JP5246829B2 - 水性塗料 - Google Patents

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Description

本発明は、金属基材をはじめとする各種基材の表面に耐候性等に優れた被膜を形成可能な水性塗料に関する。
建材や自動車用の部品等には、通常、耐久性や耐候性を付与することを目的として、その表面に被膜が形成されていることが多い。かかる被膜の形成には、一般に各種の塗料が使用されることが多く、とりわけ金属部品には、一般にクロメート処理といわれる、クロム酸塩等を含有する塗料が、従来より多く使用されている。
しかし、前記クロメート処理に用いられる塗料中に含まれるクロム酸塩は非常に毒性の強いものであり、とりわけ、6価クロム化合物は、多くの公的機関で発癌性物質として指定されている極めて有害な物質であることから、近年、クロム酸塩を含まない金属表面処理用塗料の検討が進められている。
クロム酸塩を含まない、いわゆるクロムフリーの金属表面処理用塗料としては、例えばカルボキシル基含有ウレタン樹脂と、シリカ粒子と、アジリジニル基またはオキサゾリン基含有化合物と、バナジン酸化合物と、ジルコニウム化合物とを含有する金属表面処理組成物や(例えば、特許文献1参照。)、特定のアニオン性ポリウレタン樹脂と、シランカップリング剤と水溶性ジルコニウム化合物とを含有するアルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板処理用水性樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、前記したクロムフリーの金属表面処理組成物等では、従来のクロム酸塩等を含有する塗料を用いて形成された被膜に匹敵するレベルの、優れた耐候性や耐久性等を有する被膜を形成することが未だ困難であるため、例えば、かかる被膜の形成された金属部品等を屋外に長時間放置した場合に、熱や光の影響で該金属表面の変色や被膜の劣化等を引き起こす場合があるという問題があった。
特開2003−27254号 特開2004−204333号
本発明が解決しようとする課題は、金属基材をはじめとする各種基材の表面に、熱や光の影響で変色等を引き起こさないレベルの優れた耐候性を有し、かつ耐久性に優れた被膜を形成可能な水性塗料を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を進めるなかで、被膜成分が架橋構造を形成することにより、被膜の耐久性等を向上することができるのではないかと考え、シラノール基及び/またはアルコキシシリル基を有するウレタン樹脂を含む水性塗料を検討したところ、該水性塗料によれば、良好な耐久性及び耐候性を有する被膜を形成できることがわかった。
そこで、本発明者等は、より一層の耐久性等の向上を目的として、前記したウレタン樹脂含有の水性塗料に、各種の安定剤や酸化防止剤を組み合わせ検討を進めた結果、前記したウレタン樹脂に、セミカルバジド基を有する安定剤、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤、及びヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤を組み合わせた特定の水性塗料によれば、優れた耐久性及び耐候性を有する被膜を形成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、及びスルフォネート基からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性基とを有するウレタン樹脂(A)、セミカルバジド基を有する安定剤(B)、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)、及び水を含有する水性塗料であって、
前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、かつ、前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、及び前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)の合計量が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜15質量部の範囲であり、かつ、
有機溶剤の存在下でポリオールとポリイソシアネートとを反応させることによって前記親水性基とイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを製造し、次いで前記ウレタンプレポリマーと、前記ウレタンプレポリマーの有するイソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとを反応させることによってウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液を製造し、次いで、前記ウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液と前記安定剤(B)と前記酸化防止剤(C)と前記安定剤(D)とを混合した後、前記ウレタン樹脂(A)を水中に溶解または分散することによって得られるものであることを特徴とする水性塗料及びその製造方法に関するものである。
本発明の水性塗料は、耐久性や耐候性に優れた被膜を形成できることから、とりわけ亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、鉄−亜鉛メッキ鋼板、スズめっき鋼板等のめっき鋼板や、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板、電磁鋼板等の金属基材の表面処理をはじめ、屋外用途に用いられるプラスチックの各種基材やコンクリートなどの無機物の表面処理にも使用することができる。
以下に、発明を実施するための最良の形態について記述する。
本発明の水性塗料は、シラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタン樹脂(A)、セミカルバジド基を有する安定剤(B)、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)、水、及びその他必要に応じて各種添加剤等を含有するものである。
はじめに、本発明で使用するシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタン樹脂(A)について説明する。
本発明で使用するウレタン樹脂(A)は、シラノール基及び/またはアルコキシシリル基を有するものである。シラノール基やアルコキシシリル基は、被膜を形成する際にシロキサン結合による架橋構造を形成するため、前記ウレタン樹脂を含む水性塗料は、耐久性等に優れた被膜を形成することができる。ウレタン樹脂(A)としては、前記シラノール基やアルコキシシリル基を、側鎖および/または分子末端に有するものを使用することができ、その分子末端に有しているものを使用することが好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)中に含まれる、シラノール基及びアルコキシシリル基由来の珪素原子の質量割合は、ウレタン樹脂(A)全量に対して0.01〜2.0質量%の範囲であることが好ましく、0.05〜1.0質量%の範囲であることがより好ましい。
また、前記ウレタン樹脂(A)は、水中に溶解または分散した状態で存在するが、その際に、前記シラノール基等の間である程度の架橋反応が進行し、比較的高分子量化されていてもよい。また、前記ウレタン樹脂(A)は、後述する方法により鎖伸長化反応することによって高分子量化されていてもよい。前記したような高分子量化されたウレタン樹脂(A)を含む水性塗料によれば、より一層、耐久性等に優れた被膜を形成することが可能である。
前記ウレタン樹脂(A)は、例えばポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、前記ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとを周知慣用の方法で反応させることによって製造することができる。
前記ポリオールとしては、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエン等のポリオレフィンポリオール等を、単独で使用または2種以上を併用することができる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるものや、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステルや、これらの共重合ポリエステル等を使用することができる。
前記低分子量のポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、1,8−オクタンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、テトラエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル(分子量300〜6000)、ジプロピレングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ビスフェノ−ルA、水素添加ビスフェノ−ルA、ハイドロキノンおよびそれらのアルキレンオキシド付加体等を使用することができる。
また、前記ポリカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸、及びこれらの無水物またはエステル形成性誘導体などを使用することができる。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、前記ポリオールとポリカルボン酸のほかに、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸およびこれらのヒドロキシ安息香酸のエステル形成性誘導体等を反応させて得られたものを使用することができる。
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば活性水素原子を2個以上有する化合物の1種または2種以上を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものを使用することができる。
前記開始剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、蔗糖、アコニット糖、トリメリット酸、ヘミメリット酸、リン酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリイソプロパノールアミン、ピロガロール、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタル酸、1,2,3−プロパントリチオール等を使用することができる。
また、前記アルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等を使用することができる。
また、前記ポリカーボネートポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコールと、ジフェニルカーボネートやホスゲン等とを反応して得られたものを使用することができる。
前記したポリオールとしては、本発明の水性塗料によって形成される被膜の耐水性や耐久性を向上させる観点から、前記ポリエーテルポリオールまたはポリカーボネートポリオールを使用することが好ましい。また、前記ポリオールとしては、数平均分子量が300〜10000、好ましくは500〜5000のものを使用することが好ましい。
また、前記ポリイソシアネートとしては、例えばフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネート等を、単独で使用または2種以上を併用して使用することができる。
前記したポリイソシアネートとしては、本発明の水性塗料によって形成される被膜の耐水性や耐久性を向上させる観点から、脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートを使用することが好ましい。特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを使用することが好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを公知慣用の方法で反応させることによって製造することができる。前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとの反応は、例えば、前記ポリオールが有する水酸基に対する、前記ポリイソシアネートが有するイソシアネート基の当量割合が、1.05〜3の範囲で行うことが好ましく、1.1〜2の範囲で行うことがより好ましい。ポリオールとポリイソシアネートトを、前記範囲の当量割合で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得ることができる。
前記したウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとしては、例えばメルカプト基含有アルコキシシランやアミノ基含有アルコキシシランを使用することができる。特に、イソシアネート基との反応性が高い、アミノ基含有アルコキシシランを使用することが好ましい。
前記アミノ基含有アルコキシシランとしては、例えばN−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を、単独で使用または2種以上を使用することができる。
前記イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、前記イソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとの反応は、例えば前記ウレタンプレポリマーと、前記アルコキシシランとを混合、攪拌することによって進行させることができる。かかる反応は、常温下であっても進行するが、50〜80℃程度の条件下で行うことが好ましい。
また、前記ウレタン樹脂(A)は、水分散性または水溶性を付与することを目的として親水性基を有している。前記親水性基としては、例えばアニオン性基やカチオン性基やノニオン性基を使用することができるが、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、及びスルフォネート基等のアニオン性基を使用することが好ましい。
前記アニオン性基は、例えばウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な前記ポリオールとしてアニオン性基を有するポリオールを使用することによって、ウレタン樹脂(A)中に導入することができる。
前記アニオン性基を有するポリオールとしては、例えばカルボキシル基含有ポリオールや、スルホン酸基含有ポリオールを使用することができる。
前記カルボキシル基含有ポリオールとしては、例えば2,2’−ジメチロールプロピオン酸、2,2’−ジメチロールブタン酸、2,2’−ジメチロール酪酸、2,2’−ジメチロール吉草酸等を使用することができる。また、前記カルボキシル基含有ポリオールと各種ポリカルボン酸とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエステルポリオールも使用することもできる。
前記スルホン酸基含有ポリオールとしては、例えば5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等のジカルボン酸、及びそれらの塩と、前記低分子量ポリオールとを反応させて得られるポリエステルポリオールを使用することができる。
前記アニオン性基は、それらの一部または全部が塩基性化合物等によって中和されていることが、良好な水分散性を発現するうえで好ましい。
前記アニオン性基を中和する際に使用可能な塩基性化合物としては、例えばアンモニア、トリエチルアミン、モルホリン等の有機アミンや、モノエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等のアルカノールアミンや、Na、K、Li等を含む金属等を使用することができる。前記塩基性化合物は、得られる水性塗料の水分散安定性を向上させる観点から、塩基性化合物/アニオン性基=0.5〜3.0(モル比)となる範囲で使用することが好ましく、0.9〜2.0(モル比)となる範囲で使用することがより好ましい。
また、前記カチオン性基としては、例えばアミノ基等を使用することができる。かかるカチオン性基は、ウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な前記ポリオールとしてカチオン性基を有するポリオールを使用することによって、ウレタン樹脂(A)中に導入することができる。前記カチオン性基を有するポリオールとしては、例えば3級アミノ基含有ポリオールを使用することができる。
前記3級アミノ基含有ポリオールとしては、例えばN−メチル−ジエタノールアミンや、1分子中にエポキシを2個有する化合物と2級アミンとを反応させて得られるポリオールなどを使用することができる。
前記カチオン性基は、その一部または全部が下記酸性化合物によって中和されていることが好ましい。かかる酸性化合物としては、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グルタル酸、酪酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、アジピン酸などの有機酸類や、スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、及び、塩酸、硫酸、硝酸、オルトリン酸、ポリリン酸、ポリメタリン酸、オルト亜リン酸、硼酸、フッ酸等の無機酸等を使用することができる。これらの酸は単独使用または2種以上を組み合わせて使用することができ、特にオルトリン酸またはオルト亜リン酸を使用することが好ましい。
前記酸性化合物は、カチオン性基1当量に対して、0.1〜3当量の範囲であることがこのましく、0.3〜2.0当量となる範囲で使用することがより好ましい。
また、前記カチオン性基のうち3級アミノ基は、その一部または全部が4級化されていることが好ましい。前記3級アミノ基の4級化に使用可能な4級化剤としては、例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸類や、メチルクロライド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド、ベンジルブロマイド、メチルヨーダイド、エチルヨーダイド、ベンジルヨーダイドなどのハロゲン化アルキル類、メタンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸メチル等のアルキル又はアリールスルホン酸メチル類、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のエポキシ類などを使用することができ、特にジメチル硫酸を使用することが好ましい。
前記4級化剤は、前記3級アミノ基1当量に対して、0.1〜3当量の範囲であることがこのましく、0.3〜2.0当量となる範囲で使用することがより好ましい。
前記アニオン性基やカチオン性基は、前記ポリウレタン樹脂(A)に対して50〜1000mmol/kgの範囲で存在することが好ましい。
具体的には、本発明で使用するウレタン樹脂(A)の酸価が、5〜40の範囲であることが好ましく、特に好ましいのは10〜30である。
また、前記ノニオン性基としては、例えばエチレンオキサイド等の繰り返し単位を有する官能基等を使用することができる。前記ノニオン性基は、例えばウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な前記ポリオールとしてノニオン性基を有するポリオールを使用することによって、ウレタン樹脂(A)中に導入することができる。ノニオン性基を有するポリオールとしては、エチレンオキサイド由来の構造単位を有するポリアルキレングリコール等を使用することができる。
前記ポリアルキレングリコールとしては、エチレンオキサイド由来の構造単位を前記ポリアルキレングリコール全体に対して30〜100質量%有するものを使用することが好ましい。また、前記ポリアルキレングリコールとしては、300〜10000の範囲の数平均分子量を有するものを使用することが好ましい。
前記ノニオン性基は、前記ポリウレタン樹脂(A)に対して0〜10質量%の範囲で存在することが好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)は、例えば無溶剤下あるいは有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートとを反応させることによって、親水性基とイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを製造し、次いで前記ウレタンプレポリマーと、前記ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとを反応させることによって製造することができる。
ウレタン樹脂(A)を製造する際に使用可能な有機溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を、単独で使用または2種以上を使用することができる。特に、メチルエチルケトンやN−メチルピロリドンを使用することが、ウレタン樹脂(A)を溶解しやすいため好ましい。
前記ウレタン樹脂(A)を製造する際には、種々の機械的特性や熱特性等の物性を有するポリウレタン樹脂の設計を行う目的で、鎖伸長剤としてポリアミンや、その他活性水素原子含有化合物等を使用してもよい。
かかるポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;N−ヒドロキシメチルアミノエチルアミン、N−ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、N−ヒドロキシプロピルアミノプロピルアミン、N−エチルアミノエチルアミン、N−メチルアミノプロピルアミン等の1個の1級アミノ基と1個の2級アミノ基を含有するジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類;ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類;コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類;β−セミカルバジドプロピオン酸ヒドラジド、3−セミカルバジッド−プロピル−カルバジン酸エステル、セミカルバジッド−3−セミカルバジドメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン等のセミカルバジド類を使用することができる。
前記その他活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレンリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類、及び水等を、本発明の水性塗料の保存安定性が低下しない範囲内で単独で使用または2種以上を併用することができる。
本発明の水性塗料の製造に使用可能なポリウレタン樹脂(A)の水溶液または水分散体は、例えば、次のような方法により製造することができる。
〔方法1〕前記ウレタン樹脂(A)の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水を投入して水溶化または水分散せしめる方法。
〔方法2〕前記ウレタン樹脂(A)の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水中にホモジナイザー等の機械を用いて強制的に乳化させて水溶化又は水分散せしめる方法。
なお、前記ウレタン樹脂(A)の水溶液または水分散体は、前記した方法の他に、例えばウレタン樹脂(A)の前駆体としてシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタンプレポリマー(A’)を水中に溶解もしくは分散させた後、または溶解もしくは分散させる際に、前記と同様の鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる方法によっても製造することができる。具体的には、下記の方法が挙げられる。
〔方法3〕ウレタンプレポリマー(A’)の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水を投入して水溶解または水分散せしめ、その後に前記と同様の鎖伸長剤を用いて鎖伸長することによりウレタン樹脂(A)を水溶解または水分散させる方法。
〔方法4〕ウレタンプレポリマー(A’)と前記と同様の鎖伸長剤とを、反応容器中に一括又は分割して仕込み、鎖伸長反応させることでウレタン樹脂(A)を製造し、次いで得られたポリウレタン樹脂中の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水を投入して水溶化又は水分散せしめる方法。
〔方法5〕前記ウレタンプレポリマー(A’)の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水中にホモジナイザー等の機械を用いて強制的に乳化させて水溶化又は水分散せしめ、その後に前記と同様の鎖伸長剤を用いて鎖伸長することによりウレタン樹脂(A)を水溶解または水分散させる方法。
〔方法6〕前記ウレタン樹脂と前記と同様の鎖伸長剤とを、反応容器中に一括又は分割して仕込み、鎖伸長反応させることによりポリウレタン樹脂(A)を製造し、得られたポリウレタン樹脂(A)中の親水基の一部又は全てを中和又は4級化した後、水中にホモジナイザー等の機械を用いて強制的に乳化させて水溶化又は水分散せしめる方法。
前記鎖伸長剤としてポリアミンを使用する場合、ポリアミンが有するアミノ基と過剰のイソシアネート基との当量比が、1.9以下(当量比)となる範囲で使用することが好ましく、0.3〜1.0(当量比)の範囲で使用することがより好ましい。鎖伸長剤を前記した範囲で使用することにより、得られる水性塗料が形成する塗膜の耐久性及び耐光性を向上させることができる。
また、上記〔方法1〕〜〔方法6〕の製造方法により本発明の水性塗料を製造する際には、必要に応じて乳化剤を用いてもよい。
前記乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体等のノニオン系乳化剤;オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルカンスルフォネートナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルスルフォン酸ナトリウム塩等のアニオン系乳化剤;アルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等のカチオン系乳化剤が挙げられる。なかでも本発明の水性塗料の優れた保存安定性を維持する観点から、基本的にアニオン性又はノニオン性の乳化剤を使用することが好ましい。また、本発明の水性塗料の混和安定性を維持可能な範囲であれば、例えばカチオン性の乳化剤と両性の乳化剤とを併用してもよい。
また、本発明の水性塗料を製造する際には、ウレタン樹脂(A)の水溶解または水分散性を助ける助剤として、親水基含有化合物を使用してもよい。
かかる親水基含有化合物としては、アニオン性基含有化合物、カチオン性基含有化合物、両性基含有化合物、又はノニオン性基含有化合物を用いることができるが、本発明の水性塗料の優れた保存安定性を維持する観点から、ノニオン性基含有化合物を使用することが好ましい。
前記ノニオン性基含有化合物としては、分子内に少なくとも1個以上の活性水素原子を有し、かつエチレンオキシドの繰り返し単位からなる基、及びエチレンオキシドの繰り返し単位とその他のアルキレンオキシドの繰り返し単位からなる基からなる群から選ばれる少なくとも一つの官能基を有する化合物を使用することができる。
例えば、エチレンオキシドの繰り返し単位を少なくとも30質量%以上含有し、ポリマー中に少なくとも1個以上の活性水素原子を含有する数平均分子量300〜20,000のポリオキシエチレングリコール又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体グリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシブチレン共重合体グリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシアルキレン共重合体グリコール又はそのモノアルキルエーテル等のノニオン基含有化合物又はこれらを共重合して得られるポリエステルポリエーテルポリオールなどの化合物を使用することが可能である。
次に、本発明で使用するセミカルバジド基を有する安定剤(B)について説明する。
セミカルバジド基を有する安定剤(B)としては、例えばビュレット−トリ(ヘキサメチレン−N,N−ジメチルセミカルバジド)、1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)、1,1,1,1−テトラメチル−4,4(メチレン−ジ−P−フェニレン)セミカルバジドを、単独または2種以上併用して使用することができる。
前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)は、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲で使用することが好ましく、0.5〜2質量部の範囲で使用することがより好ましい。セミカルバジド基を有する安定剤(B)を前記した範囲で使用することにより、本発明の水性塗料が形成する塗膜の耐久性及び耐光性を向上させることができる。
次に、本発明で使用するフェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)について説明する。
フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタンデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−O-クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プオピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プオピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3−5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、トリフェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等を、単独または2種以上併用して使用することができる。
前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)は、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲で使用することが好ましく、0.5〜2質量部の範囲で使用することがより好ましい。フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)を前記した範囲で使用することにより、本発明の水性塗料が形成する塗膜の耐久性及び耐光性を向上させることができる。
次に、本発明で使用するヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)について説明する。
ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)としては、例えばN,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチルー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート(混合物)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等を、単独または2種以上併用して使用することができる。
前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)は、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲で使用することが好ましく、0.5〜2質量部の範囲で使用することがより好ましい。ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)を前記した範囲で使用することにより、本発明の水性塗料が形成する塗膜の耐久性及び耐光性を向上させることができる。
本発明で使用する前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、及び前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)を組み合わせ使用することが、得られる水性塗料が形成する被膜の耐候性を効果的に向上できるため好ましい。とりわけ、前記特定の組み合わせの前記安定剤(B)と前記酸化防止剤(C)と前記安定剤(D)との合計質量が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.5〜15質量部の範囲であることが、本発明の水性塗料が形成すると膜の耐候性を効果的に向上させることができる。
前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、及び前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)は、例えば前記ウレタン樹脂(A)の製造途中で、適宜混合することができる。なかでも、前記ウレタン樹脂(A)を水中に溶解または分散する前に、ウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液と安定剤(B)や酸化防止剤(C)や安定剤(D)とを混合することが、分散安定性に優れた水性塗料を製造するうえで好ましい。
本発明の水性塗料には、必要に応じて各種の添加剤を混合して使用することができる。
かかる添加剤としては、例えばホウ酸、リン酸、シランカップリング剤、ジルコニウム化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系の各種架橋剤や、フィラーの分散剤、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、無機顔料、樹脂ビーズ等のブロッキング防止剤、帯電防止剤、消泡剤、粘性調整剤、及びノニオン性、カチオン性、アニオン性、両性などの各種イオン性を有する炭化水素系、シリコーン系、フッ素系、アセチレンジオール系などの各種レベリング剤等を塗料安定性を損なわない範囲内で使用することができる。
前記した添加剤は、前記安定剤(B)、前記酸化防止剤(C)、及び前記安定剤(D)と、ウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液とを混合する際に、併せて混合することが好ましい。
本発明の水性塗料は、各種基材表面の耐候性や耐久性を向上させることが可能である。
前記基材としては例えば、自動車、家電、建材製品等の用途に使用される熱延鋼板、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、鉄−亜鉛メッキ鋼板、スズめっき鋼板等のめっき鋼板や、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板、電磁鋼板等の金属基材や、プラスチック基材や、コンクリート等の無機物からなる基材等を使用することができる。
また、本発明の水性塗料は、前記した各種基材のなかでも、とりわけ金属基材の表面に耐候性等を付与する際に使用する、いわゆる金属表面処理用水性塗料として使用することが好ましい。
本発明の金属表面処理用水性塗料は、前記した各種金属基材の表面処理に使用できるが、なかでもアルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板を使用することが好ましく、ガルバリウム鋼板を使用することがより好ましい。
本発明の水性塗料は、例えばロールコーター法、スプレー法、ディッピング法、はけ塗り法等の方法で、前記した基材表面に塗装することができる。塗装後は、必要に応じて、例えば60〜200℃の範囲で数秒〜10分程度加熱乾燥することによって、基材表面に所望の被膜を形成することが可能である。
前記被膜の膜厚は、金属の使用される用途等に応じて適宜調整可能であるが、通常0.5μm〜20μm程度であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により、一層、具体的に説明する。
[実施例1]
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕178質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸16質量部、及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート94質量部を、有機溶剤としてメチルエチルケトン244質量部中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液に、3−アミノプロピルトリエトシキシランの3質量部を混合し、前記ウレタンプレポリマーと3−アミノプロピルトリエトシキシランとを反応させることでシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に、セミカルバジド基を有する安定剤(B)として1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)を1.4質量部、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)として4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)を1.4質量部、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートを1.4質量部、を混合し、十分均一になるまで攪拌した後、トリエチルアミン14質量部を加えることで前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、更に水424質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得た。
次いで、前記水分散体に、25質量%のエチレンジアミン水溶液を22質量部加え、攪拌することによって、粒子状のポリウレタン樹脂を鎖伸長させ、次いでエージングすることによって、不揮発分が30質量%の水性塗料を得た。
[実施例2]
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕166質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸15質量部、及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート87質量部を、有機溶剤としてメチルエチルケトン226質量部中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液と、3−アミノプロピルトリエトシキシランの25質量部とを混合し、前記ウレタンプレポリマーと3−アミノプロピルトリエトシキシランとを反応させることでシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に、セミカルバジド基を有する安定剤(B)として1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)を1.3質量部、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)として4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)を1.3質量部、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートを1.3質量部、を混合し、十分均一になるまで攪拌した後、トリエチルアミン13質量部を加えることで前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、更に水444質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得た。
次いで、前記水分散体に、25質量%のエチレンジアミン水溶液を21質量部加え、攪拌することによって、粒子状のポリウレタン樹脂を鎖伸長させ、次いでエージングすることによって、不揮発分が30質量%の水性塗料を得た。
[実施例3]
ポリオール成分として「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕の代わりに、ポリカーボネートポリオール「ニッポラン980R」〔日本ポリウレタン工業株式会社製、1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートとを反応させて得られるポリカーボネートポリオール、水酸基当量1000g/当量〕を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で水性塗料を調製した。
[実施例4]
ポリオール成分として「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕の代わりに、ネオペンチルグリコールと1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸を反応させて得られるポリエステルポリオール(水酸基当量1000g/当量)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で水性塗料を調製した。
[比較例1]
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕178質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸16質量部、及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート94質量部を、有機溶剤としてメチルエチルケトン244質量部中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液と、3−アミノプロピルトリエトシキシランの3質量部とを混合し、前記ウレタンプレポリマーと3−アミノプロピルトリエトシキシランとを反応させることでシラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、親水性基とを有するウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液にトリエチルアミン14質量部を加えることで前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、更に水422質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得た。
次いで、前記水分散体に、25質量%のエチレンジアミン水溶液を22質量部加え、攪拌することによって、粒子状のポリウレタン樹脂を鎖伸長させ、次いでエージングすることによって、不揮発分が30質量%の水性塗料を得た。
[比較例2]
温度計、窒素ガス導入管、攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、「PTMG−2000」〔三菱化学株式会社製、ポリテトラメチレングリコール、水酸基当量1000g/当量〕180質量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸16質量部、及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート95質量部を、有機溶剤としてメチルエチルケトン246質量部中で反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を得た。
次いで、前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に、セミカルバジド基を有する安定剤(B)として1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)を1.5質量部、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)として4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)を1.5質量部、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートを1.5質量部、を混合し、十分均一になるまで攪拌した後、トリエチルアミン13質量部を加えることで前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基の一部または全部を中和し、更に水421質量部を加え十分に攪拌することにより、ウレタン樹脂の水分散体を得た。
次いで、前記水分散体に、25質量%のエチレンジアミン水溶液を23質量部加え、攪拌することによって、粒子状のポリウレタン樹脂を鎖伸長させ、次いでエージングすることによって、不揮発分が30質量%の水性塗料を得た。
[比較例3]
セミカルバジド基を有する安定剤(B)として1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)を使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法でウレタン樹脂の水分散体を調製した。
[比較例4]
フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)として4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)を使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法でウレタン樹脂の水分散体を調製した。
[比較例5]
ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートを使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法でウレタン樹脂の水分散体を調製した。
[被膜表面の各種評価方法]
クロメート処理された鋼板(A5052 713処理)上に、実施例及び比較例で得られた水性塗料を、乾燥被膜の膜厚が10μmとなるようにバーコーターを用いて塗布し、12時間静置した後、150℃に調整した乾燥機を用いて5分間乾燥させた。
前記方法で得られた、表面に被膜が形成された鋼板(試験板)を、それぞれ後述する条件で、屋外曝露試験、及び促進耐候試験(サンシャインウェザーメーター試験、デューパネルウェーザーメーター試験)を行うことによって、被膜の耐候性及び耐久性を、光沢保持率により評価した。なお、本発明の水性塗料は、従来のクロメート処理用塗料の代替として使用することが可能であるが、本評価が被膜表面の諸物性をみるものであるため、基材としては入手しやすく安価な一般的なクロメート処理されたものを使用した。
[屋外暴露試験方法]
屋外曝露による耐候性を直接曝露試験として、大日本インキ化学工業株式会社堺工場曝露試験場において、2005年6月〜2005年11月の間行った。
[促進耐候性試験方法]
(サンシャインウェザーメーター試験)
前記方法で作製した試験板を、下記照射条件、及び降雨下に18分間放置した。次いで、降雨を停止し、引き続き下記照射条件のもとに102分間放置し照射を行った。
照射条件:カーボンアーク(放射照度255W/m)。
試験板の表面温度:63℃
上記合計120分の工程を1サイクルとし、表2に記載の各試験時間に相当するまで上記工程を繰り返し行った。
(デューパネルウェーザーメーター試験)
前記方法で作製した試験板を、下記条件(1)の環境下に8時間放置した後、引き続き条件(2)の環境下に4時間放置した。
条件(1): 光源FS−40(30W/cm)、試験板の表面温度70℃、湿度70%
条件(2): 試験板の表面温度50℃、湿度90%
上記12時間の行程を1サイクルとして、表3に記載の各試験時間に相当するまで上記工程を繰り返し行った。
[光沢保持率測定方法]
光沢保持率は、光沢測定器(スガ試験機株式会社製、HG−268)を用いて測定した光沢値に基づき算出した。前記試験前の各試験板の20°表面光沢と60°表面光沢とを測定し、各値の平均値を100%(基準)としたときの、各試験後の試験板の20°表面光沢と60°表面光沢との平均値の保持率を光沢保持率とした。
[判定基準]
[判定基準]
5:光沢保持率が81%以上
4:光沢保持率が71%以上80%以下。
3:光沢保持率が51%以上70%以下。
2:光沢保持率が21%以上50%以下。
1:光沢保持率が0%以上20%以下。
Figure 0005246829
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Claims (4)

  1. シラノール基及び/またはアルコキシシリル基と、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、及びスルフォネート基からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性基とを有するウレタン樹脂(A)、セミカルバジド基を有する安定剤(B)、フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)、及び水を含有する水性塗料であって、
    前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜5質量部含まれ、かつ、前記セミカルバジド基を有する安定剤(B)、前記フェノール由来の構造を有する酸化防止剤(C)、及び前記ヒンダードアミン由来の構造を有する安定剤(D)の合計量が、前記ウレタン樹脂(A)の100質量部に対して0.1〜15質量部の範囲であり、かつ、
    有機溶剤の存在下でポリオールとポリイソシアネートとを反応させることによって前記親水性基とイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを製造し、次いで前記ウレタンプレポリマーと、前記ウレタンプレポリマーの有するイソシアネート基と反応しうる官能基を有するアルコキシシランとを反応させることによってウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液を製造し、次いで、前記ウレタン樹脂(A)の有機溶剤溶液と前記安定剤(B)と前記酸化防止剤(C)と前記安定剤(D)とを混合した後、前記ウレタン樹脂(A)を水中に溶解または分散することによって得られるものであることを特徴とする水性塗料。
  2. 前記ウレタン樹脂(A)が、ポリオール及びイソシアネートを反応させて得られる末端にイソシアネートを有するウレタンプレポリマーと、アミノ基含有アルコキシシランとを反応させて得られるものであって、得られる前記ウレタン樹脂(A)中に含まれる珪素原子の質量割合が、0.01〜2.0質量%の範囲である、請求項1に記載の水性塗料。
  3. 請求項1または2に記載の水性塗料からなる金属表面処理用水性塗料。
  4. 亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、鉄−亜鉛メッキ鋼板、または、スズめっき鋼板であるめっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板、もしくは電磁鋼板の表面に、請求項に記載の金属表面処理用水性塗料を用いて形成された被膜を有する鋼板。
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