JP5254647B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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本発明は、図柄を変動表示すると共に停止表示された図柄に応じて特典を付与するパチンコ遊技機に関する。
従来より、例えば、図柄を変動表示する図柄表示窓を備え、この図柄表示窓に停止した図柄の組合せに応じて大当たりを発生させる、いわゆる「セブン機」と総称されるパチンコ遊技機が知られている。このようなパチンコ遊技機では、いわゆるスタートチャッカーやスルーチャッカー等の始動口への玉の入賞に応じて大当たり抽選が実施され、図柄変動が開始される。そして、大当たり抽選の結果は、図柄表示窓における停止図柄の組合せにより報知される。大当たり抽選に当選していれば、例えば、「777」等のゾロ目などの大当たり図柄が図柄表示窓に停止表示されて大当たりが発生し、その後、アタッカー等の大入賞口が開放される(例えば、特許文献1参照。)。
前記パチンコ遊技機の遊技において、始動口への入賞頻度は台毎にまちまちである。例えば、始動口への入賞経路をなす釘が辛く調整されている台では、始動口への入賞頻度が低く大当たり抽選の頻度が低くなる一方、釘調整が甘い台では、始動口への入賞頻度が高くなり大当たり抽選の頻度が高くなる傾向にある。始動口への入賞頻度が高ければ、大当たり抽選回数が多くなり大当たりへの期待度が高くなる一方、始動口へ玉が入賞しない状態では大当たり抽選が実施されず期待度がゼロのままである。
そこで、遊技の開始後、始動口へ玉が入賞しない状態が所定時間続いた場合に、遊技者を激励するような演出表示をするパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。このパチンコ遊技機では、演出表示の実施により遊技者の気分転換を図ることで、遊技の興趣の低下をある程度、抑制しようとしている。また、図柄の変動表示が開始されず大当たりに対する期待度がゼロの状態が長く続くことを未然に回避できるよう、図柄変動の始動条件として、始動口への入賞のほかに、パチンコ遊技機での使用玉数が所定数に達したことを追加設定したパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。このパチンコ遊技機では、継続的に玉を発射していれば、前記始動口に入賞したか否かによらず定期的に大当たり抽選による図柄変動が開始され得る。
しかしながら、前記従来のパチンコ遊技機では、次のような問題がある。すなわち、前記特許文献1に記載されたパチンコ遊技機では、玉を打ち続けているにも関わらず始動口に入賞せず図柄変動が行われない状況が長く続くと、遊技者のイライラ感が高まり、遊技に対する意欲が損なわれてしまうおそれがある。また、特許文献2に記載されたパチンコ遊技機では、演出表示により気分転換できても大当たりへの期待度はゼロのままであるため、遊技の興趣の低下を十分に抑制できないおそれがある。さらに、前記特許文献3に記載されたパチンコ遊技機では、始動口を狙って玉を打ち込む動機付けが希薄となり、パチンコ遊技機本来の遊技性が蔑ろにされてしまうおそれがあるほか、大当たり抽選の頻度が過剰となり遊技店側が利益を十分に確保できなくなってしまうおそれがある。
特開2002−126219号公報 特開2000−024227号公報 特開平02−144084号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、いわゆる「セブン機」と総称されるパチンコ遊技機において、始動口を狙って玉を打ち込んで抽選処理を実行させて当選を期待するという遊技機本来の遊技性を損なうことなく、始動口へ玉が入賞せずに抽選処理が行われない状態に起因する遊技者のイライラ感を緩和し得るパチンコ遊技機を提供しようとするものである。
発明は、遊技領域に玉を打ち込むために遊技者が操作する発射ハンドルと、
遊技領域に設けられ、遊技領域に打ち込まれた玉が入賞可能な始動口と、
該始動口への入賞に応じて抽選処理を実行する抽選手段と、
該抽選手段による抽選結果を所定の最大保留数を上限として記憶する記憶手段と、
複数の図柄を変動表示し、その後、停止表示した図柄の組み合わせにより前記記憶手段から読み出された抽選結果を表示する表示手段と、
貸玉の払い出しを検出可能な貸玉検出手段と、を備え、
前記抽選手段は、前記発射ハンドルの操作によって遊技領域に打ち込まれ流下を続けた玉が前記始動口に入賞して抽選処理を実行する場合のほかに、前記貸玉検出手段による貸玉の払い出しの検出に応じて抽選処理を実行する場合が設定されていることを特徴とするパチンコ遊技機にある(請求項1)。
発明のパチンコ遊技機は、前記始動口への入賞のほか、貸玉の検出に応じて抽選処理を実行可能な前記抽選手段を備えている。前記パチンコ遊技機では、前記貸玉検出手段による貸玉の検出に応じて抽選処理が実行され得る。このパチンコ遊技機の遊技では、例えば、遊技の開始時等、持ち玉のない状態から前記抽選処理に当選するまでの遊技期間において、貸玉を受ける毎に抽選処理が実行される可能性がある。
貸玉に応じて抽選処理が実行されれば、持ち玉が底をついて貸玉を受けなければならなくなった遊技者の遊技継続意欲を引き出すことができる。さらに、貸玉に応じて抽選処理が実行されれば、前記始動口へなかなか入賞しない場合に遊技者側に生じるおそれがあるイライラ感をある程度、抑制できる。
以上のように、発明のパチンコ遊技機は、いわゆる「セブン機」と総称されるパチンコ遊技機であって、始動口を狙って玉を打ち込んで抽選処理を実行させて当選を期待するという遊技機本来の遊技性を損なうことなく、始動口へ玉が入賞せずに抽選処理が行われない状態に起因する遊技者のイライラ感を緩和し得るという優れた特性を備えている。
本発明のパチンコ遊技機は、前記始動口への入賞経路に向けて玉を放出する玉放出手段を備え、
該玉放出手段は、前記貸玉検出手段による貸玉の払い出しの検出に応じて玉を放出可能なように構成され
前記抽選手段は、前記玉放出手段により放出された玉が前記始動口に入賞したときに抽選処理を実行することも良い(請求項3)。
のパチンコ遊技機は、貸玉の検出に応じて前記始動口への入賞経路に向けて玉を放出する前記玉放出手段を備えている。このパチンコ遊技機では貸玉に応じて抽選処理が実行される可能性がある。
したがって、のパチンコ遊技機によれば遊技機本来の遊技性を損なうことなく、始動口へ玉が入賞せずに抽選処理が行われない状態に起因する遊技者のイライラ感を緩和し得る。
発明のパチンコ遊技機は、対価の支払いに応じて貸玉を払い出す貸玉払出手段を備えており、
前記貸玉検出手段は、前記貸玉払出手段が払い出した貸玉の対価を検知可能であり、
前記抽選手段は、前記貸玉検出手段により検知された対価に応じて、所定回数の抽選処理を実行することが好ましい(請求項2)。
例えば、貸玉の対価が多いほど単位対価当たりの抽選処理の実行回数が多くなるように設定する場合には、持ち玉が底をついた遊技者の遊技継続意欲を高めることができる。さらに、遊技に対する投資金額を引き上げるように仕向けることができ、これにより、遊技機の稼動率を向上し得る。
前記玉放出手段が玉を放出する入賞経路としては、その入賞経路に玉が入り込んだ場合に100%の確率で前記始動口に入賞する経路であっても良く、ある程度の確率で前記始動口に入賞する経路であっても良い。
また、前記遊技領域における前記始動口の上方には、当該始動口の真上に当たる位置を最下部とした凹状を呈すると共に遊技者側に向けて前下がりに傾斜する棚面を備え、かつ、前記最下部に沿う前後方向の凹溝が形成された揺動ステージが配設されており、
前記玉放出手段は、前記揺動ステージの棚面上に玉を放出することが好ましい(請求項4)。
前記揺動ステージに入り込んだ玉は、最初、前記棚面上で振り子のように左右に行ったり来たりするように転動する。その後、左右方向の振れ幅が十分に収束すると、前下がりの棚面に沿って前方(遊技者側)に流下する。前記棚面から流下する際、前記凹溝に上手く玉が嵌り込めば、そのまま真下に位置する前記始動口に入賞する可能性が非常に高くなる。このように前記揺動ステージの棚面は、100%の入賞確率ではないが、前記始動口への入賞経路を構成している。前記揺動ステージに玉を放出する前記玉放出手段によれば、ある程度の確率で前記始動口への入賞を発生させることができる。
また、対価の支払いに応じて貸玉を払い出す貸玉払出手段を備えており、
前記貸玉検出手段は、前記貸玉払出手段が払い出した貸玉の対価を検知可能なように構成されており、
前記玉放出手段は、前記貸玉検出手段により検知された対価に応じて、所定数の玉を放出することが好ましい(請求項5)。
例えば、貸玉に対する対価が多いほど単位対価当たりの放出玉数を増やせば、遊技者の遊技継続意欲を高めることができる。特に、前記揺動ステージに玉を放出する場合には、放出される球数が増えると、並列して前記棚面上で揺れる玉数が増えることになり視覚的な楽しさを高めることができる。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、いわゆるセブン機と総称されるパチンコ遊技機1に関する例である。この内容について、図1〜図7を用いて説明する。
本例のパチンコ遊技機1は、図1及び図2に示すごとく、遊技領域130に設けられ、該遊技領域130に打ち込まれた玉が入賞可能な始動口11と、該始動口11への入賞に応じて抽選処理を実行する抽選手段33と、該抽選手段33による抽選結果を所定の最大保留数(本例では4つ。)を上限として記憶する記憶手段230と、複数の図柄を変動表示し、その後、停止表示した図柄の組み合わせにより記憶手段230から読み出された抽選結果を表示する表示手段35と、貸玉の払い出しを検出可能な貸玉検出手段32と、を備えている。
抽選手段33は、貸玉検出手段32による貸玉の検出に応じて抽選処理を実行可能である。
以下に、この内容について詳しく説明する。
本例のパチンコ遊技機1は、図1に示すごとく、ペアとなる台間玉貸機60と隣接して設置される遊技機である。そこで、パチンコ遊技機1の構成を説明する前に、まず、台間玉貸機60について説明する。
台間玉貸機60は、貸玉の払出機能を備えたパチンコ遊技機1に対して貸玉の払い出しを指示する装置である。この台間玉貸機60は、隣り合うパチンコ遊技機との間の台間のスペースに配置可能なよう、縦長の正面形状を呈している。台間玉貸機60は、貸玉の対価(紙幣)を挿入する紙幣挿入口601と、1回の貸玉払出処理の対価である貸玉金額(単位金額)を選択するための切替ボタン603と、選択された貸玉金額を表示する選択金額表示部602と、貸玉可能な残り金額を表示する金額表示部604と、残り金額が記録されたカードを挿抜するためのカードスリット605と、を備えている。
紙幣挿入口601は、図1に示すごとく、1000円札から10000円札までの紙幣を受付可能な挿入口である。
カードスリット605は、貸玉可能な残り金額が記録されたカード(図示略)を挿抜するためのスリットである。金額表示部604に残り金額が表示された状態でパチンコ遊技機1側で残り金額の精算が要求(後述するカード返却ボタン57の操作)されると、その残り金額が記録されたカードがカードスリット605から排出される。また、カードに記録された残り金額は、カードスリット605への挿入に応じたデータ読み出しに応じてゼロクリアされる。なお、カードの残り金額を精算して現金化したい場合には、遊技島に設置された返金機(図示略)を利用して返金を受け得る。
金額表示部604は、投入された金額から貸玉の対価を差し引いた残り金額、すなわち貸玉可能な金額をデジタル表示する表示部である。
選択金額表示部602は、1回の貸玉払出処理の対価である貸玉金額を表示する表示部である。選択金額表示部602が表示する貸玉金額(単位金額)は、1000円、500円、及び100円の3種類である。選択金額表示部602では、選択中の貸玉金額に対応するLED(Light Emitting Diode)が点灯する。貸玉金額は、切替ボタン603の押下げ操作により、1000円、500円及び100円の3種類の中から選択可能である。なお、貸玉金額は、金額表示部604に表示された残り金額に関わらずいずれの貸玉金額も選択可能である。しかし、残り金額が800円であるときに、貸玉金額として1000円が選択されている場合には、貸玉操作に応じて残り金額800円分の貸玉が払い出される。
台間玉貸機60は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)・RAM(Random Access Memory)、I/O(Input/Output)を含む図示しない制御回路を備えている。RAMの記憶領域には、貸玉払出処理の中で払い出し済みの貸玉の対価である払出金額を一時記憶する払出カウンタが設定されている。CPUは、ROMから読み出したソフトウェアプログラムの実行により、貸玉信号を出力する貸玉信号出力手段、及び払出金額を積算する払出金額積算手段としての機能を実行する。
貸玉信号出力手段は、パチンコ遊技機1側の貸玉操作に応じて貸玉信号を出力する手段である。貸玉信号出力手段は、パチンコ遊技機1側で貸玉操作(後述する貸玉払出ボタン56の操作)が行われ、払出要求信号を受信した際、その時点で貸玉単位(100円25玉)分の残り金額がある場合に限ってパチンコ遊技機1へ貸玉信号の出力を開始する。
貸玉信号出力手段は、貸玉単位(100円25玉)である100円毎に1回ずつ貸玉信号を出力する。貸玉信号出力手段は、500円あるいは1000円の貸玉金額が選択された場合、100円毎の貸玉信号を約1秒間隔で出力する。例えば、貸玉金額が500円である場合には、1秒間隔で5回、貸玉信号が出力され、1000円である場合には、1秒間隔で10回、貸玉信号を出力する。
払出金額積算手段は、貸玉払出処理の中で払い出し済みの貸玉の対価である払出金額を積算する手段である。払出金額積算手段は、前記払出カウンタを利用して払出金額を積算集計する。払出金額積算手段は、貸玉信号を1回出力する毎に、払出カウンタを100円ずつ加算する。また、台間玉貸機60は、貸玉信号を1回出力する毎に、金額表示部604に表示された残り金額を100円ずつ減額する。
なお、台間玉貸機60の動作については、図4のフロー図を参照して後で詳しく説明する。
次に、本例のパチンコ遊技機1の外観的な構成について、図1を用いて説明する。パチンコ遊技機1は、図示しない台枠に取り付けられた開閉扉13と、開閉扉13の内側に配置される遊技盤に形成された略円形状の遊技領域130と、遊技領域130の両側に配設された左右一対のスピーカ131と、遊技領域130の下側に設けられた玉供給皿135と、右下に配置された発射ハンドル134と、を備えている。
開閉扉13は、図1に示すごとく、パチンコ遊技機1に対面して左側のヒンジ133を介して回動可能な状態で台枠に固定された扉である。開閉扉13は、遊技領域130に対応する略円形状の透明窓139と、透明窓139の上部に配置された装飾ランプ136とを有している。さらに、開閉扉13には、スピーカ131の配設位置に対応して複数の貫通孔132が穿孔されている。
発射ハンドル134は、図1に示すごとく、遊技領域130への玉の打ち出し強さを調整するための操作ハンドルである。発射ハンドル134は、図示しないスプリングにより左回転方向の初期位置に向けて付勢されている。初期位置に発射ハンドル134が位置する場合の打ち出し強さはゼロであり、この状態では玉は発射されない。パチンコ遊技機1では、発射ハンドル134が右回転方向に操作された際、発射装置421により遊技領域130に向けて玉が発射される。そして、発射ハンドル134の操作量が大きくなるほど、玉の打ち出し強さが強くなる。さらに、発射ハンドル134は、玉の発射を一時停止するための発射停止ボタン(図示略)を備えている。発射停止ボタンを操作すれば、玉の発射を一時停止可能である。
玉供給皿135は、発射装置421に供給される玉の受け皿である。玉供給皿135の窪み部135aには、玉払出口137が開口しており、当該窪み部135aを囲う外周部135bの上面には、貸玉払出ボタン56及びカード返却ボタン57が配置されている。さらに、玉供給皿135の前面、すなわち遊技者に対面する表面には、玉供給皿135に貯留された玉を玉箱等に流下させるための玉放出ボタン135cが配置されている。窪み部135aの左側に配置された貸玉払出ボタン56は、台間玉貸機60により選択された貸玉金額分の貸玉を要求するための操作ボタンである。窪み部135aの右側に配置されたカード返却ボタン57は、台間玉貸機60に貸玉可能金額である残り金額の精算を要求するための操作ボタンである。
遊技領域130は、図1に示すごとく、遊技媒体であるパチンコ玉が流下する領域をなしている。遊技領域130には、液晶表示装置191を備えた表示装置19を中心とし、通過ゲート14、電動チューリップ(以下、電チューと略記する)である始動口11、大入賞口16、普図表示部181、及び普図保留表示部182等が配設されている。特に、始動口11は、表示装置19の真下に配置されている。さらに、遊技領域130の最下部には、いずれの入賞口(始動口11及び大入賞口16)にも入賞することなく流下した全ての玉を回収するための玉排出口138が開口している。
表示装置19は、図1に示すごとく、樹脂成形品である表示枠190の略中央部分に液晶表示装置191が配置された装置である。表示枠190は、外周壁に囲まれた内周部分が遊技者側から見て窪むように成形されている。液晶表示装置191の下側に位置する下枠193には、玉が振り子のごとく左右に転動する揺動ステージ12が形成されている。液晶表示装置191の左側に位置する側枠194には、揺動ステージ12の左端に玉を導くための通路をなす導入ガイド129が取り付けられている。この導入ガイド129により形成される通路の入り口には、玉を通過させ得る程度の間隔を空けて2本の釘130nが鉛直方向に配置されている。この2本の釘130nは、玉が揺動ステージ12に流下するためのワープルートの入り口を形成している。さらに、液晶表示装置191の上側には、特図保留表示部192が配設されている。
揺動ステージ12は、上方に受けて湾曲凹状をなす下枠193の棚面120(以下、ステージ面120という。)により形成されている。湾曲凹状のステージ面120は、奥側から手前側に向けて緩やかに傾斜し、さらに略中央の最下部、始動口11の真上に当たる位置には、ステージ面120から滑らかに連なる極めて浅い凹溝121が形成されている。揺動ステージ12の左端に流下した玉は、当初、左右方向の運動量が大きいため、凹溝121の乗り越えを繰り返しながら左右に大きく振れるように転動する。ステージ面120上の玉は、その後、左右の振れ幅が小さくなって、前下がりのステージ面120の傾斜に応じて流下する。
ステージ面120から流下する際、ステージ面120の最下部に位置する凹溝121に上手く嵌り込んだ玉は、凹溝121に沿って真下に流下してそのまま始動口11に入賞することになる。このように本例のパチンコ遊技機1では、揺動ステージ12のステージ面120が始動口11への入賞経路の一部を構成している。しかし、前記のごとくこの凹溝121は、ステージ面120と滑らかに連なる極めて浅い溝である。そのため、揺動ステージ12に導入された玉が始動口11への入賞する確率は、100%に満たない数値となっている。
液晶表示装置191は、特別図柄の抽選(以下、特図抽選という。)の結果を表示する特図表示部(表示手段35の一部。)としての機能のほか、大当たり遊技を演出する大当たり表示を実施する機能を備えている。特図表示部としての液晶表示装置191では、複数種類の図柄を変動表示する図柄表示領域191L、C、Rが形成されている。液晶表示装置191は、各図柄表示領域191L、C、Rに停止表示された3つの停止図柄の組合せにより特図抽選の抽選結果(以下、特図抽選結果という。)を表示する。本例では、各図柄表示領域191L、C、Rに変動表示する図柄として、1〜9のアラビア数字を図案化した9種類の図柄を採用している。
特図表示部としての液晶表示装置191は、特図抽選結果を表示するに当たって各図柄表示領域191L、C、Rにおける図柄変動を一斉に開始し、所定の特図変動時間の経過後、いずれかの図柄を各図柄表示領域191L、C、Rに停止させる。特図抽選に当選した際、液晶表示装置191は、同じ図柄(いわゆるゾロ目)の組合せによりその旨を報知する。
特図保留表示部192は、図1に示すごとく、特図抽選結果の保留数を表示する表示部である。特図保留表示部192は、水平方向に略等間隔で配置された複数のLEDを有する。このLEDの配置数は、特図抽選結果の最大保留数と同数の4つである。特図保留表示部192は、点灯中のLEDの個数により特図抽選結果の保留数を表示する。
通過ゲート14は、図1に示すごとく、普通図柄の抽選(以下、普図抽選という。)の契機となるゲートである。通過ゲート14では、玉を通過させるのみで賞球の払い出しが設定されていない。本例のパチンコ遊技機1では、遊技領域130に対面して表示装置19の左側に通過ゲート14が配置されている。
始動口11は、図1に示すごとく、大当たり抽選である特図抽選の契機となる入賞口であり、表示装置19の真下に配置されている。本例の始動口11は、一対の可動羽根111を開口部110に設けた、いわゆる電動チューリップ(電チュー)である。通常時における一対の可動羽根111は、玉を通過させ得る程度の隙間を空けて相互に対面するよう、起立する状態にある。この状態では、一対の可動羽根111がなす隙間の上方に向かう開口部分のみが玉の入賞経路となる。一方、チューリップが開くように回動した一対の可動羽根111(図2中、破線で示す状態。)は、開口部110への玉の流入をガイドする受け皿のように作用する。それ故、この状態では、始動口11への入賞確率が格段に高くなる。始動口11は、普図抽選での当選に応じて可動羽根111を開放する。可動羽根111の開放時間は、通常状態では0.2秒、時短状態及び確変状態では1.5秒×3回となっている。
なお、本例では、通常状態における普図抽選の当選確率が1/100であり、時短状態及び確変状態における当選確率が99/100となっている。また、始動口11への入賞玉は、前記始動入賞検出器52により検出される。本例では、始動口11への入賞に対する払出(賞球)を3玉に設定してある。
普図表示部181は、図1に示すごとく、普図抽選結果を表示する表示部である。本例の普図表示部181は、1つのLEDにより構成されている。普図表示部181は、LEDの点滅により変動動作を表示する。普図表示部181は、普図抽選結果が当たりのときLEDを点灯させ、ハズレのときLEDを消灯させる。なお、普図変動時間については、通常状態では30秒、時短状態及び確変状態では1秒となっている。
普図保留表示部182は、普図抽選結果の保留数を表示する表示部である。普図保留表示部182は、4つのLEDが縦に連設されてなる。普図保留表示部182は、点灯中のLEDの個数により普図抽選結果の保留数(最大普図保留数4)を表示する。なお、本例のパチンコ遊技機1では、遊技領域130に対面して左縁部分に普図表示部181及び普図保留表示部182が配置されている。
大入賞口16は、図1に示すごとく、大当たりに応じて開口する、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置である。大入賞口16は、横長略矩形状を呈する開口部160と、該開口部160の下辺を中心として回動する蓋部材161とを有する。大入賞口16では、遊技領域130の盤面と略面一をなすよう、蓋部材161が位置した際に開口部160が閉塞状態となる一方、蓋部材161がその下辺を中心として遊技者側に回動すると開口部160が開放状態となる。さらに、このように回動した蓋部材161は、玉を開口部160に導くための受け皿となる。この大入賞口16は、始動口11の下側に配置されている。
次に、パチンコ遊技機1のシステム的な構成について、図1及び図2を用いて説明する。パチンコ遊技機1は、主回路20を中心として構成されている。主回路20に対しては、玉の払出及び打込を制御する払出制御回路41、遊技演出を制御する副制御回路43、各種の遊技データを表示するLED460、貸玉時に遊技者が操作する貸玉払出ボタン56、残り金額の精算時に遊技者が操作するカード返却ボタン57、入賞玉あるいは通過玉の検出器51〜53、始動口(電チュー)11を開放する電チューソレノイド54、大入賞口16を開放させる大入賞ソレノイド55、及び電力供給のための電源回路45等が電気的に接続されている。さらに、主回路20に対しては、パチンコ遊技機1に隣接して設置された前記台間玉貸機60が専用線を介して通信可能な状態で接続されている。
払出制御回路41は、図1及び図2に示すごとく、対価の支払いに応じた貸玉、入賞に応じた賞球の払い出し、及び遊技領域13への玉の打ち込みを制御する回路である。払出制御回路41に対しては、払出装置410及び発射制御回路42が電気的に接続されている。払出装置410は、主回路20の指示に応じて所定数の玉を払い出す装置である。また、発射制御回路42は、ハンドル装置422を構成する発射ハンドル134の操作量に応じて、発射装置421による玉の打ち出し強さを制御する回路である。
払出装置410は、台間玉貸機60からの貸玉信号の受信に応じて貸玉を払い出すほか、始動口11への1玉の入賞に応じて3玉の賞球を払い出し、大入賞口16への1玉の入賞に応じて15玉の賞球を払い出す。本例では、払出制御回路41と払出装置410との組み合わせにより貸玉払出手段36が構成されている。本例の貸出払出手段36では、1回の貸玉信号の受信に応じた貸玉単位として、100円分25玉の貸玉が設定されている。
副制御回路43は、図1及び図2に示すごとく、各種遊技演出の制御回路である。副制御回路43に対しては、スピーカ131を含むアンプ/スピーカ431、装飾ランプ136等の装飾ランプ類432、及び液晶表示装置191を制御する表示制御回路44が電気的に接続されている。表示制御回路44は、液晶表示装置191と共に表示手段35を構成している。表示手段35としての表示制御回路44は、主回路20から副制御回路43を介して入力される変動開始指示信号に応じて図柄変動を開始し、同様の変動停止指示信号に応じて図柄変動を停止させる。
表示制御回路44は、表示手段35としての機能のほか、大当たり遊技を演出する演出画面を液晶表示装置191に表示させる機能を備えている。表示制御回路44は、主回路20から入力される大当開始指示信号、ラウンド開始指示信号及び大当終了指示信号に応じて大当たり表示処理等を実行する。表示制御回路44が液晶表示装置191に表示させる大当たり遊技の演出画面としては、大当たり遊技のスタートを表す大当たり開始表示、大当たり遊技の継続中に表示される大当たり表示、及び大当たり遊技の終了を表す大当たり終了表示等がある。なお、本例の説明では、各演出画面の図示を省略している。
貸玉払出ボタン56は、図1及び図2に示すごとく、貸玉を受けたいときに遊技者が操作する操作ボタンである。貸玉払出ボタン56が操作されると、台間玉貸機60に向けて払出要求信号が出力される。
カード返却ボタン57は、図1及び図2に示すごとく、台間玉貸機60の貸玉可能金額である残り金額を精算する際に遊技者が操作する操作ボタンである。カード返却ボタン57が操作されると、台間玉貸機60に向けて精算要求信号が出力される。
前記検出器としては、図1及び図2に示すごとく、通過ゲート14の通過玉を検出するゲート通過検出器51、始動口11への入賞玉を検出する始動入賞検出器52、及び大入賞口16への入賞玉を検出する大入賞検出器53がある。
電チューソレノイド54は、図1及び図2に示すごとく、始動口11の可動羽根111を開閉するためのソレノイドである。
大入賞ソレノイド55は、大入賞口16の蓋部材161を回動駆動して、大入賞口16を入賞可能な状態とするソレノイドである。
主回路20は、図1に示すごとく、CPU(Central Processing Unit)21、記憶素子であるROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、特図抽選あるいは普図抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部25、及び入出力インタフェースをなすI/O(Input/Output)24等を備えている。本例の主回路20は、ROM22から読み出したプログラムをCPU21に実行させることにより、特図抽選等を実行する抽選手段33、特図抽選での当選に応じて大当たり遊技を発生させる遊技状態制御手段34、貸玉の払い出しを検出可能な貸玉検出手段32、及び始動入賞を検出する入賞検出手段31としての機能を実現する。
ROM22は、CPU21に実行させる各種の処理プログラムを記憶しているほか、図示しない特図抽選あるいは普図抽選に利用される数種類の判定テーブルを記憶している。特図抽選用の特図判定テーブルは、ハズレに対応する乱数範囲、確変大当たりに対応する乱数範囲、及び非確変大当たりに対応する乱数範囲が規定されたデータテーブルである。普図抽選用の普図判定テーブルは、ハズレに対応する乱数範囲、及び普図当選に対応する乱数範囲が規定されたデータテーブルである。
特図判定テーブルとしては、通常状態あるいは時短状態用の通常用特図判定テーブル、及び確変状態用の確変用特図判定テーブルがある。普図判定テーブルとしては、通常状態の通常用普図判定テーブル、及び確変状態あるいは時短状態用の確変用普図判定テーブルがある。通常用特図判定テーブルによる当選確率が1/300であり、確変用特図判定テーブルによる当選確率が1/60となっている。特図当選のうち確変大当たりである確率は60%である。また、通常用普図判定テーブルによる当選確率が1/100であり、確変用普図判定テーブルによる当選確率が99/100となっている。
RAM23は、CPU21のワークエリアや、一時書き込みに利用される読み書き可能な記憶素子である。RAM23の記憶エリアには、特図保留記憶エリア及び普図保留記憶エリアがそれぞれ4データ分ずつ割り当てられているほか、貸玉単位である100円分25玉の貸玉の検出回数を記憶する領域である貸玉カウンタが設定されている。特図保留記憶エリアは、特図抽選結果、すなわち特図抽選に応じて抽出された乱数を記憶(保留)する記憶エリアであり、前記記憶手段230を構成している。普図保留記憶エリアは、普図抽選結果、すなわち普図抽選に応じて抽出された乱数を記憶(保留)する記憶エリアである。
乱数抽出部25は、特図抽選及び普図抽選用の乱数を抽出する手段である。乱数抽出部25は、乱数カウンタ250が発生する整数の中から乱数を抽出する。乱数抽出部25は、前記ゲート通過検出器54による通過玉の検出に応じて普図抽選用の乱数を抽出すると共に、前記入賞検出手段31による始動入賞の検出に応じて特図抽選用の乱数を抽出する。なお、本例の乱数カウンタ250は、特図抽選用に1〜60000の範囲の整数を発生する。
貸玉検出手段32は、払出装置410による貸玉の払い出しを検出する手段である。貸玉検出手段は、最後に貸玉信号を受信してからの経過時間を計測する貸玉タイマ、及び貸玉信号の受信回数を集計する貸玉カウンタを有している。貸玉カウンタは、貸玉タイマによる計測時間が2秒未満である場合に、1回の貸玉払出処理中の貸玉信号と判断して受信回数の積算を継続する一方、2秒以上の場合には、同じ貸玉払出処理中の貸玉信号ではないと判断して新たに受信回数の積算を開始する。
貸玉検出手段32は、貸玉カウンタによる集計値である貸玉信号の受信回数が所定数に達したときに始動入賞フラグをオン状態に設定する。本例では、200円に相当する受信回数2回、600円に相当する受信回数6回、1000円に相当する受信回数10回に達したときに、それぞれ、始動入賞フラグをオン状態に設定する。すなわち、本例のパチンコ遊技機1では、500円分の貸玉に応じて特図抽選が1回実行され、1000円の貸玉に応じて特図抽選が3回実行される。
入賞検出手段31は、始動入賞検出器52を利用して始動入賞を検出する手段である。入賞検出手段31は、始動入賞検出器52による始動口11への入賞玉の検出に応じて始動入賞を検出し、始動入賞フラグをオン状態に設定する。
抽選手段33は、特図抽選あるいは普図抽選を実行する手段である。抽選手段33は、特図抽選あるいは普図抽選にあたり、乱数抽出部25が抽出する乱数を取り込む。抽選手段33は、前記始動入賞フラグがオン状態に設定されたとき、特図保留記憶エリアにおける特図抽選結果の保留数が3つ以下であれば特図抽選用の乱数を抽出し、4つであれば特図抽選用の乱数の抽出をキャンセルする。また、抽選手段33は、通過ゲート14への入賞に応じて普図保留記憶エリアにおける普図抽選結果の保留数が3以下である場合に普図抽選用の乱数を抽出し、4個である場合には普図抽選用の乱数の抽出をキャンセルする。
抽選手段33は、オン状態の始動入賞フラグに応じて特図抽選用の乱数を抽出あるいは抽出をキャンセルした後、即座に始動入賞フラグをリセットする。抽選手段33は、1分間に100玉発射される玉の発射間隔である0.6秒、あるいは台間玉貸機60による貸玉信号の出力間隔である1秒と比較して十分に短い間隔で始動入賞フラグのフラグ状態を監視している。それ故、抽選手段32は、貸玉検出手段32あるいは入賞検出手段31が始動入賞フラグをオン状態に設定する毎に、特図抽選用の乱数を抽出可能である。
抽選手段33は、特図(普図)の変動表示を開始可能であるとき、すなわち特図(普図)の変動中でなく、かつ、大当たり中(電チュー11動作中)でもないとき、特図保留記憶エリア(普図保留記憶エリア)に記憶(保留)された特図抽選結果(普図抽選結果)の有無を確認する。抽選手段33は、特図保留記憶エリア(普図保留記憶エリア)に記憶された特図抽選結果(普図抽選結果)のうち最も古いものを読み出し、特図判定テーブル(普図判定テーブル)と照合する。なお、抽選手段33は、前述したように遊技状態に合致した判定テーブルを選択して利用する。特図抽選の抽選結果としては、確変大当たり、非確変大当たり及びハズレがある。普図抽選の抽選結果は、当選とハズレとがある。
遊技状態制御手段34は、特図表示部としての液晶表示装置191に停止表示された停止図柄の組合せに応じて大当たり遊技を発生させる手段である。遊技状態制御手段34では、大当たり遊技に対応する大当たりフラグが設定されている。遊技状態制御手段34は、停止図柄の組み合わせが同じ図柄の組み合わせ(いわゆるゾロ目)であるとき、大当たりフラグをオン状態に設定し、大当たり遊技を発生させる。大当たり遊技は、入賞玉10個、あるいは開放時間25秒を終了条件として大入賞口(アタッカー)16が開放されるラウンド処理が繰り返し実行される遊技者側に有利な遊技状態である。なお、大入賞口16への入賞に応じた払い出しは、1入賞当たり15玉となっている。
遊技状態制御手段34は、ラウンド処理を15回、繰り返し実行してから大当たりフラグをオフ状態にリセットし、大当たり遊技を終了させる。遊技状態制御手段34は、大当たり遊技に対応する大当開始指示信号、ラウンド開始指示信号、大当終了指示信号を表示制御回路44に向けて送信する。大当開始指示信号は、大当たり遊技の開始を指示する信号である。ラウンド開始指示信号は、各ラウンド処理の開始を指示する信号である。大当終了指示信号は、大当たり遊技の終了を指示する信号である。なお、遊技状態制御手段34は、ラウンド処理の実行回数を計数するためのカウンタであるラウンドカウンタ(図示略)を備えている。遊技状態制御手段34は、ラウンドカウンタのカウンタ値であるラウンド数により、大当たり遊技の発生期間を制御している。
遊技状態制御手段34は、停止図柄の組合せが奇数図柄のゾロ目である場合には、確変大当たりを発生させ、その終了後に確変状態を発生させる。確変状態は、確変用特図判定テーブルにより特図抽選が実行され、新たな大当たりが発生するまで継続する。一方、停止図柄の組合せが偶数図柄のゾロ目である場合には、非確変大当たりを発生させ、その終了後に時短状態を発生させる。時短状態は、通常用特図判定テーブルにより特図抽選が実行され、100回の図柄変動、及び新たな大当たりの発生のうち、いずれかの成立に応じて終了する。なお、時短状態が終了すると通常状態に復帰する。また、本例のパチンコ遊技機1の確変状態及び時短状態においては、普図当選確率が100%近くになると共に始動口(電チュー)11の開放時間が長くなるため、遊技者の持玉の減少度合いが抑制され得る。
次に、前記のように構成された本例のパチンコ遊技機1の動作について、図3〜図7のフローチャートに沿って説明する。図3は、主回路20による貸玉要求処理の流れを示している。図4は、台間玉貸機60による貸玉払出処理の流れを示している。図5は、主回路20による貸玉払出処理の流れを示している。図6は、主回路20による始動入賞処理の流れを示している。図7は、主回路20による乱数抽出処理の流れを示している。
図3に示す貸玉要求処理では、主回路20は、まず、貸玉払出ボタン56の押下げ操作を判断する(S101)。押下げ操作があった場合(S101:YES)には、台間玉貸機60に向けて払出要求信号を送信する(S102)。
図4に示す貸玉払出処理では、台間玉貸機60は、まず、パチンコ遊技機1より出力される払出要求信号の受信を判断する(S201)。払出要求信号を受信した場合(S201:YES)には、金額表示部604の金額表示が100円以上であるかを判断する(S202)。金額表示が100円未満である場合(S202:NO)には、払出カウンタをゼロリセットする(S208)。一方、金額表示が100円以上である場合(S202:YES)には、払い出し済みの貸玉の対価である払出金額を積算する払出カウンタを100円加算する(S203)と共に、金額表示部604に表示する残り金額の表示を100円減額する(S204)。
その後、パチンコ遊技機1に向けて貸玉信号を送信し(S205)、1秒間待機(S206)した後、払出金額(払出カウンタ)が選択された貸玉金額(単位金額)と等しくなったか否かを判断する(S207)。このようなステップS202〜S207までの各処理を、前記払出金額が選択された貸玉金額と等しくなるまで繰り返し実行する。払出金額が貸玉金額に到達した際(S207:YES)、払出カウンタをゼロリセットする(S208)。なお、払出金額が選択された貸玉金額と等しくなる前に金額表示部604の金額表示が100円未満(0円)になってしまった場合(S202:NO)は、払出カウンタをゼロリセットして(S208)本処理を終了する。
図5に示す貸玉払出処理では、主回路20は、まず、台間玉貸機60より出力される貸玉信号の受信を判断する(S301)。貸玉信号を受信した場合(S301:YES)には、払出装置410に向けて貸玉単位である25玉の払い出しを指示する(S302)。その後、貸玉タイマによる計測時間、すなわち最後に貸玉信号を受信してからの経過時間が2秒以上であるか否かを判断する(S303)。貸玉タイマの計測時間が2秒以上である場合(S303:YES)には、前記最後の貸玉信号と今回受信した貸玉信号とが1回の貸玉払出処理に属するものではないと判断して貸玉カウンタ(貸玉信号の受信回数)を一旦ゼロリセット(S304)した後、改めて貸玉カウンタを1回加算する(S305)。
一方、貸玉タイマの計測時間が2秒未満である場合(S303:NO)には、前記最後の貸玉信号と今回受信した貸玉信号が同じ貸玉払出処理に属する信号であると判断して貸玉カウンタ(貸玉信号の受信回数)を1回加算する。そして、貸玉タイマをリセットスタート(S306)すると共に、貸玉カウンタのカウンタ値を判断する(S307)。貸玉信号を受信する毎にステップS301〜S306の各処理を繰り返し実行し、貸玉信号の受信回数(貸玉カウンタ)が、2回、6回、及び10回のいずれかに到達した際(S307:YES)、始動入賞フラグを1に変更する(S308)。
図6に示す始動入賞処理では、主回路20は、まず、始動入賞の検出の有無を判断する(S401)。始動入賞が検出された場合(S401:YES)には、始動入賞フラグを1に変更する(S402)。
図7に示す乱数抽出処理では、主回路20は、まず、始動入賞フラグのフラグ値を判断する(S501)。始動入賞フラグのフラグ値が1である場合(S501:YES)には、始動入賞フラグのフラグ値をゼロに変更し(S502)、賞球として3玉の払い出しを指示する(S503)と共に、特図保留が3つ以下であるか否かを判断する(S504)。特図保留が3つ以下である場合(S504:YES)には、乱数カウンタ250より乱数を抽出し(S505)、特図保留として記憶する(S506)。
このように本例のパチンコ遊技機1の遊技では、500円分の貸玉払出処理に応じて特図抽選が無条件に1回実行され、1000円分の貸玉払出処理に応じて特図抽選が無条件に3回実行され得る。貸玉に応じて特図抽選が実行されれば、持ち玉が底をついて貸玉を受けなければならなくなった遊技者の遊技継続意欲を引き出すことができる。さらに、貸玉に応じて特図抽選が実行されれば、始動口11へなかなか入賞しない場合に遊技者が感じるおそれがあるイライラ感を未然に抑制できる。
特に、本例では、貸玉金額500円に対して1回の特図抽選、貸玉金額1000円に対して3回の特図抽選が設定されている。そのため、貸玉金額を500円に抑えて2回に分けて1000円分の貸玉を受けるよりも、貸玉金額を1000円に設定した方が単位対価当たりの特図抽選の回数の点で有利となる。したがって、本例のパチンコ遊技機1によれば、遊技者に対して投資金額を多くするように仕向けることが可能となり、これにより、パチンコ遊技機1の稼動率を向上でき、遊技店側の利益確保に貢献し得るという優れた特性を備えている。
以上のように、本例のパチンコ遊技機によれば、いわゆる「セブン機」と総称されるパチンコ遊技機において、始動口11を狙って玉を打ち込んで特図抽選を実行させて当選を期待するという遊技機本来の遊技性を損なうことなく、始動口11へ玉が入賞せずに特図抽選が行われない状態に起因する遊技者のイライラ感を緩和し得る。
なお、本例では、1回の貸玉払出処理によって払い出す貸玉の玉数(対価)に応じて特図抽選の回数を決定したが、これに代えて、台間玉貸機60に対する投入金額に応じて特図抽選の回数を決定することもできる。
さらになお、本例では、500円分の貸玉に対して特図抽選1回、1000円分の貸玉に対して特図抽選3回を設定した例であるが、これに代えて、100円分の貸玉に対して1回、1000円分の貸玉に対して10回等、貸玉払出処理に応じて実行する特図抽選の回数を変更することもできる。
またなお、貸玉払出処理に応じて、特図抽選を実行することなく図柄変動のみを開始することもできる。例えば、台間玉貸機60から貸玉信号を受信した際、図柄変動が行われていなければ無条件に図柄変動を開始するように構成することもできる。この場合には、遊技者に対して、あたかも特図抽選が行われたかのように見せかけることができる。ただし、実際に特図抽選(乱数の抽出処理)が実行されるように構成した方が、遊技者の興趣を向上させることができる。
(実施例2)
本例は、実施例1のパチンコ遊技機を基にして、貸玉払出処理に応じた特図抽選の発生方法を変更した例である。この内容について、図8を用いて説明する。
本例のパチンコ遊技機では、図8に示すごとく、揺動ステージ12のステージ面120上に玉を放出する玉放出手段である玉放出機構15が追加されている。
玉放出機構15は、貸玉の払い出しに応じて玉を放出する機構である。玉放出機構15は、1回25玉の貸玉の払い出し指示信号である貸玉信号の受信回数に応じてステージ面120上に玉を放出する。具体的には、本例の玉放出機構15は、連続的に貸玉信号を受信した際、2回目、6回目、及び10回目の貸玉信号の受信時に玉を1個ずつ放出する。貸玉金額が100円の場合には、貸玉信号が1回のみであるため玉が放出されない。貸玉金額が500円の場合には、5回の貸玉信号の受信のうち、2回目の貸玉信号の受信に応じて玉が放出される。また、貸玉金額が1000円の場合には、10回の貸玉信号の受信のうち、2回目、6回目、10回目の貸玉信号の受信に応じて合計3個の玉が放出される。このように本例のパチンコ遊技機1では、貸玉金額500円よりも1000円の方が単位対価当たりの放出玉数が多くなり有利となっている。
実施例1で説明したごとく、揺動ステージ12に放出された玉は、ステージ面120上を振り子のごとく左右に揺れるように転動し、揺れが収束した後、運が良ければ凹溝121に沿ってそのまま始動口11に落下する。このように始動口11に入賞できれば、玉を発射することなく特図抽選が実行され得る。
なお、その他の内容及び作用効果については、実施例1と同様である。
以上、実施例1及び2のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
実施例1における、パチンコ遊技機を示す正面図。 実施例1における、パチンコ遊技機のシステム構成を示すブロック図。 実施例1における、主回路による貸玉要求処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、台間玉貸機による貸玉払出処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、主回路による貸玉払出処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、主回路による始動入賞処理の流れを示すフロー図。 実施例1における、主回路による乱数抽出処理の流れを示すフロー図。 実施例2における、パチンコ遊技機を示す正面図。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
11 始動口
12 揺動ステージ
120 ステージ面
121 凹溝
130 遊技領域
16 大入賞口(アタッカー)
19 表示装置
190 表示枠
191 液晶表示装置
192 特図保留表示部
20 主回路
25 乱数抽出部
250 乱数カウンタ
31 入賞検出手段
32 貸玉検出手段
33 抽選手段
34 遊技状態制御手段
35 表示手段
36 貸玉払出手段
41 払出制御回路
410 払出装置
52 始動入賞検出器
56 貸玉払出ボタン
57 カード返却ボタン
60 台間玉貸機
601 紙幣挿入口
602 選択金額表示部
603 切替ボタン
604 金額表示部

Claims (5)

  1. 遊技領域に玉を打ち込むために遊技者が操作する発射ハンドルと、
    遊技領域に設けられ、遊技領域に打ち込まれた玉が入賞可能な始動口と、
    該始動口への入賞に応じて抽選処理を実行する抽選手段と、
    該抽選手段による抽選結果を所定の最大保留数を上限として記憶する記憶手段と、
    複数の図柄を変動表示し、その後、停止表示した図柄の組み合わせにより前記記憶手段から読み出された抽選結果を表示する表示手段と、
    貸玉の払い出しを検出可能な貸玉検出手段と、を備え、
    前記抽選手段は、前記発射ハンドルの操作によって遊技領域に打ち込まれ流下を続けた玉が前記始動口に入賞して抽選処理を実行する場合のほかに、前記貸玉検出手段による貸玉の払い出しの検出に応じて抽選処理を実行する場合が設定されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 対価の支払いに応じて貸玉を払い出す貸玉払出手段を備えており、
    前記貸玉検出手段は、前記貸玉払出手段が払い出した貸玉の対価を検知可能に構成されており、
    前記抽選手段は、前記貸玉検出手段により検知された対価に応じて、所定回数の抽選処理を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記始動口への入賞経路に向けて玉を放出する玉放出手段、を備え、
    該玉放出手段は、前記貸玉検出手段による貸玉の払い出しの検出に応じて玉を放出可能なように構成され、
    前記抽選手段は、前記玉放出手段により放出された玉が前記始動口に入賞したときに抽選処理を実行することを特徴とする請求項に記載のパチンコ遊技機。
  4. 前記遊技領域における前記始動口の上方には、当該始動口の真上に当たる位置を最下部とした凹状を呈すると共に遊技者側に向けて前下がりに傾斜する棚面を備え、かつ、前記最下部に沿う前後方向の凹溝が形成された揺動ステージが配設されており、
    前記玉放出手段は、前記揺動ステージに玉を放出するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のパチンコ遊技機。
  5. 対価の支払いに応じて貸玉を払い出す貸玉払出手段を備えており、
    前記貸玉検出手段は、前記貸玉払出手段が払い出した貸玉の対価を検知可能なように構成されており、
    前記玉放出手段は、前記貸玉検出手段により検知された対価に応じて、所定数の玉を放出するように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のパチンコ遊技機。
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