JP5255284B2 - 成形用ドープ - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性、熱伝導性、寸法安定性及び力学的性質の優れたポリ芳香族成形体、特に繊維、フィルム、シート及びパルプ状粒子を製造する際に有用な成形用原液となり得て、光学異方性を示す新規な成形用ドープに関する。
Twaron(登録商標)、Kevler(登録商標)に代表されるポリパラフェニレンテレフタルアミド(以下PPTAと略することもある)、Zylon(登録商標)に代表されるポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(以下PBOと略することもある)は耐熱性、機械的特性及び寸法安定性の優れた繊維、その他の成形品の原料として有用であることが知られている。また、これらの繊維から熱伝導性に優れた繊維成形体が得られることも知られている。
公知の成形方法としてPPTAの場合は有機溶媒中で重合して得たポリマーを抽出後、硫酸中に高濃度にポリマーを溶解させることで光学異方性を有するドープを調製し、これを用いることが知られている(例えば特許文献1参照)。同様にPBOではポリリン酸中でポリマーを重合することで光学異方性を有するドープを与え、これを成形に使用することが知られている(特許文献2参照)。
更に成形するだけで、分子配向性を有する高弾性率の耐熱性成形物となるようなドープが必要とされるようになった。
一方、カーボンナノチューブは従来にない機械的物性、電気的特性、熱的特性等を有するためナノテクノロジーの有力な素材として注目を浴び、広範な分野で応用の可能性が検討され、一部実用化が開始されている。特にポリマーコンポジットとしては、フィラーにカーボンナノチューブを用いてポリマーに添加することで、ポリマーの機械的物性、導電性、耐熱性あるいは熱伝導性等を改質する試みも行われている。例えばポリアミドやポリベンズイミダゾールとカーボンナノチューブからなるポリマーコンポジットに関しては、多層カーボンナノチューブとの樹脂組成物による導電性、線膨張係数(特許文献3)、遮熱性または電磁波透過性(特許文献4)の改良に関する報告例(特許文献3〜7)が開示されている。しかしながらカーボン素材は耐酸化性が低いこと、及び伝導性を有するため、耐酸化性や絶縁性を要求されるコンポジット用途においては使用できない問題があった。
一方、カーボンナノチューブと構造的な類似性を有する窒化ホウ素ナノチューブは、カーボンナノチューブに匹敵する機械的特性、熱伝導性に加え、カーボンナノチューブを凌駕する耐熱、耐酸化性を有する他、導電性、黒色のカーボンナノチューブとは異なり無色の絶縁体であるという従来にない特性を有する材料として注目を浴びている(特許文献8参照)。これまでのところ絶縁性熱伝導用途においては、主鎖型芳香族ポリマー系でのコンポジットへの応用は未だ開発の緒に就いたところである。特に成形するだけで窒化ホウ素ナノチューブが均一分散し、かつポリマー成分と共に分子配向性を有する高弾性率かつ寸法安定性に優れた耐熱性、絶縁性熱伝導成形物となるようなコンポジットドープの開発が望まれている。
特開昭59−137509号公報 特開平5−112639号公報 特開2004−124086号公報 特開2004−075400号公報 特開2004−143238号公報 特開2004−143239号公報 特開2004−143240号公報 特開2000−109306号公報
本発明は、耐熱性、熱伝導性、寸法安定性及び力学的性質の優れた窒化ホウ素ポリアミドコンポジット成形体、特に繊維、フィルム、パルプ状粒子を製造する際に有用な成形用原液を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、窒化ホウ素ナノチューブと下記式(I)及び(II)であらわす繰り返し単位ならなるポリアミドと適当な溶媒系との組み合わせにおいて上記の目的を達するに有用な成形用原液を得ることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
1.下記式(I)
Figure 0005255284
及び下記式(II)
Figure 0005255284
(式(I)及び式(II)中、Arは無置換または核置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基から選ばれる1種類以上のものである。)
で表される繰り返し単位から主としてなり、上記式(II)と上記式(I)で表される繰り返し単位のモル比率(II)/(I)が0≦(II)/(I)≦100の範囲にあるポリマーと、当該ポリマーの濃度が5質量%以上となる量の溶媒と、当該ポリマー100質量部あたり0.01〜100質量部の窒化ホウ素ナノチューブとを含み、光学異方性を示すことを特徴とする成形用ドープ。
2.ポリマーが少なくとも1.0dL/gの固有粘度を有している上記1項記載の成形用ドープ。
3.溶媒が非プロトン性極性有機溶媒、プロトン性極性溶媒、あるいは塩基性水溶液である上記1項または2項に記載の成形用ドープ。
4.窒化ホウ素ナノチューブの平均直径が0.4nm〜1μm、アスペクト比が5以上である上記1項〜3項の何れかに記載の成形用ドープ。
本発明のドープは、成形するだけで、窒化ホウ素ナノチューブが均一分散し、かつポリマー成分と共に分子配向性を有する高弾性率、絶縁性かつ寸法安定性に優れた耐熱性成形物となる。特に本発明のドープから紡糸した繊維は耐熱性、絶縁性熱伝導繊維として、また高強度・弾性繊維としてロープ、ベルト、絶縁布、熱硬化性又は熱可塑性樹脂の補強材、更には防護衣料等の分野に広く使用することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の成形用ドープは構成単位が、下記式(I)
Figure 0005255284
及び下記式(II)
Figure 0005255284
(式(I)及び式(II)中、Arは無置換または核置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基から選ばれる1種類以上のものである。)
で表される繰り返し単位から主としてなり、上記式(II)と上記式(I)で表される繰り返し単位のモル比率(II)/(I)が0≦(II)/(I)≦100の範囲にあるポリマーと、当該ポリマー濃度が5質量%以上となる量の溶媒と、当該ポリマー100質量部あたり0.01〜100質量部の窒化ホウ素ナノチューブとを含み、光学異方性を示すことを特徴とする。
式(I)および(II)においてArは無置換または核置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であり、そのようなArを有する芳香族ジカルボニル単位の具体例としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸に由来する構成単位などが挙げられる。このうち、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸に由来する構成単位が好ましく、テレフタル酸に由来する構成単位が特に好ましい。
本発明のポリマーは必要な物性が失われない程度に、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、またはアジピン酸等に由来するようなジカルボン酸成分、m−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノピリジン、3,3’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等に由来するジアミン成分、その他p−アミノ安息香酸成分やm−アミノ安息香酸成分などを含むものであっても良い。
本発明の成形用ドープに含まれるポリマーは、前記式(II)と前記式(I)で表される繰り返し単位からなり、これら繰り返し単位のモル比率(II)/(I)は0≦(II)/(I)≦100の範囲にあり、0≦(II)/(I)≦90の範囲にあるとより好ましく、0≦(II)/(I)≦1の範囲にあると更に好ましく、0≦(II)/(I)≦0.15の範囲にあると特に好ましい。
前記式(I)で表される繰り返し単位のような、ポリマー分子鎖上にヒドロキシル基等の極性置換構造を有する本発明のポリマーは、ナノレベルで構造の規定された極性窒化ホウ素ナノチューブ(以下、BNNTと略称することもある)と分子レベルで静電的に相互作用することが可能である。例えば、発明者らは前記式(II)の繰り返し単位のみからなるポリマー、つまりポリフェニレンテレフタルアミドを用いたBNNT含有成形用ドープが、調製後2週間程度でBNNTの凝集・沈降を起こす場合でも、前記式(I)で表される繰り返し単位からなるポリマーを用いたBNNT含有成形用ドープでは、調製後3ヶ月を経てもBNNTの凝縮・沈降が全く起こさないという現象を確認している。このように窒化ホウ素ナノチューブが本発明において、所定の溶媒中に分散したポリマーとナノチューブ間の特異的な相互作用の結果として得られた成形用ドープにおいては、ポリマーの分子配向を乱すことなく、ポリマーマトリクス内に窒化ホウ素ナノチューブが均一に分散し、結果として成形性に優れ、その後の成形プロセスにより容易に耐熱性、熱伝導性、寸法安定性及び力学的性質の優れたポリ芳香族成形体を製造する際に有用な成形用原液となり得て、光学異方性を示す新規な成形用ドープを調製することが可能となる。
本発明の成形用ドープは、前記のポリマーの濃度が5質量%以上となる量の溶媒を含む。このポリマーの濃度が5質量%以上とは、当該ポリマーの質量を、当該ポリマーと溶媒の質量合計で除して100を乗じた値が5以上との意味である。このポリマー濃度が5質量%より少ないと、ポリマーの濃度が低すぎてドープに光学異方性が発現しないばかりか、極端に成形性が悪くなるため優れた物性を有する成形物を得ることができない。このポリマー濃度は7質量%以上30質量%以下であるとより好ましく、10質量%以上25質量%以下であると更に好ましい。
本発明の成形用ドープに用いられるポリマーは、少なくとも1.0dL/gの固有粘度を有しており、1.2dL/g以上であると好ましく、5.0dL/g以上であると特に好ましい。固有粘度の上限は特に制限は無いが、得られる成形用ドープの粘性を考慮すると20dL/g以下が好ましく、10dL/g以下であるとより好ましい。なお、上記の固有粘度([η])は、濃濃硫酸溶媒を用いて、測定温度30℃にて常法により求めた。
本発明の成形用ドープに用いられる溶媒としては、非プロトン性極性有機溶媒、プロトン性極性溶媒、あるいは塩基性水溶液から選ばれるものを好ましく用いることができる。
ここで非プロトン性極性有機溶媒としては、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジエチルアセトアミド(DEAc)、N,N−ジメチルプロピオンアミド(DMPr)、N,N−ジメチルブチルアミド(NMBA)、N,N−ジメチルイソブチルアミド(NMIb)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン(NCP)、N−エチル−2−ピロリジノン(NEP)、N−メチルカプロラクタム(NMC)、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−アセチルピロリジン(NARP)、N−アセチルピペリジン、N−メチルピペリドン−2(NMPD)、N,N’−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロンアミド、N−アセチルピロリドン等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができる。これらのうちN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、ジメチルスルホキシドが特に好ましい。これらの溶媒に本発明で使用するポリマー及び窒化ホウ素ナノチューブを添加する際、ハロゲン化アルカリまたはハロゲン化アルカリ土類金属塩を共添加することでドープ中のポリマーやナノチューブの分散安定性を改良することができる。中でも塩化リチウム、塩化カルシウム、臭化リチウム、臭化カルシウムなどを好ましく使用することができる。またプロトン性極性溶媒としては硫酸、ギ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、あるいは発煙硫酸などを使用することができる。このうち硫酸、メタンスルホン酸が特に好ましい。
また溶媒としては塩基性水溶液も好適に使用することができる。具体的には、濃度0.1wt%以上のアルカリ水酸化物、アルカリ炭酸塩、アルカリホウ酸塩、アルカリ土類水酸化物、4級アルキルアンモニウム水酸化物、4級アリールアンモニウム水酸化物などを挙げることができる。このうち水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液を好ましく用いることができる。
本発明の成形用ドープは、ポリマー100質量部あたり、窒化ホウ素ナノチューブを、0.01〜100質量部の範囲内で含有するものである。本発明におけるポリマー100質量部に対する上記窒化ホウ素ナノチューブの含有量の下限は、0.01質量部であるが、本発明においては特に、0.05質量部以上が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上であることが好ましい。一方、ポリマー系樹脂100質量部に対する窒化ホウ素ナノチューブの含有量の上限は、上述したように100質量部以下であるが、本発明においては、80質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であるとより好ましく、10質量部以下であると更に好ましく、5質量部以下であると特に好ましい。上記範囲内とすることにより、窒化ホウ素ナノチューブをポリマーに均一に分散させることが可能となるからである。また、窒化ホウ素ナノチューブが過度に多い場合は、均一な樹脂組成物を得ることが困難となり好ましくない。本発明の成形用ドープは、窒化ホウ素ナノチューブに由来する窒化ホウ素フレーク、触媒金属等を含む場合がある。
本発明において用いる窒化ホウ素ナノチューブとは、窒化ホウ素からなるチューブ状材料であり、理想的な構造としては6角網目の面がチューブ軸に平行に管を形成し、一重管もしくは多重管になっているものである。窒化ホウ素ナノチューブの平均直径は、好ましくは0.4nm〜1μm、より好ましくは0.6〜500nm、さらにより好ましくは0.8〜200nmである。ここでいう平均直径とは、一重管の場合、その平均外径を、多重管の場合はその最外側の管の平均外径を意味する。平均長さは、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。アスペクト比は、好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上である。アスペクト比の上限は、平均長さが10μm以下であれば限定されるものではないが、上限は実質25000である。よって、窒化ホウ素ナノチューブは、平均直径が0.4nm〜1μm、アスペクト比が5以上であることが好ましい。
窒化ホウ素ナノチューブの平均直径及びアスペクト比は、電子顕微鏡による観察から求めることが出来る。例えばTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い、その画像から直接窒化ホウ素ナノチューブの直径及び長手方向の長さを測定することが可能である。また組成物中の窒化ホウ素ナノチューブの形態は例えば繊維軸と平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定により把握することが出来る。
窒化ホウ素ナノチューブは、カーボンナノチューブに匹敵する機械的物性、熱伝導性を有する上に、耐熱性の面ではカーボンナノチューブより優っている。更にカーボンナノチューブと異なり白色であることから着色を嫌う用途にも応用できるという利点もある。
窒化ホウ素ナノチューブは、アーク放電法、レーザー加熱法、化学的気相成長法を用いて合成できる。また、ホウ化ニッケルを触媒として使用し、ボラジンを原料として合成する方法も知られている。また、カーボンナノチューブを鋳型として利用して、酸化ホウ素と窒素を反応させて合成する方法もが提案されている。本発明に用いられる窒化ホウ素ナノチューブは、これらの方法により製造されるものに限定されない。窒化ホウ素ナノチューブは、強酸処理や化学修飾された窒化ホウ素ナノチューブも使用することができる。
窒化ホウ素ナノチューブは共役系高分子で被覆されていることが好ましい。窒化ホウ素ナノチューブを被覆する共役系高分子は、窒化ホウ素ナノチューブと相互作用が強く、マトリクス樹脂との相互作用も強いものが好ましい。これらの共役系高分子としては、例えば、ポリフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリフェニレン系高分子、ポリピロール系高分子、ポリアニリン系高分子、ポリアセチレン系高分子等が挙げられる。中でも、ポリフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子が好ましい。
本発明の成形用ドープは、窒化ホウ素ナノチューブの凝集や沈降が起こりにくく、これを用いることにより、窒化ホウ素ナノチューブの分散性が良好で、優れた機械的物性、熱伝導性を有する良好な成形体を得ることができる。
本発明の成形用ドープは光学異方性を示す。光学異方性の有無は、例えば2枚のガラス板間でドープのサンプルを挟み、顕微鏡によりクロスニコル下で観察する等の方法により確認できる。
(ポリマー、及びドープ製造方法)
本発明の成形用ドープを構成するポリマーは、下記式(A)
Figure 0005255284
(式中Xはハロゲン原子、OHまたはOCで表される基であり、Arは無置換または核置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。)
で表される芳香族ジカルボン酸類またはそれらの誘導体と
下記式(B)、
Figure 0005255284
及び下記式(C)
Figure 0005255284
で表される芳香族ジアミン、またはその塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等とを原料として、通常のポリアミドの製造方法に従い重合反応させることで得ることができる。例えばジカルボン酸成分としてハロゲン化物(X=Cl,Br等)を用いて溶液重合する場合、反応温度は80℃以下、好ましくは60℃以下、で円滑に反応が進行し良好な品質のポリマーが得られる。カルボン酸成分として遊離カルボン酸(X=OH)を用いる場合は、亜リン酸エステル触媒下に、反応温度は90℃〜130℃とすることで高重合度のポリマーを得ることができる。また、カルボン酸成分としてフェニルエステル体を用いる場合、触媒を用いて無溶媒または溶媒の存在下に100〜380℃程度の反応温度で重縮合を行い、ポリマーを得ることができる。
それらの方法のなかで、式(A)の芳香族ジカルボン酸誘導体としてX=Clの芳香族カルボン酸クロリドを用いた溶液重合が製造方法として好ましい。特に、式(A)のArがp−フェニレンであるもの、つまりテレフタル酸クロリドを用いることが好ましい。
溶液重合に使用する溶媒としては特に限定はされないが、上記のような原料モノマーを溶解し、かつそれらと実質的に非反応性であり、好ましくは固有粘度が少なくとも1.0dL/g以上、より好ましくは1.2dL/g以上のポリマーを得ることが可能なものであれば如何なる溶媒も使用できる。例えばN,N,N’,N’−テトラメチル尿素(TMU)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジエチルアセトアミド(DEAc)、N,N−ジメチルプロピオンアミド(DMPr)、N,N−ジメチルブチルアミド(NMBA)、N,N−ジメチルイソブチルアミド(NMIb)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン(NCP)、N−エチル−2−ピロリジノン(NEP)、N−メチルカプロラクタム(NMC)、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−アセチルピロリジン(NARP)、N−アセチルピペリジン、N−メチルピペリドン−2(NMPD)、N,N’−ジメチルエチレン尿素、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロンアミド、N−アセチルピロリドン等のアミド系溶媒、p−クロロフェノール、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾ−ル、2,4−ジクロロフェノール等のフェノール系溶媒もしくはこれらの混合物をあげることができる。
これらの中でも好ましい溶媒はN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)である。
この場合、原料及び/または重合ポリマー成分の溶解性を向上するために重合前、途中あるいは終了時に公知の無機塩を適当量添加しても差し支えない。このような無機塩としては、例えば塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム等が挙げられる。
ポリマーの製造は、前記モノマー(A)、(B)及び(C)を溶媒中で通常のポリアミドの溶液重合方法の条件にて反応させることにより達成される。
また本発明ではトリアルキルシリルクロリドをポリマー高重合度化促進の目的で使用することも可能である。また、一般に用いられる酸クロリドとジアミンの反応においては生成する塩化水素のごとき遊離酸を捕捉するために脂肪族や芳香族アミン、第4級アンモニウム及びその塩等を併用できる。重合後に生成した重合体を単離、精製することで目的とするポリマーを得ることができる。
このようにして得られたポリマーと窒化ホウ素ナノチューブを用いた成形用ドープの調製方法として、大きく分けて2種類の方法を挙げることができる。
第一の好ましい形態としては、a)窒化ホウ素ナノチューブをポリマーまたはポリマー溶液に混合分散させる方法、あるいはb)窒化ホウ素ナノチューブをポリマーの重合製造時に混合分散させる方法が挙げられる。
a)の方法は、ポリマーを溶解させることが可能な前記のような溶媒に窒化ホウ素ナノチューブを分散させた分散液を調製しポリマーを添加、溶解させてポリマーと窒化ホウ素ナノチューブからなる成形用ドープを調製するものである。溶媒混合時の方法は特に制限はないが、一軸あるいは二軸押し出し機、ニーダー、ラボプラストミルなどを用いて混練する事により得られる。この際に例えば予め窒化ホウ素ナノチューブを溶媒中でビーズミル処理することや超音波処理を施す、強力なせん断処理を施すことにより窒化ホウ素ナノチューブの分散性を向上することができる。
b)の方法は、窒化ホウ素ナノチューブをポリマーの重合製造時に、原料と同時あるいは重合途中で添加し、そのまま重合後に組成物として調製することも好ましく実施できる。
なお、これらの工程で用いる窒化ホウ素ナノチューブは、あらかじめマトリクスであるポリマーで被覆しておいて使用することもできる。ポリマーを窒化ホウ素ナノチューブに被覆する方法として特に限定はされないが、窒化ホウ素ナノチューブとポリマーを、前述のポリマーを溶解する溶媒中で分散混合する方法を好ましく挙げることができる。この場合、窒化ホウ素ナノチューブを分散させる方法として超音波や各種攪拌方法を用いることができる。攪拌方法としては、ホモジナイザーのような高速攪拌やアトライター、ボールミル等の攪拌方法も使用することができる。
以上述べた方法によって得られる成形用ドープは、光学異方性を有して成形性に優れ、湿式法あるいはドライジェット湿式法により繊維、フィルム、パルプ状粒子等に成形することができ非常に有用である。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。なお、固有粘度([η])は、濃硫酸溶媒を用いて、測定温度30℃にて常法により求めた。
また、ドープが光学異方性を示すか否かは、2枚のガラス板間でドープのサンプル液を挟み、顕微鏡によりクロスニコル下で観察することにより判定した。
[参考例1 芳香族ポリアミド1の合成]
窒素導入管と排出管を備えた三ツ口フラスコ中に塩化カルシウム64.68質量部を加え、窒素雰囲気下に250℃にて1時間乾燥した。フラスコを室温まで冷却後、これにN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)562質量部を加え、十分撹拌し塩化カルシウムを全て溶解した。ついで4,4‘−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール18.75質量部を加え溶解した。フラスコを外部冷却によりー10℃に保ち、テレフタル酸クロリド17.6030質量部を添加し、−10℃で1時間、50℃で2時間反応せしめ、水酸化カリウム6.4242質量部を加え反応を終了した。反応液を大量のイオン交換水に投入し重合体を析出させた。得られた重合体をロ別し、更にエタノール、アセトンで洗浄後、真空乾燥した。なお、得られたポリマーの[η]は5.75dL/gであった。
[参考例2 芳香族ポリアミド2の合成]
窒素導入管と排出管を備えた三ツ口フラスコ中に塩化カルシウム64.68質量部を加え、窒素雰囲気下に250℃にて1時間乾燥した。フラスコを室温まで冷却後、これにN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)562質量部を加え、十分撹拌し塩化カルシウムを全て溶解した。ついで4,4‘−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール16.875質量部、及びp−フェニレンジアミン0.938質量部を加え溶解した。フラスコを外部冷却によりー10℃に保ち、テレフタル酸クロリド17.6030質量部を添加し、−10℃で1時間、50℃で2時間反応せしめ、水酸化カリウム6.4242質量部を加え反応を終了した。反応液を大量のイオン交換水に投入し重合体を析出させた。得られた重合体をロ別し、更にエタノール、アセトンで洗浄後、真空乾燥した。なお、得られたポリマーの[η]は5.81dL/gであった。
[参考例3 窒化ホウ素ナノチューブの製造]
窒化ホウ素製のるつぼに、1:1のモル比でホウ素と酸化マグネシウムを入れ、るつぼを高周波誘導加熱炉で1300℃に加熱した。ホウ素と酸化マグネシウムは反応し、気体状の酸化ホウ素(B)とマグネシウムの蒸気が生成した。この生成物をアルゴンガスにより反応室へ移送し、温度を1100℃に維持してアンモニアガスを導入した。酸化ホウ素とアンモニアが反応し、窒化ホウ素が生成した。1.55gの混合物を十分に加熱し、副生成物を蒸発させると、反応室の壁から310mgの白色の固体が得られた。続いて得られた白色固体を濃塩酸で洗浄、イオン交換水で中性になるまで洗浄後、60℃で減圧乾燥を行い、窒化ホウ素ナノチューブを得た。得られたBNNTは、平均直径が27.6nm、平均長さが2460nmのチューブ状であった。
[実施例1]
参考例3で得られた0.45質量部の窒化ホウ素ナノチューブを85質量部の濃硫酸に添加して、超音波バスにて4時間処理を行い、窒化ホウ素ナノチューブ分散懸濁液を調製した。上記窒化ホウ素ナノチューブ分散液に参考例1で合成した重合体14.55質量部を続けて添加して溶解したところ、非常に高粘度かつ窒化ホウ素ナノチューブが安定かつ均質に分散した溶液が得られた。該溶液を顕微鏡によりクロスニコル下で観察すると静置下55℃で光学異方性が観察された。
[実施例2]
参考例3で得られた0.45質量部の窒化ホウ素ナノチューブを85質量部の濃硫酸に添加して、超音波バスにて4時間処理を行い、窒化ホウ素ナノチューブ分散懸濁液を調製した。上記窒化ホウ素ナノチューブ分散液に参考例2で合成した重合体14.55質量部を続けて添加して溶解したところ、非常に高粘度かつ窒化ホウ素ナノチューブが安定かつ均質に分散した溶液が得られた。該溶液を顕微鏡によりクロスニコル下で観察すると静置下50℃で光学異方性が観察された。
[比較例1]
上記実施例1で得られた成形用ドープ1質量部を濃硫酸13.55質量部に溶解して、ポリマー濃度が1質量%のドープとしたところ窒化ホウ素ナノチューブが均一に分散した高粘度の溶液を得た。得られた溶液を顕微鏡によりクロスニコル下にて観察したが光学異方性は観察されなかった。
[比較例2]
上記実施例2で得られた成形用ドープ1質量部を濃硫酸13.55質量部に溶解して、ポリマー濃度が1質量%のドープとしたところ窒化ホウ素ナノチューブが均一に分散した高粘度の溶液を得た。得られた溶液を顕微鏡によりクロスニコル下にて観察したが光学異方性は観察されなかった。

Claims (4)

  1. 下記式(I)
    Figure 0005255284
    及び下記式(II)
    Figure 0005255284
    (式(I)及び式(II)中、Arは無置換または核置換されていても良い炭素数6〜12の芳香族炭化水素基から選ばれる1種類以上のものである。)
    で表される繰り返し単位から主としてなり、上記式(II)と上記式(I)で表される繰り返し単位のモル比率(II)/(I)が0≦(II)/(I)≦100の範囲にあるポリマーと、当該ポリマーの濃度が5質量%以上となる量の溶媒と、当該ポリマー100質量部あたり0.01〜100質量部の窒化ホウ素ナノチューブとを含み、光学異方性を示すことを特徴とする成形用ドープ。
  2. ポリマーが少なくとも1.0dL/gの固有粘度を有している請求項1記載の成形用ドープ。
  3. 溶媒が非プロトン性極性有機溶媒、プロトン性極性溶媒、あるいは塩基性水溶液である請求項1または2に記載の成形用ドープ。
  4. 窒化ホウ素ナノチューブの平均直径が0.4nm〜1μm、アスペクト比が5以上である請求項1〜3の何れかに記載の成形用ドープ。
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