JP5247258B2 - 閃光装置 - Google Patents
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Description
本発明の請求項4記載の閃光装置は、放電開始指示に応じて主コンデンサの電荷を放電管に印加する発光制御部と、前記発光制御部が放電管を発光させるたびに発光履歴と前回の発光からの経過時間とに基づき計算した前記放電管から発生した熱で温度が上昇する保護対象部位の予測温度Tpを記録するとともに、前記予測温度Tpまたは前回の発光からの経過時間から計算した時々の予測温度Tptと、前記保護対象部位に対する規定の上限設定温度とを比較して次回の前記放電管の発光をコントロールするよう前記発光制御部を制御する温度予測部と、外気温Taを検出する外気温度検出部とを設け、前記温度予測部は、前記予測温度Tpと前記外気温Taとの差が所定値以内である判定条件であることを検出するとともに、所定の規定時間が経過した場合、あるいは前記規定時間内に前記判定条件を満たさない状態となった場合には、前記上限設定温度との比較対象として前記時々の予測温度Tptを選択し、前記規定時間内において前記判定条件を満たしている場合には、前記時々の予測温度Tptに代わって前記予測温度Tpを前記比較対象として選択することを特徴とする。
図1は本発明の閃光装置を示す。図2と図3はその外観を示している。
この閃光装置は、カメラ本体(図示せず)のストロボシューにセットして使用されるクリップオンタイプで、カメラ本体から、図2と図3に示すアクセサリーシュー1を介してカメラ側の撮影レンズの画角を示すズーム情報2、シャッター作動指示がなされたことを示すシャッター情報3などを受信する。また、閃光装置においてセットされた発光タイプ4に応じては、カメラ本体からのシャッター情報3を受信して閃光装置の側からアクセサリーシュー1を介してカメラ本体に撮影開始指示を供給するように構成されている。発光タイプには、カメラ側のシャッターが開放してから閃光装置が発光する通常タイプと、カメラ側のシャッターが開放するよりも先行して閃光装置が発光するフラットタイプ、1回のシャッター情報を検出して小光量の発光を自動的に繰り返すマルチタイプなどがある。
閃光装置は、回路基板5と電源電池6などを内蔵するストロボ本体7と、このストロボ本体7の上部に連結軸8aを中心に左右方向に回動自在に取り付けられた発光部9とで構成されている。発光部9はストロボ本体7に対して連結軸8bを中心に上下方向にも回動自在に構成されている。電源電池6がセットされる格納スペース22は、電池蓋24で開閉自在に構成されている。
電源スイッチ19を介して給電された電源電池6の出力電圧は、電源制御部15によって各部に給電すると共に、昇圧して主コンデンサ13を充電する。主コンデンサ13の端子電圧は発光制御部17を介して放電管10に印加されている。
マイクロコンピュータを主要部として構成されている温度予測部16は、発光制御が行われていない場合は、ステップS1において、透過パネル11の予測温度Tpを外気温度Taと同じに設定する。ここで外気温度Taは、閃光装置の外部に近くて、閃光装置の機器内部の発熱の影響を受けにくい場所に温度センサ21を取り付けて検出されている。具体的には、温度センサ21は、図2に示すように、ストロボ本体7の内部で、発熱体となる放電管10や主コンデンサ13、電源電池6の格納スペース22からできるだけ離れた位置として、この実施の形態ではストロボ本体7の底部側の隅に位置するように回路基板5に温度センサ21が実装されている。
Tm:ズーム位置が広角端で、フル発光させた際の上昇温度
(広角端は、放電管10と透過パネル11とが最も近い状態)
KL:レベルによる温度上昇係数
KZ:ズーム位置による温度上昇係数
KS:温度上昇の飽和係数
KT:外気温による温度上昇補正係数
Tp(n)=Tp(n−1)+ΔTf
n:発光回数
ステップS2−dでは、ステップS2−cで計算したTp(n)をメモリ23に記憶させる。
ステップS3では、ステップS2−dで記憶した予測温度:Tp(n)と上限閾値温度Bと比較して次回の発光が可能か判定する。具体的には、図6(c)に示すようにシャッター情報3に基づいて図6(a)に示すように放電管10が繰り返し発光して、透過パネル11の温度が図6(b)に示すように変移する場合を考えた場合、温度予測部16には透過パネル11の上限温度として上限閾値温度Bと下限閾値温度Aが予め設定されている。仮想線の丸印はステップS2−dでのメモリ23の更新を表している。
Ta:外気温度
Tp’:直前の発光の際の透過パネル予測温度
β:放熱係数で、−0.002
t:経過時間で、1.024秒
なお、Tp’が外気温度と同じ場合には場合には時間経過によっても冷えることがないとして処理する。また、ステップS2−hで所定のタイマー時間(15秒)が経過した場合にも、ステップS5からステップS6に進み、上述と同様の動作を行う。
電源電池6が十分である場合には、図4と図5に示したルーチンを実行して運転されているが、電源電池6が消耗して電池交換のために電源電池6が取り外されたことを検出するために、温度予測部16はステップS11において、電源制御部15に給電されている電源電圧がゼロボルト付近に低下していないかを検出する。電源電圧が低下していない場合には、ステップS12を飛び越してステップS11に戻る。消耗した電源電池6が取り外されたような場合には電源電圧が低下したと判定されて、図4と図5で行っていた透過パネル予測温度の計算をステップS12で中止する。
この復電した時刻t2にメモリ23に記憶されている透過パネル予測温度は、時刻t0のタイミングの透過パネル予測温度であって、ステップS24では透過パネル11の放熱特性とステップS23で求めた経過時間(t2−t0)とから復電した時刻t2の透過パネル予測温度Th3を計算して、ステップS25でメモリ23の内容を透過パネル予測温度Th3に更新して、ステップS26でステップS3に復帰する。
図11(b)に示すように時刻t1に使用済みの電源電池を外し、時刻t2に新しい電源電池を装填した一般的な動作形態において、電池取り外し直前の発熱量のデータ(透過パネル予測温度Th1)が図11(a)に示すように残っている場合には、時刻t2の直後の時刻t3では、時刻t2の透過パネル予測温度Th1から時刻t2〜時刻t3までの放熱温度を差し引いて透過パネル予測温度Th2を計算し、時刻t3では透過パネル予測温度Th2に基づいて次回発光を実施した場合の透過パネル温度が予想されている。実際には、電源電池6が取り外される時刻t1が予め分からないため、短い時間間隔で透過パネル予測温度を計算することを繰り返していなければ、電源電池6が取り外されて停電した時刻t1の透過パネル予測温度を得ることが出来ない。
この実施の形態では、発光タイプによって指定された小光量の発光の場合であっても、従来のように一律に透過パネル11の時々の予測温度が外気温と同じであると看做して処理するのではなく、ステップS2−eからステップS2−kのルーチンで選別している。
Tp(n) = Tp(n−1)+ΔTf
ΔTf = Tm・KL・KZ・KS・KT
であって、放電管10のズーム位置による温度上昇係数:KZは、望遠端から広角端に向かって大きくなる。
また、上記の実施の形態ではズーム機構12が、ズーム情報2に応じて放電管10を透過パネル11に対して前後駆動するよう構成したが、ズーム機構12を、ズーム情報2に応じて透過パネル11を放電管10に対して前後駆動するよう構成しても同様である。
7 ストロボ本体
9 発光部
10 放電管
11 透過パネル(保護対象部位)
12 ズーム機構
13 主コンデンサ
16 温度予測部
17 発光制御部
18 副コンデンサ
21 温度センサ
23 メモリ
Claims (4)
- 放電開始指示に応じて主コンデンサの電荷を放電管に印加する発光制御部と、
前記発光制御部が放電管を発光させるたびに発光履歴と前回の発光からの経過時間とに基づき計算した前記放電管から発生した熱で温度が上昇する保護対象部位の予測温度Tpを記録するとともに、前記予測温度Tpまたは前回の発光からの経過時間から計算した時々の予測温度Tptと、前記保護対象部位に対する規定の上限設定温度とを比較して次回の前記放電管の発光をコントロールするよう前記発光制御部を制御する温度予測部と、
外気温Taを検出する外気温度検出部と
を設け、
前記温度予測部は、
直前の発光による前記保護対象部位の温度上昇分の予測値ΔTfが既定値未満の第1条件、または前記予測温度Tpと前記外気温Taとの差が所定値以内である第2条件であることを検出するとともに、
所定の規定時間が経過した場合、あるいは前記規定時間内に前記第1条件または前記第2条件を満たさない状態となった場合には、前記上限設定温度との比較対象として前記時々の予測温度Tptを選択し、
前記規定時間内において前記第1条件または前記第2条件を満たしている場合には、前記時々の予測温度Tptに代わって前記予測温度Tpを前記比較対象として選択する
ことを特徴とする
閃光装置。 - 前記保護対象部位が、ズーム情報に応じて作動するズーム機構によって前記放電管との距離が接近離間するように取り付けられた透過パネルであり、
前記予測温度Tpの計算に、前記放電管と前記透過パネルの距離に応じて決定した係数を掛けるように構成した
請求項1記載の閃光装置。 - 放電開始指示に応じて主コンデンサの電荷を放電管に印加する発光制御部と、
前記発光制御部が放電管を発光させるたびに発光履歴と前回の発光からの経過時間とに基づき計算した前記放電管から発生した熱で温度が上昇する保護対象部位の予測温度Tpを記録するとともに、前記予測温度Tpまたは前回の発光からの経過時間から計算した時々の予測温度Tptと、前記保護対象部位に対する規定の上限設定温度とを比較して次回の前記放電管の発光をコントロールするよう前記発光制御部を制御する温度予測部と、
外気温Taを検出する外気温度検出部と
を設け、
前記温度予測部は、
直前の発光による前記保護対象部位の温度上昇分の予測値ΔTfが既定値未満の判定条件であることを検出するとともに、
所定の規定時間が経過した場合、あるいは前記規定時間内に前記判定条件を満たさない状態となった場合には、前記上限設定温度との比較対象として前記時々の予測温度Tptを選択し、
前記規定時間内において前記判定条件を満たしている場合には、前記時々の予測温度Tptに代わって前記予測温度Tpを前記比較対象として選択する
ことを特徴とする
閃光装置。 - 放電開始指示に応じて主コンデンサの電荷を放電管に印加する発光制御部と、
前記発光制御部が放電管を発光させるたびに発光履歴と前回の発光からの経過時間とに基づき計算した前記放電管から発生した熱で温度が上昇する保護対象部位の予測温度Tpを記録するとともに、前記予測温度Tpまたは前回の発光からの経過時間から計算した時々の予測温度Tptと、前記保護対象部位に対する規定の上限設定温度とを比較して次回の前記放電管の発光をコントロールするよう前記発光制御部を制御する温度予測部と、
外気温Taを検出する外気温度検出部と
を設け、
前記温度予測部は、
前記予測温度Tpと前記外気温Taとの差が所定値以内である判定条件であることを検出するとともに、
所定の規定時間が経過した場合、あるいは前記規定時間内に前記判定条件を満たさない状態となった場合には、前記上限設定温度との比較対象として前記時々の予測温度Tptを選択し、
前記規定時間内において前記判定条件を満たしている場合には、前記時々の予測温度Tptに代わって前記予測温度Tpを前記比較対象として選択する
ことを特徴とする
閃光装置。
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