JP5232364B2 - 変性天然ゴムマスターバッチ及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

変性天然ゴムマスターバッチ及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ Download PDF

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本発明は、変性天然ゴムマスターバッチ及びその製造方法、並びに該変性天然ゴムマスターバッチを用いたゴム組成物及びタイヤに関し、特にゴム組成物の低ロス性、耐摩耗性及び耐破壊性を大幅に向上させることが可能な、変性天然ゴムとカーボンブラックとを含む変性天然ゴムマスターバッチに関するものである。
昨今、自動車の低燃費化に対する要求が強くなりつつあり、転がり抵抗の小さいタイヤが求められている。そのため、タイヤのトレッド等に使用するゴム組成物として、tanδが低く(以下、低ロス性とする)、低発熱性に優れたゴム組成物が求められている。また、トレッド用のゴム組成物においては、低ロス性に加え、耐摩耗性及び破壊特性に優れることが求められる。これに対して、ゴム成分にカーボンブラックを配合したゴム組成物の低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性を改良するには、ゴム組成物中のカーボンブラックとゴム成分との親和性を向上させることが有効である。
例えば、ゴム組成物中のカーボンブラックとゴム成分との親和性を向上させ、カーボンブラックによる補強効果を向上させるために、末端変性によりカーボンブラックとの親和性を向上させた合成ゴムや、官能基含有単量体を共重合させてカーボンブラックとの親和性を向上させた合成ゴム等が開発されている。
一方、天然ゴムは、その優れた物理特性を生かして多量に使用されているものの、天然ゴム自体を改良してカーボンブラックとの親和性を向上させ、カーボンブラックによる補強効果を大幅に向上させる技術はない。
例えば、天然ゴムをエポキシ化する技術が提案されているが、該技術では天然ゴムとカーボンブラックとの親和性を十分に向上させることができないため、カーボンブラックによる補強効果を十分に向上させることができない。また、天然ゴムラテックスにビニル系単量体を添加してグラフト重合する技術(特許文献1〜5参照)が知られており、該技術で得られたグラフト化天然ゴムは、接着剤用途等で実用化されている。しかしながら、該グラフト化天然ゴムは、天然ゴム自身の特性を変えるために単量体として多量(20〜50質量%)のビニル化合物をグラフト化しているため、カーボンブラックと配合すると、大幅な粘度上昇を招き、加工性が低下する。また、多量のビニル化合物が天然ゴム分子鎖に導入されているため、天然ゴム本来の優れた物理特性(粘弾性、引張試験等における応力−歪曲線)が損なわれてしまう。
一方、天然ゴムに対するカーボンブラックの分散性を改良する技術として、天然ゴムラテックスと、カーボンブラックを予め水中に分散させたスラリー溶液とを混合して天然ゴムマスターバッチを作製する方法が知られているが、該天然ゴムマスターバッチを用いたゴム組成物は、補強性の面で充分でなく、耐摩耗性及び破壊特性の点で依然として改良の余地がある。
特開平5−287121号公報 特開平6−329702号公報 特開平9−25468号公報 特開2000−319339号公報 特開2002−138266号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ゴム組成物の低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性を大幅に向上させることが可能なゴムマスターバッチと、該マスターバッチの製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかるマスターバッチを用いた、ゴム成分とカーボンブラックとの親和性、補強性が高く、低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性に優れたゴム組成物と、該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の変性天然ゴムラテックスと、カーボンブラックのスラリー溶液とを混合する工程を経て得た変性天然ゴムマスターバッチを用いることで、ゴム組成物の低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法は、天然ゴムラテックスに極性基含有メルカプト化合物を添加し、該極性基含有メルカプト化合物を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に付加させること、又は天然ゴムラテックスに極性基含有オレフィン及びメタセシス触媒を加え、該メタセシス触媒によって天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に極性基含有オレフィンを反応させることによって得た、天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムラテックスと、カーボンブラックを予め水中に分散させてなるスラリー溶液とを混合する工程を含むことを特徴とする。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法の好適例においては、前記スラリー溶液中のカーボンブラックは、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、該スラリー溶液から乾燥回収したカーボンブラックの24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持している。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記極性基含有変性天然ゴムの極性基がアミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基及びスズ含有基からなる群から選ばれる少なくとも一つである。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記極性基含有変性天然ゴムの極性基含有量が、前記天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.001〜0.5mmol/g(1×10-6〜5×10-4mol/g)である。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記変性天然ゴムラテックス及び/又は前記スラリー溶液が更に界面活性剤を含む。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法は、更に、前記変性天然ゴムラテックスと前記スラリー溶液との混合液を凝固させる工程と、得られた凝固物を機械的なせん断力をかけながら乾燥させる工程とを含むことが好ましい。ここで、前記乾燥を連続混練機を用いて行うことが好ましく、該連続混練機としては、二軸混練押出機が好ましい。
また、本発明の変性天然ゴムマスターバッチは、上記の方法で製造されたものであることを特徴とし、本発明のゴム組成物は、該変性天然ゴムマスターバッチを用いたことを特徴とし、本発明のタイヤは、該ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。
本発明によれば、特定の変性天然ゴムラテックスと、カーボンブラックのスラリー溶液とを混合することで、変性天然ゴムに対するカーボンブラックの分散性が向上した変性天然ゴムマスターバッチを提供することができる。また、該変性天然ゴムマスターバッチを用いることで、低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性に優れたゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法は、天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムラテックスと、カーボンブラックを予め水中に分散させてなるスラリー溶液とを混合する工程を含むことを特徴とし、また、本発明の変性天然ゴムマスターバッチは、該方法で製造されたものであることを特徴とする。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチにおいては、カーボンブラックがゴム成分(即ち、変性天然ゴムラテックス中の変性天然ゴム)とマスターバッチ化されているため、カーボンブラックのゴム成分への分散性が改良されている。また、上記極性基含有変性天然ゴムの極性基は、カーボンブラックに対する親和性に優れるため、上記変性天然ゴムラテックス中の変性天然ゴムは、未変性の天然ゴムに比べてカーボンブラックに対する親和性が高い。そして、本発明の変性天然ゴムマスターバッチにおいては、ゴム成分とカーボンブラックとをマスターバッチ化する効果と、上記変性天然ゴムラテックスを使用する効果との相乗効果により、ゴム成分に対するカーボンブラックの分散性が大幅に向上している。そのため、本発明の変性天然ゴムマスターバッチは、カーボンブラックの補強効果が十分に発揮されて耐摩耗性及び耐破壊性に著しく優れると共に、低発熱性(低ロス性)も大幅に向上している。また、本発明の変性天然ゴムマスターバッチを用いることで、ゴム組成物の耐破壊性、耐摩耗性及び低ロス性を大幅に向上させることができ、更に、該ゴム組成物をタイヤ、特にタイヤのトレッドに用いることで、転がり抵抗を大幅に低減しつつ、耐破壊性及び耐摩耗性を著しく改善することができる。
上記極性基含有変性天然ゴムラテックスの製造方法としては、(2)天然ゴムラテックスに極性基含有メルカプト化合物を添加し、該極性基含有メルカプト化合物を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に付加させる方法挙げられる。更に、(3)天然ゴムラテックスに極性基含有オレフィン及びメタセシス触媒を加え、該メタセシス触媒によって天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に極性基含有オレフィンを反応させる方法も挙げられる。
上記変性天然ゴムラテックスに用いる天然ゴムラテックスとしては、特に限定されず、例えば、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、界面活性剤や酵素で処理した脱タンパク質ラテックス、及びこれらを組み合せたもの等を用いることができる。
上記天然ゴムラテックスに添加されて、該天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に付加反応する極性基含有メルカプト化合物は、分子内に少なくとも一つのメルカプト基と該メルカプト基以外の極性基とを有する限り特に制限されるものでない。上記極性基の具体例としては、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、合酸素複素環基及びスズ含有基等を好適に挙げることができる。これら極性基を含有するメルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記アミノ基を含有するメルカプト化合物としては、1分子中に第1級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を有するメルカプト化合物が挙げられる。該アミノ基を有するメルカプト化合物の中でも、第3級アミノ基含有メルカプト化合物が特に好ましい。ここで、第1級アミノ基含有メルカプト化合物としては、4-メルカプトアニリン、2-メルカプトエチルアミン、2-メルカプトプロピルアミン、3-メルカプトプロピルアミン、2-メルカプトブチルアミン、3-メルカプトブチルアミン、4-メルカプトブチルアミン等が挙げられる。また、第2級アミノ基含有メルカプト化合物としては、N-メチルアミノエタンチオール、N-エチルアミノエタンチオール、N-メチルアミノプロパンチオール、N-エチルアミノプロパンチオール、N-メチルアミノブタンチオール、N-エチルアミノブタンチオール等が挙げられる。更に、第3級アミノ基含有メルカプト化合物としては、N,N-ジメチルアミノエタンチオール、N,N-ジエチルアミノエタンチオール、N,N-ジメチルアミノプロパンチオール、N,N-ジエチルアミノプロパンチオール、N,N-ジメチルアミノブタンチオール、N,N-ジエチルアミノブタンチオール等のN,N-ジ置換アミノアルキルメルカプタン等が挙げられる。これらアミノ基含有メルカプト化合物の中でも、2-メルカプトエチルアミン及びN,N-ジメチルアミノエタンチオール等が好ましい。これらアミノ基含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ニトリル基を有するメルカプト化合物としては、2-メルカプトプロパンニトリル、3-メルカプトプロパンニトリル、2-メルカプトブタンニトリル、3-メルカプトブタンニトリル、4-メルカプトブタンニトリル等が挙げられ、これらニトリル基含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ヒドロキシル基を含有するメルカプト化合物としては、1分子中に少なくとも1つの第1級、第2級又は第3級ヒドロキシル基を有するメルカプト化合物が挙げられる。該ヒドロキシル基含有メルカプト化合物の具体例としては、2-メルカプトエタノール、3-メルカプト-1-プロパノール、3-メルカプト-2-プロパノール、4-メルカプト-1-ブタノール、4-メルカプト-2-ブタノール、3-メルカプト-1-ブタノール、3-メルカプト-2-ブタノール、3-メルカプト-1-ヘキサノール、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール、2-メルカプトベンジルアルコール、2-メルカプトフェノール、4-メルカプトフェノール等が挙げられ、これらの中でも、2-メルカプトエタノール等が好ましい。これらヒドロキシル基含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記カルボキシル基を含有するメルカプト化合物としては、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸、メルカプトマロン酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸等が挙げられ、これらの中でも、メルカプト酢酸等が好ましい。これらカルボキシル基含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記含窒素複素環基を含有するメルカプト化合物において、該含窒素複素環としては、ピロール、ヒスチジン、イミダゾール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン等が挙げられる。なお、該含窒素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。ここで、含窒素複素環基としてピリジル基を含有するメルカプト化合物としては、2-メルカプトピリジン、3-メルカプトピリジン、4-メルカプトピリジン、5-メチル-2-メルカプトピリジン、5-エチル-2-メルカプトピリジン等が挙げられ、また、他の含窒素複素環基を含有するメルカプト化合物としては、2-メルカプトピリミジン、2-メルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトイミダゾール等が挙げられ、これらの中でも、2-メルカプトピリジン、4-メルカプトピリジン等が好ましい。これら含窒素複素環基含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記スズ含有基を有するメルカプト化合物としては、2-メルカプトエチルトリ-n-ブチルスズ、2-メルカプトエチルトリメチルスズ、2-メルカプトエチルトリフェニルスズ、3-メルカプトプロピルトリ-n-ブチルスズ、3-メルカプトプロピルトリメチルスズ、3-メルカプトプロピルトリフェニルスズ等のスズ含有メルカプト化合物を挙げることができる。これらスズ含有メルカプト化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記極性基含有メルカプト化合物を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に付加させる場合は、一般に、天然ゴムラテックスに水及び必要に応じて乳化剤を加えた溶液中に、上記極性基含有メルカプト化合物を加え、所定の温度で撹拌することで、上記極性基含有メルカプト化合物を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子の主鎖の二重結合に付加反応させる。なお、上記極性基含有メルカプト化合物の天然ゴムラテックスヘの添加においては、予め天然ゴムラテックス中に乳化剤を加えてもよいし、極性基含有メルカプト化合物を乳化剤で乳化した後に天然ゴムラテックスに加えてもよい。また、必要に応じて、更に有機過酸化物を添加することもできる。なお、天然ゴムラテックス及び/又は極性基含有メルカプト化合物の乳化に使用できる乳化剤としては、特に限定されず、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のノニオン系の界面活性剤が挙げられる。
ゴム組成物の加工性を低下させることなく低ロス性及び耐摩耗性を向上させるには、各天然ゴム分子に上記極性基含有メルカプト化合物が少量且つ均一に導入されることが重要であるため、上記変性反応は、撹拌しながら行うことが好ましく、例えば、天然ゴムラテックス及び極性基含有メルカプト化合物等の上記成分を反応容器に仕込み、30〜80℃で10分〜24時間反応させることで、天然ゴム分子に上記極性基含有メルカプト化合物が付加した変性天然ゴムラテックスが得られる。
上記天然ゴムラテックスに添加される極性基含有オレフィンは、分子内に少なくとも一つの極性基を有し、また、天然ゴム分子とクロスメタセシス反応するために炭素−炭素二重結合を有する。ここで、上記極性基の具体例としては、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基及び含酸素複素環基等を好適に挙げることができる。これら極性基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記アミノ基を含有するオレフィンとしては、1分子中に第1級、第2級及び第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を含有するオレフィンが挙げられる。該アミノ基を有するオレフィンの中でも、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等の第3級アミノ基含有オレフィンが特に好ましい。これらアミノ基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
ここで、第1級アミノ基含有オレフィンとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、4-ビニルアニリン、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、第2級アミノ基含有オレフィンとしては、(1)アニリノスチレン、β-フェニル-p-アニリノスチレン、β-シアノ-p-アニリノスチレン、β-シアノ-β-メチル-p-アニリノスチレン、β-クロロ-p-アニリノスチレン、β-カルボキシ-p-アニリノスチレン、β-メトキシカルボニル-p-アニリノスチレン、β-(2-ヒドロキシエトキシ)カルボニル-p-アニリノスチレン、β-ホルミル-p-アニリノスチレン、β-ホルミル-β-メチル-p-アニリノスチレン、α-カルボキシ-β-カルボキシ-β-フェニル-p-アニリノスチレン等のアニリノスチレン類、(2)1-アニリノフェニル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-3-メチル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-3-クロロ-1,3-ブタジエン、3-アニリノフェニル-2-メチル-1,3-ブタジエン、1-アニリノフェニル-2-クロロ-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-3-メチル-1,3-ブタジエン、2-アニリノフェニル-3-クロロ-1,3-ブタジエン等のアニリノフェニルブタジエン類、(3)N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-(4-アニリノフェニル)メタクリルアミド等のN-モノ置換(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
更に、第3級アミノ基含有オレフィンとしては、N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリレート及びN,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、N,N-ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N-ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル等が挙げられる。これらの中でも、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が特に好ましい。
また、上記N,N-ジ置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、N,N-ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド化合物又はメタクリルアミド化合物等が挙げられる。これらの中でも、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が特に好ましい。
上記ニトリル基を含有するオレフィンとしては、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン等が挙げられる。これらニトリル基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記ヒドロキシル基を含有するオレフィンとしては、1分子中に少なくとも1つの第1級、第2級及び第3級ヒドロキシル基を有するメタセシス反応性オレフィンが挙げられる。かかるオレフィンとしては、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系オレフィン、ヒドロキシル基含有ビニルエーテル系オレフィン、ヒドロキシル基含有ビニルケトン系オレフィン等が挙げられる。ここで、ヒドロキシル基含有オレフィンの具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、例えば、2〜23である)のモノ(メタ)アクリレート類;N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(2-ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類;o-ヒドロキシスチレン、m-ヒドロキシスチレン、p-ヒドロキシスチレン、o-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、m-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、p-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、p-ビニルベンジルアルコール等のヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物類等が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系オレフィン、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物が好ましく、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系オレフィンが特に好ましい。ここで、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系オレフィンとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエステル、アミド、無水物等の誘導体が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸等のエステルが特に好ましい。これらヒドロキシル基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記カルボキシル基を含有するオレフィンとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸類;フタル酸、コハク酸、アジピン酸等の非重合性多価カルボン酸と、(メタ)アリルアルコール、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物とのモノエステルのような遊離カルボキシル基含有エステル類及びその塩等が挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸類が特に好ましい。これらカルボキシル基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記エポキシ基を含有するオレフィンとしては、(メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらエポキシ基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
上記含窒素複素環基を含有するオレフィンにおいて、該含窒素複素環としては、ピロール、ヒスチジン、イミダゾール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン等が挙げられる。なお、該含窒素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。ここで、含窒素複素環基としてピリジル基を含有するオレフィンとしては、2-ビニルピリジン、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、5-メチル-2-ビニルピリジン、5-エチル-2-ビニルピリジン等のピリジル基含有ビニル化合物等が挙げられ、これらの中でも、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン等が特に好ましい。これら含窒素複素環基含有オレフィンは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合せて用いてもよい。
メタセシス触媒によって天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に極性基含有オレフィンを反応させる場合は、一般に、天然ゴムラテックスに水及び必要に応じて乳化剤を加えた溶液中に、上記極性基含有オレフィンを加え、更にメタセシス触媒を加えて、所定の温度で撹拌して天然ゴム分子と極性基含有オレフィンをメタセシス反応させる。ここで、上記極性基含有オレフィンの天然ゴムラテックスへの添加においては、予め天然ゴムラテックス中に乳化剤を加えてもよいし、極性基含有オレフィンを乳化剤で乳化した後に天然ゴムラテックス中に加えてもよい。なお、天然ゴムラテックス及び/又は極性基含有オレフィンの乳化に使用できる乳化剤としては、特に限定されず、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のノニオン系の界面活性剤が挙げられる。
上記メタセシス触媒としては、天然ゴム分子と上記極性基含有オレフィンとのメタセシス反応に対して触媒作用を有する限り特に制限されず、種々のメタセシス触媒を用いることができる。該メタセシス触媒は、遷移金属を含有するが、天然ゴムラテックス中で使用するため、水に対する安定性が高いことが好ましい。そのため、メタセシス触媒を構成する遷移金属は、ルテニウム、オスミウム及びイリジウムのいずれかであることが好ましい。上記メタセシス触媒として、具体的には、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロライド[RuCl2(=CHPh)(PCy3)2]の他、RuCl2(=CH−CH=CPh2)(PPh3)2、RuCl2(=CHPh)(PCp3)2、RuCl2(=CHPh)(PPh3)2、RuCl2(=CHPh)[Cy2PCH2CH2N(CH3)3 +Cl]2等を挙げることができる。なお、化学式中、Cyはシクロヘキシル基を示し、Cpはシクロペンチル基を示す。
上記メタセシス触媒の添加量は、上記極性基含有オレフィンに対し1〜500mol%の範囲が好ましく、10〜100mol%の範囲が更に好ましい。
上述した各成分を反応容器に仕込み、30〜80℃で10分〜24時間反応させることで、天然ゴム分子に上記極性基が導入された変性天然ゴムラテックスが得られる。
上記変性天然ゴムラテックスにおいて、上記極性基含有変性天然ゴムの極性基含有量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.001〜0.5mmol/gの範囲が好ましく、0.002〜0.3mmol/gの範囲が更に好ましく、0.003〜0.2mmol/gの範囲がより一層好ましい。極性基含有変性天然ゴムの極性基含有量が0.001mmol/g未満では、ゴム組成物の低ロス性及び耐摩耗性を十分に改良できないことがある。また、極性基含有変性天然ゴムの極性基含有量が0.5mmol/gを超えると、粘弾性、S−S特性(引張試験機における応力−歪曲線)等の天然ゴム本来の物理特性を大きく変えてしまい、天然ゴム本来の優れた物理特性が損なわれると共に、ゴム組成物の加工性が大幅に悪化するおそれがある。
本発明の変性天然ゴムマスターバッチに用いるスラリー溶液は、カーボンブラックを予め水中に分散させてなる。ここで、スラリー溶液の製造は、公知の方法で行うことができ、例えば、ローター・ステータータイプのハイシアーミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル等の混合機を用いることができる。例えば、コロイドミルに水を入れ、撹拌しながらカーボンブラックをゆっとり滴下し、その後、ホモジナイザーにて界面活性剤と共に、一定圧力、一定温度で循環させることで、当該スラリー溶液を調製することができる。この場合の圧力は、通常10〜1000kPaの範囲であり、好ましくは200〜800kPaの範囲である。また、カーボンブラックと水を一定の割合で混合し、細長い導管の一端からこれらの混合液を導入し、激しい水力撹拌の条件下で、均質な組成を有するスラリーの連続した流れを生成させることもできる。なお、上記スラリー溶液中のカーボンブラックの濃度は、スラリー溶液の0.5〜60質量%の範囲が好ましく、1〜30質量%の範囲が更に好ましい。
上記スラリー溶液において、スラリー溶液中のカーボンブラックは、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が30μm以下であることが好ましく、体積平均粒子径(mv)が20μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が25μm以下であることが更に好ましく、スラリー溶液から乾燥回収したカーボンブラックの24M4DBP吸油量は、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることが好ましく、96%以上保持していることが更に好ましい。ここで、24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定される値であり、体積平均粒子径及び90体積%粒径は、レーザー回折型粒度分布計を用い、水の屈折率1.33、カーボンブラックの屈折率1.57として測定した値である。スラリー溶液中のカーボンブラックの粒径(体積平均粒子径及び90体積%粒径)が大きすぎると、変性天然ゴムラテックス及びスラリー溶液の混合液中でのカーボンブラックの分散性が悪化し、補強性及び耐摩耗性が悪化することがある。また、粒径を小さくするためにスラリー溶液に過度のせん断力をかけると、カーボンブラックのストラクチャーが破壊され、補強性の低下を引き起こすため、スラリー溶液から乾燥回収したカーボンブラックの24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることが好ましい。
上記変性天然ゴムラテックス及び/又は上記スラリー溶液は、変性天然ゴムラテックスの安定性を向上させる観点から、更に界面活性剤を含むことが好ましい。ここで、界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性界面活性剤が挙げられ、これらの中でも、アニオン系及びノニオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤の添加量は、変性天然ゴムラテックスに対して、通常0.01〜2質量%であり、0.02〜1質量%の範囲が好ましい。
上記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが挙げられる。これらカーボンブラックは、一種単独で用いてもよし、二種以上を混合して用いてもよい。
上記変性天然ゴムラテックスと上記スラリー溶液との混合方法としては、例えば、ブレンダーミル中にスラリー溶液を入れ、撹拌しながら、上記変性天然ゴムラテックスを滴下する方法や、逆に上記変性天然ゴムラテックスを撹拌しながら、これに上記スラリー溶液を滴下する方法が挙げられる。また、一定の流量比の変性天然ゴムラテックス流とスラリー流とを激しい水力撹拌条件下で混合する方法等でもよい。ここで、上記変性天然ゴムラテックス中の変性天然ゴムと上記スラリー溶液中のカーボンブラックとの配合割合は、変性天然ゴムラテックス中のゴム成分(即ち、変性天然ゴム)100質量部に対してスラリー溶液中のカーボンブラックが5〜100質量部の割合になるよう配合されることが好ましく、10〜70質量部の割合になるように配合されることが更に好ましい。カーボンブラックの配合量が5質量部未満では、充分な補強性が得られない場合があり、100質量部を超えると、加工性が悪化する場合がある。
上記変性天然ゴムマスターバッチは、上記変性天然ゴムラテックス及び上記スラリー溶液を混合した後、通常、凝固させ、更に乾燥させてなる。ここで、上記変性天然ゴムラテックス及び上記スラリー溶液との混合溶液の凝固は、通常、ギ酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩等の凝固剤を用いて行われる。但し、凝固剤を添加せずとも、天然ゴムラテックスとスラリー溶液とを混合することによって、凝固がなされる場合もあり、この場合は、凝固剤を用いなくてもよい。
上記凝固後の混合物の乾燥には、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー、バンドドライヤー等の通常の乾燥機を用いることができるが、カーボンブラックの分散性及び均一性を更に向上させる観点から、機械的せん断力をかけながら乾燥を行うことが好ましい。機械的なせん断力をかけながら乾燥を行うことにより、加工性、補強性及び低ロス性に優れた変性天然ゴムマスターバッチを得ることができる。機械的なせん断力をかけながらの乾燥は、一般的な混練機を用いて行うことができるが、工業的生産性の観点から、スクリュー型連続混練機を用いることが好ましく、同方向回転又は異方向回転の二軸混練押出機を用いことが更に好ましい。上記スクリュー型連続混練機としては、市販品を利用することができ、例えば、神戸製鋼製二軸混練押出機等を用いることができる。なお、乾燥前の変性天然ゴムマスターバッチ中の水分は10%以上であることが好ましい。乾燥前のマスターバッチ中の水分が10%未満であると、乾燥工程での充填剤の分散性の改良幅が小さくなることがある。
上記変性天然ゴムマスターバッチには、上記変性天然ゴムラテックス、スラリー溶液及び界面活性剤の他に、加硫剤、老化防止剤、着色剤、分散剤等の添加剤を加えることができる。
本発明のゴム組成物は、上記変性天然ゴムマスターバッチを用いたことを特徴とし、上述のように上記変性天然ゴムマスターバッチは、均一性に優れるため、本発明のゴム組成物は、均一性に優れ、低ロス性、耐摩耗性及び破壊特性に優れる。なお、本発明のゴム組成物には、上記変性天然ゴムマスターバッチの他に、更に、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等のゴム工業で通常使用される配合剤を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。本発明のゴム組成物は、変性天然ゴムマスターバッチに、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
また、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。ここで、本発明のタイヤにおいては、上記ゴム組成物をトレッドゴムに用いることが特に好ましく、上記ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、耐破壊特性及び耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、低燃費性に優れる。なお、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例1>
(変性天然ゴムラテックスの調製)
フィールドラテックスをラテックスセパレーター[斎藤遠心工業製]を用いて回転数7500rpmで遠心分離して、乾燥ゴム濃度60%の濃縮ラテックスを得た。この濃縮ラテックス1000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]をN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gに加えて乳化したものを990mLの水と共に添加し、これらを窒素置換しながら常温で30分間撹拌した。次に、重合開始剤としてtert-ブチルハイドロパーオキサイド 1.2gとテトラエチレンペンタミン 1.2gとを加え、40℃で30分間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスAを得た。
(カーボンブラックスラリー溶液の調製)
ローター径50mmのコロイドミルに脱イオン水1425g及びカーボンブラック(N110)75gを投入し、ローター・ステーター間隙1mm、回転数1500rpmで10分間撹拌し、得られたスラリーに、更にアニオン系界面活性剤[花王デモール N]を0.05%加え、圧力式ホモジナイザーを用いて圧力500kPaの条件下で3回循環させて、カーボンブラックスラリー溶液を調製した。なお、使用したカーボンブラックの24M4DBP吸油量をISO 6894に準拠して測定したところ、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量が98mL/100gで、スラリー溶液から乾燥回収した後の24M4DBP吸油量が96mL/100g(保持率:98.0%)であった。また、スラリー溶液中のカーボンブラックの粒度分布を、分散後直ちにレーザー回折型粒度分布計[MICROTRAC FRA型]を使用し、水の屈折率1.33、粒子屈折率1.57として測定したところ、体積平均粒子径(mv)が15.1μmで且つ90体積%粒径(D90)が19.5μmであった。
(凝固及び乾燥工程)
ホモミキサー中に、上記変性天然ゴムラテックスAとカーボンブラック含有スラリー溶液とを、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラックが50質量部になるように添加し、撹拌しながら、ギ酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。次に、凝固物を回収及び水洗し、水分が約40%になるまで脱水を行い、更に、神戸製鋼製二軸混練押出機[同方向回転スクリュー径=30mm, L/D=35, ベントホール3ヶ所]を用い、バレル温度120℃、回転数100rpmで乾燥し、変性天然ゴムマスターバッチAを得た。
(変性天然ゴムaの製造及び極性基含有量の測定)
上記のようにして調製した変性天然ゴムラテックスAにギ酸を加えpHを4.7に調整し、変性天然ゴムラテックスAを凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した後、熱風式乾燥機により110℃で210分間乾燥して変性天然ゴムaを得た。このようにして得られた変性天然ゴムaの質量から、単量体として加えたN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率が100%であることが確認された。また、該変性天然ゴムaを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することによりホモポリマーの分離を試みたが、抽出物を分析したところホモポリマーは検出されず、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、上記変性天然ゴムaにおける単量体のグラフト量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.5質量%である。このことから、変性天然ゴムaの極性基含有量は0.027mmol/gであることが分った。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例2>
単量体としてN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gの代わりに、4-ビニルピリジン 1.7gを加える以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムラテックスB及び該ラテックスBを用いた変性天然ゴムマスターバッチBを得た。また、同様に変性天然ゴムラテックスBから変性天然ゴムbを得、分析したところ、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、上記変性天然ゴムbにおける単量体のグラフト量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.28質量%であり、変性天然ゴムbの極性基含有量は0.027mmol/gである。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例3>
単量体としてN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gの代わりに、アクリロニトリル 1.7gを加える以外は、上記製造例1と同様にして変性天然ゴムラテックスC及び該ラテックスCを用いた変性天然ゴムマスターバッチCを得た。また、同様に変性天然ゴムラテックスCから変性天然ゴムcを得、分析したところ、添加した単量体の100%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、上記変性天然ゴムcにおける単量体のグラフト量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.28質量%であり、変性天然ゴムcの極性基含有量は0.053mmol/gである。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例4>
フィールドラテックスに水を添加して、乾燥ゴム濃度30%のラテックスを得た。このラテックス2000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]を2-メルカプトエチルアミン 1.2gに加えて乳化したものを添加し、撹拌しながら60℃で8時間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスDを得た。その後、製造例1と同様の方法で変性天然ゴムマスターバッチDを得た。
(極性基含有量の測定)
上記変性天然ゴムラテックスDにギ酸を加えpHを4.7に調整し、変性天然ゴムラテックスDを凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した後、熱風式乾燥機により110℃で210分間乾燥して変性天然ゴムdを得た。また、得られた変性天然ゴムdにおけるメルカプト化合物の付加量を熱分解ガスクロマトグラフ−質量分析計を用いて分析したところ、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.16質量%であった。このことから、変性天然ゴムdの極性基含有量は0.021mmol/gであることが分った。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例5>
極性基含有メルカプト化合物として2-メルカプトエチルアミン 1.2gの代わりに、2-メルカプトピリジン 1.8gを加える以外は、上記製造例4と同様にして変性天然ゴムラテックスEを得た。その後、製造例1と同様の方法で変性天然ゴムマスターバッチEを得た。また、製造例4と同様にして変性天然ゴムラテックスEから変性天然ゴムeを得、メルカプト化合物の付加量を分析したところ、上記変性天然ゴムeにおけるメルカプト化合物の付加量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.25質量%であった。従って、変性天然ゴムeの極性基含有量は0.022mmol/gである。
<変性天然ゴムマスターバッチの製造例6>
上記濃縮ラテックス1000gを、撹拌機及び温調ジャケットを備えたステンレス製反応容器に投入し、予め10mLの水と90mgの乳化剤[エマルゲン1108,花王株式会社製]をN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート 3.0gに加えて乳化したものを990mLの水と共に添加し、これらを窒素置換しながら30分間撹拌した。次に、メタセシス触媒としてビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロライド 3.0gを加え、40℃で7時間反応させることにより、変性天然ゴムラテックスFを得た。その後、製造例1と同様の方法で変性天然ゴムマスターバッチFを得た。
(極性基含有量の測定)
上記変性天然ゴムラテックスFにギ酸を加えpHを4.7に調整し、変性天然ゴムラテックスFを凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーに通してクラム化した後、熱風式乾燥機により110℃で210分間乾燥して変性天然ゴムfを得た。このようにして得られた変性天然ゴムfの質量から、添加したN,N-ジエチルアミノエチルメタクリレートの転化率が84%であることが確認された。また、該変性天然ゴムfを石油エーテルで抽出し、更にアセトンとメタノールの2:1混合溶媒で抽出することにより天然ゴム分子に導入されていないオレフィン同士の反応物の分離を試みたところ、天然ゴム分子に導入されていないオレフィン同士の反応物が仕込みオレフィン量の6%検出され、添加した極性基含有オレフィンの78%が天然ゴム分子に導入されていることが確認された。従って、変性天然ゴムfの極性基含有量は0.021mmol/gである。
<天然ゴムマスターバッチの製造例>
上記変性反応工程を経ず、水で希釈するのみで上記ラテックスとゴム分濃度を等しくし、天然ゴムラテックスGを調製した。また、該天然ゴムラテックスGを用い、上記製造例1と同様にして天然ゴムマスターバッチGを得た。
参考例1〜3、実施例〜6及び比較例1)
上記ゴムマスターバッチ150質量部に対して、アロマチックオイル5質量部、ステアリン酸2質量部、老化防止剤6C[N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン]1質量部、亜鉛華3質量部、加硫促進剤CZ[N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド]0.8質量部及び硫黄1質量部を配合し、プラストミルで混練してゴム組成物を得た。
(比較例2)
ドライ練りにて、上記変性天然ゴムa 100質量部に対して、カーボンブラック(N110)50質量部、アロマチックオイル5質量部、ステアリン酸2質量部、老化防止剤6C 1質量部、亜鉛華3質量部、加硫促進剤CZ 0.8質量部及び硫黄1質量部を配合し、プラストミルで混練してゴム組成物を得た。
<ゴム組成物の物性評価>
上記のようにして得たゴム組成物に対して、下記の方法でムーニー粘度、引張強さ(Tb)、tanδ及び耐摩耗性を測定・評価した。結果を表1に示す。
(1)ムーニー粘度
JIS K6300-1994に準拠して、130℃にてゴム組成物のムーニー粘度ML1+4(130℃)を測定した。
(2)引張強さ
上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、JIS K6301-1995に準拠して引張試験を行い、引張強さ(Tb)を測定した。引張強さが大きい程、耐破壊性が良好であることを示す。
(3)tanδ
上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、粘弾性測定装置[レオメトリックス社製]を用い、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzで損失正接(tanδ)を測定した。tanδが小さい程、低ロス性に優れることを示す。
(4)耐摩耗性
上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率60%での摩耗量を測定し、比較例1の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
Figure 0005232364
表1の実施例〜6と比較例1の比較から、天然ゴムマスターバッチに代えて変性天然ゴムマスターバッチを用いることで、ゴム組成物の破壊特性、低ロス性及び耐摩耗性を大幅に改善できることが分る。また、実施例〜6と比較例2の比較から、ドライ練りで変性天然ゴムとカーボンブラックとを混合するよりも、変性天然ゴムマスターバッチを用いた方が、ゴム組成物の加工性、破壊特性、低ロス性及び耐摩耗性を大幅に改善できることが分る。

Claims (11)

  1. 天然ゴムラテックスに極性基含有メルカプト化合物を添加し、該極性基含有メルカプト化合物を天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に付加させること、又は天然ゴムラテックスに極性基含有オレフィン及びメタセシス触媒を加え、該メタセシス触媒によって天然ゴムラテックス中の天然ゴム分子に極性基含有オレフィンを反応させることによって得た、天然ゴム分子中に極性基を含有する変性天然ゴムラテックスと、カーボンブラックを予め水中に分散させてなるスラリー溶液とを混合する工程を含むことを特徴とする変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  2. 前記スラリー溶液中のカーボンブラックは、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、該スラリー溶液から乾燥回収したカーボンブラックの24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持していることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  3. 前記極性基含有変性天然ゴムの極性基がアミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基及びスズ含有基からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  4. 前記極性基含有変性天然ゴムの極性基含有量が、前記天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して0.001〜0.5mmol/gであることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  5. 前記変性天然ゴムラテックス及び/又は前記スラリー溶液が更に界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  6. 更に、前記変性天然ゴムラテックスと前記スラリー溶液との混合液を凝固させる工程と、得られた凝固物を機械的なせん断力をかけながら乾燥させる工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  7. 前記乾燥を連続混練機を用いて行うことを特徴とする請求項6に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  8. 前記連続混練機が二軸混練押出機であることを特徴とする請求項7に記載の変性天然ゴムマスターバッチの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法で製造された変性天然ゴムマスターバッチ。
  10. 請求項9に記載の変性天然ゴムマスターバッチを用いたゴム組成物。
  11. 請求項10に記載のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とするタイヤ。
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