JP4338742B2 - 内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、たとえば筒内噴射式の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置に係り、特に、蓄圧室内の燃圧が低くなっている状態(内燃機関の停止放置後など)で内燃機関を始動する際に、燃圧の昇圧を早めるための技術に関するものである。
従来から、燃焼室内に直接燃料を噴射供給する筒内噴射式内燃機関においては、高圧燃料ポンプを用いて燃料噴射弁に供給される燃料を加圧することにより、燃焼状態にとって最適な圧力(目標圧力)まで燃圧を上昇させるようにしている。
この種の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置においては、内燃機関の気筒判別が完了しているときに、燃圧センサによって検出された蓄圧室内の燃圧を目標圧力に一致させるのに必要な高圧燃料ポンプからの燃料吐出量を求め、内燃機関の回転位置に基づき、高圧燃料ポンプの燃料吐出行程における所定のタイミングで燃料吸入弁を閉弁させることにより、所望の燃料吐出量が高圧燃料ポンプから吐出されるように、ソレノイドの通電タイミングを制御している。
なお、蓄圧室内の燃圧を目標圧力に一致させるために必要な燃料吐出量は、たとえば、燃圧センサによって検出された燃圧の検出値と目標圧力との圧力偏差に基づき、比例積分演算などにより算出される。
こうして算出された所要の燃料吐出量は、燃料吸入弁の閉弁駆動タイミングマップを用いて、燃料吸入弁の駆動タイミングに変換される。閉弁駆動タイミングマップは、燃料吸入弁の閉弁タイミングと、高圧燃料ポンプの燃料吐出量との関係を示すマップデータであり、あらかじめ制御装置内のメモリに記憶されている。
こうして求められた駆動タイミングで、燃料吸入弁が閉弁するようにソレノイドの通電タイミングを制御することにより、高圧燃料ポンプから所望の燃料量が吐出されて、畜圧室内の燃圧は、目標圧力と一致するように制御される。
ところで、内燃機関の始動時においては、蓄圧室内の燃圧がほぼ大気圧まで低下しているので、良好な燃料噴射を可能とするためには、早急に蓄圧室内の燃圧を昇圧させなければならない。したがって、高圧燃料ポンプにおいては、始動開始直後に迎える燃料吐出行程から直ちに燃料吸入弁を閉弁駆動して、可能な限り多くの燃料を蓄圧室内へ圧送することが要求される。
しかしながら、内燃機関の始動時においては、回転位置センサ(クランク角センサやカム角センサ)から出力される所定のパルス信号パターンに基づく気筒判別が完了する時点(内燃機関の回転位置が確定する時点)までは、内燃機関の回転に同期する高圧燃料ポンプの行程が、燃料吸入行程であるのかまたは燃料吐出行程であるのかを判定することはできず、気筒判別を完了する以前の燃料吐出行程で燃料吸入弁を閉弁制御することは不可能である。したがって、機関の始動開始から気筒判別を完了するまでの期間にわたって、ソレノイドは非通電状態とされて、燃料吸入弁は開弁され続けるので、高圧燃料ポンプによる燃料圧送は行われない。
なお、高圧燃料ポンプの上流側に配設された低圧燃料ポンプは電気駆動式であり、機関の始動開始から定格吐出圧力での燃料圧送が可能であることから、始動開始から気筒判別完了までの期間において、低圧燃料ポンプの吐出圧力が高圧燃料ポンプを経由して蓄圧室に作用し、蓄圧室内を低圧燃料ポンプの定格吐出圧力(たとえば、0.3MPa)に昇圧することはできる。しかしながら、この定格吐出圧力は、通常時における蓄圧室内の目標圧力(たとえば、7MPa)に比較して、非常に低い圧力であり、良好な燃焼状態を得る燃料噴射を実現することは困難である。
そこで、機関の始動開始から気筒判別を完了するまでの期間において、ソレノイドの断続通電(オン/オフの繰り返し)を行う装置が提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。これら特許文献1、特許文献2に記載の技術によれば、内燃機関の回転位置が判らない気筒判別前の期間であっても、始動開始後に迎える燃料吐出行程期間とソレノイドのオン期間とが重なりさえすれば、燃料吸入弁が閉弁駆動されて、高圧燃料ポンプから燃料が圧送されることにより、燃料の昇圧が促進される。
特開2001−182597号公報 特開2002−309988号公報
従来の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置では、始動開始後に迎える燃料吐出行程期間とソレノイドのオン期間とが重なることを条件として、燃料吸入弁を閉弁駆動しているので、燃料吐出行程の下死点(燃料吐出行程の先頭位置)とソレノイドのオン期間とが偶然に重ならない限りは、高圧燃料ポンプの出し得る最大燃料量での吐出を達成することができないという課題があった。
また、始動時の燃料吸入弁の閉弁タイミングが確率的な動作となるので、始動の度に燃料吐出量がばらついて燃圧が不安定となり、始動時の燃焼状態や排ガスの悪化を招く可能性があるという課題があった。
後者の課題に対しては、断続通電時のソレノイドのオン期間を長めに設定するという対策も考えられるが、オン期間を長く設定すると、ソレノイドの過剰な発熱が深刻化して、信頼性を損なう可能性が発生するので、オン期間を長く設定することはできないというのが実情である。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料吐出行程中の所定タイミングで燃料吸入弁を閉弁駆動させて燃料の調量圧送を可能とした機関駆動式の高圧燃料ポンプを備えた装置において、内燃機関の始動直後の燃料吐出行程から最大量の燃料圧送を確実に行うことにより、蓄圧室の燃圧を迅速に昇圧して、始動時の燃焼状態や排ガスの悪化を防止した内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置は、内燃機関の回転位置に応じて所定のパルス信号を出力する回転位置センサと、燃料吸入口と加圧室との間に配設された燃料吸入弁を開閉するためのソレノイドを有し、燃料吸入口から燃料吸入弁を介して加圧室に供給された燃料を昇圧して燃料吐出口から吐出する高圧燃料ポンプと、高圧燃料ポンプから吐出された燃料を畜圧する畜圧室と、蓄圧室内の燃圧を検出する燃圧センサと、所定のパルス信号に基づいて内燃機関の気筒判別を行うとともに、燃圧の検出値に基づいてソレノイドの通電タイミングを制御する制御手段と、を備え、制御手段は、内燃機関の気筒判別が完了しているときに、内燃機関の回転位置に基づいてソレノイドの通電タイミングを制御して、燃料吸入弁の閉弁タイミングを制御することにより、燃圧の検出値を目標圧力に一致させるのに必要な燃料量を高圧燃料ポンプから吐出させる内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置において、制御手段は、内燃機関の始動開始時点から、気筒判別が完了して燃料吸入弁の閉弁タイミングの制御が実行可能となるまでの期間にわたって、ソレノイドを連続通電するための始動時制御手段を含み、
高圧燃料ポンプは、内燃機関の回転に同期して加圧室内を往復動するプランジャと、加圧室から燃料吸入口に向けて燃料吸入弁を閉弁させる方向へ付勢する閉弁ばねと、閉弁ばねとは反対方向に、燃料吸入口から加圧室に向けて燃料吸入弁を開弁させる方向へ付勢するとともに、閉弁ばねの付勢力よりも大きな付勢力が設定されている開弁ばねと、燃料吸入弁と開弁ばねとの間に配設され、ソレノイドの非通電時には、開弁ばねの付勢力によって燃料吸入弁に圧接するように作動し、ソレノイドの通電時には、開弁ばねの付勢力に逆らった方向に作用するとともに開弁ばねの付勢力よりも大きな電磁力によって燃料吸入弁から離れるように作動するプッシュロッドと、加圧室と燃料吐出口との間に配設され、加圧室から燃料吐出口へ向かう燃料の流通のみを可能にする常閉式の燃料吐出弁と、を備え、
始動時制御手段は、ソレノイドの連続通電を開始して、プッシュロッドが、ソレノイドの非通電時の作動位置からソレノイドの通電時の作動位置へ移動するまでの通電開始初期では、所定の大電流を通電し、通電開始初期の以降から通電終了までの期間では、プッシュロッドがソレノイドの通電時の作動位置を維持するのに必要な所定の小電流に切り替えて通電し、ソレノイドの連続通電の継続時間が、あらかじめ設定された所定の最大時間を越えた場合には、ソレノイドの連続通電を終了するものである。
この発明によれば、燃料吐出行程中の所定タイミングで燃料吸入弁を閉弁駆動させて燃料の調量圧送を可能とする機関駆動式の高圧燃料ポンプを備えた内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置において、ソレノイドの通電による発熱を回避しつつ、内燃機関の始動直後の燃料吐出行程から最大量の燃料圧送を確実に行うことにより、蓄圧室の燃圧を迅速に昇圧して始動時の燃焼状態や排ガスの悪化を防止することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1はこの発明に係る内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置を概略的に示すブロック構成図である。
図1において、内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置は、内燃機関40に対する燃料供給系統として、内燃機関40のカム軸24と一体のポンプカム25に同期して動作する高圧燃料ポンプ20と、燃料が充填された燃料タンク30と、低圧燃料ポンプ31および低圧レギュレータ32を介して燃料タンク30に接続された低圧通路33と、燃料吐出弁34を介して蓄圧室36に接続された高圧通路(吐出通路)35と、リリーフ弁37を介して蓄圧室36と燃料タンク30との間を接続するリリーフ通路38と、蓄圧室36内に蓄積された燃料を内燃機関40の各燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁39とを備えている。
高圧燃料ポンプ20は、閉弁ばね11およびソレノイド12を有する常開式の燃料吸入弁10と、プランジャ22および加圧室23を有するシリンダ21と、燃料吐出弁(逆止弁)34とを備えている。ソレノイド12は、燃料吸入口と加圧室23との間に配設された燃料吸入弁10を開閉する。なお、ソレノイド12内には、開弁ばね(後述する)が設けられている。
上記構成により、高圧燃料ポンプ20は、燃料吸入口から燃料吸入弁10を介して加圧室23に供給された燃料を昇圧し、燃料吐出弁34を介して燃料吐出口から吐出する。
畜圧室36は、高圧燃料ポンプ20から吐出された燃料を畜圧し、燃料噴射弁39は、蓄圧室36内の高圧燃料を、内燃機関40の気筒ごとの各燃焼室内に直接噴射して供給する。
また、内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置は、制御系統(制御手段)として、ソレノイド12を通電して燃料吸入弁10の閉弁タイミングTD(加圧燃料の吐出タイミング)を制御するECU(電子制御ユニット)60を備えている。
ECU60は、後述するように、目標圧力設定手段、目標吐出量演算手段、閉弁タイミング決定手段、気筒判別手段、駆動方式切替手段、始動時制御手段などを含む。また、ECU60には、燃圧センサ61、回転位置センサ62、アクセルポジションセンサ63、機関温度センサ64などの各種センサからの検出信号が内燃機関40の運転情報として入力されている。
回転位置センサ62は、内燃機関40の回転位置に応じて所定のパルス信号(回転速度NEに対応)を生成してECU60に入力する。燃圧センサ61は、蓄圧室36内の燃圧PFを検出してECU60に入力する。
ECU60(制御手段)は、所定のパルス信号に基づいて内燃機関40の気筒判別を行うとともに、燃圧PFの検出値に基づいてソレノイド12の通電タイミングを制御する。
また、ECU60は、前述のように、内燃機関40の気筒判別が完了しているときに、内燃機関40の回転位置に基づいてソレノイド12の通電(励磁)タイミングを制御して、燃料吸入弁10の閉弁タイミングTDを制御することにより、燃圧PFの検出値を目標圧力POに一致させるのに必要な燃料量を高圧燃料ポンプ20から吐出させる。
さらに、ECU60内の始動時制御手段(後述する)は、内燃機関40の始動開始時点から、気筒判別が完了して燃料吸入弁10の閉弁タイミングの制御が実行可能となるまでの期間にわたって、ソレノイド12を連続通電する。
燃料供給系統において、低圧燃料ポンプ31は、燃料タンク30内の燃料を汲み上げて低圧通路33に吐出し、高圧燃料ポンプ20は、低圧燃料ポンプ31から吐出された燃料を加圧室23内に吸入して吐出する。
低圧通路33は、高圧燃料ポンプ20内の燃料吸入口から、燃料吸入弁10を介して加圧室23の上流側に接続されている。すなわち、燃料吸入弁10は、低圧通路33と加圧室23とを接続する燃料通路中に配置されている。
また、燃料吐出弁34は、加圧室23と蓄圧室36とを接続する高圧通路35中に配置されている。
燃料供給系統の低圧通路33側において、低圧燃料ポンプ31から吐出された燃料は、低圧レギュレータ32により所定の低圧値(たとえば、0.3MPa)に調整されており、プランジャ22がシリンダ21内で下動する際に、開弁している燃料吸入弁10を通して加圧室23内に導入される。
プランジャ22は、内燃機関40の回転に同期してシリンダ21内で往復動作する。これにより、高圧燃料ポンプ20は、プランジャ22の下動期間中においては低圧通路33から開弁している燃料吸入弁10を通じて加圧室23内に燃料を吸入し、プランジャ22の上動期間中においては燃料吸入弁10の閉弁中に加圧室23内の燃料を高圧に加圧し、燃料吐出弁34を通じて蓄圧室36に燃料を圧送供給する。
加圧室23は、シリンダ21の内周壁面とプランジャ22の上端面とにより区画形成されている。
プランジャ22の下端は、内燃機関40のカム軸24に設けられたポンプカム25に圧接され、カム軸24の回転に連動してポンプカム25が回転することにより、プランジャ22がシリンダ21内を往復動作して、加圧室23内の容積が拡大/縮小変化するようになっている。
加圧室23の下流側に接続された高圧通路35は、加圧室23から蓄圧室36に向かう燃料の流通のみを許す逆止弁からなる常閉式の燃料吐出弁34を介して蓄圧室36に接続されている。
蓄圧室36は、加圧室23から吐出された高圧の燃料を蓄積保持するとともに、内燃機関40の各燃料噴射弁39に対して共通に接続されて、蓄積した高圧の燃料を燃料噴射弁39に分配する。
蓄圧室36に接続されたリリーフ弁37は、所定の燃圧(開弁圧設定値)以上で開弁する常閉弁からなり、蓄圧室36内の燃圧がリリーフ弁37の開弁圧設定値以上に上昇しようとしたときに開弁する。これにより、開弁圧設定値以上に上昇しようとした蓄圧室36内の燃料は、リリーフ通路38を通して燃料タンク30に戻され、蓄圧室36内の燃圧が過大になることが防止されるようになっている。
低圧燃料ポンプ31と加圧室23とを接続する低圧通路33に設けられた燃料吸入弁10は、ECU60の制御下で閉弁駆動タイミングが制御(ソレノイド12の通電が制御)され、高圧燃料ポンプ20から蓄圧室36への燃料吐出量が調整される。
高圧燃料ポンプ20において、プランジャ22がシリンダ21内で上動(加圧室23の容積が縮小)する際に、燃料吸入弁10が開弁(ソレノイド12は通電オフ)されている間は、プランジャ22の上動にしたがって加圧室23に吸入されている燃料が加圧室23から燃料吸入弁10を通じて低圧通路33に戻されるので、蓄圧室36に高圧燃料が圧送されることはない。
一方、プランジャ22がシリンダ21内で上動中の所定タイミングのときに燃料吸入弁10が閉弁(ソレノイド12を通電オン)した後は、プランジャ22の上動にしたがって加圧室23内で加圧された燃料が、燃料吐出弁34から高圧燃料ポンプ20の燃料吐出口に吐出され、高圧通路35を通して蓄圧室36に圧送される。
ECU60は、燃圧センサ61によって検出された蓄圧室36内の燃圧PFと、回転位置センサ62によって検出された内燃機関40の回転位置や回転速度NEと、アクセルポジションセンサ63によって検出されたアクセルペダル(図示せず)の踏込量AP、機関温度センサ64によって検出された機関温度WTなどを、各種運転状態情報として取り込む。
以下、ECU60は、回転速度NEとアクセルペダル踏込量APとに基づいて目標圧力POを決定し、蓄圧室36内の燃圧PFを目標圧力POに一致させるのに必要な目標吐出量QOを演算し、目標吐出量QOに応じて燃料吸入弁10の閉弁駆動(ソレノイド12の通電)タイミングを決定して高圧燃料ポンプ20から畜圧室36に吐出される燃料量を制御する。
次に、図2の機能ブロック図を参照しながら、この発明に係るECU60の具体的な構成について説明する。
図2において、ECU60は、燃圧センサ61から入力される蓄圧室36内の燃圧PFの検出値と、回転位置センサ62から入力される内燃機関40の回転位置または回転速度NEの検出値と、アクセルポジションセンサ63からのアクセルペダル踏込量APの検出値と、機関温度センサ64から入力される内燃機関40の機関温度WTの検出値と、他の各種センサ(図示せず)の検出情報とに基づいて、ソレノイド12の駆動タイミングを演算し、燃料吸入弁10の閉弁/開弁タイミング(ソレノイド12のオン/オフ)を制御する。
上記処理を実行するために、ECU60は、蓄圧室36内の目標圧力POを設定する目標圧力設定手段(目標圧力マップ)601と、高圧燃料ポンプ20の目標吐出量QOを演算する目標吐出量演算手段602と、燃料吸入弁10の閉弁タイミングTDに対応したタイミングパルスTPを出力する閉弁タイミング決定手段(駆動タイミングマップ)603と、内燃機関40の制御対象気筒を判別する気筒判別手段604と、気筒判別完了の有無に応じてソレノイド12の駆動方式を切り替える駆動方式切替手段(出力切替スイッチ)605と、内燃機関40の始動時での制御を行う始動時制御手段606と、ソレノイド12を駆動するソレノイド駆動手段607とを備えている。
目標吐出量演算手段602は、目標圧力設定手段601で決定された目標圧力POと燃圧PFの検出値との圧力偏差ΔPFを算出する減算器621と、圧力偏差ΔPFに基づく比例積分演算により目標吐出量QOを算出する比例積分演算部622とを備えている。
始動時制御手段606は、燃圧センサ61および機関温度センサ64からの各検出値と、回転位置センサ62からの所定のパルス信号とに基づいて、内燃機関40の始動時におけるソレノイド12への連続通電パルスTSを出力する。
以下、図2に示したこの発明の実施の形態1に係るECU60の演算処理動作について説明する。
内燃機関40の気筒判別が完了している状態において、まず、ECU60内の目標圧力設定手段601は、回転速度NEおよびアクセルペダル踏込量APの各検出値から、目標圧力マップに基づく目標圧力POを決定して目標吐出量演算手段602に入力する。
目標吐出量演算手段602において、減算器621は、目標圧力設定手段601で決定された目標圧力POと燃圧PFの検出値との圧力偏差ΔPFを算出する。また、比例積分演算部622は、圧力偏差ΔPFの算出値に基づく比例積分演算により、目標吐出量QOを算出して閉弁タイミング決定手段603入力する。
続いて、閉弁タイミング決定手段603は、目標吐出量QOの算出値と回転速度NEの検出値とから、駆動タイミングマップに基づいて、燃料吸入弁10の閉弁タイミングTD(燃料吐出タイミング)を決定する。
このとき、閉弁タイミング決定手段603は、駆動タイミングマップで決定した閉弁タイミングTDと、内燃機関40の回転位置情報(所定のパルス信号)とに基づいて、内燃機関40が所定の回転位置となる期間中に、タイミングパルスTP(閉弁タイミングTDに対応)を出力する。
一方、気筒判別手段604は、内燃機関40の回転位置およびまたは回転速度NEに基づいて、内燃機関40の回転位置の判別処理を行い、気筒判別が完了状態または未完了状態であることを示す判別結果を駆動方式切替手段605に入力する。
駆動方式切替手段605は、気筒判別手段604からの判別結果に応じて、出力切替スイッチを以下のように切り替える。
すなわち、気筒判別が完了している場合には、駆動方式切替手段605は、通常運転時のタイミング制御が実行可能であると見なし、閉弁タイミング決定手段603からのタイミングパルスTPがソレノイド駆動手段607に入力されるように、出力切替スイッチを「気筒判別完了」側へ切り替える。
これにより、タイミングパルスTPにしたがってソレノイド12が通電され、ソレノイド12の通電に応じて、燃料吸入弁10が所定のタイミングで閉弁駆動される。この結果、燃圧PFを目標圧力POと一致させるのに必要な燃料量が高圧燃料ポンプ20から蓄圧室36に圧送される。
一方、気筒判別が完了していない場合には、駆動方式切替手段605は、通常運転時のタイミング制御が実行不可能であると見なし、始動時制御手段606からの連続通電パルスTSがソレノイド駆動手段607に入力されるように、出力切替スイッチを「気筒判別未完了」側へ切り替える。
これにより、連続通電パルスTSにしたがってソレノイド12が連続通電され、燃料吐出行程の期間中では、燃料吸入弁10が閉弁駆動され、気筒判別が未完了の期間にわたって、吐出可能な最大燃料量が高圧燃料ポンプ20から蓄圧室36に圧送される。
ここで、始動時制御手段606の機能について具体的に説明する。
始動時制御手段606は、まず、回転位置センサ62からのパルス信号が、「パルス信号入力無し(機関停止中)」の状態から、「パルス信号入力有り(機関始動中)」の状態に変化したか否かにより、機関の始動状態(始動中であるか否か)を判定する。
そして、始動時制御手段606は、内燃機関40が始動中であることを判定した場合には、連続通電パルスTSを出力し、内燃機関40が始動中でないことを判定した場合には、連続通電パルスTSの出力を禁止する。
また、始動時制御手段606は、燃圧PFおよび機関温度WTの各検出値に基づき、燃圧PFの検出値が所定の判定圧力PFr(機関温度WTに応じて、あらかじめ設定されている)を越えていた場合には、連続通電パルスTSの出力を禁止する。
この機能により、低温(冷機始動)時の燃料噴射量の増大を防止して、始動中において燃圧PFが低くなり過ぎることを回避することができる。また、機関暖機後に始動した場合や、始動前の燃圧PFが比較的高い状態から始動した場合に、燃圧PFが過剰に上昇し過ぎることを回避することができる。
さらに、始動時制御手段606は、連続通電パルスTSの出力中において、連続通電パルスTSの通電継続時間を監視し、通電時間が、あらかじめ設定された所定の最大時間(通常運転状態での許容範囲)を越えた場合にも、連続通電パルスTSの出力を禁止する。
この機能により、始動から気筒判別完了までの時間が異常に長くかかるような事態が発生した場合でも、ソレノイド12が異常加熱することを回避することができる。
また、始動時制御手段606は、燃圧センサ61および回転位置センサ62からの検出値が異常(センサ故障)と判定される場合にも、連続通電パルスTSの出力を禁止する。
この機能により、不正な燃圧情報に基づいて判定圧力PFrを誤設定することを回避することができる。また、長時間にわたって気筒判別が完了しないという異常(故障)が発生した場合でも、通電時間が長くなってソレノイド12が異常加熱することを回避することができる。
次に、図3のタイミングチャートを参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1に係るECU60の制御動作について説明する。
図3において、横軸は時間tの経過を示しており、各制御動作の要所となる時刻tA〜tFが付されている。時刻tAは、内燃機関40の始動開始時点(スタータスイッチのオン時点)を示している。
また、図3において、縦軸は、上から順に、気筒判別の「完了/未完了」状態と、通常制御時の演算実行タイミング(時刻tB、tC、tE、tF)と、ソレノイド12の通電パルスの「オン/オフ」状態と、燃料吸入弁10の「開弁/閉弁」状態と、プランジャ22の変位と、をそれぞれ示している。
なお、プランジャ22の変位において、上に記載されている「吸入(1)〜吸入(4)」、「吐出(1)〜吐出(4)」の文字は、高圧燃料ポンプ20が、それぞれ「燃料吸入行程」、「燃料吐出行程」であることを意味している。また、プランジャ22の変位波形中の斜線部は、燃料吐出期間を示している。
図3に示すように、時刻tAにおける始動の開始にともない、カム軸24およびポンプカム25の回転によって、高圧燃料ポンプ20のプランジャ22が変位し、高圧燃料ポンプ20は、周期的に燃料吸入行程と燃料吐出行程とを繰り返す。
なお、図3においては、一例として、燃料吸入行程の上死点からプランジャ22が作動開始する場合を示しているが、前回の機関停止時の状態に応じて、プランジャ22は任意の位置から作動開始する可能性がある。
図3のように、時刻tAの時点で機関が始動を開始すると、回転位置センサ62から所定のパルス信号が出力されるようになるが、このパルス信号は、内燃機関40の所定の回転位置に応じて連続的に発生するので、所定数以上のパルス信号が検出されてからでないと気筒判別を完了することはできない。この場合、気筒判別が完了して内燃機関40の回転位置を確定することができるのは、時刻tDの時点となる。
したがって、始動を開始した時刻tAから、気筒判別を完了できる時刻tDまでの期間においては、たとえ通常制御時の演算実行タイミング(時刻tBおよび時刻tC)が到来していたとしても、内燃機関40の回転位置が確定していないので、実際にタイミング制御を行うことはできない。
そこで、時刻tAから時刻tDまでの期間にわたって、連続通電パルスTSによりソレノイド12の連続通電制御を行う。
この結果、図3内の「吸入(1)」および「吸入(2)」で示す「燃料吸入行程(1)」および「燃料吸入行程(2)」(プランジャ22の下降期間)においては、開弁したままの燃料吸入弁10を通じて燃料が吸入される。
続いて、「吐出(1)」および「吐出(2)」で示す「燃料吐出行程(1)」および「燃料吐出行程(2)」(プランジャ22の上昇期間)においては、燃料吐出行程の先頭(下死点)位置から燃料吸入弁10が閉弁され、始動状態における高圧燃料ポンプ20の「最大能力での燃料圧送」(斜線部参照)が達成される。
なお、図3においては、気筒判別完了時(時刻tD)で、連続通電パルスTSを終了する場合を示しているが、気筒判別の完了(時刻tD)後に到来する通常制御時の演算実行タイミングを迎えた時点(時刻tE)で、連続通電パルスTSを終了させるようにしてもよい。
たとえば、気筒判別の完了時(時刻tD)から、気筒判別の完了後に到来する通常制御時の演算実行タイミング(時刻tE)までの期間中の、どの時点で連続通電パルスTSを終了させるかに関しては、通常制御時の演算実行タイミングとポンプカム25との位相関係に鑑みて、適正なタイミングが選択されるべきである。
気筒判別が完了した後は、通常制御時の演算実行タイミング(時刻tEおよび時刻tFの時点)で、内燃機関40の回転位置が判明しているため、通常時のタイミング制御が実行可能となる。したがって、時刻tEおよび時刻tFの時点では、閉弁タイミング決定手段603から出力されたタイミングパルスTPにしたがってソレノイド12が通電制御され、燃料吸入弁10が所定のタイミングで閉弁駆動され、燃圧PFが目標圧力POと一致するのに必要な燃料量が圧送される。
次に、図4のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係る駆動方式切替手段605および始動時制御手段606による基本的な制御動作手順について説明する。なお、始動時制御手段606は、駆動方式切替手段605の機能を含み得るので、以下では、始動時制御手段606が駆動方式切替手段605を含むものとして説明する。
図4において、まず、始動時制御手段606(駆動方式切替手段605)は、気筒判別手段604による気筒判別結果に基づいて気筒判別が完了したか否かを判定し(ステップS101)、気筒判別が完了した(すなわち、YES)と判定されれば、出力切替スイッチを「気筒判別完了」側に操作し、始動時制御手段606による連続通電パルスTSの出力を禁止して(ステップS108)、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS101において、気筒判別が未完了(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、始動時制御手段606は、回転位置センサ62が正常であるか否かを判定し(ステップS102)、回転位置センサ62が異常(故障)である(すなわち、NO)と判定されれば、上記ステップS108に進み、連続通電パルスTSの出力を禁止して、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS102において、回転位置センサ62が正常である(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、始動時制御手段606は、燃圧センサ61が正常であるか否かを判定し(ステップS103)、燃圧センサ61が異常(故障)である(すなわち、NO)と判定されれば、上記ステップS108に進み、連続通電パルスTSの出力を禁止して、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS103において、燃圧センサ61が正常である(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、始動時制御手段606は、内燃機関40が始動中か否かを判定し(ステップS104)、始動中でない(すなわち、NO)と判定されれば、上記ステップS108に進み、連続通電パルスTSの出力を禁止して、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS104において、内燃機関40の始動中である(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、始動時制御手段606は、燃圧PFの検出値が所定の判定圧力PFr以下であるか否かを判定し(ステップS105)、PF>PFr(すなわち、NO)と判定されれば、上記ステップS108に進み、連続通電パルスTSの出力を禁止して、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS105において、PF≦PFr(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、始動時制御手段606は、連続通電パルスTSの通電時間(ソレノイド12への連続通電時間)が最大時間以下(ソレノイド12の過熱損傷などが発生しない許容範囲内)であるか否かを判定する(ステップS106)。
ステップS106において、連続通電時間>最大時間(すなわち、NO)と判定されれば、上記ステップS108に進み、連続通電パルスTSの出力を禁止して、図4の処理ルーチンを抜け出る。
一方、ステップS106において、連続通電時間≦最大時間(すなわち、YES)と判定されれば、始動時制御手段606は、出力切替スイッチを「気筒判別未完了」側に操作し、連続通電パルスTSの出力を許可して(ステップS107)、図4の処理ルーチンを抜け出る。
以降、ステップS108を通過する条件が成立するようになるまで、駆動方式切替手段607を介して連続通電パルスTSが出力され続け、ソレノイド12の連続通電が継続される。
なお、気筒判別手段604における気筒判別が完了している場合には、駆動方式切替手段605における出力切替スイッチは、「気筒判別完了」側に切り替えられている。
したがって、目標圧力設定手段601、目標吐出量演算手段602および閉弁タイミング決定手段603で決定された通常制御時のタイミングパルスTPにより、ソレノイド12(燃料吸入弁10)のタイミング制御が実行される。
次に、図5の特性図を参照しながら、始動時制御手段606による連続通電パルスTSの出力許可/出力禁止機能について補足説明する。
上述の通り、始動時制御手段606は、機関温度WTに応じた判定圧力PFrと燃圧PFの検出値との比較結果に基づいて、連続通電パルスTSの出力を許可または禁止する。
図5において、判定圧力PFrは、低圧燃料ポンプ31の吐出圧(破線参照)を下限値として、機関温度WTに応じて異なる値(一例として、負の1次関数で示す)に設定され、内燃機関40の温度(冷却水温)WTが高くなるほど、低い圧力値に設定される。なお、図5では、機関温度WTに対して直線的に異なる判定圧力PFrを設定したが、実際には、内燃機関40の始動性能に応じて、機関温度WTごとに適正な判定圧力PFrが実験的に、決定されるので、図5の特性に限られることはない。
図5のような判定圧力PFrにより、機関温度WTが高温時には、燃圧PFの検出値が比較的低い状態であっても、連続通電パルスTSによる始動時の連続通電が禁止される。
また、始動時制御手段606から連続通電パルスTSを出力する際に、機関温度WTが低温である場合には、燃圧PFが相対的に高燃圧となるまで、連続通電パルスTSの出力を許可するようになっている。
この結果、始動時の燃料噴射量が相対的に多くなる機関低温時においては、燃料噴射によって燃圧PFの低下が大きくなることを抑制することができる。
また、相対的に始動時の燃料噴射量が少なくて済む機関暖機後や、燃圧PFが比較的高い状態で始動したときには、燃圧PFが過剰に上昇することを抑制することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置は、内燃機関40の回転位置に応じて所定のパルス信号を出力する回転位置センサ62と、高圧燃料ポンプ20と、高圧燃料ポンプ20から吐出された燃料を畜圧する畜圧室36と、蓄圧室36内の燃圧PFを検出する燃圧センサ61と、所定のパルス信号に基づいて内燃機関40の気筒判別を行うとともに、燃圧PFの検出値に基づいてソレノイド12の通電タイミングを制御するECU(制御手段)60と、を備え、内燃機関40の気筒判別が完了しているときに、内燃機関40の回転位置に基づいてソレノイド12の通電タイミングを制御して、燃料吸入弁10の閉弁タイミングを制御することにより、燃圧PFの検出値を目標圧力POに一致させるのに必要な燃料量を高圧燃料ポンプ20から吐出させる装置において、ECU60は、始動時制御手段606を含む。
高圧燃料ポンプ20は、燃料吸入口と加圧室23との間に配設された燃料吸入弁10を開閉するためのソレノイド12を有し、燃料吸入口から燃料吸入弁10を介して加圧室23に供給された燃料を昇圧して燃料吐出口から吐出する。
始動時制御手段606は、内燃機関40の始動開始時点から、気筒判別が完了して燃料吸入弁10の閉弁タイミングの制御が実行可能となるまでの期間にわたって、連続通電禁止条件(ステップS102〜S106での「NO判定」)が成立しない限り、ソレノイド12を連続通電する。
このように、燃料吐出行程中の所定タイミングで燃料吸入弁10を閉弁駆動させて燃料の調量圧送を可能とする機関駆動式の高圧燃料ポンプ20を備えた内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置において、始動時制御手段606を設け、機関始動開始から、気筒判別完了により内燃機関40の回転位置に基づく燃料吸入弁10の閉弁タイミング制御が実行可能となるまでの期間にわたって、燃料吸入弁10のソレノイド12を連続通電することにより、ソレノイド12の通電による発熱を回避しつつ、内燃機関40の始動直後の燃料吐出行程から最大量の燃料圧送を確実に行うことができる。
したがって、蓄圧室36内の燃圧PFを迅速に昇圧して始動時の燃焼状態や排ガスの悪化を防止することができる。
また、始動時制御手段606は、燃圧PFの検出値が、あらかじめ設定された所定の判定圧力PFrを越えている場合には、ソレノイド12の連続通電を禁止する。このとき、ソレノイド12の連続通電の禁止を判定するための所定の判定圧力PFrは、機関温度WTの検出値に応じて異なる値に設定される。
また、始動時制御手段606は、ソレノイド21の連続通電の継続時間が、あらかじめ設定された所定の最大時間を越えた場合には、ソレノイド12の連続通電を終了し、回転位置センサ62および燃圧センサ61の少なくとも一方の故障が検出されている場合には、ソレノイド12の連続通電を禁止する。
これにより、センサ故障を含む異常発生時におけるソレノイド12への過剰な連続通電を回避することができる。
なお、上記説明では、高圧燃料ポンプ20の具体的構成について言及しなかったが、高圧燃料ポンプ20を図6〜図8のように構成してもよい。
図6〜図8は図1内の高圧燃料ポンプ20の具体的構造を示す断面図である。図6はソレノイド12の非通電時における状態を示し、図7および図8はソレノイド12の通電時におけるプランジャ22の上下動作時の状態を示している。
図6〜図8において、高圧燃料ポンプ20は、低圧通路33(図1参照)に連通された燃料吸入口と、高圧通路35(図1参照)に連通された燃料吐出口と、加圧室23内を往復動するプランジャ22と、加圧室22と高圧燃料ポンプ20の燃料吸入口との間に配設された燃料吸入弁10と、燃料吸入弁10に設けられた閉弁ばね11と、ソレノイド12内に設けられた開弁ばね13と、燃料吸入弁10の動作軸と同一軸上で作動するプッシュロッド14と、加圧室22と高圧燃料ポンプ20の燃料吐出口との間に配設された常閉式の燃料吐出弁34と、を備えている。
燃料吸入弁10に設けられた閉弁ばね11は、加圧室23から燃料吸入口に向けて燃料吸入弁10を閉弁させる方向へ付勢する。
ソレノイド12内の開弁ばね13は、閉弁ばね11の付勢力よりも大きな付勢力が設定されるとともに、閉弁ばね11とは反対に、燃料吸入口から加圧室23に向けて燃料吸入弁10を開弁させる方向へ付勢する。
プッシュロッド14は、燃料吸入弁と10と開弁ばね13との間に配設されており、ソレノイド12の非通電時には、開弁ばね13の付勢力によって燃料吸入弁10に圧接するように作動する。また、プッシュロッド14は、ソレノイド12の通電時には、開弁ばね13の付勢力に逆らった方向に作用するとともに、開弁ばね13の付勢力よりも大きな電磁力によって、燃料吸入弁10から離れるように作動する。
常閉式の燃料吐出弁34(逆止弁)は、前述のように、加圧室23から燃料吐出口へ向かう燃料の流通のみが可能となるような構成を有する。
まず、図6においては、ソレノイド12が非通電状態であり、高圧燃料ポンプ20が燃料吸入行程にある状態(すなわち、プランジャ22は、太線矢印方向に下動途中の状態)を示している。
この場合、ソレノイド12が非通電であることから、プッシュロッド14は、開弁ばね13の付勢力によって図6内の右方向に押され、燃料吸入弁10に圧接しており、この結果、燃料吸入口と加圧室23とが連通状態になっている。
図6の状態で、カム軸24が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム25の変位が減少して、プランジャ22が太線矢印のように下動するので、燃料吸入口から加圧室23内へ燃料が吸入される。
図6のように、燃料吸入行程においては、通常、ソレノイド12を非通電として、燃料吸入弁10を開弁状態に維持しつつ、プランジャ22が下動する際に、燃料吸入口から加圧室22内へ燃料を吸入することが可能となる。
一方、図7においては、ソレノイド12が通電中であり、高圧燃料ポンプ20が燃料吐出行程にある状態(すなわち、プランジャ22は、太線矢印方向に上動途中の状態)を示している。
この場合、ソレノイド12が通電中であることから、プッシュロッド14は、開弁ばね13の付勢力とは反対方向に発生する電磁力によって、図7内の左方向に引っ張られており、燃料吸入弁10から離れている。この結果、燃料吸入弁10は、閉弁ばね11の付勢力によって図7の左方向に押されて閉弁し、燃料吸入口と加圧室23とを隔離した状態となる。
図7の状態で、カム軸24が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム25の変位が増加して、プランジャ22が太線矢印のように上動するので、加圧室23内に吸入されていた燃料は、圧縮/昇圧されて燃料吐出弁34を開弁し、燃料吐出口から高圧通路35へ圧送される。
図7のように、燃料吐出行程においては、通常、燃料吐出行程期間の所定のタイミングで、ソレノイド12を通電して燃料吸入弁10を閉弁し、燃料吸入弁10の閉弁後にプランジャ22が上動する際に、加圧室22内の燃料を燃料吐出口から圧送することが可能となる。
ここで、補足説明すると、燃料吐出行程においては、燃料吐出行程期間の先頭位置で燃料吸入弁10を閉弁すれば、最大量の燃料を圧送することができ、燃料吸入弁10の閉弁タイミングを、燃料吐出行程期間の先頭位置よりも遅らせるほど、圧送される燃料量を少なくすることができる。このように、燃料吸入弁10の閉弁タイミングを、燃料吐出行程期間の所定のタイミングに制御することにより、圧送する燃料量の調量が可能となる。
また、図8においては、ソレノイド12が通電中であり、高圧燃料ポンプ20が燃料吸入行程にある状態(すなわち、プランジャ22は、太線矢印方向に下動途中の状態)を示している。
この場合、ソレノイド12が通電中であることから、図7と同様に、プッシュロッド14は、開弁ばね13の付勢力とは反対方向に発生する電磁力によって、図8の左方向に引っ張られており、燃料吸入弁10から離れている。
ところが、図8の場合には、燃料吸入行程であることから、図7の場合とは異なり、燃料吸入弁10が閉弁ばね11の付勢力によって図8の左方向側に押されて閉弁することはなく、燃料吸入口と加圧室23とが隔離状態になることはない。
なぜなら、燃料吸入行程であることから、低圧通路33の上流側の低圧燃料ポンプ31(図1参照)の吐出圧によって図8内の右方向に作用する燃圧(燃料吸入弁10を開弁方向に付勢する)と、カム軸24の矢印A方向への回転によりポンプカム25の変位が減少してプランジャ22が下動することから、加圧室23内に発生する負圧によって図8内の右方向に作用する力(燃料吸入弁10を開弁方向に付勢する)との合計が、閉弁ばね11の閉弁付勢力に打ち勝つからである。
この結果、燃料吸入行程においては、ソレノイド12を通電していたとしても、図8のように、燃料吸入弁10が開弁状態を維持し、燃料吸入口と加圧室23とが連通状態となっている。
図8の状態で、カム軸24が矢印Aの方向に回転し、ポンプカム25の変位が減少してプランジャ22が下動すると、図6の場合と同様に、燃料吸入口から加圧室23内へ燃料が吸入される。
また、ソレノイド12が通電されたままで、燃料吸入行程(図8参照)から燃料吐出行程(図7参照)に移行すると、燃料吐出行程の先頭位置から前述の図7と同様の動作となり、加圧室23からは最大量の燃料が圧送される。
この発明の実施の形態1においては、以上の高圧燃料ポンプ20の機構特性を利用して、機関始動時には、ソレノイド12を連続通電して、最大量の燃料圧送を達成するようにしている。
次に、図9のタイミングチャートを参照しながら、ソレノイド12の通電電流について、具体的に説明する。
図9において、横軸は、時間tの経過を示しており、縦軸は、上から順に、ソレノイド12の連続通電パルスTS(オン/オフ)と、ソレノイド12の通電電流の波形と、プッシュロッド14の作動位置(ソレノイド12の通電時/非通電時)の各制御状態を示している。
なお、ソレノイド12の通電電流の波形において、所定の大電流IHは、過励磁電流に対応し、所定の小電流ILは、保持電流に対応する。また、前述の従来装置による通電電流の波形を一点鎖線で示し、この発明の実施の形態1による通電電流の波形を実線で示している。
図9において、従来装置による通電電流の波形(一点鎖線)によれば、ソレノイド12の通電パルスTSがオフからオンになると同時に、高応答でプッシュロッド14を作動させるのに必要な大電流IHを通電している。この結果、プッシュロッド14は、ソレノイド12の励磁により、「非通電時」の位置から「通電時」の位置に移動して、ソレノイド12の通電パルスTSがオフとなるまでの期間にわたって、その作動位置状態が維持される。
このように、従来装置による通電電流の波形(一点鎖線)では、ソレノイド12の通電パルスTSのオン期間中に、プッシュロッド14を作動させるのに必要な大電流IHを通電させているので、前述の課題で述べたように、オン期間が長引いた場合に、ソレノイド12の過剰な発熱が深刻化して、信頼性を損なう可能性が発生する。この結果、オン期間を長く設定することはできない。
これに対し、この発明の実施の形態1による通電電流の波形(実線)によれば、ソレノイド12の通電パルスTSがオフからオンになって、プッシュロッド14が「ソレノイド非通電時」の位置から「ソレノイド通電時」の位置に移動するまでの所定期間(大電流通電期間、過励磁電流期間)では、高応答でプッシュロッド14を作動させるのに必要な大電流IHを通電する。
その後、大電流通電期間の終了時点から通電パルスTSが再びオフとなる通電終了までの期間(小電流通電期間、保持電流期間)においては、プッシュロッド14が「ソレノイド通電時」の作動位置を維持するのに必要な小電流ILに切り替えて通電するように通電電流値を制御する。
以上のように、この発明の実施の形態1による高圧燃料ポンプ20は、内燃機関40の回転に同期して加圧室23内を往復動するプランジャ22と、加圧室23から燃料吸入口に向けて燃料吸入弁10を閉弁させる方向へ付勢する閉弁ばね11と、閉弁ばね11とは反対方向に、燃料吸入口から加圧室23に向けて燃料吸入弁10を開弁させる方向へ付勢するとともに、閉弁ばね11の付勢力よりも大きな付勢力が設定されている開弁ばね13と、燃料吸入弁10と開弁ばね13との間に配設され、ソレノイド12の非通電時には、開弁ばね13の付勢力によって燃料吸入弁10に圧接するように作動し、ソレノイド12の通電時には、開弁ばね13の付勢力に逆らった方向に作用するとともに開弁ばね13の付勢力よりも大きな電磁力によって燃料吸入弁10から離れるように作動するプッシュロッド14と、加圧室23と燃料吐出口との間に配設され、加圧室23から燃料吐出口へ向かう燃料の流通のみを可能にする常閉式の燃料吐出弁34と、を備えている。
始動時制御手段606は、ソレノイド12の連続通電を開始して、プッシュロッド14が、ソレノイド12の非通電時の作動位置からソレノイド12の通電時の作動位置へ移動するまでの通電開始初期では、所定の大電流IHを通電する。
また、始動時制御手段606は、通電開始初期の以降から通電終了までの期間では、プッシュロッド14がソレノイド12の通電時の作動位置を維持するのに必要な所定の小電流ILに切り替えて通電する。
これにより、ソレノイド12に対する全体としての通電電流量を大幅に低減することができ、ソレノイド12の発熱懸念が確実に解消されて、オン期間を長くすることができるようになる。
したがって、内燃機関40の始動時において、さらに確実にソレノイド12を連続通電させることが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置を概略的に示すブロック構成図である。 図1内のECUの具体的構成を示す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1による制御動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による制御動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1における連続通電パルスの出力許可/禁止用の判定圧力の設定値を示す特性図である。 この発明の実施の形態1による高圧燃料ポンプ(ソレノイド非通電/燃料吸入行程時)の具体的構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による高圧燃料ポンプ(ソレノイド通電/燃料吐出行程時)の具体的構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による高圧燃料ポンプ(ソレノイド通電/燃料吸入行程時)の具体的構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1におけるソレノイドの通電電流の制御動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 燃料吸入弁、11 閉弁ばね、12 ソレノイド、13 開弁ばね、14 プッシュロッド、20 高圧燃料ポンプ、21 シリンダ、22 プランジャ、23 加圧室、24 カム軸、25 ポンプカム、30 燃料タンク、31 低圧燃料ポンプ、32 低圧レギュレータ、33 低圧通路、34 燃料吐出弁、35 高圧通路、36 蓄圧室、37 リリーフ弁、38 リリーフ通路、39 燃料噴射弁、40 内燃機関、60 ECU(制御手段)、61 燃圧センサ、62 回転位置センサ、63 アクセルポジションセンサ、64 機関温度センサ、601 目標圧力設定手段、602 目標吐出量演算手段、603 閉弁タイミング決定手段、604 気筒判別手段、605 駆動方式切替手段(出力切替スイッチ)、606 始動時制御手段、607 ソレノイド駆動手段、AP アクセルペダル踏込量、NE 回転速度、PF 燃圧、PFr 判定圧力、PO 目標圧力、ΔPF 圧力偏差、QO 目標燃料吐出量、TD 閉弁タイミング、TP 通電パルス(通常制御用)、TS 連続通電パルス(始動時制御用)、WT 機関温度。

Claims (4)

  1. 内燃機関の回転位置に応じて所定のパルス信号を出力する回転位置センサと、
    燃料吸入口と加圧室との間に配設された燃料吸入弁を開閉するためのソレノイドを有し、前記燃料吸入口から前記燃料吸入弁を介して前記加圧室に供給された燃料を昇圧して燃料吐出口から吐出する高圧燃料ポンプと、
    前記高圧燃料ポンプから吐出された燃料を畜圧する畜圧室と、
    前記蓄圧室内の燃圧を検出する燃圧センサと、
    前記所定のパルス信号に基づいて前記内燃機関の気筒判別を行うとともに、前記燃圧の検出値に基づいて前記ソレノイドの通電タイミングを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の気筒判別が完了しているときに、前記内燃機関の回転位置に基づいて前記ソレノイドの通電タイミングを制御して、前記燃料吸入弁の閉弁タイミングを制御することにより、前記燃圧の検出値を目標圧力に一致させるのに必要な燃料量を前記高圧燃料ポンプから吐出させる内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置において、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始時点から、前記気筒判別が完了して前記燃料吸入弁の閉弁タイミングの制御が実行可能となるまでの期間にわたって、前記ソレノイドを連続通電するための始動時制御手段を含み、
    前記高圧燃料ポンプは、
    前記内燃機関の回転に同期して前記加圧室内を往復動するプランジャと、
    前記加圧室から前記燃料吸入口に向けて前記燃料吸入弁を閉弁させる方向へ付勢する閉弁ばねと、
    前記閉弁ばねとは反対方向に、前記燃料吸入口から前記加圧室に向けて前記燃料吸入弁を開弁させる方向へ付勢するとともに、前記閉弁ばねの付勢力よりも大きな付勢力が設定されている開弁ばねと、
    前記燃料吸入弁と前記開弁ばねとの間に配設され、前記ソレノイドの非通電時には、前記開弁ばねの付勢力によって前記燃料吸入弁に圧接するように作動し、前記ソレノイドの通電時には、前記開弁ばねの付勢力に逆らった方向に作用するとともに前記開弁ばねの付勢力よりも大きな電磁力によって前記燃料吸入弁から離れるように作動するプッシュロッドと、
    前記加圧室と前記燃料吐出口との間に配設され、前記加圧室から前記燃料吐出口へ向かう燃料の流通のみを可能にする常閉式の燃料吐出弁と、を備え、
    前記始動時制御手段は、
    前記ソレノイドの連続通電を開始して、前記プッシュロッドが、前記ソレノイドの非通電時の作動位置から前記ソレノイドの通電時の作動位置へ移動するまでの通電開始初期では、所定の大電流を通電し、
    前記通電開始初期の以降から通電終了までの期間では、前記プッシュロッドが前記ソレノイドの通電時の作動位置を維持するのに必要な所定の小電流に切り替えて通電し、
    前記ソレノイドの連続通電の継続時間が、あらかじめ設定された所定の最大時間を越えた場合には、前記ソレノイドの連続通電を終了することを特徴とする内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置。
  2. 前記始動時制御手段は、前記燃圧の検出値が、あらかじめ設定された所定の判定圧力を越えている場合には、前記ソレノイドの連続通電を禁止することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置。
  3. 前記内燃機関の機関温度を検出する機関温度センサを備え、
    前記ソレノイドの連続通電の禁止を判定するための前記所定の判定圧力は、前記機関温度の検出値に応じて異なる値に設定されたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置。
  4. 前記始動時制御手段は、前記回転位置センサおよび前記燃圧センサの少なくとも一方の故障が検出されている場合には、前記ソレノイドの連続通電を禁止することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内燃機関の高圧燃料ポンプ制御装置。
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