JP5240548B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、熱と圧力によって記録媒体上のトナー像を記録媒体に定着させる定着装置、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来より乾式トナーを用いた画像形成装置においては、記録媒体となる用紙上に形成された未定着トナー像を加熱・加圧することにより用紙上に定着する熱定着装置が設けられている。熱定着装置は、その表面が無端移動しヒータ等の加熱手段を有する定着部材と、その表面が無端移動し定着部材に接触して定着部材との間に定着ニップを形成する加圧部材とを備え、定着ニップに用紙を通過させることで定着動作を実現する。このような熱定着装置において画像品質を損なうことなく用紙へトナー像を定着するためには、定着ニップでトナー像へ熱を供給する定着部材の温度を狙いの温度に一定に維持する必要がある。温度が狙いよりも高すぎても低すぎても、オフセットや定着不良と呼ばれる画像不良を誘発する虞がある。よって、定着部材の温度を定着に適した温度に維持することは重要である。
定着装置の定着部材の温度を制御する方法として、定着部材の温度を検知する定着温度検知手段を設け、定着温度検知手段の検知温度と温度制御する上で目標となる目標温度とに基づいて加熱手段の加熱量を決め、加熱手段への操作量(ヒーターデューティー)を制御するものがある。通常、目標温度は、定着部材の定着ニップでの温度が定着に適した温度となるように決定される検知位置での所望の温度である。
定着部材の加熱手段への操作量制御としては、オンオフ制御、テーブル制御が知られている。オンオフ制御は、検知温度が目標温度を下回ったら加熱手段への操作をONにし(ヒータデューティ100%で通電)、検知温度が目標温度を上回ったら加熱手段への操作をOFFする。しかし、このオンオフ制御は、温度リップルが大きいため、待機時の温度制御には使用可能だが、印字時の温度制御には使用が難しい。また、テーブル制御は、目標温度と検知温度との差(偏差)、検知温度の前回との差に対して、加熱手段への操作量を規定するテーブルを用意し、そのテーブルを基づいて温度制御を行うものである。テーブル制御では、ウオームアップ動作、待機中動作、印字中動作等の状況に応じてテーブルを複数用意して切り替える必要がある。しかし、テーブル制御では、各テーブル毎にヒータデューティを決定するために制御部の容量を大きくしなければならず、各テーブルに合わせてヒータデューティを決定するための評価数が多くなってしまう。
また、P(Proportion)制御、I(Integral)制御、D(Differential)制御を行うPID制御等が知られている。PID制御は、目標温度と検知温度との差(偏差)に対して比例した出力を出す比例動作とその偏差の積分に比例する出力を出す積分動作と、偏差の微分に比例した出力を出す微分動作を組み合わせて、加熱手段への操作量を決定するものである。例えば、特許文献1及び2に記載される定着装置は、検知温度が目標温度となるように加熱手段への操作量をPID制御により演算出力している。このPID制御では、検知温度が目標温度となるように加熱手段への操作量を演算出力して、目標温度と検知温度との偏差を少なくする制御を行うため、定着部材の検知位置での温度を目標温度に近い温度に維持することができるようになる。
特開2002−296954号公報 特開2007−178968号公報
ところで、定着装置では、次のような理由により印字中に上記目標温度が変更されることがある。多数枚連続印字すると、定着部材の軸方向端部の温度が上昇しやすくなる。軸方向長さが小さい用紙の連続印字枚数が多くなるほど、定着部材の軸方向端部の温度上昇が顕著となる。定着部材と用紙とが接触する通紙領域である定着部材の軸方向中央部では、定着部材に供給される熱量が用紙に消費されるのに対し、定着部材と用紙とが接触しない非通紙領域である定着部材の軸方向端部では、定着部材に供給される熱を消費する用紙がないからである。定着部材の軸方向端部の温度上昇は、定着ベルト等の定着部材を劣化させ、定着不良を生じる虞がある。そのため、定着部材の軸方向端部が所定温度を超える場合には、定着ニップでの温度が定着に適した温度となる範囲で目標温度が下げられる。
特許文献1では、通紙時、紙間のそれぞれの区間において、初期とそれ以降で制御ゲインを切り替える方式が示され、通紙時と紙間で目標温度を変える例も示されている。しかし、通紙部と紙間の初期とそれ以降で制御ゲインを切り替えたり、通紙部と紙間で目標温度を切り替えたりするためには、定着温度検知手段の応答性が高応答であり、印刷速度が低速であり、定着装置の熱応答性が高いシステムでなければならない。よって、特許文献1で示される方式では、定着温度検知手段の応答性が低く、印刷速度が高速で、英着装置の熱応答性が低いシステムの場合、目標温度に対して実際の温度が上方に外れるオーバーシュートや、下方に外れるアンダーシュートといった温度リップルを逆に増大させる虞がある。
また、特許文献2では、定着部材の目標温度を下げる場合に、目標温度を複数の段階に分けて設定することにより、目標温度をステップ状ではなくランプ状に変化させる例を示している。このような構成とすることにより、温度の追従性を上げてアンダーシュートを防ぐ構成を示しているが、目標温度をランプ状に時間をかけて下げることは、定着部材の軸方向端部温度が上昇した場合のように、すぐ目標温度を下げなければならない条件には対応出来ない虞がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、目標温度変化に速やかに追従でき、温度リップルを低減することができる定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、その表面が無端移動し加熱手段を有する定着部材と、その表面が無端移動し該定着部材に接触して該定着部材との間に定着ニップを形成する加圧部材と、該定着部材の温度を検知する定着温度検知手段と、該加熱手段の加熱量を制御する上で目標とする目標温度と該定着温度検知手段の検知結果である検知温度とに基づいて該加熱手段の加熱量を制御する制御手段とを備え、該定着ニップに記録媒体を通過させ、熱と圧力とによって該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に定着させる定着装置において、連続印字において印字枚数が所定枚数を超えたら上記目標温度を下げる目標温度変更行い、上記制御手段は、上記検知温度と上記目標温度とを用いて、上記定着部材の検知位置での検知温度を該目標温度とするために適した加熱量を、PID制御によって演算出力する演算出力手段を備え、該演算出力手段の出力値に基づいて上記加熱手段の加熱量を制御し、立ち上げ時と、印字中とで、PID制御の制御条件を切り替え、かつ、印字中でも、上記目標温度変更時から所定枚数を印字する期間と、それ以外とでPID制御の制御条件を切り替えることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の定着装置において、上記制御部は、数1式で示される定数KP(比例ゲイン),KI(積分ゲイン),KD(微分ゲイン)を変更して制御条件を切り替えることを特徴とするものである。
Figure 0005240548
請求項3の発明は、請求項1又は2の定着装置において、上記定着部材は、複数の張架部材に張架される定着ベルトであることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、該像担持体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、該転写手段により転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段とを備える画像形成装置において、上記定着手段として、請求項1、2又は3の定着装置を用いることを特徴とするものである。
請求項1乃至3の定着装置において、立ち上げ動作時には、室温から大きな偏差のある目標温度に向けて高い応答性で昇温することが求められる。また、印字初期動作には、目標温度に速やかに近づき、温度の振動的な挙動を減衰させることが求められる。目標温度変更無しの印字動作時には、目標温度近くにきた条件で目標温度周辺を維持しつつ、且つ温度リップルを低減させることが求められる。印字中の目標温度変更から所定枚数の印字動作までは、目標温度に速やかに追従させる必要があり、且つ温度リップルを低減させることが求められる。定着装置の制御部は、これらの各動作の要求に対して適正な制御条件に切り替えて温度制御を行う。例えば、PID制御による温度制御では、数1式で示される定数の比例ゲインKP、積分ゲインKI、微分ゲインKDを上記4種類の動作に応じて設定することで、加熱手段の加熱量を制御している。これにより、立ち上げ時及び印字中において、定着部材の温度を目標温度変化に速やかに追従させ、温度リップルを低減させる。
本発明によれば、目標温度変化に速やかに追従でき、温度リップルを低減することができる定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるプリンタに適用した場合の一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの構成及び動作について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタ全体の構成を示す概略構成図である。本プリンタは、図中矢印A方向に回転する像担持体としてのドラム状の感光体1を備えている。感光体1の周囲には、感光体1の表面を一様に帯電する帯電手段としてのスコロトロン帯電装置2、帯電された感光体1の表面に露光光Rで露光して静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置(ROS)3、静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段としての現像装置4、現像により得られた感光体1上のトナー像を記録媒体としての用紙P上に転写するための転写手段としての転写装置5、感光体1の表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニング装置8、感光体1表面の残留電荷を除去する除電装置9が、この順序で配置されている。また、転写装置5よりも用紙搬送方向下流側には、定着手段としての定着装置6が配設されている。感光体1の下方には、用紙Pを複数枚重ねて収容する用紙トレイ7が配設されている。
上記構成のプリンタにおいて、先ず、図示しない画像読取部で原稿から読み取られた原画像信号、或いは外部の図示しないコンピューター等で作成された原画像信号が図示しない画像処理部に入力され、適切な画像処理が行われる。こうして得られた入力画像信号が露光装置3に入力され、露光光Rを変調する。入力画像信号によって変調された露光光Rは、スコロトロン帯電装置2により一様に帯電された感光体1の表面にラスタ照射される。感光体1表面に露光光Rがラスタ照射されると、感光体1上には入力画像信号に対応した静電潜像が形成される。感光体1上に形成された静電潜像は、現像装置4によりトナーで現像され、感光体1上にトナー像が形成される。感光体1上に形成されたトナー像は、感光体1の矢印A方向への回転に伴われて、感光体1に対向して配置された転写装置5に向かって搬送される。一方、用紙トレイ7に収容されていた用紙Pが感光体1と転写装置5との間の転写ニップ部に向かって搬送され、転写装置5により感光体1上のトナー像が用紙P上に転写される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置6によって搬送されて定着され所望の画像が得られる。トナー像の用紙Pへの転写が終了した感光体1の表面に残留する転写残トナー等の付着物は、クリーニング装置8によりクリーニングされる。さらに、感光体1表面の残留電荷が除電装置9により除去されて、1回の画像形成動作が終了する。
次に、上記定着装置6について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る定着装置の構成を示す構成図である。定着装置6は、図2に示すように、定着部材である定着ベルト60が定着ローラ61と加熱手段である加熱ローラ62とによって張架されている。定着ローラ61は不図示の駆動源によって回転駆動され、定着ベルト60が図中矢印B方向に無端移動し、これによって加熱ローラ62が従動回転する。定着ベルト60に適当な所定の張力を与えるため、加熱ローラ62はバネ等の図示しない付勢手段によって定着ローラ61から離間させる方向に付勢されている。また、定着ローラ61と対向する位置に定着ベルト60を挟んで定着ローラ61に当接し定着ニップNを形成する加圧部材として加圧ローラ63が配設されている。加圧ローラ63は、定着ローラ61と同一の駆動源によって不図示のギアを介して図中矢印C方向に回転駆動され図示しない付勢手段によって適正な加圧力で定着ローラ61に加圧している。また、定着装置6には、定着ニップNに向けて用紙を案内するガイド部材64等が配設されている。定着ローラ61・加熱ローラ62間の定着ベルト60の張架部分近傍には、定着ベルト60の表面温度を検知する定着温度検知手段であるサーミスタ65が配設されている。
上記定着ベルト60としては、例えばポリイミド樹脂等からなる基体層と、この基体層上に設けられたシリコンゴムからなる弾性層と、この弾性層上に設けられたテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(FPA)や、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)や、ポリテトラフルオロエチレン(PFTE)等のフッ素樹脂からなる表面層とを有する多層構造ベルトを用いることができる。定着ローラ61及び加圧ローラ63は、金属からなる芯金部と、芯金部表面に設けられたシリコンゴムからなる弾性層と、弾性層の表面に積層されたフッ素樹脂からなる表面層とによって構成されている。このように、弾性層を有する定着ローラ61と加圧ローラ63とが定着ベルト60を介して圧接することにより、定着ベルト60と加圧ローラ63との当接部である定着ニップ部Nを比較的広く形成することができる。また、上記加熱ローラ62は、金属かならなる芯金部と、フッ素樹脂等からなる表層により構成されている。加熱ローラ62の芯金部の材質には、比熱が小さく、熱伝導率が大きいものを用いることが好ましい。また、加熱ローラ62の芯金部は中空状に形成されており、その内部には加熱手段としての加熱ヒータ62Hが内蔵されている。加熱ヒータ62Hによって加熱ローラ62が加熱され、定着ローラ61と加熱ローラ62とにより張架される定着ベルト61が加熱される。
また、上記定着装置6には、定着ニップNでの温度を定着に適した温度に制御するための制御手段である制御部66が設けられている。制御部66は、サーミスタ67の検知結果と、制御する上で目標となる目標温度とに基づいて、加熱ヒータ62Hの操作量を制御する。ここで、目標温度とは、定着ニップNでの温度が定着に適した温度となるように決定される、サーミスタ65による検知位置での所望の温度である。
図3は、加熱ヒータへの電力供給制御を行う制御部のブロック図である。図3に示すように、サーミスタ65での検知出力は、制御部66へ送信される。そして、制御部66が受信した検知出力と目標温度とのデータが、制御部66から演算出力手段としての操作量演算部67に送信される。操作量演算部67では、受信した検知出力と目標温度とに基づいて、加熱ヒータ62Hの加熱量を決める演算結果を制御部66に出力する。演算結果に基づくデータは、加熱ヒータ62Hへの電源供給を制御する不図示のPWM駆動回路に送信され、加熱ヒータ62Hの加熱量となる操作量(ヒータデューティ)が決定される。
次に、上記定着ベルト60の温度制御を行う制御部66の制御条件について詳細に説明する。図4は、定着ベルトの温度制御を説明する特性図である。図4に示すように、制御部66は、定着装置6の立ち上げ時では制御条件1、印字初期(印字枚数M枚まで)では制御条件2、印字中で目標温度変更されない時(印字枚数M+1枚目以降で、目標温度変更無しの区間)では制御条件3、目標温度を変更した時から所定枚数印字時(目標温度変更から所定印字枚数P枚までの区間)では制御条件4となるように制御条件を切り替えている。本実施形態において、目標温度の変更は、印字初期時(N枚印字開始前の所定時期)、及び所定の通紙枚数を超えた時点で行われている。
本実施形態に係る操作量演算部67では、PID制御を行うPID補償器を用いている。図5は、本実施形態に係る操作量演算部で用いられる制御ゲインテーブルである。本実施形態では、下記の数1式及び図5に示す制御ゲインテーブルに従うPID制御に基づき、加熱ヒータ62Hへの操作量を演算し、定着ベルト60の温度制御を行う。制御条件1では、立ち上げ動作時において室温から大きな偏差のある目標温度に向けて高い応答性で昇温することが求められるため、比例ゲインKP及び積分ゲインKIを大きく設定し、微分ゲインKDを小さく設定する。制御条件2では、印字初期動作時において、目標温度に速やかに近づき、温度の振動的な挙動を減衰させることが求められるため、比例ゲインKP及び微分ゲインKDを大きく設定し、積分ゲインKIを小さく設定する。制御条件3では、目標温度変更無しの印字動作において、制御条件2により目標温度近くにきた条件で目標温度周辺を維持しつつ、且つ温度のオーバーシュートやアンダーシュートといった温度リップルを低減する必要があるため、制御ゲインを小さめに設定する。積分操作は目標温度周辺では逆作用を発生させる可能性があるため、積分ゲインKIは0に設定し、比例ゲインKP及び微分ゲインKDを設定する。制御条件4では、印字中の目標温度変更から所定印字枚数P枚の印字動作において、目標温度に速やかに追従させる必要があり、且つ温度のオーバーシュートやアンダーシュートといった温度リップルを低減するため、比例ゲインKPを大きく設定し、微分ゲインKDを小さい値に設定する。また、目標温度に偏差なく近づけるため、積分ゲインKIも小さい値に設定する。
Figure 0005240548
このように、本実施形態に係る定着装置の制御部では、立ち上げ時及び印字時に4つの制御条件を用意して切り替えることを特徴としている。印字中に目標温度が低下した場合に、制御条件3をそのまま維持していても、定着ベルトの温度は追従して下がることがなく、目標温度に追従する制御を実現できない。制御条件3は、すでに到達した目標温度で温度リップルを小さく目標温度に追従するのには適しているが、目標温度変化に追従するには適した制御条件ではないからである。
図6は、図5に示すPID制御下で、印字中に制御条件の切り替えを行った場合の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図である。図7は、図5に示すPID制御下での立ち上げ時の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図である。図8は、印字中に制御条件の切り替えを行わない場合の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図である。図6に示すPID制御下では、多数枚連続印字時に目標温度を下げたときに、制御条件3から制御条件4に切り替えて温度制御を行っているため、定着ベルトの温度(サーミスタの検知値)がアンダーシュートすることなく目標温度にほぼ追従していることがわかる。これにより、定着ベルト60の端部の温度が上昇した場合のように、すぐ目標温度を下げなければならないときも、速やかに目標温度に追従させることができる。また、図7に示すPID制御下では、制御条件1による立ち上げ動作により、定着ベルトの速やかな昇温と小さいオーバーシュートを実現できている。これに対し、図8に示すように、目標温度が変更されても制御条件3をそのまま維持した場合には、目標温度が低下しても定着ベルトの温度が追従して低下することがなく、目標温度に追従する制御ができていないことがわかる。
以上、本実施形態に係る定着装置6によれば、制御部66は立ち上げ動作時及び印字時に4種類の制御条件を用意し、各動作に適した制御条件に切り替えて温度制御を行うので、目標温度変化に速やかに追従でき、温度リップルを低減させることができる。
また、本実施形態に係る定着装置6は、サーミスタ65による定着ベルト60の検知位置での検知温度を目標温度とするために適した加熱量を演算出力する演算出力手段である操作量演算部67を備え、操作量演算部67の出力値に基づいて加熱ヒータ62Hへの操作量を制御している。そのため、加熱ヒータ62Hへの操作量を簡易に決定できる。
また、本実施形態に係る定着装置6は、演算出力手段としてPID補償器を用いることにより、定着ベルト60の検知温度を目標温度に近づけることができ、偏差が少ない適正な制御を行うことができる。
また、本実施形態に係る定着装置は、PID制御に用いられる数式の定数を変更して制御条件を切り替えることにより、定着ベルト60の検知温度を目標温度に近づけることができ、偏差が少ない適正な制御を行うことができる。
また、本実施形態に係る定着装置6は、定着部材に定着ベルト60を用いることにより、熱容量が小さい構造とすることができ、温度制御に対する高応答性を実現できる。
また、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタは、定着装置6を有することにより、良好な定着品質を確保することが可能となる。
なお、本発明は本実施形態で説明した定着部材である定着ベルトに限定されるものではなく、定着部材として加熱手段を有する定着ローラを用いた構成であっても他の形態であってもよい。また、加圧部材としての加圧ローラを用いたが、ベルト部材や他の形態であってもよい。また、加熱手段としての加熱ヒータは、定着部材である定着ベルトを内部から加熱するものであるが、加熱手段の位置は、定着部材の外部から表面を加熱するものであってもよく、またひとつではなく加圧部材にも併せて設ける等の他の形態であってもよい。
さらに、本実施形態ではトナーが1色のプリンタについて説明したが、記録媒体上に複数色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置にも適用することができる。
本実施形態に係るプリンタ全体の構成を示す概略構成図。 同プリンタの定着装置の構成を示す構成図。 同定着装置の加熱ヒータへの電力供給制御を行う制御部のブロック図。 同定着装置の定着ベルトの温度制御を説明する特性図。 同定着装置の制御部で用いられる制御ゲインテーブル。 印字中に制御条件の切り替えを行った場合の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図。 立ち上げ時の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図。 印字中に制御条件の切り替えを行わない場合の定着ベルト及び加圧ローラの温度推移を示す特性図。
符号の説明
1 感光体
6 定着装置
60 定着ベルト
61 定着ローラ
62 加熱ローラ
63 加圧ローラ
64 ガイド部材
65 サーミスタ
66 制御部
67 操作量演算部

Claims (4)

  1. その表面が無端移動し加熱手段を有する定着部材と、
    その表面が無端移動し該定着部材に接触して該定着部材との間に定着ニップを形成する加圧部材と、
    該定着部材の温度を検知する定着温度検知手段と、
    該加熱手段の加熱量を制御する上で目標とする目標温度と該定着温度検知手段の検知結果である検知温度とに基づいて該加熱手段の加熱量を制御する制御手段とを備え、
    該定着ニップに記録媒体を通過させ、熱と圧力とによって該記録媒体上のトナー像を該記録媒体に定着させる定着装置において、
    連続印字において印字枚数が所定枚数を超えたら上記目標温度を下げる目標温度変更行い、
    上記制御手段は、上記検知温度と上記目標温度とを用いて、上記定着部材の検知位置での検知温度を該目標温度とするために適した加熱量を、PID制御によって演算出力する演算出力手段を備え、該演算出力手段の出力値に基づいて上記加熱手段の加熱量を制御し、立ち上げ時と、印字中とで、PID制御の制御条件を切り替え、かつ、印字中でも、上記目標温度変更時から所定枚数を印字する期間と、それ以外とでPID制御の制御条件を切り替えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    上記制御部は、数1式で示される定数KP(比例ゲイン),KI(積分ゲイン),KD(微分ゲイン)を変更して制御条件を切り替えることを特徴とする定着装置。
    Figure 0005240548
  3. 請求項1、2又は3の定着装置において、
    上記定着部材は、複数の張架部材に張架される定着ベルトであることを特徴とする定着装置。
  4. 像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体上の潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、該像担持体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段と、該転写手段により転写材に転写されたトナー像を定着する定着手段とを備える画像形成装置において、
    上記定着手段として、請求項1、2又は3の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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