユニットに含まれる畳み込み用コンデンサの数mは、m=2n+1となる。
また、1つの積分ユニットのm個の畳み込み用コンデンサが、1番目からm番目まで順番にCb15と接続することにより離散信号を順次放出する場合、Cb15と接続する順番が偶数番目の畳み込み用コンデンサは、位相が反転しているミキサ部のCb15に接続される必要がある。本実施の形態6では、畳み込み用コンデンサ41、44、47、50がこれに相当する。
このように本実施の形態によれば、サンプリングミキサ510において、畳み込み容量部130では、積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから偶数番目にONする放出スイッチが逆相ミキサ部513のCb15に接続される一方、奇数番目にONする放出スイッチが同相ミキサ部512のCb15に接続され、畳み込み容量部140の各積分ユニットでは、積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから奇数番目にONする放出スイッチが逆相ミキサ部513のCb15に接続される一方、偶数番目にONする放出スイッチが同相ミキサ部512のCb15に接続される。
このような構成とすることにより、サンプリングミキサ510におけるIIRフィルタの伝達関数Hの分子が絶対値1の共役複素数の極を持つことになる。このため、畳み込み用コンデンサの容量を調整することにより、ノッチの現れる周波数位置をより自由に調整することができる。ノッチの数は、各実施の形態と同様に、積分ユニットに並列に配列される畳み込み用コンデンサの数mによって調整することができる。
なお上記説明においては、積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから偶数番目にONする放出スイッチが、畳み込み容量部130では逆相ミキサ部513のCb15に固定的に接続され、畳み込み容量部140の各積分ユニットでは同相ミキサ部512のCb15に固定的に接続されている構成として説明を行った。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、逆相ミキサ部513のCb15と積分ユニットとを繋ぐ配線と、同相ミキサ部512のCb15と積分ユニットとを繋ぐ配線とを用意し、各積分ユニットと両配線との接続状態を切り替えるスイッチが配設される構成としてもよい。この場合、畳み込み容量部130においては、積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから偶数番目の放出タイミングでは、各積分ユニットと両配線との接続状態を切り替えるスイッチが逆相ミキサ部513のCb15と繋がる状態に切り替わる。一方、畳み込み容量部140においては、積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから偶数番目の放出タイミングでは、各積分ユニットと両配線との接続状態を切り替えるスイッチが同相ミキサ部512のCb15と繋がる状態に切り替わる。
要は、畳み込み容量部130の各積分ユニットは、m個の積分素子で積分された離散信号を、m個の積分素子に対応するm回の放出タイミングのうち特定の放出タイミングでは逆相ミキサ部513のCb15に放出する一方、前記特定の放出タイミングを除く放出タイミングでは同相ミキサ部512のCb15に放出し、畳み込み容量部140の各積分ユニットは、m個の積分素子で積分された離散信号を、対応する畳み込み容量部130の積
分ユニットと同じ放出タイミングで、当該積分ユニットとは逆のキャパシタに放出することができればよい。その特定の放出タイミングは、m回の放出タイミングのうち偶数番目の放出タイミングである。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7における無線装置600の構成例を示すブロック図である。無線装置600は、例えば、携帯電話、自動車電話、トランシーバなどである。
図14において、無線装置600は、アンテナ601、共用器602、送信部603、受信部604および信号処理部(DSP)605を備えている。
そして、送信部603は、電力増幅器(PA)606および変調部607を有する。受信部604は、低雑音増幅器(LNA)608およびサンプリングミキサ609を有する。サンプリングミキサ609として、図1の実施の形態1におけるサンプリングミキサ100を用いることとする。このようにすると、ノッチ数およびノッチ周波数を調整することができるサンプリングミキサ100を適用することができ、有用である。なお、サンプリングミキサ609として、実施の形態2、3、4、5および6のいずれかにおけるサンプリングミキサを用いてもよい(図4、図7、図10、図12参照)。
アンテナ601は、共用器602を介して、送信部603および受信部604にそれぞれ接続されている。
共用器602は、送信信号および受信信号の各周波数帯に対応している。そして、共用器602は、送信部603からの信号が入力されれば、その信号のうち、送信信号の周波数帯域を通過させてアンテナ601に出力する。他方、アンテナ601からの信号が共用器602に入力されれば、共用器602は、その信号のうち、受信信号の周波数帯域を通過させて受信部603に出力する。
信号処理部605では、受信部603からの出力信号が、AD変換された後、その出力信号が信号処理(例えば、音声処理、データ処理)される。また、信号処理部605では、所定の入力信号(例えば、音声、データ)が信号処理された後、DA変換(不図示)されて、送信部603に出力される。なお、図14の信号処理部605は、1つとしたが、複数用いてもよい。
このようにして無線装置600を構成すると、たとえ、送信部603と受信部604との間の共用器602の減衰量が充分得られない場合であっても、サンプリングミキサ609のフィルタ特性(図3参照)を調整することにより、受信部604に漏れる送信信号の周波数帯(妨害波)を除去することが可能となる。よって、サンプリングミキサ609の出力の歪に起因する受信感度の劣化を抑えることが可能となる。また、妨害波を除去することができるので、無線装置600において、妨害波を除去するためのフィルタ部品を具備する必要がなくなり、有用である。
なお、実施の形態1〜7では、サンプリングミキサまたはこれを含む無線装置の場合で説明したが、サンプリングスイッチ5を有さない離散フィルタまたはこれを含む無線装置として適用してもよい。
2006年6月8日出願の特願2006−160280の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明の離散時間処理フィルタおよびサンプリングミキサは、無線装置の無線回路に用いるのに有用である。特に、信号の周波数変換を行うのに適している。
本発明の実施の形態1におけるサンプリングミキサの回路例を示す図 図1の制御信号生成部に生成される制御信号のタイミングチャート 図1のサンプリングミキサの周波数特性を示す図 本発明の実施の形態2におけるサンプリングミキサの回路例を示す図 図4の制御信号生成部に生成される制御信号タイミングチャート 図4のサンプリングミキサの周波数特性を示す図 本発明の実施の形態3におけるサンプリングミキサの回路例を示す図 図7の制御信号生成部に生成される制御信号のタイミングチャート 図7のサンプリングミキサの特性図を示す図 本発明の実施の形態4におけるサンプリングミキサの回路例を示す図 図10のサンプリングミキサの周波数特性を示す図 本発明の実施の形態5におけるサンプリングミキサの回路例を示す図 図12のサンプリングミキサの周波数特性を示す図 本発明の実施の形態7における無線装置の構成例を示すブロック図 従来例のサンプリングミキサの回路図 図15の制御信号生成部に生成される制御信号のタイミングチャート 図15のサンプリングミキサの周波数特性を示す図 本発明の実施の形態6におけるサンプリングミキサの回路例を示す図

Claims (16)

  1. 周波数が同じで位相が異なる複数の制御信号を生成する制御信号生成部と、
    受信信号が入力される畳み込み容量部と、
    前記畳み込み容量部から放出された離散信号を積分するバッファキャパシタと、
    を有する離散フィルタであって、
    前記畳み込み容量部は、互いに並列に接続されたm(mは2以上の自然数)個の積分素子を有する積分ユニットをm+1個含み、
    前記制御信号に基づいて、
    前記m+1個の積分ユニットから選択される1個の積分ユニットに含まれるm個の積分素子の全てにおいて、同じタイミングで前記受信信号を積分し、
    前記受信信号の積分と同じタイミングで、前記選択された1個の積分ユニット以外のm個の積分ユニットの、それぞれの積分ユニットから1個ずつ選択される積分素子から、既に積分された信号を前記バッファキャパシタへ放出する離散フィルタ。
  2. 前記m+1個の積分ユニットは、並列に接続されており、
    前記制御信号に基づいて、前記受信信号が積分されるm個の積分素子を有する積分ユニットが、タイミングごとに別の積分ユニットに切り替わる請求項1に記載の離散フィルタ。
  3. 各積分ユニットは、前記受信信号の前記m個の積分素子への入力状態を切り替える積分スイッチと、各積分素子に接続されたm個の放出スイッチとを有し、
    前記積分スイッチは、互いのON状態が時間的に重なることなく周期的にONし、
    各積分ユニットのm個の放出スイッチは、互いのON状態、及び、同じ積分ユニットに設けられる積分スイッチのON状態と時間的に重なることなく周期的にONする、
    請求項2に記載の離散フィルタ。
  4. 既に積分された信号を前記バッファキャパシタへ放出した後に、前記バッファキャパシタへ放出を行った前記積分素子に保持されている信号をリセットさせる信号リセット部と、
    前記信号のリセット後、前記積分ユニットの出力特性を調整するためのフィードバック信号を前記バッファキャパシタへ放出を行った前記積分素子に対し帰還させる帰還スイッチと、
    を更に具備する請求項2に記載の離散フィルタ。
  5. 前記積分ユニットと前記バッファキャパシタとの間に設けられるローテートキャパシタと、
    前記積分ユニットの放出信号の前記ローテートキャパシタへの入力状態を切り替える他の積分スイッチと、
    前記ローテートキャパシタの一端に接続され前記ローテートキャパシタで積分された信号の前記バッファキャパシタへの放出状態を切り替える他の放出スイッチと、
    を更に具備する請求項2に記載の離散フィルタ。
  6. 前記畳み込み容量部の前段に一端が接続されたヒストリキャパシタを更に具備する請求項2に記載の離散フィルタ。
  7. 前記並列接続されたm+1個の積分ユニットが複数直列に配設される請求項2に記載の離散フィルタ。
  8. 互いに並列に接続され、受信信号を積分するm(mは2以上の自然数)個の積分素子を有し、互いに並列に接続されたm+1個の積分ユニットを具備する第1畳み込み容量部と、
    前記第1畳み込み容量部と同じ構成を有し、前記第1畳み込み容量部へ入力される前記
    受信信号と逆位相の受信信号が入力される第2畳み込み容量部と、
    前記第1畳み込み容量部及び前記第2畳み込み容量部の放出信号を積分する第1バッファキャパシタ及び第2バッファキャパシタと、
    を具備し、
    前記第1畳み込み容量部の各積分ユニットは、前記m個の積分素子で積分された受信信号を、前記m個の積分素子に対応するm回の放出タイミングのうち特定の放出タイミングでは前記第2バッファキャパシタに放出する一方、前記特定の放出タイミングを除く放出タイミングでは前記第1バッファキャパシタに放出し、
    前記第2畳み込み容量部の各積分ユニットは、前記m個の積分素子で積分された受信信号を、対応する前記第1畳み込み容量部の積分ユニットと同じ放出タイミングで、当該積分ユニットとは逆のバッファキャパシタに放出する、
    離散フィルタ。
  9. 前記特定の放出タイミングは、前記m回の放出タイミングのうち偶数番目の放出タイミングである、
    請求項8に記載の離散フィルタ。
  10. 各積分ユニットは、前記受信信号の前記m個の積分素子への入力状態を切り替える積分スイッチと、各積分素子に接続されたm個の放出スイッチとを有し、
    前記第1畳み込み容量部の各積分ユニットにおいては、前記積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから偶数番目にONする放出スイッチが前記第2バッファキャパシタに接続される一方、奇数番目にONする放出スイッチが前記第1バッファキャパシタに接続され、
    前記第2畳み込み容量部の各積分ユニットにおいては、前記積分スイッチの状態が切り替わるタイミングから奇数番目にONする放出スイッチが前記第2バッファキャパシタに接続される一方、偶数番目にONする放出スイッチが前記第1バッファキャパシタに接続される、
    請求項8に記載の離散フィルタ。
  11. 請求項1に記載の離散フィルタと、
    前記離散フィルタの前段に設けられ、受信信号を所定の周波数でサンプリングするサンプリングスイッチと、
    を含む、サンプリングミキサ。
  12. 請求項8に記載の離散フィルタと、
    前記離散フィルタの前記第1畳み込み容量部および前記第2畳み込み容量部のそれぞれの前段に設けられ、受信信号を所定の周波数でサンプリングするサンプリングスイッチと、
    を含む、サンプリングミキサ。
  13. 請求項1に記載の離散フィルタと、
    前記離散フィルタの出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
    前記信号処理部における信号処理の出力信号を変調する変調部と、
    を含む、無線装置。
  14. 請求項8に記載の離散フィルタと、
    前記離散フィルタの出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
    前記信号処理部における信号処理の出力信号を変調する変調部と、
    を含む、無線装置。
  15. 請求項11に記載のサンプリングミキサと、
    前記離散フィルタの出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
    前記信号処理部における信号処理の出力信号を変調する変調部と、
    を含む、無線装置。
  16. 請求項12に記載のサンプリングミキサと、
    前記離散フィルタの出力信号に基づいて信号処理する信号処理部と、
    前記信号処理部における信号処理の出力信号を変調する変調部と、
    を含む、無線装置。

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