JP4397994B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラのバッテリーチェックシステムに係り、特に電源となる電池の消耗度を検出し、表示によってユーザに電池交換を促す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の携帯型パーソナルコンピュータや携帯電話無線機等の発達、普及に伴い、改良された種々の電池が提供され、これらの改良された電池は、カメラにも使用できるようになっている。このため、機器に装填した電池のバッテリーチェックを正確に行い、使用者に電池のエネルギー残量や電池交換を告知する技術がますます重要になってきている。
【0003】
バッテリーチェックの精度を高めた従来の技術としては、例えば、特開平7−234433号公報には、電池交換を促すための警告レベルと、機器駆動を停止させるロックレベルとの2段階のバッテリーチェックを行うシステムが開示されている。この技術は、複数回の電池の電圧測定を行い、2段階のレベルで判定するものであり、すべて測定結果が警告レベル以下の場合には、警告表示が行われる。この警告表示の更新は、電源スイッチのオン/オフ動作(バリアの開閉時)に伴って行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように改良された電池であっても、電流消費時の電圧変化が激しく且つ、消費終了後の電圧復起が大きいタイプもある。
【0005】
このような電池をカメラに装填して、従来技術のバッテリーチェックのように、ある1つの閾値により警告表示の有無を判定した場合には、ストロボ充電やフィルム巻き戻し等の重負荷をかけた直後にバッテリーチェックを実行すると、電池交換を促す警告表示が出やすくなる。この時に表示された警告表示は、一度表示されたとしても、数分後に電池の電源電圧が回復してしまうと、警告表示が消えたり、OK表示に戻ったりする。
【0006】
このように警告表示が点灯したり消灯したりすると、電池交換をするべきか否か判断がつかなくなり、警告表示に対する不信感を与えてしまう。
【0007】
また、一度警告表示が出た電池は、撮影を繰り返すうちに、再度警告表示が出る可能性が高い。従来技術に記載したような撮影の各動作毎に、複数回の警告レベルのバッテリーチェックと複数回のロックレベルのバッテリーチェックを連続して行うことは、電池のエネルギー残量をさらに消費することとなり、省エネルギー化の点で好ましくない。
【0008】
そこで本発明は、以上の点に鑑み、電池交換を促す警告表示の点灯/消灯の繰り返しを防止し、且つ電池に対する低消費化を実現しつつ、複数回の電源電圧測定による高信頼度のバッテリーチェックを実現するカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に従う実施形態のカメラは、上記目的を達成するために、カメラに装填される電池の消耗を測定する電池測定手段と、上記電池測定手段の出力結果に従って上記電池が所定電圧レベル以下であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段の結果により上記電池が所定電圧レベル以下である場合に電池消耗状態表示をする表示手段と、上記カメラを作動状態にするメインスイッチと、上記メインスイッチ操作時に上記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記憶して、上記メインスイッチの操作と撮影のタイミングの間は、上記電池消耗状態の表示情報を記憶保持する記憶手段と、を有し、上記撮影のタイミングの後に、上記記憶手段が記憶する上記表示情報が電池消耗表示の状態である時は、上記所定レベルを電池電圧の回復方向に切り換えて、上記判定手段に対して、上記撮影のタイミングの後に上記電池消耗状態の表示を継続するか否かを決定するための判定を実行するように制御する制御手段と、を備える。
【0012】
以上のように構成されたカメラにおけるバッテリーチェックは、制御手段に、第1の判定レベルと、第1の判定レベルよりも高いレベルの第2の判定レベルが予め設定され、測定された電池の電圧レベルが第1の判定レベルを下回った際に、警告表示有りの信号が記憶手段に記憶され、警告表示が点灯され維持される。温度環境の変化により測定された電池の電圧レベルが回復し第2の判定レベルを越えた際に、記憶手段に記憶されている警告表示有りの信号がクリアされて、警告表示が消灯される。
【0013】
また、記憶手段に記憶された警告表示の有無により、警告表示を行うための警告レベルを電圧の異なる2つの警告レベル設けて、電池が電圧回復した時には高い電圧レベルに設定した警告レベルにより判定し警告表示が変更される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0015】
図1には、本発明によるカメラの概念的な構成例を示し説明する。
【0016】
この構成において、カメラに搭載される演算制御回路(CPU)1には、電源となる電池2のエネルギー残量を判定するための電池消耗判定部3と、判定結果に基づき、電池交換を促す警告等を表示するための表示部4と、レリーズスイッチ(SW)5とカメラを作動状態にするメインスイッチ(パワーSW)6とが接続されている。
【0017】
このCPU1には、電池消耗判定部3に対して、電池の消耗判定の方法や判定の作動と禁止とを切り換えるための制御切換部7と、一度警告表示が表示部4に表示された際に表示されたことを記憶する記憶部36が設けられている。
【0018】
CPU1に制御される記憶部36は、メインSW6が操作されるまで、警告表示されたことを記憶している。またCPU1は、記憶部36が記憶状態にあるとき、電池消耗判定部3を非作動にする。但し、レリーズSW5の操作後にロック処理を行うためのバッテリーチェックは実施される。
【0019】
次に、本発明のカメラに係るバッテリーチェックシステムを搭載する第1の実施形態について説明する。
【0020】
図2は、第1の実施形態に係るカメラの外観構成例を示す。
【0021】
図2(a)に示すカメラは、ユーザ13による使用中状態を示すものであり、カメラ本体8には、正面側に撮影レンズ9、ストロボ発光部10、不使用時に撮影レンズ9を覆うバリア(図2(b)参照)11が配置され、その上面側には、レリーズSW5や、液晶等で構成された表示部(LCD)4が配置されている。
【0022】
図1に示すメインSW6のオン・オフは、バリア11の開閉に連動し、図2(b)に示すように、バリア11が閉状態ではカメラは作動せず、レリーズSW5の操作等も受け付けず、LCD4の表示も消している。また、電池蓋12を開けて、カメラ本体8内に装填された電池2を図示している。
【0023】
図2(a)に示すようにバリア11を開けると、撮影レンズ9が所定位置まで繰り出され、レリーズSW5を操作すれば、カメラは撮影シーケンスを実行する。しかし、その時電池2に十分な電圧がないとカメラに搭載する、AF機構、シャッター機構、巻き上げ機構等が適正に動作せず、失敗写真となってしまう恐れがある。
【0024】
そこで、バリア11開閉の時には、所定位置に撮影レンズ(鏡胴)9が繰り出されるかまたは沈胴されるかを予測するバッテリーチェックが必要である。そしてレリーズSW5の操作時には、シャッター機構の動作を完了させるためのバッテリーチェックが必要であり、さらに露光後には、巻き上げ機構の動作予測のためのバッテリーチェックが必要となる。これらのバッテリーチェックの結果、電池2の交換が必要あれば、その都度LCD4にその旨の表示し、場合によっては動作をロックさせる。
【0025】
このようなカメラの各動作は、ワンチップマイコン等からなる演算制御回路(CPU)1により制御され、またバリア11の開閉に連動して、メインSW6(パワーSW)がオン/オフする。
【0026】
そして、レリーズSW5の操作により、CPU1は撮影シーケンスに入る。これらの電気回路は、電池2のエネルギーによって動かされるが、この電池2の消耗度を電池消耗判定部3が判定する。
【0027】
CPU1は、電池消耗判定部3の制御を行なって動作信号や禁止信号を送り、LCD4を制御して、電池消耗時には警告表示を行い、ユーザ13に電池交換を促す。この電池消耗判定部3は、電池2の内部抵抗Rを考慮して、これから電流をとり出した時の電圧を測定するので、バッテリーチェックにはエネルギー消費が伴ってくる。また従来のように、電圧測定の精度を上げるために何度もチェックを行うとタイムラグが長くなる。
【0028】
ここで、本発明におけるバッテリーチェックについて説明する。
【0029】
本発明では、電池交換を促すための警告レベルと、機器駆動を停止させるロックレベルとの2段階のバッテリーチェックを行い、判定結果により、警告表示を行なったり、機器駆動の停止(ロック処理)を実施する。このロックレベルは、警告レベル以下の電圧に設定される。
【0030】
以下の実施形態において、警告レベルとロックレベルとの2つの異なる電圧に対してチェックするものを通常のバッテリーチェックとし、警告レベルのよるチェックを省略し、ロックレベルのみのチェックを行うものを短縮バッテリーチェックとする。
【0031】
短縮バッテリーチェックにおいては、通常レリーズ操作を行っている時は、撮影者はファインダを覗いている状態であるため、LCD4に警告表示したとしてもほとんど確認しない場合が多く、警告表示が無駄になっている。従って、このタイミングで行うバッテリーチェックは、機器駆動を停止させるロックレベルのチェックだけでよく、警告表示のサブルーチンが省略できる。他にも警告表示が不要な場面では、警告表示サブルーチンを省略して、ロックレベルのみの判定とすることができる。
【0032】
またロックレベルの判定においても、レリーズ操作のようにエネルギー消費が少なく、次の動作のみが保障されればよい場合などには、通常時よりも電圧測定を回数を減らすこともできる。
【0033】
このような短縮バッテリーチェックは、処理を簡略化することで、通常のチェック時間よりも短縮することができ、通常よりもタイムラグが短くなる。
【0034】
このような前提に基づき、図3に示すフローチャートを参照して、撮影時のシーケンスを通じて第1の実施形態の特徴について説明する。
【0035】
まず、バリア11が開状態であるか否かを判定する(ステップS1)。この判定でバリア11が開状態であった場合(YES)、バッテリーチェックの警告表示のフラグをクリアして”0”にする(ステップS2)。しかしバリア11が閉であった場合には(NO)、このフラグ状態を維持する。
【0036】
次に、通常のバッテリーチェックを行う(ステップS3)。このバッテリーチェックの結果から電池2の交換を促す警告表示をするか否か判別する(ステップS4)。
【0037】
この判別により警告表示を行う場合は(YES)、警告表示のフラグを”1”に設定して(ステップS5)、LCD4に後述する図12に示すような電池マーク41を点滅させた警告表示を表示する(ステップS6)。この時、電池マーク41を表示したことを記憶部36に記憶させる。この電池マーク41を表示した後、若しくは電池2が使用可能な状態であると判別されたならば(NO)、撮影者によりレリーズ操作が行われたか否かをチェックする(ステップS7)。ここで、レリーズ操作が行われなかった場合には(NO)、バリア11の閉状態となったか否かを判別し(ステップS8)、バリア11が開状態のままであれば(NO)、待機し、バリア11が閉状態と判別されれば(YES)、ステップS1に戻る。
【0038】
しかしステップS7で、レリーズ操作が行われたと判別された場合には(YES)、前述した警告表示サブルーチンを省略して、ロックレベルのみの判定を行う短縮バッテリーチェックを実施する(ステップS9)。この短縮バッテリーチェックにおいては、ロックレベルのみの判定とし、電池に対するシャッター駆動の負荷は小さいため、電圧測定の回数も通常より減じてもよい。
【0039】
この短縮バッテリーチェックによる結果に基づき、ロック処理を行うか否か判定する(ステップS10)。この判定で、電池のエネルギー残量では以降の撮影シーケンスの実行が無理な場合には、機器駆動を停止させるロック処理を行う(ステップS11)。
【0040】
しかしステップS10の判定において、ロック処理を行わなければ(NO)、測距測光処理を含む撮影処理に移行する(ステップS12)。
【0041】
そして撮影完了後に、警告表示のフラグがセットされているか否か、即ち、記憶部36に警告表示をしたことが記憶されているか否かを判別する(ステップS13)。
【0042】
この判定で警告表示のフラグが設定されていない場合(NO)、警告表示レベルとロックレベルのチェックを行う、通常のバッテリーチェックを実施する(ステップS14)。この通常のバッテリーチェックにより、以降のカメラの動作を保障する。
【0043】
このバッテリーチェックの結果に基づき、警告表示するか否か判別し(ステップS15)、警告表示する場合には(YES)、警告表示のフラグを”1”に設定して(ステップS16)、LCD4に電池マーク41を点滅表示する(ステップS17)。
【0044】
次に、電池マーク41の点滅表示した後、若しくはステップS15において警告表示を表示しなかった場合(NO)、若しくはステップS13において、警告表示のフラグがセットされている場合(YES)、撮影終了コマを巻き上げて、次のコマへの撮影を許可する(ステップS18)。その後、ステップS8に移行し、バリア11の開閉状態を判別し、バリア23が開状態であれば、レリーズSW5の操作待ちに再び入る。
【0045】
本実施形態では、一度警告表示のフラグが設定されていた場合、即ち、警告表示をLCD4に表示したことが記憶部36に記憶されている場合には、以降の撮影シーケンスでは、バッテリーチェックを省略したり、警告表示のためのバッテリーチェックを省略してロック処理のためのバッテリーチェックのみを実施する。
【0046】
この撮影シーケンスにより、タイムラグや電池の低消費化を実現することができる。また、警告表示のフラグが設定されていると、バリア11の開閉に伴ってステップS2におけるフラグクリアされるまで、LCD4には警告表示が出つづけているため、電池の電源電圧が不安定となっても、警告表示の点灯/消灯が繰り返し行われることが無くなり、確実にユーザに電池交換を促すことができる。
【0047】
本実施形態では、撮影後のフィルム巻き上げ前に行うバッテリーチェックを省略したが、代わりに撮影レンズ9のズーム操作等の時にバッテリーチェックを行ってもよい。
【0048】
次に図4に示すカメラの回路システムを参照して、第2の実施形態について説明する。
【0049】
このカメラは、カメラ全体のシーケンス制御を行うメイン演算処理回路(CPU)1と、測距測光やフィルムの給送等を制御する演算処理回路(IF−IC)14を備える。CPU1とIF−IC14とはメインバス15で接続される。
【0050】
上記IF−IC14は、投光LED16aと受光PSD16bを含む測距ユニット17、測光センサ18が設けられ、CPU1からの指示に基づいて、測距、測光を行い、CPU1へ各情報をデジタル量に変換しメインバス15を通して伝えられる。
【0051】
さらにIF−IC14は、図示しないAF機構を駆動させるフォーカスモータ19、その動作を検出するフォーカス駆動センサ20及び、図示しないズーム機構や巻き上げ機構を駆動させる巻き上げ兼ズームモータ21、それらの動作を検出する巻き上げ・ズーム駆動センサ22、シャッター駆動機構23、さらに動力伝達の切り換えを行う切換機構24とが接続され、作動に伴うパルス列やH,Lの2値化信号をCPU1へ伝達する。
【0052】
このシャッター駆動機構23は、IF−IC14から動力源を含む駆動信号が出力され、CPU1からの制御命令に、従って駆動される。またシャッター駆動機構23からIF−IC14へシャッターの開口を確認するモニタ信号が出力され、IF−IC14を経由して、メインバス15を通じCPU1へ伝達される。
【0053】
CPU1には、表示部(LCD)4、高速発振クロックを発生させるOSC24、各種固定データを格納するEEPROM25及び、フラッシュ回路ユニット26が接続され、さらに外部接続端子27が設けられている。さらに、CPU1には、撮影者の操作によりズーム機構をズームアップさせるためのズームアップスイッチ33、ズームダウンさせるためのズームダウンスイッチ34及び、カメラ本体の裏蓋の開閉を検出する後蓋スイッチ35が設けられている。
【0054】
このEEPROM25は、カメラの製造工程における調整データ、機械駆動、露出演算に必要な各種固定データを格納しており、メインバス15とは別のシリアルバス28でCPU1に接続されている。また外部接続端子27は、シリアルバス28を介してCPU1に接続され、外付けの治具等とCPU1の通信に使用される。
【0055】
フラッシュ回路ユニット26には、発光部30が接続されている。またCPU1よりフラッシュ回路ユニット26へ充電を開始させる充電制御信号、発光を開始させるトリガ信号及び、IGBTをオフさせ発光を停止させる発光制御信号が出力される。一方、フラッシュ回路ユニット26からIF−IC14へ充電電圧モニタ信号が送出され、IF−IC14においてデジタル量に変換されて、CPU1へ伝達される。
【0056】
そしてカメラ全体の電源供給源となる電池2が装填されており、電池2の+端子側と直結される形で駆動用電源電圧Vcc1 (大電流)が、フラッシュ回路ユニット26、IF−IC14、電源制御部2、各モータ及びシャッター駆動機構へ供給される。この電源制御部29は、IF−IC14を経由したCPU1からの指示にて昇圧電圧に切替る昇圧機能を有し、昇圧された制御用電源電圧Vcc2 (小電流)をCPU1、IF−IC14、EPROM25へ電源供給している。
【0057】
上記電源電圧Vcc1 の供給ラインには、バッテリーチェック用のダミー抵抗RDMY31とバッテリーチェック用トランジスタ32が設けられている。このトランジスタ32ベースは、IF−IC2へ接続され、CPU1の指示に基づき、IF−IC14により、オン/オフされる。
【0058】
ここで、トランジスタ32がオン状態となると、電源電圧Vcc1 よりダミー抵抗RDMY31からトランジスタ32のベースへ通電される。この通電により、電源電圧Vcc1 は、電池2の内部抵抗の作用によってトランジスタ32のオフ時(非通電状態)に対して電圧降下が発生する。この時の電源電圧Vcc1 の電圧レベルは、IF−IC14によってモニタされ、CPU1の指示に従って、デジタル変換されて、IF−IC14からCPU1へ伝達される。CPU1は、この結果に基づき、電源電圧Vcc1 の電圧値がわかり、電池2の状態が使用可能であるかEEPROM25に格納されたデータと比較して判断する。
【0059】
このように構成されたカメラの作用について、図5乃至図7に示すフローチャートと図8乃至図10に示すタイムチャートを参照して説明する。
【0060】
図5及び図6は、第2の実施形態によるCPU1のメインフローチャートを示す。
【0061】
まず、ユーザによって電池2がカメラ本体内に装填されると、CPU1が起動する。この時、フラグBCENFが”1”に設定される(ステップS20)。このフラグ設定により、後述するバッテリーチェックのサブルーチン中で、警告表示を行うための第2の電圧レベル(警告レベルVWN)による判定が許可された状態となる。
【0062】
次に、バリア11が開閉状態即ち、パワーSW6のオン/オフ状態を検出する(ステップS21)。ここで、オンされていれば、第1の実施形態で説明した通常のバッテリーチェックを行う(ステップS22)。この第1の電圧レベル(ロックレベルVNG)と第2の電圧レベル(警告レベルVWN)の両方レベルのチェックを行う。
【0063】
そして、表示オフフラグSTPFを”0”に設定し、表示を許可して(ステップS23)、WID処理にてレンズをワイド位置へ繰り出して撮影を許可する(ステップS24)。
【0064】
次に、カメラの表示部4へチェック結果の表示を行っている時間を表示タイマに設定し、スタートさせる(ステップS25)。本実施形態では、4分に設定する。勿論、この時間に限定されるものではない。その後、パワーSW6のオン/オフ状態を判別し(ステップS26)、オン状態からオフ状態となっていた場合(NO)、フラグBCENFが”1”に設定される(ステップS27)。しかしオン状態であった場合には(YES)、表示タイマに設定された時間に達したか否かを判別する(ステップS28)。
【0065】
そしてステップS27でフラグBCENFを設定した後、若しくはステップS28で表示タイマに設定された時間に達した場合(YES)には、共に以降に撮影を行わないものと判断して、撮影レンズ9の鏡筒を沈胴位置へ繰り込み(ステップS29)、LCD4の表示を消す(ステップS30)。
【0066】
その後、STOP処理を行って、CPU1を低消費モードに設定し(ステップS31)、STPFを”1”に設定して(ステップS32)、表示オフであることを記憶する。
【0067】
上記ステップS28で表示タイマに設定された時間(4分)に達する前に、いずれかのスイッチを作動させた場合には、表示タイマが停止し、LCD4に所定の表示が行なわれる(ステップS33)。またパワーSW6が入った時点からフラッシュ回路ユニット26等への充電が行われており、その充電が完了したか否か判別する(ステップS34)、ここで、充電が完了していない場合(NO)、フラッシュ回路ユニット26への充電を行う(ステップS35)。
【0068】
次に、後蓋SW35の開閉状態を判別する(ステップS36)。この判別において、後蓋SW35に「開→閉」の操作があった場合(YES)、通常のバッテリーチェックを実行した後(ステップS37)、空送り処理を実行してフィルムの装填を行う(ステップS38)。フィルムを装填した後、上記ステップS25に戻りメインフローを続行する。
【0069】
上記ステップS36の判別において、後蓋SW35に「開→閉」の操作がなかった場合(NO)、後蓋SW35に「閉→開」の操作があったか否かを判別する(ステップS39)。この判別で、後蓋SW35に「閉→開」の操作があった場合(YES)、フィルムを取り出したものと考え、リワインド完了フラグRWEDFを”0”に設定して(ステップS40)、上記ステップ25に戻る。
【0070】
しかし、上記ステップS39の判別で、後蓋SW35に「閉→開」の操作が無かった場合(NO)、リワインド完了フラグRWEDFの設定が”1”か”0”かのいずれであるか判別を行う(ステップS41)。
【0071】
この判別で、RWEDFの設定が”1”の場合は、リワインドが完了した状態であるため、以降の処理となるレリーズ操作やズーム操作が禁止され、上記ステップS26に戻る。一方、RWEDFが”0”であった場合には、レリーズSW5のオン/オフ状態の判別を行う(ステップS42)。レリーズSW5がオフ状態の場合、ズームSW33のオン/オフ状態の判別を行い(ステップS43)、このズームSW33がオン状態ならば、通常のバッテリーチェックを実行した後(ステップS45)、ズーム制御を行ってズームの繰り出し、繰り込みを行い(ステップS46)、上記ステップS25に戻る。一方、ズームSW33がオフ状態ならば、上記ステップS26に戻る。
【0072】
以上のように撮影に係わる各動作中にバッテリーチェックを行い、電池2の状態を確認した後に動作を続行させている。これらのバッテリーチェックでは、上記ステップS20において、フラグBCENFが”1”に設定されているため、警告レベル及びロックレベルの2段階による通常のバッテリーチェックが実施される。
【0073】
しかし、上記ステップS42の判別において、レリーズSW5が操作された場合には、ロックレベルのみの判定を行う短縮バッテリーチェックを実施する(ステップS47)。このチェックによりレリーズSW5押下から露光までのレリーズタイムラグが短縮できる。
【0074】
次に、測距及び測光を行い(ステップS48)、被写体までの距離と被写体輝度を測定した後、これらの結果に基き、撮影レンズ9の繰り出し制御を行ってピントを合わせ(ステップS49)、適性露光が得られる秒時によりシャッタ制御が行われて撮影される(ステップS50)。
【0075】
そして、撮影終了後に、警告レベル及びロックレベルによる通常のバッテリーチェックを実行する(ステップS51)。このチェックでは、電池の残量が警告レベルかロックレベルかの判定が行えるため、次動作の保障も正確に行える。さらに警告レベル判定も実施しているため、ユーザへの警告表示ができ、電池交換タイミングを正確に示すことができる。
【0076】
その後、撮影済コマを巻き上げる(ステップS52)。このフィルム巻き上げ中にフィルム終端を検出した場合(ステップS53)、巻き戻しを実行し(ステップ54)、巻き戻し終了の後、フラグRWDFを”1”に設定して(ステップS55)、上記ステップS25に戻り、再度、メインフローの処理を続行する。
【0077】
次に、図5及び図6に示したフローチャートにて実施したバッテリーチェックのサブルーチンについて説明する。このバッテリーチェックについては、図7に示すフローチャート、図8乃至10に示すタイミングチャート及び、図11乃至図13に示す表示例を参照して説明する。
【0078】
ここで本実施形態におけるLCD4への警告表示及びロック処理の表示について説明する。
【0079】
図11は、通常の表示例である。日付等の写し込み表示38、撮影終了コマ数37、撮影モードマーク40及び電池マーク41が表示されている。
【0080】
電池マーク41は、2つのセグメントからなり、電池のエネルギー残量が十分である場合は点灯している。また、撮影モード40は、ストロボ発光時に被写体の目が赤くなる赤目現象を防止するモードを設定した状態をモード表示の一例として示している。
【0081】
図12は、電池マーク41が点滅する警告表示例である。警告表示されてもレリーズ操作や撮影に係わる動作は許可されているため、撮影終了コマ数37、撮影モード40、日付等の写し込み表示38は、正常時と同等に表示される。
【0082】
図13は、ロック処理された場合の表示例である。この場合、カメラの操作ができず、機器駆動を停止させているため、電池マーク41のみを点滅させ、以外の付等の写し込み表示38、撮影終了コマ数37及び撮影モードマーク40は、消灯している。この電池マーク41のみを点滅させるのは、ユーザがカメラ故障とは間違えないようにするためである。このような表示により、警告を正しくユーザに認識させることができる。
【0083】
図7において、まず、警告レベルVWNのチェック用の測定回数(警告回数)とロックレベルVNGのチェック用の測定回数(ロック回数)の設定を行う(ステップS60)。これは、電池2より供給される電源電圧Vcc1 の測定を複数回実行するためである。本実施形態では、4回の測定回数に設定しているが、これに限定されるものではない。
【0084】
次に、トランジスタ32をオンさせ(ステップS61)、ダミー抵抗RDMY31を通じて電源電圧Vcc1 による放電を行なう。このトランジスタ32をオンして、電池から負荷電流を流さないと電池の内部抵抗Rを考慮したバッテリーチェックができない。つまり、負荷電流オフのままで測定できる電池の開放電圧は、内部抵抗Rに電流が流れてないので、高電圧側に出るが、実際にカメラ動作中の電流を流すと、電池電圧は関数電圧より低下するので、低下した状態のチェック結果がカメラで使用できる正しい電圧測定となる。
【0085】
IF−IC14は、電圧降下した電源電圧Vcc1 をモニタして(ステップS62)、その測定結果をデジタル量で表される測定電圧データVccd に変換してメインバス15を通じて、CPU1へ転送する。
【0086】
この測定の後、トランジスタ32をオフする(ステップS63)。このオフにより、ダミー抵抗RDMY31への放電が停止され、電圧降下がなくなり、電源電圧Vcc1 の電圧は回復する。
【0087】
次に、CPU1において、測定された電圧データVccd が予め設定されていたロックレベルの電圧データVNGよりも大きいか否かを比較して(ステップS64)、測定電圧データVccd がロックレベル電圧データVNG以下であるならば(NO)、ロックレベルのチェック用測定回数をデクリメント即ち、設定されたロック回数から”1”を減ずる(ステップS65)。
【0088】
そして、カウントが完了して残りのロック回数が0になったか即ち、ボローが発生したか否か判別し(ステップS66)、”0”に達せず発生しない場合には(NO)、上記ステップS61に戻り、電源電圧測定とロックレベルの判定を繰り返し行い、ボローが発生すると(YES)、機器駆動の停止(ロック処理)を実施して(ステップS67)、当サブルーチンを終了する。
【0089】
図10に示すように本実施形態では、測定回数4回で得られた測定電圧データVccd の測定結果のすべてがロックレベル電圧データVNG以下であればロック処理を行う。
【0090】
このロック処理を行った場合には、図13に示すような電池マーク41のみの点滅によるNG表示をLCD4に出して、全てのカメラ操作を禁止する。
【0091】
また上記ステップS55の比較において、順次測定された電圧データVccdでロックレベルの電圧データVNG以上のものがあった場合には、フラグBCENFが”1”に設定されているか否かのチェックを行う(ステップS68)。レリーズ操作中は、フラグBCENFが”0”に設定され、警告表示のルーチンには移行せず、ロックレベルの判定のみを行う。この処理により、警告表示のルーチンには移行せず、ロックレベルの判定のみを行い、処理時間を短縮して、レリーズタイムラグを短くする。
【0092】
しかし、ステップS68の判別で、フラグBCENFが”1”の場合には、上記測定電圧データVccd と警告レベルの電圧データVWNとの比較を行う(ステップS69)。電池2の交換を促すための警告レベルの電圧データVWNは、上記ロックレベルの電圧データVNGより高い電圧に設定されている。
【0093】
この判別で、測定電圧データVccd が警告レベルの電圧データVWNより低い電圧であった場合(NO)、予め設定した電源電圧の測定回数(警告回数)をデクリメント即ち、警告回数から”1”減じる(ステップS71)。
【0094】
そして、カウントが完了して残りの警告回数が”0”になったか即ち、ボローが発生したか否か判別し(ステップS72)、”0”に達せず発生しない場合には(NO)、上記ステップS61に戻り、また電源電圧測定とロックレベルの判定、警告レベル判定を繰り返し行い、ステップS72でボローが発生すると(YES)、図12に示すような警告表示をLCD4に表示させ(ステップS73)当サブルーチンを終了する。
【0095】
ここで、警告レベル判定は、図8に示すように、本実施形態において予め設定された4回の電源電圧の測定結果の全てが、ロックレベルの電圧データVNG以上であって、警告レベルの電圧データVWN以下の電圧である場合、図12に示すような電池マーク41が点滅して、バッテリーの警告表示を出す。
【0096】
このLCD4にバッテリーの警告表示があっても、レリーズ操作や撮影に拘わる動作は、許可される。このため撮影コマ数37、選択されている撮影モード40、日付等の写し込み表示38は、正常時と同等に表示され、電池マーク41のみが点滅して、ユーザに電池2の電池交換が必要であることを知らせる。
【0097】
この警告レベルは、基本的に撮影を含むカメラ操作は許可されるため、撮影を急ぐ必要がある場合には、電池交換されなくてもすぐには問題は発生しない。
【0098】
また、上記ステップS69の判別において、測定電圧データVccd が警告レベルの電圧データVWNより、1回でも高い電圧であった場合(YES)、図11に示すような電池マーク39を点灯して、バッテリーのOK表示を出して、ユーザに知らせる。この電池マーク39は、内部の2つのセグメントが点灯することにより満タンであることを表している。
【0099】
このOK表示は、1回目の電圧測定で得られた測定電圧データVccd が電圧データVWN以上と判定された場合若しくは、図9に示すように測定途中に電池2が回復して、測定電圧データVccd がロックレベルの電圧データVWN以上のレベルを上回った場合でもOKと判定される。
【0100】
以上説明したように、本実施形態では、電池の電源電圧を複数回測定して、警告レベルとロックレベルとで判定し、信頼性を高めている。
【0101】
このような多数回の電圧測定を実行効果として、バッテリーチェック精度アップだけでなく、電池の電圧回復の待ち時間としても有効である。
【0102】
電池を長時間使用しなかった場合や新しい電池の使用開始時に発生する「ねむり現象」に対しても、電圧測定の際に、幾度も放電を繰り返し行うことで素早く「ねむり現象」を解除させることが可能となり、まだ十分に電源供給能力を持つ電池を装填したにも拘わらず、警告表示が出ることを防止できる。
【0103】
また、警告表示された場合には、その表示状態を維持させて、メインSW(パワーSW)のオン/オフが行われない限り、以降のシーケンスでは警告表示を行うためのバッテリーチェックを省略する。
【0104】
これにより、警告表示の点灯や消灯が繰り返し発生することが防止でき、電池交換の警告の信頼性を高めることができる。また、警告表示を維持させるため、僅かな電池の消費を招くが、警告表示を行うためのバッテリーチェックを省略したため、バッテリーチェックに関しては放電によるエネルギー損失を減少させることにより電池の低消費化を実現して、電池寿命が延ばせると共に、撮影シーケンスの中で行われるバッテリーチェックが簡略化され、タイムラグについても短時間化が実現される。
【0105】
尚、本実施形態では、メインSWをバリアの開閉と連動してオン/オフ動作する構成としたが、これに限定されるものではない。
【0106】
次に本発明の第2の実施形態の変形例について説明する。
【0107】
この変形例のカメラは、図14(a)に示すように、カメラ本体42の正面に撮影レンズ43を配置し、カメラ本体上面にはレリーズSW44とメインSW(パワーSW)45が配置されている。
【0108】
前述した実施形態のカメラでは、バリアをメインSWと連動させたが、本変形例では、従来から普及しているスライドタイプのメインSWを本体上面に設けている。
【0109】
また、警告表示を液晶等の表示素子に表示していたが、図14(b)に示すようにカメラの背面側に発光ダイオード(LED)を設けて、警告をLEDの発光や点滅等でユーザに知らせることも可能である。
【0110】
次に本発明による第3実施形態のカメラについて説明する。
【0111】
本実施形態は、図4に示した構成と同等の構成であり、警告表示を行う警告レベルの設定方法が異なっている。
【0112】
前述した第2の実施形態のカメラにおいては、一度警告表示が表示された場合には、メインSWのオン/オフが行われない限り、警告表示が消えないようにしている。しかし、電池の電圧回復に時間を要した場合には、メインSWを作動させないと確認することができない。
【0113】
そこで本実施形態は、警告レベルに電位差ΔVの差を持つ2つのレベルを設定し、第1のレベル(警告レベル1)では警告レベルを点灯させ、第2のレベル(警告レベル2)では電圧回復による警告表示を消灯させるものである。これは、本当に電池の電圧が復起したら、正しい電池状態によるバッテリーチェックや表示を行うものである。
【0114】
図15(a)に示すように、計測電圧のすべてが警告レベル1を下回った場合には、LCD4に警告表示される。
【0115】
そして図15(b)に示すように、電圧回復して、測定電圧が警告レベル2を上回った場合には、警告表示を取り消し、OK表示に切り換える。尚、測定電圧の1つでも警告レベル2を上回った場合でも、OK表示される。しかし、図15(c)に示すように、警告レベル1よりも電圧回復したが警告レベル2に達しない場合には、警告表示は表示状態が維持される。
【0116】
図16に示すフローチャートを参照して、撮影時のシーケンスを通じて第3の実施形態の特徴について説明する。本実施形態のシーケンスで、前述した図3に示すシーケンスと同等なものには、同じステップ符号を付して、特徴部分についてのみ説明する。
【0117】
本実施形態において、ステップS1からステップS13までのシーケンスは同等である。ステップS13において、撮影完了後に、警告表示のフラグがセットされているか否か、即ち、記憶部36に警告表示をしたことが記憶されているか否かを判別する。
【0118】
この判定で警告表示のフラグが設定されていない場合(NO)、まだ警告表示が出されていないため、警告表示レベル1に設定して(ステップS82)、通常のバッテリーチェックを実施する(ステップS14)。
【0119】
また、ステップS13で、警告表示のフラグがセットされている場合(YES)、既に警告表示が出されているため、警告表示レベル2に設定して(ステップS81)、ステップS14のバッテリーチェックを実施する。
【0120】
このバッテリーチェックの結果に基づき、警告表示するか否か判別し(ステップS15)、測定電圧データVccd が警告レベル1よりも小さい場合及び測定電圧データVcc1 が警告レベル2に達しない場合は警告表示されると判定され、警告表示する場合には(YES)、警告表示のフラグを”1”に設定して(ステップS16)、LCD4に警告マーク41を点滅表示する(ステップS17)。
【0121】
次に、警告表示を表示した後、若しくはステップS15において、測定電圧データVccd が警告レベル1よりも大きい場合及び測定電圧データVccd が警告レベル2を越えた場合には警告表示しないと判定され、警告表示を表示しなかった場合(NO)、撮影終了コマを巻き上げて、次のコマへの撮影を許可する(ステップS18)。その後、ステップS8に移行し、バリア11の開閉状態を判別し、バリア23が開状態であれば、レリーズSW5の操作待ちに再び入る。
【0122】
本実施形態では、一度警告表示のフラグが設定されていた場合、即ち、警告表示をLCD4に表示したことが記憶部36に記憶されている場合には、以降の撮影シーケンスでは、バッテリーチェック自体の省略や、警告表示のためのバッテリーチェックを省略してロック処理のためのバッテリーチェックのみを実施する。
【0123】
以上説明したように本実施形態によれば、警告表示が点灯/消灯の繰り返しするちらつきをおさえて、確実に電池交換をユーザにうながしつつ、本当に電池電圧が回復した場合(例えば、低温から室温に戻るような温度上昇による性能復帰等)には、警告表示を消灯し、電圧回復したことをユーザに認知させ、電池交換をまだ行わなくても良い旨を伝えるようにした。
【0124】
以上の実施形態について説明したが、本明細書には以下のような発明も含まれている。
【0125】
(1)放電回路に電流を流して電源電圧を測定する電源電圧測定手段と、
上記電源電圧測定手段による測定結果、電源電圧が第1の所定電圧レベル以下であるか否かを判定する第1の電圧比較判定手段と、
上記第1の所定電圧レベルより高電圧レベルに設定された第2の所定電圧レベルと上記電源電圧測定手段の結果とを比較して、上記電源電圧が上記第1の所定電圧レベル以上で且つ上記第2の所定電圧レベル以下であることを判定する第2の電圧比較判定手段と、
上記電源電圧測定手段及び上記第1の電圧比較判定手段を予め設定された第1の所定回数繰り返し、その所定回数全ての判定結果において、上記電源電圧が上記第1の所定電圧レベル以上で且つ上記第2の所定電圧レベル以下であれば電源電圧の警告表示を行う表示手段と、
撮影に係わる所定動作の直前に上記第2の電圧比較判定手段を実行して、電源電圧が上記第1の所定電圧レベル以上で且つ上記第2の所定電圧レベル以下であると一度判定された場合には、カメラを作動可能状態にするメインスイッチの操作が再度撮影者によってなされるまで、上記第2の電源電圧比較判定手段を実行禁止とすると共に、上記表示手段による警告表示の更新を禁止するように制御する制御手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【0126】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、電池交換を促す警告表示の点灯/消灯の繰り返しを防止し、且つ電池に対する低消費化を実現しつつ、複数回の電源電圧測定による高信頼度のバッテリーチェックを実現するカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラのバッテリーチェックを行うための概念的な構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係るカメラの外観構成例を示す図である。
【図3】第1の実施形態における撮影時のシーケンスを説明するためのフローチャートである。
【図4】第2の実施形態に係るカメラの回路システムの構成を具体的に示す図である。
【図5】第2の実施形態によるカメラのメインフローについて説明するためのフローチャートの前半部分である。
【図6】第2の実施形態によるカメラのメインフローについて説明するための図5に続くフローチャートの後半部分である。
【図7】第2の実施形態によるカメラのバッテリーチェックのサブルーチンについて説明するためのフローチャートである。
【図8】第2の実施形態において、警告表示される電源電圧の測定値について説明するためのタイミングチャートである。
【図9】第2の実施形態において、回復した電源電圧の測定値について説明するためのタイミングチャートである。
【図10】第2の実施形態において、ロック処理される電源電圧の測定値について説明するためのタイミングチャートである。
【図11】第2の実施形態において、表示部に表示されるOK表示の一例を示す図である。
【図12】第2の実施形態において、表示部に表示される警告表示の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態において、表示部に表示されるロック処理されたNG表示の一例を示す図である。
【図14】第2の実施形態の変形例について説明するための外観構成例を示す図である。
【図15】第3の実施形態における警告表示の表示について説明するためのタイミングチャートである。
【図16】第3の実施形態における撮影時のシーケンスを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…演算制御回路(CPU)
2…電池
3…電池消耗判定部
4…表示部(LCD)
5…レリーズスイッチ
6…メインスイッチ
7…制御切換部
36…記憶部

Claims (2)

  1. カメラに装填される電池の消耗を測定する電池測定手段と、
    上記電池測定手段の出力結果に従って上記電池が所定電圧レベル以下であるか否かを判定する判定手段と、
    上記判定手段の結果により上記電池が所定電圧レベル以下である場合に電池消耗状態表示をする表示手段と、
    上記カメラを作動状態にするメインスイッチと、
    上記メインスイッチ操作時に上記表示手段が電池消耗状態表示の状態であることを記憶して、上記メインスイッチの操作と撮影のタイミングの間は、上記電池消耗状態の表示情報を記憶保持する記憶手段と、
    を有し、
    上記撮影のタイミングの後に、上記記憶手段が記憶する上記表示情報が電池消耗表示の状態である時は、上記所定レベルを電池電圧の回復方向に切り換えて、
    上記判定手段に対して、上記撮影のタイミングの後に上記電池消耗状態の表示を継続するか否かを決定するための判定を実行するように制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とするカメラ。
  2. 上記カメラは、上記記憶手段の記憶結果、上記電池消耗表示の状態である時は、
    上記所定レベルを電圧の回復方向に切り換えて、上記判定手段を実行する時は、上記電池消耗表示の状態の記憶結果を変更しないことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
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