JP5247334B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、停止表示された図柄に応じて大当たり状態を発生させるパチンコ遊技機に関する。
従来より、停止表示された図柄に応じて大当たり状態を発生させる、いわゆるセブン機と呼ばれるパチンコ遊技機がある。このパチンコ遊技機の遊技では、大当たりが連続して発生する、いわゆる連チャンが遊技上の大きな魅力となっている。そこで、従来より、連チャンを発生させるための様々な方法が提案されている。
連チャン発生方法としては、大当たり状態の終了後に大当たりの発生確率を高める確率変動状態を発生させる方法が良く知られている(例えば、特許文献1参照。)。確率変動状態を発生させるパチンコ遊技機の遊技では、大当たり→確率変動状態→大当たり・・・というように大当たりと確率変動状態とが繰り返されることで連チャンが発生する可能性がある。
しかしながら、前記従来のパチンコ遊技機では、次のような問題がある。すなわち、確率変動状態であっても内部抽選で大当たりに当選しない限り大当たりが発生する可能性がないため、確率変動状態にも関わらず大当たりがなかなか発生しない場合には遊技者がイライラ感を感じてしまうおそれがある。
特開2007−7019号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、いわゆる連チャンがスピーディに発生し、小気味の良い遊技性を呈するパチンコ遊技機を提供しようとするものである。
本発明は、始動口への入賞に応じて、所定範囲内で発生する乱数の中から当否判定用の乱数を抽出する乱数抽出手段と、
1個の大当たりが当選する単独当選乱数、及び2個以上の大当たりが同時に当選する同時当選乱数が、前記所定範囲内で少なくとも1つ以上規定された当選乱数テーブルを記憶する乱数テーブル記憶手段と、
前記乱数抽出手段が抽出した前記当否判定用の乱数を前記当選乱数テーブルと照合することにより、大当たりの当否を判定する大当たり判定手段と、
前記大当たり判定手段による判定結果を表示するために図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、
該図柄変動表示手段により大当たりの当選を示す当選図柄である大当たり図柄が停止表示された際、予め定められた期間に渡って大当たり状態を発生する大当たり状態発生手段と、を備え、
前記図柄変動表示手段は、2個以上の大当たりが同時に当選した場合にいずれか1個目の大当たり図柄を停止表示させた後、対応する大当たり状態が終了してから2個目以降の他の大当たり図柄を停止表示させるように構成されたパチンコ遊技機であって、
前記大当たり状態発生手段による前記大当たり状態の発生回数である合計大当たり回数、及び当該合計大当たり回数のうち同時当選した大当たりに対応する大当たり状態の発生回数である同時当選大当たり回数を計数する計数手段と、
前記合計大当たり回数を表示する合計大当たり回数表示手段と、
前記同時当選大当たり回数を表示する同時当選大当たり回数表示手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機にある(請求項1)。
本発明のパチンコ遊技機における当選乱数テーブルでは、2個以上の大当たりが同時に当選する前記同時当選乱数が少なくとも1つ以上規定されている。前記図柄変動表示手段は、2個以上の大当たりの同時当選である場合には、いずれか1個目の大当たり図柄を停止表示し、その後、大当たり状態の終了後に2個目以降の他の大当たり図柄を停止表示する。
前記パチンコ遊技機の遊技においては、2個以上の大当たりの同時当選が発生した際、いずれか1個目の大当たり図柄の停止表示に応じた大当たり状態の終了後に、間髪を入れずに2個目以降の他の大当たり図柄が停止表示され得る。すなわち、このパチンコ遊技機の遊技では、非常に短いインターバル期間を介して大当たり状態が連続的に発生するスピーディな連チャンが発生し得る。このような遊技の展開は、遊技者にとって非常に小気味良く感じられる。
加えて、前記パチンコ遊技機は、前記合計大当たり回数及び前記同時当選大当たり回数を計数する前記計数手段と、前記合計大当たり回数を表示する前記合計大当たり回数表示手段と、前記同時当選大当たり回数を表示する前記同時当選大当たり回数表示手段と、を備えている。前記パチンコ遊技機の遊技では、前記合計大当たり回数及び前記同時当選大当たり回数を把握可能である。前記同時当選大当たり回数によれば、同時当選による恩恵を遊技者に知らしめ、満足感を高めることができる。さらに、前記合計大当たり回数と前記同時当選大当たり回数との対比によれば、同時当選の発生度合いを把握することが可能である。
以上のように本発明のパチンコ遊技機は、いわゆる連チャンがスピーディに発生し、小気味の良い遊技性を呈する遊技機であって、同時当選による恩恵を遊技者に知らしめることで満足感を高めることができるパチンコ遊技機である。
本発明における前記計数手段は、前記2個目以降の他の大当たり図柄の停止表示に応じた大当たり状態の発生回数である連続大当たり回数を計数し、
前記同時当選大当たり回数表示手段は、前記連続大当たり回数を表示することが好ましい(請求項2)。
前記連続大当たり回数は、いわゆる連チャンによる大当たり状態の発生回数を表している。遊技者にあっては、前記連続大当たり回数に基づいて同時当選による恩恵を一層、明確に把握できるようになる。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、停止表示された図柄の組合せに応じて大当たり状態を発生させる、いわゆるセブン機と呼ばれるパチンコ遊技機1に関する例である。この内容について、図1〜図6を用いて説明する。
本例のパチンコ遊技機1は、図1に示すごとく外観的な構成を備えている。パチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた開閉扉13と、開閉扉13の内側に配置される遊技盤に形成された略円形状の遊技領域130と、遊技領域130の左右に配設された一対のスピーカ131と、遊技領域130の下側に設けられた玉供給皿135と、玉供給皿135の右下に配置された発射ハンドル134と、発射ハンドル134の右上に配置されたデータ表示ボタン440を備えている。
開閉扉13は、パチンコ遊技機1に対面して左側のヒンジ133を介して回動可能な状態で台枠に固定された扉である。開閉扉13は、遊技領域130に対応する略円形状の透明窓139と、透明窓139の上部に配置された装飾ランプ136とを有している。開閉扉13には、スピーカ131の配設位置に対応するように複数の貫通孔132が穿孔されている。
発射ハンドル134は、遊技領域130への玉の打ち出し強さを調整するための操作ハンドルである。発射ハンドル134は、図示しないスプリングにより左回転方向の初期位置に向けて付勢されている。初期位置に発射ハンドル134が位置する場合の打ち出し強さはゼロであり、この状態では玉は発射されない。発射ハンドル134が右回転方向に操作された際、図示しない発射装置により玉が発射される。発射ハンドル134の操作量が大きくなるほど、玉の打ち出し強さが強くなる。また、発射ハンドル134は、玉の発射を一時停止するための発射停止ボタン(図示略)を備えている。発射停止ボタンの操作により玉の発射を一時停止できる。
玉供給皿135は、入賞に応じて払い出された賞球や、貸玉等を受け入れるための受け皿である。玉供給皿135の玉は、前記発射装置へ供給される。玉供給皿135は、遊技者側に向けて張り出すように形成されている。玉供給皿135の前面には、玉供給皿135に貯留された玉を玉箱等に放出させるための払出ボタン137が配置されている。
データ表示ボタン440は、液晶表示部191の表示を切り換えるための操作ボタンである。データ表示ボタン440は、押し込み操作に応じて表示切換信号を1回ずつ出力する。データ表示ボタン440を操作すれば、通常の遊技演出画面、後述するデータ表示画面710、720(図4、図5)等の切換表示が可能である。なお、データ表示画面710、720の内容については、後で説明する。
遊技領域130は、遊技媒体であるパチンコ玉が流下する領域である。遊技領域130には、液晶表示部191を備えた表示装置19を中心とし、通過ゲート14、電動チューリップ(以下、電チューと略記する)である始動口11、大入賞装置16、普図表示部181、及び普図保留表示部182が配設されている。さらに、遊技領域130の最下部には、いずれの入賞口(始動口11及び大入賞装置16)にも入賞することなく流下した全ての玉を回収するための玉排出口138が開口している。
表示装置19は、略中央に配置された液晶表示部191のほか、下枠部分に配置された特図保留表示部192を備えている。液晶表示部191は、大当たり等の当否判定(以下、特図判定という。)の結果を示す特別図柄を表示する特図表示部(後述する図柄変動表示手段35の一部。)としての機能のほか、大当たり状態を演出する大当たり表示(図示略)を実行する機能を備えている。なお、以下の説明では、特図表示部としての液晶表示部191を適宜、特図表示部191と記載する。
特図表示部191では、複数種類の図柄を変動表示する図柄表示領域191L、C、Rが形成されている。特図表示部191は、各図柄表示領域191L、C、Rに表示された3つの図柄の組合せよりなる特別図柄により特図判定結果を表示する。本例では、各図柄表示領域191L、C、Rに変動表示する図柄として、1〜9のアラビア数字をイラスト化した9種類の図柄を採用している。
特図表示部191は、特図判定結果を表示するに当たって各図柄表示領域191L、C、Rにおける特別図柄の変動表示(特図変動)を一斉に開始し、所定の特図変動時間の経過後、各図柄表示領域191L、C、Rにいずれかの図柄を停止させる。
大当たりに当選した際、特図表示部191は同じ図柄(いわゆるゾロ目)の組合せよりなる特別図柄である大当たり図柄によって大当たりが発生した旨を報知する。特に、「3−3−3」及び「7−7−7」は、2個以上の大当たりの同時当選が発生した際、未消化の大当たり状態が残っている場合、すなわち連チャンの大当たりが発生し得る場合にのみ選択される大当たり図柄となっている。
さらに、液晶表示部191は、大当たり状態の発生回数である合計大当たり回数を表示する合計大当たり回数表示手段としての機能、同時当選した大当たりに対応する大当たり状態の発生回数である同時当選大当たり回数を表示する同時当選大当たり回数表示手段としての機能を含む遊技データ表示手段36としての機能を備えている。この遊技データ表示手段36は、後述する通りデータ表示画面710、720(図4、図5参照。)を液晶表示部191の表示画面上に表示する。
特図保留表示部192は、特図判定用に抽出され、保留された乱数である保留玉情報(保留乱数)の保留数を表示する表示部である。特図保留表示部192は、水平方向に略等間隔で配置された複数のLED(Light Emitting Diode)を備えている。このLEDの配置数は、保留玉情報の最大保留数と同数の4つである。特図保留表示部192は、LEDの点灯個数により保留玉情報の保留数である表示保留玉数を表示可能である。
なお、本例の特図保留表示部192は、2個以上の大当たりの同時当選の場合の2個目以降の図柄変動の際、新たな保留玉情報の読み出しがなくてもLEDをひとつずつ消灯して表示保留玉数を減らしていく。それ故、遊技者にとっては、大当たりの同時当選に応じた2個目以降の図柄変動であるのか、新たな保留玉情報の読み出しに応じた図柄変動であるのか判別できないようになっている。
通過ゲート14は、普通図柄の当否判定(以下、普図判定という。)の契機となるゲートである。本例のパチンコ遊技機1では、遊技領域130に対面して表示装置19の左側に通過ゲート14が配置されている。なお、通過ゲート14では、玉を通過させるのみで賞球の払い出しが設定されていない。
始動口11は、特図判定の契機となる入賞口であり、表示装置19の下側に配置されている。本例の始動口11は、一対の可動羽根111を開口部110に設けた、いわゆる電動チューリップ(電チュー)である。通常時における一対の可動羽根111は、玉を通過させ得る程度の隙間を空けて相互に対面するよう、起立する状態にある。この状態では、一対の可動羽根111がなす隙間が玉の入賞経路となる。一方、相互に離隔するように回動した一対の可動羽根111(図2中、破線で示す状態。)は、開口部110への玉の流入をガイドする受け皿のように作用する。それ故、この状態では、始動口11への入賞確率が格段に高くなる。始動口11は、普図判定での当選に応じて可動羽根111を開放する。可動羽根111の開放時間は、通常状態で3秒となっている。なお、本例では、通常状態で普図判定の当選確率が1/100となっている。また、始動口11への入賞に対する払出(賞球)は3玉に設定されている。
普図表示部181は、普図判定結果を表示する表示部である。本例の普図表示部181は、1つのLEDにより構成されている。普図表示部181は、LEDの点滅により変動動作を表示する。普図表示部181は、普図判定結果が当選のときLEDを点灯させ、ハズレのときLEDを消灯させる。なお、普図変動時間は、通常状態で30秒となっている。
普図保留表示部182は、普図判定用に抽出され、保留された乱数である保留玉情報(保留乱数)の保留数を表示する表示部である。普図保留表示部182は、4つのLEDが縦に連設されてなる。普図保留表示部182は、LEDの点灯個数により普図判定用の保留玉情報(保留乱数)の保留数(最大個数4)を表示する。なお、本例のパチンコ遊技機1では、遊技領域130の左縁に沿って普図表示部181及び普図保留表示部182が配置されている。
大入賞装置16は、大入賞口160を開口する、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置である。この大入賞装置16は、始動口11の下側に配置されている。大入賞装置16は、横長略矩形状を呈する大入賞口160と、該大入賞口160の下辺を中心として回動する蓋部材161とを有する。大入賞装置16では、遊技領域130をなす盤面と略面一をなすよう、蓋部材161が位置した際に大入賞口160が閉鎖状態となる一方、蓋部材161が下辺を中心として遊技者側に回動すると大入賞口160が開放状態となる。このように回動した蓋部材161は、玉を大入賞口160に導くための受け皿となる。大入賞装置16への入賞に対する払い出しは、1入賞当たり15玉となっている。
パチンコ遊技機1の遊技では、通常状態及び大当たり状態が発生し得る。大当たり状態は、大入賞口160が開口する30秒間のラウンドが15回繰り返される遊技状態である。ただし、大当たり状態における各ラウンドは、大入賞口160への10玉入賞に応じて強制終了される。
次に、パチンコ遊技機1の電気的な構成について、図1及び図2を用いて説明する。パチンコ遊技機1は、主制御部20を中心として構成されている。主制御部20に対しては、玉の払出及び打込を制御する払出制御部41、遊技演出を制御する演出制御部43、入賞玉あるいは通過玉の検知センサ51〜53、始動口(電チュー)11を開放する電チューソレノイド56、大入賞装置16を開放させる大入賞ソレノイド55、及び電力供給のための電源回路部45等が電気的に接続されている。
払出制御部41は、入賞に応じた玉の払出、及び玉の打込を制御する制御部である。払出制御部41に対しては、払出機構部410及び発射制御部412が電気的に接続されている。払出機構部410は、入賞に応じて主制御部20から指示される所定数の玉を払い出す機構である。発射制御部412は、発射ハンドル134の操作量に応じて前記発射装置による玉の打ち出し強さを制御する制御部である。
演出制御部43は、各種遊技演出の制御回路である。演出制御部43に対しては、スピーカ131を駆動するアンプ431、装飾ランプ136を含む装飾ランプ部432、及び液晶表示部(特図表示部)191を制御する表示制御部44が電気的に接続されている。表示制御部44は、特図表示部(液晶表示部)191との組合せにより図柄変動表示手段35を構成している。この図柄変動表示手段35を構成する表示制御部44は、演出制御部43を経由して主制御部20から入力される変動開始指示信号に応じて図柄(特別図柄)の変動表示(特図変動)を開始すると共に図柄変動タイマの計時を開始し、図柄変動タイマのタイムアップに応じて特図変動を停止させる。
表示制御部44は、液晶表示部191との組合せにより前記遊技データ表示手段36を構成している。遊技データ表示手段36を構成する表示制御部44は、図4及び図5に示すごとく、前記表示切換信号の受信に応じて、通常の遊技演出画面と切り換えて後述するデータ表示画面710(図4)あるいはデータ表示画面720(図5)を液晶表示部191に表示させる。表示制御部44は、表示切換信号を1回受信した際、通常の遊技演出画面に代えてデータ表示画面710を表示し、2回目の受信に応じてデータ表示画面720を表示し、3回目の受信に応じて通常の遊技演出画面に復帰させる。
さらに、表示制御部44は、図柄変動表示手段35及び遊技データ表示手段36としての機能のほか、大当たり状態を演出する演出画面である図示しない大当たり表示を液晶表示部191に表示させる機能を備えている。表示制御部44が液晶表示部191に表示させる大当たり表示としては、大当たり状態のスタートを表す大当たり開始表示、大当たり状態の継続中に表示される大当たり中表示、及び大当たり状態の終了を表す大当たり終了表示等がある。
前記検知センサ51〜53としては、通過ゲート14の通過玉を検出するゲートセンサ51、始動口11への入賞玉を検出する始動口センサ52、及び大入賞装置16への入賞玉を検出する大入賞口センサ53がある。
電チューソレノイド56は、始動口11の可動羽根111を開閉するためのソレノイドである。
大入賞ソレノイド55は、大入賞装置16の蓋部材161を回動駆動して、大入賞装置16を入賞可能な状態とするソレノイドである。
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)21、記憶素子であるROM(Read Only Memory)22・RAM(Random Access Memory)23、乱数を発生する乱数発生部26、当否判定用の乱数を抽出する乱数抽出部25、及び入出力インタフェースをなすI/O(Input/Output)24等を備えている。本例の主制御部20は、ROM22から読み出したプログラムをCPU21に実行させることにより、特図判定を実行する大当たり判定手段211、特図判定での当選に応じて大当たり状態を発生させる大当たり状態発生手段212、前記合計大当たり回数等を計数する計数手段213、及び大当たりの当選確率等の遊技データを算出する遊技データ算出手段214としての機能を実現する。
ROM22は、CPU21に実行させる各種の処理プログラムを記憶しているほか、特図判定に用いる当選乱数テーブル(図3)、及び普図判定に用いる図示しない当選乱数テーブルを記憶する乱数テーブル記憶手段221としての機能を備えている。
特図判定用の当選乱数テーブルとしては、図3に示すごとく、通常状態用の当選乱数テーブルがある。通常状態用の当選乱数テーブルでは、0〜2047の乱数範囲において、1個の大当たりのみの単独当選乱数(0と1)、2個の大当たりの同時当選乱数(2と3)、3個の大当たりの同時当選乱数(4のみ)、5個の大当たりの同時当選乱数(5のみ)が規定されている。したがって、通常状態では、1個の大当たりの単独当選確率、2個の大当たりの同時当選確率、3個の大当たりの同時当選確率、5個の大当たりの同時当選確率が、それぞれ、1/1024(2/2048)、1/1024(2/2048)、1/2048、1/2048となっている。
RAM23は、CPU21のワークエリアや一時書き込みに利用される読み書き可能な記憶素子である。RAM23の記憶エリアには、特図保留エリア231及び普図保留エリア232がそれぞれ4データ分ずつ割り当てられている。特図保留エリア231は、特図判定用の前記保留玉情報(保留乱数)の記憶領域である。普図保留エリア232は、普図判定用の前記保留玉情報(保留乱数)の記憶領域である。
乱数抽出部25(乱数抽出手段)は、特図判定及び普図判定用の乱数を抽出する部分である。乱数抽出部25は、乱数発生部26が発生する乱数の中から当否判定用の乱数を抽出する。乱数抽出部25は、前記ゲートセンサ51による通過玉の検出に応じて普図判定用の乱数を抽出すると共に、前記始動口センサ52による始動入賞の検出に応じて特図判定用の乱数を抽出する。乱数発生部26は、特図判定用に0〜2047の範囲の乱数を発生すると共に、普図判定用に0〜99の範囲の乱数を発生する。乱数抽出部25が抽出した特図判定用(普図判定用)の乱数は、保留玉情報として特図保留エリア231(普図保留エリア232)に格納される。
乱数抽出部25は、始動入賞が検出された際、特図保留エリア231内の保留数が3つ以下であれば特図判定用の乱数を新たに抽出して特図保留エリア231に格納する。一方、特図保留エリア231内の保留数が4つである場合には、新たな特図判定用の乱数の抽出をキャンセルする。また、乱数抽出部25は、通過ゲート14への入賞が検出された際、普図保留エリア232内の保留数が3つ以下であれば普図判定用の乱数を新たに抽出して普図保留エリア232に格納する。一方、普図保留エリア232内の保留数が4つである場合には、新たな普図判定用の乱数の抽出をキャンセルする。
大当たり判定手段211は、特図の変動表示を開始可能であるとき、すなわち特図の変動中でなく、かつ、大当たり状態(電チュー動作中)でもないとき、特図保留エリア231に記憶された保留玉情報の有無を確認する。大当たり判定手段211は、特図保留エリア231に記憶された保留玉情報(保留乱数)のうち最も古いものを読み出し、特図判定テーブルと照合する。
本例の大当たり判定手段211は、読み出した保留玉情報を図3に示す通常状態の当選乱数テーブルと照合し大当たりの当否を判定する特図判定を実行する。特図判定結果としては、1個の大当たりの単独当選、2個の大当たりの同時当選、3個の大当たりの同時当選、5個の大当たりの同時当選のほか、ハズレがある。大当たり判定手段211は、当選した大当たりのうち、未発生の大当たりの個数を記憶する大当たりカウンタを備えている。大当たり判定手段211は、大当たりが当選した場合に当選個数を大当たりカウンタにセットする一方、大当たり図柄が停止表示される毎に大当たりカウンタを減算する。
大当たり状態発生手段212は、パチンコ遊技機1の遊技状態を制御し、大当たり状態を発生させる手段である。大当たり状態発生手段212は、特図表示部191に停止表示された図柄の組合せが大当たり図柄であるときに大当たり状態を発生させる。パチンコ遊技機1では、状態フラグとして、大当たりフラグが設定されている。大当たりフラグは、特図表示部191で停止した図柄の組合せよりなる特別図柄が同じ図柄の組合せ、いわゆるゾロ目の組合せよりなる大当たり図柄であるとき、オン状態に設定される。大当たり状態発生手段212は、大当たりフラグがオン状態であるときに大当たり状態を発生させる。
計数手段213は、大当たりの当選回数等を計数する手段である。計数手段213が計数する遊技データとしては、以下の各遊技データがある。
1)始動入賞回数:通常状態(非大当たり状態)における始動口11への入賞回数。
2)抽選回数:通常状態かつ保留乱数3つ以下の状態での始動口11への入賞に応じて抽選が実行された回数。つまり、特図判定用の乱数の抽出回数。
3)当選回数:特図判定用の乱数が当選乱数と一致し、大当たりに当選した回数。
4)同時当選回数:特図判定用の乱数が同時当選乱数と一致し、2個以上の大当たりが同時当選した回数。
5)合計大当たり回数:大当たり状態の発生回数。
6)単独大当たり回数:1個の大当たりの単独当選による大当たり状態の発生回数。
7)2連大当たり回数(同時当選大当たり回数):2個の大当たりの同時当選による大当たり状態の発生回数。
8)3連大当たり回数(同時当選大当たり回数):3個の大当たりの同時当選による大当たり状態の発生回数。
9)5連大当たり回数(同時当選大当たり回数):5個の大当たりの同時当選による大当たり状態の発生回数。
遊技データ算出手段214は、大当たりの当選確率等の遊技データを算出する手段である。遊技データ算出手段214が算出する遊技データとしては、大当たりの当選確率である第1当選確率、及び2個以上の大当たりの当選確率である第2当選確率がある。第1当選確率は、前記3)当選回数を前記2)抽選回数で除算して算出される。第2当選確率は、前記4)同時当選回数を前記2)抽選回数で除算して算出される。
次に、遊技データ表示手段36が表示する前記データ表示画面710、720の内容について、図4及び図5を用いて説明する。データ表示画面710は、図4に示すごとく、大当たりの当選確率等を含む遊技データを表示する第1のデータ表示画面である。データ表示画面710は、第1のデータ表示画面であることを表示するデータ種別表示711、及び各遊技データを表示するデータ表示欄712〜717を配置してなる。データ表示欄712〜713は、それぞれ、前記1)始動入賞回数、前記2)抽選回数、前記3)当選回数、前記第1当選確率、前記4)同時当選回数、前記第2当選確率の表示欄である。
データ表示画面720は、図5に示すごとく、同時当選大当たり回数等を含む遊技データを表示する第2のデータ表示画面である。データ表示画面720は、第2のデータ表示画面であることを表示するデータ種別表示721、及び各遊技データを表示するデータ表示欄722〜728を配置してなる。データ表示欄722〜725は、それぞれ、前記1)始動入賞回数、前記2)抽選回数、前記5)合計大当たり回数、前記6)単独大当たり回数の表示欄である。データ表示欄726は、前記7)2連大当たり回数と、右側のカッコ内に2個の大当たりの同時当選回数とを表示する表示欄である。データ表示欄727、728は、それぞれ、3個あるいは5個の大当たりの同時当選に関する前記データ表示欄726と同様の表示欄である。前記各データ表示欄のうちのデータ表示欄724が前記合計大当たり回数表示手段による表示欄であり、データ表示欄726〜728欄が前記同時当選大当たり回数表示欄による表示欄である。
以上の説明のように構成された本例のパチンコ遊技機1は、大当たりが連続的に発生する、いわゆる連チャンが非常にスピーディであり、小気味の良い遊技性を呈する遊技機である。そして、このパチンコ遊技機1が表示する前記データ表示画面710、720によれば、前記2連大当たり回数、3連大当たり回数及び5連大当たり回数等の同時当選大当たり回数によって大当たりの同時当選による恩恵を遊技者に知らしめ、満足感を高めることができる。さらに、合計大当たり回数と同時当選大当たり回数との対比により、大当たりの同時当選の発生度合いを遊技者に把握させることが可能である。
以上のように、本例のパチンコ遊技機1は、いわゆる連チャンがスピーディに発生し、小気味の良い遊技性を呈する遊技機であって、同時当選による恩恵を遊技者に知らしめることで満足感を高めることができるという優れた特性を備えている。
なお、本例は、同時当選する大当たりの個数毎に区別して同時当選大当たり回数を表示した例である。これに代えて、2個以上の大当たりの同時当選に応じた大当たり状態の発生回数である同時当選大当たり回数を表示することも良い。この場合の同時当選大当たり回数は、前記2連大当たり回数と前記3連大当たり回数と前記5連大当たり回数の合計となる。
また、大当たりの同時当選に応じた2回目以降の図柄変動による大当たり状態の発生回数を連続大当たり回数として表示することも良い。この連続大当たり回数は、図5におけるデータ表示欄726〜728における左側の回数から右側カッコ内の回数をそれぞれ差し引いた回数である3回、2回、4回となる。さらに、これらの各連続大当たり回数を合計した連続大当たり回数である9回を、図6のごとく「連チャン大当たり回数」として表示することも良い。
さらに、合計大当たり回数を当選回数で除算することにより、1回の当選で発生した大当たり回数の平均値として算出した値を表示する平均大当たり回数表示手段を設けることも良い。
さらになお、図柄変動の実行回数である図柄変動回数を計数して表示することも良い。
また、この図柄変動回数に対する大当たりの発生確率を算出して表示することも良い。
なお、本例は、2個以上の大当たりの同時当選に応じた2回目以降の図柄変動を実行する際、表示保留玉数を減らすことで大当たりの同時当選が判別されないように構成した例である。前記2回目以降の図柄変動の実行時に表示保留玉数を減らすか否かを抽選で決定する保留減少抽選手段を本例の構成に追加し、減らすことが決定された場合に限り表示保留玉数を減らすことも良い。抽選により減らさないことが決定された際には、表示保留玉数が減ることなく図柄変動が開始されるため、これにより大当たりの同時当選に応じた2回目以降の図柄変動を判別できるようになる。このような構成によれば、大当たり状態終了直後の図柄変動の際の表示保留玉数に注目するように遊技者を仕向けることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
また、本例では、大当たりの同時当選の個数を2個、3個、5個に限定したが、同時当選の個数は2個以上であれば何個でも良い。
さらになお、特図保留表示部192のほかに、特図保留エリア231内の保留玉情報の保留数を記憶保留玉数として正しく表示する記憶保留玉数表示部を表示装置19以外の以外の目立たない箇所に設けることも良い。この場合には、遊技者は、記憶保留玉数表示部に表示された記憶保留玉数に基づいて大当たりの同時当選に応じた2回目以降の図柄変動であるか否かを判別できるようになる。また、この記憶保留玉数表示部を隠蔽するための開閉可能な蓋を設ければ、蓋が開放されたときに限り記憶保留玉数を確認できるようになる。
実施例1のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
実施例1における、パチンコ遊技機の正面図。 実施例1における、パチンコ遊技機の電気的な構成を示すシステム図。 実施例1における、当選乱数テーブルを説明する説明図。 実施例1における、第1のデータ表示画面を表示する正面図。 実施例1における、第2のデータ表示画面を表示する正面図。 実施例1における、その他のデータ表示画面を表示する正面図。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
11 始動口
130 遊技領域
16 大入賞装置
160 大入賞口
19 表示装置
191 液晶表示部(特図表示部)
192 特図保留表示部
20 主制御部
211 大当たり判定手段
212 大当たり状態発生手段
213 計数手段
214 遊技データ算出手段
221 乱数テーブル記憶手段
231 特図保留エリア
25 乱数抽出部(乱数抽出手段)
26 乱数発生部
35 図柄変動表示手段
36 遊技データ表示手段
440 データ表示ボタン
710、720 データ表示画面

Claims (2)

  1. 始動口への入賞に応じて、所定範囲内で発生する乱数の中から当否判定用の乱数を抽出する乱数抽出手段と、
    1個の大当たりが当選する単独当選乱数、及び2個以上の大当たりが同時に当選する同時当選乱数が、前記所定範囲内で少なくとも1つ以上規定された当選乱数テーブルを記憶する乱数テーブル記憶手段と、
    前記乱数抽出手段が抽出した前記当否判定用の乱数を前記当選乱数テーブルと照合することにより、大当たりの当否を判定する大当たり判定手段と、
    前記大当たり判定手段による判定結果を表示するために図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、
    該図柄変動表示手段により大当たりの当選を示す当選図柄である大当たり図柄が停止表示された際、予め定められた期間に渡って大当たり状態を発生する大当たり状態発生手段と、を備え、
    前記図柄変動表示手段は、2個以上の大当たりが同時に当選した場合にいずれか1個目の大当たり図柄を停止表示させた後、対応する大当たり状態が終了してから2個目以降の他の大当たり図柄を停止表示させるように構成されたパチンコ遊技機であって、
    前記大当たり状態発生手段による前記大当たり状態の発生回数である合計大当たり回数、及び当該合計大当たり回数のうち同時当選した大当たりに対応する大当たり状態の発生回数である同時当選大当たり回数を計数する計数手段と、
    前記合計大当たり回数を表示する合計大当たり回数表示手段と、
    前記同時当選大当たり回数を表示する同時当選大当たり回数表示手段と、を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記計数手段は、前記2個目以降の他の大当たり図柄の停止表示に応じた大当たり状態の発生回数である連続大当たり回数を計数し、
    前記同時当選大当たり回数表示手段は、前記連続大当たり回数を表示するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
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