JPH09191230A - 同調回路 - Google Patents

同調回路

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JPH09191230A
JPH09191230A JP1815396A JP1815396A JPH09191230A JP H09191230 A JPH09191230 A JP H09191230A JP 1815396 A JP1815396 A JP 1815396A JP 1815396 A JP1815396 A JP 1815396A JP H09191230 A JPH09191230 A JP H09191230A
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circuit
phase shift
tuning
signal
input
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Takeshi Ikeda
毅 池田
Akira Okamoto
明 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリコンが不要であって集積化に適した同調
回路を提供すること。 【解決手段】 同調回路1は、非反転回路50と、それ
ぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせる
ことにより所定の周波数において合計で360°の位相
シフトを行う2つの移相回路10Lおよび30Cと、後
段の移相回路30Cの出力側に設けられた抵抗62およ
び64からなる分圧回路60と、分圧回路60の出力を
非反転回路50の入力側に帰還させる帰還抵抗70と、
非反転回路50の入力側に接続された可変抵抗74とを
含んで構成されている。前段の移相回路10Lにはアン
テナコイルを利用したインダクタ17が含まれており、
アンテナで受信した電波が取り込まれる。後段の移相回
路30Cには可変抵抗36が含まれており、この抵抗値
を可変することにより同調周波数が可変される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオ受信機等に
用いられる同調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】AMラジオ等の各種の受信機には種々の
周波数の信号が入力されるが、これらの信号の中から所
望の信号を選局して受信するには、入力回路にバンドパ
スフィルタの特性を持たせればよい。また、AMラジオ
のように広範囲に渡って分布する複数の放送波の中の1
つを選局するには、このバンドパスフィルタの中心周波
数を任意に変化させればよいが、このようなバンドパス
フィルタがなかったため、スーパーヘテロダイン方式が
採用されている。このスーパーヘテロダイン方式は、バ
ンドパスフィルタの中心周波数を変えずに、放送局の周
波数をバンドパスフィルタの中心周波数に変換すること
で、所望の信号のみを取り出すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の受信機においては、入力回路をバーアンテナとバリ
コンによるLC共振回路によって形成しており、バリコ
ンが不可欠の構成要素となっていた。また、スーパーヘ
テロダイン方式を用いた受信機においては、選択度を向
上させるために、この入力回路による同調周波数と局部
発振回路の発振周波数とを連動させる同調機構を有し、
この連動を2連バリコンによって行っていた。上述した
バリコンや2連バリコンは受信周波数に応じて所定の静
電容量を有するように作られていて大きさが決まってい
ることから、同調機構全体の小型化や集積化が難しかっ
た。
【0004】また、スーパーヘテロダイン方式を用いた
従来の受信機の局部発振回路や中間周波増幅回路には局
部発振トランスや中間周波トランスが使用されており
(最近では中間周波増幅をセラミックフィルタを用いて
行うものもある)、これらのトランスは外付け部品であ
って、この点からも同調機構全体の集積化が難しかっ
た。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的はバリコンが不要であって集積
化に適した同調回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の同調回路は、一方がCR回路を含み、
他方がLR回路を含む全域通過型の2つの移相回路を有
しており、2つの移相回路による全体の位相シフト量の
合計が360°(あるいは180°)となるような周波
数で所定の同調動作を行うように構成されている。特
に、一方の移相回路に含まれるLR回路を構成するイン
ダクタはアンテナコイルが用いられており、このアンテ
ナコイルに到達する各種周波数の電波の中から、上述し
た2つの移相回路による位相シフト量の合計が360°
(あるいは180°)となる周波数のものだけが選択さ
れ、出力される。したがって、同調機構を構成する際
に、従来の受信機のようにアンテナコイルとバリコンに
よるLC共振回路を構成する必要がない。また、本発明
の同調回路は、全域通過型の移相回路を用いているた
め、この同調回路を用いることにより、同調周波数を変
えたときの振幅変化がなく安定した出力を得ることがで
き、かならずしもスーパーヘテロダイン方式を採用しな
くとも受信機を構成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の同調回路を適用し
た一の実施形態について、図面を参照しながら具体的に
説明する。
【0008】〔第1の実施形態〕図1は、第1の実施形
態の同調回路の構成を示す回路図である。同図に示す同
調回路1は、入力される交流信号の位相を変えずに出力
する非反転回路50と、それぞれが入力信号の位相を所
定量シフトさせることにより所定の周波数において合計
で360°の位相シフトを行う2つの移相回路10L、
30Cと、後段の移相回路30Cのさらに後段に設けら
れた抵抗62および64からなる分圧回路60と、分圧
回路60の出力を非反転回路50の入力側に帰還させる
帰還抵抗70と、帰還抵抗70を介して帰還させた信号
の一部を分岐させるために設けられた可変抵抗74とを
含んで構成されている。
【0009】なお、非反転回路50はバッファ回路とし
て機能するものであり、前段の移相回路10Lの入力部
分で生じる信号の損失等を防止するために設けられてい
る。例えば、エミッタホロワ回路やソースホロワ回路等
により構成されている。直接接続した場合の損失等を最
小限に抑えるように帰還抵抗70等の各素子の素子定数
を選定した場合には、この非反転回路50を省略して同
調回路を構成してもよい。
【0010】図2は、図1に示した前段の移相回路10
Lの構成を抜き出して示したものである。同図に示す前
段の移相回路10Lは、2入力の差分電圧を所定の増幅
度で増幅して出力する差動増幅器12と、入力端22に
入力された信号の位相を所定量シフトさせて差動増幅器
12の非反転入力端子に入力するインダクタ17および
抵抗16(これらのインダクタ17、抵抗16により第
2の直列回路が構成される)と、入力端22に入力され
た信号の位相を変えずにその電圧レベルを約1/2に分
圧して差動増幅器12の反転入力端子に入力する抵抗1
8および20(これら2つの抵抗18、20により第1
の直列回路が構成される)とを含んで構成されている。
なお、インダクタ17に直列に接続されたキャパシタ1
9は直流電流阻止用であり、そのインピーダンスは動作
周波数において極めて小さく設定され、すなわち大きな
静電容量を有している。
【0011】このような構成を有する移相回路10Lに
おいて、インダクタ17はアンテナコイルが用いられて
おり、例えばAM受信機やFM受信機のアンテナコイル
を使用することができる。
【0012】図2に示す入力端22に所定の交流信号が
入力されると、差動増幅器12の反転入力端子には、入
力端22に印加される電圧Ei を抵抗18と抵抗20と
によって約1/2に分圧した電圧が印加される。
【0013】一方、入力信号が入力端22に入力される
と、差動増幅器12の非反転入力端子には、インダクタ
17と抵抗16の接続点に現れる信号が入力される。イ
ンダクタ17により構成されるLR回路の一方端には入
力信号が入力されているため、入力信号の位相をこのL
R回路によって所定量シフトした信号の電圧が差動増幅
器12の非反転入力端子には印加される。差動増幅器1
2は、このようにして2つの入力端子に印加される電圧
の差分を所定の増幅度で増幅した信号を出力する。
【0014】図3は、移相回路10Lの入出力電圧とイ
ンダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図であ
る。
【0015】同図に示すように、抵抗16の両端に現れ
る電圧VR1とインダクタ17の両端に現れる電圧VL1
は、互いに位相が90°ずれており、これらをベクトル
的に加算したものが入力電圧Ei となる。したがって、
入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合に
は、図3に示す半円の円周に沿って抵抗16の両端電圧
VR1とインダクタ17の両端電圧VL1とが変化する。
【0016】また、差動増幅器12の非反転入力端子に
印加される電圧(抵抗16の両端電圧VR1)から反転入
力端子に印加される電圧(抵抗20の両端電圧Ei /
2)をベクトル的に減算したものが差分電圧Eo ′とな
る。この差分電圧Eo ′は、図3に示した半円におい
て、その中心点を始点とし、電圧VR1と電圧VL1とが交
差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことが
でき、その大きさは半円の半径Ei /2に等しくなる。
【0017】差動増幅器12の出力電圧Eo はこの差分
電圧Eo ′を所定の増幅度で増幅したものとなる。した
がって、上述した移相回路10Lにおいて、出力電圧E
o は入力信号の周波数によらず一定であって、全域通過
回路として動作する。
【0018】また、図3から明らかなように、電圧VR1
と電圧VL1とは円周上で直角に交わるため、入力電圧E
i と電圧VR1との位相差は周波数ωが0から∞まで変化
するに従って0°から90°まで変化する。そして、移
相回路10L全体の位相シフト量φ1 はその2倍であ
り、周波数に応じて0°から180°まで変化する。
【0019】同様に、図4は図1に示した後段の移相回
路30Cの構成を抜き出して示したものである。同図に
示す後段の移相回路30Cは、2入力の差分電圧を所定
の増幅度で増幅して出力する差動増幅器32と、入力端
42に入力された信号の位相を所定量シフトさせて差動
増幅器32の非反転入力端子に入力するキャパシタ34
および可変抵抗36(これらのキャパシタ34、可変抵
抗36により第2の直列回路が構成される)と、入力端
42に入力された信号の位相を変えずにその電圧レベル
を約1/2に分圧して差動増幅器32の反転入力端子に
入力する抵抗38および40(これら2つの抵抗38、
40により第1の直列回路が構成される)とを含んで構
成されている。
【0020】このような構成を有する移相回路30Cに
おいて、所定の交流信号が入力端42に入力されると、
差動増幅器32の反転入力端子には、入力端42に印加
される電圧Ei を抵抗38と抵抗40とによって約1/
2に分圧した電圧が印加される。
【0021】一方、入力信号が入力端42に入力される
と、差動増幅器32の非反転入力端子には、キャパシタ
34と可変抵抗36の接続点に現れる信号が入力され
る。キャパシタ34と可変抵抗36により構成されるC
R回路の一方端には入力信号が入力されているため、入
力信号の位相をこのCR回路によって所定量シフトした
信号の電圧が差動増幅器32の非反転入力端子には印加
される。差動増幅器32は、このようにして2つの入力
端子に印加される電圧の差分を所定の増幅度で増幅した
信号を出力する。
【0022】図5は、移相回路30Cの入出力電圧とキ
ャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図であ
る。
【0023】同図に示すように、可変抵抗36の両端に
現れる電圧VR2とキャパシタ34の両端に現れる電圧V
C1は、互いに位相が90°ずれており、これらをベクト
ル的に加算したものが入力電圧Ei となる。したがっ
て、入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合
には、図5に示す半円の円周に沿って可変抵抗36の両
端電圧VR2とキャパシタ34の両端電圧VC1とが変化す
る。
【0024】また、差動増幅器32の非反転入力端子に
印加される電圧(可変抵抗36の両端電圧VR2)から反
転入力端子に印加される電圧(抵抗40の両端電圧Ei
/2)をベクトル的に減算したものが差分電圧Eo ′と
なる。この差分電圧Eo ′は、図5に示した半円におい
て、その中心点を始点とし、電圧VR2と電圧VC1とが交
差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことが
でき、その大きさは半円の半径Ei /2に等しくなる。
【0025】差動増幅器32の出力電圧Eo はこの差分
電圧Eo ′を所定の増幅度で増幅したものとなる。した
がって、上述した移相回路30Cにおいて、出力電圧E
o は入力信号の周波数によらず一定であって、全域通過
回路として動作する。
【0026】また、図5から明らかなように、電圧VR2
と電圧VC1とは円周上で直角に交わるため、入力電圧E
i と電圧VR2との位相差は周波数ωが0から∞まで変化
するに従って90°から0°まで変化する。そして、移
相回路30C全体の位相シフト量φ2 はその2倍であ
り、周波数に応じて180°から0°まで変化する。
【0027】このようにして、2つの移相回路10L、
30Cのそれぞれにおいて位相が所定量シフトされる。
しかも、図3および図5に示すように、移相回路10
L、30Cのそれぞれにおける入出力電圧の相対的な位
相関係は反対方向であって、所定の周波数において2つ
の移相回路10L、30Cの全体により位相シフト量の
合計が360°となる信号が出力される。
【0028】また、後段の移相回路30Cの出力は、出
力端子92から同調回路1の出力として取り出されると
ともに、この移相回路30Cの出力を分圧回路60を通
した信号が帰還抵抗70を介して非反転回路50の入力
側に帰還されている。
【0029】上述した2つの移相回路10L、30Cの
各利得を調整することにより、図1に示した非反転回路
50、2つの移相回路10L、30C、分圧回路60お
よび帰還抵抗70を含んで形成される帰還ループのオー
プンループゲインが1以下になるように設定されてい
る。すなわち、分圧回路60や帰還抵抗70を通すこと
により信号振幅の減衰が生じるが、この減衰分を移相回
路10L、30Cによる増幅で補うことにより、同調回
路全体の帰還ループのオープンループゲインが1以下に
なるように設定されている。なお、移相回路10L、3
0Cの各利得を調整する代わりに、非反転回路50に1
以上の利得を持たせ、この値を調整してもよい。
【0030】また、上述したように前段の移相回路10
Lに含まれるインダクタ17はアンテナコイルが用いら
れているため、このアンテナコイルを放送波が届く位置
に置いたときにその両端に起電力(交流信号)が生じ
る。このように、インダクタ17は、所定のインダクタ
ンスを有するとインダクタとして機能すると同時に、所
定の交流信号を発生する信号源としての機能も有してい
る。
【0031】ところで、インダクタ17の両端に所定の
交流信号が発生すると、この交流信号は同調回路1の閉
ループを流れる信号に重畳されるが、等価的には、この
所定の交流信号を閉ループの外部から与えて閉ループ内
の信号に重畳してもよい。
【0032】図6は、図1に示した同調回路の一部に対
応した等価回路を示す図である。図6に示した移相回路
10L内のインダクタ17′は、図1に示した移相回路
10L内のインダクタ17から信号源としての機能を取
り除いたものであり、単なるインダクタとして機能す
る。また、移相回路10Lの前段には信号源76が設け
られており、この信号源76によって発生した所定の交
流信号が可変抵抗74を介して移相回路10Lに入力さ
れている。
【0033】したがって、等価的には抵抗70を介して
帰還される信号と信号源76によって発生した信号とが
加算され、この加算された信号が前段の移相回路10L
に入力されて閉ループ内を流れる。
【0034】このように、2つの移相回路10L、30
Cによって所定の周波数における位相シフト量の合計が
360°となり、このとき2つの移相回路10L、30
Cを含んで形成される帰還ループのオープンループゲイ
ンを1以下に設定することにより、所定の周波数成分の
信号のみを通過させる同調動作が行われる。
【0035】図7は、図1に示した同調回路1の構成を
部分的に図6に示した等価的な構成に置き換えた場合で
あって、2つの移相回路10L、30Cおよびその前後
に接続された非反転回路50および分圧回路60の全体
を伝達関数K1 を有する回路に置き換えたシステム図で
あり、伝達関数K1 を有する回路と並列に抵抗R0 を有
する帰還抵抗70が、直列に帰還抵抗70のn倍の抵抗
値(nR0 )を有する抵抗74が接続されている。図8
は、図7に示すシステムをミラーの定理によって変換し
たシステム図であり、変換後のシステム全体の伝達関数
Aは、 A=Vo /Vi =K1 /{n(1−K1 )+1} ・・・(1) で表すことができる。
【0036】ところで、前段の移相回路10Lの伝達関
数K2 は、インダクタ17と抵抗16からなるLR回路
の時定数をT1 (インダクタ17のインダクタンスを
L、抵抗16の抵抗値をRとするとT1 =L/R)とす
ると、 K2 =a1 (1−T1 s)/(1+T1 s) ・・・(2) となる。ここで、s=jω、a1 は移相回路10Lの利
得であって1以上の値となる。
【0037】また、後段の移相回路30Cの伝達関数K
3 は、キャパシタ34と可変抵抗36からなるCR回路
の時定数をT2 (可変抵抗36の抵抗値をR、キャパシ
タ34の静電容量をCとするとT2 =CR)とすると、 K3 =−a2 (1−T2 s)/(1+T2 s) ・・・(3) となる。ここで、a2 は移相回路30Cの利得であって
1以上の値となる。
【0038】また、分圧回路60の利得をa3 (≦
1)、非反転回路50の利得をa4 とするとともに、こ
れら分圧回路60および非反転回路50による信号の減
衰等を補うために2つの移相回路10L、30Cの利得
1 、a2 を設定すると、非反転回路50、移相回路1
0L、30Cおよび分圧回路60を縦続接続した場合の
全体の伝達関数K1 は、 K1 =−{1+(Ts)2 −2Ts}/{1+(Ts)2 +2Ts} ・・・(4) となる。なお、計算を簡単なものとするために、各移相
回路の時定数T1 、T2をともにTとした。この(4)
式を上述した(1)式に代入すると、 A=−{1+(Ts)2 −2Ts} /〔(2n+1){1+(Ts)2 }+2Ts〕 =−{1/(2n+1)}〔{1+(Ts)2 −2Ts} /{1+(Ts)2 +2Ts/(2n+1)}〕 ・・・(5) となる。
【0039】この(5)式によれば、ω=0(直流の領
域)のときにA=−1/(2n+1)となって、最大減
衰量を与えることがわかる。また、ω=∞のときにもA
=−1/(2n+1)となって、最大減衰量を与えるこ
とがわかる。さらに、ω=1/Tの同調点(一般には各
移相回路の時定数が異なるので、ω=1/√(T1 ・T
2 )の同調点)においてはA=1であって図6に示した
抵抗70と74の抵抗比nに無関係であって、図9に示
すように、同調帯域幅(すなわちQ)と最大減衰量が任
意に設定可能なバンドパスフィルタとして動作すること
がわかる。
【0040】また、上述した同調回路1は、前段の移相
回路10Lに含まれるインダクタ17をアンテナコイル
によって形成しているため、放送波等の各種の受信信号
を直接同調回路1に取り込むことかでき、従来不可欠で
あったバリコンが不要となる。このため、アンテナコイ
ルを除く同調回路1全体を半導体基板上に形成すること
ができ、集積化に適している。
【0041】また、同調回路1の後段の移相回路30C
に含まれる可変抵抗36の抵抗値を可変することによ
り、閉ループを一巡したときに移相量の合計が360°
となる周波数を変えることができる。したがって、同調
回路1の中心周波数(同調周波数)を任意に変えること
ができ、必ずしも従来のようにスーパーヘテロダイン方
式を用いなくとも受信機を構成することが可能となっ
た。このため、スーパーヘテロダイン方式の受信機では
不可欠であった中間周波トランスや局部発振トランス等
が不要となり、同調機構全体、さらには受信機のほとん
どを半導体基板上に一体形成することも可能となった。
【0042】また、前段の移相回路10Lの入力側に接
続された可変抵抗74の抵抗値を変えることにより同調
帯域幅、すなわちバンドパスフィルタのQを可変するこ
とができる。これにより、同調回路1を用いて構成した
受信機において、混信が生じる場合には可変抵抗74の
抵抗値を調整することにより同調帯域幅を狭くして混信
を防ぎ、反対に混信が少ない場合においては可変抵抗7
4の抵抗値を調整することにより同調帯域幅を広げて受
信信号を忠実に再現するといったことが可能であり、混
信状態に応じて最適な受信機の設計が可能となる。
【0043】図10は、第1の実施形態の他の構成を示
す回路図であり、図1に示した同調回路1に対して、前
段および後段の移相回路10L、30Cをそれぞれ移相
回路30L、10Cに置き換えた構成を有している。
【0044】図10に示した前段の移相回路30Lは、
2入力の差分電圧を所定の増幅度で増幅して出力する差
動増幅器32と、移相回路30Lの入力端に入力された
信号の位相を所定量シフトさせて差動増幅器32の非反
転入力端子に入力する抵抗35およびインダクタ37
(これらの抵抗35、インダクタ37により第2の直列
回路が構成される)と、移相回路30Lの入力端に入力
された信号の位相を変えずにその電圧レベルを約1/2
に分圧して差動増幅器32の反転入力端子に入力する抵
抗38および40(これら2つの抵抗38、40により
第1の直列回路が構成される)とを含んで構成されてい
る。なお、インダクタ37に直列に接続されたキャパシ
タ39は直流電流阻止用であり、そのインピーダンスは
動作周波数において極めて小さく設定され、すなわち大
きな静電容量を有している。
【0045】このような構成を有する移相回路30L
は、基本的には図2に示した移相回路10L内の抵抗1
6とインダクタ17の配置を入れ換えたものであり、入
出力信号間の関係は図4に示した移相回路30Cと同じ
となる。したがって、移相回路30Lの入出力信号間の
関係は、図5に示したベクトル図において、電圧VR2を
インダクタ37の両端電圧VL2に、電圧VC1を抵抗35
の両端電圧VR3にそれぞれ置き換えるだけでよい。
【0046】同様に、図10に示した後段の移相回路1
0Cは、2入力の差分電圧を所定の増幅度で増幅して出
力する差動増幅器12と、移相回路10Cの入力端に入
力された信号の位相を所定量シフトさせて差動増幅器1
2の非反転入力端子に入力する可変抵抗15およびキャ
パシタ14(これらの可変抵抗15、キャパシタ14に
より第2の直列回路が構成される)と、移相回路10C
の入力端に入力された信号の位相を変えずにその電圧レ
ベルを約1/2に分圧して差動増幅器12の反転入力端
子に入力する抵抗18および20(これら2つの抵抗1
8、20により第1の直列回路が構成される)とを含ん
で構成されている。
【0047】このような構成を有する移相回路10C
は、基本的には図4に示した移相回路30C内の可変抵
抗36とキャパシタ34の配置を入れ換えたものであ
り、入出力信号間の関係は図2に示した移相回路10L
と同じとなる。したがって、移相回路10Cの入出力信
号間の関係は、図3に示したベクトル図において、電圧
VR1をキャパシタ14の両端電圧VC2に、電圧VL1を可
変抵抗15の両端電圧VR4にそれぞれ置き換えるだけで
よい。
【0048】このように、同調回路1Aを構成する2つ
の移相回路30L、10Cは、入出力信号間の関係をみ
ると、図1に示した同調回路1を構成する2つの移相回
路30C、10Lと等価であり、前段の移相回路30L
にアンテナコイルによって形成されたインダクタ37を
含んでいることから、図1に示した同調回路1と同様
に、任意に同調周波数を変えることができ、バリコンが
不要であって集積化に適しているという特長を有してい
る。
【0049】〔第2の実施形態〕上述した第1の実施形
態の同調回路1、1Aは、各同調回路を構成する2つの
移相回路による位相シフト量の合計が360°となる周
波数で所定の同調動作を行っていたが、2つの移相回路
による位相シフト量の合計が180°となる周波数で所
定の同調増幅を行うようにしてもよい。
【0050】図11は、第2の実施形態の同調回路1B
の詳細な構成を示す回路図である。同図に示す同調回路
1Bは、入力される交流信号の位相を反転して出力する
位相反転回路80と、それぞれが入力される交流信号の
位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数にお
いて合計で180°の位相シフトを行う2つの移相回路
10Lおよび10Cと、後段の移相回路10Cのさらに
後段に設けられた抵抗62および64からなる分圧回路
60と、分圧回路60の出力を位相反転回路80の入力
側に帰還させる帰還抵抗70と、帰還抵抗70を介して
帰還させた信号の一部を分岐するために設けられた可変
抵抗74とを含んで構成されている。
【0051】前段の移相回路10Lは、その詳細構成お
よび入出力信号の位相関係は図2および図3を用いて説
明した通りであり、例えば抵抗16とインダクタ17か
らなるLR回路の時定数をT1 とすると、ω=1/T1
近傍の周波数において位相シフト量φ1 がほぼ90°と
なる。
【0052】また、後段の移相回路10Cの入出力信号
間の関係は、上述した第1の実施形態で説明したよう
に、図3に示したベクトル図において、電圧VR1をキャ
パシタ14の両端電圧VC2に、電圧VL1を可変抵抗15
の両端電圧VR4にそれぞれ置き換えるだけでよく、例え
ばキャパシタ14と可変抵抗15からなるCR回路の次
定数をT1 ′とすると、ω=1/T1 ′近傍の周波数に
おいて位相シフト量φ1′がほぼ90°となる。
【0053】このように、2つの移相回路10Lおよび
10Cの全体による位相シフト量の合計が所定の周波数
において、φ1 +φ1 ′=180°となる。
【0054】また、2つの移相回路10L、10Cの前
段に接続された位相反転回路80は、入力される交流信
号の位相を反転するものであり、例えば、エミッタ接地
回路やソース接地回路あるいはオペアンプと抵抗を組み
合わせた回路によって実現される。
【0055】このように、所定の周波数において、2つ
の移相回路10Lおよび10Cによって位相が180°
シフトされ、さらにその前段に接続された位相反転回路
80によって位相が反転され、これら3つの回路の全体
による位相シフト量の合計が360°となる。
【0056】また、後段の移相回路10Cの出力は出力
端子92から同調回路1Bの出力として取り出されると
ともに、後段の移相回路10Cの出力を分圧回路60を
通した信号が帰還抵抗70を介して位相反転回路80の
入力側に帰還されている。
【0057】このように、一方の移相回路10Lにアン
テナコイルで形成したインダクタ17を含めるととも
に、分圧回路60の出力を帰還抵抗70を介して位相反
転回路80の入力側に帰還させ、移相回路10L、10
Cの利得を調整してこの帰還ループのオープンループゲ
インを1以下に設定することにより、所定の同調動作を
行わせることができる。したがって、図1に示した同調
回路1等と同様に、任意に同調周波数を変えることがで
き、バリコンが不要であって集積化に適しているという
特長を有している。なお、移相回路10L、10Cの各
利得を調整する代わりに、位相反転回路80に1以上の
利得を持たせ、この値を調整するようにしてもよい。
【0058】図12は、第2の実施形態の同調回路の他
の構成を示す回路図である。同図に示す同調回路1C
は、図11に示した同調回路1Bに含まれる2つの移相
回路10L、10Cの代わりに、図10に示した同調回
路1Aに含まれる前段の移相回路30Lと、図1に示し
た同調回路1に含まれる後段の移相回路30Cとを用い
て構成されている。
【0059】前段の移相回路30Lの入出力信号間の関
係は、上述した第1の実施形態で説明したように、図5
に示したベクトル図において、電圧VR2をインダクタ3
7の両端電圧VL2に、電圧VC1を抵抗35の両端電圧V
R3にそれぞれ置き換えるだけでよく、例えばインダクタ
37と抵抗35からなるLR回路の時定数をT2 ′とす
ると、ω=1/T2 ′近傍の周波数において位相シフト
量φ2 ′がほぼ90°となる。(正確には位相が反転し
た後さらに位相遅れ方向にほぼ90°の位相シフトが行
われる)。
【0060】また、後段の移相回路30Cは、その詳細
構成および入出力信号の位相関係は図4および図5を用
いて説明した通りであり、例えば可変抵抗36とキャパ
シタ34からなるCR回路の時定数をT2 とすると、ω
=1/T2 近傍の周波数において、位相シフト量φ2 が
ほぼ90°となる(正確には移相回路30Lと同様に、
位相が反転した後さらに位相遅れ方向にほぼ90°の位
相シフトが行われる)。
【0061】このように、2つの移相回路30Lおよび
30Cの全体による位相シフト量の合計が所定の周波数
においてφ2 ′+φ2 =180°となり、前段に接続さ
れた位相反転回路80によって位相が反転され、これら
3つの回路の全体による位相シフト量の合計が360°
となる。
【0062】また、後段の移相回路30Cのさらに後段
に接続された分圧回路60の出力は、出力端子92から
同調回路1Cの出力として取り出されるとともに、帰還
抵抗70を介して位相反転回路80の入力側に帰還され
ている。
【0063】このように、一方の移相回路30Lにアン
テナコイルで形成したインダクタ37を含めるととも
に、分圧回路60の出力を帰還抵抗70を介して位相反
転回路80の入力側に帰還させ、この帰還ループのオー
プンループゲインを1以下に設定することにより、所定
の同調動作を行わせることができる。したがって、図1
に示した同調回路1や図11に示した同調回路1B等と
同様に、任意に同調周波数を変えることができ、バリコ
ンが不要であって集積化に適しているという特長を有し
ている。
【0064】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。
【0065】例えば、上述した各種の同調回路1等は、
位相シフトに着目すると2つの移相回路と非反転回路あ
るいは2つの移相回路と位相反転回路によって構成され
ており、これら3つの回路の全体によって所定の周波数
において合計の位相シフト量を360°にすることによ
り所定の同調動作を行うようになっている。したがっ
て、位相シフト量だけに着目すると、2つの移相回路の
どちらを前段に用いるか、あるいは3つの回路をどのよ
うな順番で接続するかはある程度の自由度があり、必要
に応じて接続順番を決めることができる。
【0066】また、上述した同調回路1等においては、
一方の移相回路に可変抵抗を含ませたが、両方の移相回
路に可変抵抗を含むようにしてもよい。例えば、図1に
示した同調回路1において、前段の移相回路10L内の
抵抗16を可変抵抗15に置き換える。このように、各
移相回路に可変抵抗を含ませた場合には、2つの移相回
路による移相量の合計が大きくなるため、同調回路全体
の同調周波数の可変範囲を大きく設定することができ
る。
【0067】また、図1等に示した各種の同調回路1等
は、後段の移相回路のさらに後段に分圧回路60を接続
したが、この分圧回路60の分圧比を1に設定し、ある
いはこの分圧回路60を省略して、後段の移相回路30
Cの出力を抵抗70を介して直接帰還させるようにして
もよい。
【0068】また、上述した分圧回路60は、後段の移
相回路のさらに後段に接続したが、2つの移相回路と分
圧回路60をどのように接続するかは任意であり、その
順番を適当に決めることができる。但し、分圧回路60
を最終段以外に接続した場合には、分圧回路60の前段
の回路の出力端を出力端子92に接続し、分圧前の信号
を同調回路の出力として取り出すようにする。
【0069】また、上述した各同調回路は、2つの移相
回路内のLR回路あるいはCR回路に含まれる可変抵抗
の抵抗値を変えることにより同調周波数を変えるように
したが、CR回路に含まれるキャパシタの静電容量を変
えることによりこのCR回路の時定数を変えて同調周波
数を変化させるようにしてもよい。具体的には、このキ
ャパシタを逆バイアス電圧可変によって静電容量が変更
可能な可変容量ダイオードや、ゲート電圧可変によって
ゲート容量が変更可能なFETに置き換えればよい。
【0070】また、2つの移相回路内のLR回路あるい
はCR回路の時定数を変えるには、上述したような可変
素子ばかりでなく、抵抗値が固定の複数の抵抗あるいは
静電容量が固定の複数のキャパシタを用意しておいて、
スイッチ切り換えにより、択一的に選択してあるいは接
続状態を切り換えることにより、LR回路あるいはCR
回路の時定数を不連続的に変化させるようにしてもよ
い。
【0071】また、上述した各種の同調回路1等におい
ては、可変抵抗74の抵抗値を変えることにより同調帯
域幅を変えるようにしたが、反対にこの可変抵抗74を
抵抗値が固定の抵抗に置き換えるとともに抵抗70を可
変抵抗に置き換えて、この可変抵抗の抵抗値を変えるよ
うにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】上述したように本発明の同調回路は、所
定の同調周波数を有するバンドパスフィルタとして動作
し、しかも一方の移相回路に含まれるインダクタをアン
テナコイルによって形成しているため、放送波等の各種
の受信信号を直接同調回路に取り込むことかでき、従来
不可欠であったバリコンが不要となる。このため、イン
ダクタを除く同調回路全体を半導体基板上に形成するこ
とができ、集積化に適している。
【0073】また、少なくとも一方の移相回路に含まれ
る可変抵抗の抵抗値を可変することにより、同調回路の
閉ループを一巡したときに移相量の合計が360°とな
る周波数を変えることができるため、同調周波数を任意
に変えることができ、必ずしも従来のようにスーパーヘ
テロダイン方式を用いなくとも受信機を構成することが
可能となる。このため、スーパーヘテロダイン方式の受
信機では不可欠であった中間周波トランスや局部発振ト
ランス等が不要となり、同調機構全体、さらには受信機
のほとんどを半導体基板上に一体形成することも可能と
なる。
【0074】また、前段の移相回路の入力側に接続され
た抵抗あるいは帰還抵抗の少なくとも一方の抵抗値を変
えることにより同調帯域幅、すなわちバンドパスフィル
タのQを可変することができるため、例えば同調回路を
用いて構成した受信機において、混信が生じる場合には
同調帯域幅を狭くして混信を防ぎ、反対に混信が少ない
場合においては同調帯域幅を広げて受信信号を忠実に再
現するといったことが可能であり、混信状態に応じて最
適な受信機の設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の同調回路の構成を示す回路図
である。
【図2】図1に示す前段の移相回路の構成を示す回路図
である。
【図3】図2に示した移相回路の入出力電圧とインダク
タ等に現れる電圧の関係を示すベクトル図である。
【図4】図1に示す後段の移相回路の構成を示す回路図
である。
【図5】図4に示した移相回路の入出力電圧とキャパシ
タ等に現れる電圧の関係を示すベクトル図である。
【図6】図1に示した同調回路の一部に対応した等価回
路を示す図である。
【図7】同調回路内の2つの移相回路および分圧回路の
全体を所定の伝達関数を有する回路に置き換えた図であ
る。
【図8】図7に示す回路をミラーの定理によって変換し
た図である。
【図9】図1に示す同調回路の特性図である。
【図10】第1の実施形態の同調回路の他の例を示す回
路図である。
【図11】第2の実施形態の同調回路の構成を示す回路
図である。
【図12】第2の実施形態の同調回路の他の例を示す回
路図である。
【符号の説明】
1 同調回路 10L、30C 移相回路 12、32 差動増幅器 16、18、20、38、40 抵抗 17 インダクタ 34 キャパシタ 36、74 可変抵抗 60 分圧回路 70 帰還抵抗 92 出力端子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗値がほぼ等しい第1および第2の抵
    抗により構成されており、入力される交流信号が両端に
    印加される第1の直列回路と、アンテナコイルを用いて
    形成されたインダクタあるいはキャパシタによるリアク
    タンス素子と第3の抵抗により構成されており、前記交
    流信号が両端に印加される第2の直列回路と、前記第1
    の直列回路を構成する前記第1の抵抗および第2の抵抗
    の接続点の電位と前記第2の直列回路を構成する前記リ
    アクタンス素子と第3の抵抗の接続点の電位との差分を
    所定の増幅度で増幅して出力する差動増幅器とを含み、
    互いに移相方向が反対となる2つの移相回路を備え、 前記2つの移相回路を縦続接続し、後段の前記移相回路
    の出力を前段の前記移相回路の入力側に帰還させるとと
    もに、前記2つの移相回路のいずれかの出力を同調出力
    として取り出すことを特徴とする同調回路。
  2. 【請求項2】 抵抗値がほぼ等しい第1および第2の抵
    抗により構成されており、入力される交流信号が両端に
    印加される第1の直列回路と、アンテナコイルを用いて
    形成されたインダクタあるいはキャパシタによるリアク
    タンス素子と第3の抵抗により構成されており、前記交
    流信号が両端に印加される第2の直列回路と、前記第1
    の直列回路を構成する前記第1の抵抗および第2の抵抗
    の接続点の電位と前記第2の直列回路を構成する前記リ
    アクタンス素子と第3の抵抗の接続点の電位との差分を
    所定の増幅度で増幅して出力する差動増幅器とを含み、
    互いに移相方向が反対となる2つの移相回路と、 入力される交流信号の位相を変えずに出力する非反転回
    路と、 を備え、前記2つの移相回路と前記非反転回路を縦続接
    続し、これら縦続接続された複数の回路の最終段の出力
    を初段の入力側に帰還させるとともに、前記縦続接続さ
    れた複数の回路の中のいずれかの出力を同調出力として
    取り出すことを特徴とする同調回路。
  3. 【請求項3】 抵抗値がほぼ等しい第1および第2の抵
    抗により構成されており、入力される交流信号が両端に
    印加される第1の直列回路と、アンテナコイルを用いて
    形成されたインダクタあるいはキャパシタによるリアク
    タンス素子と第3の抵抗により構成されており、前記交
    流信号が両端に印加される第2の直列回路と、前記第1
    の直列回路を構成する前記第1の抵抗および第2の抵抗
    の接続点の電位と前記第2の直列回路を構成する前記リ
    アクタンス素子と第3の抵抗の接続点の電位との差分を
    所定の増幅度で増幅して出力する差動増幅器とを含み、
    互いに移相方向が同じとなる2つの移相回路と、 入力される交流信号の位相を反転して出力する位相反転
    回路と、 を備え、前記2つの移相回路と前記位相反転回路を縦続
    接続し、これら縦続接続された複数の回路の最終段の出
    力を初段の入力側に帰還させるとともに、前記縦続接続
    された複数の回路の中のいずれかの出力を同調出力とし
    て取り出すことを特徴とする同調回路。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路の少なくとも一方に含まれる前記第
    2の直列回路の時定数を可変することにより、同調周波
    数を変化させることを特徴とする同調回路。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記第2の直列回路を構成する前記第3の抵抗の抵抗値
    を可変することにより、前記時定数を変化させることを
    特徴とする同調回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 2つの移相回路を含んで形成される閉ループの一部に分
    圧回路を挿入し、前記分圧回路に入力される交流信号を
    同調出力として取り出すことを特徴とする同調回路。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路を含んで形成される閉ループの一部
    に挿入された抵抗と、前記閉ループを流れる交流信号の
    一部を分岐するために設けられた抵抗とをさらに備えて
    おり、これら2つの抵抗の抵抗比を可変することによ
    り、同調帯域幅を変化させることを特徴とする同調回
    路。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記2つの移相回路を含んで形成される閉ループのオー
    プンループゲインを1以下に設定することにより、発振
    しない状態で同調動作を行わせることを特徴とする同調
    回路。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記インダクタを除く構成部品を半導体基板上に一体形
    成したことを特徴とする同調回路。
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