JP2000284353A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000284353A
JP2000284353A JP11089403A JP8940399A JP2000284353A JP 2000284353 A JP2000284353 A JP 2000284353A JP 11089403 A JP11089403 A JP 11089403A JP 8940399 A JP8940399 A JP 8940399A JP 2000284353 A JP2000284353 A JP 2000284353A
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Takatoshi Nishida
隆勇 西田
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  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のバッテリーチェックは、一度電池交換
を促す警告表示が出ても電池の電圧回復があると、警告
表示が点灯したり、消灯したりして、警告表示の信頼性
を損ねていた。 【解決手段】 本発明のカメラにおけるバッテリーチェ
ックは、演算制御回路(CPU)1の制御により、電源
電圧を複数回測定し電池交換を促すための警告レベルに
よる判定と、複数回の電源電圧を測定して予め警告レベ
ル以下の設定電圧で、機器駆動を停止させるロックレベ
ルによる判定との2つのバッテリーチェックを行なわれ
る。一度、警告表示された場合には、表示されたことを
記憶部36に記憶し、メインスイッチ6の作動が無い限
り、以降の撮影シーケンスにおいて、警告表示を維持
し、警告表示のための電圧測定や判定のサブルーチンを
省略し、若しくはバッテリーチェックを省略する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのバッテリ
ーチェックシステムに係り、特に電源となる電池の消耗
度を検出し、表示によってユーザに電池交換を促す技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の携帯型パーソナルコンピュータや
携帯電話無線機等の発達、普及に伴い、改良された種々
の電池が提供され、これらの改良された電池は、カメラ
にも使用できるようになっている。このため、機器に装
填した電池のバッテリーチェックを正確に行い、使用者
に電池のエネルギー残量や電池交換を告知する技術がま
すます重要になってきている。
【0003】バッテリーチェックの精度を高めた従来の
技術としては、例えば、特開平7−234433号公報
には、電池交換を促すための警告レベルと、機器駆動を
停止させるロックレベルとの2段階のバッテリーチェッ
クを行うシステムが開示されている。この技術は、複数
回の電池の電圧測定を行い、2段階のレベルで判定する
ものであり、すべて測定結果が警告レベル以下の場合に
は、警告表示が行われる。この警告表示の更新は、電源
スイッチのオン/オフ動作(バリアの開閉時)に伴って
行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように改良さ
れた電池であっても、電流消費時の電圧変化が激しく且
つ、消費終了後の電圧復起が大きいタイプもある。
【0005】このような電池をカメラに装填して、従来
技術のバッテリーチェックのように、ある1つの閾値に
より警告表示の有無を判定した場合には、ストロボ充電
やフィルム巻き戻し等の重負荷をかけた直後にバッテリ
ーチェックを実行すると、電池交換を促す警告表示が出
やすくなる。この時に表示された警告表示は、一度表示
されたとしても、数分後に電池の電源電圧が回復してし
まうと、警告表示が消えたり、OK表示に戻ったりす
る。
【0006】このように警告表示が点灯したり消灯した
りすると、電池交換をするべきか否か判断がつかなくな
り、警告表示に対する不信感を与えてしまう。
【0007】また、一度警告表示が出た電池は、撮影を
繰り返すうちに、再度警告表示が出る可能性が高い。従
来技術に記載したような撮影の各動作毎に、複数回の警
告レベルのバッテリーチェックと複数回のロックレベル
のバッテリーチェックを連続して行うことは、電池のエ
ネルギー残量をさらに消費することとなり、省エネルギ
ー化の点で好ましくない。
【0008】そこで本発明は、以上の点に鑑み、電池交
換を促す警告表示の点灯/消灯の繰り返しを防止し、且
つ電池に対する低消費化を実現しつつ、複数回の電源電
圧測定による高信頼度のバッテリーチェックを実現する
カメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、カメラを作動状態にするメインスイッチ
と、カメラに装填されている電池の消耗を測定する電池
測定手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上記
電池が所定電圧レベル以下である場合に電池消耗状態表
示をする表示手段と、上記電池測定手段及び上記表示手
段を制御する制御手段と、を有するカメラにおいて、上
記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記憶
する記憶手段を具備し、上記制御手段は、上記メインス
イッチが再作動されるまで上記電池消耗状態表示を上記
記憶手段に記憶させているカメラを提供する。
【0010】上記カメラにおいて、上記表示手段が電池
消耗状態表示の状態であることを記憶する記憶手段を備
え、上記制御手段は、上記記憶手段が上記電池消耗状態
表示を記憶しているときには、上記電池測定手段の動作
を非作動とする。
【0011】さらに、カメラを作動状態にするメインス
イッチと、カメラに装填される電池の消耗を測定する電
池測定手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上
記電池が所定電圧レベル以下であるか否かを判定する判
定手段と、上記判定手段の結果により上記電池が所定電
圧レベル以下である場合に電池消耗状態表示をする表示
手段とを有するカメラにおいて、上記表示手段が電池消
耗状態表示の状態であることを記憶する記憶手段と、上
記記憶手段の記憶結果に従って上記所定レベルを切り換
えて、上記判定手段を実行するように制御する制御手段
とを備えるカメラを提供する。
【0012】以上のように構成されたカメラにおけるバ
ッテリーチェックは、制御手段の制御により、電源電圧
を複数回測定して電池交換を促すための警告表示を行う
警告レベルによる判定と、電源電圧を複数回測定して予
め警告レベル以下の設定電圧で、機器駆動を停止させる
ロック処理を行うロックレベルによる判定との2つのバ
ッテリーチェックが行なわれる。一度、警告表示された
場合には、表示されたことを記憶手段に記憶しておき、
メインスイッチの作動が無い限り、以降の撮影シーケン
スにおいて、警告表示の表示状態を維持し、電池測定手
段による警告表示のための電圧測定や判定を行うサブル
ーチンを省略する。
【0013】また、記憶手段に記憶された警告表示の有
無により、警告表示を行うための警告レベルを電圧の異
なる2つの警告レベル設けて、電池が電圧回復した時に
は高い電圧レベルに設定した警告レベルにより判定し警
告表示が変更される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【0015】図1には、本発明によるカメラの概念的な
構成例を示し説明する。
【0016】この構成において、カメラに搭載される演
算制御回路(CPU)1には、電源となる電池2のエネ
ルギー残量を判定するための電池消耗判定部3と、判定
結果に基づき、電池交換を促す警告等を表示するための
表示部4と、レリーズスイッチ(SW)5とカメラを作
動状態にするメインスイッチ(パワーSW)6とが接続
されている。
【0017】このCPU1には、電池消耗判定部3に対
して、電池の消耗判定の方法や判定の作動と禁止とを切
り換えるための制御切換部7と、一度警告表示が表示部
4に表示された際に表示されたことを記憶する記憶部3
6が設けられている。
【0018】CPU1に制御される記憶部36は、メイ
ンSW6が操作されるまで、警告表示されたことを記憶
している。またCPU1は、記憶部36が記憶状態にあ
るとき、電池消耗判定部3を非作動にする。但し、レリ
ーズSW5の操作後にロック処理を行うためのバッテリ
ーチェックは実施される。
【0019】次に、本発明のカメラに係るバッテリーチ
ェックシステムを搭載する第1の実施形態について説明
する。
【0020】図2は、第1の実施形態に係るカメラの外
観構成例を示す。
【0021】図2(a)に示すカメラは、ユーザ13に
よる使用中状態を示すものであり、カメラ本体8には、
正面側に撮影レンズ9、ストロボ発光部10、不使用時
に撮影レンズ9を覆うバリア(図2(b)参照)11が
配置され、その上面側には、レリーズSW5や、液晶等
で構成された表示部(LCD)4が配置されている。
【0022】図1に示すメインSW6のオン・オフは、
バリア11の開閉に連動し、図2(b)に示すように、
バリア11が閉状態ではカメラは作動せず、レリーズS
W5の操作等も受け付けず、LCD4の表示も消してい
る。また、電池蓋12を開けて、カメラ本体8内に装填
された電池2を図示している。
【0023】図2(a)に示すようにバリア11を開け
ると、撮影レンズ9が所定位置まで繰り出され、レリー
ズSW5を操作すれば、カメラは撮影シーケンスを実行
する。しかし、その時電池2に十分な電圧がないとカメ
ラに搭載する、AF機構、シャッター機構、巻き上げ機
構等が適正に動作せず、失敗写真となってしまう恐れが
ある。
【0024】そこで、バリア11開閉の時には、所定位
置に撮影レンズ(鏡胴)9が繰り出されるかまたは沈胴
されるかを予測するバッテリーチェックが必要である。
そしてレリーズSW5の操作時には、シャッター機構の
動作を完了させるためのバッテリーチェックが必要であ
り、さらに露光後には、巻き上げ機構の動作予測のため
のバッテリーチェックが必要となる。これらのバッテリ
ーチェックの結果、電池2の交換が必要あれば、その都
度LCD4にその旨の表示し、場合によっては動作をロ
ックさせる。
【0025】このようなカメラの各動作は、ワンチップ
マイコン等からなる演算制御回路(CPU)1により制
御され、またバリア11の開閉に連動して、メインSW
6(パワーSW)がオン/オフする。
【0026】そして、レリーズSW5の操作により、C
PU1は撮影シーケンスに入る。これらの電気回路は、
電池2のエネルギーによって動かされるが、この電池2
の消耗度を電池消耗判定部3が判定する。
【0027】CPU1は、電池消耗判定部3の制御を行
なって動作信号や禁止信号を送り、LCD4を制御し
て、電池消耗時には警告表示を行い、ユーザ13に電池
交換を促す。この電池消耗判定部3は、電池2の内部抵
抗Rを考慮して、これから電流をとり出した時の電圧を
測定するので、バッテリーチェックにはエネルギー消費
が伴ってくる。また従来のように、電圧測定の精度を上
げるために何度もチェックを行うとタイムラグが長くな
る。
【0028】ここで、本発明におけるバッテリーチェッ
クについて説明する。
【0029】本発明では、電池交換を促すための警告レ
ベルと、機器駆動を停止させるロックレベルとの2段階
のバッテリーチェックを行い、判定結果により、警告表
示を行なったり、機器駆動の停止(ロック処理)を実施
する。このロックレベルは、警告レベル以下の電圧に設
定される。
【0030】以下の実施形態において、警告レベルとロ
ックレベルとの2つの異なる電圧に対してチェックする
ものを通常のバッテリーチェックとし、警告レベルのよ
るチェックを省略し、ロックレベルのみのチェックを行
うものを短縮バッテリーチェックとする。
【0031】短縮バッテリーチェックにおいては、通常
レリーズ操作を行っている時は、撮影者はファインダを
覗いている状態であるため、LCD4に警告表示したと
してもほとんど確認しない場合が多く、警告表示が無駄
になっている。従って、このタイミングで行うバッテリ
ーチェックは、機器駆動を停止させるロックレベルのチ
ェックだけでよく、警告表示のサブルーチンが省略でき
る。他にも警告表示が不要な場面では、警告表示サブル
ーチンを省略して、ロックレベルのみの判定とすること
ができる。
【0032】またロックレベルの判定においても、レリ
ーズ操作のようにエネルギー消費が少なく、次の動作の
みが保障されればよい場合などには、通常時よりも電圧
測定を回数を減らすこともできる。
【0033】このような短縮バッテリーチェックは、処
理を簡略化することで、通常のチェック時間よりも短縮
することができ、通常よりもタイムラグが短くなる。
【0034】このような前提に基づき、図3に示すフロ
ーチャートを参照して、撮影時のシーケンスを通じて第
1の実施形態の特徴について説明する。
【0035】まず、バリア11が開状態であるか否かを
判定する(ステップS1)。この判定でバリア11が開
状態であった場合(YES)、バッテリーチェックの警
告表示のフラグをクリアして”0”にする(ステップS
2)。しかしバリア11が閉であった場合には(N
O)、このフラグ状態を維持する。
【0036】次に、通常のバッテリーチェックを行う
(ステップS3)。このバッテリーチェックの結果から
電池2の交換を促す警告表示をするか否か判別する(ス
テップS4)。
【0037】この判別により警告表示を行う場合は(Y
ES)、警告表示のフラグを”1”に設定して(ステッ
プS5)、LCD4に後述する図12に示すような電池
マーク41を点滅させた警告表示を表示する(ステップ
S6)。この時、電池マーク41を表示したことを記憶
部36に記憶させる。この電池マーク41を表示した
後、若しくは電池2が使用可能な状態であると判別され
たならば(NO)、撮影者によりレリーズ操作が行われ
たか否かをチェックする(ステップS7)。ここで、レ
リーズ操作が行われなかった場合には(NO)、バリア
11の閉状態となったか否かを判別し(ステップS
8)、バリア11が開状態のままであれば(NO)、待
機し、バリア11が閉状態と判別されれば(YES)、
ステップS1に戻る。
【0038】しかしステップS7で、レリーズ操作が行
われたと判別された場合には(YES)、前述した警告
表示サブルーチンを省略して、ロックレベルのみの判定
を行う短縮バッテリーチェックを実施する(ステップS
9)。この短縮バッテリーチェックにおいては、ロック
レベルのみの判定とし、電池に対するシャッター駆動の
負荷は小さいため、電圧測定の回数も通常より減じても
よい。
【0039】この短縮バッテリーチェックによる結果に
基づき、ロック処理を行うか否か判定する(ステップS
10)。この判定で、電池のエネルギー残量では以降の
撮影シーケンスの実行が無理な場合には、機器駆動を停
止させるロック処理を行う(ステップS11)。
【0040】しかしステップS10の判定において、ロ
ック処理を行わなければ(NO)、測距測光処理を含む
撮影処理に移行する(ステップS12)。
【0041】そして撮影完了後に、警告表示のフラグが
セットされているか否か、即ち、記憶部36に警告表示
をしたことが記憶されているか否かを判別する(ステッ
プS13)。
【0042】この判定で警告表示のフラグが設定されて
いない場合(NO)、警告表示レベルとロックレベルの
チェックを行う、通常のバッテリーチェックを実施する
(ステップS14)。この通常のバッテリーチェックに
より、以降のカメラの動作を保障する。
【0043】このバッテリーチェックの結果に基づき、
警告表示するか否か判別し(ステップS15)、警告表
示する場合には(YES)、警告表示のフラグを”1”
に設定して(ステップS16)、LCD4に電池マーク
41を点滅表示する(ステップS17)。
【0044】次に、電池マーク41の点滅表示した後、
若しくはステップS15において警告表示を表示しなか
った場合(NO)、若しくはステップS13において、
警告表示のフラグがセットされている場合(YES)、
撮影終了コマを巻き上げて、次のコマへの撮影を許可す
る(ステップS18)。その後、ステップS8に移行
し、バリア11の開閉状態を判別し、バリア23が開状
態であれば、レリーズSW5の操作待ちに再び入る。
【0045】本実施形態では、一度警告表示のフラグが
設定されていた場合、即ち、警告表示をLCD4に表示
したことが記憶部36に記憶されている場合には、以降
の撮影シーケンスでは、バッテリーチェックを省略した
り、警告表示のためのバッテリーチェックを省略してロ
ック処理のためのバッテリーチェックのみを実施する。
【0046】この撮影シーケンスにより、タイムラグや
電池の低消費化を実現することができる。また、警告表
示のフラグが設定されていると、バリア11の開閉に伴
ってステップS2におけるフラグクリアされるまで、L
CD4には警告表示が出つづけているため、電池の電源
電圧が不安定となっても、警告表示の点灯/消灯が繰り
返し行われることが無くなり、確実にユーザに電池交換
を促すことができる。
【0047】本実施形態では、撮影後のフィルム巻き上
げ前に行うバッテリーチェックを省略したが、代わりに
撮影レンズ9のズーム操作等の時にバッテリーチェック
を行ってもよい。
【0048】次に図4に示すカメラの回路システムを参
照して、第2の実施形態について説明する。
【0049】このカメラは、カメラ全体のシーケンス制
御を行うメイン演算処理回路(CPU)1と、測距測光
やフィルムの給送等を制御する演算処理回路(IF−I
C)14を備える。CPU1とIF−IC14とはメイ
ンバス15で接続される。
【0050】上記IF−IC14は、投光LED16a
と受光PSD16bを含む測距ユニット17、測光セン
サ18が設けられ、CPU1からの指示に基づいて、測
距、測光を行い、CPU1へ各情報をデジタル量に変換
しメインバス15を通して伝えられる。
【0051】さらにIF−IC14は、図示しないAF
機構を駆動させるフォーカスモータ19、その動作を検
出するフォーカス駆動センサ20及び、図示しないズー
ム機構や巻き上げ機構を駆動させる巻き上げ兼ズームモ
ータ21、それらの動作を検出する巻き上げ・ズーム駆
動センサ22、シャッター駆動機構23、さらに動力伝
達の切り換えを行う切換機構24とが接続され、作動に
伴うパルス列やH,Lの2値化信号をCPU1へ伝達す
る。
【0052】このシャッター駆動機構23は、IF−I
C14から動力源を含む駆動信号が出力され、CPU1
からの制御命令に、従って駆動される。またシャッター
駆動機構23からIF−IC14へシャッターの開口を
確認するモニタ信号が出力され、IF−IC14を経由
して、メインバス15を通じCPU1へ伝達される。
【0053】CPU1には、表示部(LCD)4、高速
発振クロックを発生させるOSC24、各種固定データ
を格納するEEPROM25及び、フラッシュ回路ユニ
ット26が接続され、さらに外部接続端子27が設けら
れている。さらに、CPU1には、撮影者の操作により
ズーム機構をズームアップさせるためのズームアップス
イッチ33、ズームダウンさせるためのズームダウンス
イッチ34及び、カメラ本体の裏蓋の開閉を検出する後
蓋スイッチ35が設けられている。
【0054】このEEPROM25は、カメラの製造工
程における調整データ、機械駆動、露出演算に必要な各
種固定データを格納しており、メインバス15とは別の
シリアルバス28でCPU1に接続されている。また外
部接続端子27は、シリアルバス28を介してCPU1
に接続され、外付けの治具等とCPU1の通信に使用さ
れる。
【0055】フラッシュ回路ユニット26には、発光部
30が接続されている。またCPU1よりフラッシュ回
路ユニット26へ充電を開始させる充電制御信号、発光
を開始させるトリガ信号及び、IGBTをオフさせ発光
を停止させる発光制御信号が出力される。一方、フラッ
シュ回路ユニット26からIF−IC14へ充電電圧モ
ニタ信号が送出され、IF−IC14においてデジタル
量に変換されて、CPU1へ伝達される。
【0056】そしてカメラ全体の電源供給源となる電池
2が装填されており、電池2の+端子側と直結される形
で駆動用電源電圧Vcc1 (大電流)が、フラッシュ回路
ユニット26、IF−IC14、電源制御部2、各モー
タ及びシャッター駆動機構へ供給される。この電源制御
部29は、IF−IC14を経由したCPU1からの指
示にて昇圧電圧に切替る昇圧機能を有し、昇圧された制
御用電源電圧Vcc2 (小電流)をCPU1、IF−IC
14、EPROM25へ電源供給している。
【0057】上記電源電圧Vcc1 の供給ラインには、バ
ッテリーチェック用のダミー抵抗RDMY31とバッテ
リーチェック用トランジスタ32が設けられている。こ
のトランジスタ32ベースは、IF−IC2へ接続さ
れ、CPU1の指示に基づき、IF−IC14により、
オン/オフされる。
【0058】ここで、トランジスタ32がオン状態とな
ると、電源電圧Vcc1 よりダミー抵抗RDMY31から
トランジスタ32のベースへ通電される。この通電によ
り、電源電圧Vcc1 は、電池2の内部抵抗の作用によっ
てトランジスタ32のオフ時(非通電状態)に対して電
圧降下が発生する。この時の電源電圧Vcc1 の電圧レベ
ルは、IF−IC14によってモニタされ、CPU1の
指示に従って、デジタル変換されて、IF−IC14か
らCPU1へ伝達される。CPU1は、この結果に基づ
き、電源電圧Vcc1 の電圧値がわかり、電池2の状態が
使用可能であるかEEPROM25に格納されたデータ
と比較して判断する。
【0059】このように構成されたカメラの作用につい
て、図5乃至図7に示すフローチャートと図8乃至図1
0に示すタイムチャートを参照して説明する。
【0060】図5及び図6は、第2の実施形態によるC
PU1のメインフローチャートを示す。
【0061】まず、ユーザによって電池2がカメラ本体
内に装填されると、CPU1が起動する。この時、フラ
グBCENFが”1”に設定される(ステップS2
0)。このフラグ設定により、後述するバッテリーチェ
ックのサブルーチン中で、警告表示を行うための第2の
電圧レベル(警告レベルVWN)による判定が許可され
た状態となる。
【0062】次に、バリア11が開閉状態即ち、パワー
SW6のオン/オフ状態を検出する(ステップS2
1)。ここで、オンされていれば、第1の実施形態で説
明した通常のバッテリーチェックを行う(ステップS2
2)。この第1の電圧レベル(ロックレベルVNG)と
第2の電圧レベル(警告レベルVWN)の両方レベルの
チェックを行う。
【0063】そして、表示オフフラグSTPFを”0”
に設定し、表示を許可して(ステップS23)、WID
処理にてレンズをワイド位置へ繰り出して撮影を許可す
る(ステップS24)。
【0064】次に、カメラの表示部4へチェック結果の
表示を行っている時間を表示タイマに設定し、スタート
させる(ステップS25)。本実施形態では、4分に設
定する。勿論、この時間に限定されるものではない。そ
の後、パワーSW6のオン/オフ状態を判別し(ステッ
プS26)、オン状態からオフ状態となっていた場合
(NO)、フラグBCENFが”1”に設定される(ス
テップS27)。しかしオン状態であった場合には(Y
ES)、表示タイマに設定された時間に達したか否かを
判別する(ステップS28)。
【0065】そしてステップS27でフラグBCENF
を設定した後、若しくはステップS28で表示タイマに
設定された時間に達した場合(YES)には、共に以降
に撮影を行わないものと判断して、撮影レンズ9の鏡筒
を沈胴位置へ繰り込み(ステップS29)、LCD4の
表示を消す(ステップS30)。
【0066】その後、STOP処理を行って、CPU1
を低消費モードに設定し(ステップS31)、STPF
を”1”に設定して(ステップS32)、表示オフであ
ることを記憶する。
【0067】上記ステップS28で表示タイマに設定さ
れた時間(4分)に達する前に、いずれかのスイッチを
作動させた場合には、表示タイマが停止し、LCD4に
所定の表示が行なわれる(ステップS33)。またパワ
ーSW6が入った時点からフラッシュ回路ユニット26
等への充電が行われており、その充電が完了したか否か
判別する(ステップS34)、ここで、充電が完了して
いない場合(NO)、フラッシュ回路ユニット26への
充電を行う(ステップS35)。
【0068】次に、後蓋SW35の開閉状態を判別する
(ステップS36)。この判別において、後蓋SW35
に「開→閉」の操作があった場合(YES)、通常のバ
ッテリーチェックを実行した後(ステップS37)、空
送り処理を実行してフィルムの装填を行う(ステップS
38)。フィルムを装填した後、上記ステップS25に
戻りメインフローを続行する。
【0069】上記ステップS36の判別において、後蓋
SW35に「開→閉」の操作がなかった場合(NO)、
後蓋SW35に「閉→開」の操作があったか否かを判別
する(ステップS39)。この判別で、後蓋SW35に
「閉→開」の操作があった場合(YES)、フィルムを
取り出したものと考え、リワインド完了フラグRWED
Fを”0”に設定して(ステップS40)、上記ステッ
プ25に戻る。
【0070】しかし、上記ステップS39の判別で、後
蓋SW35に「閉→開」の操作が無かった場合(N
O)、リワインド完了フラグRWEDFの設定が”1”
か”0”かのいずれであるか判別を行う(ステップS4
1)。
【0071】この判別で、RWEDFの設定が”1”の
場合は、リワインドが完了した状態であるため、以降の
処理となるレリーズ操作やズーム操作が禁止され、上記
ステップS26に戻る。一方、RWEDFが”0”であ
った場合には、レリーズSW5のオン/オフ状態の判別
を行う(ステップS42)。レリーズSW5がオフ状態
の場合、ズームSW33のオン/オフ状態の判別を行い
(ステップS43)、このズームSW33がオン状態な
らば、通常のバッテリーチェックを実行した後(ステッ
プS45)、ズーム制御を行ってズームの繰り出し、繰
り込みを行い(ステップS46)、上記ステップS25
に戻る。一方、ズームSW33がオフ状態ならば、上記
ステップS26に戻る。
【0072】以上のように撮影に係わる各動作中にバッ
テリーチェックを行い、電池2の状態を確認した後に動
作を続行させている。これらのバッテリーチェックで
は、上記ステップS20において、フラグBCENF
が”1”に設定されているため、警告レベル及びロック
レベルの2段階による通常のバッテリーチェックが実施
される。
【0073】しかし、上記ステップS42の判別におい
て、レリーズSW5が操作された場合には、ロックレベ
ルのみの判定を行う短縮バッテリーチェックを実施する
(ステップS47)。このチェックによりレリーズSW
5押下から露光までのレリーズタイムラグが短縮でき
る。
【0074】次に、測距及び測光を行い(ステップS4
8)、被写体までの距離と被写体輝度を測定した後、こ
れらの結果に基き、撮影レンズ9の繰り出し制御を行っ
てピントを合わせ(ステップS49)、適性露光が得ら
れる秒時によりシャッタ制御が行われて撮影される(ス
テップS50)。
【0075】そして、撮影終了後に、警告レベル及びロ
ックレベルによる通常のバッテリーチェックを実行する
(ステップS51)。このチェックでは、電池の残量が
警告レベルかロックレベルかの判定が行えるため、次動
作の保障も正確に行える。さらに警告レベル判定も実施
しているため、ユーザへの警告表示ができ、電池交換タ
イミングを正確に示すことができる。
【0076】その後、撮影済コマを巻き上げる(ステッ
プS52)。このフィルム巻き上げ中にフィルム終端を
検出した場合(ステップS53)、巻き戻しを実行し
(ステップ54)、巻き戻し終了の後、フラグRWDF
を”1”に設定して(ステップS55)、上記ステップ
S25に戻り、再度、メインフローの処理を続行する。
【0077】次に、図5及び図6に示したフローチャー
トにて実施したバッテリーチェックのサブルーチンにつ
いて説明する。このバッテリーチェックについては、図
7に示すフローチャート、図8乃至10に示すタイミン
グチャート及び、図11乃至図13に示す表示例を参照
して説明する。
【0078】ここで本実施形態におけるLCD4への警
告表示及びロック処理の表示について説明する。
【0079】図11は、通常の表示例である。日付等の
写し込み表示38、撮影終了コマ数37、撮影モードマ
ーク40及び電池マーク41が表示されている。
【0080】電池マーク41は、2つのセグメントから
なり、電池のエネルギー残量が十分である場合は点灯し
ている。また、撮影モード40は、ストロボ発光時に被
写体の目が赤くなる赤目現象を防止するモードを設定し
た状態をモード表示の一例として示している。
【0081】図12は、電池マーク41が点滅する警告
表示例である。警告表示されてもレリーズ操作や撮影に
係わる動作は許可されているため、撮影終了コマ数3
7、撮影モード40、日付等の写し込み表示38は、正
常時と同等に表示される。
【0082】図13は、ロック処理された場合の表示例
である。この場合、カメラの操作ができず、機器駆動を
停止させているため、電池マーク41のみを点滅させ、
以外の付等の写し込み表示38、撮影終了コマ数37及
び撮影モードマーク40は、消灯している。この電池マ
ーク41のみを点滅させるのは、ユーザがカメラ故障と
は間違えないようにするためである。このような表示に
より、警告を正しくユーザに認識させることができる。
【0083】図7において、まず、警告レベルVWNの
チェック用の測定回数(警告回数)とロックレベルVN
Gのチェック用の測定回数(ロック回数)の設定を行う
(ステップS60)。これは、電池2より供給される電
源電圧Vcc1 の測定を複数回実行するためである。本実
施形態では、4回の測定回数に設定しているが、これに
限定されるものではない。
【0084】次に、トランジスタ32をオンさせ(ステ
ップS61)、ダミー抵抗RDMY31を通じて電源電
圧Vcc1 による放電を行なう。このトランジスタ32を
オンして、電池から負荷電流を流さないと電池の内部抵
抗Rを考慮したバッテリーチェックができない。つま
り、負荷電流オフのままで測定できる電池の開放電圧
は、内部抵抗Rに電流が流れてないので、高電圧側に出
るが、実際にカメラ動作中の電流を流すと、電池電圧は
関数電圧より低下するので、低下した状態のチェック結
果がカメラで使用できる正しい電圧測定となる。
【0085】IF−IC14は、電圧降下した電源電圧
Vcc1 をモニタして(ステップS62)、その測定結果
をデジタル量で表される測定電圧データVccd に変換し
てメインバス15を通じて、CPU1へ転送する。
【0086】この測定の後、トランジスタ32をオフす
る(ステップS63)。このオフにより、ダミー抵抗R
DMY31への放電が停止され、電圧降下がなくなり、
電源電圧Vcc1 の電圧は回復する。
【0087】次に、CPU1において、測定された電圧
データVccd が予め設定されていたロックレベルの電圧
データVNGよりも大きいか否かを比較して(ステップ
S64)、測定電圧データVccd がロックレベル電圧デ
ータVNG以下であるならば(NO)、ロックレベルの
チェック用測定回数をデクリメント即ち、設定されたロ
ック回数から”1”を減ずる(ステップS65)。
【0088】そして、カウントが完了して残りのロック
回数が0になったか即ち、ボローが発生したか否か判別
し(ステップS66)、”0”に達せず発生しない場合
には(NO)、上記ステップS61に戻り、電源電圧測
定とロックレベルの判定を繰り返し行い、ボローが発生
すると(YES)、機器駆動の停止(ロック処理)を実
施して(ステップS67)、当サブルーチンを終了す
る。
【0089】図10に示すように本実施形態では、測定
回数4回で得られた測定電圧データVccd の測定結果の
すべてがロックレベル電圧データVNG以下であればロ
ック処理を行う。
【0090】このロック処理を行った場合には、図13
に示すような電池マーク41のみの点滅によるNG表示
をLCD4に出して、全てのカメラ操作を禁止する。
【0091】また上記ステップS55の比較において、
順次測定された電圧データVccdでロックレベルの電圧
データVNG以上のものがあった場合には、フラグBCE
NFが”1”に設定されているか否かのチェックを行う
(ステップS68)。レリーズ操作中は、フラグBCE
NFが”0”に設定され、警告表示のルーチンには移行
せず、ロックレベルの判定のみを行う。この処理によ
り、警告表示のルーチンには移行せず、ロックレベルの
判定のみを行い、処理時間を短縮して、レリーズタイム
ラグを短くする。
【0092】しかし、ステップS68の判別で、フラグ
BCENFが”1”の場合には、上記測定電圧データV
ccd と警告レベルの電圧データVWNとの比較を行う
(ステップS69)。電池2の交換を促すための警告レ
ベルの電圧データVWNは、上記ロックレベルの電圧デ
ータVNGより高い電圧に設定されている。
【0093】この判別で、測定電圧データVccd が警告
レベルの電圧データVWNより低い電圧であった場合
(NO)、予め設定した電源電圧の測定回数(警告回
数)をデクリメント即ち、警告回数から”1”減じる
(ステップS71)。
【0094】そして、カウントが完了して残りの警告回
数が”0”になったか即ち、ボローが発生したか否か判
別し(ステップS72)、”0”に達せず発生しない場
合には(NO)、上記ステップS61に戻り、また電源
電圧測定とロックレベルの判定、警告レベル判定を繰り
返し行い、ステップS72でボローが発生すると(YE
S)、図12に示すような警告表示をLCD4に表示さ
せ(ステップS73)当サブルーチンを終了する。
【0095】ここで、警告レベル判定は、図8に示すよ
うに、本実施形態において予め設定された4回の電源電
圧の測定結果の全てが、ロックレベルの電圧データVN
G以上であって、警告レベルの電圧データVWN以下の
電圧である場合、図12に示すような電池マーク41が
点滅して、バッテリーの警告表示を出す。
【0096】このLCD4にバッテリーの警告表示があ
っても、レリーズ操作や撮影に拘わる動作は、許可され
る。このため撮影コマ数37、選択されている撮影モー
ド40、日付等の写し込み表示38は、正常時と同等に
表示され、電池マーク41のみが点滅して、ユーザに電
池2の電池交換が必要であることを知らせる。
【0097】この警告レベルは、基本的に撮影を含むカ
メラ操作は許可されるため、撮影を急ぐ必要がある場合
には、電池交換されなくてもすぐには問題は発生しな
い。
【0098】また、上記ステップS69の判別におい
て、測定電圧データVccd が警告レベルの電圧データV
WNより、1回でも高い電圧であった場合(YES)、
図11に示すような電池マーク39を点灯して、バッテ
リーのOK表示を出して、ユーザに知らせる。この電池
マーク39は、内部の2つのセグメントが点灯すること
により満タンであることを表している。
【0099】このOK表示は、1回目の電圧測定で得ら
れた測定電圧データVccd が電圧データVWN以上と判
定された場合若しくは、図9に示すように測定途中に電
池2が回復して、測定電圧データVccd がロックレベル
の電圧データVWN以上のレベルを上回った場合でもO
Kと判定される。
【0100】以上説明したように、本実施形態では、電
池の電源電圧を複数回測定して、警告レベルとロックレ
ベルとで判定し、信頼性を高めている。
【0101】このような多数回の電圧測定を実行効果と
して、バッテリーチェック精度アップだけでなく、電池
の電圧回復の待ち時間としても有効である。
【0102】電池を長時間使用しなかった場合や新しい
電池の使用開始時に発生する「ねむり現象」に対して
も、電圧測定の際に、幾度も放電を繰り返し行うことで
素早く「ねむり現象」を解除させることが可能となり、
まだ十分に電源供給能力を持つ電池を装填したにも拘わ
らず、警告表示が出ることを防止できる。
【0103】また、警告表示された場合には、その表示
状態を維持させて、メインSW(パワーSW)のオン/
オフが行われない限り、以降のシーケンスでは警告表示
を行うためのバッテリーチェックを省略する。
【0104】これにより、警告表示の点灯や消灯が繰り
返し発生することが防止でき、電池交換の警告の信頼性
を高めることができる。また、警告表示を維持させるた
め、僅かな電池の消費を招くが、警告表示を行うための
バッテリーチェックを省略したため、バッテリーチェッ
クに関しては放電によるエネルギー損失を減少させるこ
とにより電池の低消費化を実現して、電池寿命が延ばせ
ると共に、撮影シーケンスの中で行われるバッテリーチ
ェックが簡略化され、タイムラグについても短時間化が
実現される。
【0105】尚、本実施形態では、メインSWをバリア
の開閉と連動してオン/オフ動作する構成としたが、こ
れに限定されるものではない。
【0106】次に本発明の第2の実施形態の変形例につ
いて説明する。
【0107】この変形例のカメラは、図14(a)に示
すように、カメラ本体42の正面に撮影レンズ43を配
置し、カメラ本体上面にはレリーズSW44とメインS
W(パワーSW)45が配置されている。
【0108】前述した実施形態のカメラでは、バリアを
メインSWと連動させたが、本変形例では、従来から普
及しているスライドタイプのメインSWを本体上面に設
けている。
【0109】また、警告表示を液晶等の表示素子に表示
していたが、図14(b)に示すようにカメラの背面側
に発光ダイオード(LED)を設けて、警告をLEDの
発光や点滅等でユーザに知らせることも可能である。
【0110】次に本発明による第3実施形態のカメラに
ついて説明する。
【0111】本実施形態は、図4に示した構成と同等の
構成であり、警告表示を行う警告レベルの設定方法が異
なっている。
【0112】前述した第2の実施形態のカメラにおいて
は、一度警告表示が表示された場合には、メインSWの
オン/オフが行われない限り、警告表示が消えないよう
にしている。しかし、電池の電圧回復に時間を要した場
合には、メインSWを作動させないと確認することがで
きない。
【0113】そこで本実施形態は、警告レベルに電位差
ΔVの差を持つ2つのレベルを設定し、第1のレベル
(警告レベル1)では警告レベルを点灯させ、第2のレ
ベル(警告レベル2)では電圧回復による警告表示を消
灯させるものである。これは、本当に電池の電圧が復起
したら、正しい電池状態によるバッテリーチェックや表
示を行うものである。
【0114】図15(a)に示すように、計測電圧のす
べてが警告レベル1を下回った場合には、LCD4に警
告表示される。
【0115】そして図15(b)に示すように、電圧回
復して、測定電圧が警告レベル2を上回った場合には、
警告表示を取り消し、OK表示に切り換える。尚、測定
電圧の1つでも警告レベル2を上回った場合でも、OK
表示される。しかし、図15(c)に示すように、警告
レベル1よりも電圧回復したが警告レベル2に達しない
場合には、警告表示は表示状態が維持される。
【0116】図16に示すフローチャートを参照して、
撮影時のシーケンスを通じて第3の実施形態の特徴につ
いて説明する。本実施形態のシーケンスで、前述した図
3に示すシーケンスと同等なものには、同じステップ符
号を付して、特徴部分についてのみ説明する。
【0117】本実施形態において、ステップS1からス
テップS13までのシーケンスは同等である。ステップ
S13において、撮影完了後に、警告表示のフラグがセ
ットされているか否か、即ち、記憶部36に警告表示を
したことが記憶されているか否かを判別する。
【0118】この判定で警告表示のフラグが設定されて
いない場合(NO)、まだ警告表示が出されていないた
め、警告表示レベル1に設定して(ステップS82)、
通常のバッテリーチェックを実施する(ステップS1
4)。
【0119】また、ステップS13で、警告表示のフラ
グがセットされている場合(YES)、既に警告表示が
出されているため、警告表示レベル2に設定して(ステ
ップS81)、ステップS14のバッテリーチェックを
実施する。
【0120】このバッテリーチェックの結果に基づき、
警告表示するか否か判別し(ステップS15)、測定電
圧データVccd が警告レベル1よりも小さい場合及び測
定電圧データVcc1 が警告レベル2に達しない場合は警
告表示されると判定され、警告表示する場合には(YE
S)、警告表示のフラグを”1”に設定して(ステップ
S16)、LCD4に警告マーク41を点滅表示する
(ステップS17)。
【0121】次に、警告表示を表示した後、若しくはス
テップS15において、測定電圧データVccd が警告レ
ベル1よりも大きい場合及び測定電圧データVccd が警
告レベル2を越えた場合には警告表示しないと判定さ
れ、警告表示を表示しなかった場合(NO)、撮影終了
コマを巻き上げて、次のコマへの撮影を許可する(ステ
ップS18)。その後、ステップS8に移行し、バリア
11の開閉状態を判別し、バリア23が開状態であれ
ば、レリーズSW5の操作待ちに再び入る。
【0122】本実施形態では、一度警告表示のフラグが
設定されていた場合、即ち、警告表示をLCD4に表示
したことが記憶部36に記憶されている場合には、以降
の撮影シーケンスでは、バッテリーチェック自体の省略
や、警告表示のためのバッテリーチェックを省略してロ
ック処理のためのバッテリーチェックのみを実施する。
【0123】以上説明したように本実施形態によれば、
警告表示が点灯/消灯の繰り返しするちらつきをおさえ
て、確実に電池交換をユーザにうながしつつ、本当に電
池電圧が回復した場合(例えば、低温から室温に戻るよ
うな温度上昇による性能復帰等)には、警告表示を消灯
し、電圧回復したことをユーザに認知させ、電池交換を
まだ行わなくても良い旨を伝えるようにした。
【0124】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。
【0125】(1)放電回路に電流を流して電源電圧を
測定する電源電圧測定手段と、上記電源電圧測定手段に
よる測定結果、電源電圧が第1の所定電圧レベル以下で
あるか否かを判定する第1の電圧比較判定手段と、上記
第1の所定電圧レベルより高電圧レベルに設定された第
2の所定電圧レベルと上記電源電圧測定手段の結果とを
比較して、上記電源電圧が上記第1の所定電圧レベル以
上で且つ上記第2の所定電圧レベル以下であることを判
定する第2の電圧比較判定手段と、上記電源電圧測定手
段及び上記第1の電圧比較判定手段を予め設定された第
1の所定回数繰り返し、その所定回数全ての判定結果に
おいて、上記電源電圧が上記第1の所定電圧レベル以上
で且つ上記第2の所定電圧レベル以下であれば電源電圧
の警告表示を行う表示手段と、撮影に係わる所定動作の
直前に上記第2の電圧比較判定手段を実行して、電源電
圧が上記第1の所定電圧レベル以上で且つ上記第2の所
定電圧レベル以下であると一度判定された場合には、カ
メラを作動可能状態にするメインスイッチの操作が再度
撮影者によってなされるまで、上記第2の電源電圧比較
判定手段を実行禁止とすると共に、上記表示手段による
警告表示の更新を禁止するように制御する制御手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【0126】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
池交換を促す警告表示の点灯/消灯の繰り返しを防止
し、且つ電池に対する低消費化を実現しつつ、複数回の
電源電圧測定による高信頼度のバッテリーチェックを実
現するカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラのバッテリーチェックを行
うための概念的な構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係るカメラの外観構成例を示
す図である。
【図3】第1の実施形態における撮影時のシーケンスを
説明するためのフローチャートである。
【図4】第2の実施形態に係るカメラの回路システムの
構成を具体的に示す図である。
【図5】第2の実施形態によるカメラのメインフローに
ついて説明するためのフローチャートの前半部分であ
る。
【図6】第2の実施形態によるカメラのメインフローに
ついて説明するための図5に続くフローチャートの後半
部分である。
【図7】第2の実施形態によるカメラのバッテリーチェ
ックのサブルーチンについて説明するためのフローチャ
ートである。
【図8】第2の実施形態において、警告表示される電源
電圧の測定値について説明するためのタイミングチャー
トである。
【図9】第2の実施形態において、回復した電源電圧の
測定値について説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図10】第2の実施形態において、ロック処理される
電源電圧の測定値について説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図11】第2の実施形態において、表示部に表示され
るOK表示の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態において、表示部に表示され
る警告表示の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態において、表示部に表示され
るロック処理されたNG表示の一例を示す図である。
【図14】第2の実施形態の変形例について説明するた
めの外観構成例を示す図である。
【図15】第3の実施形態における警告表示の表示につ
いて説明するためのタイミングチャートである。
【図16】第3の実施形態における撮影時のシーケンス
を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…演算制御回路(CPU) 2…電池 3…電池消耗判定部 4…表示部(LCD) 5…レリーズスイッチ 6…メインスイッチ 7…制御切換部 36…記憶部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 BB01 BB05 BC07 BC12 FB71 FB73 HA06 ZA02 2H100 DD02 DD15 FF01 2H102 AB02 BA12 BB08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラを作動状態にするメインスイッチ
    と、カメラに装填されている電池の消耗を測定する電池
    測定手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上記
    電池が所定電圧レベル以下である場合に電池消耗状態表
    示をする表示手段と、上記電池測定手段及び上記表示手
    段を制御する制御手段と、を有するカメラにおいて、 上記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記
    憶する記憶手段を具備し、 上記制御手段は、上記メインスイッチが再作動されるま
    で上記電池消耗状態表示を上記記憶手段に記憶させてい
    ることを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 カメラを作動状態にするメインスイッチ
    と、カメラに装填されている電池の消耗を測定する電池
    測定手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上記
    電池が所定電圧レベル以下である場合に電池消耗状態表
    示をする表示手段と、上記電池測定手段及び上記表示手
    段を制御する制御手段を有するカメラにおいて、 上記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記
    憶する記憶手段を具備し、 上記制御手段は、上記記憶手段が上記電池消耗状態表示
    を記憶しているときには、上記電池測定手段の動作を非
    作動とすることを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 カメラを作動状態にするメインスイッチ
    と、カメラに装填される電池の消耗を測定する電池測定
    手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上記電池
    が所定電圧レベル以下であるか否かを判定する判定手段
    と、上記判定手段の結果により上記電池が所定電圧レベ
    ル以下である場合に電池消耗状態表示をする表示手段
    と、を有するカメラにおいて、 上記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記
    憶する記憶手段と、 上記記憶手段の記憶結果に従って、上記所定レベルを切
    り換えて、上記判定手段を実行するように制御する制御
    手段と、 を具備することを特徴とするカメラ。
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