JP5241540B2 - 車載制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は車載制御装置に係り、特に内燃機関の燃料供給を行う高圧ポンプの制御に関する。
デーゼルエンジンや筒内直接噴射のガソリンエンジンでは、噴射弁からシリンダに直接燃料を噴射することから、燃料を高圧に圧縮する高圧ポンプが必要である。高圧ポンプの動作には、ポンプ室のピストンがエンジンのカムシャフトで駆動されて、燃料タンクから低圧ポンプを介してポンプ室に燃料を吸入する吸入工程と、ポンプ室から低圧ポンプあるいは燃料タンクへ戻すスピル工程とポンプ室から噴射弁が取付けられた導管へ吐出する吐出工程があり、これらの工程の切替えは弁体を駆動する電磁コイルの通電動作を組み合わせている。なおスピル工程とは、弁体が完全に閉じた状態と完全に開いた状態の中間位置にある場合であり、弁体に働く弾性体の弾性力と、流体の圧力とがつりあっている行程を表している。この高圧ポンプの制御技術が特許文献1に記載されている。
特許文献1には、電磁コイルによる弁制御がない時は、燃料タンク側に対して、ばね力によって弁体が開いた状態となる、いわゆるノーマルオープン型(図2)の高圧ポンプ(以下ノーマルオープン型と記載)と、弁体が閉じた状態となる、いわゆるノーマルクローズ型の高圧ポンプ(以下ノーマルクローズ型と記載)(図3,図4)それぞれについての技術が開示されている。
ノーマルオープン型においては、吸入工程で高圧ポンプのポンプ室に燃料を導入し、スピル工程でもこの状態を維持して、吐出工程で電磁コイルを通電してばね力に打ち勝つ電磁力によって弁体を駆動し、インジェクタ側導管に燃料を吐出させ、燃料タンク側導管への戻りがないように動作させる。すなわち、ノーマルオープン型は電磁コイルに通電していない時は常時弁体が開いている状態の構成である。
一方、ノーマルクローズ型においては、吸入工程で生ずる高圧ポンプのポンプ室の負圧により、ばね力に打ち勝ってポンプ室に燃料を導入し、スピル工程で電磁コイルを通電して電磁力によって弁体を駆動し、吐出工程で電磁コイルの通電をやめることによってインジェクタ側導管に燃料を吐出させている。すなわち、ノーマルクローズ型は電磁コイルに通電していない時でピストンが動作していないときは弁体が閉じている状態の構成である。
ところで、ノーマルオープン型の場合、燃料圧に逆らって弁体を完全に開いた状態に維持するためのばね力は大きいため、吐出行程で弁体を閉じるための電磁コイルの電磁力はばね力以上が必要であり、スピル行程から吐出行程への切り替わり時は弁体を迅速に動作させるため電磁コイルに通電する電流値を大きくする必要がある。したがって、弁体を動作させるための電力の消費が大きくなってしまう傾向をもつ。
一方、ノーマルクローズ型の場合、スピル行程で燃料タンク側導管に燃料を導入する時、高圧ポンプの燃料室の燃料圧が弁体を閉じる向きに作用しており、電磁コイルで必要となる電磁力は小さいので、ノーマルオープン型に比較して電磁コイルに通電する電流値を小さくすることができる。しかし、インジェクタ側導管への燃料供給を精度よく行うためには、スピル行程から吐出行程の切替わりにおいて弁体を迅速に動作させる必要がある。
特表2002−521615号公報
本発明の目的は、高圧ポンプの弁体を高効率、かつ高精度に制御することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関に供給される燃料の量を制御するための吸入弁と、前記吸入弁を駆動する電磁コイルとを備える高圧ポンプの制御を行う車載制御装置であって、前記吸入弁の開弁を保持するために前記電磁コイルに供給される第1の電流値と、前記第1の電流値を供給した後に前記電磁コイルに供給される、前記第1の電流値より小さな第2の電流値と、をそれぞれ設定し、前記第2の電流値の供給を遮断するよう設定することによって前記吸入弁を閉弁させることを特徴とする。
また、高圧ポンプが吸入行程にあり、前記第1の電流値が供給される以前の時点で、前記電磁コイルに第3の電流値を設定して供給を始めることを特徴とする。
また、前記第3の電流値は前記第1の電流値と等しい値に設定することを特徴とする。
また、前記車載制御装置は、前記電磁コイルに供給される電流を電圧降下によって検出するための電流検出抵抗と、前記電磁コイルに供給される電流を、設定された目標値との偏差に応じてPWM制御するためのスイッチ素子と、を備えることを特徴とする。
また、前記電磁コイルに供給される電流の遮断時には、前記電磁コイルの電圧が前記スイッチ素子の最大定格電圧で固定されるように構成したことを特徴とする。
また、前記第1の電流値は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする。
また、前記第2の電流値を遮断するよう設定する時点は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする。
また、内燃機関に供給される燃料の量を制御するための吸入弁と、前記吸入弁を駆動する電磁コイルとを備える高圧ポンプの制御を行う車載制御装置であって、前記吸入弁を閉弁させるために前記電磁コイルに供給される第1の電流値と、前記第1の電流値の後に前記電磁コイルに供給される、前記吸入弁の閉弁動作を保持するための第2の電流値と、をそれぞれ設定し、前記第2の電流値の供給を遮断するよう設定することによって前記吸入弁を閉弁させることを特徴とする。
また、前記第2の電流値に比較して前記第1の電流値を大きく設定することを特徴とする。
また、前記高圧ポンプの吐出行程が終了する以前に、前記第2の電流値を遮断するように設定することを特徴とする。
また、前記第1の電流値の供給より以前に、前記電磁コイルに第3の電流値を供給するよう設定することを特徴とする。
また、前記第1の電流値は前記第2の電流値と等しい値に設定することを特徴とする。
また、前記車載制御装置は、前記電磁コイルに供給される電流を電圧降下によって検出するための電流検出抵抗と、前記電磁コイルに供給される電流を、設定された目標値との偏差に応じてPWM制御するためのスイッチ素子と、を備えることを特徴とする。
また、前記電磁コイルに供給される電流の遮断時には、前記電磁コイルの電圧が前記スイッチ素子の最大定格電圧で固定されるように構成したことを特徴とする。
また、前記第1の電流値は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする。
また、前記第2の電流値を遮断するよう設定する時点は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする。
本発明によれば、高圧ポンプの燃料供給の精度を改善するとともに、駆動回路の消費電力を抑えることができる。
本発明が適用される高圧ポンプの第1の構成図。 本発明が適用される高圧ポンプの第2の構成図。 本発明が適用される高圧ポンプの動作図。 本発明の回路構成を示す図。 本発明の第1の実施例を示す第1の動作波形図。 本発明の第1の実施例を示す第2の動作波形図。 本発明の第2の実施例を示す動作波形図。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。まず、本発明が適用される高圧ポンプの動作について説明する。
図1はノーマルオープン型の高圧ポンプの模式図、図2はノーマルクローズ型の高圧ポンプの模式図、図3は吸入から吐出行程での動作図である。図1のノーマルオープン型の状態は、図3の時点t1で吐出行程が終了した状態で、燃料室内10のポンプピストン11が上端(実線)に位置し、ロッド12に固定された吸入弁13はばね14によって押し下げられて、燃料タンク側の導入管15からの燃料は、燃料室10に導入することができる状態である。時点t1からエンジンの回転に連動してポンプピストン11が引き下げられると、吸入弁13は燃料の圧力によりさらに押し下げられて全開となって、燃料が導入管15から燃料室内10に導入される吸入行程となる。
吸入行程は、時点t1から時点t2の期間、すなわちポンプピストン11が下端(点線)に位置するまで継続する。時点t2からポンプピストン11が押し上げられても、インジェクタ側の導出管16には逆止弁があるため、燃料が流れない。時点t3までは燃料タンク側の導入管15にも燃料が流れ、吸入弁13が多少押し上げられた状態となり、これがスピル行程と称している。
このスピル行程は、ポンプピストン11で押し上げられた燃料がインジェクタ側の導出管16から燃料を吐出させないで、所要の燃料を燃料タンク側の導入管15にて調整する行程となる。そして、時点t3において、電磁コイル17に電流を通電して、吸入弁13を押し上げると同時に、燃料室10からの燃料圧力による押し上げにより吸入弁13を押し上げて全閉とし、燃料タンク側の導入管15へ吐出しないようにして、燃料室10の燃料をすべてインジェクタ側の導出管16に吐出するようにしている。時点t3から時点t4の期間が吐出行程となり、時点t4で終了する。なお、スピル行程は、インジェクタ側で必要とする燃料圧力になるように調整する行程であり、燃料噴射システムによって決定される。
図2のノーマルクローズ型の状態は、図3の時点t1以前でポンプピストン11が上端(実線)に位置し、吸入弁13の下側のばね18によって押し上げられ、吸入弁13が閉じているため、燃料タンク側の導入管15からの燃料は、燃料室10に流れない状態である。時点t1でポンプピストン11が引き下げられると燃料室が負圧になるので、吸入弁13は燃料の圧力により押し下げられて全開となり、燃料が導入管15から燃料室内10に導入される吸入行程となる。
時点t2において、燃料室の圧力は、時点t1と比べて吸入弁13を押し下げる方向の圧力は弱まっており、燃料の圧力だけでは開弁を維持できない。そこで、電磁コイル17に電流が通電され、電磁力により吸入弁13を押し下げる力が働き、全開状態から多少押し上げられる状態で吸入弁13の開弁が維持される。この間、インジェクタ側の導出管16は逆止弁があるため燃料が吐出することはない。同時に、燃料タンク側の導入管15には燃料が流れるスピル行程がt3まで継続する。
時点t3で電磁コイル17の電流の通電を遮断しても、燃料室10の圧力は吸入弁13の閉弁方向に高まっており、燃料の圧力およびばね18の弾性力によって吸入弁13は押し上げられて全閉となる。したがって、燃料タンク側の導入管15には燃料が流れなくなり、燃料室10の燃料をすべてインジェクタ側の導出管16に吐出する吐出行程となり、時点t4で終了する。図1,図2ともエンジンの回転に連動して時点t1から時点t4の動作が繰り返し行われる。
続いて、本発明装置の一実施形態である、電磁コイルの駆動回路の構成を図4に示す。この回路は、バッテリ100の両端にはスイッチ素子101と電磁コイル17とスイッチ素子102と電流検出抵抗103が直列接続され、ダイオード104のカソード側がスイッチ素子101の出力端子に接続され、バッテリ100のマイナス端子にダイオード104のアノード側が接続されている。電磁コイル17の電流i17で生ずる電流検出抵抗103の電圧降下とスイッチ素子101とスイッチ素子102の制御端子が制御回路105に接続されている。
この回路の動作は、まず、電流i17の通電開始によってスイッチ素子101と102をオンする。その後は、制御すべき目標の電流値(目標値ip)と電流i17に相当する電流検出抵抗103の電圧降下の偏差に応じて、スイッチ素子101をPWM制御する。PWM制御では、電磁コイル17に流れる電流i17は、スイッチ素子101がオンの時にはバッテリ100から、オフの時には電磁コイル17のエネルギーがダイオード104の導通で流れ、目標値ipになるように制御される。電流i17の遮断は、スイッチ素子101と102を同時にオフする。この回路構成にすることにより、電磁コイル17に流れる電流i17を電流検出抵抗103で電圧に変換して制御回路105で読み取るため、高精度の電流制御が可能になる。これによりノーマルオープン型で必要となる図5に示される電流波形(実施例1で説明を行う)や、ノーマルクローズ型で必要となる図7に示される電流波形(実施例2で説明を行う)のように、電流値が一定となる状態を異なる電流値で2回整形することができる。また、図6に示される電流波形(実施例1で説明を行う)のように、電流値が一定となる状態を異なる電流値で2回以上整形することが、制御回路105を使用することで可能となる。
すなわち、本発明の駆動回路によれば、ノーマルオープン型,ノーマルクローズ型によって回路構成を変えることなく、同一回路で両方の高圧ポンプを駆動させることが可能となる。
続いて、本発明の駆動回路による高圧ポンプの制御について実施例に基づいて説明する。
上記で説明したように、ノーマルオープン型の高圧ポンプでは、時点t3から電磁コイルに電流を通電するが、吸入弁13がばね14によって押し下げられた状態であり、押し上げるために大きな電磁力が必要であり、通電電流を大きくすることが必要となる。図5はポンプピストン11の位置に対する電磁コイル17の電流波形,回路の動作波形を示している。
吐出行程の初期は前述したように、ばね14の力と燃料タンク側の導入管15から流れる燃料圧力に打ち勝つ電磁力を得るため、電磁コイル17の電流i17を大きくし、吸入弁13の動きを早して全閉にし、インジェクタ側の導入管への流れを迅速にすることが必要である。吸入弁13が全閉になると、燃料室からの燃料圧力で全閉を維持できるので、その後は電磁力が小さくてよい。
そこで、時点t3において、電磁コイル17の電流i17を目標値をip1となるように制御する。吸入弁13が動き出し、全閉状態、または全閉状態に近い状態になった時点t31で目標値をip2として、ip1より小さい、電磁コイル17の電流i17になるように制御している。スイッチ素子101と102の動作は、スイッチ素子102は時点t3から時点t4まではオンが継続するが、スイッチ素子101は、電流検出抵抗103の電圧降下としてフィードバックされた電流値i17と目標値ip1と目標値ip2の偏差によってオン,オフが繰返され、電流値i17が目標値ip1と目標値ip2になるようにPWM制御される。
なお、吐出行程の終了時点t4で電磁コイル17の電流i17の遮断に遅れが生ずると、次の吸入行程で電磁力の影響が残り、吸入弁13の全開に時間を要し、所要の燃料を燃料室10に導入できない問題がある。そこで、図4の回路では、スイッチ素子101と102を時点t4で同時にオフすることにより、電磁コイル17に蓄積されたエネルギーをスイッチ素子102のアバランシェ領域で遮断して電流i17の立下りを速くしている。
電流i17の立下りを所定内にする方法としては、スイッチ素子102のアバランシェ電圧を高く設定し、図4の点線で示すようにツェナーダイオード106を接続し、このツェナー電圧によって調整することができる。したがって、電磁コイル17に蓄積されたエネルギーを放出する際に発生する逆起電圧が、スイッチ素子102の最大定格を超えることを抑制できる。
ところで、電磁コイル17の電流i17の遮断遅れを解消する他の方法として、次の実施形態が有効である。
吐出行程(t3〜t4)は、ポンプピストン11が押し上げられて燃料室10の燃料の圧力により、吸入弁13が押し上げられるので、電磁コイル17の通電によって一度吸入弁が全閉になると、電磁コイルによる電磁力がなくても全閉状態を継続させることができる。そこで、図5の点線で示す電流i17のように、吐出行程の時点t32で電磁コイル17の電流i17を遮断することにより、次の吸入行程(t4)に影響を与えないようにすることができる。
なお、時点t32は、エンジン回転数が高くなると吐出行程(t3〜t4)に時間が短くなるので、最高回転数での吐出行程(t3〜t4)時間内に設定されるが、エンジン回転数に応じて可変することであり、エンジンの運転状態に合わせたポンプ制御を行うことで、効率を高めることが可能である。
図5では、吐出行程の初期時点t3から電磁コイル17の電流i17を通電したが、吸入弁13の動作をさらに迅速にすること、また、吐出行程初期の目標値ip1をさげることを目的とした電流波形を図6に示す。図6(A)の波形では、時点t3以前のスピル行程内の時点t21から時点t3の区間を目標値ip3、吐出行程の初期t3からは目標値ip4、時点t31からは目標値ip5により電磁コイル17の電流i17を通電制御するようにした。目標値ip4,ip5の作用,効果は図5と同一である。
目標値ip3に関しては、時点t3では、前述のように吸入弁13の全閉の圧力が大きいことを説明したが、吐出行程の全閉の前にあらかじめ電流を通電させることにより、全閉方向の電磁力をあらかじめ発生させるとともに、電気回路の応答遅れによる目標値ip3までの到達時間を低減できるため、全閉要求の時点t3での閉弁動作を迅速にできる効果がある。
図6(B)では、ポンプの仕様によって、目標値ip3による電流i17で吸入弁13の動き出しの効果がある場合には、図6(A)の吐出行程の初期t3からt31の目標値ip4の電流i17を通電することなく、吐出行程(時点t3〜t4の区間)全域において目標値ip6の電流i17を通電するようにした電流波形の例を示している。なお、図5で説明したように、図6においても電磁コイル17の電流i17を時点t32で遮断しても作用,効果は同等である。
本発明の実施例1によれば、高圧ポンプの吐出行程(t3〜t4)において、電磁コイル17の電流i17を通電初期に大電流(t3〜t31)を流し、その後は小電流(t31〜t4)にすることにより、吸入弁13の全閉動作が早くできると同時に、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減できる効果がある。
また、吸入弁13の全閉動作以前に電磁コイル17に電流i17を流す(t21〜t3)ことにより、全閉動作が早くできると同時に、全閉時の電流i17(t3〜t4)を低減でき、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減できる効果がある。
さらに、吐出行程(t3〜t4)の途中の時点t32において、電磁コイル17の電流i17を遮断することにより、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減できる効果があると同時に、次の吸入行程への影響をなくし、所要の燃料を精度よく吸入できる効果がある。
ところで、エンジン回転数が低回転数ほど高圧ポンプの燃料室10から吸入弁13に燃料圧力が加わる時間が長く、時間に対して変化が小さくなる。
そのため、低回転数の時ほど吸入弁13が全閉になるまでの時間が長くなるので、電磁コイル17の電流i17は、図5においては、目標値ip1を大きく、または、時点t3〜t31の時間を長くすることにより吸入弁13の動作を迅速にすることができる。
また、図6においては、低回転数の時ほど目標値ip3を大きくすることにより同様の効果を得ることができる。
すなわち、エンジン回転数に応じて目標値ip3を可変して、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減することができる。
ノーマルクローズ型の高圧ポンプにおける実施形態を、図7により説明する。
時点t2からのスピル行程では、開弁を維持するために、電磁コイル17の電流i17は目標値ip7が通電され、電磁力によって吸入弁13が押し下げられる。この時、ポンプピストン11が押し上げられるのに伴い、インジェクタ側の導出管16へ燃料が流れようとするが逆止弁があるため、燃料は流れずに、燃料タンク側の導入管15に燃料が流れることになる。
時点t3で電磁コイル17の電流i17を遮断すると、燃料室10の圧力とばね18の弾性力によって吸入弁13が押し上げられて全閉となり、燃料タンク側の導入管15には燃料が流れなくなり、燃料室10の燃料をすべてインジェクタ側の導出管16に吐出する吐出行程となる。
ところで、吐出行程の初期(時点t3)で、電気回路の応答遅れなどにより電磁コイル17の電流i17の遮断に遅れが生ずると、電磁力の影響が残り、吸入弁13の全閉に時間を要し、所要の燃料をインジェクタ側に導出できない問題がある。スピル行程(t2〜t3)では、ポンプピストン11が押し上げられ、燃料室10の燃料圧力によって吸入弁13を押し上げる力が作用しており、初期時点t2で電磁コイル17の電磁力によって吸入弁13の押し上げ動作が開始した後は、電磁力を小さくしても問題は生じない。
そこで、吐出行程が開始する以前の時点t22において、電磁コイル17の電流i17の目標値をip7からip8に小さくして、吐出行程の初期(時点t3)における電流i17の遮断を速くするようにしている。
なお、時点t2までの吸入行程は、燃料室の負圧によって燃料を導入することにより吸入弁13を全開としているが、負圧がなくなる時点t2のスピル行程の開始時に、燃料室10からの燃料圧力によって吸入弁13が押し上げられて閉方向に動作する問題が発生することもある。すなわち、スピル行程の作用である燃料タンク側の導入管15に燃料を導出することができなくなる。そこで、時点t2以前の吸入行程内の時点t11から電磁コイル17の電流i17を通電し、吸入弁を確実に全開となるようにしてこの問題を解決することもできる。
本発明の実施例2によれば、高圧ポンプのスピル行程(t2〜t22)において、電磁コイル17の電流i17を通電初期電流に対して、その後は小電流にすることにより、吸入弁13の全閉動作が早くできると同時に、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減できる効果がある。
なお、実施例1と同様、電流i17の遮断を行う際には、電磁コイルの逆起電圧を防止するためにダイオード106を接続することが有効である。
また、吸入弁13の全閉動作以前に電磁コイル17に電流i17を流す(t11〜t2)ことにより、スピル行程での吸入弁13の全開を維持することができ、所要の燃料をインジェクタ側に導出できる効果がある。
ところで、エンジン回転数が低回転数ほど高圧ポンプの燃料室10から吸入弁13に加わる燃料圧力の時間が長く、時間に対して変化が小さくなる。そのため、低回転数の時ほど吸入弁13が全閉になるまでの時間が短くなるので、電磁コイル17の電流i17は、図7においては、目標値ip7を小さくしても吸入弁13の全開状態を維持することができる。
すなわち、エンジン回転数に応じて目標値ip7を可変して、回路の省電力化ができ、耐熱性を低減することができる。
また、実施例1と同様に、時点22もエンジン回転数に応じて可変することができる。
本発明は、上記記載の高圧ポンプに限られず、ソレノイドコイルに通電して得られる磁気力を利用して駆動させるもの全般において適用可能である。また、本発明の要旨を超えない範囲で適宜設計を行うことができる。
10 燃料室
11 ポンプピストン
12 ロッド
13 吸入弁
14,18 ばね
15 導入管
16 導出管
17 電磁コイル
19 逆止弁
100 バッテリ
101,102 スイッチ素子
103 電流検出抵抗
104,106 ダイオード
i17 電磁コイル電流
ip1,ip2,ip3,ip4,ip5,ip6,ip7,ip8 i17の目標値

Claims (12)

  1. 内燃機関に供給される燃料の量を制御するための吸入弁と、前記吸入弁を駆動する電磁
    コイルとを備える高圧ポンプの制御を行う車載制御装置であって、
    前記電磁コイルに供給される電流を電圧降下によって検出するための電流検出抵抗と、
    前記電磁コイルに電流を通電する期間中にオンする第一のスイッチ素子と、
    前記電流検出抵抗で検出した電流値と設定された複数の異なる目標値との偏差に応じて
    前記電磁コイルに供給される電流が目標値でそれぞれ一定状態となるようにPWM制御す
    るための第二のスイッチ素子と、
    前記第一のスイッチ素子がオンでかつ前記第二のスイッチ素子がオフのときに前記電磁コイルに電流を通電するためのダイオードと、を備え、
    前記吸入弁開弁させるために前記電磁コイルに供給される第1の電流値と、
    前記第1の電流値を供給した後に前記電磁コイルに供給される、前記第1の電流値より
    小さな第2の電流値と、を目標値としてそれぞれ設定し、
    前記第2の電流値の供給を前記第一のスイッチ素子と前記第二のスイッチ素子とを共にオフすることで遮断するよう設定することによって前記吸入弁を閉弁させる車載制御装置。
  2. 前記高圧ポンプが吸入行程にあり、前記第1の電流値が供給される以前の時点で、前記
    電磁コイルに第3の電流値を設定して供給を始めることを特徴とする請求項1に記載の車
    載制御装置。
  3. 前記第3の電流値は前記第1の電流値と等しい値に設定することを特徴とする請求項2
    に記載の車載制御装置。
  4. 前記第1の電流値は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする請求項
    1から3いずれかに記載の車載制御装置。
  5. 前記第2の電流値を遮断するよう設定する時点は、前記内燃機関の回転数に応じて設定
    することを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の車載制御装置。
  6. 内燃機関に供給される燃料の量を制御するための吸入弁と、前記吸入弁を駆動する電磁
    コイルとを備える高圧ポンプの制御を行う車載制御装置であって、
    前記電磁コイルに供給される電流を電圧降下によって検出するための電流検出抵抗と、
    前記電磁コイルに電流を通電する期間中にオンする第一のスイッチ素子と、
    前記電流検出抵抗で検出した電流値と設定された複数の異なる目標値との偏差に応じて
    前記電磁コイルに供給される電流が目標値でそれぞれ一定状態となるようにPWM制御す
    るための第二のスイッチ素子と、
    前記第一のスイッチ素子がオンでかつ前記第二のスイッチ素子がオフのときに前記電磁コイルに電流を通電するためのダイオードと、を備え、
    前記吸入弁を閉弁させるために前記電磁コイルに供給される第1の電流値と、
    前記第1の電流値の後に前記電磁コイルに供給される、前記吸入弁の閉弁動作を保持す
    るための第2の電流値と、を目標値としてそれぞれ設定し、
    前記第2の電流値の供給を前記第一のスイッチ素子と前記第二のスイッチ素子とを共にオフすることで遮断するよう設定することによって前記吸入弁を開弁させる車載制御装置。
  7. 前記第2の電流値に比較して前記第1の電流値を大きく設定することを特徴とする請求
    項6記載の車載制御装置。
  8. 前記高圧ポンプの吐出行程が終了する以前に、前記第2の電流値を遮断するように設定
    することを特徴とする請求項6または7記載の車載制御装置。
  9. 前記第1の電流値の供給より以前に、前記電磁コイルに第3の電流値を供給するよう設
    定することを特徴とする請求項6から8いずれかに記載の車載制御装置。
  10. 前記第1の電流値は前記第2の電流値と等しい値に設定することを特徴とする請求項
    に記載の車載制御装置。
  11. 前記第1の電流値は、前記内燃機関の回転数に応じて設定することを特徴とする請求項
    6から10いずれかに記載の車載制御装置。
  12. 前記第2の電流値を遮断するよう設定する時点は、前記内燃機関の回転数に応じて設定
    することを特徴とする請求項6から11いずれかに記載の車載制御装置。
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