JP5239418B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の動力伝達装置などに用いられる車両の制御装置に関する。
内燃機関に加えて、原動機やモータジェネレータなどの動力源を備えるハイブリッド車両が既知である。ハイブリッド車両では、内燃機関を可及的に高効率状態で運転する一方、駆動力やエンジンブレーキ力の過不足を原動機又はモータジェネレータで補う。
このようなハイブリッド車両の一例として、無段変速モードと固定変速比モードとを切り替えて運転することが可能なように構成されたハイブリッド車両がある。この無段変速モードと固定変速比モードとを切り替える変速機構は、ドグ歯を有する噛み合いクラッチ(ドグクラッチ)を利用した回転位相同期変速制御によるものが知られている。
このようなドグクラッチの係合方法として、例えば特許文献1には、従動側のクラッチ回転速度に、駆動側のクラッチを同期回転させる変速装置が記載されている。その他、関連ある技術が特許文献2に記載されている。
特開平9−196128号公報 特開2003−161367号公報
ところで、従動側のクラッチ回転速度に、駆動側のクラッチを同期回転させて係合を行う場合であっても、係合中において再び回転同期に乱れが生じることにより係合が完了できないことがある。また、係合中においてドグクラッチが噛み合わず、ドグ歯の先端部分等で接触したまま係合が停滞してしまう場合もある。この場合、迅速に係合に異常があったことを判定し、再び係合制御を行うことで係合を完了する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載のクラッチ制御方法には、クラッチが確実に係合したかを確認することについて何ら記載されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、噛み合いクラッチの係合を確実に実行することが可能な車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、各々が円周方向に複数の歯及び溝を交互に形成してなり、同軸上に配置されて相互に係合する第1及び第2の係合部材と、前記第1の係合部材との間に介在する回転要素を回転させることにより、前記第1の係合部材を回転させる原動機と、前記第1の係合部材または前記第2の係合部材の少なくとも一方を軸線方向に移動させることにより、前記第1の係合部材の歯と前記第2の係合部材の歯とを係合及び解放させるアクチュエータと、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との回転数差が第1の回転数差以下である場合に、アクチュエータに対して係合開始指令を与える係合開始指令手段と、前記係合開始指令に応じた前記アクチュエータの作動後に、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が第1の閾値以上となった場合、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが係合していないと判定する係合判定手段と前記係合判定手段による前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が前記第1の閾値以上となるか否かの判定と同時に、前記第1の係合部材の回転変化を抑制する方向に前記第1の係合部材にトルクを付与するトルク付与手段と、を備え、前記係合開始指令手段は、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが係合していないと前記係合判定手段が判定した場合に、前記アクチュエータに対して再度係合開始指令を与える。
上記の車両の制御装置は、第1の係合部材と、第2の係合部材と、原動機と、アクチュエータと、を有するハイブリッド車両に好適に適用される。第1の係合部材は、例えばドグクラッチにおける同期部であり、第2の係合部材は、例えばドグクラッチにおける被同期部であり、原動機は、例えば第1のモータジェネレータである。アクチュエータは、第1の係合部材または第2の係合部材のいずれか一方を軸線方向に移動させることにより、第1の係合部材の歯と第2の係合部材の歯とを係合・解放させる。車両の制御装置は、係合開始指令手段と、トルク付与手段とを有する。係合開始指令手段及びトルク付与手段は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)によって実現される。係合開始指令手段は、第1の係合部材と第2の係合部材との回転数差が第1の回転数差以下である場合にアクチュエータを作動させ、係合を開始する。トルク付与手段は、係合開始指令手段によるアクチュエータの作動後に、第1の係合部材の回転変化を抑制する方向に第1の係合部材にトルクを付与する。このようにすることで、係合が途中の状態で停滞した場合でも確実に係合させることができる。
また、車両の制御装置、前記係合開始指令手段による前記アクチュエータの作動後に、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が第1の閾値以上の場合は係合していないと判定する係合判定手段をさらに備える。この態様では、係合判定手段をさらに備える。そして、トルク付与手段により第1の係合部材にトルクを付与するとともに、係合判定手段が第1の係合部材と第2の係合部材との角度偏差も同時に監視し、角度偏差が第1の閾値以上になった場合には係合が正常に行われなかった、即ち噛み合わさっていないと判断する。これにより、係合を促進させる処理と同時に係合の異常判定をすることができ、係合の異常判定を確実かつ迅速に行うことが可能となる。
さらに、車両の制御装置、前記係合判定手段により係合していないと判定した場合に、再度係合制御を行う。これにより、車両の制御装置は、係合に異常があった場合でも再度係合制御を行うことで確実に係合をすることが可能となる。
上記の車両の制御装置の一態様は、前記係合開始指令手段による前記アクチュエータの作動後に、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が第1の閾値以上の場合は係合していないと判定する係合判定手段をさらに備える。この態様では、係合判定手段をさらに備える。そして、トルク付与手段により第1の係合部材にトルクを付与するとともに、係合判定手段が第1の係合部材と第2の係合部材との角度偏差も同時に監視し、角度偏差が第1の閾値以上になった場合には係合が正常に行われなかった、即ち噛み合わさっていないと判断する。これにより、係合を促進させる処理と同時に係合の異常判定をすることができ、係合の異常判定を確実かつ迅速に行うことが可能となる。
上記の車両の制御装置の他の一態様は、前記係合判定手段により係合していないと判定した場合に、再度係合制御を行う。これにより、車両の制御装置は、係合に異常があった場合でも再度係合制御を行うことで確実に係合をすることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[装置構成]
図1に本発明を適用したハイブリッド車両の制御装置の概略構成を示す。図1の例は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド車両であり、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構20、を備える。動力源に相当するエンジン1と、回転数制御機構に相当する第1のモータジェネレータMG1とが動力分配機構20に連結されている。動力分配機構20の出力軸3には、駆動トルク又はブレーキ力のアシストを行うための副動力源である第2のモータジェネレータMG2が、MG2変速部6を介して連結されている。さらに、出力軸3は最終減速機8を介して左右の駆動輪9に連結されている。第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは、バッテリー、インバータ、又は適宜のコントローラ(図示せず)を介して、もしくは直接的に電気的に接続され、第1のモータジェネレータMG1で生じた電力で第2のモータジェネレータMG2を駆動するように構成されている。
エンジン1は燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどが挙げられる。第1のモータジェネレータMG1はエンジン1からトルクを受けて回転することにより主として発電を行うものであり、発電に伴う反力トルクが作用する。第1のモータジェネレータMG1の回転数を制御することにより、エンジン1の回転数が連続的に変化する。このような変速モードを無段変速モードという。無段変速モードは、後述する動力分配機構20の差動作用により実現される。
第2のモータジェネレータMG2は、駆動トルク又はブレーキ力を補助(アシスト)する装置である。駆動トルクをアシストする場合、第2のモータジェネレータMG2は電力の供給を受けて電動機として機能する。一方、ブレーキ力をアシストする場合には、第2のモータジェネレータMG2は、駆動輪9から伝達されるトルクにより回転させられて電力を発生する発電機として機能する。
図2は、図1に示す第1及び第2のモータジェネレータMG1及びMG2、並びに動力分配機構20の構成を示す。図2において、実線は連結されていることを示し、波線矢印は信号の流れを示している。
動力分配機構20は、エンジン1の出力トルクを第1のモータジェネレータMG1と出力軸3とに分配する機構であり、差動作用を生じるように構成されている。具体的には複数組の差動機構を備え、互いに差動作用を生じる4つの回転要素のうち、第1の回転要素にエンジン1が連結され、第2の回転要素に第1のモータジェネレータMG1が連結され、第3の回転要素に出力軸3が連結され、第4の回転要素にドグクラッチ5が接続される。ドグクラッチ5を解放した状態では、第1のモータジェネレータMG1の回転数を連続的に変化させることによりエンジン1の回転数が連続的に変化し、無段変速モードが実現される。一方、ドグクラッチ5を係合して第4の回転要素を固定すると、動力分配機構20により決定される変速比がオーバードライブ状態(即ち、エンジン回転数が出力回転数より小さくなる状態)に固定され、固定変速比モードが実現される。以後、固定変速比モードによる走行を、「固定ギヤ段走行」と呼ぶ。
本実施形態では、図2に示すように、動力分配機構20は、2つの遊星歯車機構を組み合わせて構成される。第1の遊星歯車機構はリングギヤ21、キャリア22、サンギヤ23を備え、第2の遊星歯車機構はリングギヤ25、キャリア26、サンギヤ27を備える。
エンジン1の出力軸2は第1の遊星歯車機構のキャリア22に連結され、そのキャリア22は第2の遊星歯車機構のリングギヤ25に連結されている。これらが第1の回転要素を構成する。第1のモータジェネレータMG1のロータ11は第1の遊星歯車機構のサンギヤ23に連結され、これらが第2の回転要素を構成している。
第1の遊星歯車機構のリングギヤ21と第2の遊星歯車機構のキャリア26は相互に連結されているとともに出力軸3に連結されている。これらが第3の回転要素を構成している。また、第2の遊星歯車機構のサンギヤ27は第4の回転要素に対応し、ドグクラッチ5を介してブレーキ部7に連結している。
図3にドグクラッチ5の構成例を模式的に示す。この例では、ドグクラッチ5は被同期部53aと、同期部53bとを備えて構成される。同期部53bは、アクチュエータ60に連結されている。被同期部53a及び同期部53bは、それぞれ複数のドグ歯55を備えている。同期部53bは図2に示す第2の遊星歯車機構のサンギヤ27に連結されており、第4の回転要素であるサンギヤ27の回転に従って回転する。被同期部53aはブレーキ部7に固定されている。図中の矢印122のように、同期部53bは軸方向に移動(ストローク)可能に構成されており、同期部53bを、アクチュエータ60を用いて矢印122方向に移動させることにより、被同期部53aに係合し、クラッチをオン状態とする。また、アクチュエータ60を矢印122と逆方向に移動させることにより、同期部53bと被同期部53aの係合を解放し、クラッチをオフ状態とする。
図2に戻り、第1のモータジェネレータMG1には、ロータ11の回転数(正確には「角速度」であるが、以下では単に「回転数」と称す。)を検出するレゾルバ12が設けられている。第2のモータジェネレータMG2のロータ41はMG2辺側部6を介して出力軸と連結されており、ロータ41の回転数を検出するレゾルバ42が設けられている。また、図3に示すように、ドグクラッチ5には、同期部53b側の軸の回転数及び位相を検出するレゾルバ32が設けられている。
ECU(Electronic Control Unit)50は、図示しないCPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイスなどを有し、各種センサからの検出信号に基づいて、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、及びアクチュエータ60の駆動制御を行う。本実施形態では、例えば、ECU50は、レゾルバ12が検出した第1のモータジェネレータMG1の回転数検出信号を受信し、レゾルバ42が検出した第2のモータジェネレータMG2の回転数検出信号を受信する。さらに、ECU50は、レゾルバ32が検出した同期部53bの回転数及び位相に関する信号を受信する。そして、ECU50は、これらの検出信号に基づき、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2の駆動制御を行うとともに、アクチュエータの駆動制御を行うことでドグクラッチ5のオン/オフを制御する。したがってECU50は、係合開始指令手段として機能する。また、ECU50は、後述する係合処理において、トルク付与手段及び係合判定手段として機能する。
[ドグクラッチの係合方法]
次に、ドグクラッチ5の同期部53bと被同期部53aとの係合方法について述べる。以下の説明において、「位相」とは、被同期部53aに対する同期部53bの相対的な位相(角度)を適宜表すものとする。ドグクラッチ5の係合において、ECU50は、係合を実行する前に、同期部53bと被同期部53aとの回転数及び位相が係合可能な状態であるとみなせる数値条件(以後、「係合条件」と呼ぶ。)を満たすように制御を行う。具体的には、ECU50はまず同期部53bと被同期部53aとの回転数が一致するように、即ち相対的な回転数(以後、「相対回転数」と呼ぶ。)が0になるように同期部53bのトルクを制御する。以後、被同期部53aの回転数を「目標回転数」とも呼ぶ。そして、回転数が一致または所定以内の差になった場合、ECU50は同期部53bと被同期部53aとが所定の噛み合わせ位置(以後、「目標位相」と呼ぶ。)になるように同期部53bの位相を調整する。これらの回転数及び位相の制御は、同期部53bと接続する第1のモータジェネレータMG1のトルク(以後、「MG1トルク」と呼ぶ。)をフィードバック制御することにより行う。そして、上述の回転数及び位相の条件を満たしたときは、満たした時のフィードバックのトルク値(以後、「前回FBトルク値」と呼ぶ。)を保持し、その後、ECU50はアクチュエータ60を作動させ、係合を実行する。以後、所定の係合条件を満たし、ECU50がアクチュエータ60を作動させて係合を実行することを、「係合を開始する。」または「係合開始指令を行う。」と表現する。
しかし、前回FBトルク値を保持した場合でも、前回FBトルク値は、同期部53bと被同期部53aとの回転数が一致する理論上のトルク値(以後、「理論平衡トルク」と呼ぶ。)とは異なる場合が多い。したがって、所定時間経過後は、また回転数及び位相が係合条件から外れてしまう場合がある。これにより、同期部53bと被同期部53aとのドグ歯55同士が衝突した場合にはショックが発生する。そして、係合が実行できない場合は、再び一連の係合処理を行うことになる。一方、係合開始直後から理論平衡トルクに合わせるように制御する方法も考えられるが、上述のフィードバック制御に比べ時間を要してしまう。
これに対し、本実施形態においては、前回FBトルク値を一定時間保持しトルクの出力の状態等が安定したとき、第1のモータジェネレータMG1のトルクを前回FBトルク値の代わりに理論平衡トルクの値に合わせる。これにより、同期部53bと被同期部53aとの回転数をより厳密に一致させることができ、確実に係合を実行することができる。さらに、ECU50は、アクチュエータ60の作動を開始から所定時間後に、アクチュエータ60の駆動電流を上昇させてもよい。係合時においては、目標位相と微差がある場合であっても、係合を実行する。この場合、図4(a)に示すように、同期部53bと被同期部53aとのドグ歯55が重なるように係合されることがある。しかし、図4(b)に示すように、上述の誤差があってもチャンファ55xの形状を利用し、図中の矢印のように滑らせるようにより押し込むことにより、ドグ歯55の係合を実行することができる。したがって、図4(a)から図4(b)への変位の際に、アクチュエータ60の駆動電流を高くすることで、ドグ歯55同士を滑らせて噛み合わせる力を上げることができ、係合を助長することができる。特にアクチュエータ60の駆動電流を上げる機会としては、同期部53bと被同期部53aとのドグ歯55が接触した後行うことが好ましい。これにより、ドグ歯55同士の衝突によるショックの発生を防ぐことができる。なお、ドグ歯55の接触の有無の判断は、例えばアクチュエータの駆動電流と作動時間等により推定してもよく、予め接触までの時間を計測してECU50が保持しておいてもよい。
上述の方法によって、より確実に同期部53bと被同期部53aとの回転数を合わせ、係合をより確実に実行することができる。しかし、位相制御に誤差が生じドグ歯55同士が重なるように係合される場合、ドグ歯55が先端部分で接触したまま、例えば図4(a)に示す状態で係合が停滞してしまう場合がある。特に、同期部53bに慣性力や外乱により被同期部53aに対し回転数差が生じた場合、図4(a)の状態から図4(b)の状態へ遷移させるように、ドグ歯55を滑らせてハードウェア的に係合しようとする力と、回転数差によりドグ歯55同士が押し合う力とが平衡し、係合が停滞してしまう、即ち、アクチュエータ60によるストロークができなくなる。
そこで、本実施形態においては、第1のモータジェネレータMG1を理論平衡トルクにした後、正転方向へのトルク及び逆転方向へのトルクを交互に印加する三角波トルクを重畳し、意図的に非平衡状態を作る。即ち、同期部53bのドグ歯55を、被同期部53aのドグ歯55に対し揺さぶるように位置を変動させる。これにより、図4(a)のような状態で係合が停止した場合であっても、係合を促進し、係合を適切に完了することができる。
さらに、三角波トルクを印加し、目標位相に対する同期部53bの現在の相対的な位相角の偏差(以後、「角度偏差」と呼ぶ。)を監視することにより、係合が完了したかの判定を行うことができる。被同期部53aと同期部53bとが正しく係合していれば、同期部53bに三角波トルクを印加して同期部53bを回転させようとしても、同期部53bはほとんど回転できないはずである。よって、三角波トルクの印加により、予め定めた閾値(以後、「第1の閾値」と呼ぶ。)以上の角度偏差の変動があった場合には、ドグクラッチ5が噛み合わされておらず、係合が遂行できていないと判定することができる。第1の閾値は、例えば実験結果の統計により定める。これにより、確実に係合確認を行うことができる。なお、角度偏差の代わりに、同期部53bと被同期部53aとの回転数差を監視してもよい。この場合、三角波トルクを印加することにより、所定値以上の回転数差が生じたと判定したときに、係合が遂行できていないと判定される。これによっても確実に係合確認を行うことができる。なお、角度偏差や回転数差は例えばレゾルバ32などのセンサにより検出する。
また、図4(a)の状態で係合が停止してしまう場合は、上述したように同期部53bと被同期部53aとの外乱や慣性等により生じた回転数差に起因することが多い。そこで、上述の三角波のトルクの印加においては、まず回転数差を小さくする方向に同期部53bが回転するようトルクの印加を行う。具体的には、上述の三角波のトルクの印加は、現在目標回転数に対し同期部53bに生じている余分な回転を抑制する方向、即ち目標回転数に対して生じている回転変化を抑制する方向、言い換えると相対回転数を0にする方向から行う。このようにすることで、図4(b)に示すように滑り込ませるように係合を実行することができる。
次に、図5に示すグラフを用いて実施形態における処理の一例について説明する。図5は、係合指令後のアクチュエータ60の駆動電流、角度偏差、MG1トルク、アクチュエータ60の状態、係合異常判定の時間経過に伴う変化を表すグラフの一例である。図5中のグラフ70x、71x、72x、73x及び74xが係合処理に異常がなかった場合を表し、グラフ71y及び74yがそれぞれ係合処理に異常があった場合の角度偏差及び係合異常判定の挙動を表す。
まず、期間Aにおいて、ECU50は、係合を開始するため、回転数及び位相が係合条件を満たすようにMG1トルクを制御する。なお、図5において、角度偏差とMG1トルクは線形に変動しているが実際には上下の揺れを含み変動することになる。
次に、時刻t1において、角度偏差が0となり係合条件を満たしたため、ECU50は、このときのMG1トルク、即ち前回FBトルク値Tbを期間Bにおいて保持する。そして、ECU50は、期間Bにおいてアクチュエータ60の駆動電流を上げてアクチュエータ60を駆動させる。
次に、時刻t1から所定時間経過後、時刻t2において、ECU50は、MG1トルクを前回FBトルク値Tbから理論平衡トルクTkへ切り替え、時刻t3までの所定時間、即ち期間Cでこれを保持する。これにより、係合開始後の角度偏差に変動が生じるのを防ぐことができる。また、ECU50は、期間Bまたは期間Cにおいて、アクチュエータ60の駆動電流を上げている。これにより、係合を促進することができる。なお、駆動電流の上げるタイミングとしては、上述のようにドグ歯55同士の接触後が好ましい。これにより、ショックの発生を防ぐこともできる。
そして、期間Dにおいて、ECU50は、理論平衡トルクTkに三角波のトルクを印加する。これにより、ドグ歯55同士の接触により係合が途中で止まっていた場合に、係合を促進することができる。さらに、最初に印加するトルクの方向を、同期部53bの回転変化を抑制する方向、即ち被同期部53aに対する同期部53bの相対回転数とは逆方向にする。これにより、係合途中でアクチュエータ60の作動が停止した状態から係合を完了する、即ち図4(a)の状態から図4(b)のように滑りこませるように係合を完了することができる。また、期間Dにおいて、ECU50は、角度偏差の挙動を監視し、係合に異常がないか判定を行う。そして、角度偏差の絶対値が第1の閾値K以上になった場合、係合に異常があった、即ち係合が失敗したとみなし、再び係合条件を満たすように制御し、係合を開始する。このように、再度一連の係合処理を実行することを「再度係合制御を行う。」と表現する。この場合においても、理論平衡トルクTk付近から回転数及び位相の制御を行うため、早期に係合条件を満たすことが可能であり、速やかに係合処理を再開することができる。図5において、グラフ71xの場合は、三角波のトルクを印加しても角度偏差が変わっていないため、ECU50は係合異常がないと判断する。一方、グラフ71yにおいては、三角波のトルクとともに角度偏差が変動し、時刻t4付近において第1の閾値K以上になっている。したがってこの場合、ECU50は、グラフ74yが示すように係合異常があったと判定する。
その後、時刻t5において、ECU50は、グラフ71xが示すように一定期間(期間D)三角波を印加しても角度偏差に第1の閾値K以上の変動がないことを確認すると、係合が完了したと判定し、期間EでMG1トルクを0にスイープ(変位)させるように制御する。
なお、図5のグラフにおいて、MG1トルクの前回FBトルク値Tbから理論平衡トルクTkへ切り替えは、時刻t2で実行していたが、時刻t1のタイミング、即ち係合条件を満たした後すぐに実行してもよい。
[処理フロー]
次に、フローチャートを用いて実施形態に係る処理の手順について説明する。図6及び図7は、係合指令後から係合完了までにECU50が行う処理手順を表すフローチャートである。この処理はECU50により繰り返し実行される。なお、フローチャートの説明において、「ω」は同期部53bの現在の回転数を表し、自動アップカウンタ「cta」、「ctb」、「ctc」はそれぞれ所定時間(例えば1ms)ごとに値が1増えるカウンタである。また、係合開始フラグは係合開始の可否を判定するためのフラグ、スイープ指令フラグはMG1トルクを0へスイープさせるか否かを判定するためのフラグ、固定ギヤ段走行指令フラグは固定ギヤ段走行への指令の可否を表すためのフラグである。また、方向フラグは、回転変化を抑制する方向をUP(正転方向)、DOWN(逆転方向)で表したフラグである。係合異常フラグは、係合が失敗したと判定した場合にONに設定されるフラグである。また、ステップS5乃至ステップS13における処理が、係合開始指令手段が行う処理に該当し、ステップS14乃至ステップS22における処理が、トルク付与手段が行う処理に該当し、ステップS23、ステップS24における処理が、係合判定手段が行う処理に該当する。
まず、ECU50は、係合要求の有無について監視を行う(ステップS1)。そして、係合要求がない場合(ステップS1;No)、係合開始フラグ、スイープ指令フラグ、及び固定ギヤ段走行指令フラグをそれぞれOFFに設定する(ステップS2)。その後、処理はステップS9へ進む。
一方、係合要求があった場合(ステップS1;Yes)、ECU50は、次に固定ギヤ段走行への指令がないか確認する(ステップS3)。そして、固定ギヤ段走行への指令がOFFでない場合(ステップS3;No)、係合は完了しているとみなし、ECU50はフローチャートの処理を終了する。一方、固定ギヤ段走行への指令がOFFのとき(ステップS3;Yes)、ECU50は次に係合開始フラグがOFFであるか確認する(ステップS4)。そして、係合開始フラグがONのとき(ステップS4;No)、ECU50はステップS9の処理へ移る。一方、係合開始フラグがOFFのとき(ステップS4;Yes)、ECU50は現在の回転数ωと目標回転数との回転数差Δω、及び現在の位相と目標位相との角度偏差ΔΘを計算する(ステップS5)。ここで目標回転数は、被同期部53aの回転数を指し、回転数差Δωは被同期部53aに対する同期部53bの回転数差を表す。
そして、ECU50は、MG1トルクを算出し、算出したMG1トルクを出力する(ステップS6)。MG1トルクの算出は、ステップS5で求めた回転数差Δω、角度偏差ΔΘに基づき行う。
次に、ECU50は、回転数差Δωの絶対値が十分小さく係合可能とみなせる所定値K1(以後、「第1の回転数差」と呼ぶ。)よりも小さく、かつ角度偏差ΔΘの絶対値が十分小さく係合可能とみなせる所定値K2よりも小さいか確認する、即ち係合条件を満たすか判定を行う(ステップS7)。そして、上述の係合条件を満たすと判断した場合(ステップS7;Yes)、ECU50は、係合開始フラグをONにし、自動UPカウンタctaを初期化、即ち0にするとともに、アクチュエータの駆動電流を設定(ここでは20(A))する(ステップS8)。そして、ECU50は、ステップS8で係合フラグがONになったことを確認し(ステップS9)、ステップS8で初期化した自動UPカウンタctaが所定値Ta1以下であるか確認を行う(ステップS10)。所定値Ta1は図5中のグラフにおける期間Bに相当する値に設定する。そして、自動UPカウンタctaが所定値Ta1以下の場合(ステップS10;Yes)、ECU50は、MG1トルクが前回FBトルク値を保持するように制御する(ステップS11)。
一方、自動UPカウンタctaが所定値Ta1以上になった場合(ステップS10;No)、ECU50は次に自動UPカウンタctaが所定値Ta2以下であるか判定を行う(ステップS12)。このとき、所定値Ta2は図5における期間B及び期間Cに相当する値に設定し、よって所定値Ta1よりも大きい値に設定される。
そして、自動UPカウンタctaが所定値Ta2以下である場合(ステップS12;Yes)、ECU50は、MG1トルクを理論平衡トルクに設定するとともに、駆動電流を引き上げる(ステップS13)。ここでは、駆動電流を20(A)から40(A)に変更している。また、理論平衡トルクの計算は、ギヤ比をρとすると、
Tg=−(ρ/(1+ρ))×Te
と求めることができる。ここで、「Tg」は理論平衡トルクを表し、「Te」はエンジントルクを表す。ステップS13により、係合条件が再び乱れるのを防止し、かつ係合する力を上げることで係合を促進することが可能となる。なお、上述のように、MG1トルクの理論平衡トルクへの設定と駆動電流の引上げとは必ずしも同時に実行する必要はなく、駆動電流の引上げは被同期部53aと同期部53bとのドグ歯55が接触したことを確認後実行してもよい。これにより係合時のショックの発生を防ぐことができる。
そして、ECU50は、ステップS13の後、回転数ωが0以下であるならば方向フラグをUPに設定し、回転数ωが0より大きいならば方向フラグをDOWNに設定し、自動UPカウンタctb、ctcを初期化する(ステップS14)。被同期部53aの回転数は0であるため、同期部53bの回転方向により目標回転数に対する回転変化の方向を把握することができるため、ECU50は、回転変化を抑制する方向を把握することができ、三角波トルクを最初に印加する方向を表す方向フラグを適切に設定することができる。
一方、自動UPカウンタctaが所定値Ta2より大きい場合(ステップS12;No)、ECU50は図7に示すステップS15へ進む。
ECU50は、スイープ指令フラグがOFFであるか確認する(ステップS15)。スイープ指令フラグは、一定時間三角波トルクの印加により係合が完了したことを確認後、ステップS26にて設定されることになる。
次に、スイープ指令フラグがOFFである場合(ステップS15;Yes)、ECU50は、MG1トルクに三角波トルクを印加することにより、係合の促進及び係合の異常検出を行う(ステップS16乃至ステップS22)。まず、方向フラグがUPである場合(ステップS16;Yes)、ECU50はMG1トルクに対し正のトルクを印加する(ステップS17)。これにより、ECU50は、ドグクラッチ5の係合が図4(a)に示すような状態で留まっている場合にも、係合完了を促進することができる。
そして、ECU50は、ステップS14で初期化した自動UPカウンタctbが所定値Kupより大きいか判定を行う(ステップS18)。そして、自動UPカウンタctbがKupより大きい場合(ステップS18;Yes)、ECU50は自動UPカウンタctbを初期化し、方向フラグをOFFに設定する(ステップS19)。
そして、方向フラグがステップS14またステップS19によりOFFに設定された場合(ステップS16;No)、ECU50はMG1トルクに負のトルクを印加する(ステップS20)。そして、ステップS18、ステップS19と同様、自動UPカウンタctbが所定値Kdwnより大きくなるまで継続して負のトルクの印加を行った場合には、ECU50は自動UPカウンタctbを初期化し、方向フラグをUPに変更する(ステップS21、ステップS22)。このように、ECU50は一定時間(ここではKup、Kdwnに相当する時間)ごとに方向フラグを変更し、正のトルク及び負のトルクを印加させることで、三角波トルクを出力する。結果としてECU50は、同期部53bのドグ歯を揺さぶることにより係合を促進することができる。
そして、ステップS16乃至ステップS22の三角波トルクの印加中において、ECU50は、係合異常の検出、即ち角度偏差ΔΘの絶対値が第1の閾値KΘよりも大きいか監視を行う(ステップS23)。これにより、三角波トルクの印加により係合を促進するとともに、係合異常判定も同時に実行することができる。そして、角度偏差ΔΘの絶対値が第1の閾値KΘよりも大きい場合(ステップS23;Yes)、ECU50は係合が正常に行われていないと判断し、係合異常フラグをONに設定する(ステップS24)。これにより、ECU50は再度係合制御を行う、即ち、各フラグの値を初期化しフローチャートの処理を再び実行することになる。しかし、この場合においても、MG1トルクが理論平衡トルクの周辺値であるので、早期に係合を実行することが可能である。
一方、係合異常が検出されなかった場合(ステップS23;No)、ECU50は自動UPカウンタctcが所定値Kcよりも大きいか判定する(ステップS25)。所定値Kcは、係合の異常判定を行う時間、即ち図5における期間Dに相当する時間に設定する。そして、自動UPカウンタctcが所定値Kc以下である場合(ステップS25;No)、ECU50は、ステップS16乃至ステップS22の三角波トルクの印加及びステップS23の係合異常検出の処理を継続することになる。一方、自動UPカウンタctcが所定値Kcよりも大きい場合(ステップS25;Yes)、ECU50は、スイープ指令フラグをONにし(ステップS26)、スイープ処理へと処理を移行することになる。
そして、スイープ指令フラグがONになった場合(ステップS15;No)、ECU50は、スイープ処理を実行する(ステップS27)。具体的には、ECU50は、MG1トルクを0にするようにトルクをスイープさせる。そして、MG1トルクが0になるまでスイープ処理を継続する(ステップS28;No、ステップS27)。そして、MG1トルクが0になった場合(ステップS28;Yes)、ECU50は、固定ギヤ段走行指令フラグをONに設定する(ステップS29)。これにより、固定ギヤ段走行が開始されることになる。
[変形例]
上述の実施形態においては、MG1トルクを理論平衡トルクに設定した後、三角波トルクを印加することにより係合の促進及び係合異常判定を実行していた。しかしながら、上述の三角波トルクの印加に係る処理は、正のトルク印加と負のトルク印加とを交互に行うため所定の時間を要する。したがって、変形例においては、三角波トルク印加の処理を省きスイープ処理を実行することで、一連の係合処理に要する時間を短縮化しつつ、係合の促進及び係合異常判定を実行することを可能にする。
変形例に係る処理について図8のグラフを用いて説明する。図8は、図5と同様に、係合指令後のアクチュエータ60の駆動電流、相対位相、MG1トルク、アクチュエータ60の状態、係合異常判定の時間経過伴う変化を表すグラフの一例である。
時刻t3まで、即ちMG1トルクを一定時間理論平衡トルクTkに設定するまでの各要素の値の変動は図5と同様である。そして、期間Dにおいて、変形例においては三角波トルクを印加する代わりにMG1トルクを0へスイープさせる。しかし、この場合においても、係合が途中で留まっている場合を考慮し、回転方向を抑制する方向、即ち回転数差を減少させる方向にトルクを一度印加させた後、スイープ処理を行う(グラフ82yの破線部90を参照)。このようにすることで、係合が途中で停止していた場合にも係合を完了させることができ、かつ迅速に固定ギヤ段走行へ移行することが可能となる。そして、ECU50は、スイープ処理中において、角度偏差を監視する。そして、グラフ81xの場合は、スリープ処理用のトルクを印加しても相対位相が変わっていないため、ECU50は係合異常がないと判断する。一方、グラフ81yのように角度偏差が第1の閾値K以上になった場合は、ECU50は係合が失敗したと判定し、グラフ84yに示すように係合に異常があると判定する。これによっても適切に係合異常の判定が可能となる。なお、スイープ処理中のトルクは、グラフ82xのように均一に、即ち一定勾配に行う代わりに、グラフ82yに示すように、後半に比べ最初の変化量を大きくすることにより、より早期に係合異常判定を可能にすることができる。
次に、フローチャートを用いて変形例に係る処理の手順について説明する。図9は、変形例におけるECU50が行う処理手順を表すフローチャートである。なお、ステップS100以前の処理は図6に示すフローチャートの処理と同一であるため省略する。
まず、ECU50は、スイープ指令フラグがOFFであるか確認する(ステップS100)。なお、ステップS100に最初に処理が移行した場合は、スイープ指令フラグは図6のステップS2においてOFFにされている。そして、スイープ指令フラグがOFFの場合(ステップS100;Yes)、ECU50はスイープ指令フラグをONに設定する(ステップS101)。そして、次に、ECU50は図6のステップS14で設定した方向フラグがUPであるか確認する(ステップS102)。そして、方向フラグがUPである場合(ステップS102;Yes)、ECU50はMG1に正のトルクを付加し(ステップS103)、方向フラグがDOWNである場合はMG1に負のトルクを付加する(ステップS104)。ステップS103、ステップS104をECU50が実行することで、同期部53bを回転変化を抑制する方向、即ち回転数差を減少させる方向に回転させるため、ドグクラッチ5の係合が図4(a)に示すような状態で留まっている場合でもドグクラッチ5が適切に噛み合うことができ、係合を完了することができる。
一方、ステップS101でスイープ指令フラグをONにしたことにより、スイープ指令フラグがOFFでない、即ちONであると判定した場合(ステップS100;No)、ECU50は、MG1トルクのスイープ処理を実行する(ステップS105)。そして、ECU50は、スイープ処理の実行中において、係合異常検出を行う(ステップS106)。具体的には、ECU50は、角度偏差ΔΘの絶対値が第1の閾値KΘよりも大きいか監視を行うことで係合の異常を検出する。これにより、早期にスイープ処理を開始しつつ、係合異常検出も実行することができる。そして、角度偏差ΔΘの絶対値が第1の閾値KΘよりも大きい場合(ステップS106;Yes)、係合異常フラグをONに設定する(ステップS107)。その後ECU50は、再度係合制御を実行することになる。
一方、角度偏差ΔΘの絶対値が第1の閾値KΘ以下である場合(ステップS106;No)、ECU50はMG1トルクが0になったか否かを判定する(ステップS108)。そして、MG1トルクが0になった場合(ステップS108;Yes)、スイープ処理は完了したので、ECU50は、固定ギヤ段走行指令フラグをONに設定し(ステップS109)、その後固定ギヤ段走行を開始することになる。
実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 モータジェネレータ及び動力分割機構の構成を示す図である。 ドグクラッチの構造を示す図である。 ドグクラッチの係合時の一例について示した図である。 係合指令後の各状態の時間経過伴う変化を表すグラフの一例を示した図である。 実施形態に係る処理手順を表すフローチャートである。 実施形態に係る処理手順を表すフローチャートである。 変形例に係る係合指令後の各状態の時間経過伴う変化を表すグラフの一例を示した図である。 変形例に係る処理手順を表すフローチャートである。
符号の説明
MG1、MG2 モータジェネレータ
1 エンジン
3 出力軸
5 ドグクラッチ
7 ブレーキ部
20 動力分配機構
53a 被同期部
53b 同期部
55 ドグ歯
60 アクチュエータ
12、32、42 レゾルバ

Claims (1)

  1. 各々が円周方向に複数の歯及び溝を交互に形成してなり、同軸上に配置されて相互に係合する第1及び第2の係合部材と、
    前記第1の係合部材との間に介在する回転要素を回転させることにより、前記第1の係合部材を回転させる原動機と、
    前記第1の係合部材または前記第2の係合部材の少なくとも一方を軸線方向に移動させることにより、前記第1の係合部材の歯と前記第2の係合部材の歯とを係合及び解放させるアクチュエータと、
    前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との回転数差が第1の回転数差以下である場合に、アクチュエータに対して係合開始指令を与える係合開始指令手段と、
    前記係合開始指令に応じた前記アクチュエータの作動後に、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が第1の閾値以上となった場合、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが係合していないと判定する係合判定手段と
    前記係合判定手段による前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との角度偏差の絶対値が前記第1の閾値以上となるか否かの判定と同時に、前記第1の係合部材の回転変化を抑制する方向に前記第1の係合部材にトルクを付与するトルク付与手段と、
    を備え、
    前記係合開始指令手段は、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが係合していないと前記係合判定手段が判定した場合に、前記アクチュエータに対して再度係合開始指令を与えることを特徴とする車両の制御装置。
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