JP5322899B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機等に代表される、電子写真方式や静電記録方式等の画像形成プロセスにより記録材上に画像を形成して画像形成物(ハードコピー)を得る画像形成装置に関するものである。
近年の有彩色の画像に対するニーズの高まりによって、有彩色の画像形成を行う画像形成装置に於いても均一な光沢画像の出力や、画像形成装置の小型化が要求されるようになっている。更に、省エネルギー化の観点から定着装置において消費するエネルギーを最大限有効に利用しようとする機運が高まっている。電子写真方式の画像形成装置では定着装置によって記録材上のトナー像の定着を行う。一般的な定着装置は、加熱源であるヒータによって加熱され、温度調節回路により所定の定着可能温度に保たれた定着ローラ(定着部材)と加圧ローラ(加圧部材)とが形成する定着ニップ部(定着領域)にトナー像を担持した記録材を導入して挟持搬送する。これにより、トナーを溶融して記録材に定着する。定着ローラはトナーおよび記録材に熱を与えるので、その表面温度は温度調節回路による温調とのタイムラグにより記録材の通過に従い低下する。そのため、定着ローラの2周目先端において記録材およびトナーに与える熱量が1周目後端よりも小さくなる。その結果、同一の記録材の画像面において記録材搬送方向に関して定着ローラの1周目後端の画像の光沢に比べ2周目先端の画像の光沢が低下してしまい、画像に急峻な光沢差(グロスムラ:以下、光沢段差と称す)が発生する。定着ローラの温度差が1周目と2周目において特に大きくなるため、定着ローラの1周目後端部と2周目先端部との間では大きな光沢段差を生じる。
この定着ローラの1周目/2周目の光沢段差を改善する従来技術として、特許文献1では記録材の定着ローラへの突入の時点から記録材の通過に従い定着ローラの回転速度が減速される。これとともに、定着ローラが1回転する毎にその減速割合を大きくする画像形成装置を提案している。即ち、定着ローラが1周回転した後は定着ローラの回転速度を減速し、1回転する毎に減速割合を大きくする。つまり、定着ニップ部における記録材を定着(加熱)する時間を長くすることによって、定着ローラが温度低下しても記録材に与える熱量を1周目と同じにして熱量の差を軽減することで、光沢段差を軽減しているのである。
また、特許文献2では記録材が挿通される以前に、加熱定着部材の表面を冷却手段によって冷却する加熱定着装置を提案している。記録材を挿通する以前の加熱定着部材の温度を下げることで、加熱定着部材の1周目後端と2周目先端の温度差を軽減し、その結果光沢段差を軽減しているのである。より具体的には、記録材が挿通される所定時間だけ、加熱定着部材表面を冷却する冷却手段を動作させる。先端部分を冷却するころで、1周目とそれ以降の定着部材の温度を均一化して記録材に与える熱量を同じにするのである。
特開平08−095424号公報 特開平11−038826号公報
然しながら、特許文献1の画像形成装置は、記録材の通過に伴い定着ローラの速度を低下させるため、記録材にトナー像を転写する転写部と定着部までの距離を記録材の最大長さ以上にする構成が必須であると考えられる。つまり、定着部と転写部で同一の記録材を挟持する状態で定着ローラの速度のみを遅くすると、転写部と定着部の間で記録材が弛んだ状態となる。そのため、転写部出口においては記録材と感光体ドラムとが擦れ、また、定着部入口では記録材と定着ローラとが擦れるので画像に乱れが生じる。
一方、上記画像の乱れは定着ローラの速度の低下に同期して感光体ドラムの回転速度を低下させることで防止できるが、感光体ドラムの速度変更と像露光用のレーザダイオードの発光間隔の変更を正しく同期させることは現実的には不可能である。そのため、感光体ドラムの回転方向においてドット間隔が変動してしまい、特にハーフトーン画像において横スジ画像が発生する。
以上により、特許文献1の画像形成装置は、転写部と定着部までの距離を記録材の最大長さ以上にすることが必須となり、小型化を目指した画像形成装置に適用することは出来ない。即ち、一つの記録材を定着する間に定着速度を下げ続ける構成は、転写部出口での記録材の姿勢を安定させるため、以下の構成が必須となる。1)転写部から定着領域間の長さを記録材の最大長さよりも長くする。しかし、この構成は、画像形成装置が大きくなってしまい、小型化は不可能である。2)転写部から定着領域間の長さを記録材の最大長さよりも短くした場合は、感光体ドラム上に潜像形成を行う部分から転写部までの画像形成速度も定着速度に合わせて下げる必要がある。しかし、この構成は、画像縮み及び速度変化時のショック等の問題が発生する。
一方、特許文献2の画像形成装置は急峻な光沢段差を軽減することは可能であるが、記録材を挿通するまで、定着ローラを加熱するために用いたエネルギーを最大限有効に利用しておらず、近年の省エネルギー化の動きに反する構成である。即ち、冷却手段を設ける必要があり、画像形成装置の簡略化及び小型化を妨げる。また、定着ローラに与えた熱量を最大限に利用することができず、定着装置の省エネルギー化を図ることができない。更に、冷却時に定着ローラ温度を均一にすることが困難であり、グロスムラが発生しやすい。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものである。その目的は、加熱回転体が1周ごとに温度低下しても定着条件を変えることなく画像品位を損なうことなく、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ、光沢段差を改善する(グロスムラを小さくする)することが可能な画像形成装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、現像手段を有し記録材にトナー画像を形成するための画像形成部と、加熱源で加熱されて所定の温度に調整される加熱回転体と前記加熱回転体と圧接してニップ部を形成する加圧回転体を有し前記ニップ部で記録材を挟持搬送して記録材上のトナー画像を加熱して定着させる定着手段と、を有る画像形成装置において、前記画像形成部が複数設けられ、前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーが同色でかつ熱溶融特性が異なるトナーであり、前記加熱回転体の1回転時間と同じ周期で、前記複数の画像形成部により同一の記録材に形成されるトナー画像における、前記熱溶融特性が異なるトナーの比率が可変であることを特徴とする。
本発明によれば、加熱回転体が1周ごとに温度低下しても定着条件を変えることなく画像品位を損なうことなく、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ、光沢段差を改善することが可能な画像形成装置を提供することができる。
(a)は実施例1における画像形成装置の構成模式図、(b)は定着装置Fの要部の横断面模式図 (a)はTg高トナー単体で画像形成した場合、Tg低トナー単体で画像形成した場合、その両トナー50%/50%で画像形成した場合、の定着ローラ温度とグロスの関係を示す図、(b)は実施例1の定着装置に記録材を通紙したときの定着ローラ表面温度の変化を示す図 (a)は制御構成の一例を示すブロック図、(b)は画像形成を行う際の制御フローを示したフローチャート (a)はROMに格納の制御テーブル、(b)は実施例2における画像形成装置の構成模式図 (a)はTg高トナー単体で画像形成した場合、Tg低トナー単体で画像形成した場合、その両トナー50%/50%で画像形成した場合、の定着ローラ温度とグロスの関係を示す、実施例2における図、(b)はROMに格納の制御テーブル (a)は実施例3における画像形成装置画像形成を行う際の制御フローを示したフローチャート、(b)は制御テーブル
[実施例1]
《画像形成装置の全体的構成》
図1の(a)は本実施例における画像形成装置100の構成模式図である。この装置100は、電子写真プロセスを用いたレーザー走査露光方式の白黒画像形成装置(モノクロデジタルプリンター)であり、画像形成部が複数設けられている。本実施例においては、図面上左右に複数の画像形成部としての第1画像形成部Aと第2画像形成部Bとを有する。
画像形成部AとBは、それぞれ、現像器4に収納された現像剤としての黒色トナー(ブラック色:K色)の熱溶融特性が異なるだけで、互いに同様な構成の電子写真プロセス機構である。即ち、画像形成部AとBは、それぞれ、画像情報に応じた潜像が形成される回転可能な像担持体としての電子写真感光体ドラム(以下、ドラムとも記す)1を有する。また、ドラム1に作用するプロセス手段としての、帯電装置(帯電手段)2、像露光装置(像露光手段)3、現像器(現像手段)4、ドラムクリーナ(ドラムクリーニング手段)5を有する。本実施例において、画像形成部AとBにおける像露光装置3は、それぞれ、デジタル露光装置としてのレーザースキャナユニットであり、図には省略したけれども、レーザー光源、ポリゴンミラー、fθレンズなどを有する。また、現像器4はドラム1にトナーを供給して静電潜像をトナー画像として現像する現像手段である。本実施例において、画像形成部AとBにおける現像器4は、それぞれ、不図示の供給装置により互いに同色のK色トナー(略同色のK色トナー)であるけれども熱溶融特性が異なるトナーが所定量充填されている。ここで、略同色でかつ熱溶融特性が異なるトナーとは、樹脂と顔料とを基本とするトナーにおいてガラス転移点温度Tgの異なる樹脂により成型されたものである。
画像形成部AとBの下方部には、画像形成部AとBにおいてドラム1に形成されたトナー画像を記録材に転写させる転写手段としての中間転写部6が配設されている。この中間転写部6は、可撓性を有するエンドレスの中間転写体としてのベルト7と、このベルト7を懸回張設して循環移動させる駆動ローラ8、ターンローラ(テンションローラ)9、2次転写対向ローラ10を有する。ローラ9は画像形成部A側に、ローラ8は画像形成部B側に、ローラ10はローラ9とローラ8との間においてローラ9とローラ8よりも下方に配設されている。画像形成部AとBにおける各ドラム1は下面がベルト7の上行側ベルト部分の上面に接している。ベルト7の内側には、画像形成部AとBにおける各ドラム1に対向させて1次転写部材としての2つの1次転写ローラ11が配設されていて、それぞれ、上行側ベルト部分を介してドラム1の下面に対して所定の押圧力で当接している。画像形成部AとBにおいて、それぞれ、ドラム1とベルト7との当接ニップ部が1次転写ニップ部である。ローラ10には、ベルト7を介して2次転写部材としての2次転写ローラ12が所定の押圧力で当接している。ベルト7とローラ12との当接ニップ部が2次転写ニップ部である。ローラ9のベルト懸回部にはベルト7の表面にクリーニング部材を当接させてベルトクリーナ(ベルトクリーニング手段)13が配設されている。
中間転写部6の下方部には記録材搬送部(記録材搬送手段:給紙部)14が配設されている。記録材搬送部14は記録材搬送ローラ対と記録材ガイド部材とフラッパ等から構成されている記録材搬送路機構部である。この記録材搬送部14に、記録材Pを積載して収容しているカセット15、レジストローラ19、記録材に転写されたトナー画像を加熱して定着させる定着手段としての定着装置(定着部)Fなどが配設されている。
画像形成動作は次のとおりである。画像形成装置の制御手段である制御回路部(CPU)101は画像形成開始信号に基づいて、画像形成部AとBにおける各ドラム1を駆動機構(不図示)により矢印の反時計方向R1に所定の速度で回転させる。ユニット3も駆動する。ベルト7も駆動ローラ8により矢印の時計方向(ドラム1の回転に順方向)R7にドラム1の速度に対応した速度で回転駆動する。そして、画像形成部AとBにおいて各ドラム1の表面をそれぞれ所定の制御タイミングで帯電装置2により所定の極性・電位に一様に帯電する。ユニット3は、CPU101に入力される画像データに応じて変調されたレーザー光(光ビーム)Lをレーザー光源から発生する。そのレーザー光を回転するポリゴンミラーで走査し、走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズによりドラム1の母線上に集光して露光する。これによりドラム1の面に画像信号に応じた静電潜像が形成される。即ち、ドラム1は画像情報に応じた光で露光されることによって静電潜像が形成される。その静電潜像が現像器4により現像剤としてのK色トナーにより現像される。画像形成部Aにおいてドラム1に形成されたK色トナー画像と画像形成部Bにおいてドラム1に形成されたK色トナー画像がそれぞれ1次転写ニップ部においてベルト7上に順次に所定に重畳されて静電的に1次転写される。この1次転写は画像形成部AとBにおけるそれぞれの1次転写ローラ11に対して電源部(不図示)からトナーの帯電極性とは逆極性で所定電位の1次転写バイアスが印加されることにより、1次転写ニップ部に形成される電界と、ニップ部の圧力によりなされる。画像形成部AとBにおいてそれぞれベルト7に対するトナー画像の一次転写後のドラム面に残留した1次転写残トナーはクリーナ5により除去され、ドラム1は繰り返して画像形成に供される。かくして、ベルト7上に、画像形成部Aで形成されたK色トナー画像と画像形成部Bで形成されたK色トナー画像との重畳による合成トナー画像が形成される。そのトナー画像が引き続くベルト7の移動に伴って2次転写ニップ部に搬送される。
一方、所定の制御タイミングで、記録材搬送部14の給送ローラ16が駆動される。これにより、カセット15に積載して収容されているシート状の記録材Pが一枚分離給送されて、搬送路17・18を通ってレジスローラ19に至る。そして、ローラ19により所定の制御タイミングにて2次転写ニップ部に導入される。記録材Pが2次転写ニップ部を挟持搬送されていく過程で、ベルト7上のトナー画像が記録材Pの面に静電的に2次転写される。この2次転写は2次転写ローラ12に対して電源部(不図示)よりトナーの帯電極性とは逆極性で所定電位の2次転写バイアスが印加されることにより、2次転写ニップ部に形成される電界と、ニップ部の圧力によりなされる。2次転写ニップ部を出た記録材Pはベルト7の面から分離されて搬送路20を通って定着装置Fに導入される。定着装置Fはニップ部で記録材を挟持搬送して記録材上のトナー画像を加熱して定着させる手段である。また、2次転写ニップ部において記録材Pに対するトナー画像の2次転写後のベルト7面に残留した2次転写残トナーはクリーナ13により除去され、ベルト7は繰り返して画像形成に供される。定着装置Fに導入された記録材Pは、定着ニップ部で加熱及び加圧される。これにより、トナー画像の記録材への定着がなされる。そして、定着装置Fを出た画像形成済みの記録材Pは搬送路21を通って排出ローラ22により排出部に排出される。
《定着装置F》
図1の(b)は定着装置Fの要部の横断面模式図である。この装置Fは熱ローラ方式の装置であり、加熱源として加熱ヒータ31dを内蔵した加熱回転体としての定着ローラ31と、該ローラ31に所定の圧力で圧接してニップ部Nを形成する加圧回転体としての加圧ローラ32を有する。
本実施例において、定着ローラ31は、外径がφ40のローラであり、Alからなる中空ローラ状の芯金31a上に、弾性層31bとしてシリコーンゴムを1.0mm成形している。さらに、弾性層31bの表面に離型層31cとして30μm厚みのPFAチューブを被覆したものである。上記の離型層31cの代わりにシリコーンオイルを含浸させたシリコーンゴム層を用いてもよい。定着ローラ31は装置フレーム(不図示)に対して回転可能に軸受されて配設されている。また、芯金31aの中空部にヒータ31dとしてのハロゲンヒータを挿入してある。定着ローラ31の表面には温度検知手段としてのサーミスタ33が弾性的に当接されて、或いは非接触に近接されて配設されている。
また、本実施例において、加圧ローラ32は、外径がφ40のローラであり、φ15mmのFeからなる棒状芯金32aの周囲に、弾性層32bとしてシリコーンゴムからなるゴム層が設けられている。さらにその表面に離型層32cとして50μm厚みのPFAチューブが被覆されている。 加圧ローラ32は、定着ローラ31の下側において定着ローラ31に並行に配列され、装置フレームに対して回転可能に軸受されて配設されている。そして、加圧ローラ32は、定着ローラ31の下面に対して加圧機構(不図示)により弾性層32bの弾性に抗して総圧80kgfで加圧されている。これにより、定着ローラ31と加圧ローラ32との間に記録材搬送方向において所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
定着ローラ31は駆動機構(不図示)により矢印の時計方向R31に所定の速度で回転される。加圧ローラ32は定着ローラ31の回転に従動して矢印の反時計方向R32に回転する。ヒータ31dは電源部110から電力供給を受けて発熱して芯金31aを内側から加熱する。即ち、定着ローラ31が内部加熱される。その定着ローラ31の表面温度がサーミスタ33で検知され、その検知温度に関する電気的な情報が制御回路部101に入力する。制御回路部101はサーミスタ33から入力する検知温度に関する電気的な情報が所定の定着温度に対応する情報に維持されるように電源部110からヒータ31dに対する電力供給を制御する。これにより、定着ローラ31を所定の定着温度に立ち上げて、その定着温度に温調(調整)する。上記において、制御回路部101・電源部110・サーミスタ33が定着ローラ31の温度調節回路である。本実施例では、定着ローラ31の表面温度(定着温度)を180℃に維持するように温調を行った。
定着ローラ31が回転駆動され、また所定の定着温度に立ち上げられて温調されている状態において、定着装置Fの定着ニップ部Nに未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入されてニップ部Nを挟持搬送されていく過程において加熱及び加圧される。これにより、記録材Pに形成されたトナー画像tの定着がなされる。以上の構成を持つ画像形成装置により、プロセススピード210mm/secでA4横送りで1分間に51枚の画像形成が可能である。
《画像形成部AとBの制御》
このような定着装置Fにおいて、通常、定着ローラ31はトナーおよび記録材に熱を与えるので、温度調節回路による温調とのタイムラグにより定着ローラ自体の温度は記録材の通過に従い低下する。そのため、前述したように、定着ローラ31の2周目先端において記録材およびトナーに与える熱量が1周目後端よりも小さくなる。その結果、定着ローラの1周目後端の画像の光沢に比べ2周目先端の画像の光沢が低下してしまい、画像に急峻な光沢差が発生する。
そこで、本実施例においては、前記複数の画像形成部AとBのそれぞれの現像器4に用いられるトナーを互いに同色のK色トナー(略同色のK色トナー)であるけれども熱溶融特性が異なるトナーにする。そして、定着装置Fの加熱回転体である定着ローラ31の1回転時間と同じ周期で、前記複数の画像形成部AとBにより同一の記録材に形成されるトナー画像における、前記熱溶融特性が異なるトナーの比率が可変であることを特徴とする。
即ち、上記の光沢段差は定着ローラ31の温度が1周目、2周目、3周目と下がることにより、トナーへ与える熱量が減り、その結果、トナーの溶融状態が変わることで発生する。従って、定着ローラ31の温度変化に合わせて溶融特性の異なるトナーにより画像形成することで、トナーへ与える熱量が減ってもがトナーの溶融状態を均一にすることで光沢段差の軽減を図る。
以下、より具体的に説明する。本実施例においては、第1及び第2画像形成部AとBにより互いに同色のK色トナーであるけれども異なるガラス転移点温度Tgを有すトナーを用いて同一のトナー画像の形成を行う。そして、定着ローラ31の1周目、2周目、3周目に相当するタイミングで、第1及び第2画像形成部AとBにより同一の記録材に形成されるトナー画像における、前記熱溶融特性が異なるトナーの比率を変更する。これにより、定着ローラ31の温度低下にともなう光沢段差の小さい画像形成を可能とする画像形成装置の提供を可能とした。
1例として、本実施例では、第1画像形成部Aの現像器4と第2画像形成部Bの現像器4とに収容するトナーのガラス転移点温度Tgは、それぞれ、60℃、65℃であり、同じK色で内部にワックスを含有したトナーを用いている。トナーのTgは一般に樹脂の平均分子量や、樹脂組成を変えることで変更が可能である。トナーとしては、従来公知の組成物を用いることができるので、本実施例ではその詳細な説明は省略する。また、Tgの測定は、示差熱分析測定装置(DSC測定装置)で行う。本実施例ではエスアイアイナノテクノロジー株式会社製DCS6200を用い測定を行った。測定試料は5乃至20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。これをアルミパンに入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲を30乃至160℃の間で昇温速度10℃/min常温常湿下で測定を行なう。昇温過程で得られた吸熱ピークによりTgを得た。熱溶融特性が異なるトナー間でのガラス転移点温度の違いが5乃至20℃であることが好ましい。熱溶融特性とはガラス転移点温度であり、更に異なる熱溶融特性をガラス転移点温度で5乃至20℃に設定することで画像不良等の発生も無く、光沢段差を効果的に軽減することが可能である。
図2の(a)に、Tgが高いトナー(Tg高トナー:65℃)単体で画像形成した場合、Tgが低いトナー(Tg低トナー:60℃)単体で画像形成した場合、その両トナー50%/50%で画像形成した場合、の定着ローラ温度とグロスの関係を示す。本実験は、記録材としてキヤノンカラーレーザーコピアペーパー81.4g/mを用い、トナーのり量は0.5mg/cmで行なっている。また、光沢は、日本電色株式会社製の光沢計PG1−Mを用い、投受光角度60°で測定を行った。実施例では光沢の目標値を10としている。図2の(b)に、本実施例の定着装置Fに記録材Pを通紙したときの定着ローラ表面温度の変化を示す。180℃で温調されている定着ローラ31に、記録材Pの通過が始まる(T1:定着ニップ部Nに対する記録材先端部の突入)。定着ローラ31が1周回転したタイミング(T2)で定着ローラ表面温度が174℃まで低下し、定着ローラ31が記録材突入から2周、3周したタイミング(T3、T4)で、それぞれ、定着ローラ表温度は170℃、167℃まで低下する。これ以降は、最初の温度低下によりハロゲンヒータ点灯により定着ローラ内部より熱が表面に伝わり定着ローラ31の表面温度変化小さくなる。
そこで、このような定着ローラ31の温度低下に対して記録材に形成される画像の全体的な光沢を所定に保つために次のような制御を行う。即ち、定着ローラ31の各周目に相当するタイミングで、画像形成部AとBにより同一の記録材に形成するトナー画像における、熱溶融特性が異なるトナーの比率を変更する。より具体的に、記録材に形成される画像の全体的な光沢を10に保つために、図2の(a)からも割り出せるように、記録材先端から定着ローラ1周目に対応する画像に対してはTg低トナーとTg高トナーの比率を約20:80の割合にして画像形成を行う。また、定着ローラ2周目に相当する画像に対しては同比率を約45:55にして画像形成を行う。また、定着ローラ3周目に相当する画像に対しては同比率を約55:45にして画像形成を行う。また、定着ローラ4周目に相当する画像に対しては同比率を約65:35にして画像形成を行う。熱溶融特性の異なるトナーの比率が変化する周期は、記録材の搬送方向先端をトリガーとし前記比率を変更する。これにより、記録材先端部から正確に熱溶融特性の異なるトナー比率を変化させるために正確に光沢段差を軽減できる。
上記のように、定着ローラ31の各周目に相当するタイミングで、画像形成部AとBにより同一の記録材に形成するトナー画像における、熱溶融特性が異なるトナーの比率を変更して画像形成を行なう。これにより、定着ローラ31が記録材Pの通過により定着ローラ回転周期で温度低下した場合でも、光沢段差を小さくすることが可能でる。従って、定着条件を変えることなく画像品位を損なうことなく、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ光沢段差を改善して、定着ローラ温度低下による画像段差の発生が無い、面内均一光沢の白黒画像を得ることが可能となる。
図3の(a)は、図1の(a)に示した画像形成装置100の制御構成の一例を示すブロック図である。101は画像形成装置100の全体を制御する制御回路部(CPU)である。102は各制御プログラムや各種データを格納するROMである。103はRAMである。104は画像処理部である。この画像処理部104には、例えばリーダ部ネットワークなどのホスト装置108から送られてくる画像信号が入力する。105は画像処理部104の中のLH画像分解部ある。この分解部105は、画像処理部104に入力する画像信号を、Tgの高いトナーを格納した第1画像形成部Aでの作像用画像データと、Tgの低いトナーを格納した第2画像形成部Bでの作像用画像データに分解する。106は操作パネルである。プリンタ−エンジン部107は、前述の通り、第1画像形成部A、第2画像形成部B、記録材搬送部14、定着部Fなどから構成されている。制御回路部(CPU)101は、ROM102に格納されている制御プログラムに基づいてRAM103を作業領域に用い、各部を制御しながら各種処理を行うことがきる。
図3の(b)は画像形成を行う際の制御フローを示したフローチャートである。ROM102には、図4の(a)に示すような制御テーブルが予め格納されている。この制御テーブルは、定着ローラ31の前記のような周回に伴う温度低下に拘わらず記録材に形成される画像の全体的な光沢を所定に保つべく、定着ローラ31の各周目に対応する画像部分の、熱溶融特性が異なるトナーの比率データである。即ち、画像形成部AとBにより同一の記録材に形成するトナー画像における、定着ローラ31の各周目に対応する画像部分のTg低トナーとTg高トナーとの比率データである。この比率データは予め実験により求められたものである。ROM102には、上記のような制御テーブルではなく、定着ローラ31の各周目に対応する画像部分のTg低トナーとTg高トナーとの適切な比率を算出する計算式を格納してもよい。
まず、画像形成動作がスタートするとステップS1に進む。制御回路部101はROM102に格納された上記の制御テーブルにより、画像形成部AとBでのトナー比率(LH比率:Tg低トナーとTg高トナーとの比率)を導出する。次にステップS2へ進み、制御回路部101は画像処理部104でステップS1で導出されたLH比率を用いLH画像分解部105で第1画像形成データと第2画像データに分解する。次に、制御回路部101はステップS3に進み、第1画像形成データに基づく画像形成を第1画像形成部Aで実行し、第2画像形成データに基づく画像形成を第2画像形成部Bで実行する。第1画像形成部Aと第2画像形成部Bで形成されたトナー画像はベルト7へそれぞれ重畳されて転写された後、記録材Pに対して2次転写され、定着装置Fで定着画像となる。
以上の構成において、実験の結果、定着ローラ31の周回に伴う温度低下による光沢段差を軽減した定着画像を得ることができた。本実施例の画像形成装置では、ハロゲンヒータ31dに投入された電力は全て記録材Pの画像を定着するために用いられており、無駄なエネルギー消費をしていないことは言うまでも無い。また、本実施例の画像形成装置は、定着部材の駆動速度を変える構成ではなく、定着部材の駆動速度を一定とする構成である。そのため、転写部(2次転写ニップ部)から定着部(定着ニップ部)までの距離が、記録材の最大長さ以下であっても、転写部および定着部における記録材のたるみに起因する画像不良などが発生することはないことも言うまでも無い。更に、本実施例の構成は本発明を限定するものではなく、画像形装置、定着装置、特にトナーの構成であるガラス転移点温度などなどは様々な形態をとることができることは言うまでも無い。
以上、本実施例の画像形成装置により、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ、定着ローラ1周目と2周目とで発生する光沢段差を軽減することができる白黒画像形成装置を提供することができる。
[実施例2]
図4の(b)は本実施例2における画像形成装置100Aの構成模式図である。実施例1ではブラック色のトナーを用いた白黒画像形成装置の説明であったが、本実施例2ではイエロー色(Y色)、マゼンタ色(M色)、シアン色(C色)、ブラック色(K色)の4色のトナーを用いたフルカラー画像形成装置である。実施例1の画像形成装置100と共通する構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
ベルト7の上行側ベルト部分の上面に図面上左から右に順次に、第1乃至第4の画像形成ステーションYst、Mst、Cst、Kstが配設されている。第1の画像形成ステーションYstはフルカラー画像のY色成分像に対応するY色トナー画像を形成するステーションである。第2の画像形成ステーションMstはフルカラー画像のM色成分像に対応するM色トナー画像を形成するステーションである。第3の画像形成ステーションCstはフルカラー画像のC色成分像に対応するC色トナー画像を形成するステーションである。第4の画像形成ステーションKstはフルカラー画像のK色成分像に対応するK色トナー画像を形成するステーションである。
各ステーションYst、Mst、Cst、Kstは、それぞれ、複数の画像形成部としての第1画像形成部Aと第2画像形成部Bを有する。画像形成部AとBは実施例1の画像形成部AとBと同様の電子写真プロセス機構である。ステーションYstの画像形成部AとBのそれぞれの現像器4に用いられるトナーは略同色のY色であるけれども熱溶融特性が異なるトナーである。ステーションMstの画像形成部AとBのそれぞれの現像器4に用いられるトナーは略同色のM色であるけれども熱溶融特性が異なるトナーである。ステーションCstの画像形成部AとBのそれぞれの現像器4に用いられるトナーは略同色のC色であるけれども熱溶融特性が異なるトナーである。ステーションKstの画像形成部AとBのそれぞれの現像器4に用いられるトナーは略同色のK色であるけれども熱溶融特性が異なるトナーである。
定着装置Fに関して、本実施例においては、加圧ローラ32の弾性層32bを、シリコーンゴムからなるゴム層から、発泡シリコーンゴムからなるスポンジ層に変更した。また、加圧ローラ32の定着ローラ31に対する加圧力を、総圧80kgfから総圧70kgfに変更した。
フルカラー画像の形成動作は次のとおりである。ステーションYstの画像形成部AとBのドラム1にそれぞれ形成されたY色トナー画像が移動しているベルト7の面に所定に重畳されて一次転写される。ステーションMstの画像形成部AとBのドラム1にそれぞれ形成されたM色トナー画像が既にベルト7上に一次転写されているY色トナー画像に対して所定に重畳されて一次転写される。ステーションCstの画像形成部AとBのドラム1にそれぞれ形成されたC色トナー画像が既にベルト7上に一次転写されているY色+M色のトナー画像に対して所定に重畳されて一次転写される。ステーションKstの画像形成部AとBのドラム1にそれぞれ形成されたK色トナー画像が既にベルト7上に一次転写されているY色+M色+C色のトナー画像に対して所定に重畳されて一次転写される。
かくして、ベルト7上にY色+M色+C色+K色のトナー画像の重畳から成る未定着のフルカラートナー画像が合成形成される。そのトナー画像が2次転写ニップ部にて記録材Pに一括して2次転写される。2次転写ニップ部を出た記録材Pはベルト7の面から分離されて定着装置Fに導入される。これにより、トナー画像の記録材への定着がなされる。そして、搬送路21を通って排出ローラ22により排出部に排出される。
本実施例の画像形成装置100Aは、各色のステーションYst、Mst、Cst、Kstにおいて、複数の画像形成部としての第1画像形成部Aと第2画像形成部Bを持ち、それぞれに熱溶融特性の異なるトナーにより画像形成をする。
本実施例において、ステーションYstの第1画像形成部Aの現像器4と第2画像形成部Bの現像器4にそれぞれ収容するY色トナーのTgは、それぞれ、55℃と63℃で、イエローの顔料、内部にワックスを含有したトナーを用いている。また、ステーションMst、Cst、Kstにおいて、それぞれ、第1画像形成部Aの現像器4と第2画像形成部Bの現像器4に収容するM色トナー、C色トナー、K色トナーも、上記のY色トナーと同様のTgのトナーを用いている。カラーの画像形成においては白黒画像と比べ写真やグラフィック画像との主力多いため光沢の高めの画像が好まれる。そのためTgの設定値を白黒トナーに比べ低く設定した。トナーとしては従来公知の組成物を用いることができ、バインダー樹脂としてはスチレンアクリ樹脂やポリエステル樹脂用いることができるが、本実施例では詳細な説明は省略する。Tgの測定は、実施例1と同様である。
図5の(a)に、C色トナーについて、Tg高トナー(63℃)単体で画像形成した場合、Tg低トナー(55℃)単体で画像形成した場合、その両トナー50%/50%で画像形成した場合、の定着ローラ温度とグロスの関係を示す。本実験は記録材としてキヤノンカラーレーザーコピアペーパー81.4g/mを用い、トナーのり量は0.5mg/cmで行っている。また、光沢は日本電色株式会社製の光沢計PG1−Mを用い、投受光角度60°で測定を行った。実施例では光沢の目標値を15としている。Y色トナー、M色トナー、K色トナーについても上記と同様である。
本実施例の定着装置Fに記録材Pを通紙したときの定着ローラ31の周回に伴う表面温度の変化は実施例1と同様であり、図2の(b)に示すとおりである。そこで、このような定着ローラ31の周回に伴う温度低下に対して記録材に形成される画像の全体的な光沢を所定に保つために次のような制御を行う。即ち、定着ローラ31の各周目に相当するタイミングで、各色のステーションYst、Mst、Cst、Kstにおいて、それぞれ、画像形成部AとBにより同一の記録材に形成するトナー画像における、熱溶融特性が異なるトナーの比率を変更する。
より具体的に、記録材に形成される画像の全体的な光沢を15に保つために、図5の(a)からも割り出せるように、記録材先端から定着ローラ1周目に対応する画像に対してはTg低トナーとTg高トナーの比率を約45:55の割合にして画像形成を行う。また、定着ローラ2周目に相当する画像に対しては同比率を約55:45にして画像形成を行う。また、定着ローラ3周目に相当する画像に対しては同比率を約65:35にして画像形成を行う。また、定着ローラ4周目に相当する画像に対しては同比率を約80:20にして画像形成を行う。熱溶融特性の異なるトナーの比率が変化する周期は、記録材の搬送方向先端をトリガーとし前記比率を変更する。
このように、定着ローラ31の各周目に相当するタイミングで、各色のステーションYst、Mst、Cst、Kstにおいて、画像形成部AとBにより同一の記録材に形成するトナー画像における、熱溶融特性が異なるトナーの比率を変更して画像形成を行なう。これにより、定着条件を変えることなく画像品位を損なうことなく、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ光沢段差を改善して、定着ローラ温度低下による画像段差の発生が無い、面内均一光沢のフルカラー画像を得ることが可能となる。ROM102内に格納されるLH比導出に使われるデータは図5の(b)に示すとおりである。
本実施例の構成は本発明を限定するものではなく、画像形装置、定着装置、特にトナーの構成であるガラス転移点温度などは様々な形態をとることができることは言うまでも無い。以上、本実施例の画像形成装置により、定着装置で消費する電力を最大限有効に利用しつつ、定着ローラ1周目と2周目とで発生する光沢段差を軽減することができるフルカラー画像形成装置を提供することができる。即ち、フルカラー画像形成においても実施例1の場合と同様に光沢段差が小さい画像を得ることが可能である。
[実施例3]
本発明に係る画像形成装置の実施例3について説明する。本実施例は実施例1や同2において、前記の熱溶融性の異なるトナーの比率が装置に通紙使用される記録材の情報(記録材情報)により異なる比率に設定されることを特徴としている。実施例1と同2では、通紙使用する記録材の坪量が違う場合には定着ローラ31の周回に伴う温度低下が異なるため、光沢段差の修正効果が小さくなってしまうことがある。そこで、本実施例では、記録材坪量(記録材情報)ごとに、Tgの異なるトナーの比率設定を変え、坪量が異なる記録材でも十分な光沢段差の改善を図る。画像形成装置、定着装置、制御系の構成は実施例1や同2と同様である。
図6の(a)は画像形成を行う際の制御フローを示したフローチャートである。まず、画像形成動作がスタートするとステップS1に進み、制御回路部101(図3の(a))はRAM103に格納された使用給紙部に納められた記録材Pの情報を取得する。この記録材情報は給紙情報として操作パネル106やホスト装置108を介し使用者によりRAM103に書き込まれた情報である。次にステップS2に進む。制御回路部101は、ステップS1で取得した記録材情報の記録材の坪量(g/m)とROM102内にメモリされている図6の(b)に例示のような制御テーブルにより第1画像形成部Aと第2画像形成で部Bのトナー比率(LH比率)を導出する。次にステップS3へ進み、画像形成部101は画像処理部104で入力画像データとステップS3で導出されたLH比率を用いLH画像分解部105で第1画像形成データと第2画像データに分解する。次に、画像形成部101はステップS4に進み、第1画像形成部A、第2画像形成部Bでトナー画像を形成し画像形成動作は終了する。その後、第1画像形成部A、第2画像形成部Bで形成されたトナー画像はベルト7へそれぞれ転写された後、記録材Pへ2次転写され、定着部で定着画像となる。本実施例においては、記録材の坪量ごとに、周期的に変化させるLH比率をそれぞれ設定し適合する。
以上の構成において実験の結果、定着ローラの温度低下に伴う光沢段差を軽減した定着画像を得ることができた。このように、トナー比率は、記録材情報により異なる比率が設定される。即ち、記録材の坪量変化や、塗工紙などの記録材の特性が異なる場合でも、それぞれの記録材ごとに最適な定着ローラ回転周期にともなう熱溶融特性の異なるトナー比率を設定することで、光沢段差の小さい画像を記録材によらず得ることが可能となる。以上の構成より普通紙から厚紙まで生産性を落とすことなく、オフセット等の画像不良の発生なく、定着性の確保できた画像を得ることが可能となった。
[その他]
1)本発明において画像形成部の画像形成プロセスは電子写真プロセスに限られない。例えば、像担持体として静電記録誘電体を用い、これに静電潜像を形成してトナー画像として現像する静電記録プロセスであってもよい。像担持体として磁気記録磁性体を用い、これに磁気潜像を形成してトナー画像として現像する磁気記録プロセスであってもよい。像担持体として導電体を用い、これに抵抗潜像を形成してトナー画像として現像する抵抗模様記録プロセスであってもよい。
2)同色のトナー画像を形成する複数の画像形成部は実施例の2つに限られず、3つ以上にする装置構成にすることもできる。
3)定着手段Fにおいて、加熱回転体又は/及び加圧回転体はローラ体に限られず、エンドレスベルト体の形態であってもよい。加熱源はハロゲンヒータに限られない。セラミックヒータなど他のヒータを用いることもできる。電磁誘導加熱方式の装置にすることもできる。4)中間転写部6は記録材を一次転写部に搬送する記録材搬送部であってもよい。
A・B・・複数の画像形成部、1・・像担持体、4・・現像手段、6・・転写手段、F・・定着手段、31・・加熱回転体、32・・加熱回転体、N・・ニップ部、31d・・加熱源、P・・記録材、t・・トナー画像

Claims (7)

  1. 現像手段を有し記録材にトナー画像を形成するための画像形成部と、加熱源で加熱されて所定の温度に調整される加熱回転体と前記加熱回転体と圧接してニップ部を形成する加圧回転体を有し前記ニップ部で記録材を挟持搬送して記録材上のトナー画像を加熱して定着させる定着手段と、を有る画像形成装置において、
    前記画像形成部が複数設けられ、前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーが同色でかつ熱溶融特性が異なるトナーであり、前記加熱回転体の1回転時間と同じ周期で、前記複数の画像形成部により同一の記録材に形成されるトナー画像における、前記熱溶融特性が異なるトナーの比率が可変であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成部は、画像情報に応じた潜像が形成される回転可能な像担持体と前記像担持体にトナーを供給して潜像をトナー画像として現像する現像手段と、前記像担持体に形成されたトナー画像を記録材に転写させる転写手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記熱溶融特性の異なるトナーの比率が変化する周期は、記録材の搬送方向先端をトリガーとし前記比率を変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記熱溶融特性とはガラス転移点温度であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記熱溶融特性とはガラス転移点温度であり、熱溶融特性の異なるトナー間でのガラス転移点温度の違いが5乃至20℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーがイエロー色でかつ熱溶融特性が異なるトナーである第1の画像形成ステーションと、前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーがマゼンタ色でかつ熱溶融特性が異なるトナーである第2の画像形成ステーションと、前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーがシアン色でかつ熱溶融特性が異なるトナーである第3の画像形成ステーションと、前記複数の画像形成部のそれぞれの前記現像手段に用いられるトナーがブラック色でかつ熱溶融特性が異なるトナーである第4の画像形成ステーションと、を有し、記録材にフルカラー画像形成を行うことが可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記比率は、記録材情報により異なる比率が設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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