JP5233663B2 - 半導体レーザアレイ光量制御回路及び画像形成装置 - Google Patents

半導体レーザアレイ光量制御回路及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置に用いる半導体レーザ駆動回路に関し、特に複数の半導体レーザの光量をフォトダイオードで検出し、所定の光量に制御するための半導体レーザアレイ(マルチビームレーザ)光量制御回路に関する。
半導体レーザは、小型・安価で電流を流すだけで容易にレーザ光を得ることができるため、プリンタ、光ディスク、光通信等の分野で広く用いられている。
しかしながら、その電流−光量特性は温度依存性を持つため、一定の光量を得るためには特別な光量制御が必要である。この光量制御はAPC(Automatic Power Control)と呼ばれている。
APCは、半導体レーザの実際の駆動に先立って、半導体レーザを駆動してその発光量をフォトダイオードで受光し、フォトダイオードの出力が所定のレベルになる電流値を記憶手段に記憶しておくことで、安定した発光量を得るように制御するものである。
近年では、書き込み速度の向上に伴って、複数の半導体レーザをアレイ状に配置し、該各半導体レーザを同時に駆動する方式が多くなってきた。このような半導体レーザアレイにはAPC用のフォトダイオードが組み込まれているが、フォトダイオードの数は半導体レーザの数よりも少ない場合があり、1つのものもある。このようにフォトダイオードが1つである場合にAPCを行うには、半導体レーザを1つずつ駆動して、APCを行う必要があった。このような技術としては、例えば、第1の方法として、半導体レーザアレイの内、任意の1つの半導体レーザを対象にAPCを行う際には、他の半導体レーザの駆動回路には低レベル(白レベル)の発光出力となるようなデータ信号を入力するようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
半導体レーザを駆動する場合は、通常の2つの制御電流を使用している。1つは半導体レーザのしきい値電流値に近いバイアス電流であり、もう1つは半導体レーザを所定の光量で発光させるスイッチング電流である。
半導体レーザには発光を開始するしきい値電流があり、半導体レーザは、供給されている電流が該しきい値電流になるまではほとんど発光しない。半導体レーザを駆動する場合、駆動電流を0Aから発光電流まで急激に増加させても該発光電流がしきい値電流に到達するまでは発光を開始しないため、発光開始が遅れて描画速度が遅くなる。このため、通常、半導体レーザにはしきい値電流に近いバイアス電流を与えておき、実際に発光させる場合は該バイアス電流にスイッチング電流を追加する方法が行われていた。また、前記第1の方法では、APCを行う際に、APCの対象となっている半導体レーザ以外は、前記スイッチング電流を0Aにして半導体レーザの光量を白レベルに設定していた。
特開2002−178559号公報
しかし、半導体レーザの数が多くなると、バイアス電流でのわずかな発光も加算されてAPCに悪影響を与えるという問題があった。また、1つのフォトダイオードの出力を多くの駆動回路に入力すると、フォトダイオードの入力回路の入力インピーダンスが低下して、検出精度が低下するという問題があった。このような入力インピーダンスの低下を防止するために、場合によっては、フォトダイオードと駆動回路との間に特別な回路を追加することもあった。
更に、半導体レーザの数が多くなると、同時に複数のAPCを行わないようにするためにはAPC信号の管理が複雑になり、高価な制御回路が必要になっていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、高価な制御回路を必要とせず、半導体レーザの数が増えた場合にも高精度のAPCを行うことができる半導体レーザアレイ光量制御回路及びその半導体レーザアレイ光量制御回路を使用した画像形成装置を得ることを目的とする。
この発明に係る半導体レーザアレイ光量制御回路は、複数の半導体レーザを備えた半導体レーザアレイの光量を制御するために、該各半導体レーザから出力された光量を受光する受光素子と、
入力された自動光量制御信号に応じて、対応する前記半導体レーザから出力された発光量を、前記受光素子の出力に応じた所定の発光量に設定する制御を行う各自動光量制御回路と、
を有する複数の半導体装置を備えた半導体レーザアレイ光量制御回路において、
前記各半導体装置は、
内蔵する前記自動光量制御回路に応じた数の前記自動光量制御信号が対応して入力される各APC信号入力端子と、
該各APC信号入力端子のいずれかに前記自動光量制御信号が入力されている場合に生成されるAPC通知信号を、外部に出力するためのAPC通知信号出力端子と、
他の半導体装置が前記自動光量制御を行っているか否かを検知するためのAPC検知信号が入力されるAPC検知信号入力端子と、
をそれぞれ備え、
前記複数の半導体装置における一の半導体装置に備えられた前記APC検知信号入力端子は、他の前記半導体装置に備えられた前記APC通知信号出力端子に接続され
前記各半導体装置は、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号が入力されると、対応して接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給するものである。
また、前記各半導体装置は、前記受光素子から出力された光電流が入力される光電流入力端子をそれぞれ備え、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号が入力されると、前記光電流入力端子に入力された光電流を遮断するか、又は前記光電流入力端子に入力された光電流を画像に影響のない所定値の微小電流にして、前記光電流入力端子をハイインピーダンス状態にするようにした。
また、前記各半導体装置は、前記APC信号入力端子に前記自動光量制御信号が、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号がそれぞれ入力されている場合、前記APC通知信号を優先して、対応して接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給するようにした。
また、前記各半導体装置は、前記各APC信号入力端子に入力された前記自動光量制御信号から内部自動光量制御信号を生成する内部自動光量制御信号生成回路をそれぞれ備え、該内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号が複数のAPC信号入力端子に同時に入力されると、所定の優先順位に従って、該入力された各自動光量制御信号の1つを選択し該選択した自動光量制御信号に応じて前記内部自動光量制御信号を生成するようにした。
また、前記各内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号に対して所定の時間が経過してから前記内部自動光量制御信号を出力するようにしてもよい。
また、前記各内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号が複数のAPC信号入力端子に同時に入力されている場合、優先順位の高い前記自動光量制御信号の入力が終了した後、前記所定の時間が経過してから次の前記内部自動光量制御信号を出力するようにした。
また、前記各半導体装置は、前記内部自動光量制御信号生成回路から1つの前記内部自動光量制御信号が出力されて1つの前記自動光量制御回路がAPCを行っている間は、内蔵する他の自動光量制御回路の動作を禁止すると共に、該動作を禁止した自動光量制御回路に接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給するようにした。
また、前記各半導体装置は、前記APC信号入力端子に前記自動光量制御信号が、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号がそれぞれ入力されている状態から、前記APC通知信号の入力が停止すると、所定の時間が経過してから前記内部自動光量制御信号を出力するようにしてもよい。
具体的には、N個(Nは2以上の整数)の前記半導体装置を備えている場合、
該各半導体装置は、
(N−1)個の前記APC通知信号出力端子と、
(N−1)個の前記APC通知信号を生成するAPC通知信号生成回路と、
をそれぞれ備え、
前記APC通知信号生成回路は、(N−1)個の前記APC通知信号を(N−1)個の前記APC通知信号出力端子から対応して出力するようにした。
この場合、前記APC通知信号生成回路は、前記APC通知信号出力端子に前記APC通知信号を出力する出力回路を備え、該出力回路は、ワイヤードオア構成が可能な回路構成を有するようにしてもよい。
また、前記各半導体装置は、1つの前記APC検知信号入力端子を備え、該APC検知信号入力端子に、他のすべての前記半導体装置から出力される前記APC通知信号の1つが入力されるようにした。
また、この発明に係る画像形成装置は、前記のいずれかの半導体装置を使用したものである。
本発明の半導体レーザアレイ光量制御回路によれば、1つの半導体装置で駆動している半導体レーザがAPC中であることを、他の半導体装置に通知し、且つ他の半導体装置の半導体レーザへのバイアス電流とスイッチング電流の両方を完全に遮断するか、又は画像に影響のない(APC誤差が無視できるような)レベルの微小電流になるようにしたことから、従来のように、APC中でない半導体レーザがしきい値電流近傍のバイアス電流によって微点灯し、該微小な発光によりAPCの調整精度が低下することがなく、高精度の電流設定を行うことができ、特に、半導体レーザの数が多い場合は、該微点灯による誤差を無視することができなくなるため有効である。
また、APCを行っていない場合には、自動光量制御回路にフォトダイオードを接続するためのPD端子がハイインピーダンス状態になるようにしたことから、従来は必要であったMOSトランジスタを使用するカレントミラー回路が不要になり、ワイヤードオア接続が可能になって、外付け部品の大幅な削減を図ることができ、これに伴って小型化とコストダウンを図ることができる。
更に、APCを行う前に遅延時間を設けるようにしたため、連続してAPCを行う場合でも、先のAPCが終了した後、所定の時間が経過してからでないと次のAPCが開始されないため、APCの相互干渉を完全になくすことができる。
更に、異なる自動光量制御信号が同時に与えられた場合には、すべてのAPCを禁止し、前記自動光量制御信号が1つになったときから、APCを行うようにしたため、自動光量制御信号の厳密な時間管理が不要になり、自動光量制御信号を出力する制御回路の簡素化を図ることができる。
更に、複数の自動光量制御回路を備えた半導体装置は、APC通知信号出力端子とAPC検知信号入力端子を備え、これらの各端子を相互接続することにより、他の半導体装置がAPCを実行中か否かを知ることができ、また自身のAPC実行を外部に知らせることができるため、自動光量制御信号を出力する制御回路を更に簡素化させることができる。
更に、複数の自動光量制御回路を備えた半導体装置は、複数のAPC通知信号出力端子を設けるようにしたことから、同じ半導体装置を2個以上使用した半導体レーザアレイ光量制御回路を構成することができ、多くの半導体レーザのAPC及び駆動が可能になった。
更に、前記APC通知信号出力端子に前記APC通知信号を出力する出力回路がワイヤードオア構成が可能な回路構成を有するようにしたことから、半導体装置に設けるAPC検知信号入力端子が1つで済むようになり、端子の増加を抑えることができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。
図1の半導体レーザアレイ光量制御回路は、2つの半導体装置100,200、半導体レーザアレイ500、及び調整可能な抵抗R1〜R4で構成されている。なお、半導体装置100と200はまったく同じ回路であることから、図1では半導体装置200の内部回路を省略して示している。
半導体装置100は、自動光量制御回路110,120、オア回路101、インバータ回路102、APC信号生成回路150、PD制御回路103、及びスイッチSW101で構成され、APC1端子、APC2端子、APCO端子、LDOFFI端子、RPD1端子、RPD2端子、PD端子、LD1端子、LD2端子、DATA1端子、及びDATA2端子を備えている。なお、APC1端子とAPC2端子がAPC信号入力端子を、APCO端子がAPC通知信号出力端子を、LDOFFI端子がAPC検知信号入力端子をそれぞれなす。また、APC信号生成回路150は内部自動光量制御信号生成回路をなす。また、自動光量制御回路110と120はまったく同じ回路である。
自動光量制御信号であるAPC1信号は、半導体装置100のAPC1端子に入力され、自動光量制御信号であるAPC2信号は半導体装置100のAPC2端子に入力されている。また、自動光量制御信号であるAPC3信号は半導体装置200のAPC1端子に入力され、自動光量制御信号であるAPC4信号は半導体装置200のAPC2端子に入力されている。半導体装置100のAPCO端子は、半導体装置200のLDOFFI端子に接続され、半導体装置100のLDOFFI端子は、半導体装置200のAPCO端子に接続されている。
次に、半導体装置100の各端子の接続について説明する。
APC1端子は、APC信号生成回路150の入力端とオア回路101の第1入力端にそれぞれ接続され、APC2端子は、APC信号生成回路150の入力端とオア回路101の第2入力端にそれぞれ接続されている。オア回路101の出力端は、APCO端子に接続されている。LDOFFI端子は、インバータ回路102の入力端に接続され、インバータ回路102の出力端は、APC信号生成回路150の入力端とスイッチSW101の制御端子にそれぞれ接続されている。
RPD1端子と接地電圧GNDとの間には抵抗R1が接続され、RPD2端子と接地電圧GNDとの間には抵抗R2が接続されている。また、RPD1端子はAPC制御回路111の第1入力端に接続され、RPD2端子はAPC制御回路121の第1入力端に接続されている。PD端子にはフォトダイオード510のカソードが接続されると共に、半導体装置100内のスイッチSW101を介してPD制御回路103の入力端に接続されている。PD制御回路103の2つの出力端は、APC制御回路111及び121の各第1入力端に対応して接続されている。LD1端子には半導体レーザ501のアノードが接続され、LD2端子には半導体レーザ502のアノードが接続されている。
DATA1端子はオア回路116の第2入力端に接続され、DATA2端子はオア回路126の第2入力端に接続されている。なお、半導体装置200の各端子の接続は半導体装置100の場合と同様であることからその説明を省略する。
半導体レーザアレイ500は、4つの半導体レーザ501〜504と、1つのフォトダイオード510とを備えている。半導体レーザ501〜504の各カソードとフォトダイオード510のアノードは共通接続されて接地電圧GNDに接続されている。
次に、半導体装置100内の回路接続について説明する。
自動光量制御回路110は、APC制御回路111、スイッチング電流生成回路112、バイアス電流生成回路113、アンド回路114,115、オア回路116、及びスイッチSW111,SW112で構成されている。
APC信号生成回路150からは、自動光量制御回路110及び120で実際に用いる内部自動光量制御信号であるIAPC110信号とIAPC120信号、及び自動光量制御回路の動作を禁止するための信号である、LDOFF110信号とLDOFF120信号がそれぞれ出力されている。
IAPC110信号は、アンド回路114の第2入力端とオア回路116の第1入力端にそれぞれ入力されている。LDOFF110信号は、アンド回路114の第1入力端、アンド回路115の第1入力端、及びスイッチSW112の制御端子にそれぞれ入力されている。また、IAPC120信号は、アンド回路124の第2入力端とオア回路126の第1入力端にそれぞれ入力され、LDOFF120信号は、アンド回路124の第1入力端、アンド回路125の第1入力端、及びスイッチSW122の制御端子にそれぞれ入力されている。
APC制御回路111は、自動光量制御信号であるAPC1信号に応じて半導体レーザ501の発光量が所定の光量になるように制御を行い、該光量を得るためのバイアス電流とスイッチング電流の値を記憶する働きをする。APC制御回路111の第2入力端は、アンド回路114の出力端に接続され、APC制御回路111の第1出力端は、スイッチング電流生成回路112の入力端に、APC制御回路111の第2出力端は、バイアス電流生成回路113の入力端にそれぞれ接続されている。
バイアス電流生成回路113は、半導体レーザ501のしきい値電流に近いバイアス電流を生成する回路であり、出力端にはスイッチSW112の一端が接続されている。スイッチSW112の他端は、LD1端子に接続されている。
スイッチング電流生成回路112は、半導体レーザ501が所定の光量を出力するためのスイッチング電流を生成する回路である。該スイッチング電流と前記バイアス電流との和電流で半導体レーザ501が所定の光量を出力する。スイッチング電流生成回路113の出力端は、スイッチSW111の一端に接続され、スイッチSW111の他端はLD1端子に接続されている。ノア回路116の出力端はアンド回路115の第2入力端に接続され、アンド回路115の出力端はスイッチSW111の制御端子に接続されている。自動光量制御回路120における接続も自動光量制御回路110と同様であることから、その説明は省略する。
図2は、図1のAPC信号生成回路150の回路例を示した図である。
図2において、APC信号生成回路150は、4つのアンド回路153〜156、ノア回路157,158、インバータ回路159,160、及び2つの遅延回路151,152で構成されている。
アンド回路153の第1入力端はAPC1端子に接続され、アンド回路153の第2入力端にはインバータ回路102の出力信号であるLDOFF信号が入力されている。アンド回路153の出力端は、遅延回路151の入力端、アンド回路154の第2入力端、及びノア回路157の第1入力端にそれぞれ接続されており、遅延回路151の出力端はアンド回路154の第1入力端に接続されている。アンド回路154の出力端からは内部自動光量制御信号であるIAPC110信号が出力されている。
ノア回路157の第2入力端には、LDOFF信号の信号レベルをインバータ回路160で反転させた信号が入力されており、ノア回路157の出力端からは自動光量制御禁止信号であるLDOFF120信号が出力されている。アンド回路155において、第1入力端には、APC1信号の信号レベルをインバータ回路159で反転させた信号が入力され、第2入力端にはLDOFF信号が入力されており、第3入力端はAPC2端子に接続され、出力端は、遅延回路152の入力端、アンド回路156の第2入力端、及びノア回路158の第2入力端にそれぞれ接続されている。
遅延回路152の出力端はアンド回路156の第1入力端に接続され、アンド回路156の出力端からは内部自動光量制御信号であるIAPC120信号が出力されている。ノア回路158の第1入力端には、LDOFF信号の信号レベルをインバータ回路160で反転させた信号が入力されており、ノア回路158の出力端からは自動光量制御禁止信号であるLDOFF110信号が出力されている。
次に、図1で示した半導体レーザアレイ光量制御回路の動作について説明する。
APC検知入力端子であるLDOFFI端子がローレベルであるときに、自動光量制御信号であるAPC1信号又はAPC2信号がハイレベルになると、半導体装置100はAPCを開始する。
なお、APCには主に次の3通りの方法があり、本発明は下記3通りの方法すべてに適用することができる。
第1の方法は、スイッチング電流を固定しておいて、バイアス電流だけ調整する方法であり、
第2の方法は、バイアス電流を固定しておいて、スイッチング電流だけを調整する方法であり、
第3の方法は、バイアス電流と、スイッチング電流の両方を調整する方法である。
なお、前記のように、本実施の形態では、APC制御回路111(121)の出力信号がスイッチング電流生成回路112(122)とバイアス電流生成回路113(123)にそれぞれ出力されているが、スイッチング電流だけを調整する場合は、APC制御回路111(121)からバイアス電流生成回路113(123)への出力信号は不要である。また、バイアス電流だけを調整する場合は、APC制御回路111(121)からスイッチング電流生成回路112(122)への出力信号は不要である。
図3は、図1の半導体レーザアレイ光量制御回路における半導体装置100の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図3において、まず、時刻t0で、APC1信号からAPC4信号がすべてローレベルである場合の各信号の状態について説明する。
APC3信号とAPC4信号が共にローレベルであるため、半導体装置200のAPC通知信号出力端子であるAPCO端子はローレベルになり、半導体装置100のAPC検知入力端子であるLDOFFI端子もローレベルになる。このため、インバータ回路102の出力信号であるLDOFF信号はハイレベルになる。
APC1信号がローレベルであるため、アンド回路153の出力信号はローレベルであり、アンド回路154の出力信号もローレベルであることから、IAPC110信号はローレベルである。ノア回路157の第2入力端にはハイレベルであるLDOFF信号をインバータ回路60で反転させたローレベルの信号が入力されていることから、ノア回路157の出力信号であるLDOFF120信号はハイレベルである。APC2信号がローレベルであるため、アンド回路155の出力信号はローレベルであり、アンド回路156の出力信号もローレベルであることから、IAPC120信号はローレベルである。ノア回路158の第1入力端にはハイレベルであるLDOFF信号をインバータ回路160で反転させたローレベルの信号が入力されているため、ノア回路158の出力信号であるLDOFF110信号はハイレベルである。
前記のような信号条件では、半導体装置100内のアンド回路114と124の各出力信号がローレベルになるため、APC制御回路111及び121は動作を停止しており、スイッチSW112及びSW122はそれぞれオンしている。また、スイッチSW111及びSW121は、DATA1端子及びDATA2端子に入力された各データ信号に応じてオン/オフ制御される状態になっており、スイッチSW101はオンしている。
次に、時刻t1でAPC1信号がハイレベルになると、アンド回路153の第1入力端及び第2入力端が共にハイレベルになるため、アンド回路153の出力信号はハイレベルになる。該信号は、遅延回路151で所定の時間td遅延され、時刻t2でアンド回路154の第1入力端がハイレベルになる。
このため、APC1信号がハイレベルになってから所定の時間td経過した時刻t2で内部自動光量制御信号であるIAPC110信号がハイレベルになる。すると、アンド回路114の出力信号がハイレベルになり、APC制御回路111は動作を開始する。また、IAPC110信号がハイレベルになると、オア回路116の出力信号はDATA1端子の信号とは無関係にハイレベルになる。このため、アンド回路115の出力信号がハイレベルになり、スイッチSW111がオンして、バイアス電流とスイッチング電流がLD1端子を介して半導体レーザ501に供給される。
更に、時刻t1でアンド回路153の出力信号がハイレベルになると、ノア回路157の第1入力端がハイレベルになるため、ノア回路157の出力信号であるLDOFF120信号がローレベルになり、スイッチSW122がオフする。また、アンド回路125の出力信号もローレベルになるため、スイッチSW121もオフし、LD2端子へのバイアス電流とスイッチング電流を完全に遮断する。このため、半導体レーザ502は完全に消灯するため、APCを行っている自動光量制御回路110に悪影響を与えることはない。なお、LDOFF信号がハイレベルであるからスイッチSW101はオンしており、フォトダイオード510の光電流はPD制御回路103に入力されている。
時刻t3でAPC1信号がローレベルに戻ると、アンド回路153の出力信号がローレベルになるため、アンド回路154の出力信号もローレベルになり、IAPC110信号もローレベルに戻って半導体レーザ501のAPCが終了する。また、LDOFF120信号はハイレベルに戻り、時刻t0と同じ状態になる。
次に、時刻t4でAPC2信号だけがハイレベルになると、アンド回路155の出力信号がハイレベルになり、遅延回路152で所定の時間td遅延され時刻t5で内部自動光量制御信号であるIAPC120信号がハイレベルになる。また、LDOFF110信号はローレベルになる。
IAPC120信号がハイレベルなると、アンド回路124の出力信号がハイレベルになるため、APC制御回路121の動作が開始する。以降、各部の動作は、自動光量制御回路110で説明した動作と同様であるためその説明は省略する。
時刻t6でAPC2信号がローレベルに戻ると、アンド回路155の出力信号がローレベルになるため、アンド回路156の出力信号もローレベルになり、IAPC120信号はローレベルに戻って半導体レーザ502のAPCが終了する。また、LDOFF110信号はハイレベルに戻り、時刻t0と同じ状態になる。
時刻t7でAPC1信号とAPC2信号が同時にハイレベルになると、アンド回路155の第1入力端はインバータ回路159の出力信号によってローレベルになるため、内部APC信号はIAPC110信号の方が優先され、所定の遅延時間tdが経過した時刻t8でIAPC110信号だけがハイレベルになる。IAPC110信号がハイレベルのときの動作は前記と同様であるのでその説明を省略する。
時刻t9でAPC1信号がローレベルに戻ると、IAPC110信号もローレベルに戻る。しかし、この時点でまだAPC2信号はハイレベルであるため、アンド回路155の出力信号はハイレベルになり、所定の遅延時間td後の時刻t10でIAPC120信号がハイレベルになり自動光量制御回路120のAPCを行う。時刻t11でAPC2信号がローレベルに戻るとIAPC120信号もローレベルに戻る。
次に、半導体装置200がAPC制御を行っている場合について説明する。
APC3信号、又はAPC4信号がハイレベルになると、半導体装置200内の自動光量制御回路が動作を行う。
時刻t12でAPC3信号、又はAPC4信号がハイレベルになると、半導体装置200のAPC通知信号出力端子であるAPCO端子がハイレベルになる。この信号は半導体装置100のLDOFFI端子に入力され、インバータ回路102で信号レベルが反転されるため、LDOFF信号はローレベルになる。すると、アンド回路153の第1入力端とアンド回路155の第2入力端はローレベルになるため、時刻t13でAPC1信号が、時刻t14でAPC2信号がそれぞれハイレベルになっても、IPAC110信号とIAPC120信号がハイレベルにならないため、半導体装置100の自動光量制御回路110及び120はAPCを行うことはない。
また、LDOFF信号がローレベルになると、ノア回路157の第2入力端とノア回路158の第1入力端がそれぞれハイレベルになるため、LDOFF110信号とLDOFF120信号は共にローレベルになる。この結果、半導体装置100内のスイッチSW111、SW112、SW121及びSW122はすべてオフし、LD1端子とLD2端子へのバイアス電流とスイッチング電流の両方が遮断されるため、半導体装置200でAPCを行っている場合は半導体装置100に接続されている半導体レーザはすべて完全に消灯することになる。このようなことから、半導体装置200のAPCに悪影響を与えることはない。
更に、LDOFF信号がローレベルであるため、スイッチSW101もオフしており、フォトダイオード510のアノードと半導体装置100内のPD制御回路103の入力端との接続も遮断されるため、フォトダイオード510への余分な回路接続がなくなり、測光精度を損なうことがなく、しかも、半導体装置100と200の各PD端子に対してワイヤードオア接続が可能になる。この結果、フォトダイオード510の光電流を分配するために従来必要であったカレントミラー回路も不要になり、小型化及びローコスト化に大きく貢献することができる。
時刻t15でAPC1信号がハイレベルになる。しかし、この時点ではLDOFF信号がローレベルであることから、IAPC110信号はローレベルのままである。時刻t16で半導体装置200のAPCが終了して、LDOFF信号がハイレベルになると、遅延時間td後の時刻t17でIAPC110信号がハイレベルになり、自動光量制御回路110はAPCを開始する。このように、半導体装置100のAPC1信号及びAPC2信号と、半導体装置200のAPC3信号及びAPC4信号が同時に出力されても、他の半導体装置のAPC信号がすべてローレベルになった時点で、APCを開始することができるため、すべての半導体レーザのAPCを効率よく実行することができる。しかも、APC信号が重なっていても優先順位の高いAPC信号だけが出力されるため、APC信号の出力タイミングをラフにすることができ、APC信号を出力する制御回路を簡単にすることができる。
なお、半導体装置100と200は前記のようにまったく同じ回路構成であることから、半導体装置100がAPCを行っている場合は、半導体装置200に接続されている半導体レーザ503と504への電流供給が完全に遮断され、かつフォトダイオード510と半導体装置200内のPD制御回路との接続も遮断されていることは言うまでもない。
更に、どちらかの半導体装置がAPCを行っている最中に、他の半導体装置のAPC信号がハイレベルになると、APCを行っていた半導体装置のAPCが停止し、両方の半導体装置のAPCが禁止されるようになるため、APCを同時に実行してしまうことによる不具合を回避することができる。
更に、APCを行う前に遅延時間tdを設けたため、連続してAPCを行う場合でも、先のAPCが終了した後、所定の時間tdが経過してからでないと次のAPCが開始されないため、APCの相互干渉を完全になくすことができる。
第2の実施の形態.
図4は、本発明の第2の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。図4における図1との相違点は、半導体装置100と200が内蔵する自動光量制御回路の数が4つに増えた点である。内蔵された4つの自動光量制御回路110、120、130及び140の構成はすべて同じであり、しかも図1で説明したものとも同じである。
半導体装置100内の自動光量制御回路が4つに増えたため、APC信号入力端子とDATA端子、それにRPD端子もそれぞれ4つになっている。なお、図4では、RPD2端子、RPD3端子及びRPD4端子の外部接続が省略されているが、RPD端子1と同様、接地電圧との間に調整抵抗が接続されている。
自動光量制御信号であるAPC1信号、APC2信号、APC3信号及びAPC4信号は、半導体装置100のAPC1端子、APC2端子、APC3端子及びAPC4端子に対応して入力されている。また、自動光量制御信号であるAPC5信号、APC6信号、APC7信号及びAPC8信号は、半導体装置200のAPC1端子、APC2端子、APC3端子及びAPC4端子に対応して入力されている。
半導体装置100のAPC1端子、APC2端子、APC3端子及びAPC4端子は、それぞれAPC信号生成回路150に接続され、更に、4入力ノア回路101の各入力端にも接続されている。ノア回路101の出力端は、APC通知信号出力端子であるAPCO端子に接続されている。
半導体装置100のAPCO端子は、半導体装置200のAPC検知信号入力端子であるLDOFFI端子に接続されている。また、半導体装置200のAPCO端子は、半導体装置100のLDOFFI端子に接続されている。半導体装置100のLDOFFI端子は、インバータ回路102の入力端に接続され、インバータ回路102の出力端は、APC信号生成回路150の入力端とスイッチSW101の制御端子にそれぞれ接続されている。PD制御回路103の4つの出力端は、自動光量制御回路110、120、130及び140の各APC制御回路の第1入力端に対応して接続されている。その他の接続は、図1の場合と同様である。
なお、図1と図4では、LDOFFI端子にハイレベルの信号が入力されているときには、バイアス電流を完全にカットするようにしたが、バイアス電流を完全にカットするのではなく、バイアス電流の一部(画像又はAPC誤差に影響のないレベル)の微小電流を半導体レーザに供給したままにしてもよい。
図5は、図4のAPC信号生成回路150の回路例を示した図である。
図5において、APC信号生成回路150は、8つのアンド回路155〜162、6つのノア回路163〜168、インバータ回路169,170、及び4つの遅延回路151〜154で構成されている。
アンド回路155において、第1入力端はAPC1端子に接続され、第2入力端にはインバータ回路102の出力信号であるLDOFF信号が入力されており、出力端は、遅延回路151の入力端、アンド回路159の第2入力端、及びノア回路166〜168の各第2入力端にそれぞれ接続されている。遅延回路151の出力端はアンド回路159の第1入力端に接続されている。
アンド回路159の出力端からは内部自動光量制御信号であるIAPC110信号が出力されている。アンド回路156において、第1入力端にはAPC2信号が入力され、第2入力端にはLDOFF信号が入力され、第3入力端にはAPC1信号をインバータ回路169で信号レベルを反転させた信号が入力されており、出力端は、遅延回路152の入力端、アンド回路160の第2入力端、ノア回路165の第2入力端、及びノア回路167,168の各第3入力端にそれぞれ接続されている。アンド回路160の出力端からは内部自動光量制御信号であるIAPC120信号が出力されている。
アンド回路157において、第1入力端はAPC3信号が入力され、第2入力端にはLDOFF信号が入力されており、第3入力端にはノア回路163の出力端が接続されている。また、ノア回路163において、第1入力端はAPC1端子に、第2入力端はAPC2端子にそれぞれ接続されている。アンド回路157の出力端は、遅延回路153の入力端、アンド回路161の第2入力端、ノア回路165,166の各第3入力端、及びノア回路168の第4入力端にそれぞれ接続されている。アンド回路161の出力端からは内部自動光量制御信号であるIAPC130信号が出力されている。
アンド回路158において、第1入力端にはAPC4信号が入力され、第2入力端にはLDOFF信号が入力され、第3入力端にはノア回路164の出力端が接続されている。ノア回路164において、第1入力端はAPC1端子に、第2入力端はAPC2端子に、第3入力端はAPC3端子にそれぞれ接続されている。アンド回路158の出力端は、遅延回路154の入力端、アンド回路162の第2入力端、及びノア回路165〜167の各第4入力端にそれぞれ接続されている。アンド回路162の出力端からは、内部自動光量制御信号であるIAPC140信号が出力されている。
インバータ回路170の入力端にはLDOFF信号が入力され、インバータ回路170の出力端は、ノア回路165〜168の各第1入力端にそれぞれ接続されている。ノア回路165の出力端からは自動光量制御禁止信号であるLDOFF110信号が、ノア回路166の出力端からは同じくLDOFF120信号が、ノア回路167の出力端からは同じくLDOFF130信号が、ノア回路168の出力端からは同じくLDOFF140信号がそれぞれ出力されている。
図6は、図4の半導体レーザアレイ光量制御回路の動作例を示したタイミングチャートである。図6を参照しながら図4の半導体レーザアレイ光量制御回路の動作について説明する。
まず、時刻t0でAPC1信号からAPC8信号がすべてローレベルである場合の各信号の状態について説明する。
APC5信号からAPC8信号がすべてローレベルであるため、半導体装置200のAPC通知信号出力端子であるAPCO端子はローレベルになり、半導体装置100のAPC検知入力端子であるLDOFFI端子もローレベルになる。このため、インバータ回路102の出力信号であるLDOFF信号はハイレベルになる。
また、APC1信号からAPC4信号がすべてローレベルであることから、アンド回路155〜158の各出力信号はすべてローレベルである。すると、アンド回路159〜162の各出力信号もそれぞれローレベルになるため、IAPC110信号、IAPC120信号、IAPC130信号及びIAPC140信号はすべてローレベルになる。ノア回路165〜168の各第1入力端には、ハイレベルであるLDOFF信号をインバータ回路170で信号レベルを反転したローレベルの信号がそれぞれ入力されているため、ノア回路165〜168の各出力信号であるLDOFF110信号、LDOFF120信号、LDOFF130信号及びLDOFF140信号はいずれもハイレベルである。
このような信号条件では、自動光量制御回路110内のアンド回路114の出力信号がローレベルになるため、APC制御回路111は動作を停止し、スイッチSW112はオンする。また、スイッチSW111は、DATA1端子のデータ信号によってオン/オフ制御される状態になっており、スイッチSW101はオンしている。自動光量制御回路120、130及び140の各動作も自動光量制御回路110の動作と同様である。また、半導体装置200の状態も半導体装置100と同様である。
時刻t1でAPC1信号がハイレベルになると、オア回路101の出力信号がハイレベルになり、APC通知信号がAPCO端子から出力される。該信号は、半導体装置200のAPC検知信号入力端子であるLDOFFI端子に入力され、半導体装置200のAPCを禁止すると共に、半導体レーザ505〜508へのすべての電流供給を遮断する。また、APC信号生成回路150内のアンド回路155の第1入力端及び第2入力端が共にハイレベルになるため、アンド回路155の出力信号はハイレベルになる。該信号は、遅延回路151で所定の時間td遅延され、アンド回路159の第1入力端をハイレベルにする。
このため、APC1信号がハイレベルになってから所定の時間td後にIAPC110信号がハイレベルになる。すると、アンド回路114の出力信号がハイレベルになり、APC制御回路111の動作が開始する。
更に、IAPC110信号がハイレベルになると、オア回路116の出力信号はDATA1端子の信号に関係なくハイレベルになる。このため、アンド回路115の出力信号がハイレベルになり、スイッチSW111がオンして、バイアス電流とスイッチング電流がLD1端子を介して半導体レーザ501に供給される。なお、LDOFF信号がハイレベルであることからスイッチSW101はオンしており、フォトダイオード510の光電流はPD制御回路103に入力されている。
更に、時刻t1でアンド回路155の出力信号がハイレベルになると、ノア回路166〜168の各第3入力端がそれぞれハイレベルになるため、ノア回路166〜168の各出力信号であるLDOFF120信号、LDOFF130信号及びLDOFF140信号がそれぞれローレベルになる。LDOFF120信号、LDOFF130信号及びLDOFF140信号がそれぞれローレベルになると、自動制御回路120、130及び140に接続されている半導体レーザへの電流供給が遮断される。このため、半導体レーザ502〜504は完全に消灯し、APC制御を行っている自動光量制御回路110に悪影響を与えることはない。
時刻t2でAPC2信号だけがハイレベルになった場合は、時刻t1のときと同様、オア回路101の出力信号がハイレベルになり、APC通知信号がAPCO端子から出力される。また、LDOFF110信号、LDOFF130信号及びLDOFF140信号がそれぞれローレベルになり、自動光量制御回路110、130及び140に接続されている半導体レーザへの電流供給が遮断される。更に、所定の時間td後にIAPC120信号がハイレベルになり、自動光量制御回路120がAPCを行う。
時刻t3でAPC3信号だけがハイレベルになった場合も、APC通知信号をAPCO端子から出力し、LDOFF110信号、LDOFF120信号及びLDOFF140信号がそれぞれローレベルになり、自動光量制御回路110、120及び140に接続されている半導体レーザへの電流供給が遮断される。また、所定の時間td後にIAPC130信号がハイレベルになり、自動光量制御回路130がAPCを行う。
時刻t4でAPC4信号だけがハイレベルになった場合も、APC通知信号をAPCO端子から出力し、LDOFF110信号、LDOFF120信号及びLDOFF130信号がそれぞれローレベルになり、自動光量制御回路110、120及び130に接続されている半導体レーザへの電流供給が遮断される。また、所定の時間td後にIAPC140信号がハイレベルになり、自動光量制御回路140がAPCを行う。
次に、半導体装置200がAPC制御を行っている場合について説明する。
時刻t10でAPC5信号からAPC8信号のいずれかがハイレベルになると、半導体装置200内の自動光量制御回路がAPCを行う。また、半導体装置200のAPCO端子からハイレベルのAPC通知信号が出力され、該信号が半導体装置100のAPC検知信号入力端子であるLDOFFI端子に入力される。すると、半導体装置100内のインバータ回路102の出力信号であるLDOFF信号がローレベルになる。LDOFF信号がローレベルになると、アンド回路155〜158の各第2入力端がそれぞれローレベルになるため、時刻t11でAPC1信号が、時刻t12でAPC2信号がそれぞれハイレベルになっても、IPAC110信号とIAPC120信号はハイレベルにならない。APC3信号及びAPC4信号が入力されても、同様に内部自動光量制御信号は出力されることはない。このため、半導体装置100内の自動光量制御回路110、120、130及び140はAPCを行うことはない。
また、LDOFF信号がローレベルになると、ノア回路165〜168の各第1入力端がハイレベルになるため、LDOFF110信号、LDOFF120信号、LDOFF130信号及びLDOFF140信号は、いずれもローレベルになる。この結果、半導体装置100内に接続されている半導体レーザ501〜504は、電流供給がすべて遮断されて完全に消灯しているため、半導体装置200のAPCに悪影響を与えることはない。更に、LDOFF信号がローレベルであるため、スイッチSW101もオフしており、フォトダイオード510のアノードと半導体装置100内のPD制御回路103の入力端との接続も遮断されるため、PD端子がハイインピーダンスになるのは前記第1の実施の形態と同様である。
時刻t13でAPC1信号がハイレベルになる。しかし、この時点ではLDOFF信号がローレベルであるため、IAPC110信号がローレベルのままである。
時刻t14で半導体装置200のAPCが終了して、LDOFF信号がハイレベルになると、遅延時間td後にIAPC110信号がハイレベルになり自動光量制御回路110はAPCを開始する。
このように、半導体装置100と200の自動光量制御信号APC1〜APC4とAPC5〜APC8が同時に出力されても、他の半導体装置のAPC信号がすべてローレベルになった時点で、APCを開始することができるため、すべての半導体レーザのAPCを効率よく実行することができる。
なお、半導体装置100と200は前記のようにまったく同じ回路構成であるため、半導体装置100がAPCを行っている場合は、半導体装置200に接続されている半導体レーザ505〜508への電流供給が完全に遮断され、且つフォトダイオード510と半導体装置200内のPD制御回路との接続も遮断されていることは言うまでもない。
更に、どちらかの半導体装置がAPCを行っている最中に、他の半導体装置のAPC信号がハイレベルになると、APCを行っていた半導体装置のAPCが停止し、両方の半導体装置のAPCが禁止されるようになるため、APCを同時に実行してしまうことによる不具合を回避することができる。
更に、APCを行う前に遅延時間tdを設けたため、連続してAPCを行う場合でも、先のAPCが終了した後、所定の時間td経過してからでないと次のAPCが開始しないため、APCの相互干渉を完全になくすことができる。
第3の実施の形態.
図7は、本発明の第3の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。
図7の半導体レーザアレイ光量制御回路は、4つの半導体装置100、200、300及び400と、半導体レーザアレイ500で構成されている。なお、半導体装置100、200、300及び400はいずれもまったく同じ回路である。
半導体装置100は、2つの自動光量制御回路を含んでおり、前記第1の実施の形態で説明した半導体装置100と異なる点は、APC通知信号の部分だけである。このため、ここではAPC通知信号部分についてのみ説明を行う。
半導体装置100、200、300及び400は、それぞれ3つのAPC通知信号出力端子を備えている。1つの半導体装置が備えるAPC通知信号出力端子の数は、半導体レーザアレイ光量制御回路を構成する半導体装置の個数より1つ少ない数である。これは、自身のAPC通知信号出力端子を、他のすべての半導体装置に備わっているAPC検知信号入力端子に接続するためである。すなわち、半導体装置100のAPC検知信号入力端子LDOFFIには、半導体装置200、300及び400の各APC通知信号出力端子が接続されている。同様に、半導体装置200のAPC検知信号入力端子LDOFFIには、半導体装置100、300及び400の各APC通知信号出力端子が、半導体装置300のAPC検知信号入力端子LDOFFIには、半導体装置100、200及び400の各APC通知信号出力端子が、半導体装置400のAPC検知信号入力端子LDOFFIには、半導体装置100、200及び300の各APC通知信号出力端子がそれぞれ接続されている。
図7では、半導体装置100のAPC通知信号出力端子APCO1は半導体装置400のAPC検知信号入力端子LDOFFIに接続されているが、APC通知信号出力端子APCO1〜APCO3はすべて同じ構成であることから、図7の接続に限らず、APC通知信号出力端子APCO1〜APCO3をどのように入れ替えてもかまわない。
次に、半導体装置100内のAPC通知信号生成回路について説明する。
半導体装置100は、3つのAPC通知信号出力端子APCO1〜APCO3に対応してAPC通知信号を出力するために、3つのAPC通知信号生成回路を備えている。なお、3つのAPC通知信号生成回路はすべて同じ回路構成であることから、1つだけ説明する。
1つのAPC通知信号生成回路は、ノア回路101、PMOSトランジスタM101及び抵抗R101で構成されている。ノア回路101において、第1入力端はAPC1端子に接続され、第2入力端はAPC2端子に接続されており、出力端はPMOSトランジスタM101のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM101のソースは電源電圧Vddに接続され、PMOSトランジスタM101のドレインはAPCO1端子に接続されると共に、抵抗R101を介して接地電圧GNDに接続されている。
このような構成において、APC1信号とAPC2信号のいずれか一方がハイレベルになると、ノア回路101の出力信号がローレベルになり、PMOSトランジスタM101がオンして、APCO1端子をハイレベルにする。
APC通知信号生成回路の出力回路は前記のように、PMOSトランジスタと抵抗によるインバータ回路になっているため、他の半導体装置のAPC通知信号生成回路の出力信号と入力論理レベルがハイレベルのワイヤードオアが可能な構成になっている。このため、半導体装置に設けるAPC検知信号入力端子LDOFFIは1つで済むようになった。
例えば、半導体装置100のAPC1信号がハイレベルになると、半導体装置100のAPCO1端子と共通接続されている半導体装置200と半導体装置300の各APCO1端子にそれぞれ接続されているPMOSトランジスタがそれぞれオフしていても、PMOSトランジスタM101だけがオンすれば、半導体装置100、200及び300のAPCO1端子はハイレベルになり、半導体装置400のAPC検知信号入力端子LDOFFIをハイレベルにすることができる。
なお、本第3の実施の形態では半導体装置が4つである場合を例にして示したが、4つに限ることはなく、半導体装置に備えるAPC通知信号出力端子の数を増やせば、更に多くの半導体装置を組み合わせ、多くの半導体レーザのAPCを行うことができるようになる。
更に、1つの半導体装置内の自動光量制御回路の数を増やしてもよく、この場合は、APC通知信号生成回路のノア回路の入力数を自動光量制御回路の数だけ増やせばよい。
本発明の第1の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。 図1のAPC信号生成回路150の回路例を示した図である。 図1の半導体レーザアレイ光量制御回路の動作例を示したタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。 図4のAPC信号生成回路150の回路例を示した図である。 図4の半導体レーザアレイ光量制御回路の動作例を示したタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態における半導体レーザアレイ光量制御回路の回路例を示した図である。
符号の説明
100,200,300,400 半導体装置
110,120,130,140 自動光量制御回路
111,121 APC制御回路
112,122 スイッチング電流生成回路
113,123 バイアス電流生成回路
103 PD制御回路
150 APC信号生成回路(内部自動光量制御信号生成回路)
151,152 遅延回路
500 半導体レーザアレイ
501〜508 半導体レーザ
510 フォトダイオード

Claims (12)

  1. 複数の半導体レーザを備えた半導体レーザアレイの光量を制御するために、該各半導体レーザから出力された光量を受光する受光素子と、
    入力された自動光量制御信号に応じて、対応する前記半導体レーザから出力された発光量を、前記受光素子の出力に応じた所定の発光量に設定する制御を行う各自動光量制御回路と、
    を有する複数の半導体装置を備えた半導体レーザアレイ光量制御回路において、
    前記各半導体装置は、
    内蔵する前記自動光量制御回路に応じた数の前記自動光量制御信号が対応して入力される各APC信号入力端子と、
    該各APC信号入力端子のいずれかに前記自動光量制御信号が入力されている場合に生成されるAPC通知信号を、外部に出力するためのAPC通知信号出力端子と、
    他の半導体装置が前記自動光量制御を行っているか否かを検知するためのAPC検知信号が入力されるAPC検知信号入力端子と、
    をそれぞれ備え、
    前記複数の半導体装置における一の半導体装置に備えられた前記APC検知信号入力端子は、他の前記半導体装置に備えられた前記APC通知信号出力端子に接続され
    前記各半導体装置は、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号が入力されると、対応して接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給することを特徴とする半導体レーザアレイ光量制御回路。
  2. 前記各半導体装置は、前記受光素子から出力された光電流が入力される光電流入力端子をそれぞれ備え、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号が入力されると、前記光電流入力端子に入力された光電流を遮断するか、又は前記光電流入力端子に入力された光電流を画像に影響のない所定値の微小電流にして、前記光電流入力端子をハイインピーダンス状態にすることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  3. 前記各半導体装置は、前記APC信号入力端子に前記自動光量制御信号が、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号がそれぞれ入力されている場合、前記APC通知信号を優先して、対応して接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  4. 前記各半導体装置は、前記各APC信号入力端子に入力された前記自動光量制御信号から内部自動光量制御信号を生成する内部自動光量制御信号生成回路をそれぞれ備え、該内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号が複数のAPC信号入力端子に同時に入力されると、所定の優先順位に従って、該入力された各自動光量制御信号の1つを選択し該選択した自動光量制御信号に応じて前記内部自動光量制御信号を生成することを特徴とする請求項1、2又は3記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  5. 前記各内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号に対して所定の時間が経過してから前記内部自動光量制御信号を出力することを特徴とする請求項4記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  6. 前記各内部自動光量制御信号生成回路は、前記自動光量制御信号が複数のAPC信号入力端子に同時に入力されている場合、優先順位の高い前記自動光量制御信号の入力が終了した後、前記所定の時間が経過してから次の前記内部自動光量制御信号を出力することを特徴とする請求項4又は5記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  7. 前記各半導体装置は、前記内部自動光量制御信号生成回路から1つの前記内部自動光量制御信号が出力されて1つの前記自動光量制御回路がAPCを行っている間は、内蔵する他の自動光量制御回路の動作を禁止すると共に、該動作を禁止した自動光量制御回路に接続されているすべての前記半導体レーザに対して、電流供給を遮断するか又は画像に影響のない所定値の微小電流をそれぞれ供給することを特徴とする請求項4、5又は6記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  8. 前記各半導体装置は、前記APC信号入力端子に前記自動光量制御信号が、前記APC検知信号入力端子に前記APC通知信号がそれぞれ入力されている状態から、前記APC通知信号の入力が停止すると、所定の時間が経過してから前記内部自動光量制御信号を出力することを特徴とする請求項4、5、6又は7記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  9. N個(Nは2以上の整数)の前記半導体装置を備えている場合、
    該各半導体装置は、
    (N−1)個の前記APC通知信号出力端子と、
    (N−1)個の前記APC通知信号を生成するAPC通知信号生成回路と、
    をそれぞれ備え、
    前記APC通知信号生成回路は、(N−1)個の前記APC通知信号を(N−1)個の前記APC通知信号出力端子から対応して出力することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  10. 前記APC通知信号生成回路は、前記APC通知信号出力端子に前記APC通知信号を出力する出力回路を備え、該出力回路は、ワイヤードオア構成が可能な回路構成を有することを特徴とする請求項9記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  11. 前記各半導体装置は、1つの前記APC検知信号入力端子を備え、該APC検知信号入力端子に、他のすべての前記半導体装置から出力される前記APC通知信号の1つが入力されることを特徴とする請求項9又は10記載の半導体レーザアレイ光量制御回路。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の前記半導体装置を使用した画像形成装置
JP2008334200A 2008-12-26 2008-12-26 半導体レーザアレイ光量制御回路及び画像形成装置 Active JP5233663B2 (ja)

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