JPH0749558B2 - ガラス保護塗料組成物 - Google Patents

ガラス保護塗料組成物

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JPH0749558B2
JPH0749558B2 JP2204253A JP20425390A JPH0749558B2 JP H0749558 B2 JPH0749558 B2 JP H0749558B2 JP 2204253 A JP2204253 A JP 2204253A JP 20425390 A JP20425390 A JP 20425390A JP H0749558 B2 JPH0749558 B2 JP H0749558B2
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秀一 和田
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文夫 小早川
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DKS CO. LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ガラス保護塗料組成、さらに詳しくは、熱安
定性、光安定性、ガラスの傷付防止性、ガラス破砕時の
ガラス飛散防止性に優れたガラス保護塗料組成物に関す
るものである。
【従来の技術】
従来のガラス保護材としては、エポキシ樹脂、塩化ビニ
ル樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂、テフロン樹
脂フィルム等が用いられてきた。
【従来の技術の問題点】
しかしながら、このような樹脂フィルムをガラス保護材
として使用する為には、適当な接着剤を使用する事によ
り接着、裁断しなければならず、複雑な形状のガラス素
材に対しては、手作業による工程を経る為、生産効率が
きわめて悪いものであるとともに、熱安定性、光安定性
に優れたものとする為には、酸化防止剤、紫外線吸収剤
を添加しなければならず、透明性の悪いものであった。 次に、従来の塗布型塗料組成物を塗布する方法に於て
は、生産効率が優れているものの熱安定性、光安定性、
ガラスの傷付防止性、ガラス破砕時のガラス飛散防止性
に優れたものとする為には、溶剤型二液塗料組成物とす
る必要があり、その作業環境性は悪く、可使時間の制約
が大きいものであった。
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、一液型塗料
組成物であるにも拘らず、熱安定性、光安定性、ガラス
の傷付防止性、ガラス破砕時のガラス飛散防止性に優
れ、かつ塗布工程に於て作業環境上安全な水系ウレタン
樹脂からなるガラス保護塗料組成物を提供することであ
る。
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決せんが為、鋭意研究の結果、前記の全
課題の同時克服が達成できた。すなわち、分子中に2個
以上の水酸基を有するポリオール化合物(以下[A]と
いう)、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する
有機ポリイソシアネート(以下[B]という)並びに分
子中に水酸基またはアミノ基とアニオン性塩形成基を有
する化合物(以下[C]という)から得られたイソシア
ネート末端ウレタンプレポリマー、または分子中に2個
以上の水酸基を有するポリオール化合物[A]及び分子
中に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソ
シアネート[B]から得られたイソシアネート末端ウレ
タンプレポリマー並びに分子中に水酸基又はアミノ基と
アニオン性塩形成基を有する化合物[C]と、[C]に
対応する塩形成剤と鎖延長剤が反応してなる水系ウレタ
ン樹脂、下記一般式 (式中Rはアルキル基を示す)で示される基を少なくと
も1個有するフェノール系酸化防止剤並びに下記式 で示される基を少なくとも1個有するセミカルバジド系
光安定剤を含有するガラス保護塗料組成物において、 ポリオール化合物[A]が分子量500〜10,000のポリ
カーボネートポリオール[A−1]、分子量500〜10,00
0のポリエステルポリオール[A−2]及び分子量62〜3
00の低分子量ポリオール[A−3]の中から選ばれた1
種以上であり、[A]および[C]の平均水酸基価が15
0〜400mgKOH/gであり、 有機ポリイソシアネート[B]が脂肪族、又は脂環族
ポリイソシアネートであり、 有機ポリイソシアネート[B]のイソシアネート基と
ポリオール化合物[A]および塩形成基を有する化合物
[C]の水酸基の比がNCO/OH=1.02〜1.4となる量であ
り、 [A]および[C]の平均官能基数が式、 F=(平均水酸基価)×(数平均分子量)/56,100 (平均水酸基価とは[A]および[C]の平均水酸基価
であり、数平均分子量とは[A]および[C]の数平均
分子量である)に於て、2.005≦F≦2.500を満たす範囲
内にあり、フェノール系酸化防止剤とセミカルバジド
系光安定剤の含有量がポリウレタン樹脂(固形分)に対
し各々0.1〜5.0重量%であるガラス保護塗料組成物であ
る。 (手段を構成する要件) 以下、発明の構成に関する主要な事項につき項別して説
明する。 (1)分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化
合物[A] 本発明組成物の原料の1つとして使用される分子量500
〜10,000のポリカーボネートポリオールとしては、一般
(式中Rはジオキシ化合物残基を示す)で示される水酸
基末端ポリカーボネートポリオールであり、その合成方
法としては、 単官能性オキシ化合物から得られる炭酸ジエステルと
ジオキシ化合物とのエステル交換反応 ジオキシ化合物のビスアルキルあるいはビスアリール
カーボネートとのエステル交換反応 酸結合剤の存在下でジオキシ化合物とホスゲンとの反
応 酸結合剤の存在下でジオキシ化合物とジオキシ化合物
のビスクロル炭酸エステルとの反応等の方法で合成され
る。 また、分子量500〜10,000のポリエステルポリオールと
しては、一般式 (式中Rは多価オキシ化合物残基を、R′は多価飽和カ
ルボン酸残基を示す) で示される水酸基末端ポリエステルポリオールであり、
その合成方法としては、 多価オキシ化合物と多価飽和カルボン酸、若しくは、
それらの酸無水物との直接エステル化反応 多価オキシ化合物と多価飽和カルボン酸エステル類と
のエステル交換反応 多価飽和カルボン酸エステル類の多縮合 アルキレンオキシドと酸無水物との開環共重合 ラクトン類の開環反応 等の方法で合成される。 本発明組成物に於ては、分子量500〜10,000のポリオー
ルにはポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリ
オールが使用されるが、高度の耐熱性、耐候性が要求さ
れる場合には特にポリカーボネートとポリオールの使用
が好ましい。 また、分子量500〜10,000のポリオールにはポリカーボ
ネートポリオール、ポリエステルポリオール以外にポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、ポリブタジエンポリオール等種々存在するがガラス
保護性能、耐熱性、耐光性等すべての面で満足するもの
は得られない。 次に、分子量62〜300の低分子量ポリオールとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、
グリセリン等に例示される炭化水素化合物が挙げられ
る。 又、[A]は単独でも、2種以上のポリオール化合物の
混合物であってもよい。 (2)分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有
機ポリイソシアネート[B] 次に、本発明に於る有機ポリイソシアネートとしては、
イソホロジイソシアネート、水素添加ジフェニメタンジ
イソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート並びにこれらイソシア
ネート類のビュレット化物やイソシアヌレート化物等の
従来より慣用されている全ての脂肪族、脂環族系のイソ
シアネート類の単独もしくは混合物が挙げられる。 芳香族性イソシネート並びにこれらイソシアネート類の
ビュレット化物やイソシアヌレート化物等の使用は耐光
性、耐熱性に劣り好ましくない。 (3)アニオン性塩形成基を有する化合物[C]及びそ
れに対応する塩形成剤 次に分子中に水酸基またはアミノ基とアニオン性塩形成
基を有する化合物及びそれに対応する塩形成剤として
は、塩形成性のカルボン酸又はスルホン酸基を持つ化合
物及びそれに対応する塩形成剤が挙げられる。 塩形成性のカルボン酸又はスルホン酸基を持つ化合物と
しては、例えばグルコール酸、リンゴ酸、グリシン、ア
ミノ安息香酸、アラニン、ジメチロールプロピオン酸等
のヒドロキシ酸、アミノカルボン酸、多価ヒドロキシ酸
類やタウリン、スルファミン酸、2−ヒドロキシエタン
スルホン酸等のアミノスルホン酸、ヒドロキシスルホン
酸類が挙げられる。またそれに対応する塩形成剤として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の1価
の金属酸化物やアンモニア、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン等の3級アミン化合物が挙げられる。 (4)平均水酸基価 本発明は組成物の製造にあたり、[A]および[C]の
平均水酸基価が150〜400mgKOH/gである事が必要であ
る。 ここで、本発明にいう平均水酸基価とは、例えば次のよ
うに計算されるものである。すなわち、分子量MW1、水
酸基価αの活性水素原子含有化合物W1gと、分子量M
W2、水酸基価αの活性水素原子含有化合物W2gと、 分子量MWn、水酸基価αの活性水素原子含有化合物Wng
からなる平均水酸基価は、 次式 で計算される。 平均水酸基価が、150mgKOH/g未満の場合、形成被膜の熱
軟化点が低くタックの発生に伴なうほこりの付着や形成
被膜間のブロッキングをきたし好ましくない。 また平均水酸基価が400mgKOH/gを越える場合、形成被膜
の伸び率、耐屈曲性が著しく低下し、ガラス保護性能に
劣るものとなる。 (5)反応量比 本発明組成物の製造にあたり、有機ポリイソシアネート
[B]のイソシアネート基とポリオール化合物[A]お
よび塩形成基を有する化合物[C]の水酸基の比がNCO/
OH=1.02〜1.4となる量に設定する必要がある。 本NCO/OH比が1.02未満の場合、生成するイソシアネート
末端ウレタンプレポリマーが非常に高分子量の高粘性体
になるため、均一な乳化分散を困難とする。 また、本NCO/OH比が1.4を越える場合、得られるイソシ
アネート末端ウレタンプレポリマーは低分子量体であ
り、また場合により多量のアミン化合物による鎖伸張を
必要とするため、満足しうる被膜諸物性(耐熱性、耐候
性、ガラス保護性能)を与える水系ウレタン樹脂が得ら
れない。 (6)平均官能基数 本発明組成物の製造にあたり、[A]および[C]の平
均官能基数が式、 F=(平均水酸基価)×(数平均分子量)/56,100(平
均水酸基価とは[A]および[C]の平均水酸基価であ
り、数平均分子量とは[A]および[C]の数平均分子
量である)に於て、2.005≦F≦2.500を満たす範囲内に
あることが必要である。 ここで、本発明にいう数平均分子量とは、例えば次のよ
うに計算されるものである。すなわち、分子量MW1の活
性水素原子含有化合物W1gと、分子量MW2の活性水素原子
含有化合物W2gと、 分子量MWnの活性水素原子含有化合物Wn gからなる数
平均分子量は、 次式 で計算される。 [A]および[C]の平均官能基数が2.005未満の場
合、得られる形成被膜は熱可塑性であり高温下において
ベタツキ、タックが発生する。 また、[A]および[C]の平均官能基数が2.500を越
える場合、生成するイソシアネート末端ウレタプレポリ
マーが非常に高架橋体の高粘性物となるため、均一な乳
化分散を困難とする。 (7)鎖延長剤 本発明に使用される鎖延長剤としては、アミノ基を2個
以上有する化合物が用いられ、例えばエチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンヘキサミ
ン、イソホロンジアミン等が挙げられる。又水も鎖延長
剤としての役割を果たす。鎖延長剤の添加量はイソシア
ネート末端ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に
対して当量以下が好ましい。 本発明の水系ウレタン樹脂にフェノール系酸化防止剤及
びセミカルバジド系光安定剤を添加することによって、
熱安定性及び光安定性が優れる。 (8)本発明組成物に使用されるフェノール系酸化防止
剤は、ラジカル補足剤としてのフェノール系抗酸化剤を
指すが、一般式 (式中Rはアルキル基を示す)で示される基を少なくと
も1個有する化合物である事が必要である。 これらの例としては、n−オクタデシル−β−(4′−
ヒドロキシ3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロピ
オネート、N,N′−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジ
ン、N,N′−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、3,9−ビス−
[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチ
ルエチル]−2,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
デカン、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン等が挙げられる。 この際、必要に応じて過酸化物分解剤としてイオウ系抗
酸化剤、リン系抗酸化剤を併用する事により熱安定性の
相乗効果を発現してもよいが、上記以外のフェノール系
抗酸化剤では熱安定性効果が小さく、また、ラジカル補
足剤としてアミン系抗酸化剤を使用すると耐光性が悪く
なる。 又本発明組成物に使用されるセミカルバジド系光安定剤
は、下記式 で示される基を少なくとも1個有する化合物である事が
必要である。 これらの例としては、1,6−ヘキサメチレンビス(N,Nジ
メチルセミカルバジド)、1,1,1′,1′−テトラメチル
−4,4′(メチレン−ジ−p−フェニレン)ジセミカル
バジド等が挙げられる。 本発明組成物におけるフェノール系酸化防止剤及び、セ
ミカルバジド系光安定剤の配合量はポリウレタン樹脂
(固形分)に対し各々0.1〜5.0重量%とする必要があ
る。フェノール系酸化防止剤、セミカルバジド系光安定
剤の配合量が0.1重量%未満の場合、その形成被膜に更
に耐熱性を付与することができず、5.0重量%を越える
場合、逆に形成被膜の着色や透明性を損なうだけでな
く、熱安定性を低下させることにもなりうる。 又、必要に応じてこれら以外にベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を併用する
事により熱安定性、耐光性の相乗効果を発現する事も可
能である。 (9)水系ウレタン樹脂の製造 本発明の水系ウレタン樹脂の製造方法としては、分子中
に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物[A]、
分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリ
イソシアネート[B]、分子中に水酸基またはアミノ基
とアニオン性塩形成基を有する化合物[C]から得られ
るイソシアネート末端ウレタンプレポリマーまたは分子
中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物[A]
及び分子中に2個以上のイソシアネート基を有する有機
ポリイソシアネート[B]から得られたイソシアネート
末端ウレタンプレポリマー並びに分子中に水酸基又はア
ミノ基とアニオン性塩形成基を有する化合物[C]を塩
形成剤の使用により、公知の方法で水中に乳化後、水ま
たはアミノ基を2個以上有する化合物で鎖延長すること
により得られる。更にフェノール系酸化防止剤及びセミ
カルバジド系光安定剤の添加時期は乳化及び鎖延長剤の
添加の前後いずれでもよい。 この際、必要に応じてイソシアネート基と反応しない有
機溶媒類をイソシアネート末端ウレタンプレポリマー反
応段階、または反応終了後添加する事により乳化を容易
なものとする事ができる。この場合、要すれば減圧下に
有機溶媒類を留去して無溶剤型水系ウレタン樹脂とする
事が出来る。 (10)組成物の用途 本発明組成物は、耐熱性、耐光性、ガラスの傷付防止
性、ガラス破損時の飛散防止性に優れた水系ウレタン樹
脂組成物である。従って、この水系ウレタン樹脂組成物
は、自動車、列車等の車両用ガラス、建築用窓ガラス、
ショウウィンドウ用ガラス、各種ビン類への保護コーテ
ィング剤としての用途に利用できる。また、本発明組成
物は優れた耐熱性、耐光性を有するため、過酷な高温条
件下や紫外線照射を受ける各種蛍光灯管、電球類やそれ
ら照明器具の傘部の保護コーティング剤としての適用も
考えられる。 本発明組成物の各種材料への塗布方法としては、スプレ
ー塗布、浸漬処理塗布、刷毛塗り、ローラーコーター塗
布、電着塗布等種々の塗装方法が挙げられるが、本発明
組成物においては、皮張り防止剤、レベリング剤、消泡
剤、造膜助剤、着色顔料、増粘剤等の各種添加剤を目的
にあった性状にするために性能を低下させない範囲内で
配合することも可能である。また、塗布乾燥時のブロッ
キングや、特に高温条件下に於いて使用される場合の熱
軟化によるほこり付着が問題となる時には、熱軟化性を
抑えブロッキングやほこり付着性を抑制するためにコロ
イダルシリカや微粉末シリカを性能を低下させない範囲
で配合することが有用である。
【作用】
ガラス保護性能はフィルム強度と伸び、柔軟性とのバラ
ンスを考慮する必要があり、熱安定性、光安定性は樹脂
組成、架橋度に依存する。又酸化防止剤、光安定剤の効
果も樹脂組成により差異がある。これら諸因子を考慮し
鋭意研究の結果、本発明に至った。
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明は、それらの実施例に拘束されるものではない。 比較合成例1 1,6−ヘキサンジオールのホスゲン化反応により得られ
るポリカーボネートポリオール(MW2,000、水酸基価56.
1)、1,4−ブタンジオール(MW90.12、水酸基価1,245.
0)、トリメチロールプロパン(MW134.17、水酸基価1,2
54.4)、ジメチロールプロピオン酸(MW134.13、水酸基
価836.5)、イソホロンジイソシアネート(MW222)から
なるイソシアネートプレポリマーを表−1に示す配合処
方(表中の原料の数字は重量部を表わす)によりアセト
ン中で合成し、水酸化ナトリウムを含む水中に混合乳化
した。更にその乳化物にエチレンジアミンを加え充分に
鎖延長した後、減圧下に於てアセトンを留去した。 合成例1〜2及び比較合成例2〜7 1,6−ヘキサンジオールのホスゲン化反応により得られ
るポリカーボネートポリオール(MW2,000、水酸基価56.
1)、1,4−ブタンジオール(MW90.12、水酸基価1,245.
0)、トリメチロールプロパン(MW134.17、水酸基価1,2
54.4)、ジメチロールプロピオン酸(MW134.13、水酸基
価836.5)、イソホロンジイソシアネート(MW222)から
なるイソシアネートプレポリマーを表−1に示す配合処
方(表中の原料の数字は重量部を表わす)によりアセト
ン中で合成し、これにフェノール系酸化防止剤としてテ
トラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン及
びセミカルバジド系光安定剤として1,6−ヘキサメチレ
ビス(N,Nジメチルセミカルバジド)を各々ポリウレタ
ン樹脂(固形分)に対し0.5重量%添加した後、水酸化
ナトリウムを含む水中に混合乳化した。更にその乳化物
にエチレンジアミンを加え充分に鎖延長した後、減圧下
に於てアセトンを留去した。 合成例3〜5 表−2に示す各種ポリオール(MW2,000、水酸基価56.
1)125重量部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(M
W118.0、水酸基価950.85)24重量部、トリメチロールプ
ロパン(MW134.17、水酸基価1,254.4)7重量部、水素
添加ジフェニルメタンジイソシアネート(MW262)110重
量部からなるイソシアネートプレポリマーをメチルエチ
ルケトン中で合成し、これにフェノール系酸化防止剤と
してN,N′−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン及びセ
ミカルバジド系光安定剤として1,1,1′,1′−テトラメ
チル−4,4′(メチレン−ジ−p−フェニレン)ジセミ
カルバジドを各々ポリウレタン樹脂(固形分)に対し、
1.0重量%添加した後、タウリン(MW125.14、水酸基価4
48.3)6重量部、水酸化ナトリウム1.92重量部からなる
水溶液を加え、水中に混合乳化した。これにエチレンジ
アミン1重量部を含む水溶液を添加した後、減圧下に於
てメチルエチルケトンを留去した。 比較合成例8 表−2に示すように、合成例3の水素添加ジフェニルメ
タンジイソシアネートをジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MW250.26)106重量部に変更した以外は合成例3
と同様にして水系ウレタン樹脂組成物を得た。 合成例6及び比較合成例9〜10 表−3に示すように、1,6−ヘキサンジオールのホスゲ
ン化反応により得られるポリカーボネートポリオール
(MW2,000、水酸基価56.1)125重量部、1,6−ヘキサン
ジオール(MW118.0、水酸基価950.85)35重量部、トリ
メチロールプロパン(MW134.17、水酸基価1,254.4)10
重量部、イソホロンジイソシアネート(MW222)125重量
部からなるイソシアネートプレポリマーをメチルエチル
ケトン中で合成し、これにフェノール系酸化防止剤及び
/又はセミカルバジド系光安定剤を所定量添加した後、
タウリン(MW125.14、水酸基価448.3)8重量部、水酸
化ナトリウム2.56重量部からなる水溶液を加え、水中に
混合乳化した。これにエチレンジアミン2.5重量部を含
む水溶液を添加した後、減圧下に於てメチルエチルケト
ンを留去した。 性能評価試験 上記合成例1〜6、比較合成例1〜10で合成した試験液
のフィルムを作成し、各種試験を実施した。また別に、
試験液を直径10mm、厚み0.5mmのガラス管に約100μ塗布
コーティングしたものを試験片として、ガラス保護性能
評価を実施した。各評価試験は下記の要領で行った。 初期物性:フィルム作成及び塗布ガラス管作成直後のフ
ィルム外観、耐ブロッキング性、低温屈曲性、引張強
度、伸び率、ガラス保護性能を評価した。 耐熱性:150℃オーブン中に120時間放置した後色差変
化、引張強度、伸び率、ガラス保護性能を評価した。 耐光性:フェードメーター500時間照射後,色差変化、
引張強度、伸び率、ガラス保護性能を評価した。 ガラス保護性能:塗布ガラス管を高さ2mからコンクリー
ト上に落下させ、破砕した時のガラス片の飛散状況を下
記にて評価した。 良好:ガラス片が全く飛び散らない 不良:ガラス片が飛び散る 耐ブロッキング性:フィルムを重ね、10kg/cm2の荷重下
に於て、100℃で2時間放置後のブロッキングを下記に
て評価した。 良好:何の抵抗もなくはがれる 不良:接着もしくははがす時に抵抗がある 低温屈曲性:−30℃雰囲気中に2時間放置後、フィルム
を折り曲げて耐屈曲性を下記にて評価した。 良好:折り曲げても割れない 不良:折り曲げた時に割れる 色差変化:初期フィルムと耐熱性,耐光性試験後のフィ
ルム着色度の差異をJIS−8371に準拠した色差変化によ
り評価した。 フィルム外観:透明性、光沢を目視により評価した。 引張強度:JIS A6021−1989に準じて評価した。 伸び率:JIS A6021−1989に準じて評価した。 これらの評価結果を表−4に示す。 また、比較例として従来使用されてきたポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルム及びチューブ保護ガラス管
に於て同様の評価を実施し、その結果を表−4に示し
た。 比較合成例3及び5は乳化状態が悪く、フィルムが作成
できなかったため、評価試験は行わなかった。 表−4より、本発明は全ての評価項目に対して優れた性
能を示しているが、比較例はすべての評価項目にわたっ
て優れたものではない。
【発明の効果】
本発明のガラス保護塗料組成物は、熱安定性、光安定性
やガラスの傷付防止性に優れているところから、ガラス
の保護材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−101562(JP,A) 特開 昭48−48597(JP,A) 特開 昭50−126795(JP,A) 特開 昭61−103965(JP,A) 特開 昭61−209928(JP,A) 特開 昭49−97035(JP,A) 特公 昭57−36932(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に2個以上の水酸基を有するポリオ
    ール化合物[A]、分子中に2個以上のイソシアネート
    基を有する有機ポリイソシアネート[B]及び分子中に
    水酸基またはアミノ基とアニオン性塩形成基を有する化
    合物[C]から得られたイソシアネート末端ウレタンプ
    レポリマー、または分子中に2個以上の水酸基を有する
    ポリオール化合物[A]及び分子中に2個以上のイソシ
    アネート基を有する有機ポリイソシアネート[B]から
    得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマー並び
    に分子中に水酸基又はアミノ基とアニオン性塩形成基を
    有する化合物[C]と、 [C]に対応する塩形成剤と鎖延長剤が反応してなる水
    系ウレタン樹脂、 下記一般式 (式中Rはアルキル基を示す)で示される基を少なくと
    も1個有するフェノール系酸化防止剤並びに下記式 で示される基を少なくとも1個有するセミカルバジド系
    光安定剤を含有するガラス保護塗料組成物において、 ポリオール化合物[A]が分子量500〜10,000のポリ
    カーボネートポリオール[A−1]、分子量500〜10,00
    0のポリエステルポリオール[A−2]及び分子量62〜3
    00の低分子量ポリオール[A−3]の中から選ばれた1
    種以上で、かつ[A]および[C]の平均水酸基価が15
    0〜400mgKOH/gであり、 有機ポリイソシアネート[B]が脂肪族、脂環族ポリ
    イソシアネートであり、 有機ポリイソシアネート[B]のイソシアネート基と
    ポリオール化合物[A]および塩形成基を有する化合物
    [C]の水酸基の比がNCO/OH=1.02〜1.4となる量であ
    り、 [A]及び[C]の平均官能基数が式、 F=(平均水酸基価)×(数平均分子量)/56,100 (平均水酸基価とは[A]および[C]の平均水酸基価
    であり、数平均分子量とは[A]および[C]の数平均
    分子量である)に於て、 2.005≦F≦2.500を満たす範囲内にあり、 フェノール系酸化防止剤とセミカルバジド系光安定剤
    の含有量がポリウレタン樹脂(固形分)に対し各々0.1
    〜5.0重量%であることを特徴とするガラス保護塗料組
    成物。
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