JP4716425B2 - 定着制御方式、定着装置、画像形成装置 - Google Patents

定着制御方式、定着装置、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置用の定着装置の制御に関する。
従来、電子写真方式を利用した画像形成装置では、例えば、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、この感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録紙に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録紙上のトナー画像を定着させ、画像を定着された記録紙を排紙経路を通して装置外に排出する構成になっているものが多い。
このような画像形成装置に用いる定着装置には、対向するローラもしくはベルトもしくはそれらの組み合わせによりなる定着回転体が配置されており、記録紙を挟みこみ、熱および圧力を加え、前記トナー像を記録紙上に定着するものがある。
この種の定着装置の定着回転体は、例えば、加熱手段である加熱ヒータを有した加熱ローラと、表層にゴム層が設けられた定着ローラを内包した定着ベルト(定着体)と、定着ベルトに当接する加圧ローラ(加圧体)が配置されている。定着装置に到達したトナー転写済みの記録紙は、定着ベルトと加圧ローラのニップに入り、記録紙が定着ニップを通過する過程で、転写されたトナー像が加熱および加圧され、定着される。
前記のように画像形成装置に用いられる定着装置にベルト(以下、定着ベルトという)を用いた方式が知られているが、この方式による問題として温度リップルがある。これは、図6に示すように、目標温度に対して実温が上下にずれている状態である。リップルが大きいと、ホットオフセットやコールドオフセット、光沢度変動などの問題が発生する。
ローラ方式の定着装置がローラの中心にヒータを有していて全体が温まるのに対し、ベルト方式は定着ベルトを局所的に温めることになるため、定着ベルトを回転させながら全体を温めるように制御している。一般に、定着ベルトは、ローラ方式の定着装置における定着ローラよりも熱容量が小さいので、熱しやすく、かつ、冷めやすい。そのためローラ方式よりも温度の起伏が激しく、温度リップルが発生しやすい。
できるだけ温度リップルを低減するための制御方式としてPID制御を行う定着方式が提案されている(特許文献1参照)。この制御による温度コントロールは、PID係数と呼ばれるパラメータを定めると、PID制御のアルゴリズムにより計算された点灯デューティーが決定する。そこで任意に定められた制御周期を前記点灯デューティーで通電させることにより、熱源のオン/オフがコントロールされ、非加熱体が温度制御される。なお従来行われているPID制御は通常のように制御周期が一定であることが多い(図7参照)。
特開平10−146993号公報
しかしながらPID制御では、一定時間内(例えば1秒間)に発熱ヒータへの電源のオン/オフ制御が多数回周期的に繰り返されるので、比較的大きな通電電流の通電・非通電の変化が多数回行われる。このとき供給される電圧が変化し、この電圧の変化が電源に対する電圧変動を招くという不具合が知られている。
そこで特許文献1では、印刷時はPID制御を行い、待機時はヒステリシス制御を行うなどの手段により、かかる問題を解決する方法が考えられたのであるが、近年ウォームアップ時間の短縮や印刷速度のスピードアップ等の要望があり、ヒータの出力を増加させる、または、通紙線速を上げるなどの手段が講じられるようになってきた。そして、ヒータの出力が上がることにより、目標温度に達するように温度を上げていったときのオーバーシュートが大きくなったり、単位時間あたりの通紙枚数が多くなったり、熱の収支が短い時間で行われるなどの影響が加わり、ますます温度リップルが大きくなるという問題が生じている。そして、既述のように、リップルが大きいとホットオフセットやコールドオフセット、光沢度変動などの問題が発生するので、このような問題を解決するには制御周期を短くする(例えば、0.2秒間)などの手段があるが、単純にそのような手段を採用してしまうと、オンオフの回数が増え、前記電圧変動が許容できないレベルまで悪化するという問題が発生する。
そこで、本発明では、前記問題を解決するための定着制御方法と、これを実施可能な定着装置、及びこのような定着装置を備える画像形成装置を提案するものである。
本発明の請求項1に係る定着制御方式は、PID制御により温度コントロールされるベルトを備えた定着装置における定着制御方式であって、動作モードごとにPID制御のパラメータであるPID係数を変更する定着制御方式において、電源投入(もしくは印刷要求)からリロード温度(印刷前準備温度あるいは印刷可能温度)に到達するまでの状態をウォームアップモードとし、該ウォームアップモード目標温度に対して前記ベルトの実温が離れており、大きく温度変化することを考慮して比例係数を大きくして温度変化に最適とした第1のPID係数を用いて温度制御を行い、印刷を行うには外乱による温度変化が激しいことを考慮して温度変化を打ち消すように微分係数を大きくした、前記第1のPID係数と異なる第2のPID係数を用いて温度制御を行い印刷後の待機時には、前記ベルトの実温が安定していて目標温度に近い値にあることを考慮し、目標温度を中心に温度を制御するために積分係数を大きくした、前記第1、第2のPID係数と異なる第3のPID係数用いて温度制御を行うことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る定着制御方式は、請求項1の定制御方式において、連続印刷を行う時には、該連続印刷の途中から制御周期長くなるように変更することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る定着制御方式は、請求項2の定着制御方式において、前記制御周期の変更に伴い、前記第2のPID係数も同時に変更することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る定着制御方式は、請求項2の定着制御方式において、制御周期の長さ任意に選択可能としたことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る定着制御方式は、請求項1から4のいずれかの定着制御方式において、印刷要求からリロード温度(印刷前準備温度あるいは印刷可能温度)に到達し、一定時間経過後に元のリロード温度よりも低い目標温度に変更することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る定着装置は、PID制御により温度コントロールされるベルトを備え、請求項1から5のいずれかの定着制御方式を実施可能な手段を有することを特徴とする。
本発明の請求項7に係る定着装置は、請求項6の定着装置を有することを特徴とする。
本発明は、PID制御の動作モードにあわせて最適化されたPID係数を使い分けることで、制御効率を上げ、無駄な点灯を減らし、従来の定着制御に関する前記ホットオフセットやコールドオフセット、光沢度変動、電圧変動など問題を解決できる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は本発明が適用可能な画像形成装置である。本発明は、画像形成装置はモノクロ用でもカラー用でもどちらでもが適用可能であるが、ここではカラーレーザープリンタを例にとって以下説明する。
図示の画像形成装置は、ローラ1a、1bに掛け回した中間転写ベルト13を有する転写ベルトユニット1と、4つの画像ステーション101Y、101C、101M、101Kが配置され、各画像ステーションには像担持体(以降は感光体ドラム)として21Y、21C、21M、21Kをそれぞれ有し、その周りには専用の帯電装置、現像装置、クリーニング装置10Y、10C、10M、10Kを有している。図中12は中間転写ベルト13のクリーニング装置である。
図中2Y、2C、2M、2Kは、トナーを補給するトナーボトルであり、図中左からイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)のトナーが充填されており、ここから図示しない搬送経路によって、所定の補給量だけ各色の現像装置に補給される。
なお図中3は排紙ローラ対、4は定着装置、5は中間転写ベルト13を挟んでローラ1bに対向圧接する加圧ローラ、6はレジストローラ対、7は給紙カセット8から最上位の記録紙Pを呼び出して搬送するための呼び出しローラ、9は光書込み装置である。これらは周知の構成品であるので詳細な説明は省略する。また記録紙Pの搬送ローラ等は図示を省略してある。
図2は、図1で示したような画像形成装置に採用可能な本発明に係る定着装置4の一実施例の構成を示す図である。本実施例の定着装置4は、装置内に定着体としての定着ローラ1xと、加圧体としての加圧ローラ1y及び加熱体としての加熱ローラ1zを有し、定着ローラ1xと加熱ローラ1zの間に定着ベルト1jが掛け回してある。なお本発明は、加熱側、加圧側のいずれか一方でもベルトを含む構成であれば適用可能であるが、本実施例では図示のように加圧ローラ1yに定着ローラ1xを内包する定着ベルト1jが当接している場合の例である。
加圧ローラ1yは、アルミ又は鉄等の芯金の上にシリコーンゴムなどの弾性層を設けてあり、表層はPFAやPTFEの離型層となっている。定着ベルト1jはニッケル、ポリイミドなどの基材にPFAやPTFEなどの離型層を有するもの、または、その中間にシリコーンゴムなどの弾性層を設けたもので構成されている。定着ベルト1jは定着ローラ1xと加熱ローラ1zに掛け渡されており、外部からスプリング1kとテンションローラ1gとで適切な張力に保たれている。定着ローラ1xは金属の芯金にシリコーンゴムを有したものである。加熱ローラ1zはアルミ、又は、鉄の中空ローラで内部に熱源としてハロゲンヒータなどのヒータ1fを有している。熱源はハロゲンヒータでなく、IHを用いても良い。図中1sはサーミスタであり、加熱ローラ1zの部位での温度によりヒータ1fへの電源供給のオン、オフ動作を行うようになっている。
このような構成の定着装置では、記録紙Pは定着ローラ1xと加圧ローラ1yにより形成されるニップに向かって図の下方の給紙カセット8側からの搬送経路に沿って進入する。定着ローラ1xと加圧ローラ1yは、ニップ部において所定の熱と圧力を与えて記録紙Pにトナー画像を定着させ、分離爪1cによりガイドされて上方に搬送される。なお、分離爪1cに代えて分離板を用いることも出来る。
さらに詳細に説明すると、記録紙Pが給紙カセット1より給紙ローラ3でフィードされ、記録紙Pの先端がレジストローラ対6まで到達すると、図示しないセンサによって検知され、この検出信号でタイミングを取りながら、レジストローラ対4によって記録紙Pを2次転写ローラである加圧ローラ5と中間転写ベルト13を介した定着ローラ1bのニップ部に搬送する。
あらかじめ帯電装置によって一様に帯電された感光体ドラム21Y、21C、21M、21Kは、光書込み装置9によりレーザー光にて露光走査され、感光体ドラム21Y、21C、21M、21K上に静電潜像が作られる。各静電潜像は、それぞれ各色の現像装置より現像され、感光体ドラム21Y、21C、21M、21K表面にはイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナー像が形成される。
次に1次転写ローラ11Y、11C、11M、11Kに電圧が印加され、感光体ドラム21Y、21C、21M、21K上のトナーが、中間転写ベルト13上に順次転写されていく。この時各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト13の同じ位置に重ねて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
中間転写ベルト13上に形成された画像は、2次転写ローラ5の位置まで搬送され、上述のようにして記録紙Pに2次転写される。各色のトナー像が転写された記録紙Pは、定着装置4に搬送され、これも上述のようにして画像を熱定着され、排紙ローラ対3を介して装置外へ排紙される。
なお、感光体ドラム21Y、21C、21M、21K上の残留トナーは、それぞれのクリーニング装置10Y、10C、10M、10Kでクリーニングされ、その後、直流に交流成分のバイアスが重畳印加された帯電装置によって除電と同時に帯電され、次の作像に備える。また、中間転写ベルト13上の残留トナーは、クリーニング装置12によってクリーニングされ、次の作像工程に備える。
ところで従来、このような定着装置の場合は印刷要求に応じてヒータ1fに電力が投入され、所定の印刷可能温度(リロード温度)となった後に通紙を開始し、図3のような温度変化をする(このとき目標温度に対して実温がオーバーシュートやアンダーシュートしている温度プロファイルを総じて温度リップルと呼ぶ)。ベルト定着装置では、非加熱体のベルトがローラ定着方式の定着ローラよりも熱容量が小さく、また、局部加熱を行っているため、より温度リップルが大きくなる傾向にある。
そこで本実施例では以下のような制御を行う。
通常の印刷プロセスでは(ウォームアップ→印刷→待機)を繰り返す。このとき、ウォームアップ時は目標温度に対して実温が離れており、大きく温度変化するため、比例係数を大きくするのがよい。印刷時は外乱による温度変化が激しいので温度変化を打ち消すように微分係数を大きくするのが良い。また待機時は安定しており、実温は目標温度に近い値にあるので、目標温度を中心に温度を制御するように積分係数を大きくとれば良い。しかしながら、これらのモードを1つのPID係数で制御しようとすると、それぞれのモードに対しては最適な係数とならないため温度制御の効率が悪くなる。つまり、ヒータ1fを点灯させすぎたり、消灯しすぎたりするので温度リップルが大きくなる。
そこで図3に示すように、電源投入(もしくは印刷要求)からリロード温度に到達するまでの状態をウォームアップモードとし、その温度変化に最適なPID係数[1]を用いて点灯制御を行い、同様に印刷中はPID係数[2]、印刷後の待機時はPID係数[3]といったようにモードごとに切り替える。このような制御を行うことにより、ヒータの点灯効率を向上し、ひいては電圧変動を少なくすることが出来る。
また既述のように従来行われているPID制御は制御周期が一定であることが多いが、印刷初期は通常温度リップルが大きいため、制御周期が短いほうがよく、また逆に一定時間経過後は温度が安定してくるので制御周期が長くても温度リップルは小さくなる。そこで図3に示すように、連続通紙の初期を短い制御周期とし(例えば0.2秒周期)、途中から制御周期を長くする(例えば1秒周期)ように変更することで印刷時初期の温度リップルを小さく抑えるとともにヒータの点灯回数を減らし、電圧変動を少なくする。
また図3のように短い制御周期と長い制御周期のそれぞれに対して最適化されたPID係数を使用することもできる。例えば、印刷初期は外乱(紙の突入による温度低下)があり、温度変化が激しいので微分係数を大きくし、制御周期変更後は温度が安定しているので積分係数の比率を大きくする。その結果、印刷時間全体では点灯回数が抑制されたまま、温度リップルを小さくすることが可能となる。
また例えば、画像形成装置の操作部やプリンターの場合はドライバーの設定などにより制御周期の変更操作が可能であるような調整指示入力部を設けるとき、入力部の指示表示部(画像形成装置の液晶パネルや、ドライバーの操作画面)は画像品質重視か否かを表示し、調整を促しても良い。その結果、例えば画像品質を重視する場合は制御周期を短く、他の電子機器への影響を重んじる場合は制御周期を長くする制御を行える。
また一般的にPID制御は目標温度前にヒータの点灯デューティー(Duty)を下げるため、目標温度手前で温度勾配が緩やかになり、スムーズに目標温度に到達する。しかしながら、低温環境で放置された後などは、加熱に要する必要熱量が大きくなり、前記のようなデューティー制御が行われた場合には、図4のように、目標温度に到達する時間が長くなってしまうときがある。つまり、印刷時のファーストプリント時間が長くなるという問題が生じる。しかしながら、このとき実温度はほぼ目標温度に近接しており、目標温度に対し、−1℃〜−3℃のところで推移している。また、このような温度推移の場合、通常よりも長い時間加熱されているので、定着ユニットの蓄熱もあり、−1℃〜−3℃低くても、そのまま通紙動作を開始しても問題のない状態になっている。そこで本実施例では、図5に示すように、印刷要求からリロード温度に到達し、一定時間経過後にリロード温度の目標温度を下げる方法を提案する。例えば160℃のリロード温度で、通常ウォームアップ時間が30秒のマシンの場合、(30秒以上)例えば50秒でリロード判断温度をー5℃下げ、155℃でリロード完了と判断する。この制御であれば、定着性を満足しつつ、最適なファーストプリント時間で印刷することが可能となる。
すなわち、上述したように、PID制御はPID係数というパラメータを決定することにより、計算されるものである。一般に制御対象、例えば定着装置、の構成が異なれば、その制御系に最適化された係数を決定する必要がある。しかしながら、定着装置は20℃程度の常温から、オーバーシュートを含めて200℃程度の温度までを短時間で激変するものであるため、1つのPIDの式(係数)だけで制御しようとすると、その係数の最適化が困難である。またPID係数の最適化がうまく出来ていないと、無駄な点、消灯が増えることになり、ひいては電圧変動の頻度を増やすことになるので、前記電圧変動の問題を悪化させる要因となる。そこで本発明は、PID制御のパラメータ、すなわちPID係数を、ウォームアップ時、印刷時、待機時などのモードごとに変更する。ウォームアップ時は低い温度から温度が一気に目標温度に向かい、印刷時は印刷する用紙が外乱となって温度が常に変動している。また、待機時は温度が安定した一定の温度を保っている。そこで、これらの動作モードにあわせて最適化されたPID係数を使い分けることで、制御効率を上げ、無駄な点灯を減らし、前記問題を解決している。
また、温度リップルが大きくなるのは、主に目標温度と被加熱体の温度が乖離しているときである。つまり、ウォームアップ時や連続通紙の初期に温度リップルが大きくなる。逆に連続印刷が続くと温度が安定してくるため、温度リップルは小さくなる傾向にある。そこで本発明は、ベルト定着では初期のリップルがローラ方式に比べてとりわけ大きい点を考慮し、温度リップルの大きい印刷初期の制御周期を小さくし、ある一定枚数を印刷した後に制御周期を長くすることで、温度制御を安定させつつ、電圧変動を少なくしている。
また、印刷初期とある一定枚数印刷した後はPID係数の最適値が異なるため、本発明では、それぞれに適したPID係数で制御することにより、点灯回数を減らして電圧変動を少なくしている。さらに前記電圧変動は少なければそもそも問題ないのであるが、電源変動が大きい場合であっても、同一コンセントで他の電子機器を使用していない場合は影響を受けることがなくなるため、実仕様上は問題とならない場合がある。つまり、使用環境によっては問題とならない場合がある。そこで、本発明は、制御周期の長さをユーザーまたはサービスマンが定められた範囲内において任意に選択可能とし、使用環境にあわせて使い分けることができるようにしている。このようにすることにより、電圧変動が問題とならないユーザーに対しては制御周期を短くすることで、定着温度が安定するため、より良好な定着性の(または光沢度変動が少ない)画像を出力できるようにしている。
またさらに、PID制御は、単純に目標温度を閾値(スレッシュ)としたON/OFF制御に対して、スムーズに目標温度に近づくようにコントロールすることが可能である。つまり温度リップルが小さい。それは、PID制御のアルゴリズムにより、例えば目標温度に向かって温度が上昇していく場合に目標温度になる前に点灯デューティーを減じて熱源を消灯させはじめるように制御するためである。ところが、場合によっては目標温度に到達する直前で点灯デューティーを下げすぎて、目標温度に対し漸近線を描くように温調されてしまうことがある。このような状態に陥ると、リロード温度になかなか到達しないのでウォームアップ時間が延び、ひいてはファーストプリントタイムが長くなってしまうという不具合が生じる。しかしながら、目標温度に到達していなくとも、実際には、ほとんどリロードに近い値まで昇温しているため、実質的にはリロードと判断しても問題のない状態になっている。そこで本発明は、ある一定時間経過後に目標温度を一段低く切り替えることで、リロード温度になるまでの時間を短縮し、ウォームアップ(またはファーストプリントタイム)を短縮している。
本発明が適用可能な画像形成装置を示す図 図1のような画像形成装置に採用可能な本発明に係る定着装置の一実施例の構成を示す図 温度リップルが生じる定着装置の制御例を示す図 デューティー制御が行われた場合の制御例を示す図 リロード要求から一定時間経過後にリロードの目標温度を下げる本発明の制御例を示す図 定着ベルトというを用いた定着方式による問題としての温度リップルを示す図 従来行われている制御周期が一定のPID制御を示す図
符号の説明
1 転写ベルトユニット
1a ローラ
1b 定着ローラ
1c 分離爪
1f ヒータ
1g テンションローラ
1j 定着ベルト
1k スプリング
1s サーミスタ
1x 定着ローラ
1y 加圧ローラ
1z 加熱ローラ
2Y、2C、2M、2K トナーボトル
3 排紙ローラ対
4 定着装置
5 加圧ローラ
6 レジストローラ対
7 呼び出しローラ
8 給紙カセット
9 光書込み装置
10Y、10C、10M、10K クリーニング装置
11Y、11C、11M、11K 1次転写ローラ
12 中間転写ベルトのクリーニング装置
13 中間転写ベルト
21Y、21C、21M、21K 感光体ドラム
101Y、101C、101M、101K 画像ステーション
P 記録紙

Claims (7)

  1. PID制御により温度コントロールされるベルトを備えた定着装置における定着制御方式であって、動作モードごとにPID制御のパラメータであるPID係数を変更する定着制御方式において、
    電源投入(もしくは印刷要求)からリロード温度(印刷前準備温度あるいは印刷可能温度)に到達するまでの状態をウォームアップモードとし、該ウォームアップモード目標温度に対して前記ベルトの実温が離れており、大きく温度変化することを考慮して比例係数を大きくして温度変化に最適とした第1のPID係数を用いて温度制御を行い、
    印刷を行うには外乱による温度変化が激しいことを考慮して温度変化を打ち消すように微分係数を大きくした、前記第1のPID係数と異なる第2のPID係数を用いて温度制御を行い
    印刷後の待機時には、前記ベルトの実温が安定していて目標温度に近い値にあることを考慮し、目標温度を中心に温度を制御するために積分係数を大きくした、前記第1、第2のPID係数と異なる第3のPID係数用いて温度制御を行
    ことを特徴とする定着制御方式。
  2. 請求項1の定制御方式において、連続印刷を行う時には、該連続印刷の途中から制御周期長くなるように変更することを特徴とする定着制御方式。
  3. 請求項2の定着制御方式において、前記制御周期の変更に伴い、前記第2のPID係数も同時に変更することを特徴とする定着制御方式。
  4. 請求項2の定着制御方式において、制御周期の長さ任意に選択可能としたことを特徴とする定着制御方式。
  5. 請求項1から4のいずれかの定着制御方式において、
    印刷要求からリロード温度(印刷前準備温度あるいは印刷可能温度)に到達し、一定時間経過後に元のリロード温度よりも低い目標温度に変更する
    ことを特徴とする定着制御方式。
  6. PID制御により温度コントロールされるベルトを備え、請求項1から5のいずれかの定着制御方式を実施可能な手段を有することを特徴とする定着装置。
  7. 請求項6の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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