JPH09214288A - 同調回路 - Google Patents

同調回路

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JPH09214288A
JPH09214288A JP4053596A JP4053596A JPH09214288A JP H09214288 A JPH09214288 A JP H09214288A JP 4053596 A JP4053596 A JP 4053596A JP 4053596 A JP4053596 A JP 4053596A JP H09214288 A JPH09214288 A JP H09214288A
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resistor
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tuning
inverting
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Takeshi Ikeda
毅 池田
Akira Okamoto
明 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリコンが不要であって集積化に適した同調
回路を提供すること。 【解決手段】 同調回路1は、非反転回路50と、それ
ぞれが交流信号の位相を所定量シフトさせることにより
所定の周波数において合計で360°の位相シフトを行
う2つの移相回路10Lおよび30Cと、後段の移相回
路30Cの出力側に設けられた抵抗62および64から
なる分圧回路60と、分圧回路60の出力を非反転回路
50の入力側に帰還させる帰還抵抗70と、帰還抵抗7
0を介して帰還させた信号の一部を分岐させるために設
けられた可変抵抗74とを含んで構成されている。前段
の移相回路10Lにはアンテナコイルを利用したインダ
クタ17が含まれており、アンテナで受信した電波が取
り込まれる。後段の移相回路30Cには可変抵抗36が
含まれており、この抵抗値を可変することにより同調周
波数が可変される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオ受信機等に
用いられる同調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】AMラジオ等の各種の受信機には種々の
周波数の信号が入力されるが、これらの信号の中から所
望の信号を選局して受信するには、入力回路にバンドパ
スフィルタの特性を持たせればよい。また、AMラジオ
のように広範囲に渡って分布する複数の放送波の中の1
つを選局するには、このバンドパスフィルタの中心周波
数を任意に変化させればよいが、このようなバンドパス
フィルタがなかったため、スーパーヘテロダイン方式が
採用されている。このスーパーヘテロダイン方式は、バ
ンドパスフィルタの中心周波数を変えずに、放送局の周
波数をバンドパスフィルタの中心周波数に変換すること
で、所望の信号のみを取り出すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の受信機においては、入力回路をバーアンテナとバリ
コンによるLC共振回路によって形成しており、バリコ
ンが不可欠の構成要素となっていた。また、スーパーヘ
テロダイン方式を用いた受信機においては、選択度を向
上させるために、この入力回路による同調周波数と局部
発振回路の発振周波数とを連動させる同調機構を有し、
この連動を2連バリコンによって行っていた。上述した
バリコンや2連バリコンは受信周波数に応じて所定の静
電容量を有するように作られていて大きさが決まってい
ることから、同調機構全体の小型化や集積化が難しかっ
た。また、上述した2連バリコンは、構造上静電容量の
可変幅や静電容量そのものの値が小さいため、これと組
み合わせるバーアンテナのインダクタンスを大きくする
必要があった。
【0004】また、スーパーヘテロダイン方式を用いた
従来の受信機の局部発振回路や中間周波増幅回路には局
部発振トランスや中間周波トランスが使用されており
(最近では中間周波増幅をセラミックフィルタを用いて
行うものもある)、これらのトランスは外付け部品であ
って、この点からも同調機構全体の集積化が難しかっ
た。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的はバリコンが不要であって集積
化に適した同調回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の同調回路は、一方がCR回路を含み、
他方がLR回路を含む全域通過型の2つの移相回路と、
非反転回路あるいは位相反転回路とを備え、2つの移相
回路による全体の位相シフト量の合計が360°あるい
は180°となるような周波数で所定の同調動作を行う
ように構成されている。特に、一方の移相回路に含まれ
るLR回路を構成するインダクタはアンテナコイルが用
いられており、このアンテナコイルに到達する各種周波
数の電波の中から、上述した位相シフト量の合計が36
0°あるいは180°となる周波数のものだけが選択さ
れ、出力される。したがって、同調機構を構成する際
に、従来の受信機のようにアンテナコイルとバリコンに
よるLC共振回路を構成する必要がない。また、本発明
の同調回路は、全域通過型の移相回路を用いているた
め、この同調回路を用いることにより、同調周波数を変
えたときの振幅変化がなく安定した出力を得ることがで
き、かならずしもスーパーヘテロダイン方式を採用しな
くとも受信機を構成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の同調回路を適用し
た一の実施形態について、図面を参照しながら具体的に
説明する。
【0008】〔第1の実施形態〕図1は、第1の実施形
態の同調回路1の詳細な構成を示す回路図である。図1
に示す同調回路1は、入力される交流信号の位相を変え
ずに所定の増幅度で増幅して出力する非反転回路50
と、それぞれが交流信号の位相を所定量シフトさせるこ
とにより所定の周波数において合計で360°の位相シ
フトを行う2つの移相回路10Lおよび30Cと、後段
の移相回路30Cの出力側に設けられた抵抗62および
64からなる分圧回路60と、分圧回路60の出力を非
反転回路50の入力側に帰還させる帰還抵抗70と、帰
還抵抗70を介して帰還させた信号の一部を分岐するた
めに設けられた可変抵抗74とを含んで構成されてい
る。
【0009】図2は、図1に示した前段の移相回路10
Lの構成を抜き出して示したものである。同図に示す前
段の移相回路10Lは、差動入力増幅器の一種であるオ
ペアンプ12と、直列接続された一方端が仮想的な入力
端22に接続されたインダクタ17および抵抗16と、
入力端22とオペアンプ12の反転入力端子との間に挿
入された抵抗18と、オペアンプ12の出力端子と反転
入力端子との間に挿入された抵抗20とを含んで構成さ
れている。
【0010】このような構成を有する移相回路10Lに
おいて、抵抗18と抵抗20の抵抗値が同じに設定され
ている。また、インダクタ17は、アンテナコイルが使
用されている。
【0011】インダクタ17はアンテナコイルが用いら
れているため、放送波等がこのアンテナコイルに到達す
ると、インダクタ17の両端には所定の交流電圧VL1が
発生し、等価的にはこのインダクタ17に直列に電圧源
が接続されていると考えることができる。例えば図2に
示す入力端22が接地されていると考えると、この電圧
源によってインダクタ17および抵抗16とアース間に
形成される閉ループに電流が流れ、抵抗16の両端には
電圧VR1が現れる。等価的にはこの電圧源を上述した閉
ループに沿って移動させることができるため、図2に示
すように、移相回路10Lの入力端22の外部に上述し
た電圧源を移動させて移相回路10Lの動作を考えるこ
とができる。
【0012】このように、インダクタ17を形成するア
ンテナコイルに放送波等の電波が到達すると、インダク
タ17と抵抗16のそれぞれに所定の電圧が発生するた
め、図2に示す入力端22には、それぞれの両端電圧V
R1、VL1を加算した電圧Eiが現れる。
【0013】また、オペアンプ12の2入力間には電位
差が生じないので、反転入力端子の電位とインダクタ1
7および抵抗16の接続点の電位とは等しくなる。した
がって、抵抗18の両端には、インダクタ17の両端に
現れる電圧VL1と同じ電圧VL1が現れる。
【0014】2つの抵抗18、20には同じ電流Iが流
れ、しかも、上述したように抵抗18と抵抗20の各抵
抗値が等しいので、抵抗20の両端にも電圧VL1が現れ
る。これら2つの抵抗18、20の各両端に現れる電圧
VL1はベクトル的に同方向を向いており、オペアンプ1
2の反転入力端子(電圧VR1)を基準にして考えると、
抵抗18の両端電圧VL1をベクトル的に加算したものが
仮想的な入力電圧Eiに、抵抗20の両端電圧VL1をベ
クトル的に減算したものがオペアンプ12の出力電圧、
すなわち移相回路10Lの出力電圧Eo になる。
【0015】図3は、前段の移相回路10Lの入出力電
圧とインダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル
図である。上述したように、オペアンプ12の非反転入
力端子に印加される電圧VR1を基準に考えると、入力電
圧Ei と出力電圧Eo とは電圧VL1を合成する方向が異
なるだけでありその絶対値は等しくなる。したがって、
電圧Ei と電圧Eo の大きさと位相の関係は、それぞれ
の電圧を斜辺とし、電圧VL1の2倍を底辺とする二等辺
三角形で表すことができ、出力電圧Eo の振幅は周波数
に関係なく入力電圧Ei の振幅と同じであって、移相回
路10Lによる位相シフト量は図3に示すφ1 で表され
ることがわかる。
【0016】また、電圧VR1と電圧VL1とは円周上で直
角に交わるため、入力電圧Ei と電圧VR1との位相差
は、インダクタ17の両端に発生する電圧の周波数ωが
0から∞まで変化するに従って0°から90°まで変化
する。そして、移相回路10L全体のシフト量φ1 はそ
の2倍であり、上述した周波数ωに応じて0°から18
0°まで変化する。
【0017】同様に、図4は図1に示した後段の移相回
路30Cの構成を抜き出して示したものである。同図に
示す後段の移相回路30Cは、差動入力増幅器の一種で
あるオペアンプ32と、入力端42に入力された信号の
位相を所定量シフトさせてオペアンプ32の非反転入力
端子に入力するキャパシタ34および可変抵抗36と、
入力端42とオペアンプ32の反転入力端子との間に挿
入された抵抗38と、オペアンプ32の出力端子と反転
入力端子との間に挿入された抵抗40とを含んで構成さ
れている。
【0018】このような構成を有する移相回路30Cに
おいて、抵抗38と抵抗40の抵抗値が同じに設定され
ている。
【0019】図4に示した入力端42に所定の交流信号
が入力されると、オペアンプ32の非反転入力端子に
は、可変抵抗36の両端に現れる電圧VR2が印加され
る。また、オペアンプ32の2入力間には電位差が生じ
ないので、反転入力端子の電位とキャパシタ34および
可変抵抗36の接続点の電位とは等しくなる。したがっ
て、抵抗38の両端には、キャパシタ34の両端に現れ
る電圧VC1と同じ電圧VC1が現れる。
【0020】2つの抵抗38、40には同じ電流Iが流
れ、しかも、上述したように抵抗38と抵抗40の各抵
抗値が等しいので、抵抗40の両端にも電圧VC1が現れ
る。これら2つの抵抗38、40の各両端に現れる電圧
VC1はベクトル的に同方向を向いており、オペアンプ3
2の反転入力端子(電圧VR2)を基準にして考えると、
抵抗38の両端電圧VC1をベクトル的に加算したものが
入力電圧Ei に、抵抗40の両端電圧C1をベクトル的に
減算したものがオペアンプ32の出力電圧Eoになる。
【0021】図5は、後段の移相回路30Lの入出力電
圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル
図である。上述したように、オペアンプ32の非反転入
力端子に印加される電圧VR2を基準に考えると、入力電
圧Ei と出力電圧Eo とは電圧VC1を合成する方向が異
なるだけでありその絶対値は等しくなる。したがって、
電圧Ei と出力Eo の大きさと位相の関係は、それぞれ
の電圧を斜辺とし、電圧VC1の2倍を底辺とする二等辺
三角形で表すことができ、出力電圧Eo の振幅は周波数
に関係なく入力信号の振幅と同じであって、位相シフト
量は図5に示すφ2 で表されることがわかる。
【0022】また、電圧VR2と電圧VC1とは円周上で直
角に交わるため、入力電圧Ei と電圧VR2との位相差
は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って90°か
ら0°まで変化する。そして、移相回路30C全体のシ
フト量φ2 はその2倍であり、周波数に応じて180°
から0°まで変化する。
【0023】また、図1に示した非反転回路50は、反
転入力端子が抵抗54を介して接地されているとともに
この反転入力端子と出力端子との間に抵抗56が接続さ
れたオペアンプ52を含んで構成されており、2つの抵
抗54と56の抵抗比によって定まる1以上の所定の利
得を有している。したがって、非反転回路50は、交流
信号が入力されると位相は変えずに所定の増幅を行って
出力する。
【0024】また、この非反転回路50は、上述した移
相回路10Lの入力側に設けられており、帰還抵抗70
および可変抵抗74の接続点と移相回路10Lの入力側
との間に挿入されたバッファとして機能する。移相回路
10Lの入力インピーダンスは比較的低く、このような
低い入力インピーダンスを有する移相回路10Lと帰還
抵抗70等を直接接続すると損失が多くなるため、帰還
抵抗70等の抵抗値を低く設定する必要があったが、バ
ッファとして機能する非反転回路50を接続した場合に
はこのような制約がなくなる。特に、同調回路1を半導
体基板上に形成するような場合において、あまり帰還抵
抗70等の抵抗値が小さいと大きな占有面積が必要とな
るため、抵抗値は大きい方が好ましいといえる。
【0025】このようにして、2つの移相回路10L、
30Cのそれぞれにおいて位相が所定量シフトされる。
しかも、図3および図5に示すように、移相回路10
L、30Cのそれぞれにおける入出力電圧の相対的な位
相関係は反対方向であって、所定の周波数において2つ
の移相回路10L、30Cの全体により位相シフト量の
合計が360°となる信号が出力される。
【0026】後段の移相回路30Cの出力は、出力端子
92から同調回路1の出力として取り出されるととも
に、この移相回路30Cの出力を分圧回路60を通した
信号が帰還抵抗70を介して移相回路10Lの前段に接
続された非反転回路50の入力側に帰還される。
【0027】また、上述したように前段の移相回路10
Lに含まれるインダクタ17はアンテナコイルが用いら
れているため、このバーアンテナを放送波が届く位置に
置いたときにアンテナコイルに起電力(交流信号)が生
じる。このように、インダクタ17は、所定のインダク
タンスを有するとインダクタとして機能すると同時に、
所定の交流信号を発生する信号源としての機能も有して
いる。
【0028】ところで、インダクタ17の両端に所定の
交流信号が発生すると、この交流信号は同調回路1の閉
ループを流れる信号に重畳されるが、上述したように、
等価的にはこの所定の交流信号を閉ループの外部から与
えて閉ループ内の信号に重畳してもよい。
【0029】図6は、図1に示した同調回路に対応した
等価回路を示す図である。図2を用いて説明したよう
に、移相回路10Lに含まれるインダクタ17には、ア
ンテナコイルで放送波等を受信することにより所定の電
圧が発生するため、等価的にはこの発生した電圧が外部
から印加されたものと考えることができる。この電圧源
に相当する信号源76が移相回路10Lの入力側に設け
られており、この信号源76によって発生した所定の交
流信号が可変抵抗74を介して移相回路10Lに入力さ
れると考えることができる。
【0030】このように、2つの移相回路10L、30
Cによって所定の周波数における位相シフト量の合計が
360°となり、このとき非反転回路50の利得を調整
することにより、分圧回路60による信号振幅の減衰や
帰還ループに生じる損失を補い、かつ帰還ループのルー
プゲインを1以下に設定することが可能となり、上述し
た所定の周波数成分の信号のみを通過させる同調動作が
行われる。
【0031】図7は、上述した構成を有する非反転回路
50、2つの移相回路10L、30Cおよび分圧回路6
0の全体を伝達関数K1 を有する回路に置き換えたシス
テム図であり、伝達関数K1 を有する回路と並列に抵抗
R0 を有する帰還抵抗70が、直列に抵抗74(抵抗7
4の抵抗値を抵抗70の抵抗値R0 のn倍とする)が接
続されている。図8は、図7に示すシステムをミラーの
定理によって変換したシステム図であり、変換後のシス
テム全体の伝達関数Aは、 A=Vo /Vi =K1 /{n(1−K1 )+1} ・・・(1) で表すことができる。
【0032】ところで、前段の移相回路10Lの伝達関
数K2 は、インダクタ17と抵抗16からなるLR回路
の時定数をT1 (インダクタ17のインダクタンスを
L、抵抗16の抵抗値をRとするとT1 =L/R)とす
ると、 K2 =(1−T1 s)/(1+T1 s) ・・・(2) となる。ここで、s=jωである。
【0033】また、後段の移相回路30Cの伝達関数K
3 は、キャパシタ34と可変抵抗36からなるCR回路
の時定数をT2 (キャパシタ34の静電容量をC、可変
抵抗36の抵抗値をRとするとT2 =CR)とすると、 K3 =−(1−T2 s)/(1+T2 s) ・・・(3) となる。
【0034】非反転回路50の利得をa1 とし、分圧回
路60を介することによって信号振幅が1/a1 に減衰
するものとすると、非反転回路50と2つの移相回路1
0L、30Cおよび分圧回路60を縦続接続した場合の
全体の伝達関数K1 は、 K1 =−{1+(Ts)2 −2Ts}/{1+(Ts)2 +2Ts} ・・・(4) となる。なお、上述した(4)式においては、計算を簡
単なものとするために、各移相回路の時定数T1 、T2
をともにTとした。この(4)式を上述した(1)式に
代入すると、 A=−{1+(Ts)2 −2Ts} /〔(2n+1){1+(Ts)2 }+2Ts〕 =−{1/(2n+1)}〔{1+(Ts)2 −2Ts} /{1+(Ts)2 +2Ts/(2n+1)}〕 ・・・(5) となる。
【0035】この(5)式によれば、ω=0(直流の領
域)のときにA=−1/(2n+1)となって、最大減
衰量を与えることがわかる。また、ω=∞のときにもA
=−1/(2n+1)となって、最大減衰量を与えるこ
とがわかる。さらに、ω=1/Tの同調点(一般には各
移相回路の時定数が異なるので、ω=1/√(T1 ・T
2 )の同調点)においてはA=1であって帰還抵抗70
と入力抵抗74の抵抗比nに無関係であって、図9に示
すように、同調帯域幅(すなわちQ)と最大減衰量が任
意に設定可能なバンドパスフィルタとして動作すること
がわかる。
【0036】また、上述した同調回路1は、前段の移相
回路10Lに含まれるインダクタ17をアンテナコイル
によって形成しているため、放送波等の各種の受信信号
を直接同調回路1に取り込むことかでき、従来不可欠で
あったバリコンが不要となる。このため、アンテナコイ
ルを除く同調回路1全体を半導体基板上に形成すること
ができ、集積化に適している。
【0037】また、例えば従来のAM受信機のようにL
C共振回路によって同調を行う場合には、使用するバリ
コンの静電容量や可変範囲の制約から、大きなインダク
タンスを有するアンテナコイルが必要であった。これに
対し、本実施形態の同調回路1では、アンテナコイルを
用いたインダクタ17を抵抗16と組み合わせているた
め、インダクタ17のインダクタンスをある程度自由に
設定することができるようになった。したがって、アン
テナコイルとしてはアンテナ感度だけを考慮すればよ
く、従来より小さなアンテナコイルを使用でき、受信機
全体の小型化を図ることも可能となった。
【0038】また、同調回路1の後段の移相回路30C
に含まれる可変抵抗36の抵抗値を可変することによ
り、閉ループを一巡したときに移相量の合計が360°
となる周波数を変えることができる。したがって、同調
回路1の中心周波数(同調周波数)を任意に変えること
ができ、必ずしも従来のようにスーパーヘテロダイン方
式を用いなくとも受信機を構成することが可能となっ
た。このため、スーパーヘテロダイン方式の受信機では
不可欠であった中間周波トランスや局部発振トランス等
が不要となり、同調機構全体、さらには受信機のほとん
どを半導体基板上に一体形成することも可能となった。
【0039】また、前段の移相回路10Lの入力側に接
続された可変抵抗74の抵抗値を変えることにより同調
帯域幅、すなわちバンドパスフィルタのQを可変するこ
とができる。これにより、同調回路1を用いて構成した
受信機において、混信が生じる場合には可変抵抗74の
抵抗値を調整することにより同調帯域幅を狭くして混信
を防ぎ、反対に混信が少ない場合においては可変抵抗7
4の抵抗値を調整することにより同調帯域幅を広げて受
信信号を忠実に再現するといったことが可能であり、混
信状態に応じて最適な受信機の設計が可能となる。
【0040】図10は、第1の実施形態の他の構成を示
す回路図であり、図1に示した同調回路1に対して、前
段および後段の移相回路10L、30Cをそれぞれ移相
回路30L、10Cに置き換えた構成を有している。
【0041】図10に示した前段の移相回路30Lは、
図4に構成を示した移相回路30C内のキャパシタ34
と可変抵抗36によるCR回路を、抵抗35とインダク
タ37からなるLR回路に置き換えたものであり、この
インダクタ37はアンテナコイルによって形成されてい
る。この移相回路30Lの仮想的な入力電圧と出力電圧
の関係は移相回路30Cの入出力電圧間の関係と同じで
あって、図5に示したベクトル図において、電圧VR2を
インダクタ37の両端に発生する電圧VL2に、電圧VC1
を抵抗35の両端電圧VR3にそれぞれ置き換えるだけで
よい。
【0042】同様に、図10に示した後段の移相回路1
0Cは、図2に構成を示した移相回路10L内のインダ
クタ17と抵抗16によるLR回路を、可変抵抗15と
キャパシタ14からなるCR回路に置き換えたものであ
る。この移相回路10Cの入出力電圧の関係は移相回路
10Lの仮想的な入力電圧と出力電圧との関係と同じで
あって、図3に示したベクトル図において、電圧VR1を
キャパシタ14の両端電圧VC2に、電圧VL1を可変抵抗
15の両端電圧VR4にそれぞれ置き換えるだけでよい。
【0043】このように、同調回路1Aを構成する2つ
の移相回路30L、10Cは、図1に示した同調回路1
を構成する2つの移相回路10L、30Cと等価であ
り、前段の移相回路30Lにアンテナコイルによって形
成されたインダクタ37を含むことも同じであるから、
図1に示した同調回路1と同様に、任意に同調周波数を
変えることができ、バリコンが不要であって集積化に適
しているという特長を有している。
【0044】〔第2の実施形態〕図11は、第2の実施
形態の同調回路1Bの詳細な構成を示す回路図である。
同図に示す同調回路1Bは、入力される交流信号の位相
を反転するとともに所定の増幅度で増幅して出力する位
相反転回路80と、それぞれが入力される交流信号の位
相を所定量シフトさせることにより所定の周波数におい
て合計で360°の位相シフトを行う2つの移相回路1
0L、10Cと、後段の移相回路10Cの出力側に設け
られた抵抗62および64からなる分圧回路60と、分
圧回路60の出力を位相反転回路80の入力側に帰還さ
せる帰還抵抗70と、帰還抵抗70を介して帰還させた
信号の一部を分岐するために設けられた可変抵抗74と
を含んで構成されている。
【0045】同調回路1Bに含まれる前段の移相回路1
0Lは図1に示した同調回路1の前段の移相回路そのも
のであり、一方、同調回路1Bに含まれる後段の移相回
路10Cは図10に示した同調回路1Aの後段の移相回
路そのものである。第1の実施形態で説明したように、
2つの移相回路10L、10Cのそれぞれの入出力間の
位相関係はともに図3を用いて説明することができ、所
定の周波数において2つの移相回路10L、10Cの全
体による位相シフト量の合計が180°となる。
【0046】また、2つの移相回路10L、10Cの前
段に設けられた位相反転回路80は、交流信号が抵抗8
4を介して反転入力端子に入力されるとともに非反転入
力端子が接地されたオペアンプ82と、このオペアンプ
82の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗
86とを含んで構成されている。抵抗84を介してオペ
アンプ82の反転入力端子に交流信号が入力されると、
オペアンプ82の出力端子からは位相が反転した逆相の
信号が出力される。また、抵抗86の抵抗値は抵抗84
の抵抗値よりも高く設定されており、位相反転回路80
の利得が1より大きな値に設定されている。また、この
位相反転回路80は、図1に示した非反転回路50と同
様に、前段の移相回路10Lの入力側に接続されて、バ
ッファとして機能する。
【0047】このように、所定の周波数において、2つ
の移相回路10L、10Cによって位相が180°シフ
トされ、さらにその前段に接続された位相反転回路80
によって位相が反転され、これら3つの回路の全体によ
る位相シフト量の合計が360°となる。
【0048】また、後段の移相回路10Cの出力は出力
端子92から同調回路1Bの出力として取り出されると
ともに、後段の移相回路10Cの出力を分圧回路60を
通した信号が帰還抵抗70を介して位相反転回路80の
入力側に帰還されている。
【0049】このように、分圧回路60の出力を帰還抵
抗70を介して位相反転回路80の入力側に帰還させ、
このとき位相反転回路80の利得を調整することによ
り、分圧回路60による信号振幅の減衰や帰還ループに
生じる損失を補い、かつ帰還ループのループゲインを1
以下に設定することが可能となる。また、同調回路1B
は、前段の移相回路10Lにアンテナコイルによって形
成されたインダクタ17を含んでいるため、図1に示し
た同調回路1や図10に示した同調回路1Aと同様の同
調動作および増幅動作を行うことができ、任意に同調周
波数を変えることができ、バリコンが不要であって集積
化に適しているという特長を有している。
【0050】図12は、同調回路の他の構成を示す回路
図である。同図に示す同調回路1Cは、入力される交流
信号の位相を反転するとともに所定の増幅度で増幅して
出力する位相反転回路80と、それぞれが入力される交
流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周
波数において合計で360°の位相シフトを行う2つの
移相回路30L、30Cと、後段の移相回路30Cの出
力側に設けられた抵抗62および64からなる分圧回路
60と、分圧回路60の出力を位相反転回路80の入力
側に帰還させる帰還抵抗70と、帰還抵抗70を介して
帰還させた信号の一部を分岐するために設けられた可変
抵抗74とを含んで構成されている。
【0051】同調回路1Cに含まれる前段の移相回路3
0Lは図10に示した同調回路1Aの前段の移相回路そ
のものであり、一方、同調回路1Cに含まれる後段の移
相回路30Cは図1に示した同調回路1の後段の移相回
路そのものである。第1の実施形態で説明したように、
2つの移相回路30L、30Cのそれぞれの入出力間の
位相関係はともに図5を用いて説明することができ、所
定の周波数において2つの移相回路30L、30Cの全
体による位相シフト量の合計が180°となる。
【0052】したがって、所定の周波数において、2つ
の移相回路30L、30Cによって位相が180°シフ
トされ、さらにその前段に接続された位相反転回路80
によって位相が反転され、これら3つの回路の全体によ
る位相シフト量の合計が360°となる。
【0053】また、後段の移相回路30Cの出力は出力
端子92から同調回路1Cの出力として取り出されると
ともに、後段の移相回路30Cの出力を分圧回路60を
通した信号が帰還抵抗70を介して位相反転回路80の
入力側に帰還されている。
【0054】このように、分圧回路60の出力を帰還抵
抗70を介して位相反転回路80の入力側に帰還させ、
このとき位相反転回路80の利得を調整することによ
り、分圧回路60による信号振幅の減衰や帰還ループに
生じる損失を補い、かつ帰還ループのループゲインを1
以下に設定することが可能となる。また、同調回路1C
は、前段の移相回路30Lにアンテナコイルによって形
成されたインダクタ37を含んでいるため、図11に示
した同調回路1Bと同様の同調動作および増幅動作を行
うことができ、任意に同調周波数を変えることができ、
バリコンが不要であって集積化に適しているという特長
を有している。
【0055】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。
【0056】例えば、上述した各種の同調回路1等にお
いては、アンテナコイルを利用したインダクタを前段の
移相回路に含ませたが、前段と後段の移相回路の配置を
入れ換えて、後段の移相回路にインダクタを含ませるよ
うにしてもよい。
【0057】また、上述した同調回路1等においては、
一方の移相回路に可変抵抗を含ませたが、両方の移相回
路に可変抵抗を含むようにしてもよい。例えば、図1に
示した同調回路1において、前段の移相回路10L内の
抵抗16を可変抵抗15に置き換える。このように、各
移相回路に可変抵抗を含ませた場合には、2つの移相回
路による移相量の合計が大きくなるため、同調回路全体
の同調周波数の可変範囲を大きく設定することができ
る。
【0058】また、図1に示した同調回路1等は、後段
の移相回路のさらに後段に分圧回路60を接続したが、
この分圧回路60の分圧比を1に設定し、あるいはこの
分圧回路60を省略して、後段の移相回路の出力を帰還
抵抗70を介して直接帰還させるようにしてもよい。
【0059】また、上述した分圧回路60は、後段の移
相回路のさらに後段に接続したが、2つの移相回路と分
圧回路60をどのように接続するかは任意であり、その
順番を適当に決めることができる。但し、分圧回路60
を最終段以外に接続した場合には、分圧回路60の前段
の回路の出力端を出力端子92に接続し、分圧前の信号
を同調回路の出力として取り出すようにする。
【0060】また、上述した各種の同調回路では、非反
転回路50あるいは位相反転回路80を2つの移相回路
の前段に接続したが、位相シフト動作に着目した場合に
は非反転回路50あるいは位相反転回路80を2つの移
相回路の間に、あるいは2つの移相回路の後段に接続し
てもよい。但し、この場合には前段の移相回路の入力イ
ンピーダンスが低いために生じる損失を低減するために
抵抗70等の抵抗値を適宜調整することが好ましい。
【0061】また、上述した各同調回路は、2つの移相
回路内のLR回路あるいはCR回路に含まれる可変抵抗
の抵抗値を変えることにより同調周波数を変えるように
したが、CR回路に含まれるキャパシタの静電容量を変
えることによりこのCR回路の時定数を変えて同調周波
数を変化させるようにしてもよい。具体的には、このキ
ャパシタを逆バイアス電圧可変によって静電容量が変更
可能な可変容量ダイオードや、ゲート電圧可変によって
ゲート容量が変更可能なFETに置き換えればよい。
【0062】また、2つの移相回路内のLR回路あるい
はCR回路の時定数を変えるには、上述したような可変
素子ばかりでなく、抵抗値が固定の複数の抵抗あるいは
静電容量が固定の複数のキャパシタを用意しておいて、
スイッチ切り換えにより、択一的に選択してあるいは接
続状態を切り換えることにより、LR回路あるいはCR
回路の時定数を不連続的に変化させるようにしてもよ
い。
【0063】また、上述した各種の同調回路1等におい
ては、可変抵抗74の抵抗値を変えることにより同調帯
域幅を変えるようにしたが、反対にこの可変抵抗74を
抵抗値が固定の抵抗に置き換えるとともに帰還抵抗70
を可変抵抗に置き換えて、この可変抵抗の抵抗値を変え
るようにしてもよい。
【0064】また、上述した実施形態においては、オペ
アンプを用いた移相回路10L等を用いて同調回路を構
成することにより高い安定度を実現することができる
が、本実施形態の移相回路10L、30Cのような使い
方をする場合にはオフセット電圧や電圧利得はそれほど
高性能なものが要求されないため所定の増幅度を有する
差動入力増幅器を各移相回路内のオペアンプの代わりに
使用するようにしてもよい。
【0065】図13は、オペアンプの構成の中で移相回
路の動作に必要な部分を抽出した回路図であり、全体が
所定の増幅度を有する差動入力増幅器として動作する。
同図に示す差動入力増幅器は、FETにより構成された
差動入力段100と、この差動入力段100に定電流を
与える定電流回路102と、定電流回路102に所定の
バイアス電圧を与えるバイアス回路104と、差動入力
段100に接続された出力アンプ106とによって構成
されている。同図に示すように、実際のオペアンプに含
まれている電圧利得を稼ぐための多段増幅回路を省略し
て、差動入力増幅器の構成を簡略化し、広帯域化を図る
ことができる。このように、回路の簡略化を行うことに
より、動作周波数の上限を高くすることができるため、
その分この差動入力増幅器を用いて構成した同調回路の
同調周波数の上限を高くすることができる。
【0066】
【発明の効果】上述したように本発明の同調回路は、所
定の同調周波数を有するバンドパスフィルタとして動作
し、しかも一方の移相回路に含まれるインダクタをアン
テナコイルによって形成しているため、放送波等の各種
の受信信号を直接同調回路に取り込むことかでき、従来
不可欠であったバリコンが不要となる。このため、イン
ダクタを除く同調回路全体を半導体基板上に形成するこ
とができ、集積化に適している。
【0067】また、少なくとも一方の移相回路に含まれ
る可変抵抗の抵抗値を可変することにより、同調回路の
閉ループを一巡したときに移相量の合計が360°とな
る周波数を変えることができるため、同調周波数を任意
に変えることができ、必ずしも従来のようにスーパーヘ
テロダイン方式を用いなくとも受信機を構成することが
可能となる。このため、スーパーヘテロダイン方式の受
信機では不可欠であった中間周波トランスや局部発振ト
ランス等が不要となり、同調機構全体、さらには受信機
のほとんどを半導体基板上に一体形成することも可能と
なる。
【0068】また、初段の回路の入力側に接続された抵
抗あるいは帰還抵抗の少なくとも一方の抵抗値を変える
ことにより同調帯域幅、すなわちバンドパスフィルタの
Qを可変することができるため、例えば同調回路を用い
て構成した受信機において、混信が生じる場合には同調
帯域幅を狭くして混信を防ぎ、反対に混信が少ない場合
においては同調帯域幅を広げて受信信号を忠実に再現す
るといったことが可能であり、混信状態に応じて最適な
受信機の設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の同調回路の構成を示す回路図
である。
【図2】図1に示した前段の移相回路の構成を示す回路
図である。
【図3】図2に示した移相回路の入出力電圧とインダク
タ等に現れる電圧の関係を示すベクトル図である。
【図4】図1に示す後段の移相回路の構成を示す回路図
である。
【図5】図4に示した移相回路の入出力電圧とキャパシ
タ等に現れる電圧の関係を示すベクトル図である。
【図6】図1に示した同調回路に対応した等価回路を示
す図である。
【図7】同調回路内の2つの移相回路および分圧回路の
全体を所定の伝達関数を有する回路に置き換えた図であ
る。
【図8】図7に示す回路をミラーの定理によって変換し
た図である。
【図9】図1に示す同調回路の特性図である。
【図10】第1の実施形態の同調回路の他の例を示す回
路図である。
【図11】第2の実施形態の同調回路の構成を示す回路
図である。
【図12】第2の実施形態の同調回路の他の例を示す回
路図である。
【図13】オペアンプの構成の中で移相回路の動作に必
要な部分を抽出した回路図である。
【符号の説明】
1 同調回路 10L、30C 移相回路 12、32 オペアンプ 16、18、20、38、40 抵抗 17 インダクタ 34 キャパシタ 36、74 可変抵抗 60 分圧回路 70 帰還抵抗 92 出力端子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれか一方が出力を入力側に帰還させ
    た差動入力増幅器とCR回路とを含み、いずれか他方が
    出力を入力側に帰還させた差動入力増幅器とLR回路と
    を含む全域通過型の2つの移相回路と、入力される交流
    信号の位相を変えずに所定の増幅を行う非反転回路とを
    備え、前記2つの移相回路と前記非反転回路を縦続接続
    し、これら縦続接続された複数の回路の最終段の出力を
    初段の入力側に帰還させるとともに、前記LR回路に含
    まれるインダクタとしてアンテナコイルを用いることを
    特徴とする同調回路。
  2. 【請求項2】 いずれか一方が出力を入力側に帰還させ
    た差動入力増幅器とCR回路とを含み、いずれか他方が
    出力を入力側に帰還させた差動入力増幅器とLR回路と
    を含む全域通過型の2つの移相回路と、入力される交流
    信号の位相を反転するとともに所定の増幅を行う位相反
    転回路とを備え、前記2つの移相回路と前記位相反転回
    路を縦続接続し、これら縦続接続された複数の回路の最
    終段の出力を初段の入力側に帰還させるとともに、前記
    LR回路に含まれるインダクタとしてアンテナコイルを
    用いることを特徴とする同調回路。
  3. 【請求項3】 入力される交流信号の位相を変えずに所
    定の増幅を行う非反転回路と、 反転入力端子に第1の抵抗の一方端が接続され前記第1
    の抵抗を介して交流信号が入力される差動入力増幅器
    と、前記差動入力増幅器の出力端子と反転入力端子との
    間に接続された第2の抵抗と、キャパシタおよび第3の
    抵抗から構成され前記第1の抵抗の他方端に接続された
    CR回路とを含み、前記第3の抵抗および前記キャパシ
    タの接続部を前記差動入力増幅器の非反転入力端子に接
    続した第1の移相回路と、 反転入力端子に第1の抵抗の一方端が接続された差動入
    力増幅器と、前記差動入力増幅器の出力端子と反転入力
    端子との間に接続された第2の抵抗と、アンテナコイル
    を用いて形成されたインダクタおよび第3の抵抗から構
    成され前記第1の抵抗の他方端に接続されたLR回路と
    を含み、前記第3の抵抗および前記インダクタの接続部
    を前記差動入力増幅器の非反転入力端子に接続した第2
    の移相回路と、 を備え、前記第1および第2の移相回路と前記非反転回
    路とを縦続接続し、これら縦続接続された複数の回路の
    最終段の出力を初段の入力側に帰還させることを特徴と
    する同調回路。
  4. 【請求項4】 入力される交流信号の位相を反転すると
    ともに所定の増幅を行う位相反転回路と、 反転入力端子に第1の抵抗の一方端が接続され前記第1
    の抵抗を介して交流信号が入力される差動入力増幅器
    と、前記差動入力増幅器の出力端子と反転入力端子との
    間に接続された第2の抵抗と、キャパシタおよび第3の
    抵抗から構成され前記第1の抵抗の他方端に接続された
    CR回路とを含み、前記第3の抵抗および前記キャパシ
    タの接続部を前記差動入力増幅器の非反転入力端子に接
    続した第1の移相回路と、 反転入力端子に第1の抵抗の一方端が接続された差動入
    力増幅器と、前記差動入力増幅器の出力端子と反転入力
    端子との間に接続された第2の抵抗と、アンテナコイル
    を用いて形成されたインダクタおよび第3の抵抗から構
    成され前記第1の抵抗の他方端に接続されたLR回路と
    を含み、前記第3の抵抗および前記インダクタの接続部
    を前記差動入力増幅器の非反転入力端子に接続した第2
    の移相回路と、 を備え、前記第1および第2の移相回路と前記位相反転
    回路とを縦続接続し、これら縦続接続された複数の回路
    の最終段の出力を初段の入力側に帰還させることを特徴
    とする同調回路。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、 前記2つの移相回路内の第1の抵抗と第2の抵抗の抵抗
    値を同じ値に設定することを特徴とする同調回路。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかにおいて、前記
    キャパシタあるいは前記インダクタからなるリアクタン
    ス素子と前記第3の抵抗の接続の仕方を前記2つの移相
    回路において同じにしたことを特徴とする同調回路。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかにおいて、 前記CR回路あるいは前記LR回路の少なくとも一方の
    時定数を可変することにより、同調周波数を変化させる
    ことを特徴とする同調回路。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記CR回路あるいは前記LR回路の少なくとも一方に
    含まれる前記第3の抵抗の抵抗値を可変することによ
    り、前記時定数を変化させることを特徴とする同調回
    路。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路を含んで形成される閉ループの一部
    に分圧回路を挿入し、前記分圧回路に入力される交流信
    号を同調出力として取り出すことを特徴とする同調回
    路。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路を含んで形成される閉ループの一部
    に挿入された第4の抵抗と、前記閉ループを流れる交流
    信号の一部を分岐するために設けられた第5の抵抗とを
    さらに備えており、前記第4および第5の抵抗の抵抗比
    を可変することにより、同調帯域幅を変化させることを
    特徴とする同調回路。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかにおいて、 前記インダクタを除く構成部品を半導体基板上に一体形
    成したことを特徴とする同調回路。
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