JP5019313B2 - 離散時間ダイレクトサンプリング回路及び受信機 - Google Patents

離散時間ダイレクトサンプリング回路及び受信機 Download PDF

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Description

本発明はサンプリング回路及び受信機に関し、特に離散時間アナログ処理により周波数変換やフィルタ処理等の受信信号処理を行う技術に関する。
無線受信機の小型低消費電力化やアナログ信号処理部とデジタル信号処理部の一体化を目指すため、高周波信号を直接離散時間的にサンプリングして受信処理する構成が開示されている(例えば非特許文献1や特許文献1)。
以下、図22を用いて従来の離散時間的処理を用いた離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成と動作の一例について説明する。図22は全体として、離散時間ダイレクトサンプリング回路を示す。離散時間ダイレクトサンプリング回路は、電圧電流変換器(TA)1と、サンプリングスイッチ2と、ヒストリキャパシタ(C)3と、ローテートキャパシタ群4a〜4hと、バッファキャパシタ(C)5と、ダンプスイッチ6と、リセットスイッチ7と、積分スイッチ群8a〜8hと、放出スイッチ群9a〜9hと、デジタルコントロールユニット10とを備えている。
電圧電流変換器(TA)1は、受信した無線周波数(RF)信号を電流に変換し、アナログRF電流信号として出力する。サンプリングスイッチ2は、例えばFETで構成され、ローカル周波数信号入力(LO)に応じて、入力されるアナログRF電流信号をサンプリングする。ヒストリキャパシタ(C)3は、サンプリングスイッチ2から出力される電流により供給される電荷を充電する。ローテートキャパシタ群4a〜4hは、複数種類のスイッチを介してヒストリキャパシタ3とバッファキャパシタ5と並列に接続され、各々のスイッチのオン、オフ制御に応じて電荷の充電もしくは放電をする複数のローテートキャパシタ(C)により構成されている。バッファキャパシタ(C)5は、複数のローテートキャパシタ4に充電されている電荷と共有接続され、電荷信号をバッファする。ダンプスイッチ6は、ローテートキャパシタ群4a〜4hの各々とバッファキャパシタ5の接続をオン、オフする。リセットスイッチ7は、バッファコンデンサ5と電荷共有した後で、ローテートキャパシタ4に蓄えられている電荷を接地する。積分スイッチ群8a〜8hは、複数の積分スイッチにより構成されており、ヒストリキャパシタ3とローテートキャパシタ群4a〜4hにおける各々のローテートキャパシタとの接続をオン、オフする。放出スイッチ群9a〜9hは、複数の放出スイッチにより構成されており、ローテートキャパシタ群4a〜4hにおける各々のローテートキャパシタとバッファキャパシタ5との接続をオン、オフする。
ダンプスイッチ6、リセットスイッチ7、積分スイッチ群8a〜8h及び放出スイッチ群9a〜9hは、例えばFET(n型)で構成されている。n型FETは、ゲート電圧が高い状態(ハイ)でオン(導通)し、ゲート電圧が低い状態(ロー)でオフ(遮断)する。
デジタルコントロールユニット10は、積分スイッチ群8a〜8h、放出スイッチ群9a〜9h、ダンプスイッチ6及びリセットスイッチ7に対して制御信号を生成して供給する。
なお、ここでは一例としてローテートキャパシタCが8個設けられた場合を仮定し、これに応じて積分スイッチ8a〜8h、放出スイッチ9a〜9hもそれぞれ8個設けられているものとし、それぞれの構成要素の付番の末尾にアルファベット順にa〜hを付している。また、実際には、差動動作をする構成とすることも可能であり、その構成は特許文献1で開示されているが、ここでは簡単化のために説明を割愛する。
図23は、デジタルコントロールユニット10が生成する各制御信号のタイミングチャートを示す。ローカル周波数信号(LO)は、サンプリングスイッチ2のゲートに供給される。制御信号S1〜S8は、それぞれ積分スイッチ8a〜8hのゲートに供給される。制御信号SAZは、放出スイッチ9a〜9dのゲートに供給される。制御信号SBZは、放出スイッチ9e〜9hのゲートに供給される。制御信号Dはダンプスイッチ6のゲートに、制御信号Rはリセットスイッチ7のゲートにそれぞれ供給される。
以下、図22に示す離散時間ダイレクトサンプリング回路の動作について説明する。電圧電流変換器1は、入力されたアナログRF信号をアナログRF電流信号に変換しサンプリングスイッチ2に出力する。アナログRF電流信号は、サンプリングスイッチ2でアナログRF電流信号とほぼ同じ周波数を持ったローカル周波数信号LOでサンプリングされ、ヒストリキャパシタ3とローテートキャパシタ4a〜4hによって電荷が積分されることにより、時間的に離散化された離散信号とされる。
離散信号は、ヒストリキャパシタ3とローテートキャパシタ群4a〜4hのうちの一つとにより並列接続状態に構成されたキャパシタによって、ローカル周波数信号LOのクロック長よりも長い時間に渡って積分される。これによりフィルタ処理とデシメーション(decimation:間引き)が行われる。
具体的には、初めに、制御信号S1により積分スイッチ8aがオンし、ローテートキャパシタ4aがヒストリキャパシタ3と接続され、制御信号S1がハイになっている期間(例えば、ローカル周波数信号LOの8周期分)に亘って前記2つのキャパシタに供給された電荷が積分される。
制御信号S1がローになると、ヒストリキャパシタ3はローテートキャパシタ4aとの接続がオフとなり、制御信号S2によりローテートキャパシタ4bとの接続がオンとなる。ローテートキャパシタ4bは、制御信号S2がハイの期間に亘って離散信号の電流により供給される電荷を積分した後、ヒストリキャパシタ3との接続をオフする。同様にして、ローテートキャパシタ4c〜4hは、制御信号S3〜S8により、ローカル周波数信号L0の8周期ごとに順番にヒストリキャパシタ3と接続され、2つのキャパシタによって離散信号の電流により供給される電荷が積分される。
このようにして、ローカル周波数信号LOの8周期分の離散信号の電流により供給される電荷を積分することで、8タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタの特性が実現される。また、ローカル周波数信号LOの8周期分の信号を積分することによって1サンプル分の電荷量が得られるため、サンプリングレートは1/8にデシメーションされる。このフィルタ特性を実現する機能部を第1のFIRフィルタと呼ぶことにする。
また、ヒストリキャパシタ3にローテートキャパシタ4a〜4hが順に接続されることでIIR(Infinite Impulse Response)フィルタの特性が実現される。このフィルタ特性を実現する機能部を第1のIIRフィルタと呼ぶことにする。
次に、制御信号SAZにより放出スイッチ9a〜9dがオンされることによって、ローテートキャパシタ4a〜4dとバッファキャパシタ5とが導通され、ローテートキャパシタ4a〜4dに充電された電荷がバッファキャパシタ5との間で共有される。この結果、ローテートキャパシタ4a〜4dのそれぞれの電荷の一部がバッファキャパシタ5に移動し、電荷量が合成される。ローテートキャパシタ4a〜4dとバッファキャパシタ5との間の電荷共有の後、ダンプスイッチ6は、制御信号Dによりオフとされ、電荷共有状態が解消される。次に、制御信号Rによりリセットスイッチ7がオンとされ、ローテートキャパシタ4a〜4dに残っていた電荷が接地によりリセットされる。
このようにして、ローテートキャパシタ4a〜4dの各々に充電された電荷の一部をバッファキャパシタ5に移動して合成することで、4タップのFIRフィルタの特性が実現される。4サンプル分の離散信号が合成されて1サンプル分の離散信号が出力されるため、サンプリングレートは1/4にデシメーションされる。
ローテートキャパシタ4e〜4hも同じように、制御信号SBZにより放出スイッチ9e〜9hがオンされ、それぞれのローテートキャパシタに充電されている電荷の一部がバッファキャパシタ5との間で共有されることにより、4タップのFIRフィルタ処理と1/4デシメーションが行われる。このフィルタ特性を第2のFIRフィルタと呼ぶことにする。
また、ローテートキャパシタ4a〜4d及び4e〜4hの各グループを、バッファキャパシタ5と交互に電荷共有状態にすることで、IIRフィルタ特性が実現される。このフィルタ効果を第2のIIRフィルタと呼ぶことにする。
図24に、ローカル周波数信号LOの周波数を2.4GHz、ヒストリキャパシタ3の容量を15pF、ローテートキャパシタ4a〜4hの各々の容量を0.5pF、バッファキャパシタ5の容量を15pF、電圧電流変換器1の相互コンダクタンスを7.5mSとしたときのフィルタ特性を示す。図24(a)は第1のFIRフィルタの特性、(b)は第1のIIRフィルタの特性、(c)は第2のFIRフィルタの特性、(d)は第2のIIRフィルタの特性、(e)は離散時間ダイレクトサンプリング回路全体の特性を示しており、(f)は(e)の特性のうち2.4GHz近傍の周波数範囲を拡大したものである。なお、DC利得を0dBで正規化している。
以上のように、離散時間ダイレクトサンプリング回路は、第1のFIRフィルタと第1のIIRフィルタと第2のFIRフィルタと第2のIIRフィルタの各特性を合わせた特性のフィルタ処理を施した信号を後段の回路に出力する。
米国特許出願公開第2003/0035499号明細書、”Direct Radio Frequency Sampling with Recursive Filtering Method” R.B.Staszewski他、"All-Digital TX Frequency Synthesizer and Discrete-Time Receiver for Bluetooth Radio in 130n-nm CMOS", IEEE Journal of Solid-State Circuits, VOL.39, NO.12, December 2004(第2284〜2287頁、図12〜図16)
しかしながら、前記従来の技術では、以下に示すような課題を有する。
すなわち、図22で示したような従来の離散時間ダイレクトサンプリング回路では、第1のIIRフィルタや第2のIIRフィルタで実現できるフィルタが1次特性であるため、広帯域な無線通信システムに適用しようとした場合、十分な周波数応答特性を得られない、という課題を有していた。具体的には、図24(f)で示すような特性が実現されている回路を、受信信号の帯域幅が例えば2MHzであって、前記受信信号帯域の近傍に隣接チャネルの信号やその他の妨害波が存在するような無線通信システムに適用しようとした場合、妨害波信号を十分に減衰させることができず、かつ受信信号帯域内に利得変動が生じてしまう。
また、図22で示した構成では、離散時間ダイレクトサンプリング回路におけるフィルタの周波数応答特性変更に寄与する回路素子値は、ヒストリキャパシタ3、ローテートキャパシタ4a〜4h、バッファキャパシタ5の3種類の容量値しかない。このため、これらを変更することによって実現できる特性は限られるので、設計自由度が高くない、といった課題を有していた。例えば、前記受信チャネル帯域近傍の妨害波を除去するための減衰量を、より大きく確保するような周波数応答特性を実現したい場合、ヒストリキャパシタ3とローテートキャパシタ4a〜4hの容量値の比をより大きく設定することによって実現できるが、これによって受信信号帯域内の利得変動がさらに大きく変動する特性が得られてしまう。逆に受信信号帯域内の利得変動量を小さくしようとした場合、妨害波に対する減衰量を確保できなくなる、といったようなトレードオフの課題を有していた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、広帯域信号の受信に対応可能なフィルタ特性と設計自由度の向上を実現可能な、離散時間アナログ処理によるダイレクトサンプリング回路及び受信機を提供することを目的とする。
本発明の離散時間ダイレクトサンプリング回路は、1次のIIRフィルタ特性を有する離散時間アナログ処理回路が複数系統並列に接続された離散時間アナログ処理回路群と、バッファコンデンサと、複数並列接続された離散時間アナログ処理回路とバッファコンデンサとの接続状態をオンオフ制御するダンプスイッチと、を有する、前記離散時間アナログ処理回路群の出力側に設けられた出力部と、各離散時間アナログ処理回路及び出力部に制御信号を送出するデジタルコントロールユニットと、を具備する構成を採る。
本発明によれば、離散時間アナログ処理の回路系統を複数設けることにより、設定可能な素子パラメータの種類を増やすことが可能となり、従来実現できなかったフィルタの周波数応答特性を実現可能となる。これによって、具体的には、受信信号の通過帯域内の利得変動を抑制することが可能となる、もしくは妨害波の混入に対して阻止すべき周波数領域の減衰量を向上することが可能となる等、周波数応答特性の設計自由度を向上することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング受信機の構成を示す。離散時間ダイレクトサンプリング受信機10は、搬送波周波数fRFで送信された電磁波21を受信し、この受信信号に対して離散時間的に周波数変換とフィルタ処理を施して所望信号成分を抽出した上で、デジタル信号に変換してデジタル受信処理を行い、得られた受信データ27を出力する。離散時間ダイレクトサンプリング受信機10は、アンテナ11と、低雑音増幅器(LNA)12と、離散時間ダイレクトサンプリング回路13と、ローカル周波数発振部14と、アナログ・デジタル(A/D)変換処理部15と、デジタル受信処理部16とを有する。
アンテナ11は、図示していない送信局から搬送波周波数fRFで送信された電磁波21を受信し、これをアナログRF信号22に変換する。低雑音増幅器12は、アナログRF信号22を増幅して出力する。
離散時間ダイレクトサンプリング回路13は、増幅されたアナログRF信号23とローカル周波数信号24を入力し、アナログRF信号23を離散時間的に周波数変換してフィルタ処理を行うことで、所望信号成分のみを抽出したベースバンド信号25を出力する。
ローカル周波数発振部14は、離散時間ダイレクトサンプリング回路13に対して、サンプリング処理と周波数変換処理に用いるローカル周波数信号24を生成して出力する。アナログ・デジタル変換処理部15は、入力されるベースバンド信号を所定のサンプリング周波数でデジタル値に量子化し、変換したデジタルベースバンド信号26を出力する。デジタル受信処理部16は、入力されるデジタルベースバンド信号を用いて復調処理や復号処理等の所定のデジタル受信処理を行い、これにより得た受信データ27を出力する。
図2において、100は全体として、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す。すなわち、図1における離散時間ダイレクトサンプリング回路13の具体的構成を示す。
離散時間ダイレクトサンプリング回路100は、入力信号に対して離散時間アナログ処理を行う回路を複数の系統分並列に配置し、各々の系統における回路素子値を独立に設定することにより、従来の1系統で構成された回路に比して、良好なフィルタ周波数応答特性を得ることができるようになされている。
離散時間ダイレクトサンプリング回路100は、大きく分けて、離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nが複数系統並列に接続された離散時間アナログ処理回路群と、出力部110と、デジタルコントロールユニット105とを有する。出力部110は、バッファキャパシタ102と、複数並列接続された離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nとバッファキャパシタ102との接続状態をオンオフ制御するダンプスイッチ103と、離散時間アナログ回路101−1〜101−nの出力を接地するためのリセットスイッチ104とを有する。デジタルコントロールユニット105は、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−n及びダンプスイッチ103とリセットスイッチ104に制御信号を送出する。
離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々は、図22において同じ構成要素名で示したのと同様の動作をする、電圧電流変換器1011と、サンプリングスイッチ1012と、ヒストリキャパシタ1013と、ローテートキャパシタ群1014〜10142Nと、積分スイッチ群1015〜10152Nと、放出スイッチ群1016〜10162Nとを有する。ここで、各々の離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nにおける電圧電流変換器1011のgm値(相互コンダクタンス)や、ヒストリキャパシタ1013、ローテートキャパシタ群1014〜10142Nにおける容量値はそれぞれ後述する導出式に基づいて異なった値に設定されている。
なお、図2で示した構成では、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nにおけるローテートキャパシタ群1014〜10142Nを構成するローテートキャパシタの数と、積分スイッチ群1015〜10152Nを構成する積分スイッチの数と、放出スイッチ群1016〜10162Nを構成する放出スイッチの数を2×N個とする。また、それぞれ2×N個設けているローテートキャパシタ、積分スイッチ、放出スイッチの各々を区別するため、付番の末尾に1〜2Nの番号を付している。
バッファキャパシタ102、ダンプスイッチ103、リセットスイッチ104についても、図22において同じ構成要素名で示したものと同様の動作をするものである。
なお、本実施の形態では、非特許文献1等で開示されている構成のうち、フィードバック制御用途のキャパシタやその制御信号については、本発明で限定されるものではなく、説明の簡単化のため、図示と説明を割愛している。
デジタルコントロールユニット105は、積分スイッチ群1015〜10152N、放出スイッチ群1016〜10162N、ダンプスイッチ103及びリセットスイッチ104に対して制御信号を生成して供給する。
図3は、デジタルコントロールユニット105から出力される制御信号及びサンプリングスイッチ1012へ供給されるローカル周波数信号のタイミングチャートである。制御信号S〜S2Nは、互いにハイとなる周期がずれた信号であって、各々がハイ状態になっている時間は、ローカル周波数信号LOのM周期分に相当する。
制御信号Sは、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの積分スイッチ1015へ送出され、同様にして、制御信号Sは積分スイッチ1015へ、制御信号SN+1は積分スイッチ1015N+1へ、制御信号S2Nは積分スイッチ10152Nへ送出される。
制御信号SAZと制御信号SBZは、交互にハイの状態になり、送出された放出スイッチ1016〜10162Nによって、複数のローテートキャパシタの間を接続状態とするための制御信号である。制御信号SAZは離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの放出スイッチ101〜10162Nに送出される。制御信号SBZは放出スイッチ1016〜10162Nに送出される。制御信号D、制御信号Rは、それぞれダンプスイッチ103、リセットスイッチ104へ送出される。
なお、バッファコンデンサ102の後段をどのような回路構成にするかは、本発明で特に限定されるものではない。例えばバッファコンデンサ102に蓄積された電荷量による離散信号値をそのままサンプル・ホールドした上でデジタル値に量子化し、以降は離散時間デジタル信号処理を行う構成としてもよい。また別の例としては、バッファコンデンサ102に蓄積された電荷量による離散信号値を改めて電圧に変換した上で、さらに信号処理する構成としてもよい。
次に、離散時間ダイレクトサンプリング受信機10及び離散時間ダイレクトサンプリング回路100の動作について説明する。
送信局(図示せず)から搬送波周波数fRFで送信された電磁波21は、アンテナ11において電磁波からアナログRF信号22に変換され、低雑音増幅器12において増幅される。増幅されたアナログRF信号23は、離散時間ダイレクトサンプリング回路13において、ローカル周波数信号24を用いて離散時間的にサンプリングされ、かつベースバンド周波数帯に周波数変換される。また、離散時間ダイレクトサンプリング回路13による離散時間的なフィルタ処理により所望信号成分が抽出され、これによりベースバンド信号25が得られる。ベースバンド信号25は、アナログ・デジタル変換処理部15によりデジタル値に量子化され、デジタル受信処理部16により復調処理や復号処理等の所定の受信処理が行われ、これにより受信データ27が得られる。
次に、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路100の動作について説明する。離散時間ダイレクトサンプリング回路100は、複数の系統分並列に接続されている離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々において、入力されたアナログRF信号23を電圧電流変換器1011によりアナログRF電流信号に変換し、サンプリングスイッチ1012によりアナログRF電流信号とほぼ同じ周波数LOを持ったローカル周波数信号24でサンプリングする。さらに、離散時間ダイレクトサンプリング回路100は、離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々において、ヒストリキャパシタ1013とローテートキャパシタ群1014〜10142Nとによってサンプリング信号の電荷を積分することにより時間的に離散化した離散信号を形成する。さらに、離散時間ダイレクトサンプリング回路100は、離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々において、ヒストリキャパシタ1013とローテートキャパシタ群1014〜10142Nとの間で、積分スイッチ群1015〜10152N及び放出スイッチ群1016〜10162Nをオン/オフ制御することにより、第1のFIRフィルタ及び第2のFIRフィルタの各特性に相当する動作を行う。なお、離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの個々の動作については、図22を用いて既に説明した通りである。
ここで、第1のFIRフィルタの特性は、複数設けられている離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各系統において、制御信号S1〜S2Nの各信号がハイになる時間長、すなわちヒストリキャパシタ1013とローテートキャパシタ群1014〜10142Nにおいて充電による積分が行われる時間長によって定まる。本実施の形態では、積分される時間長をローカル周波数LOのM周期分としているため、各々の系統において実現される第1のFIRフィルタ特性の伝達関数は(式1)で表すことができる。
Figure 0005019313
また、第2のFIRフィルタの特性は、複数設けられている離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各系統において使用される回路素子値の如何に関わらず、ローテートキャパシタ群1014〜10142Nのうち制御信号SAZもしくはSBZによって選択されたキャパシタの数Nと前記Mの値によって定まり、各々の系統において実現される第2のFIRフィルタ特性の伝達関数は(式2)で表すことができる。
Figure 0005019313
また、複数設けられた離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々におけるヒストリキャパシタ1013とローテートキャパシタ群1014〜10142Nとの間で、積分スイッチ群1015〜10152Nに供給される制御信号S〜S2Nによって接続されるキャパシタ間で電荷共有が行われ、各々の系統における電荷共有の結果が後段の出力部110で合成されることにより、第3のIIRフィルタ特性が実現され、その伝達関数は(式3)で表すことができる。なお(式3)には、離散時間アナログ処理回路において電流信号が積分され、離散的な電荷量に変換される際の利得の項も含めて表している。
Figure 0005019313
ここで、(式3)において、Tはサンプリングスイッチ1012においてローカル信号周波数LOによってサンプリングされる際のサンプリング間隔であり、gmはk番目の系統の離散時間アナログ処理回路101における電圧電流変換器1011のトランスコンダンクタンス値であり、CHkはk番目の系統の離散時間アナログ処理回路101におけるヒストリキャパシタ1013の容量値であり、CRkはk番目の系統の離散時間アナログ処理回路101におけるローテートキャパシタ1014一個あたりの容量値である。
また、複数設けられた離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各々におけるローテートキャパシタ群1014〜10142Nとバッファキャパシタ102との間で、放出スイッチ群1016〜10162Nに供給される制御信号SAZ及びSBZによって接続されるキャパシタ間で電荷共有が行われることにより、新たに第4のIIRフィルタ特性が実現され、その伝達関数は(式4)で表すことができる。
Figure 0005019313
ここで、(式4)において、Cはバッファキャパシタ102の容量値である。
以上より、図2で示される離散時間ダイレクトサンプリング回路100全体で得られるフィルタ処理の総合伝達特性H(z)は、(式1)から(式4)までの特性を結合した特性として表され、(式5)のように置き替えることができる。
Figure 0005019313
ここで重要なことは、(式5)により表現される伝達関数において、n系統分の回路における回路素子値gmk、CHk、CRk、Cをただ任意に設定しても、所望のフィルタ周波数応答特性が得られるわけではないことである。
このうち、特に(式3)で表される第3のIIRフィルタ特性は、一次のIIR特性を有する離散時間アナログ処理回路101を複数系統分並列に接続していることにより、等価的に高次特性を得ることが可能であるが、本発明の目的としている、広帯域信号の受信に対応可能なフィルタ特性を具現化する回路素子値を導出する方法については、これまで考えられてこなかった。以下で、その導出方法について説明する。前記第3のIIRフィルタに相当する部分の特性は、z領域における1次ローパスフィルタの和の形で表される。一方で1次ローパスフィルタの和はs領域において(式6)で表すことができる。
Figure 0005019313
ここで、一般的にs−z変換で用いられる双一次変換とは異なる(式7)で示すような関係式を用いて(式6)をz領域の式に置き換えると、(式8)のように表される。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
(式5)におけるH’IIR3の項と(式8)のH’’IIR3を比較することにより、各素子値に(式9)及び(式10)で示すような関係式が成り立つ。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
よって、(式6)に基づいてDC利得、減衰極の位置などを設定して定数a、ωを決定して(式9)と(式10)に代入し、さらにCRkを定めれば、CHkとgmの最適値が求まる。
以上のように本発明の実施の形態の構成及び動作によれば、複数の離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nを並列に接続し、各々の系統の離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nで得られた電荷信号をバッファキャパシタ102で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタを高次化することが可能となる。さらに、フィルタ特性を実現する上での設定可能な回路素子値の種類と数が増えるので、フィルタの設計自由度を飛躍的に向上させることが可能となる。特に、受信機に要求されるフィルタ性能に応じて、並列的に設ける離散時間アナログ処理回路の系統数を適切に設定することにより、減衰極の数や周波数軸上における位置を任意に設定することが可能となり、広帯域信号の受信に対応可能なフィルタ特性が実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、(式9)及び(式10)の関係を満たすように、複数の離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの回路素子の最適値を決めるようにした。すなわち、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nのヒストリキャパシタCH1〜CHnの容量値を、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nに設けられているローテートキャパシタ1014〜10142Nの容量値と、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの遮断周波数設定値との比に関連付けられて設定すると共に、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの電圧電流変換器1011の相互コンダクタンスgm1〜gmnを、全ての離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nのローテートキャパシタ群1014〜10142Nの容量値の総和と、各離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの遮断周波数設定値との比に関連付けられて設定する。このようにしたことにより、複数の離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nを並列接続した場合において、所望のフィルタ周波数応答特性を実現するための回路素子値を比較的簡単に導出できるようになる。
なお、本実施の形態では、n系統分設けられた離散時間アナログ処理回路101−1〜101−nの各系統におけるローテートキャパシタ群1014〜10142Nの容量値CRkを、互いに相異なる値にする前提で説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、系統間でCの容量値を同一としてもよい。
また、本実施の形態で示した構成では、サンプリングスイッチ1012に供給するローカル周波数信号LOをデジタルコントロールユニット105とは別に生成して供給する場合を仮定して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、デジタルコントロールユニット105においてローカル周波数信号LOも生成してサンプリングスイッチ1012へ供給する構成としてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1において示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成において、並列化する系統数を2とした場合の構成及び実現されるフィルタ特性の例を説明する。また、本実施の形態では、その場合の、適切な構成条件を提示する。
図4に、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す。ダイレクトサンプリング回路200は、図1で示したダイレクトサンプリング回路100において並列化接続する離散時間アナログ処理回路101の系統数を2としたものである。各離散時間アナログ処理回路101−1、101−2におけるローテートキャパシタ1014の数(2N)は一例として2N=4(すなわちN=2)とした場合を示している。図4において図1と同様の構成及び動作をするものについては、同一の番号を付しており、これらについての説明は割愛する。
図5は、本実施の形態においてデジタルコントロールユニット105から出力される制御信号及びサンプリングスイッチ1012へ供給されるローカル周波数信号のタイミングチャートである。制御信号S〜Sは、互いにハイとなる周期がずれた信号であって、各々がハイ状態になっている時間は、ローカル周波数信号LOのM周期分に相当する。本実施の形態では一例としてM=8に設定する。
制御信号Sは、各離散時間アナログ処理回路101−1、101−2の積分スイッチ1015へ送出され、同様にして、制御信号Sは積分スイッチ1015へ、制御信号Sは積分スイッチ1015へ、制御信号Sは積分スイッチ1015へ送出される。
制御信号SAZと制御信号SBZは、交互にハイの状態になり、送出された放出スイッチ1016〜1016によって2個のローテートキャパシタの間を接続状態とするための制御信号である。制御信号SAZは離散時間アナログ処理回路101−1、101−2における放出スイッチ1016、1016に送出される。制御信号SBZは放出スイッチ1016、1016に送出される。制御信号D、制御信号Rは、それぞれダンプスイッチ103、リセットスイッチ104へ送出される。
以上のように構成された離散時間ダイレクトサンプリング回路200全体で実現されるフィルタ特性は(式11)〜(式13)で表される。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
ここで、
Figure 0005019313
このうち、(式12)で表される第3のIIRフィルタ特性を構成する部分では、1次ローパスフィルタが2並列接続されているため、伝達関数を角周波数ωにより(式14)及び(式15)のように表すことができる。
Figure 0005019313
ここで、
Figure 0005019313
一例として、(式16)に示す条件を仮定し、(式9)、(式10)、(式14)及び(式15)より離散時間ダイレクトサンプリング回路200における各回路素子の値を導出すると(式17)で示す値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図6は、図4で示した2並列の離散時間ダイレクトサンプリング回路200において(式16)で示した条件及び(式17)で示した回路素子値を用いた場合に得られる第3のIIRフィルタの周波数応答特性を示した図であり、実線でその特性が示されている。一方、図6において、点線は、比較例として、離散時間アナログ処理回路を1系統のみとした構成を採用して、3dB減衰を得る帯域幅が同等になるように構成した場合の周波数応答特性である。図6より、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路200においては、従来のように離散時間アナログ処理回路を1系統のみで構成した場合に比べ、2系統で並列に構成することにより、通過周波数領域における利得変動をより軽減した上で、遮断周波数領域における減衰量をより大きく確保することが可能であることが確認できる。
次に、離散時間アナログ処理回路を2系統設けた構成において、0Hzに減衰極を設けることで、バンドパスフィルタ特性を実現する場合の例について説明する。(式14)で表される特性において、(式18)なる条件を満たす場合、ω=0で伝達関数が0となる。
Figure 0005019313
したがって、(式18)を満たす条件で、(式19)に示す条件を仮定し、(式9)、(式10)、(式14)及び(式15)より離散時間ダイレクトサンプリング回路200における各回路素子の値を導出すると(式20)で示す値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図7は、図4で示した2並列の離散時間ダイレクトサンプリング回路200において(式18)、(式19)で示した条件により導出した(式20)で表される回路素子値を用いた場合に得られる第3のIIRフィルタの周波数応答特性を示した図である。
以上のように本発明の実施の形態の構成及び動作によれば、離散時間アナログ処理回路を2系統分並列に接続し、各々の系統で得られた電荷信号をバッファキャパシタ102で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタの特性を等価的に高次化することが可能となり、より急峻な周波数対減衰特性を得る周波数応答特性や、バンドパス特性などを実現することが可能となる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1において示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成において、並列化する系統数を3以上の奇数とした場合の一例として、3並列とした場合の所望のフィルタ特性の実現例を説明する。また、本実施の形態では、その場合の、適切な構成条件を提示する。
なお、本実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の全体構成は、実施の形態1において図1及び図2を用いて示した一般化された回路構成と制御信号に基づき、実施の形態2において2並列の構成例として具体的に例示したものと同様の考え方で当業者が具現化可能であるため、図示と構成要素の説明は割愛する。
離散時間アナログ処理回路を3系統分並列接続した離散時間ダイレクトサンプリング回路により実現されるフィルタ特性のうち、第3のIIRフィルタの相当する部分の周波数応答特性は角周波数ωの関数で(式21)のように表される。
Figure 0005019313
(式21)において、(式22)と(式23)の条件をともに満たすとき、フィルタ特性は減衰極を有する。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
(式22)の条件より、(式24)が得られる。
Figure 0005019313
(式23)の条件において、分子と分母ともに負の場合、(式25)の条件が得られる。
Figure 0005019313
一方、分子と分母ともに正の場合、(式26)の条件が得られる。
Figure 0005019313
さらにω<ω<ωなる条件を加えると、これらの条件を満たすa1、a2は図8の網掛け部分に相当するものとなる。図8における第2象限<1>の領域が(式25)に相当し、第4象限<2>の領域が(式26)に対応する。
ここで、減衰極の位置をωNullとすると、(式27)で表される。
Figure 0005019313
ここで、第3のIIRフィルタにおけるDC利得をDと置くと、Dは(式28)で表される。
Figure 0005019313
さらに、一例として、(式29)のように設定すれば、係数a〜aは、(式30)のように導出できる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
一例として、(式31)に示す条件を仮定して3並列構成における離散時間ダイレクトサンプリング回路おける各回路素子の値を導出すると、(式32)で示すような回路素子値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図9は、(式31)で示した条件によって実現される第3のIIRフィルタ特性を示す図であり、実線でその特性が示されている。一方、図9において、点線は、比較例として、離散時間アナログ処理回路を1系統のみとした構成を採用して、DC利得及び高周波領域での減衰量が同等になるように構成した場合の周波数応答特性である。図9より、従来のように離散時間アナログ処理回路を1系統のみで構成した場合に比べ、3並列に構成することにより、通過周波数領域における利得変動をより軽減した上で、さらに周波数が10MHzの位置に減衰極を有し、その周辺の周波数領域で減衰量をより大きく確保できていることが確認できる。
以上のように本発明の実施の形態の構成及び動作によれば、離散時間アナログ処理回路を3系統分並列に接続し、各々の系統で得られた電荷信号をバッファキャパシタ102で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタの特性を等価的に高次化することが可能となる。
加えて、特に、素子値を上述したような条件を満たすように設定することにより、周波数軸上に1個の減衰極を有する特性を実現することが可能となる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1において示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成において、並列化する系統数を3以上の奇数とした場合の一例として、5並列とした場合の所望のフィルタ特性の実現例を説明する。また、本実施の形態では、その場合の、適切な構成条件を提示する。
なお、本実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の全体構成は、実施の形態1において図1及び図2を用いて示した一般化された回路構成と制御信号に基づき、実施の形態3において3並列の構成例として具体的に例示したものと同様の考え方で当業者が具現化可能であるため、図示と構成要素の説明は割愛する。
離散時間アナログ処理回路を5系統分並列接続した離散時間ダイレクトサンプリング回路により実現されるフィルタ特性のうち、第3のIIRフィルタの相当する部分の周波数応答特性は角周波数ωの関数で(式33)のように表される。
Figure 0005019313
ここで、(式33)におけるN1〜N5、D1〜D5は式を見やすくするために導入したもので、実際には(式34)に示されるものである。
Figure 0005019313
(式33)において、以下の(式35)と(式36)の条件をともに満たすとき、フィルタ特性は2つの減衰極をもつようになる。すなわち、まず(式33)における分子の虚部を0とするために、(式35)の条件を満たすようにする。
Figure 0005019313
また、減衰極の角周波数における位置をωNull1、ωNull2とすると、分子の実部を0とするために、(式36)の条件を満たすようにする。
Figure 0005019313
ここで、第3のIIRフィルタにおけるDC利得をDと置くと、(式33)より(式37)を得ることができる。
Figure 0005019313
さらに、一例として、(式38)と設定すれば、係数a〜aは、(式39)のように導出できる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
一例として、(式40)に示す条件を仮定し、5並列構成における離散時間ダイレクトサンプリング回路おける各回路素子の値を導出すると、(式41)で示すような回路素子値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図10は、(式40)で示した条件によって実現される第3のIIRフィルタ特性を示す図であり、実線でその特性が示されている。一方、図10において、点線は、比較例として、離散時間アナログ処理回路を1系統のみとした構成を採用して、DC利得及び高周波領域での減衰量が同等になるように構成した場合の周波数応答特性である。図10より、従来のように離散時間アナログ処理回路を1系統のみで構成した場合に比べ、5並列に構成することにより、通過周波数領域における利得変動をより軽減した上で、さらに周波数が4MHzと8MHzの2つの位置に減衰極を有し、その周辺の周波数領域で減衰量をより大きく確保できていることが確認できる。
以上のように本実施の形態の構成及び動作によれば、離散時間アナログ処理回路を5系統分並列に接続し、各々の系統で得られた電荷信号をバッファキャパシタ102で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタの特性を等価的に高次化することが可能となる。
加えて、特に、素子値を上述したような条件を満たすように設定することにより、周波数軸上に2個の減衰極を有する特性を実現することが可能となる。具体的には、5個の離散時間アナログ処理回路を並列接続して実現されるIIRフィルタ特性の伝達関数(すなわち(式33))において、分子における虚部が0となり、分子における実部が2個の周波数において0となるように、素子値を設定するようにしたことにより、周波数軸上に2個の減衰極を有するローパスフィルタ特性を実現することができるようになる。
なお、本実施の形態では、ω〜ωを(式38)に示すような関係に設定した場合を示したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば(式42)に示すような関係に設定してもよい。
Figure 0005019313
この場合において、(式43)に示す条件を仮定して各回路素子の値を導出すると(式44)で示すような回路素子値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図11は、(式43)で示した条件によって実現される第3のIIRフィルタ特性を示す図であり、実線でその特性が示されている。一方、図11における点線では、さらにN=1の条件で離散時間ダイレクトサンプリング回路全体が動作した場合(具体的には、(式5)でN=1とした場合)におけるフィルタの総合特性が示されている。図11より、ω〜ωを別の関係に設定することにより、異なったフィルタ特性を実現できることが確認できる。
また、実施の形態3及び実施の形態4では、離散時間アナログ処理回路を奇数(2n+1)系統設けた場合の構成例を提示した。特に、回路素子値に所定の条件を課すことによりn個の減衰極を有するローパスフィルタ特性を実現可能であることを示した。すなわち、(2n+1)個の離散時間アナログ処理回路を並列接続して実現されるIIRフィルタ特性の伝達関数において、分子における虚部が0となり、かつ分子における実部がn個の周波数において0となるように、素子値を設定することにより、周波数軸上にn個の減衰極を有するローパスフィルタ特性を実現することができるようになる。
なお、本発明は実施の形態3及び実施の形態4で示した構成例のみに限定されるものではなく、例えば、本実施の形態において、(式35)、(式36)で示した条件を課す代わりに、(式33)の伝達関数における分子に対し、実部=0かつ指定した周波数において虚部=0となるように、素子値を設定すれば、n個の減衰極のうち一つをDC(ωNull1=0)にすることができ、バンドパスフィルタ特性を実現することが可能となる。この場合、ローパスフィルタとなるように素子値を設定した場合と比べて、高周波数領域での減衰量をより大きく確保することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1において示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成において、並列化する系統数を4以上の偶数とした場合の一例として、4並列とした場合の所望のフィルタ特性の実現例を説明する。また、本実施の形態では、その場合の、適切な構成条件を提示する。
なお、本実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の全体構成は、実施の形態1において図1及び図2を用いて示した一般化された回路構成と制御信号に基づき、実施の形態3において3並列の構成例として具体的に例示したものと同様の考え方で当業者が具現化可能であるため、図示と構成要素の説明は割愛する。
離散時間アナログ処理回路を4系統分並列接続した離散時間ダイレクトサンプリング回路により実現されるフィルタ特性のうち、第3のIIRフィルタの相当する部分の周波数応答特性は角周波数ωの関数で(式45)のように表される。
Figure 0005019313
ここで、(式45)におけるN1〜N4は式を見やすくするために導入したもので、実際には、(式46)に示されるものである。
Figure 0005019313
(式45)において、以下の(式47)と(式48)の条件をともに満たすとき、フィルタ特性は1つの減衰極をもつようになる。すなわち、まず(式45)における分子の虚部を0とするために、(式47)の条件を満たすようにする。
Figure 0005019313
また、減衰極の角周波数における位置をωNullとすると、分子の実部を0とするために、(式48)の条件を満たすようにする。
Figure 0005019313
ここで、第3のIIRフィルタにおけるDC利得をDと置くと、(式45)より(式49)を得ることができる。
Figure 0005019313
さらに、一例として、(式50)と設定すれば、係数a〜aは、(式51)のように導出できる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
一例として、(式52)に示す条件を仮定し、4並列構成における離散時間ダイレクトサンプリング回路おける各回路素子の値を導出すると、(式53)で示すような回路素子値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図12は、(式52)で示した条件によって実現される第3のIIRフィルタ特性を示す図であり、実線でその特性が示されている。図12より、離散時間処理回路を4並列に構成することにより、一つの減衰極を有し、その周辺の周波数領域で減衰量をより大きく確保できるフィルタ特性を実現できていることが確認できる。
以上のように本実施の形態の構成及び動作によれば、離散時間アナログ処理回路を4系統分並列に接続し、各々の系統で得られた電荷信号をバッファキャパシタ102で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタの特性を等価的に高次化することが可能となる。
加えて、特に、素子値を上述したような条件を満たすように設定することにより、周波数軸上に1個の減衰極を有する特性を実現することが可能となる。具体的には、4個の離散時間アナログ処理回路を並列接続して実現されるIIRフィルタ特性の伝達関数(すなわち(式45))において、分子における虚部が0となり、分子における実部が1個の周波数において0となるように、素子値を設定するようにしたことにより、周波数軸上に1個の減衰極を有するローパスフィルタ特性を実現することができるようになる。
なお本実施の形態では、4個の離散時間アナログ処理回路を並列接続した場合について示したが、本発明はこれに限らず、要は、離散時間アナログ処理回路を(2n+2)個の偶数系統分(nは1以上の整数)並列接続した場合、各離散時間アナログ処理回路の回路素子値を、前記離散時間アナログ処理回路の並列接続により実現されるIIRフィルタ特性を表す伝達関数において、分子における虚部が0となり、かつ分子における実部がn個の周波数において0となる値に設定すれば、n個の減衰極を有するローパスフィルタ特性を実現することができるようになる。
本発明はこの構成例に限定されるものではなく、例えば、本実施の形態において、(式47)、(式48)で示した条件を課す代わりに、(式45)の伝達関数における分子に対し、実部=0かつ指定したn個の周波数において虚部=0となるように、素子値を設定すれば、n+1個の減衰極のうち1つがDC(ωNull1=0)となる、すなわちバンドパスフィルタの特性を実現することが可能となる。この場合、ローパスフィルタとなるように素子値を設定した場合と比べて、高周波数領域での減衰量をより大きく確保することができる。
図13は、このような条件に基づいて実現される第3のIIRフィルタ特性例を示す図である。図13より、離散時間処理回路を4並列に構成することにより、DC(=0Hz)と8MHzの2箇所に減衰極を有するフィルタ特性を実現できていることが確認できる。
(実施の形態6)
実施の形態1から実施の形態5では、s領域における周波数応答設計とz領域における離散時間処理回路の定数設計値との間で(式7)に示した変換式を用いることにより、並列接続した離散時間ダイレクトサンプリング回路によってフィルタ特性を実現する場合を示した。本実施の形態では、s領域の特性関数を用いずにz領域の表現のみを用いてフィルタ特性を実現する場合について説明する。
なお、本実施の形態では、実施の形態3で仮定したのと同様に、離散時間アナログ処理回路を3並列とした場合を一例として、そのフィルタ特性の実現例と、その場合の適切な構成条件とを提示する。
離散時間アナログ処理回路を3系統分並列接続した離散時間ダイレクトサンプリング回路により実現されるフィルタ特性のうち、第3のIIRフィルタに相当する部分の周波数応答特性は、z領域において(式54)のように表される。
Figure 0005019313
ここで、減衰極を得る角周波数をωとして(式55)に示すようにおくと、角周波数ωにおける(式54)の分子は(式56)のように記述できる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
ここで、分子の実部=0、分子の虚部=0、ω=2ω、ω=3ωとし、DC利得をDとすると、a、a、aは(式57)のように求められる。
Figure 0005019313
(式57)により得られた値を(式58)に代入することにより、CHk、gmkの各素子値を求めることができ、これらの素子値を用いた場合における第3のIIRフィルタの周波数応答特性は、(式59)で表される。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図14は、実施の形態3で例示した3並列の場合の設計例で得た周波数特性と、本実施の形態の設計手法により得た周波数特性をともに図示したものである。図14において、点線が実施の形態3の設計手法で得られた特性であり、実線が本実施の形態の設計手法で得られた特性である。図より、本実施の形態の設計手法を用いると、指定した減衰極において、より大きな減衰量が得られることが確認できる。
以上のように、本発明の実施の形態の構成及び動作によれば、z領域による特性式に基づいて回路定数値を算出して用いることにより、指定した減衰極における減衰量をより大きく確保することが可能となる。
なお、本実施の形態では、離散時間ダイレクトサンプリング回路を並列化する系統数を3とした場合の実施の形態を示したが、本実施の形態の方法はこの並列数に限定されるものではなく、これまでの実施の形態で示した内容に基づいていれば、並列化数が4以上の場合や2の場合に対しても容易に適用可能であることは言うまでもない。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1において示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成を、差動構成により実現することを提示する。
図15に、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す。簡単に述べると、ダイレクトサンプリング回路300は、離散時間アナログ処理回路301の2並列による離散時間ダイレクトサンプリング回路を差動回路動作による構成としたものである。各々の離散時間アナログ処理回路301の構成は、実施の形態2において図4で示した離散時間アナログ処理回路101により示したものと同様のものであるので、その説明は割愛する。また、図の煩雑化を避けるために、回路素子に対する符号も、本実施の形態での説明に必要なもの以外は省略する。
図15において図4の構成と異なるのは、各々の系統の離散時間アナログ処理回路を差動動作する構成とし、さらに正相及び逆相の各々の出力に対して複数の並列回路系統の出力を合成する回路(すなわち出力部310−p、310−n)と、得られた両相の信号出力を合成する回路(すなわち差動合成回路305)と、を設けた点である。
具体的には、離散時間ダイレクトサンプリング回路300は、各々離散時間アナログ処理回路の系統において、正相側の動作回路として離散時間アナログ処理回路301−1p、301−2pが設けられていると共に、逆相側の動作回路として離散時間アナログ処理回路301−1n、301−2nが設けられている。
正相型離散時間アナログ処理回路301−1pと逆相型離散時間アナログ処理回路301−1nは、1つの電圧電流変換器1011−1を共有する。また、逆相型離散時間アナログ処理回路301−1nのサンプリングスイッチ1012−12には、正相型離散時間アナログ処理回路301−1pのサンプリングスイッチ1012−11に入力されるローカル周波数信号LOに対して位相が反転したローカル周波数信号が入力される。
同様に、正相型離散時間アナログ処理回路301−2pと逆相型離散時間アナログ処理回路301−2nは、1つの電圧電流変換器1011−2を共有する。また、逆相型離散時間アナログ処理回路301−2nのサンプリングスイッチ1012−22には、正相型離散時間アナログ処理回路301−2pのサンプリングスイッチ1012−21に入力されるローカル周波数信号LOに対して位相が反転したローカル周波数信号が入力される。
また、離散時間ダイレクトサンプリング回路300は、正相側処理用の出力部310−pと、逆相側処理用の出力部310−nとを有する。正相側処理用の出力部310−pには、逆相型離散時間アナログ処理回路301−1n及び正相型離散時間アナログ処理回路301−2pの出力が入力される。逆相側処理用の出力部310−nには、正相型離散時間アナログ処理回路301−1p及び逆相型離散時間アナログ処理回路301−2nの出力が入力される。
さらに、離散時間ダイレクトサンプリング回路300は、差動合成回路305を有し、この差動合成回路305によって、出力部310−p、310−nのバッファキャパシタ302p、302nに蓄積された信号を差動合成する。
図16は、本実施の形態においてデジタルコントロールユニット306から出力される制御信号とサンプリングスイッチ1012に供給されるローカル周波数信号のタイミングチャートである。図5で示したタイミングチャートと異なるのは、ローカル周波数信号として、互いに位相が反転した2つの信号が用いられている点である。
以上のように構成された離散時間ダイレクトサンプリング回路300において、実施の形態2で開示された単相での信号処理回路の動作と異なる部分について以下で説明する。なお、以下の説明では、実施の形態2で例示したものと同様の条件及び回路素子値が用いられる場合を仮定する。
実施の形態2における(式17)で例示した回路素子値では、第1の離散時間アナログ処理回路301−1の系統において負のgm値(相互コンダクタンス)が設定され、第2の離散時間アナログ処理回路301−2の系統において正のgm値が設定されている。本実施の形態で特徴とするのは、それぞれgm値の符号が異なる複数の系統の離散時間処理回路の出力を合成するにあたって、差動動作回路において互いに逆相の関係にある出力系統を合成することにある。
すなわち、図15に示す構成において、正相の出力合成をするための入力として(すなわち出力部310−pの入力として)、負のgm値が要求されている第1の離散時間アナログ処理回路301−1については逆相側の回路(すなわち逆相型離散時間アナログ処理回路)301−1nの出力が接続され、正のgm値が要求されている第2の離散時間アナログ処理回路301−2については正相側の回路(すなわち正相型離散時間アナログ処理回路)301−2pの出力が接続されている。
一方で、逆相の出力合成をするための入力として(すなわち出力部310−nの入力として)、負のgm値が要求されている第1の離散時間処理回路301−1については正相側の回路(すなわち正相型離散時間アナログ処理回路)301−1pの出力が接続され、正のgm値が要求されている第2の離散時間アナログ処理回路301−2については逆相側の回路(すなわち逆相型離散時間アナログ処理回路)301−2nの出力が接続されている。
これらの接続関係により正相側、逆相側それぞれのバッファキャパシタ302p、302nに蓄積された信号が、最終的に差動合成回路305により差動合成されることにより、受信信号出力が得られる。
以上のように本実施の形態によれば、離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を差動回路構成とし、並列化した複数の離散時間アナログ処理回路301−1、301−2のうち、電圧電流変換器1012におけるgm値(相互コンダクタンス)として負のgm値が要求される系統301−1については、出力部310−P、310−nに反転側の信号を接続するようにした。
具体的には、離散時間アナログ処理回路群を構成する第1及び第2の離散時間アナログ処理回路301−1、301−2に、正相型離散時間アナログ処理回路301−1p、301−2pと、逆相型離散時間アナログ処理回路301−1n、301−2nとを設け、逆相側処理用の出力部310−nに、第1の離散時間アナログ処理回路301−1の正相型離散時間アナログ処理回路301−1p及び第2の離散時間アナログ処理回路301−2の逆相型離散時間アナログ処理回路301−2nの出力を入力し、同相側処理用の出力部310−pに、第1の離散時間アナログ処理回路301−1の逆相型離散時間アナログ処理回路301−1n及び第2の離散時間アナログ処理回路301−2の正相型離散時間アナログ処理回路301−2pの出力を入力するようにした。
これにより、電圧電流変換器1011−1として正のgm値を用いた場合でも、負のgm値の電圧電流変換器を用いた場合と等価の処理を行うことが可能となり、逆極性の電圧電流変換器を用いなくても済むようになる。この結果、離散時間ダイレクトサンプリング回路300においては、逆極性の電圧電流変換器を用いなくて済む分だけ、電圧電流変換器1011−1の構成を簡単化できる。
(他の実施の形態)
(1)以上、実施の形態1から6までで示した構成では、電圧電流変換器を含めた離散時間処理回路を複数系統分並列に接続し、各々の系統で得られた信号をバッファキャパシタ102で合成することによって、実現されるフィルタ特性を等価的に高次化することを可能とした。さらには、フィルタ特性を決定する上で設定可能な回路素子値を、従来は1系等分のヒストリキャパシタ、ローテートキャパシタ、バッファキャパシタの容量値だけであったのに対し、複数系統分の各キャパシタの容量値と電圧電流変換器におけるgm値とに広げることにより、設計の自由度を飛躍的に向上する実施の形態を示した。
本発明は上述した構成例に限定されるものではなく、例えば図17で示すように、電圧電流変換器1011とサンプリングスイッチ1012とヒストリキャパシタ1013は入力に対して1系統のみとし、その後段のローテートキャパシタ群とバッファキャパシタ群を複数系統分並列的かつ直列的に接続する構成によっても、同様にフィルタ特性の高次化かつ回路設計の自由度の向上を実現することも可能となる。
(2)また、図18に示すように、実施の形態1で示した離散時間アナログ処理回路の並列化構成において、電圧電流変換器1011は入力に対して1系統のみとし、その後段のローテートキャパシタ群とバッファキャパシタ群を直列接続しかつ複数系統並列に設けた構成にしてもよい。
図18の離散時間ダイレクトサンプリング回路400は、離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)が複数系統並列に接続された離散時間アナログ処理回路群と、電圧電流変換器1011と、サンプリングスイッチ1012−1、1012−2と、ヒストリキャパシタ1013−1、1013−2と、デジタルコントロールユニット105と、出力部410とを有している。図18において図2と同様の構成及び動作をするものについては、同一の番号を付しており、これらの説明については割愛する。
離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)の各々は、ローテートキャパシタ群4014〜40142N、4017〜40172Nと、積分スイッチ群4015〜40152N、4018〜40182Nと、放出スイッチ群4016〜40162N、4019〜40192Nと、バッファキャパシタ402−1と、ダンプスイッチ403−1と、リセットスイッチ404−1とを有する。なお、図18では、図の煩雑化を避けるために、離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)のうち、離散時間アナログ処理回路401−1の構成要素のみに参照符号を付したが、他の離散時間アナログ処理回路も離散時間アナログ処理回路401−1と同様の構成でなる。
ここで、各離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)のローテートキャパシタ群4014〜40142N、4017〜40172Nと、バッファキャパシタ402−1における容量値は、それぞれ後述する導出式に基づいて異なった値に設定されている。
出力部410は、バッファキャパシタ402−2と、ダンプスイッチ403−2と、リセットスイッチ404−2とを有する。デジタルコントロールユニット105は、離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−2nと、出力部410に図3に示す制御信号を送出する。
次に、本実施の形態の離散時間ダイレクトサンプリング回路400のフィルタ動作について説明する。第1のFIRフィルタ、第2のFIRフィルタの特性は、実施の形態1と同様の特性であり、それぞれ(式1)、(式2)で表せる。第3のFIRフィルタの特性は、ローテートキャパシタ4017〜40172Nのうち制御信号SAZ、SBZによって選択されたキャパシタ数Nと前記Mの値によって決まり、第3のFIRフィルタ特性の伝達関数は(式60)で表せる。
Figure 0005019313
また、ヒストリキャパシタ1013−1、1013−2と離散時間アナログ処理回路401−1〜401―(2m−1)、401−2〜401−(2n)の各々のローテートキャパシタ4014〜40142Nとの間で電荷共有することで第5のIIRフィルタが構成される。この第5のIIRフィルタ特性の伝達関数は(式61)で表すことができる。なお(式61)には、電流信号が積分され、離散的な電荷量に変換される際の利得の項も含めて表している。
Figure 0005019313
また、離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)の各々におけるローテートキャパシタ4014〜40142Nと、バッファキャパシタ402−1と、ローテートキャパシタ4017〜40172Nとの間で電荷共有することで第6のIIRフィルタが構成される。この離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)の各々における第6のIIRフィルタ特性の伝達関数は(式62)で表すことができる。同様に、離散時間アナログ処理回路401−2〜401−(2n)でも第6のIIRフィルタが構成され、その伝達関数は(式63)で表すことができる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
また、離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)の各々におけるローテートキャパシタ4017〜40172Nと、出力部410のバッファキャパシタ402−2との間で電荷共有することで第7のIIRフィルタが構成される。第6のIIRフィルタから第7のIIRフィルタまでの特性の伝達関数は、第3のFIRフィルタ特性の伝達関数(式60)と、第6のIIRフィルタ特性の伝達関数(式62)、(式63)とを用いて、(式64)で表すことができる。このとき、(式63)で表される離散アナログ処理回路401−2〜401−(2n)は、サンプリングスイッチ1012−2において逆相信号となっているので、(式64)において符号がマイナスとなる。
Figure 0005019313
以上から、(式60)で示される離散時間ダイレクトサンプリング回路400全体で得られるフィルタ処理の総合伝達特性H(z)は、(式65)のように表すことができる。
Figure 0005019313
ここで重要なことは、(式65)により表現される伝達関数においても、n系統分の回路における回路素子値CR1k、CR1k、CB1kをただ任意に設定しても、所望のフィルタ周波数応答特性が得られるわけではないことである。
(式65)におけるH’IIR6の項と1次ローパスフィルタをz領域で表現した(式66)のH’’IIR3を比較することにより、各素子値に(式67)及び(式68)で示すような関係式が成り立つ。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
Figure 0005019313
よって、DC利得、減衰極の位置などを設定して定数a、ωを決定して(式67)と(式68)に代入し、さらにCR1kを定めれば、CR1kとCB1kの最適値が求まる。
以上の構成及び動作によれば、複数の離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)を並列に接続し、各々の系統の離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)で得られた電荷信号をバッファキャパシタ402−2で合成する回路構成としたことにより、離散時間ダイレクトサンプリング回路において実現されるIIRフィルタを高次化することが可能となる。さらに、フィルタ特性を実現する上での設定可能な回路素子値の種類と数が増えるので、フィルタの設計自由度を飛躍的に向上させることが可能となる。特に、受信機に要求されるフィルタ性能に応じて、並列的に設ける離散時間アナログ処理回路の系統数を適切に設定することにより、減衰極の数や周波数軸上における位置を任意に設定することが可能となり、広帯域信号の受信に対応可能なフィルタ特性が実現可能となる。
また、本実施の形態によれば、(式67)及び(式68)の関係を満たすように、複数の離散時間アナログ処理回路401−1〜401−(2m−1)、401−2〜401−(2n)の回路素子の最適値を決めるようにした。
一例として、(式69)に示す条件を仮定し、(式67)、(式68)と実施の形態6で示した設計手法より離散時間ダイレクトサンプリング回路400における各回路素子を導出すると、(式70)で示す値が得られる。
Figure 0005019313
Figure 0005019313
図19は、図18で示した離散時間サンプリング回路400において(式69)で示した条件及び(式70)で示した回路素子値を用いた場合に得られる周波数特性を示した図である。これから、電圧電流変換器を1系統にしても実施の形態1から6で説明した離散時間サンプリング回路と同様に減衰極が得られることが確認できる。また、電圧電流変換器を1系統にしたことで消費電流を抑えることができる。
(3)また、実施の形態1〜6では、複数の系統分設けた離散時間アナログ処理回路の各々では、MとNにより表される2段階のサンプリングレートの変換レートを系統間で共通とした場合を仮定して例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、2段階の全体で得られるサンプリングレートの変換比、すなわちM×Nの値が共通であればよいため、系統ごとにMとNに相当するデシメーション比を独立に設定することも可能である。
また、実施の形態7において、サンプリングスイッチに供給するローカル信号の位相を反転させた側の信号を合成することにより逆相の信号の合成を実現しているが、必ずしもこの構成および動作に限定されるものではない。例えば、バラン等を用いて直接逆相の信号を生成した上で合成するような構成としてもよい。
(4)実施の形態1から7までで示した構成及び、他の実施の形態(2)で示した構成では、電圧電流変換器から出力されたアナログRF電流信号をサンプリングスイッチにてサンプリングしていたが、電圧電流変換器とサンプリングスイッチを入れ替えて、サンプリングスイッチにてサンプリングされたRF信号を、電圧電流変換器に入力してもよい。
図1との対応部分に同一符号を付して示す図20の離散時間ダイレクトサンプリング回路500は、サンプリングスイッチ5011と異なるgm値を持つ電圧電流変換器5012を含む離散時間アナログ処理回路101を複数系統接続し、各々の系統で得られた信号をバッファキャパシタ102で合成することによって、実現されるフィルタ特性を等価的に高次化することと、ゲインの向上を可能としたものである。
図18との対応部分に同一符号を付して示す図21の離散時間ダイレクトサンプリング回路600は、サンプリングスイッチ6012と等しいgm値を持つ電圧電流変換器6011をLO信号とLOB信号に対してそれぞれ1系統として、その後段のローテートキャパシタ群とバッファキャパシタを複数系統分並列的かつ直列的に接続する構成によって、同様にフィルタ特性の高次化することと、ゲインの向上を可能としたものである。
本発明に係る離散時間ダイレクトサンプリング回路及び受信機は、無線通信装置における受信部の高周波信号処理回路に有用であり、信号の周波数変換とフィルタ処理を行う場合に適用して好適である。
本発明の実施の形態1に係る離散時間ダイレクトサンプリング受信機の構成を示すブロック図 実施の形態1の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 実施の形態1の制御信号の説明に供するタイミングチャート 実施の形態2の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 実施の形態2の制御信号の説明に供するタイミングチャート 実施の形態2により実現される第3のIIRフィルタ特性の例を示す特性図 実施の形態2により実現される第3のIIRフィルタ特性の別の例を示す特性図 実施の形態3において第3のIIRフィルタ特性が減衰極を有するためにa1とa2の値が満たすべき条件を示した図 実施の形態3により実現される第3のIIRフィルタ特性の例を示す特性図 実施の形態4により実現される第3のIIRフィルタ特性の例を示す特性図 実施の形態4により実現される第3のIIRフィルタ特性の別の例及び離散時間ダイレクトサンプリング回路全体で実現されるフィルタの総合特性の例を示す特性図 実施の形態5により実現される第3のIIRフィルタ特性の例を示す特性図 実施の形態5により実現される第3のIIRフィルタ特性の別の例を示す特性図 実施の形態6により実現される第3のIIRフィルタ特性(実線)を、実施の形態3により実現される第3のIIRフィルタ特性(点線)と比較した図 実施の形態7の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 実施の形態7の制御信号の説明に供するタイミングチャート 他の実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 他の実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 図18の離散時間ダイレクトサンプリング回路において、条件及び回路素子値を他の実施の形態のように設定した場合に得られる回路全体での周波数特性を示す特性図 他の実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 他の実施の形態における離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成を示す接続図 従来の離散時間ダイレクトサンプリング回路の構成の一例を示す接続図 従来の離散時間ダイレクトサンプリング回路における制御信号の説明に供するタイミングチャート 従来の離散時間ダイレクトサンプリング回路により実現されるフィルタ特性の例を示す特性図
符号の説明
10 離散時間ダイレクトサンプリング受信機
100、200、300、400、500、600 離散時間ダイレクトサンプリング回路
101 離散時間アナログ処理回路
1011、5012、6011 電圧電流変換器
1012、5011、6012 サンプリングスイッチ
1013 ヒストリキャパシタ
1014〜10142N ローテートキャパシタ群
1015〜10152N 積分スイッチ群
1016〜10162N 放出スイッチ群
102 バッファキャパシタ
103 ダンプスイッチ
104 リセットスイッチ
105 デジタルコントロールユニット
110、310−p、310−n 出力部

Claims (11)

  1. 1次のIIRフィルタ特性を有する離散時間アナログ処理回路が複数系統並列に接続された離散時間アナログ処理回路群と、
    バッファコンデンサと、前記複数並列接続された離散時間アナログ処理回路と前記バッファコンデンサとの接続状態をオンオフ制御するダンプスイッチと、を有し、前記離散時間アナログ処理回路群の出力側に設けられた出力部と、
    前記各離散時間アナログ処理回路及び前記出力部に制御信号を送出するデジタルコントロールユニットと、
    を有する離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  2. 前記離散時間アナログ処理回路群は、
    分子の虚部が0となり、かつn個の周波数において分子の実部が0となる、伝達関数を形成する、(2n+1)個(nは1以上の整数)の離散時間アナログ処理回路を有する
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  3. 前記離散時間アナログ処理回路群は、
    分子の実部が0となり、かつn個の周波数において分子の虚部が0となる、伝達関数を形成する、(2n+1)個(nは1以上の整数)の離散時間アナログ処理回路を有する、
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  4. 前記離散時間アナログ処理回路群は、
    分子の虚部が0となり、かつn個の周波数において分子の実部が0となる、伝達関数を形成する、(2n+2)個(nは1以上の整数)の離散時間アナログ処理回路を有する、
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  5. 前記離散時間アナログ処理回路群は、
    分子の実部が0となり、かつn個の周波数において分子の虚部が0となる、伝達関数を形成する、(2n+2)個(nは1以上の整数)の離散時間アナログ処理回路を有する、
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  6. 前記離散時間アナログ処理回路群を構成する第1及び第2の離散時間アナログ処理回路はそれぞれ、正相型離散時間アナログ処理回路と、逆相型離散時間アナログ処理回路とを有し、
    前記出力部は、
    前記第1の離散時間アナログ処理回路の前記正相型離散時間アナログ処理回路及び前記第2の離散時間アナログ処理回路の前記逆相型離散時間アナログ処理回路の出力を入力する第1の出力部と、
    前記第1の離散時間アナログ処理回路の前記逆相型離散時間アナログ処理回路及び前記第2の離散時間アナログ処理回路の前記正相型離散時間アナログ処理回路の出力を入力する第2の出力部とを有する
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  7. 前記離散時間アナログ処理回路群の各離散時間アナログ処理回路は、
    入力されるRF信号を電圧から電流に変換し、RF電流として出力する電圧電流変換器と、
    前記RF電流をローカル信号入力に応じてサンプリングして出力するサンプリングスイッチと、
    前記サンプリングスイッチでサンプリングされた電流により供給される電荷を充電もしくは放電するヒストリキャパシタと、
    前記ヒストリキャパシタと並列に接続され、電荷を充電もしくは放電する複数のローテートキャパシタにより構成されるローテートキャパシタ群と、
    前記サンプリングスイッチと前記各ローテートキャパシタとの間に接続され、前記デジタルコントロールユニットからの積分制御信号群に応じて、前記各ローテートキャパシタへの電流をオンオフ制御する積分スイッチ群と、
    前記各ローテートキャパシタと前記バッファキャパシタとの間に接続され、前記デジタルコントロールユニットからの放出制御信号群に応じて、前記バッファキャパシタへの電流をオンオフ制御する放出スイッチ群と、
    を有し、
    前記デジタルコントロールユニットは、前記離散時間アナログ処理回路群の各離散時間アナログ処理回路に対して、前記積分制御信号群と、前記放出制御信号群とを送出する
    請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  8. 前記離散時間アナログ処理回路群のそれぞれの離散時間アナログ処理回路が有する、前記電圧電流変換器と、前記サンプリングスイッチと、前記ヒストリキャパシタとに代わり、前記離散時間アナログ処理回路群の全ての離散時間アナログ処理回路で共用する、電圧電流変換器と、サンプリングスイッチと、ヒストリキャパシタと具備する、
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  9. 前記各離散時間アナログ処理回路の前記ヒストリキャパシタの容量値は、前記各離散時間アナログ処理回路に設けられている前記ローテートキャパシタの容量値と、前記各離散時間アナログ処理回路の遮断周波数設定値との比に関連付けられて設定されており、
    前記各離散時間アナログ処理回路の前記電圧電流変換器の相互コンダクタンスは、全ての離散時間アナログ処理回路の前記ローテートキャパシタ群の容量値の総和と、前記各離散時間アナログ処理回路の遮断周波数設定値との比に関連付けられて設定されている
    請求項7に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
  10. 請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路を具備する受信機。
  11. 前記伝達関数は、前記離散時間アナログ処理回路の回路素子の値により定められる、
    請求項2から請求項5のいずれかに記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
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