JP5252216B2 - 自動車のサイドシル構造 - Google Patents
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Description
そして、ドア用開口の下方ではサイドシルストレングスの上側フランジがサイドシルインナパネルの上側フランジとサイドボディアウタパネルの上側フランジに挟まれて接合され、サイドシルストレングスの下側フランジがサイドシルインナパネルの下側フランジとサイドボディアウタパネルの下側フランジに挟まれて接合されている。
サイドシルのセンターピラーとの接合部では、サイドシルインナパネルの上側フランジとサイドボディアウタパネルは接合されず、サイドシルインナパネルの上側フランジにはセンターピラー部材(センターピラーインナパネルやセンターピラーリンフォース)が重ねられて接合される。
また、例えば側部ドアが4枚の車両では、センターピラー部材の車両前後方向の両端部がサイドシルストレングスと共にサイドシルインナパネルの上側フランジとサイドボディアウタパネルに挟まれて接合され、側部ドアが2枚の車両では、センターピラー部材の車両前方側の前端部がサイドシルストレングスと共にサイドシルインナパネルの上側フランジとサイドボディアウタパネルに挟まれて接合されている。
従って、サイドシルのセンターピラーに対する接合部と、ドア用開口の周縁部を形成するサイドシルの上端部との間にはセンターピラー部材の板厚分の段差が形成される。
従来、自動車のサイドシル構造では、特許文献1に開示されているように、センターピラー部材の板厚分の段差がサイドボディアウタパネルに形成されていた。
本発明の目的は、サイドシルの上端部に取り付けられるウエザストリップのシール性を向上させることができる自動車のサイドシル構造を提供する点にある。
前記サイドシルインナパネルの上側フランジのセンターピラーに対する接合部に、車内側に段差状に突出し、センターピラー部材が配置される突出部が形成され、
前記突出部の車両後方側の後端部は前記センターピラーの車両後方側の後端部側に配置され、
前記突出部の後端部の突出量は前記センターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、
前記突出部の後端部の車外側を向く内面は、前記センターピラー部材の車両後方側の後端部が車外側から接合される第1接合面に構成され、
前記突出部の車両前方側の前端部は車両前後方向で前記センターピラー内に位置し、
前記突出部の前端部は他の形状の車体においてドア用開口の周縁部に位置し、
前記突出部の前端部の突出量は他の形状の車体におけるセンターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、
前記突出部の前端部の車外側を向く内面は、前記他の形状の車体におけるセンターピラー部材の車両前方側の前端部が車外側から接合可能な第2接合面に構成され、
前記ドア用開口の下方では、サイドシルを補強する車内側が開放の断面ハット形状のサイドシルストレングスの上側フランジが、前記サイドシルインナパネルの前記上側フランジと前記サイドボディアウタパネルの上側フランジに挟まされて溶接接合され、前記サイドシルストレングスの下側フランジが前記サイドシルインナパネルの前記下側フランジと前記サイドボディアウタパネルの下側フランジに挟まされて溶接接合されており、前記サイドシルインナパネルと前記サイドボディアウタパネルが前記ドア用開口の下方で閉じ断面を形成し、
前記突出部の車両前後方向中間部は前記突出部の前記前端部と前記後端部に対してさらに車内側に段差状に突出し、前記突出部の前記車両前後方向中間部の車外側を向く内面は、前記前後両端部の間の前記サイドシルストレングスが車外側から接合される第3接合面に構成され、
前記サイドシルストレングスは、前記サイドシルインナパネルの前記突出部の前記第1接合面、前記第2接合面、前記第3接合面に対応した段差状に形成され、
前記第1接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に段差状に突出した第1接合部が重なって溶接接合され、
前記第2接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に段差状に突出した第2接合部が重なって溶接接合され、
前記第3接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に突出した第3接合部が重なって溶接接合され、
前記サイドシルストレングスの車内側に突出した前記第1接合部及び前記第2接合部の前記サイドシルストレングスの非突出部に対する突出量は、前記センターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、前記センターピラー部材の車両後方側のフランジの車外側を向く外面と、前記サイドシルストレングスの非突出部の車外側を向く外面とが車両の左右方向でほぼ同一位置に位置し、両外面に車外側から重なる前記サイドボディアウタパネルには段差が形成されていない点にある。(請求項1)
その結果、ウエザストリップが取り付けられるドア用開口の周縁部を形成するサイドボディアウタパネルの上側フランジと、前記ウエザストリップに対するドアの当接面との間の間隔が異なる箇所が生じることがなくなって、ウエザストリップのシール性を向上させることができる。(請求項1)
その結果、ウエザストリップが取り付けられるドア用開口の周縁部を形成するサイドボディアウタパネルの上側フランジと、前記ウエザストリップに対するドアの当接面との間の間隔が異なる箇所が生じることがなくなって、ウエザストリップのシール性を向上させることができる。
例えば、突出部の車両前方側の前端部側の突出部内に、突出部の突出量に対応した部材が配置されていないと、突出部の内面と車外側のサイドボディアウタパネルとの間に隙間が形成されて、前記突出部とサイドボディアウタパネルを溶接接合することができなくなる。
これに対して本発明の上記構成によれば、突出部の車両前方側の前端部が車両前後方向でセンターピラー内に位置しているから、突出部の前端部にサイドボディアウタパネルが溶接接合されることがなく、前記突出部を形成したことによるサイドボディアウタパネルとサイドシルインナパネルとの溶接接合の面での不具合が生じることがない。(請求項1)
また、第2形状の車体を製造する場合、前記突出部の前端部の第2接合面に、他の第2形状の車体におけるセンターピラー部材の車両前方側の前端部を車外側から接合して、他の第2形状の車体におけるサイドシル構造を構成する。
このように、2種類の形状の車体を製造する場合、上記サイドシルインナパネルの形状を同一にすることができてサイドシルインナパネルを共通化することができる。(請求項1)
図2は、車外側から図1のX方向に見たサイドシル構造(センターピラー箇所)を示している。ただし図2ではサイドボディアウタパネル3を省いてある。
図3は、車内側から図1のY方向に見たサイドシル構造(センターピラー箇所)を示している。
図4は、図2のA−A断面図である。この図4ではサイドボディアウタパネル3の断面構造も描いてある。
図5は、図2のC−C断面図である。この図5ではサイドボディアウタパネル3とドア10も描いてある。
次に前記自動車のサイドシル構造について説明する。
図4に示すように、前記サイドシルインナパネル2は車外側W2が開放の断面ハット形状に形成され、サイドボディアウタパネル3は車内側W1が開放の断面ハット形状に形成されている。
図7,図8に示すように、サイドシルインナパネル2の上側フランジ2F1のセンターピラー6に対する接合部11に、車内側W1に段差状に突出してセンターピラーリンフォース8(センターピラー部材に相当)の車両後方側Rrのフランジ8F2(センターピラー部材の車両後方側の端部に相当)が配置される突出部20が形成されている。
突出部20の車両後方側Rrの後端部20Bはセンターピラー6の車両後方側Rrの後端部側に配置され、突出部20の後端部20Bの突出量はセンターピラーリンフォース8の板厚に相当する量に設定されている。また、突出部20の後端部20Bの車外側W2を向く内面は、サイドシルストレングス4を介してセンターピラーリンフォース8が車外側W2から溶接接合される第1接合面21に構成されている。
図6は、2ドアの自動車における図3のB−Bに相当する断面図、図8は、2ドアと4ドアの自動車の関係を示す図3のB−Bに相当する断面図である。両図及び図1に示すように、前記突出部20の前端部20Aは2ドアの車体(他の形状の車体に相当)においてドア用開口5の周縁部に位置する。
このような構成によって、前記突出部20は2ドアの車体構造と4ドアの車体構造にて共通に使用され、突出部20の前端部20Aは2ドアの車体構造に、前記突出部20の後端部20Bは4ドアの車体構造に使用される。なお、2ドアの車体構造での突出部20の後端部20B及び4ドアの車体構造での突出部20の前端部20Aは、車両の前後位置でそれぞれセンターピラーの内部の位置に配置されている。
図6,図8に示すように、サイドシルインナパネル2とサイドシルストレングス4とは4ドアの車体構造におけるそれらと共通化されており、両者の構造及び両者の接合構造は4ドアの車体構造におけるそれらの接合構造と同一である。
2 サイドシルインナパネル
2F1 上側フランジ
2F2 下側フランジ
3 サイドボディアウタパネル
5 ドア用開口
6 センターピラー
8 センターピラー部材(センターピラーリンフォース)
8F1 センターピラー部材の車両前方側の前端部(センターピラーリンフォースの車両前方側のフランジ)
8F2 センターピラー部材の車両後方側の後端部(センターピラーリンフォースの車両後方側のフランジ)
10 ドア
11 接合部
20 突出部
20A 突出部の車両前方側の前端部
20B 突出部の車両後方側の後端部
21 第1接合面(突出部の後端部の車外側を向く内面)
22 第2接合面(突出部の前端部の車外側を向く内面)
D 段差部
Rr 車両後方側
W1 車内側
W2 車外側
Claims (1)
- フロアの左右両側に車両前後方向に沿って配設され、サイドシルインナパネルの上側フランジと下側フランジがサイドボディアウタパネルに接合されている自動車のサイドシル構造であって、
前記サイドシルインナパネルの上側フランジのセンターピラーに対する接合部に、車内側に段差状に突出し、センターピラー部材が配置される突出部が形成され、
前記突出部の車両後方側の後端部は前記センターピラーの車両後方側の後端部側に配置され、
前記突出部の後端部の突出量は前記センターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、
前記突出部の後端部の車外側を向く内面は、前記センターピラー部材の車両後方側の後端部が車外側から接合される第1接合面に構成され、
前記突出部の車両前方側の前端部は車両前後方向で前記センターピラー内に位置し、
前記突出部の前端部は他の形状の車体においてドア用開口の周縁部に位置し、
前記突出部の前端部の突出量は他の形状の車体におけるセンターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、
前記突出部の前端部の車外側を向く内面は、前記他の形状の車体におけるセンターピラー部材の車両前方側の前端部が車外側から接合可能な第2接合面に構成され、
前記ドア用開口の下方では、サイドシルを補強する車内側が開放の断面ハット形状のサイドシルストレングスの上側フランジが、前記サイドシルインナパネルの前記上側フランジと前記サイドボディアウタパネルの上側フランジに挟まされて溶接接合され、前記サイドシルストレングスの下側フランジが前記サイドシルインナパネルの前記下側フランジと前記サイドボディアウタパネルの下側フランジに挟まされて溶接接合されており、前記サイドシルインナパネルと前記サイドボディアウタパネルが前記ドア用開口の下方で閉じ断面を形成し、
前記突出部の車両前後方向中間部は前記突出部の前記前端部と前記後端部に対してさらに車内側に段差状に突出し、前記突出部の前記車両前後方向中間部の車外側を向く内面は、前記前後両端部の間の前記サイドシルストレングスが車外側から接合される第3接合面に構成され、
前記サイドシルストレングスは、前記サイドシルインナパネルの前記突出部の前記第1接合面、前記第2接合面、前記第3接合面に対応した段差状に形成され、
前記第1接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に段差状に突出した第1接合部が重なって溶接接合され、
前記第2接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に段差状に突出した第2接合部が重なって溶接接合され、
前記第3接合面に前記サイドシルストレングスの車内側に突出した第3接合部が重なって溶接接合され、
前記サイドシルストレングスの車内側に突出した前記第1接合部及び前記第2接合部の前記サイドシルストレングスの非突出部に対する突出量は、前記センターピラー部材の板厚に相当する量に設定され、前記センターピラー部材の車両後方側のフランジの車外側を向く外面と、前記サイドシルストレングスの非突出部の車外側を向く外面とが車両の左右方向でほぼ同一位置に位置し、両外面に車外側から重なる前記サイドボディアウタパネルには段差が形成されていない自動車のサイドシル構造。
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